JP4794082B2 - 入退室管理装置及び方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入退室管理装置及び方法に関し、特に複数の認識装置による認識情報に基づき入退室管理を行う入退室管理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カードによる認証や、生体認証(バイオメトリクス)として知られている指紋認証、顔貌認証等の認証を行うことにより利用者の入退室管理を行う入退室管理システムにおいては、認証装置、監視カメラ、センサ等(以下、認識装置と称する。)による認識情報を基にして、在室管理やアンチパスバックの機能を提供していた。
【0003】
ここでいう在室管理とは、誰がどのエリアに在室しているか、または、或るエリアに誰が、何人在室しているかを管理する機能である。また、“アンチパスバック”とは、利用者を予め定められた経路通りに入退室させることによりセキュリティを高める機能である。
【0004】
図17は、簡単な例として、居室毎のアンチパスバックを行う例を示したものである。居室A,B,及びCにはそれぞれ出入口となる扉が二カ所にあり、各扉には入側認識装置A1,A2,B1,B2,C1,及びC2と、これらに対応する出側認識装置A1',A2',B1',B2',C1',及びC2'が設けられている。
【0005】
例えば、ある利用者が居室Aに入室する場合、入側認識装置A1の認証により入室したときは、対応する出側認識装置A1'の認証を得ないと退室することができないように管理されている。
このようなアンチパスバックを行うことによって、不審者が居室Aに侵入した場合に、居室Aに閉じ込めることができる。
【0006】
なお、認識装置の設定や機能によっては、居室毎ではなく複数の居室にまたがるアンチパスバックを行う事も可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、入退室管理システムにおいては、カードの読取不良や、前の人が入室する際に認証操作をしないで付いて行ってしまう(連れ込み)等で認識情報が得られないことがある。このように、本来得られる筈の認識情報が得られないことを欠測という。
【0008】
従来の入退室管理システムでは、欠測の有無を把握しておらず、実測値のみに基づいて管理が行なわれている。従って、欠測が生じている場合、入退室管理システムで把握している利用者の在室状態及びエリアの在室人数が不正確になってしまう。
【0009】
また、特定の部屋の入退室状況や特定の利用者の入退室経路を後から確認したい場合に、認識情報の履歴を参照しても、欠測が生じていると正確な情報が得られない。
さらに、アンチパスバックの面では、例えば、或る利用者(この場合、正当な入室資格を有している利用者であると仮定する。)について、入室側の認識装置で欠測が発生していると、退室時には退室資格が無い者であるとして入室した場所に閉じ込められてしまうことになる。
【0010】
この場合、閉じ込められた利用者は、例えばシステム管理者に連絡し、一時的に退室側のアンチパスバックの設定を解除してもらう必要がある。
このような状況では、システム運用が繁雑になり管理作業が増大するだけでなく、アンチパスバックの設定解除の妥当性(閉じ込められた利用者が正当な入室資格を有する利用者か否か)を判断する材料がないため、却ってセキュリティの低下を招き易くなっていた。
【0011】
正確な入退室管理を行うためには、欠測を減らすことは不可欠であるが、欠測を完全に無くすことは難しい。
従って本発明は、特に複数の認識装置による認識情報に基づき入退室管理を行う入退室管理装置および方法に関し、欠測が存在することを前提にして、より正確な入退室管理を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る入退室管理装置及び方法は、欠測を検出すると共に欠測した認識情報を高精度で推定し補足する。この場合、推定した認識情報を上記のアンチパスバックの設定解除の妥当性を判断する材料として使用することも可能となる。
【0013】
従って、本発明に係る入退室管理装置は、各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルと、各利用者が居るべき所定の居室を登録した居室ファイルと、該認識装置によって実測された実測認識情報及び該実測認識情報を補足するためのした該認識装置の欠測認識情報を保存するための認識情報ファイルと、各利用者の最新の認識場所を保存するための在室状態ファイルと、該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを該部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠している認識装置を該欠測認識情報に含めるとともに、該最新の認識場所が該所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠している認識装置を該欠測認識情報に含める処理装置と、を備えたことを特徴としている。
【0014】
図1は、本発明に係る入退室管理装置の原理構成例を示したものであり、入退室管理装置SYSは、各認識装置1〜nが取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルF1と、各利用者が居るべき所定の居室を登録した居室ファイルF2と、該認識装置によって実測された実測認識情報d1及び実測認識情報d1を補足するためのした該認識装置の欠測認識情報d2とを保存するための認識情報ファイルF3と、各利用者の最新の認識場所を保存するための在室状態ファイルF4と、処理装置P10とを備えている。
【0015】
なお、処理装置P10に接続されるように図示された在室表示盤B10は、在室状態ファイルF4に保存するものと同じ内容を表示するためのものであり、在室状態ファイルF4で代用可能である。
処理装置P10においては、実測認識情報処理部P11及び欠測認識情報処理部P12が連動しており、欠測認識情報処理部P12はさらにタイマ監視処理部P13による監視を受けている。
【0016】
処理装置P10を構成する実測認識情報処理部P11は、同図の実線矢印で示す如く、例えば、資格判定手段1_1によって認識装置1が実測した実測認識情報d1を認識情報ファイルF3及び在室状態ファイルF4に保存する。
