JP4794028B2 - 機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂およびその製造方法 - Google Patents

機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)は、その優れた特徴(耐薬品性、耐熱性、低摩擦性、非接着性、低い誘電率、高い電気絶縁性など)により、産業界に幅広い用途が見出され、今後、ますます需要の増加が見込まれているフッ素樹脂である。この樹脂は現在、チューブ、シート、ブロック、フィルム、フィラメント、多孔膜、パウダー等の様々な成形体に加工され、パッキン、ライニング材、コーティング材、フィルター、摺動部材、電気絶縁材、塗料、人工血管、カテーテル等に広く利用されている。
【0003】
PTFEは他の高分子材料に類を見ない化学的安定性を有している。しかし、その化学的安定性の故にPTFEの改質は非常に困難である。また電離性放射線(電子線、X線、中性子線、高エネルギーイオンなど)に対して非常に弱く、放射線照射によりPTFEの主鎖が切断して結晶化を起こし、機械的強度が著しく低下する。よって放射線を利用したPTFEの改質も極めて困難であった。
【0004】
現在PTFEの改質については、アルカリ金属によるケミカルエッチング、イオンビームによるスパッタエッチング、金属の蒸着、プラズマ放電、レーザー照射等による表面処理により接着性の向上が実施されている。しかし、表面処理により接着性は向上するが、任意の化学修飾によりさらなる機能性を与えるには至っていない。前述の通りPTFEはその熱的・化学的安定性により反応性に乏しく、機能性の付与は困難で容易でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
PTFEの改質方法として、PTFEに放射線を照射してラジカルを生成させて、種々のモノマーをラジカル反応によりグラフトさせる手法が報告されている。しかし、放射線を利用する手法によれば、前述のように、放射線に極めて弱いPTFEに放射線照射することにより主鎖が切断し、基材となるPTFEそのものの強度が低下する。よって照射する放射線の量は大きく制限され、その結果、モノマーの反応点となるラジカルを量的に増やすことが困難となる。また仮に照射する放射線の量を低く抑えたとしても、放射線照射されたPTFEの材料としての信頼性は著しく損なわれてしまう。つまりPTFEに放射線を照射すること自体が改質方法として不適切な手法で、放射線を照射することにより生成したラジカルへグラフト重合を行う手法は、反応自体は起こるが全く実用的ではなかった。
【0006】
また、物理的にPTFEを破壊することにより分子鎖を切断してラジカル(メカノラジカル)を生成させてモノマーを反応させる手法も報告されている。ただしこの場合、分子鎖の切断により生成するメカノラジカルは主鎖末端型のラジカルであり、反応形態はグラフト重合ではなくブロック共重合となる。また生成するラジカル量が少ないため反応するモノマー量も少なく、機能性付与は効果的に行われない。さらに基材を物理的(機械的)に破壊するため成形品での重合反応は実質的に不可能であり、これもまた実用的な手法ではなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
放射線照射によりPTFEに生成するラジカルは大別して2種類あり、それに伴い2つの反応形態がある。一つは、酸素不存在下すなわち真空中もしくは不活性ガス雰囲気(窒素、アルゴン、ヘリウムなど)において放射線を照射することにより生成したアルキル型ラジカルにグラフトを行う方法(Trapped radical法)である。もう一つは、酸素存在下で放射線を照射するか、もしくは照射後、酸素を導入してPTFEに過酸化ラジカルを生成させてグラフトを行う方法(パーオキシラジカル法)がある。これらの方法によってPTFEにラジカルを生成させ、種々のモノマーを反応させることが可能となる。
【0008】
また放射線照射によるグラフト反応は、その工程の違いにより2つの方法に大別される。一つは同時照射法と呼ばれ、基材とモノマーに同時に照射してグラフト反応させるものであり、もう一つは前照射法と呼ばれるもので、予め基材に照射してラジカルを生成させた後、別工程でモノマーを導入してグラフト反応させるものである。同時照射法は生成したラジカルが無駄なく反応に関与するが、モノマーも一緒に照射するため不必要なホモポリマーが生成し易く、また一度照射したモノマーは繰り返し使用できなくなる。一方、前照射法は、照射の工程とモノマーを反応させる工程を分離することができ、取り扱いが容易である。ただし照射後のラジカルの安定性がその後の反応を大きく左右するため、ラジカルの寿命に加え、試料の保存温度および雰囲気といった管理状況もまた重要となる。
