JP4799433B2 - 車両用灯具 - Google Patents
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また、発光ダイオードとレンズカバーとの間に、インナーレンズやフレネルレンズ等の補助レンズを追加して、発光ダイオードから放射される光の出射方向を、発光ダイオードの中心軸(光軸)に沿って灯具前方に向かう平行光に揃えて、レンズカバーに入射させるようにしたものも提案されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
また、補助レンズから出射される光束の拡散により、一つの発光ダイオードでレンズカバー上に形成できる発光面積を増大させようとすれば、補助レンズとレンズカバーとの間に大きな離間距離を確保しなければならず、灯具の厚さ寸法が増大して、灯具の薄型化が犠牲になってしまうという問題もあった。
前記半導体発光素子の周囲をそれぞれ覆う複数のキャップ型光学部品と、前記半導体発光素子に対向する前記レンズカバーの内面に形成され、前記キャップ型光学部品にそれぞれ外嵌する複数のキャップ嵌合凹部と、を備え、
前記キャップ型光学部品は、前記半導体発光素子の中心軸との間の挟角が所定角度よりも小さい角度で前記半導体発光素子から出射される挟角放射光を、前記中心軸を中心に略放射状に反射して外周面から出射させる挟角光拡散反射部を有し、
前記レンズカバーは、前記挟角光拡散反射部の外周部に対応する位置に設けられ、前記挟角光拡散反射部から出射された光を灯具前方に反射する第1反射部と、該第1反射部によって反射された光をレンズ表面から出射させる第1出射部とを有し、
配線パターンが形成されるとともに複数の前記半導体発光素子が搭載される回路基板を有し、
前記回路基板は、前記ランプボディに支持されて前記灯室内に配置されることを特徴とする車両用灯具により達成される。
即ち、半導体発光素子から放射される挟角放射光をキャップ型光学部品により効率良く広域に均一拡散してレンズカバーに供給することができ、これにより、一つの半導体発光素子でレンズカバーのレンズ表面に形成できる発光面積を拡大して、半導体発光素子の装備数の低減による製造コストダウンを図ることができる。
また、上記のように半導体発光素子から放射される挟角放射光が、キャップ型光学部品により効率良く広域に均一拡散してレンズカバーに供給されるため、レンズカバーの内面には、特に入射光を拡散反射するようなプリズム面を形成する必要がなく、レンズカバーの構造を単純化してレンズカバーの製造コストを低減させることができる。
前記レンズカバーは、前記広角光透過部の外周部に対応する位置に設けられ、前記広角光透過部から出射された光を灯具前方に反射する第2反射部と、該第2反射部によって反射された光をレンズ表面から出射させる第2出射部とを有することが望ましい。
即ち、半導体発光素子から出射される広角放射光も、レンズ表面の発光に利用されるため、半導体発光素子からの放射光の利用効率を高めることができる。
そして、挟角放射光と広角放射光との光量差を考慮して、第1出射部や第2出射部の大きさを適宜設定することで、発光強度の均一化を損なうことなく、レンズカバー上の発光面積を更に拡大することができる。
前記レンズカバーは、前記広角光拡散反射部の外周部に対応する位置に設けられ、前記広角光拡散反射部から出射された光を灯具前方に反射する第3反射部と、該第3反射部によって反射された光をレンズ表面から出射させる第3出射部とを有することが望ましい。
即ち、半導体発光素子から出射される広角放射光も、挟角放射光の場合と同様にレンズ表面の発光に利用されるため、半導体発光素子からの放射光の利用効率を高めることができる。
そして、挟角放射光と広角放射光との光量差を考慮して、第1出射部や第3出射部の大きさを適宜設定することで、発光強度の均一化を損なうことなく、レンズカバー上の発光面積を更に拡大することができる。また、キャップ型光学部品が、半導体発光素子から出射される挟角放射光と広角放射光との双方を、半導体発光素子の中心軸を中心に略放射状に反射して外周面から出射させる構成としたことで、レンズカバーの厚さ方向の寸法を短縮することが可能になる。