処理装置P10を構成する欠測認識情報処理部P12は、各利用者の最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを部屋レイアウトファイルF1を参照して判定し、直接移動不可能である場合は、移動途中で欠測があったことが分かるので、移動経路を部屋レイアウトファイルF1に基づいて推定し、推定された移動経路上において欠測している認識装置を欠測認識情報d2に含める。
【0017】
また、欠測認識情報処理部P12では、最新の認識場所が居室ファイルF4に登録された所定の居室以外の場合、処理装置P10を構成するタイマ監視処理部P13により次に認識されるまでの経過時間を監視し、次に認識されること無く所定時間が経過したとき、所定の居室が最新の認識場所であると推定して最新の認識場所(所定の居室)の認識装置を欠測認識情報d2に含める。
【0018】
さらに、タイマ監視処理部P13の監視により所定の居室が最新の認識場所であると推定された場合においても、推定された最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを部屋レイアウトファイルF1を参照して判定し、直接移動不可能である場合は、移動途中で欠測があったことが検出できるので、移動経路を部屋レイアウトファイルF1に基づいて推定し、推定された移動経路上において欠測している認識装置を欠測認識情報d2に含める。
【0019】
これにより、直前の認識場所から最新の認識場所への移動経路における認識装置の欠測の検出および欠測した認識情報を高精度で推定し補足することが可能となる。また、利用者の居るべき居室を予め定めておくことにより、最新の認識場所における認識装置の欠測の検出及び欠測した認識情報を推定し補足することも可能となる。
【0020】
このようにして補足された欠測認識情報は、アンチパスバックを行うシステムの管理者が利用者から認識装置のアンチパスバックの設定解除を求められた場合に、アンチパスバックの設定解除の妥当性を判断する材料として使用することもできる。
【0021】
また、本発明に係る入退室管理装置は、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定した場合、次の実測認識情報が示す認識場所が該最新の認識場所から直接移動可能でないとき、該最新の認識場所の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報及び該最新の認識場所への該移動経路上の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除してもよい。
【0022】
すなわち、図1において、次の実測認識情報d1が示す認識場所が該所定の居室から直接移動可能でないときは、所定の居室が最新の認識場所であるとした推定が誤りであったことが判明する。そこで、推定に基づく最新の認識場所(所定の居室)の欠測している認識装置が設定された欠測認識情報d2及び推定に基づく最新の認識場所への移動経路上の欠測している認識装置が設定された欠測認識情報d2を認識情報ファイルF3から削除する。
【0023】
これにより、欠測認識情報の推定誤りを訂正することが可能となり、認識情報ファイルF3に保存された欠測認識情報d2の信頼性を高めることができる。
また、本発明に係る入退室管理装置は、該認識装置がアンチパスバック機能を実現するためのアンチパスバック対応認識装置を含むとき、連動するアンチパスバック対応認識装置同士を予め該部屋レイアウトファイルに対応付けて登録し、欠測している一つの該アンチパスバック対応認識装置の該欠測認識情報に基づき、他の該連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定の解除を行ってもよい。
【0024】
すなわち、アンチパスバック機能を実現するためのアンチパスバック対応認識装置については、部屋レイアウトファイルF1に連動するアンチパスバック対応認識装置同士を予め対応付けて登録しておく。一つのアンチパスバック対応認識装置による欠測があった場合、推定された欠測認識情報に基づいて、他の連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定の解除を行えば、上記のようなアンチパスバック対応認識装置による欠測がなかった(正確な認識情報を実測した)場合と同様の動作を、他の連動するアンチパスバック対応認識装置が行える。
【0025】
これにより、妥当性のあるアンチパスバックの解除設定が自動的に行われるため、セキュリティレベルを低下させることなく欠測に起因するアンチパスバックに関するシステム運用者の管理作業の手間を軽減することが出来る。
また、本発明に係る入退室管理装置は、該欠測認識情報が該認識情報ファイルから削除される場合、該削除する欠測認識情報に基づく該連動するアンチパスバック対応認識装置に行った該アンチパスバック設定の解除を無効にしてもよい。
【0026】
すなわち、図1における欠測認識情報d2が認識情報ファイルF3から削除されるのは、推定した欠測認識情報d2が間違っていた場合である。従って、削除した欠測認識情報d2に基づいて連動するアンチパスバック対応認識装置に対して行ったアンチパスバック設定の解除も誤りであったとして無効にし、アンチパスバック設定を元に戻す。
【0027】
これにより、より信頼性の高いアンチパスバック機能を提供することができる。
また、本発明に係る入退室管理装置は、入室側のアンチパスバック対応認識装置による実測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置に退室許可の設定を行うことができる
【0028】
すなわち、入室側のアンチパスバック対応認識装置の実測認識情報に基づき、部屋レイアウトファイルF1に登録された連動するアンチパスバック対応認識装置に退室許可の設定を行えば、アンチパスバック機能そのものを提供することが可能となる。
【0029】
また、本発明に係る入退室管理装置は、1台のアンチパスバック対応認識装置について、該部屋レイアウトファイルに該連動するアンチパスバック対応認識装置を複数登録することができる
すなわち、図1における部屋レイアウトファイルF1に登録する連動するアンチパスバック対応認識装置同士は1対1である必要は無く、1台のアンチパスバック対応認識装置が複数のアンチパスバック対応認識装置と連動するように登録することができる。
【0030】
これにより、アンチパスバック機能を提供する際、アンチパスバック対応認識装置の装置台数を削減すること、利用者の退室ルートを制限することが可能となる。