【0009】
一方、本発明者らは既に、フッ素樹脂に放射線を結晶融点以上の温度で且つ酸素不在下で照射することにより架橋が起きて、その特性が大きく変化することを見出している(特開平7-118423号、および特開平11-49867号)。PTFEの溶融状態での架橋は、ポリエチレンなど一般の高分子材料の場合と異なり、枝分かれが積み重なった網目構造(いわゆるY字型構造)であり、放射線による架橋の中では極めて特徴的である。また得られる架橋PTFEは化学的安定性、電気絶縁性といったPTFE本来の優れた特性を維持しながら、架橋により弾性率、降伏点強度といった機械的強度が向上し、耐放射線性が著しく改善されることが明らかになっている。一例として、放射線を100kGy照射して架橋させたPTFEは、空気中・室温照射の条件における破断伸びの比較において、未架橋PTFEに比べて約200倍の耐放射線性を有する。また耐放射線性は、架橋させるための放射線量を増加させることにより一層向上することがわかっている。
【0010】
更に研究を進めた結果、上記発明により得られる架橋PTFEに放射線を真空中で照射すると主にアルキル型ラジカル、酸素存在下で照射するかもしくは照射後酸素を導入するとパーオキシラジカルがそれぞれ生成し、どちらのラジカルも室温で安定であり、ラジカルが半減するのに要する時間は約1000時間であることが分かった。また生成するラジカル数は、同量の放射線照射でも架橋PTFEの方が未架橋PTFEに比べて約10〜30倍多くなる特性を有していることを見出した。
【0011】
本発明者らは鋭意研究の結果、放射線照射による機能性付与を目的としたPTFEへのグラフト重合の問題点を解決するために、架橋PTFEが耐放射線性を有すること、放射線照射により多量のラジカルを生成すること、そして生成したラジカルが安定であるという特性を生かして、機能性PTFEを得ることに成功した。本発明によれば、架橋PTFEに室温下、真空中または空気中において放射線を照射してラジカルを生成させ、種々のモノマーを反応させることにより、従来のPTFEでは実質的に不可能であった、機能性を付与したPTFEが得られる。得られるPTFEは種々の任意の機能を有していて、実用に十分耐えうる機械的強度を兼ね備えた機能性材料である。
【0012】
出発基材となる樹脂の形状はフィルム、チューブ、多孔膜、パウダーなど任意のものを選択でき、出発基材の形状を損なうことなく機能性を付与することができる。また、モノマーの選択、照射する放射線の量、モノマーとの反応時間などを変化させることにより、目的にあった機能性を付与することが可能である。チューブ、ブロック等の表層にグラフト重合する場合は表面改質されたPTFEが、フィルムや薄膜であれば機能性膜が得られる他、パウダー状、フィラメント状などの形態の架橋PTFEへの機能性付与も可能である。本発明により得られる機能性PTFEは、本来持つ熱的、化学的安定性に加えて機能性を付与したものであり、種々の形状の樹脂を得ることができ、さらに製品加工された樹脂への機能性付与も可能であることから、広範囲の応用が期待される。
【0013】
本発明は、従来では実質的に不可能であった放射線照射法によるPTFEへのグラフトを可能にしたことに重要な意義がある。本発明における放射線照射によって生成したラジカルは室温で極めて安定であるため、減衰についてはほとんど注意を払う必要が無く、架橋PTFEを予め照射しその後モノマーを反応させる前照射法を実施することが可能である。本発明においては、機能性付与の全ての工程を室温以下の温度で実施することができ、さらに目的製品によっては試料に放射線を空気中で照射したのち保管することも可能な、工業的に非常に有用な方法である。また、基材が耐放射線性を有していることから、従来のPTFEでは利用が制限されていた放射線場での応用も可能である。
【0014】
ラジカルを生成させるために照射する放射線の量は、0.1k〜100kGyの範囲が好ましい。照射線量が0.1kGyよりも少ないと生成するラジカルが不足しモノマーの反応もまた不十分となる。50kGy程度までは照射線量に比例してラジカル量が増加するが、それ以上の照射線量では生成するラジカルが飽和し始め比例的に増加しなくなることが研究によりわかっている。また、必要以上の照射は試料の劣化をもたらすため、照射線量は100kGy以内が好ましい。
【0015】
基材となる架橋PTFEとしては、任意の架橋密度のPTFEを目的に応じて選択出来る。架橋の密度が増すと耐放射線性が増し、同じ照射線量で生成するラジカル量が増加することが研究により明らかとなっている。照射線量が1kGy未満では十分な架橋密度が得られないために耐放射線性が改善されない。一方、架橋に要する線量が10MGyを超えても架橋PTFEとしての特性が大きく変化しない。よって基材となる架橋PTFEは1k〜10MGyまでの架橋線量のものが望ましい。