そこで、レンズカバーのレンズ表面での発光強度の均一化により、発光時の視認性やデザイン性を向上させることができる。また、レンズカバーの内面には、特に入射光を拡散反射するようなプリズム面を形成する必要がなく、レンズカバーの構造を単純化してレンズカバーの製造コストを低減させることができる。
図1は本発明の第1実施形態に係る車両用灯具の正面図、図2は図1に示した車両用灯具の(a)A−A断面図及び(b)B−B断面図、図3は図2(b)のC部の拡大図、図4は図3に示したレンズカバー及びキャップ型光学部品を説明する要部拡大断面図、図5は図4に示したキャップ型光学部品の部分断面斜視図である。
本実施形態の場合、半導体発光素子3は、所定の発光強度の発光ダイオード(LED)であり、回路基板5に形成された配線パターンを介して、不図示の点灯制御回路に電気接続される。
キャップ嵌合凹部15は、図3及び図4に示すように、キャップ型光学部品13が略緊密に、あるいは微少な隙間嵌めで嵌合する横断面円形の窪みである。
第1入射面31の周囲の傾斜面33は、広角放射光Pwの内、中心軸Axとの間の挟角θが、θ1<θ<θ2の角度範囲で入射してくる光Pw1を、図4に示す如く反射して後述する第2入射面34に入射させる。
この広角光透過部28は、半導体発光素子3から出射される広角放射光Pwの内、第2入射面34に直接入射する光を、略そのまま透過させて、外周面27から出射させる。また、前述したように、広角放射光Pwの内、中心軸Axとの間の挟角θが、θ1<θ<θ2の角度範囲で半導体発光素子3から出射された広角放射光Pw1を、傾斜面33による反射で第2入射面34に入射させ、略そのまま透過させて、外周面27から出射させる。
尚、本第1実施形態のレンズカバー11において、第1反射部41は円錐状の45゜の傾斜面であり、第2反射部45は略回転放物面であるが、この形状に限定されるものではない。
そして、この段部44を各キャップ嵌合凹部15の周囲に適宜分散して設けることにより、隣接する半導体発光素子3毎の発光パターンの境界やキャップ型光学部品13の直上部などでの暗部の偏りを低減させている。
即ち、半導体発光素子3から出射される広角放射光Pwも、レンズ表面の発光に利用されるため、半導体発光素子3からの放射光の利用効率を高めることができる。
そして、挟角放射光Pnと広角放射光Pwとの光量差を考慮して、第1出射部43や第2出射部47の大きさを適宜設定することで、発光強度の均一化を損なうことなく、レンズカバー11上の発光面積を更に拡大することができる。
目立たなくすることができ、発光時の視認性やデザイン性を更に向上させることができる。
本第2実施形態の車両用灯具51は、図6及び図7に示すように、前面に複数個の半導体発光素子3を所定の離間間隔で行列状に並列配置した回路基板5と、この回路基板5をその後面側から収容支持したランプボディ7と、該ランプボディ7の前面開口部を覆って灯室を形成するレンズカバー55と、を備えている。レンズカバー55は、アクリルやポリカーボネイトなどの透明樹脂等で一体形成される。
キャップ嵌合凹部56は、キャップ型光学部品57が略緊密に、あるいは微少な隙間嵌めで嵌合する横断面円形の窪みである。
第2入射面71は、凹部58の内周面であり、直接入射する広角放射光Pwを略そのまま透過させる。第2反射面73は、第2入射面71から入射してキャップ型光学部品57内を透過する広角放射光Pwを内面反射により半導体発光素子3の中心軸Axと略平行な方向に反射する略回転放物面である。尚、本実施形態の第2反射面73は、略回転放物面に形成されているが、円錐状の45度の傾斜面とすることもできる。
本実施形態の場合、第3反射面75は、挟角光拡散反射部60を構成する第1反射面62に連続する円錐状の45゜の傾斜面に形成されている。また、外周面67は、挟角光拡散反射部60を構成する外周面63と同一直径の円筒面になっている。
本実施形態の場合、第1反射部77と第3反射部78は、共通の略回転放物面上に形成されている。
そして、この広角光拡散反射部68に対応して、レンズカバー55には、広角光拡散反射部68の外周部に対応する位置に設けられ、広角光拡散反射部68から出射された光102を灯具前方に反射する第3反射部78と、該第3反射部78によって反射された光102をレンズ表面から出射させる第3出射部80とが設けられている。