一方、本発明に係る入退室管理方法は、認識装置によって実測された実測認識情報及び該実測認識情報を補足するした該認識装置の欠測認識情報を認識情報ファイルに保存するステップと、各利用者の最新の認識場所を在室状態ファイルに保存するステップと、該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠している認識装置を該欠測認識情報に含めるステップと、該最新の認識場所が該利用者が居るべき所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠している認識装置を該欠測認識情報に含めるステップと、を備えたことを特徴としている。
【0031】
さらに、本発明に係る入退室管理方法は、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定した場合、次の実測認識情報が示す認識場所が該最新の認識場所から直接移動可能でないとき、該最新の認識場所の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報及び該最新の認識場所への該移動経路上の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除するステップを有してもよい。
【0032】
また、本発明に係る入退室管理方法は、該認識装置がアンチパスバック機能を実現するためのアンチパスバック対応認識装置を含むとき、連動するアンチパスバック対応認識装置同士を予め該部屋レイアウトファイルに対応付けて登録し、欠測している該アンチパスバック対応認識装置の該欠測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定の解除を行うステップを有してもよい。
【0033】
また、本発明に係る入退室管理方法は、該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除する場合、該削除する欠測認識情報に基づく該連動するアンチパスバック対応認識装置に行った該アンチパスバック設定の解除を無効にするステップを有してもよい。
【0034】
また、本発明に係る入退室管理方法は、入室側のアンチパスバック対応認識装置による実測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置に退室許可の設定を行うステップを有してもよい。
また、本発明に係る入退室管理方法は、1台のアンチパスバック対応認識装置について、該部屋レイアウトファイルに該連動するアンチパスバック対応認識装置を複数登録てもよい。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を説明するために、まず、一般的な建物モデルパターンにおける、各地点(エリア又は居室)から移動できる他の地点の関係及び随所に設置された認識装置の認識情報に基づいて認識装置の「欠測の推定」方法を図2〜5を参照して説明する。
【0036】
図2は、建物内のフロア構成例を示している。同図において、エリアRはオープンスペースであり、例えばエレベータホールのように、各階に自由に移動することが可能なエリアである。また、1階から5階までの各階のエリアa1〜a5は、各居室A〜L(居室Kは除く)に移動するための廊下に相当するエリアである。
【0037】
図3は、図2における1階フロアのレイアウトを具体的に示したものであり、エリアa1に全ての居室A〜Fが面している。従って、エリアRからそれぞれの居室A〜Fへ移動するには必ずエリアa1を通り、他の居室内を通過する必要はない。
1階フロアにおける認識装置としては、エリアRにセンサ8が設置されており、エリアa1及び居室A〜Fの入口にはそれぞれ認識装置1〜7が設置されている。例えば、利用者がセンサ8によりエリアRで認識された後、認識装置2によって居室Aに入室したことが認識されたとすると、エリアa1を移動したことを示す認識情報を認識装置1が欠測していることが推定できる。
【0038】
また、図4は、図2における2階フロアのレイアウトを示したものであり、フロア内には居室Gしかない。従って、“2階フロアに行く”=“居室Gに行く”と推定することが可能である。
2階フロアにおける認識装置としては、エリアRに監視カメラ11が設置されており、エリアa2及び居室Gの入口にはそれぞれ認識装置9及び10が設置されている。従って、利用者が別のフロア(例えば、1階のエリアR)で認識された後、認識装置10により居室Gに入室したことが認識された場合、2階フロアのエリアR及びエリアa2を移動したことを示す認識情報を監視カメラ11及び認識装置10が欠測していることが推定できる。
【0039】
図2における3階フロア及び5階フロアは、図4に示した2階フロアと同様なレイアウトを有しているものであるので、説明を省略する。
次に、図5は、図2における4階フロアのレイアウトを示したものであり、エリアRから居室I及び居室Jに移動するには必ずエリアa4を通過しなければならない。また、居室Kについては、隣接する居室Jにのみ扉があるので、居室Jを通過しなければ入室することができない。逆に、居室Kに入室した利用者がエリアa4に移動するには居室Jを通過する必要がある。
【0040】
4階フロアにおける認識装置として、エリアRに監視カメラ20が設置されており、エリアa4、居室J、居室I、及び居室Kの出入口にはそれぞれ入室側及び退室側に認識装置12〜18が設置されている。従って、利用者が認識装置12によりエリアa4に入ったことが認識された後、認識装置18により居室Kに入室したことが認識された場合、居室Jに入室したことを示す認識情報を認識装置14が欠測していることが推定できる。
【0041】
このように、建物内の移動は、各階のフロアレイアウト及び各認識装置の位置を考慮すれば、出発地点と到達地点の位置的関係より、必然的に移動経路、通過時刻を推定することが出来る。また、各利用者が居るべき居室が予め分かっていれば、ある地点で認識された利用者が今後移動するであろう地点を推定することが出来る。
【0042】
そこで、図5に示した4階フロアを例にとり、本発明の実施例を以下に説明する。個人ID=1234を有する利用者(以下、利用者1234と称する。)が同図に点線で示すようにエリアR→エリアa4→居室J→居室K→居室J→エリアa4→居室Iと移動したと仮定する。
【0043】