【0016】
本発明によれば、ラジカル反応をすることが一般的に知られている多くの化合物をグラフト反応によって基材に結合させることが可能で、種々の機能性PTFEを作製することが可能である。反応させるモノマーにより親水性、親油性、接着性、選択透過性、導電性、イオン交換性、選択吸着性等を付与することが可能である。またモノマーをグラフトした後、一般的な化学反応により、グラフトしたモノマーの置換基を別の置換基に変えて他の機能性を付与し、最終目的の機能性を付与することも可能である。
【0017】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。もっとも本発明はこれらに限定されず、特許請求の範囲内で当業者が適宜変更し得る態様はすべて本発明の範囲内のものである。
【0018】
実施例1
市販のPTFEフィルム(ダイキン工業(株)製、製品名:ネオフロンTFE)に電子線を照射して予め架橋させたフィルムと、比較を目的とした未架橋のPTFEフィルム(ネオフロンTFE、厚さ0.1mm)を用意した。架橋フィルムは下の表1に示すように厚さと架橋線量を変えて3種類用意した。
【0019】
各々のフィルムをブレーカブルシール付きの約40ccのガラスアンプルに入れて真空脱気し、室温でコバルト60によるガンマ線を30kGy照射してアルキル型ラジカルを生成させた。電子スピン共鳴法(ESR)により照射後のラジカル量の測定を行ったところ、100kGy照射して架橋させた厚さ0.1mmのPTFEフィルムで2.2×1018spin/g、未架橋PTFEフィルムでは2.4×1017 spin/gとなった。よって、架橋したPTFEを用いることにより、同じ量の放射線照射でも約10倍のラジカルが生成した。
【0020】
照射後、数回凍結脱気をしたアクリル酸をブレーカブルシールを介して上記のガラスアンプルの中に導入し、フィルムをアクリル酸に25℃で24時間浸漬して反応させた。その後、沸騰水で48時間抽出してホモポリマーを除去し、試料を乾燥させて重量測定を行った。表1に重量変化を示す。どの条件においてもフィルムの重量は増加しておりグラフト重合していることがわかる。またこのとき試料の寸法はグラフトの前後で変化しなかった。グラフト量は架橋フィルムの方が未架橋フィルムよりも多く、生成するラジカル量を反映した結果を示している。
【表1】
Figure 0004794028
【0021】
グラフト処理後の各PTFEフィルムの機械特性を引張り試験により調べた。降伏点強度および弾性率はほとんど変わらないが、架橋フィルムの破断伸びはグラフト処理によって大きく変化しないのに対し、未架橋フィルムでは著しく低下した。処理前の破断伸びを100%として、グラフト処理によるフィルムの伸びの変化を表2に示した。未架橋PTFEフィルムは放射線照射により劣化し、実用に耐えない材料となっている。これとは対照的に100kGy架橋PTFEフィルムでは照射による劣化は抑えられており、材料として十分実用に耐える機械特性を維持している。
【表2】
Figure 0004794028
【0022】
100kGy架橋PTFEフィルム(厚さ0.1mm)のグラフト処理前後の接触角を接触角計(協和科学(株)製 CA-A)により調べた。処理前のこの架橋PTFEフィルムの接触角は102゜であり、アクリル酸をグラフトすることにより接触角が46゜へと変化した。PTFE表面が親水性となり、表面特性が大きく変化することがわかる。
【0023】
次に、グラフト処理後の100kGy架橋PTFEフィルム(厚さ0.1mm)の吸光度をフーリエ変換赤外分光光度計(SHIMADZU製 8100A)により調べたところ、アクリル酸に対応する新たな1740cm-1付近の吸収が表れた。
【0024】
実施例2
市販のPTFEフィルム(ネオフロンTFE、厚さ0.1mm)に電子線を100kGy照射して予め架橋させたフィルムと、比較を目的とした未架橋のPTFEフィルム(ネオフロンTFE、厚さ0.1mm)を用意した。各々のフィルムをブレーカブルシール付きの約40ccのガラスアンプルに入れて真空脱気し、室温でコバルト60によるガンマ線を0.5kGy照射してアルキル型ラジカルを生成させた。照射後、実施例1と同様にアクリル酸を反応させて、重量変化を測定したところ、グラフト重合によって、処理前よりも架橋PTFEフィルムで1.2%、未架橋PTFEフィルムで0.5%増加した。
【0025】
