JP4795968B2 - N,n−カルボニルジアゾール類の製造方法 - Google Patents

N,n−カルボニルジアゾール類の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アゾール類をホスゲンと反応させることによるN,N−カルボニルジアゾール類の改善された製造方法に関する。
N,N’−カルボニルジアゾール類がアゾール類をホスゲンと反応させることによって得られることは既に公知である((特許文献1)および(非特許文献1)を参照されたい)。それらのケースではテトラヒドロフラン、他のエーテル類および脂肪族または芳香族炭化水素が可能な溶媒として記載され、特に、無水テトラヒドロフランが反応のために使用されている。当該ケースでは、特定溶媒中に全アゾールを溶解した液が初期装入物として導入され、次にホスゲンが中に通される。反応は室温で起こる。目立った特徴は、2%〜4重量%という、THF溶媒中のアゾールの低い濃度である。(非特許文献2)から公知の相当する方法では、約7重量%の濃度がTHF/ベンゼン混合物を溶媒として使用して達成されている。
もっと最近の方法、(特許文献2)の方法によれば、溶媒中のアゾールの幾分より高い濃度は、それぞれ反応前の部分蒸留によって50〜120℃の温度で脱水された、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンまたはそれらの混合物などの芳香族溶媒中で達成することができる。最高で12重量%までの範囲の濃度について記載されている。このケースでは、溶媒が先ず部分蒸留によって脱水され、次にアゾールが加えられ、加熱して溶解され、次にホスゲンが中に通される。
さらに、(特許文献3)は、60〜80℃の温度でイミダゾールおよびホスゲンからカルボニルジイミダゾールを製造する方法であって、溶媒としてのオルト−、メタ−もしくはパラ−キシレン、またはそれらの混合物中で、またはクロロベンゼン中で実施され、かつ、溶融物として生じたイミダゾール塩酸塩共生成物を、得られた反応混合物から100℃より高い温度で相分離することにより分離する方法を記載している。反応それ自体は、ホスゲンをイミダゾール溶液の初期装入物中へ計量供給することによって実施される。
(特許文献4)は、部分蒸留によって予め脱水されているベンゼン、トルエン、キシレンまたは塩素化ベンゼンなどの芳香族溶媒を使用して行われるN,N’−カルボニルジアゾールの製造方法を開示している。重要な特徴は、前述した芳香族溶媒の1つの溶液中のアゾールとホスゲンとが初期装入溶媒中へ同時に計量供給されることである。このタイプのプロセス・レジームは、最高で33重量%までのアゾール濃度を達成することを可能にする。しかしながら、使用される溶媒部分は反応体と一緒に加えられるので、ここでは、反応のために意図される容器中で全溶媒容量を共沸乾燥にかける可能性は全くない。
(特許文献4)の方法でだけでなく、芳香族溶媒を使用し、かつ、50℃より高い温度で行われる上述の方法でも、反応中に形成したアゾール塩酸塩沈澱が粘稠な粘着性塊として得られるリスクがある。この塊は、容器壁および撹拌機に強固に付着し、系の撹拌をはるかにより困難にする。撹拌操作が困難であるため可能な空間的/時間的に可能な最大の終了が非常に低いレベルに限定される。ホスゲン添加の終わりごろの沈澱凝固のケースでは、硬いボールが形成され、それはさらに反応容器およびその内部構造物(例えば撹拌機、浸漬管など)に損傷をもたらす可能性がある。
独国特許公告第1033210B号明細書 欧州特許出願公開第692476A号明細書 国際公開第00/14072号パンフレット 独国特許出願公開第19833913A号明細書 Liebigs Ann.Chem.,609(1957年)、75ページ Chem.Ber.、96(1963年)、3374ページ
それ故、このような粘着性で問題があるアゾール塩酸塩沈澱が生じない、そしてさらに高いエネルギー・コストの結果としてプロセスの経済性を低下させるであろう高い反応温度が全く必要とされない、N,N’−カルボニルジアゾール類の改善された製造方法に対するニーズがある。
本発明は、一般式(I)
Figure 0004795968
(式中、
、XおよびXは互いに独立してそれぞれCRまたは窒素であり、Rは水素または直鎖もしくは分岐のC〜Cアルキルであり、かつ、
は水素であるか、
あるいは
およびXはCRであり、X中の基Rは水素または直鎖もしくは分岐のC〜Cアルキルであり、X中の基RはRと一緒になって−CH=CH−CH=CH−架橋を形成し、かつ、
はCRまたは窒素であり、Rは水素または直鎖もしくは分岐のC〜Cアルキルであるか
のいずれかである)
のN,N’−カルボニルジアゾール類を、
一般式(II)
Figure 0004795968
(式中、用いられる基および記号は一般式(I)について示された定義を有する)
のアゾール類を極性溶媒中でホスゲンと反応させることによって製造する方法であって、