この場合、図示の如く認識装置14及び16で欠測が生じていると、実際に各認識装置で認識される利用者1234の認識情報は、例えば、図6(1)に示す如く、認識装置20,12,18,19,15,及び17によって実測されるものであり、それぞれの認識時刻は10:08:05,10:11:30,10:12:20,11:01:10,11:01:20,及び12:00:30となる。
【0044】
従って、利用者1234の在室表示は、各認識時刻においてそれぞれ、エリアR,エリアa4,居室K,居室J,エリアa4,及びエリアa4となっている。
なお、同図における認識装置IDは、各認識装置を示す符号と一致しており、以下の説明においても同様である。
【0045】
本発明においては、従来は把握できなかった欠測している認識装置14及び16の欠測認識情報を同図(2)に示すように推定することが可能となる。同図において、認識装置14及び16の認識の有無の欄が“×”であることから、表示されている認識時刻は欠測認識情報を推定した時刻であることが分かる。
【0046】
また、同図において、認識装置14及び16の在室表示の欄が空白になっているが、これは、在室表示は刻々と変化しているものであり、ある時点において実際に表示されていた値であることを意味しているためである。
以下、図7〜15を参照してより詳細に本実施例を説明する。図7〜10は、それぞれ、図1に示した部屋レイアウトファイルF1、居室ファイルF2、認識情報ファイルF3、及び在室状態ファイルF4の実施例を示したものであり、図11〜15は、図1に示した処理部P10による各処理フローの実施例を示したものである。
【0047】
図7に示した部屋レイアウトファイルF1の実施例では、図5に示した4階フロアにおける各認識場所(認識装置IDによって特定する。)に、各認識装置によって利用者の所在を確認することができるエリアの名称、各認識場所から直接移動可能な場所(認識装置IDによって特定する。)、及び各認識装置と連動してアンチパスバックに対応する認識装置IDが対応付けられている。
【0048】
この部屋レイアウトファイルF1では、居室J及びKの入室側の認識装置14及び18にそれぞれ連動する退室側の認識装置15及び19が対応付けられている。すなわち、居室J及びKにおいてはアンチパスバックが行われており、入室側の認識装置14及び18の認識情報がない利用者は退室できないように退室側の認識装置15及び19がそれぞれ管理している。
【0049】
今、利用者1234の所定の居室が居室Kであると仮定すると、図8に示す如く、利用者1234には居室Kへの入室を認識する認識装置18が対応付けられる。
図9は、認識情報ファイルF3における利用者1234の認識情報を抜粋して表示したものである。図示の如く、認識情報ファイルF3には、各認識時刻において、認識情報が実測認識情報であるか欠測認識情報であるかを示すステータスフラグ(1:実測認識情報、0:欠測認識情報)、個人ID、及び認識場所(認識装置IDにより特定される。)が保存される。
【0050】
図10は、各認識時刻における在室状態ファイルF4について、利用者1234の在室状態(最新の認識情報)を抜粋して表示したものである。図示の如く、利用者1234の認識情報として、認識時刻、認識装置ID、及び所定の居室に到達しているか否かを示す状態フラグが保存されている。状態フラグが“0”のときは利用者1234が移動中であることを意味し、“1”のときは所定の居室に到達していることを意味している。
【0051】
なお、同図には図9に示したようなステータスフラグが表示されていないが、ステータスフラグにより認識情報が実測認識情報であるか否かを示してもよい。
図11〜14は、処理フローの実施例を示したものであり、複数の利用者についての処理が平行して行われているものであるが、以下の説明においては、図6(1)に示した各認識時刻における利用者1234の認識情報のみを用いて具体的な処理フローを説明する。従って、以下の説明で使用する認識情報(実測認識情報及び欠測認識情報)は特に言及しなくても全て利用者1234に関するものである。
【0052】
(1)欠測していない場合の認識情報の処理フロー:図 11
図11に示した認識情報の処理フローについて、図6(1)に示した認識装置20による認識時刻10:08:05の認識情報が、図9の▲1▼及び図10(1)に示す如く認識情報ファイルF3及び在室状態ファイルF4に保存されている状態から説明を始める。
【0053】
この状態で図11に示す認識情報処理(ステップS100)が実行されると、ステップS101において、以下の実測認識情報を受信する。
・実測認識情報:認識時刻=10:11:30,認識装置ID=12
ステップS102は、直前の推定が正しかったか否かを判定し、正しかった場合のみステップS103に処理を進め、正しくなかった場合は同図▲1▼に示す如く、誤った予測のリセット処理フロー(後述する図15のステップS401〜S405参照)を実施した後、ステップS111において直前の実測認識情報を取得した後、ステップS104に処理を進める。
【0054】
今回は、利用者1234の直前の認識情報が認識装置20による実測認識情報であるため(推定を行っていないため)、ステップS102からステップS103に処理を進める。
ステップS103では、在室状態ファイルF4を参照し、利用者1234に対応した直前の認識情報(図10(1)参照)を取得する。
【0055】
・直前の認識情報:認識時刻=10:08:05,認識装置ID=20,状態フラグ=0
次に、ステップS104で部屋レイアウトファイルF1(図7参照)を参照し、直前の認識場所(認識装置ID=20)から移動可能な場所情報を取得する。
・移動可能な場所:認識装置ID=12
ステップS105は、移動パターンが異常(欠測している)か否かを判定し、異常である場合のみ同図▲2▼に示す如く、欠測判定時の処理フロー(後述する図12のステップS201〜S205参照)を実施した後、ステップS106に処理を進めるものである。
【0056】
今回は、直前の認識場所(認識装置ID=20)から最新の認識場所(認識装置ID=12)への移動が可能であることから、移動パターンは異常ではない(欠測していない)と判定し、ステップS106では、受信した実測認識情報を認識情報ファイルF3に蓄積する(図9の▲2▼参照)。
【0057】
次に、ステップS107において、居室ファイルF2を参照し、利用者1234の所定の居室(認識装置ID=18)を取得する。