また、グラフト後の各々のPTFEフィルムの機械特性を引張り試験により調べた。処理前の破断伸びを100%とすると、処理後の架橋PTFEフィルムの破断伸びは90%となってほとんど低下しないが、未架橋フィルムでは36%と大きく低下した。0.5kGyという僅かな照射量でも未架橋フィルムの機械特性の劣化は避けられないのに対して、架橋フィルムでは機械特性を十分維持したグラフト膜が得られる。
【0026】
実施例3
市販のPTFEフィルム(ネオフロンTFE、厚さ0.1mm)に電子線を100kGy照射して予め架橋させたフィルムと、比較を目的とした未架橋のPTFEフィルム(ネオフロンTFE、厚さ0.1mm)を用意した。これらのフィルムに空気中、室温下でコバルト60によるガンマ線および電子線を各々30kGy照射してラジカルを生成させた。照射後、ESR測定を行ったところアルキル型ラジカルは存在せず、全てのラジカルはパーオキシラジカルであることが判明した。ガンマ線照射した時のラジカル数を比較すると、100kGy架橋PTFEフィルムで2.3×1018spin/g、未架橋PTFEフィルムで2.4×1017spin/gであり、パーオキシラジカルを生成させる場合も架橋PTFEフィルムを用いることにより、同じ量の放射線照射で約10倍のラジカルが生成する。
【0027】
照射後、実施例1と同様にアクリル酸を反応させて重量変化を測定し、引張り試験により機械特性を調べた。結果を表3に示す。
【表3】
Figure 0004794028
【0028】
従って、空気中の照射によるパーオキシラジカル法でもグラフト重合は起こり、架橋フィルムを用いることにより効率的にラジカルを生成させ、放射線照射による基材の劣化を抑制させたグラフト膜を得ることができる。
【0029】
実施例4
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線照射を行い、アルキル型ラジカルを生成させた。照射後、ブレーカブルシールを介して凍結脱気したスチレンモノマーおよびメタクリル酸メチルモノマーを導入してフィルムを浸漬させ、25℃で24時間反応させた。その後137℃の沸騰キシレンで24時間抽出してホモポリマーを除去し重量測定を行った。フィルムは処理前と比べてスチレンモノマーを反応させた場合6.2%、メタクリル酸メチルモノマーを反応させた場合1.2%それぞれ重量が増加し、グラフト重合していることがわかる。
【0030】
実施例5
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、凍結脱気を行ったクロロメチルスチレンを真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムをトリエチルアミン40vol%メタノール溶液に40℃で24時間、1NのNaOH水溶液に40℃で24時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は3.7%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験を行ったところ降伏点強度および弾性率はグラフト反応前後でほとんど変わらず、破断伸びは初期値100%に対して85%を保っており、十分な機械的特性を維持している。
【0031】
イオン交換容量を測定するため、グラフト反応させたPTFEフィルム約0.1gを、0.01M HClを含む1M NaCl溶液20ccに40℃で24時間浸漬した後、フェノールフタレインを指示薬として0.01M NaOH水溶液で滴定を行った。イオン交換容量は6.2×10-2 (meq/g)となり、陰イオン交換能を有していることが判明した。グラフト重合で架橋PTFEに4級アンモニウム塩基を導入することにより陰イオン交換膜が得られる。
【0032】
実施例6
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、十分に凍結脱気を行ったグリシジルメタクリレートを真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムをトリエチルアミン40vol%メタノール溶液に40℃で24時間、1NのNaOH水溶液に40℃で24時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は10.1%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験による破断伸びの測定では初期値の81%の伸びを保っており、十分な機械的特性を維持している。
【0033】
実施例5と同様にしてフィルムのイオン交換容量を測定したところ、4.4×10-2 (meq/g)となり、陰イオン交換能を有していることが判明した。グラフト重合で架橋PTFEに4級アンモニウム塩基を導入することにより陰イオン交換膜が得られる。