(i)0.5重量%の最大含水率を有するエーテル類、ケトン類および塩素化脂肪族溶媒からなる群からの極性溶媒を使用うること、および、
(ii)1モルの一般式(II)のアゾールを計量供給する間に同時に0.17〜0.34モルのホスゲンを計量供給するような方法で、一般式(II)のアゾールおよびホスゲンをこの溶媒中へ計量供給すること
を特徴とする方法を提供する。
本発明の方法では、独国特許出願公開第19833913号明細書に記載されている方法とは対照的に、例えば、イミダゾール塩酸塩などの、反応中に沈澱するアゾール塩酸塩は、固まらず、あるいは撹拌機または容器壁にくっつかない容易に撹拌可能な結晶性沈澱として形成され、持続的にそのようなままである。沈澱の分散性のために、撹拌抵抗は、本発明に係らない方式の操作のケースよりはるかに低い。本発明に従って、先行技術と比較して空間的/時間的にかなり改善された収量をもたらす、これまでよりかなり高い反応体濃度を用いることはそれ故可能である。独国特許出願公開第19833913号明細書の方法では、28%〜33重量%の反応体濃度が報告されているが、本発明の方法では、例えば、40重量%より高い反応体濃度、従ってかなり改善された空/時収量が得られる。硬いアゾール塩酸塩団塊の結果としての反応器およびその内部構造物への損傷を排除することもまた可能である。
さらに、本発明の方法は、他の方法では単離された生成物の変色につながる過剰ホスゲン化に対する非常にわずかな感受性を示す。
本発明の方法では、一般式(II)の2種の異なるアゾールを使用するか、さもなければ一般式(II)のアゾールを1種だけ使用するかのいずれかが可能である。第1のケースでは、2つのアゾール環が異なる式(I)のN,N’−カルボニルジアゾールが得られる。第2のケースでは、2つの同一アゾール環のN,N’−カルボニルジアゾールが形成される。この第2の手順変形が好ましい変形である。
一般式(I)および(II)において部分X、XおよびXの1つまたは2つが窒素であるアゾールを使用することがさらに好ましい。加えて、XがCHであり、Xが窒素であり、XがCRであり、RおよびRが一緒になって−CH=CH−CH=CH−架橋を形成することが好ましい。
本発明の方法では、一般式(II)のアゾールとしてイミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピラゾールまたは1,2,4−トリアゾールを使用することが特に好ましい。イミダゾールが非常に特に好ましい。
一般式(I)の前記アゾールは商業的に入手可能であるか、さもなければ先行技術の公知方法によって製造可能であるかのいずれかである。
ホスゲンはその通常の工業的品質で使用することができる。一般式(II)のアゾールのモル当たり、合計で0.2〜0.3モル、好ましくは0.22〜0.27モル、特に0.24〜0.26モルのホスゲンを使用することが有利である。
使用されるべき極性溶媒は、エーテル類、ケトン類および塩素化脂肪族溶媒からなる群に由来しなければならない。
用いられるエーテルには、例えば、線状または環式の脂肪族エーテル類およびジエーテル類、特にMTBE、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、THF、2−メチル−THF、2,5−ジメチル−THF、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルまたはエチレングリコールジエチルエーテル、芳香族エーテル類、特にアニソールおよびアニソールの塩素化誘導体、ならびに前述の溶媒の混合物もまた含まれる。
使用することができるケトンには、例えば、線状または環式の脂肪族ケトン類、特にアセトン、2−ブタノン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンまたはシクロヘプタノン、および前述の溶媒の混合物もまた含まれる。
使用することができる塩素化脂肪族溶媒には、例えば、塩化メチレン、クロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンが含まれる。
使用される前述の群からの極性溶媒は、0.5重量%以下の、好ましくは0.2重量%以下の、より好ましくは0.1重量%以下の、そして特に0.05重量%以下の含水率を有する。この含水率の溶媒は商業的にか、さもなければ対応する部分蒸留/乾燥によるかのいずれかで入手可能である。
使用される一般式(II)のアゾールは、好適には20〜100℃、好ましくは40〜80℃の範囲の温度を有する前述の溶媒中の溶液もしくは懸濁液、または溶融物の形で計量供給することができる。この種の計量供給は計量供給速度のコントロールを容易にする。
本発明の方法は、典型的には20〜100℃の範囲の温度で、好ましくは40〜80℃で、特に40〜65℃で実施される。