即ち、半導体発光素子3から出射される広角放射光Pwも、レンズ表面の発光に利用されるため、半導体発光素子3からの放射光の利用効率を高めることができる。
そして、挟角放射光Pnと広角放射光Pwとの光量差を考慮して、第1出射部79や第3出射部80の大きさを適宜設定することで、発光強度の均一化を損なうことなく、レンズカバー55上の発光面積を更に拡大することができる。
この場合、レンズカバーの内面が半導体発光素子3の周囲を囲う略半球面状のリフレクタとして機能するように、該レンズカバーのキャップ嵌合凹部の周囲を中実の略半球形に膨出させた形状とし、キャップ嵌合凹部を除いた内面にアルミ蒸着等によって反射面を形成する。
3 半導体発光素子
5 回路基板
7 ランプボディ
11 レンズカバー
13 キャップ型光学部品
15 キャップ嵌合凹部
21 円筒部
22 頂部
24 外周面
25 挟角光拡散反射部
27 外周面
28 広角光透過部
31 第1入射面
32 第1反射面
34 第2入射面
41 第1反射部
43 第1出射部
45 第2反射部
47 第2出射部
Claims (5)
- ランプボディとレンズカバーにより形成された灯室内に、複数の半導体発光素子を備えた車両用灯具であって、
前記半導体発光素子の周囲をそれぞれ覆う複数のキャップ型光学部品と、前記半導体発光素子に対向する前記レンズカバーの内面に形成され、前記キャップ型光学部品にそれぞれ外嵌する複数のキャップ嵌合凹部と、を備え、
前記キャップ型光学部品は、前記半導体発光素子の中心軸との間の挟角が所定角度よりも小さい角度で前記半導体発光素子から出射される挟角放射光を、前記中心軸を中心に略放射状に反射して外周面から出射させる挟角光拡散反射部を有し、
前記レンズカバーは、前記挟角光拡散反射部の外周部に対応する位置に設けられ、前記挟角光拡散反射部から出射された光を灯具前方に反射する第1反射部と、該第1反射部によって反射された光をレンズ表面から出射させる第1出射部とを有し、
配線パターンが形成されるとともに複数の前記半導体発光素子が搭載される回路基板を有し、
前記回路基板は、前記ランプボディに支持されて前記灯室内に配置されることを特徴とする車両用灯具。 - 前記キャップ型光学部品の挟角光拡散反射部が、前記挟角放射光を前記中心軸に略直交する面に沿って反射して外周面から出射させることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
- 前記キャップ型光学部品は、前記半導体発光素子の中心軸との間の挟角が所定角度よりも大きい角度で前記半導体発光素子から出射される広角放射光を透過させて外周面から出射させる広角光透過部を有し、
前記レンズカバーは、前記広角光透過部の外周部に対応する位置に設けられ、前記広角光透過部から出射された光を灯具前方に反射する第2反射部と、該第2反射部によって反射された光をレンズ表面から出射させる第2出射部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灯具。 - 前記キャップ型光学部品は、前記半導体発光素子の中心軸との間の挟角が所定角度よりも大きい角度で前記半導体発光素子から出射される広角放射光を前記半導体発光素子の中心軸と略平行な方向に反射する広角光反射部と、当該広角光反射部で生成された前方平行光を、前記中心軸を中心に略放射状に反射して外周面から出射させる広角光拡散反射部とを有し、
前記レンズカバーは、前記広角光拡散反射部の外周部に対応する位置に設けられ、前記広角光拡散反射部から出射された光を灯具前方に反射する第3反射部と、該第3反射部によって反射された光をレンズ表面から出射させる第3出射部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用灯具。 - 前記レンズカバーが、前記キャップ型光学部品からの出射光の反射方向を部分的に制御して微少な非発光部を形成するステップパターンを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用灯具。
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