【0034】
実施例7
電子線を100kGy照射して予め架橋させた厚さPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、十分に凍結脱気を行ったスチレンを真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムを濃硫酸に70℃で4時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は14.4%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験による破断伸びの測定では初期値の52%の伸びであった。
【0035】
イオン交換容量を測定するため、グラフト反応させたPTFEフィルム約0.1gを0.01M NaOHを含む1M NaCl溶液20ccに40℃で24時間浸漬した後、メチルオレンジを指示薬として0.01M HCl水溶液で滴定を行った。イオン交換容量は7.8×10-2(meq/g)となり、陽イオン交換能を有していることが判明した。グラフト重合で架橋PTFEにスルホン酸基を導入することにより陽イオン交換膜が得られる。
【0036】
実施例8
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、十分に凍結脱気を行った2M硫酸スチレンナトリウム塩水溶液を真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを介して導入して浸漬させ、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムを2N塩酸に40℃で24時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は2.6%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験による破断伸びの測定では初期値の88%を保っており、十分な機械的特性を維持している。
【0037】
実施例5と同様にしてフィルムのイオン交換容量を測定したところ、2.8×10-2 (meq/g)となり、陽イオン交換能を有していることが判明した。グラフト重合で架橋PTFEにスルホン酸基を導入することにより陽イオン交換膜が得られる。
【0038】
実施例9
電子線を5kGy、100kGy、500kGy、1MGy、および5MGy照射して予め架橋させた5種類のPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)を用意した。これらをブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、十分に凍結脱気を行ったアクリル酸を真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムを2N塩酸に40℃で24時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量変化を測定することによってグラフト率を求めた。
【0039】
実施例5と同様にして各々のフィルムのイオン交換容量を測定したところ、陽イオン交換能を有していることが判明した。各々のフィルムのグラフト率およびイオン交換容量を表4に示す。
【表4】
Figure 0004794028
従って、種々の架橋度のPTFEにアクリル酸をグラフト重合してカルボン酸基を導入することにより陽イオン交換膜が得られる。
【0040】
実施例10
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)を3枚用意した。各々をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を0.5kGy、30kGy、および100kGy照射した。照射後、十分に凍結脱気を行ったアクリル酸を真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムを2N塩酸に40℃で24時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量変化を測定することによってグラフト率を求めた。また引張り試験による破断伸びの測定を行った。
【0041】
また実施例5と同様にして各々のフィルムのイオン交換容量を測定した。結果を表5に示す。
【表5】
Figure 0004794028
【0042】
従って、照射量を制御することによってグラフト率を変化させることができ、目的や用途に適した機能性膜を得ることができる。
