JP4796456B2 - 貫通細孔を有するポーラスアルミナおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、陽極酸化により貫通細孔が形成されたポーラスアルミナとその製造方法に関し、とくに、アルミニウム箔などの薄いアルミニウム部材に、好ましくは複数のアルミニウム部材に、効率よく所望の貫通細孔を形成できるようにした貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法とその方法により製造された貫通細孔を有するポーラスアルミナに関する。
サブミクロン〜ナノメータースケールの微細なサイズの細孔を有する多孔質材料は、触媒、センサー、電子・光学デバイス等への応用が期待されている。代表的な多孔質構造材料の一つに陽極酸化ポーラスアルミナがある。陽極酸化ポーラスアルミナは、アルミニウムを酸性またはアルカリ性の電解浴中で陽極酸化することにより形成される多孔質の酸化皮膜であるが、円柱状の細孔が膜面に対して垂直に直行したホールアレー構造を有することから、各種機能性デバイスを作製するための出発構造として関心を集めている。通常の陽極酸化ポーラスアルミナでは、細孔がランダムに配列した構造を有するが、最適化された条件下で陽極酸化を行えば、微細な細孔が規則配列したホールアレー構造の形成も可能であることが示されている(たとえば非特許文献1)。この手法によれば、試料全面にわたって均一なサイズの細孔が規則配列したホールアレー構造を大面積で得ることができる。また、陽極酸化に先駆けて、規則的な突起配列を有するモールドを用いてアルミニウム表面に窪み配列の形成を行えば、各窪みが陽極酸化初期の細孔発生の開始点として作用することから、細孔が理想配列した陽極酸化ポーラスアルミナの作製も可能であることが明らかにされている(たとえば非特許文献2)。
上記のような手法で作製される高規則性ポーラスアルミナは、細孔径、細孔間隔がナノメータースケールで高精度に制御されたホールアレー構造を有することから、たとえば、精密濾過用のフィルターとして有用な材料である。陽極酸化ポーラスアルミナをフィルター材として利用するためには、貫通細孔を有する構造とする必要があるため、陽極酸化プロセスにおける、地金アルミニウム(陽極酸化を行うための基層となるアルミニウム層)と、その上に形成される陽極酸化ポーラスアルミナ層の底部に形成されたバリヤー層と呼ばれる、細孔が形成されない部位の均質な酸化アルミニウム層を除去する必要がある。通常、地金アルミニウムの除去には化学的な溶解法が用いられるが、工程が長時間にわたることに加え、塩化水銀(II)やヨウ素等の劇物である化学薬品の使用が必要となる。また、ポーラスアルミナ底部に形成されたバリヤー層の除去には、化学的な湿式エッチングプロセスもしくはArイオンミリング等のドライエッチングプロセスを用いることができる。
しかし、化学的な湿式エッチングプロセスによれば、高価な装置を用いることなく簡便に皮膜底部の除去を行うことができるが、細孔の貫通孔化に要する時間にはばらつきがあるため、先に貫通した細孔内にエッチャントが浸入し孔径拡大処理が進行してしまうことから、高精度に細孔径を制御した貫通細孔を有する薄層の形成が困難であるという問題点があった。また、ドライエッチングプロセスによれば、孔径拡大の問題が生じないため、細孔径が高精度に制御された貫通細孔を有するポーラスアルミナを得ることができるものの、使用する装置が大掛かりとなることに加え、大面積の処理が困難であるという問題点があった。
H. Masuda and K. Fukuda, Science, 268, 1466 (1995) H. Masuda et al., Appl. Phys. Lett., 71,2770 (1997)
このように、陽極酸化ポーラスアルミナを貫通細孔を有する薄層(スルーホールメンブレン)として利用するためには、長時間にわたる煩雑な工程が必要であるためスループットが低いという問題点に加え、有害な化学薬品や高価な装置が必要であるという問題点があった。
そこで本発明の課題は、様々な用途が期待される貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを、煩雑な工程を経ることなく高スループットで安価に製造する方法とその方法により製造された貫通細孔を有するポーラスアルミナを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法は、少なくとも1層のアルミニウム層をアルミニウム基層上に密着させ、陽極酸化することにより前記アルミニウム層をポーラスアルミナ層にするとともに該ポーラスアルミナ層に該ポーラスアルミナ層を貫通して前記アルミニウム基層まで延びる細孔を形成し、しかる後に前記ポーラスアルミナ層を剥離することを特徴とする方法からなる。なお、本発明における上記「密着」とは、「間に電解液が入らない程度に接触された状態」のことを意味し、所定の陽極酸化の処理を行うことができる接触状態のことである(間に電解液が入ると、陽極酸化を行うことができないか、処理が不均一になる)。