1モルの前記一般式(II)のアゾールが計量供給される間に同時に0.17〜0.34モル、好ましくは0.2〜0.3モル、特に0.24〜0.28モルのホスゲンを計量供給するような方法で、一般式(II)のアゾールおよびまたホスゲンを、エーテル、ケトンおよび塩素化脂肪族溶媒からなる群からの極性溶媒とともに同時に計量供給することが本発明の方法の本質的な特徴である。
これに関連して、まず第1に一定量の極性溶媒だけ反応容器に仕込み、アゾールおよびホスゲンを上述により指定したように計量供給するような手順を採用することが可能である。
さらなる好ましい実施形態では、反応容器に、溶液または懸濁液の形で、アゾールの総量の、最高で10重量%まで、好ましくは0.1〜2重量%を仕込み、その後さらなる量のアゾール、およびホスゲンを明記されたように同時に計量供給する。この手順は、反応の初めにホスゲンがアゾールに対してかなりのモル過剰(ホスゲン:アゾールのモル比=0.3またはそれ以上)で存在するのを防ぐことを可能にする。かかるモル比は反応混合物の暗色化を伴うアゾールの分解に有利に働く。
一般に、反応体が同時に計量供給された後に、反応混合物を同じ温度で30分〜5時間の範囲の時間撹拌することが有利である。
反応混合物の後処理は、反応容器からそれを濾過装置中へスラリー化して送ることによって行う。アゾール塩酸塩は、式(II)のアゾールおよびホスゲンの計量供給添加の終了後でさえ結晶性沈澱の形にあるので、このスラリー化は容易であり、完全である。次に、形成したアゾール塩酸塩沈澱は、20〜100℃、好ましくは40〜80℃での濾過によって分離される。この濾過はその上、沈澱の結晶の粘稠度により、効果的におよび短い濾過時間内に成し遂げられる。N,N’−カルボニルジアゾールは、アゾール塩酸塩分離中に得られた母液を+40〜−70℃、好ましくは+25〜−20℃に冷却し、冷却の間に晶出する生成物を濾別することによって母液から単離することができる。このようにして、生成物は、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の純度で十分に結晶化した形で得られる。
アゾール塩酸塩分離後に母液を完全に濃縮し、それを溶媒なしにすることもまた可能である。このようにして得られるN,N’−カルボニルジアゾールは同様に少なくとも90%の、好ましくは少なくとも95%の純度を有する。
本発明による方法で使用されたアゾールの半分はアゾール塩酸塩として得られる。これは遊離のアゾールに戻し、本反応にリサイクルすることができる。このようにして、用いられるアゾールを基準にして、N,N’−カルボニルジアゾールの収率の倍増を達成することは可能である。
アゾール塩酸塩からのアゾールの回収は、独国特許出願公開第19833913号明細書に従って、例えば、N,N’−カルボニルジアゾールの合成で得られるアゾール塩酸塩を式(III)
M(OR (III)
(式中、
nはMの原子価に対応し、
Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、かつ
は水素またはC〜Cアルキルである)
の化合物と反応させることによって実施することができる。
この反応は、一方では、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼンまたはそれらの混合物などの芳香族溶媒と、他方では式
OH (IV)
(式中
は式(III)に関して示された定義を有する)
の溶媒を含む溶媒混合物中で起こる。
式(III)および(IV)でRは好ましくは水素またはメチルであり、式(III)でMは好ましくはリチウム、ナトリウムまたはカリウムである。
アゾール塩酸塩と式(III)の化合物との反応の後、常温または高温での濾過によって生成した塩MClを除去するためには、そして芳香族溶媒の分離後に、回収されたアゾールを本発明のN,N−カルボニルジアゾール合成のために使用するためには、アゾール塩酸塩と式(III)の化合物との反応中に形成された式(IV)の化合物を含めて、式(IV)の化合物を全て留去することが有利である。
この手順は、使用される式(III)の化合物が水(R=水素の式(IV)の化合物である)とクロロベンゼン、トルエン、キシレンもしくは2−メチルテトラヒドロフランとからなる溶媒混合物中のLiOH、NaOHまたはKOHである場合、かつ、水が共沸蒸留によって、例えば、それを水分離器で分離することによって除去される場合、またはさもなければ、使用される式(III)の化合物が一方ではメタノールと他方ではクロロベンゼンもしくはキシレンとからなる溶媒混合物中のナトリウムメトキシドである場合、かつ、メタノールが蒸留によって、例えば、それを有効な蒸留塔により混合物から蒸留することによって分離される場合に特にうまくいく。