さらに、ステップS108では、最新の認識場所が所定の居室に該当するか(すなわち、利用者が所定の居室に到達しているか)を判定し、所定の居室に該当する場合のみステップS109において「状態フラグ=1:到達」とした後、在室状態ファイルF4を実測認識情報に合わせて更新し(ステップS110)、処理を終了する(同S199)。
【0058】
今回は、最新の認識場所(認識装置ID=12)が所定の居室(認識装置ID=18)ではないので、「状態フラグ=0:移動中」のままで在室状態ファイルF4が更新される(図10(2)参照)。
(2)欠測している場合の認識情報処理フロー:図 11 13
次に、図6(1)の認識装置18による認識時刻10:12:20の認識情報に基づき、途中の移動経路で欠測している認識装置の欠測認識情報を生成する場合の認識情報処理フローを図11及び13を参照して説明する。
【0059】
ステップS100〜S104までは、上記(1)で説明した欠測していない場合の処理フローと同様である。但し、今回ステップS101で受信する実測認識情報は以下のとおりである。
・実測認識情報:認識時刻=10:12:20,認識装置ID=18
また、ステップS103で取得する直前の認識情報は、以下のとおりである。
【0060】
・直前の認識情報:認識時刻=10:11:30,認識装置ID=12,状態フラグ=0
さらに、ステップS104で取得する直前の認識場所(認識装置ID=12)から移動可能な場所は、以下のとおりである。
・移動可能な場所:認識装置ID=13,14,16
ステップS105では、最新の認識場所(認識装置ID=18)が直前の認識場所(認識装置ID=12)から移動可能でないことを判定し、移動パターンが異常であると判定するため、同図▲2▼に示す如く、図12の欠測判定時の処理フローが実施される。
【0061】
まず、図12のステップS201において部屋レイアウトファイルF1を参照し、ステップS202において途中経路を推定する。このとき、図13に示すように、直前の認識場所(認識装置ID=12)から移動可能な認識場所(認識装置ID)を順次検索し、一度登場した認識場所が再登場したところで検索を終了することにより、最新の認識場所(認識装置ID=18)に至る最短のルートを特定する。
【0062】
すなわち、認識装置ID=12から移動可能な場所は、認識装置ID=13,14,16である。また、認識装置ID=13から移動可能な場所は、認識装置ID=20,12である。ここで、認識装置ID=12は既に登場しているので検索を終了し(図中“×”で表示)、認識装置ID=20のみ検索を進めると、認識装置ID=20から移動可能な場所は、認識装置ID=12であるので、ここで検索を終了する。
【0063】
同様な検索を認識装置ID=14及び16についても行うことにより、認識装置ID=12から認識装置ID=14を経由して認識装置ID=18に至るルートが最短ルートとして得られる(図中“○”で表示)。従って、認識装置ID=14が欠測していると推定することができる。
【0064】
そこで、ステップS203において、認識情報ファイルF3に以下の欠測認識情報を蓄積する(図9の▲3▼参照)。
・欠測認識情報:認識時刻=10:12:20,認識装置ID=14
なお、認識装置ID=14には連動するアンチパスバック対応認識装置(ID=15)が部屋レイアウトファイルに登録されているので、ステップS204において認識装置ID=15の利用者1234に対するアンチパスバック設定を解除した後、ステップS205により、図11の処理フローに戻る。
【0065】
同図のステップS106では、受信した実測認識情報を認識情報ファイルF3に蓄積する(図9の▲4▼参照)。
次に、ステップS107において、居室ファイルF2を参照し、利用者1234の所定の居室(認識装置ID=18)を取得する。
【0066】
ステップS108においては、最新の認識場所(認識装置ID=18)が所定の居室であるので、ステップS109で「状態フラグ=1:到達」として、ステップS110において在室状態ファイルF4を図10(3)のように更新し、処理を終了する(ステップS199)。
【0067】
(3)タイマによる欠測監視フロー:図 14 及び 12
図6(1)において、認識装置15による認識時刻11:01:20の認識情報の後、認識装置17による認識時刻12:00:30を受信するまでの約1時間、利用者1234の認識情報が得られていない。この場合、認識装置15によって確認される利用者1234の所在は、同図の在室表示欄に示す如く、エリアa4である。
【0068】
既に説明したように、エリアa4は廊下のような場所であり、通常は移動途中に通過するだけで、長時間留まる場所ではない。従って、認識装置15による認識時刻11:01:20からある程度時間が経過しても次の認識情報が得られない場合は、いずれかの認識装置の欠測があるものと考えられる。
【0069】
このような欠測を検出するためのタイマによる欠測監視処理フローを図15及び12を参照して説明する。同図におけるステップS300のタイマ処理は、所定の制限時間(例えば5分)毎に起動されるものであり、図11に示した認識情報処理フローと平行して実行されるものである。
【0070】
今、上述の(1)と同様の処理により、認識情報ファイルF3には、認識装置19による認識時刻11:01:10の認識情報(図9の▲5▼参照)が蓄積された後、認識装置15による認識時刻11:01:20の認識情報(同▲6▼参照)が蓄積されており、在室状態ファイルF4が認識装置15による認識時刻11:01:20の認識情報で更新されている状態(図10(4)参照)を想定する。
【0071】
例えば、時刻11:10:00において、制限時間を5分とするタイマ処理フロー(ステップS300)が起動されたとすると、まず、在室状態ファイルF4を参照し(同S301)、図10(4)に示す如く、利用者1234については、状態フラグが移動中であることを判定し(同S302)、さらに、前認識時刻(11:01:20)から制限時間(5分)が経過したと判定する(同S303)。
【0072】
移動中であれば、利用者1234は所定の居室に到達していないことになるが、制限時間が経過しているため、既に所定の居室に到達していると推定する。この場合、所定の居室の認識装置が欠測しているため、所定の居室を最新の認識場所とする認識情報得られなかったことになる。
【0073】
そこで、居室ファイルF2を参照して(ステップS304)、最新の認識場所の推定を行う(同S405)。居室ファイルF2に登録された利用者1234の所定の居室は認識装置ID=18であることから、認識装置ID=18の認識場所に到達していると推定する。