すなわち本発明では、少なくとも1層のアルミニウム層をアルミニウム基層上に密着させて陽極酸化を行い、陽極酸化により形成される細孔が、ポーラスアルミナ層を貫通してアルミニウム基層まで延びるまで陽極酸化処理が進行される。この状態では、細孔は、アルミニウム層から転換されたポーラスアルミナ層を貫通しており、従来の陽極酸化ポーラスアルミナ層の底部に形成されるバリヤー層に相当する層は、従来のアルミニウム地金に相当するアルミニウム基層内に形成されているので、貫通細孔が形成されたポーラスアルミナ層をアルミニウム基層から剥離させるだけで、目標とする貫通細孔を有するポーラスアルミナが得られることになる。したがって、煩雑な工程を経ることなく高効率で貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造を行うことができるようになる。
アルミニウム基層上に密着させるアルミニウム層は1層だけとすることも可能であるが、複数のアルミニウム層をアルミニウム基層上に積層し、陽極酸化後に、形成された各ポーラスアルミナ層を順次剥離することが好ましい。このようにすれば、実質的に1回の陽極酸化処理により、所望の枚数の貫通細孔を有するポーラスアルミナが一挙に得られることになり、陽極酸化後は、各ポーラスアルミナ層を順次剥離するだけでよい。したがって、複数の貫通細孔を有するポーラスアルミナが極めて効率よく製造されることになる。また、形成される細孔は、表層側のアルミニウム層から、アルミニウム基層上のアルミニウム層に向けて、さらにはアルミニウム基層に向けて、順次延設されていくことになるので、先に形成された陽極酸化ポーラスアルミナ層の底部の細孔配列が、その下側に新たに形成されていく陽極酸化ポーラスアルミナ層の表面の細孔配列に順次保持されることになる。したがって、全ポーラスアルミナ層の細孔配列が、確実に目標とする細孔配列に形成され、この面からも、複数の貫通細孔を有するポーラスアルミナが極めて効率よく製造されることになる。
本発明方法において、貫通細孔を有するポーラスアルミナとするためにアルミニウム基層上に密着積層されるアルミニウム層としては、比較的薄いアルミニウム層を使用でき、たとえば、アルミニウム箔またはアルミニウム薄板を使用できる。また、アルミニウム基層としては、陽極酸化処理によりアルミニウム層側から延びてきた細孔が貫通しないだけの厚みを有する層であればよく、この要件が満たされる限り、とくに限定されない。したがって、アルミニウム基層として、アルミニウム板の他、上記アルミニウム層と同様のアルミニウム箔またはアルミニウム薄板を使用することも可能である。
本発明方法においては、上記アルミニウム層はアルミニウム基層上に単に密着させるだけでもよいが、アルミニウム層をアルミニウム基層上に密着させるに際し、外部から圧力を加えてアルミニウム層をアルミニウム基層に圧着させることが好ましい。圧着により、アルミニウム層が複数ある場合にも、各アルミニウム層の密着度がより高められ、各アルミニウム層に対する陽極酸化がより確実に行われるようになる。
上記圧着には、たとえば、ローラー式圧着機構を用いることができる。このような圧着機構を用いた圧着操作においては、たとえば、圧着させる複数のアルミニウム箔またはアルミニウム薄板の合計厚さの90%〜50%になるように圧着させると、大面積にわたって箔または薄板同士を効率よく圧着することができる。
アルミニウム箔等の圧着の均一性を更に高くするためには、表面に形成された自然酸化皮膜を事前に除去する操作や、あらかじめ熱処理を加え軟化させたアルミニウム箔やアルミニウム薄板の使用も有効である。すなわち、上記アルミニウム層の表面に形成された酸化皮膜を溶解除去した後、該アルミニウム層をアルミニウム基層上に密着させる方法、上記アルミニウム層を加熱により軟化させた後、該アルミニウム層をアルミニウム基層上に密着させる方法が有効である。
また、陽極酸化後のポーラスアルミナ層の剥離に際しては、酸性溶液中に浸漬した後剥離することが、剥離の容易化の面で有効である。たとえば複数のアルミニウム層をアルミニウム基層上に密着積層して陽極酸化する場合には、得られた積層体は、陽極酸化した後、リン酸、硫酸、硝酸、塩酸等の酸性水溶液中に短時間浸漬することで、積層された各貫通細孔を有するポーラスアルミナ層を容易に剥離することができる。
前述の如く、本発明方法によれば、表面側に積層されたアルミニウム層がすべて陽極酸化されると、つづけてその内側に積層されたアルミニウム層の陽極酸化が進行するが、このとき、先に形成された陽極酸化ポーラスアルミナ層の底部の細孔配列が、その下側に新たに形成される陽極酸化されるポーラスアルミナ層の表面の細孔配列に保持される。このような陽極酸化の進行を考慮した上で、本発明方法における陽極酸化の好ましい条件が決められる。
たとえば、シュウ酸を電解液として用い、化成電圧30V〜40Vにて陽極酸化する、あるいは、硫酸を電解液として用い、化成電圧10V〜30Vにて陽極酸化する、あるいは、リン酸を電解液として用い、化成電圧180V〜200Vにて陽極酸化する。このような条件下で陽極酸化を行えば、内側に積層されたアルミニウム層より形成されるポーラスアルミナ層も、表面側に積層されたアルミニウム層より形成されるポーラスアルミナ層と同様に、細孔が規則配列したホールアレー構造を有することになる。