要約すれば、本発明の方法では、エーテル類、ケトン類および塩素化脂肪族溶媒からなる群からの極性溶媒を使用するアゾールおよびホスゲンの同時計量供給によって、副生物として得られるアゾール塩酸塩を非粘着性の粘稠度で生成させることが可能である。これは、反応液の撹拌特性を改善させ、従って反応体のより高い濃度、および相応してより高い空/時収量を達成させる。同時に、反応容器からのアゾール塩酸塩の容易な除去が保証され、硬化したアゾール塩酸塩による損傷が排除される。濾過時間もその上、アゾール塩酸塩の改善された濾過特性のおかげで驚くほど短い。本発明に係る極性溶媒の使用のさらなる利点は、先行技術法と比べて、反応中または反応の終わりのいかなる過剰ホスゲンに対しても本反応システムが非常に低い感受性を示すことであり、結晶性アゾール塩酸塩沈澱の粘稠度および反応混合物から得られるN,N’−カルボニルジアゾールの色の両方ともが小過剰のホスゲンによって仮にあったとしてもほとんど影響を受けない。
実施例1(本発明)
フラスコに120gの無水THFを仕込み、それを60℃に加熱する。250gのイミダゾールおよび165gの無水THFの、62℃に加熱した溶液の33mlを反応容器中へ計量供給する。その後反応システム中へ、60℃で前述の溶液の残りを、216g/時の速度で、1.75時間にわたって一様な速度で計量供給し、同時に、96gのホスゲンを、55g/時の速度で、同様に計量供給する。
その後、イミダゾール溶液供給ラインを40gのTHFでリンスし、リンス液を同様に反応フラスコ中へ移す。混合物をその後60℃で1.5時間撹拌する。反応混合物がホスゲンを含まないことを確実にするために、19gの溶媒を750ミリバールおよび55℃で留去し、廃棄する。イミダゾール塩酸塩副生物(単離された乾燥重量:209g)を60℃での濾過により除去し、フィルターケーキを60℃に加熱した100gのTHFで洗浄する。溶媒を、合わせた濾液から45℃および20ミリバールで除去する。これは、理論値の86%の収率に相当する、98.2%の純度の130gのカルボニルビスイミダゾールを与える。
実施例2(比較例)
フラスコに285gの無水THF中の250gのイミダゾールを仕込む。混合物を60℃に加熱する。この温度で、92gのホスゲンを55g/時の速度でフラスコ中へ計量供給する。この時点で、反応混合物の一部が撹拌機によって依然として混合されるに過ぎないほど高粘度である懸濁液が得られる。実験はそれ故この時点で中止し、フラスコの内容物を廃棄しなければならない。
実施例3(比較
フラスコに218gの無水アセトンを仕込み、それを45℃に加熱する。125gのイミダゾールおよび120gの無水アセトンの、47℃に加熱した溶液の20mlを反応容器中へ計量供給する。その後フラスコ中へ、45℃で前述のイミダゾール溶液の残りを、132g/時の速度で、1.75時間にわたって一様な速度で計量供給し、同時に、48gのホスゲンを、28g/時の速度で、同様に計量供給する。その後、イミダゾール溶液供給ラインを30gのアセトンでリンスし、リンス液を同様に反応フラスコ中へ移す。混合物をその後45℃で1.5時間撹拌する。
反応混合物がホスゲンを含まないことを確実にするために、19gの溶媒を770ミリバールおよび45℃で留去し、廃棄する。
イミダゾール塩酸塩副生物(単離された乾燥重量:102g)を45℃での濾過により除去し、フィルターケーキを45℃に加熱した50gのアセトンで洗浄する。
合わせた濾液を0℃に冷却し、この温度で30分間撹拌する。沈澱するカルボニルビスイミダゾールを濾過により分離し、沈澱を0℃に冷却した30gのアセトンでさらに置き換える。
45℃および20ミリバールで沈澱を乾燥すると、理論値の71%の収率に相当する、97.5%純度の53.7gのカルボニルビスイミダゾールが得られる。
実施例4(比較
フラスコに120gの無水THFを仕込み、それを60℃に加熱する。250gのイミダゾールおよび165gの無水THFの、62℃に加熱した溶液の8mlを反応容器中へ計量供給する。その後フラスコ中へ、60℃で前述のイミダゾール溶液の残りを、234g/時の速度で、1.75時間にわたって一様な速度で計量供給し、同時に、91gのホスゲンを、52g/時の速度で、同様に計量供給する。その後、イミダゾール溶液供給ラインを40gのTHFでリンスし、リンス液を同様に反応フラスコ中へ移す。混合物をその後60℃で1.5時間撹拌する。
反応混合物がホスゲンを含まないことを確実にするために、17gの溶媒を750ミリバールおよび55℃で留去し、廃棄する。
イミダゾール塩酸塩副生物(単離された乾燥重量:185g)を60℃での濾過により除去し、フィルターケーキを60℃に加熱した100gのTHFで洗浄する。
合わせた濾液を0℃に冷却し、この温度で30分間撹拌する。沈澱するカルボニルビスイミダゾールを濾過により分離し、沈澱を0℃に冷却した50gのTHFでさらに置き換える。
45℃および20ミリバールで沈澱を乾燥すると、理論値の67%の収率に相当する、92.8%純度の107gのカルボニルビスイミダゾールが得られる。

Claims (11)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004795968
