JP4791781B2 - 建築方法 - Google Patents
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したがって、例えば、その既存の建物に対して新たに増築部を構築する場合には、新たな増築部に対する耐震補強架構の構築が必要となり、また、既存の建物を新たな建物に建て替える場合には、既存の耐震補強架構を撤去して、新たな建物に対する耐震補強架構を構築する必要があり、増築や建て替えに多額の費用を要するという欠点があった。
したがって、場合によっては、新たに構築する増築部に対する耐震補強架構の構築が不要になり、また、耐震補強架構の構築が必要となっても、比較的小規模な耐震補強架構の構築で済むため、既存の建物に対する増築部の構築を少ない費用で行うことができる。
また、耐震補強架構を構築するに際し、平面視において既存の建物の内側に複数の耐震補強部材を間隔を置いて立設するので、たとえ既存の建物の周囲に耐震補強部材を構築するだけの余裕がなくても、既存の建物を耐震補強部材により確実に耐震補強することができる。
そして、それら複数の耐震補強部材の上部を耐震補強用連結部材により互いに連結して耐震補強架構を構築するので、各耐震補強部材自体はさほど大掛かりなものにする必要はなく、したがって、例えば、耐震補強用連結部材を既存の建物の天井裏などに配設することにより、建物内の床面積を大幅に減少することなく、また、デパートであれば、売り場面積を大幅に減少することなく、既存の建物に対して耐震補強架構を構築することが可能となる。
また、既存の建物を耐震補強するに際し、その後の建築予定を想定して耐震補強架構を構築するので、既存の建物に対する耐震補強費用が多少高くなるものの、その既存の建物に対して予定通り建て替えや増築を行う場合、耐震補強架構をほとんどそのまま再利用することができ、結果的に非常に安い費用で建て替えや増築を行うことができる。
したがって、場合によっては、建て替えのための建物や新たに構築する増築部に対する耐震補強架構の構築が不要になり、また、耐震補強架構の構築が必要となっても、比較的小規模な耐震補強架構の構築で済むため、既存の建物に対する建て替えと増築を少ない費用で行うことができる。
また、耐震補強架構を構築するに際し、平面視において既存の建物の内側に複数の耐震補強部材を間隔を置いて立設するので、たとえ既存の建物の周囲に耐震補強部材を構築するだけの余裕がなくても、既存の建物を耐震補強部材により確実に耐震補強することができる。
そして、それら複数の耐震補強部材の上部を耐震補強用連結部材により互いに連結して耐震補強架構を構築するので、各耐震補強部材自体はさほど大掛かりなものにする必要はなく、したがって、例えば、耐震補強用連結部材を既存の建物の天井裏などに配設することにより、建物内の床面積を大幅に減少することなく、また、デパートであれば、売り場面積を大幅に減少することなく、既存の建物に対して耐震補強架構を構築することが可能となる。
また、既存の建物を耐震補強するに際し、その後の建築予定を想定して耐震補強架構を構築するので、既存の建物に対する耐震補強費用が多少高くなるものの、その既存の建物に対して予定通り建て替えや増築を行う場合、耐震補強架構をほとんどそのまま再利用することができ、結果的に非常に安い費用で建て替えや増築を行うことができる。
この建築方法は、図1および図2に示すように、既存のデパートなどのような比較的大きな建物Bを耐震補強するに際し、その後の建築予定を想定した上で耐震補強を行うもので、耐震補強に関しては、まず、平面視において建物Bの内側で適当な間隔を置いて複数の耐震補強部材としての耐震構造体1,2を立設する。
耐震構造体1,2としては、例えば、断面形状がL字形のアングル状耐震構造体1と断面形状がコの字形のチャンネル状耐震構造体2が使用され、各耐震構造体1,2は、鉄筋コンクリート製で多数の既存の柱3の一部を包含する状態で立設され、アングル状耐震構造体1は、平面視において建物Bの四隅近くに配設され、チャンネル状耐震構造体2は、アングル状耐震構造体1の間に配設される。
これら第1〜第3トラスビーム5,6,7は、耐震補強用連結部材として機能し、耐震構造体1,2と共に耐震補強架構を構成するもので、いずれも鉄骨製のトラスビームであるが、これら第1〜第3トラスビーム5,6,7の一部または全部を鉄筋コンクリート製のビームで構成することもできる。