また、本発明に係る方法においては、上記陽極酸化に先立ち、最表層のアルミニウム層の表面に微細な窪みを形成し、これを陽極酸化時の細孔発生の開始点とし上記ポーラスアルミナ層を形成することもできる。窪みが細孔発生の開始点として機能するため、細孔が所望通りに配列した、たとえば理想配列した、貫通細孔を有するポーラスアルミナを容易に作製することが可能にある。
上記微細な窪みを形成するに際しては、最表層のアルミニウム層上に、表面に所定の突起パターンを有するモールドを置き、該モールドに荷重を加えるようにすることもできる。このようにすれば、最表層のアルミニウム層上への窪み配列形成とともに、圧着操作を同時に行うことも可能になる。したがって、一層確実かつ容易に、高スループットで貫通細孔が理想配列したポーラスアルミナを得ることができる。
本発明に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナは、上記のような方法によって製造されたものである。
このように、本発明に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナおよびその製造方法によれば、種々の用途に使用可能な貫通細孔を有する陽極酸化ポーラスアルミナを、煩雑な工程を経ることなく極めて容易に、かつ複数製造する場合にも実質的に1回の陽極酸化処理により極めて効率よく、高スループットで安価に製造することができる。
以下に、本発明の望ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法を示している。アルミニウム層としてのアルミニウム箔1をアルミニウム基層としてのアルミニウム板2の上に密着させ、このアルミニウム箔1を陽極酸化することで、各細孔が貫通したポーラスアルミナを得ることができる。図示例では説明の簡素化のために1層のアルミニウム箔1を示しているが、複数枚積層してもよい。アルミニウム箔1は、所定条件での陽極酸化により、細孔3が形成されたポーラスアルミナの層4とされるが、細孔3がアルミニウム基層としてのアルミニウム板2内に延びるまで処理が進められる。このとき、細孔3が形成されたポーラスアルミナ部分の底部に形成されるバリア層5は、アルミニウム板2内に位置することになり、アルミニウム箔1からポーラスアルミナ層4に転換された部分に対しては、直行する細孔3が完全にポーラスアルミナ層4を貫通して延びることになる。所定の陽極酸化後に、ポーラスアルミナ層4がアルミニウム板2から剥離されることにより、目標とする貫通細孔を有するポーラスアルミナ6が得られる。複数のアルミニウム箔1を積層した場合には、形成された各ポーラスアルミナ層4を順次剥離させればよい。剥離に際しては、前述の如く、酸性溶液中に浸漬した後剥離すると、剥離が容易になる。また、アルミニウム箔1の密着積層に際しては、前述の如く、圧着(たとえばローラー式圧着機構を用いて圧着)すると、アルミニウム箔1の密着度がより高められ、間に電解液が侵入することが回避されて、陽極酸化がより確実に行われるようになる。さらに、事前にアルミニウム箔1の表面の酸化皮膜を溶解除去や、加熱により軟化させた後アルミニウム板2上に密着させると、より確実な密着状態が得られる。
図2は、本発明の別の実施態様に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法を示している。図1に示した方法と同様に、アルミニウム箔1をアルミニウム板2上に密着させた後、アルミニウム箔1の表面に、表面に規則的な突起パターン7を有するモールド8を置いて押し付けることにより、アルミニウム箔1の表面上の窪み9の形成と、アルミニウム箔1のアルミニウム板2上への圧着(複数のアルミニウム箔1の場合にはアルミニウム箔1間の圧着を含む)を同時に行う。その後、所定の陽極酸化を行うが、このとき、形成された窪み9を細孔発生の開始点とすることができ、細孔3が理想配列したポーラスアルミナ層4が形成される。細孔3がポーラスアルミナ層4を貫通するまで処理が進められた後、ポーラスアルミナ層4が剥離され、目標とする貫通細孔を有するポーラスアルミナ6が得られる。複数のアルミニウム箔1を積層した場合には、形成された各ポーラスアルミナ層4を順次剥離させればよい。複数のアルミニウム箔1を積層する場合にも、細孔発生の開始点となる窪み9の形成は、最表層のアルミニウム箔1に対してのみ行えばよい。
以下、実施例により更に本発明を詳細に説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されるものではない。
実施例1(貫通細孔を有するポーラスアルミナの作製)
純度99.9%、厚さ30μmのアルミニウム箔と、純度99.99%、厚さ400μmのアルミニウム板をそれぞれ、400℃で1時間アニール処理し軟化させた。アニール後の試料は、過塩素酸とエタノールの混合溶液中で電解研磨を行い鏡面とした後、クロム酸−リン酸混合溶液中で表面の酸化皮膜を溶解除去した。前処理後のアルミニウム板の両面にアルミニウム箔を3枚づつ積層させ、ローラー式圧着装置で試料の圧着を行った。圧着後の試料は、0.3Mシュウ酸水溶液中、浴温17℃において直流40Vの条件下で17時間陽極酸化を行った。試料表面に形成されたアルミナ層は、5wt%のリン酸水溶液に5分間浸漬することにより、容易に剥離することが可能であった。図3に、剥離後の貫通細孔を有するポーラスアルミナ6の電子顕微鏡による観察結果を示す。図4に、より拡大観察した、アルミニウム板直上のポーラスアルミナ層4部分とアルミニウム板2の表面部分の電子顕微鏡による観察結果を示す。