【0043】
実施例11
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、十分に凍結脱気を行ったグリシジルメタクリレートを真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムを濃硫酸に40℃で24時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は6.3%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験による破断伸びの測定では初期値の90%を保っており、十分な機械的特性を維持している。
【0044】
実施例5と同様にしてフィルムのイオン交換容量を測定したところ、4.1×10-2(meq/g)となり、陽イオン交換能を有していることが判明した。グラフト重合で架橋PTFEにスルホン酸基を導入することにより陽イオン交換膜が得られる。
【0045】
実施例12
電子線を100kGy照射して予め架橋させたPTFEフィルム(ネオフロンTFE、サイズ:100×100×0.1mm)をブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例1と同様の方法でガンマ線を照射した。照射後、十分に凍結脱気を行ったグリシジルメタクリレートを真空下のPTFEフィルムにブレーカブルシールを通して気相で導入し、全体を40℃で24時間保持した。その後PTFEフィルムを0.425Mのイミノジ酢酸2ナトリウムと1Mの炭酸ナトリウムの混合水溶液に40℃で24時間、2N硫酸に70℃で4時間、純水に室温で24時間、順次浸漬させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は7.3%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験による破断伸びの測定では初期値の81%を保っており、十分な機械的特性を維持している。
【0046】
グラフト処理したフィルムの金属イオンの吸着能を調べる目的で、フィルムを1M CoCl2(pH=1.3)水溶液に30℃で72時間浸漬させた。その後フィルムを1M HClに30℃で24時間浸漬してコバルトを溶離させ、HCl中のコバルト濃度を原子吸光分析により測定したところ、吸着量は6.2×10-2mol-Co/kg-filmであった。グラフト重合で架橋PTFEにイミノジ酢酸基を導入することにより、金属イオンを選択的に吸着するキレート膜を得ることができる。
【0047】
実施例13
市販のPTFE繊維フィルム(フロン工業(株)製、製品名:テフロン繊維シート、サイズ:100×100×0.075mm)に電子線を100kGy照射して、予め架橋させたフィルムを用意した。この架橋させたフィルムをブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例9と同様の方法でガンマ線を照射し、次いでアクリル酸を反応させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は17.5%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また、グラフトの前後でフィルムの寸法に変化は無かった。
【0048】
実施例5と同様にしてフィルムのイオン交換容量を測定したところ、7.9×10-1 (meq/g)となり、PTFE繊維の不織布にイオン交換能を付与できることが判明した。
【0049】
実施例14
市販のPTFE多孔質フィルム(フロン工業(株)製、製品名:テフロンフィルターフィルム、サイズ:100×100×0.13mm、平均孔径0.015mm)に電子線を100kGy照射して、予め架橋させたフィルムを用意した。この架橋させたフィルムをブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例9と同様の方法でガンマ線を照射し、次いでアクリル酸を反応させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は9.3%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また、グラフトの前後でフィルムの寸法に変化は無かった。
【0050】
実施例5と同様にしてフィルムのイオン交換容量を測定したところ、4.7×10-1 (meq/g)となり、PTFE多孔質フィルムにイオン交換能を付与できることが判明した。
【0051】
実施例15