    (式中、
    、XおよびXは互いに独立してそれぞれCRまたは窒素であり、Rは水素または直鎖もしくは分岐のC〜Cアルキルであり、かつ、
    は水素であるか、
    あるいは
    およびXはCRであり、X中の基Rは水素または直鎖もしくは分岐のC〜Cアルキルであり、X中の基RはRと一緒になって−CH=CH−CH=CH−架橋を形成し、かつ、XはCRまたは窒素であり、Rは水素または直鎖もしくは分岐のC〜Cアルキルであるか、
    のいずれかである)
    のN,N’−カルボニルジアゾール類を、
    一般式(II)
    Figure 0004795968
    (式中、用いられる基および記号は一般式(I)について示された定義を有する)
    のアゾール類を極性溶媒中でホスゲンと反応させることによって製造する方法であって、
    (i)0.5重量%の最大含水率を有するエーテル類からなる群からの極性溶媒を使用すること、および、
    (ii)1モルの一般式(II)のアゾールを計量供給する間に同時に0.17〜0.34モルのホスゲンを計量供給するような方法で、一般式(II)のアゾールおよびホスゲンをこの溶媒中へ計量供給すること、ならびに、
    使用するエーテル類が、MTBE、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、THF、2−メチル−THF、2,5−ジメチル−THF、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテルまたはエチレングリコールジエチルエーテルから選択される線状または環式の脂肪族エーテル類およびジエーテル類であること、および
    前記計量供給後の一般式(II)のアゾールの濃度が、一般式(II)のアゾールと極性溶媒との合計重量に対して40重量%より高いこと
    を特徴とする方法。
  2. 前記一般式(II)の異なる2種のアゾール類を使用するか、前記一般式(II)のアゾールを1種だけ使用するかのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記一般式(II)(式中、互いに独立して、部分X、XおよびXの1つもしくは2つが窒素である)のアゾール類を1種または2種使用することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記一般式(II)(式中、互いに独立して、XがCHであり、Xが窒素であり、XがCRであり、RおよびRが一緒になって−CH=CH−CH=CH−架橋を形成する)のアゾール類を1種または2種使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ピラゾールまたは1,2,4−トリアゾールを前記一般式(II)のアゾールとして使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記一般式(II)のアゾールの1モル当たり合計で0.2〜0.3モルのホスゲンを使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記極性溶媒が0.2重量%以下の含水率を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 1モルの前記一般式(II)のアゾールを計量供給する間に同時に0.2〜0.3モルのホスゲンを計量供給するような方法で、一般式(II)のアゾールおよびホスゲンをエーテル類からなる群からの極性溶媒中へ同時に計量供給することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 反応容器に、前記一般式(II)のアゾールの総量の最高で10重量%までを溶液または懸濁液の形で仕込み、その後、さらなる量のアゾール、およびホスゲンを、請求項1および8に明記したように同時に計量供給することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 反応混合物の後処理を、20〜100℃でアゾール塩酸塩沈澱を濾過により分離すること、および、この濾液を+40〜−70℃に冷却し、冷却中に晶出する生成物を濾別することによりN,N’−カルボニルジアゾールを濾液から単離することによって行うことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 反応混合物の後処理を、請求項10に示したように濾過により40〜80℃でアゾール塩酸塩沈澱を分離すること、および、この濾液を完全に濃縮し、それにより溶媒を除去することによって行うことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
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