実施例2(理想配列貫通細孔を有するポーラスアルミナの作製)
実施例1と同様の方法で前処理したアルミニウム箔をアルミニウム板の上に積層させ、100nm周期の規則的な突起パターンを有するモールドを押し付けることで、アルミニウム箔の圧着と窪み形成を同時に行った。表面に規則的な窪み配列を形成した圧着試料を0.5Mシュウ酸浴中、浴温17℃、化成電圧40Vにおいて6時間陽極酸化を行った。陽極酸化後の試料は、5wt%リン酸水溶液中に5分間浸漬した後、理想配列貫通細孔を有するポーラスアルミナを剥離した。
本発明の一実施態様に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法を示す概略図である。 本発明の別の実施態様に係る貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法を示す概略図である。 実施例1における、電子顕微鏡による観察結果を示す図である。 図3の一部をより拡大観察した、電子顕微鏡による観察結果を示す図である。
符号の説明
1 アルミニウム層としてのアルミニウム箔
2 アルミニウム基層としてのアルミニウム板
3 細孔
4 ポーラスアルミナ層
5 バリア層
6 貫通細孔を有するポーラスアルミナ
7 突起パターン
8 モールド
9 窪み

Claims (14)

  1. 少なくとも1層のアルミニウム層をアルミニウム基層上に密着させ、陽極酸化することにより前記アルミニウム層をポーラスアルミナ層にするとともに該ポーラスアルミナ層に該ポーラスアルミナ層を貫通して前記アルミニウム基層まで延びる細孔を形成し、しかる後に前記ポーラスアルミナ層を剥離することを特徴とする貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  2. 複数のアルミニウム層を前記アルミニウム基層上に積層し、前記陽極酸化後に、形成された各ポーラスアルミナ層を順次剥離する、請求項1に記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  3. 前記アルミニウム層がアルミニウム箔またはアルミニウム薄板からなる、請求項1または2に記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  4. 前記アルミニウム層を前記アルミニウム基層上に密着させるに際し、外部から圧力を加えて前記アルミニウム層を前記アルミニウム基層に圧着させる、請求項1〜3のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  5. ローラー式圧着機構を用いて圧着させる、請求項4に記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  6. 前記アルミニウム層の表面に形成された酸化皮膜を溶解除去した後、該アルミニウム層を前記アルミニウム基層上に密着させる、請求項1〜5のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  7. 前記アルミニウム層を加熱により軟化させた後、該アルミニウム層を前記アルミニウム基層上に密着させる、請求項1〜6のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  8. 前記陽極酸化後のポーラスアルミナ層を、酸性溶液中に浸漬した後剥離する、請求項1〜7のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  9. シュウ酸を電解液として用い、化成電圧30V〜40Vにて陽極酸化する、請求項1〜8のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  10. 硫酸を電解液として用い、化成電圧10V〜30Vにて陽極酸化する、請求項1〜8のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  11. リン酸を電解液として用い、化成電圧180V〜200Vにて陽極酸化する、請求項1〜8のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  12. 前記陽極酸化に先立ち、最表層のアルミニウム層の表面に微細な窪みを形成し、これを陽極酸化時の細孔発生の開始点とし前記ポーラスアルミナ層を形成する、請求項1〜11のいずれかに記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  13. 前記微細な窪みを形成するに際し、前記最表層のアルミニウム層上に、表面に所定の突起パターンを有するモールドを置き、該モールドに荷重を加える、請求項12に記載の貫通細孔を有するポーラスアルミナの製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の方法により製造された、貫通細孔を有するポーラスアルミナ。
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