PTFEディスパージョンフィルム(サイズ:100×100×0.02mm)に電子線を100kGy照射して、予め架橋させたフィルムを用意した。この架橋させたフィルムをブレーカブルシール付きのガラスアンプルに入れ、実施例9と同様の方法でガンマ線を照射し、次いでアクリル酸を反応させた。フィルムを乾燥させ、重量を測定したところ、処理前と比較して重量は10.2%増加しており、グラフト反応したことが確認された。また引張り試験による破断伸びの測定では初期値の87%を保っており、十分な機械的特性を維持している。
【0052】
実施例5と同様にしてフィルムのイオン交換容量を測定したところ、6.4×10-1 (meq/g)となり、陽イオン交換能を有していることが判明した。またフィルムの電気伝導度を測定したところ、24℃において0.13Ω-1・cm-1となり、導電性が付与されていることが確認された。従って、厚さ0.02mmの極めて薄いフィルムに対して、機械的特性を失うことなくイオン交換能および導電性の機能を付与できることが判明した。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、PTFE本来の優れた耐熱性、耐薬品性、機械的特性を損なうことなく、イオン交換性、導電性、選択吸着性が付与された新規な機能性PTFEを得ることができる。また親水性や親油性が付与された、あるいは接着性の改善された表面特性を有する新規なPTFEを得ることもできる。この新規なPTFEは、従来PTFEへの機能性付与が困難で利用が制限されていた分野で広く応用が期待される。また処理する基材の形状を選ばないため、種々の形状の機能性PTFEを作製することが可能である。

Claims (6)

  1. 未架橋のポリテトラフルオロエチレン樹脂に、その結晶融点以上の温度で且つ酸素不存在下で、1k〜10MGyの電離性放射線を照射して、架橋したポリテトラフルオロエチレン樹脂を作製し、
    当該架橋したポリテトラフルオロエチレン樹脂に、空気中または真空中の室温下で、0.1kGy〜100kGyの電離性放射線を照射して、前記架橋したポリテトラフルオロエチレン樹脂とラジカルを介して化学反応をするモノマーであって、アクリル酸、硫酸スチレン、クロロメチルスチレン、及びグリシジルメタクリレートからなる群から選択されるモノマーと反応させることにより得られた、
    機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂。
  2. 前記モノマーとしてのアクリル酸をグラフトしてカルボキシ基を導入したことにより親水性を有することを特徴とする、請求項1に記載の機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂。
  3. 前記モノマーとしてのクロロメチルスチレンまたはグリシジルメタクリレートをグラフトした後に、さらにトリエチルアミンと反応させて四級アンモニウム塩基を導入したことにより陰イオン交換能を有することを特徴とする、請求項1に記載の機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂。
  4. 前記モノマーとしての硫酸スチレンをグラフトしてスルホン酸基を導入したことによりまたは前記モノマーとしてのアクリル酸をグラフトしてカルボン酸基を導入したことにより陽イオン交換能を有することを特徴とする、請求項1に記載の機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂。
  5. 前記モノマーとしてのグリシジルメタクリレートをグラフトした後に、さらにイミノジ酢酸と反応させてイミノジ酢酸基を導入したことにより選択吸着性を有することを特徴とする、請求項1に記載の機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂。
  6. 未架橋のポリテトラフルオロエチレン樹脂に、その結晶融点以上の温度で且つ酸素不存在下で、1k〜10MGyの電離性放射線を照射して、架橋したポリテトラフルオロエチレン樹脂を作製し、
    当該架橋したポリテトラフルオロエチレン樹脂に、空気中または真空中の室温下で、0.1kGy〜100kGyの電離性放射線を照射して、前記架橋したポリテトラフルオロエチレン樹脂とラジカルを介して化学反応をするモノマーであって、アクリル酸、硫酸スチレン、クロロメチルスチレン、及びグリシジルメタクリレートからなる群から選択されるモノマーと反応させることを特徴とする、
    機能性ポリテトラフルオロエチレン樹脂の製造方法。
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