【0074】
この推定が正しければ、次に受信する認識情報は認識装置19によるものであることが予想される。
なお、居室ファイルF2には利用者毎に所定の居室を複数登録することも可能であり、この場合、直前の認識場所から最も少ない欠測で到達できる所定の居室を最新の認識場所とするフローにすることも可能である。また、タイマ処理が起動された時刻によっては、帰宅したものとして処理するフローにしてもよい。
【0075】
ステップS306では、図11におけるステップS105と同様にして、直前の認識場所である認識装置15から認識装置18への移動パターンが正常か否かを判定する。
認識装置15から認識装置18へは移動可能でないため、図14の▲2▼に示す如く図12の欠測判定時の処理フローを上述の(2)の場合と同様にして実行する。この場合、図12のステップS203において、認識情報ファイルF3に以下の欠測認識情報を蓄積する(図9の▲7▼参照)。
【0076】
・欠測認識情報:認識時刻=11:10:00,認識装置ID=14
なお、認識装置ID=14には連動するアンチパスバック対応認識装置(ID=15)が部屋レイアウトファイルに登録されているので、ステップS204において認識装置ID=15の利用者1234に対するアンチパスバック設定を解除した後、ステップS205により、図14の処理フローに戻る。
【0077】
さらに、ステップS307において、タイマ処理の実施時刻である時刻11:10:00に利用者が所定の居室に到達したことを示すように在室状態ファイルF4更新し(図10(5)参照)、ステップS308では、認識情報ファイルF3に認識装置ID=18による欠測認識情報を蓄積する(図9の▲8▼参照)。
【0078】
また、認識装置ID=18には連動するアンチパスバック対応認識装置ID=19が部屋レイアウトファイルF1に登録されているので、ステップS309において認識装置ID=19の利用者1234に対するアンチパスバック設定を解除して処理を終了する(ステップS399)。
【0079】
なお、図14及び12において、「認識情報ファイルF3の蓄積」及び「連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定を解除」の処理が、それぞれステップS308,S203及びステップS309,S204として重複して表示されている。
これは、図14におけるステップS308及びS309で対象としている欠測認識情報がステップS305で推定された最新の認識場所に関するものであり、図12におけるステップS203及びS204で対象としている欠測認識情報がステップS202で推定した移動経路に関するものであるためである。
【0080】
また、図14において、ステップS302及びS303からステップS301に戻る処理ルートが点線で示されているが、これは、ステップS300が起動されると在室状態ファイルF4に保存された全ての利用者の情報について、ステップS302及びS303からステップS304に処理を進めるべきものを抽出することを意味している。
【0081】
(4)誤った推定のリセット処理フロー:図 11 及び 15
上記(3)において、所定の居室に到達したとの推定が正しければ、次に受信する実測認識情報は認識装置ID=19によるものでなければならない。しかしながら、図6(1)に示した例では、次の認識情報は認識時刻=12:00:30における認識装置ID=17によるものである。このような場合に実施されるリセット処理フローを図11及び図15を参照して説明する。
【0082】
図11のステップS101において、認識装置ID=17からの実測認識情報を受信すると、ステップS102では、直前の推定が正しかったか否かを判定する。上述の(3)の処理において、制限時間を越えたため、利用者1234が所定の居室(認識装置ID=18)に到達したものと推定したとき、次の認識情報は認識装置ID=19であると予想したが、実際には認識装置17(≠19)から次の実測認識情報を受信したため、ステップS102では、直前の推定が誤りであったと判定し、同図の▲1▼に示す如く、図15の誤った推定のリセット処理フローが実行される。
【0083】
なお、ステップS102による判定処理は、上記のように次の実測認識情報の認識装置を予測して行うものに限られるものではない。すなわち、在室状態ファイルF4に認識情報ファイルF3と同様なステータスフラグを設け、ステータスフラグが欠測認識情報であることを示す場合のみ、次の実測認識情報による認識場所に移動可能か否かを判定し、移動不可能である場合は直前の推定が誤りであったと判定してもよい。
【0084】
図15のステップS401においては、認識情報ファイルF3を参照し、利用者1234に対応した直前の実測認識情報(図9の▲6▼)までの欠測認識情報(同▲7▼及び▲8▼)を取得する。これらの欠測認識情報は誤りであるため、認識情報ファイルF3から削除する(ステップS404)。
【0085】
また、部屋レイアウトファイルF1を参照し(ステップS403)削除した欠測認識情報(図9の▲7▼及び▲8▼)に設定されている認識装置14及び18にそれぞれ対応した認識装置15及び19について解除した利用者1234のアンチパスバック設定をリセットする(同S404)。
【0086】
この後、ステップS405で図11の処理に戻り、上述の(2)の場合と同様にして、認識装置16による欠測認識情報及び認識装置17による実測認識情報を認識情報ファイルF3に蓄積し(図9の▲9▼参照)、認識装置17による実測認識
情報により在室状態ファイルF4を更新する(図10(6)参照)。
【0087】
なお、この場合、認識装置16については、部屋レイアウトファイルF1にアンチパスバック対応認識装置が対応付けられていないため、図12のステップS204は省略される。
上記(1)〜(4)の説明においては、連動してアンチパスバックを行うアンチパスバック対応認識装置の一つが欠測した場合にのみ、予め部屋レイアウトファイルF1で対応させておいた他の認識装置のアンチパスバック設定を解除するようにしている。すなわち、アンチパスバック機能そのものは別機能であることを前提としており、一方のアンチパスバック対応認識装置の欠測に伴って生じる運用管理上の問題を解決するものである。
【0088】
しかしながら、本発明による部屋レイアウトファイルF1を用いれば、一つのアンチパスバック対応認識装置の実測認識情報を使用して、他の連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定を解除することにより、アンチパスバック機能そのものを提供することも可能となる。
【0089】
この場合、例えば、図16に示す居室Lのように、扉が複数箇所(同図では2箇所)ある場合、居室Lへの入室を認識するための入室側認識装置23及び25の両方に居室Lからの退室を認識するための退室側認識装置24を対応付けて部屋レイアウトファイルF1に登録し、認識装置23または25で入室が認識された利用者に認識装置24における退室資格を与えることも可能となる。
【0090】
このように、入室側認識装置の台数より退室側認識装置の台数を減らすことにより、認識装置の設置経費を削減したり、利用者の退室ルートを限定することが可能となる。
また、PHS等を用いた位置情報システムを利用し、位置情報システムによる利用者の位置情報と入退室管理装置で認識している利用者の認識場所とが一致した場合のみ通行を許可するような管理を行えば二重のチェックが可能となり、セキュリティをさらに向上させることができる。
(付記1)
各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルと、
各利用者が居るべき所定の居室を登録した居室ファイルと、
該認識装置によって実測された実測認識情報及び欠側した該認識装置の欠測認識情報を保存するための認識情報ファイルと、
各利用者の最新の認識場所を保存するための在室状態ファイルと、
該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを該部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠側している認識装置を該欠測認識情報に設定するとともに、該最新の認識場所が該所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠側している認識装置を該欠測認識情報に設定する手段と、
を備えたことを特徴とする入退室管理装置。
(付記2)付記1において、
該所定の居室が該最新の認識場所であると推定した場合、次の実測認識情報が示す認識場所が該最新の認識場所から直接移動可能でないとき、該最新の認識場所の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報及び該最新の認識場所への該移動経路上の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除することを特徴とする入退室管理装置。
(付記3)付記1または2において、
該認識装置がアンチパスバック機能を実現するためのアンチパスバック対応認識装置を含むとき、連動するアンチパスバック対応認識装置同士を予め該部屋レイアウトファイルに対応付けて登録し、欠測している該アンチパスバック対応認識装置の該欠測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定の解除を行うことを特徴とする入退室管理装置。
(付記4)付記3において、
該欠測認識情報が該認識情報ファイルから削除される場合、該削除する欠測認識情報に基づく該連動するアンチパスバック対応認識装置に行った該アンチパスバック設定の解除を無効にすることを特徴とする入退室管理装置。
(付記5)付記3において、
入室側のアンチパスバック対応認識装置による実測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置に退室許可の設定を行うことを特徴とする入退室管理装置。
(付記6)付記5において、
1台のアンチパスバック対応認識装置について、該部屋レイアウトファイルに該連動するアンチパスバック対応認識装置を複数登録したことを特徴とする入退室管理装置。
(付記7)
認識装置によって実測された実測認識情報及び欠側した該認識装置の欠測認識情報を認識情報ファイルに保存するステップと、
各利用者の最新の認識場所を在室状態ファイルに保存するステップと、
該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠側している認識装置を該欠測認識情報に設定するステップと、
該最新の認識場所が該利用者が居るべき所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠側している認識装置を該欠測認識情報に設定するステップと、
を備えたことを特徴とする入退室管理方法。
(付記8)付記7において、
該所定の居室が該最新の認識場所であると推定した場合、次の実測認識情報が示す認識場所が該最新の認識場所から直接移動可能でないとき、該最新の認識場所の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報及び該最新の認識場所への該移動経路上の欠測している認識装置が設定された該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除するステップを有することを特徴とする入退室管理方法。
(付記9)付記7または8において、
該認識装置がアンチパスバック機能を実現するためのアンチパスバック対応認識装置を含むとき、連動するアンチパスバック対応認識装置同士を予め該部屋レイアウトファイルに対応付けて登録し、欠測している該アンチパスバック対応認識装置の該欠測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定の解除を行うステップを有することを特徴とする入退室管理方法。
(付記10)付記9において、
該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除する場合、該削除する欠測認識情報に基づく該連動するアンチパスバック対応認識装置に行った該アンチパスバック設定の解除を無効にするステップを有することを特徴とする入退室管理方法。
(付記11)付記9において、
入室側のアンチパスバック対応認識装置による実測認識情報に基づき、該連動するアンチパスバック対応認識装置に退室許可の設定を行うステップを有することを特徴とする入退室管理方法。
(付記12)付記11において、
1台のアンチパスバック対応認識装置について、該部屋レイアウトファイルに該連動するアンチパスバック対応認識装置を複数登録したことを特徴とする入退室管理方法。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る入退室管理装置および方法は、各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを部屋レイアウトファイルで予め対応付け、各利用者が居るべき所定の居室を居室ファイルに登録し、該認識装置によって実測された実測認識情報及び欠側した該認識装置の欠測認識情報を認識情報ファイルに保存し、各利用者の最新の認識場所を在室状態ファイルに保存し、該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを該部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠側している認識装置を該欠測認識情報に設定するとともに、該最新の認識場所が該所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠側している認識装置を該欠測認識情報に設定するように構成したので、欠測が存在することを前提にして、より正確な入退室管理を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成例を示したブロック図である。
【図2】一般的な建物のフロア構成例を示した図である。
【図3】図2示した建物内のフロアレイアウト例(1)を示したレイアウト図である。
【図4】図2示した建物内のフロアレイアウト例(2)を示したレイアウト図である。
【図5】図2示した建物内のフロアレイアウト例(3)を示したレイアウト図である。
【図6】本発明の実施例を説明するための個人の動きの認識例を示した表である。
【図7】本発明に係る部屋レイアウトファイルF1の実施例を示したファイルフォーマット図である。
【図8】本発明に係る居室ファイルF2の実施例を示したファイルフォーマット図である。
【図9】本発明に係る認識情報ファイルF3の実施例を示したファイルフォーマット図である。
【図10】本発明に係る在室状態ファイルF4の実施例を示したファイルフォーマット図である。
【図11】本発明に係る認識情報の処理フローを示したフローチャート図である。
【図12】本発明に係る欠測判定時の処理フローを示したフローチャート図である。
【図13】本発明に係る直接移動不可能な認識装置間における移動経路の推定方法を説明するための図である。
【図14】本発明に係るタイマによる欠測監視処理フローを示したフローチャート図である。
【図15】本発明に係る誤った推定のリセット処理フローを示したフローチャート図である。
【図16】図2示した建物内のフロアレイアウト例(4)を示したレイアウト図である。
【図17】一般的なアンチパスバックを行う居室の例を示した図である。
【符号の説明】
1〜n 認識装置
A1,A2,B1,B2,C1,C2 入側認識装置
A1',A2',B1',B2',C1',C2' 出側認識装置
F1 部屋レイアウトファイル
F2 居室ファイル
F3 認識情報ファイル
F4 在室状態ファイル
B10 在室表示盤
P10 処理装置
P11 実測認識情報処理
P12 欠測認識情報処理
P13 タイマ監視処理
d1 実測認識情報
d2 欠測認識情報
SYS 入退室管理装置
図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (5)

  1. 各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルと、
    各利用者が居るべき所定の居室を登録した居室ファイルと、
    該認識装置によって実測された実測認識情報及び該実測認識情報を補足するためのした該認識装置の欠測認識情報を保存するための認識情報ファイルと、
    各利用者の最新の認識場所を保存するための在室状態ファイルと、
    該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを該部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠している認識装置を該欠測認識情報に含めるとともに、該最新の認識場所が該所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠している認識装置を該欠測認識情報に含める処理装置と、
    を備えたことを特徴とする入退室管理装置。
  2. 請求項1において、
    該所定の居室が該最新の認識場所であると推定した場合、次の実測認識情報が示す認識場所が該最新の認識場所から直接移動可能でないとき、該最新の認識場所の欠測している認識装置該欠測認識情報及び該最新の認識場所への該移動経路上の欠測している認識装置該欠測認識情報を該認識情報ファイルから削除することを特徴とする入退室管理装置。
  3. 請求項1または2において、
    該認識装置がアンチパスバック機能を実現するためのアンチパスバック対応認識装置を含むとき、連動するアンチパスバック対応認識装置同士を予め該部屋レイアウトファイルに対応付けて登録し、欠測している一つの該アンチパスバック対応認識装置の該欠測認識情報に基づき、他の連動するアンチパスバック対応認識装置のアンチパスバック設定の解除を行うことを特徴とする入退室管理装置。
  4. 請求項3において、
    該欠測認識情報が該認識情報ファイルから削除される場合、該削除する対象のアンチパスバック対応認識装置に行った該アンチパスバック設定の解除を無効にすることを特徴とする入退室管理装置。
  5. 認識装置によって実測された実測認識情報及び該実測認識情報を補足するためのした該認識装置の欠測認識情報を認識情報ファイルに保存するステップと、
    各利用者の最新の認識場所を在室状態ファイルに保存するステップと、
    該最新の認識場所が直前の認識場所から直接移動可能か否かを各認識装置が取り付けられた認識場所と該認識場所から直接移動可能な別の認識場所とを予め対応付けた部屋レイアウトファイルを参照して判定し、直接移動不可能である場合のみ該部屋レイアウトファイルに基づいて推定される移動経路上の欠している認識装置を該欠測認識情報に含めるステップと、
    該最新の認識場所が該利用者が居るべき所定の居室以外の場合、次に認識されることなく所定時間が経過したとき、該所定の居室が該最新の認識場所であると推定して該最新の認識場所の欠している認識装置を該欠測認識情報に含めるステップと、
    を備えたことを特徴とする入退室管理方法。
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