そして、この耐震補強に際し、将来の建築予定を想定して、耐震補強架構の強度および構造など、具体的には、耐震構造体1,2やトラスビーム5,6,7の強度および構造などを決定した上で耐震補強を行うのであり、つぎに、その将来の建築予定の具体的な実施の態様について説明する。
第1の実施態様においては、上述した耐震補強の施工と並行して、または、耐震補強の施工完了後、何年か経過した後に施工するもので、図3の(イ)に示す耐震補強後の建物Bにおいて、アングル状耐震構造体1とチャンネル状耐震構造体2をそのまま利用して、図3の(ロ)に示すように、第1〜第3トラスビーム5,6,7の上に増築部としての新たな建築物B1を構築するのであり、この増築により階高の変更と増床が可能となる。
その際、例えば、建築物B1の規模や構造が当初の予定と異なる場合には、必要に応じて耐震構造体1,2やトラスビーム5,6,7を適宜補強したり、一部手直しを加えて増築することになる。
第2の実施形態においては、上述した耐震補強の施工完了後、例えば、経年によって劣化した建物Bを新たな建物に建て替えるもので、図4の(イ)に示す耐震補強後の建物Bのアングル状耐震構造体1とチャンネル状耐震構造体2をそのまま残して、図4の(ロ)に示すように、既存の建物Bを新たな建物B2に建て替えるのである。
そして、その建て替えと並行して、または、建て替え完了後、何年か経過した後に、耐震構造体1,2をそのまま利用して、第1〜第3トラスビーム5,6,7の上に増築部としての新たな建築物B1を構築し、あるいは、逆に、新たな建築物B1を構築した後に、既存の建物Bを新たな建物B2に建て替えるのであり、いずれにしても階高の変更と増床が可能となる。
この場合にも、必要に応じて耐震構造体1,2やトラスビーム5,6,7を適宜補強したり、一部手直しを加えて建て替えおよび増築を行うことになる。
第3の実施形態においては、上述した耐震補強の施工完了後、例えば、経年によって劣化した建物Bを新たな建物に建て替えるもので、図5の(イ)に示す耐震補強後の建物Bのアングル状耐震構造体1とチャンネル状耐震構造体2をそのまま残して、図5の(ロ)に示すように、既存の建物Bを新たな建物B2に建て替えるのである。
この場合にも、必要に応じて耐震構造体1,2を適宜補強したり、一部手直しを加えて建て替えを行うのであり、また、必要がなければ、図5の(ロ)に仮想線で示すように、耐震構造体1,2の一部やトラスビーム5,6,7を撤去することも可能である。
そして、その耐震補強部材としてのアングル状耐震構造体1とチャンネル状耐震構造体2、および、耐震補強用連結部材としての第1〜第3トラスビーム5,6,7をそのまま利用して、増築部としての新たな建築物B1を構築したり、既存の建物Bを新たな建物B3に建て替えるので、きわめて経済的に増築や建て替えを行うことができる。
先の実施形態では、既存の建物Bの一例としてデパートを示したが、本発明による建築方法は、デパート以外の各種ビルをはじめとして、集合住宅や戸建て住宅にも適用することができる。
また、アングル状耐震構造体1とチャンネル状耐震構造体2、および、第1〜第3トラスビーム5,6,7により耐震補強架構を構成した例を示したが、例えば、アングル状耐震構造体1とチャンネル状耐震構造体2のみによって耐震補強架構を構成することもでき、その他、耐震補強架構としては、その後の建築予定に応じて種々の構造を採用することができる。
さらに、既存の建物Bを耐震補強するに際し、その後の建築予定を想定して耐震補強架構を構築する例を示したが、本発明による建築方法は、すでに存在している耐震補強架構を備えた既存の建物Bに対して適用することも可能である。
5,6,7 耐震補強架構を構成する耐震補強用連結部材
B 既存の建物
B1 増築部
B2 新たな建物
Claims (4)
- 平面視において既存の建物の内側における外周側に、既存の柱を包含する壁構造体で構成された複数の耐震補強部材を間隔を置いて立設し、それら複数の耐震補強部材の上部を耐震補強用連結部材により互いに連結することで、既存の建物に耐震補強架構を構築するにあたり、その後の建築予定を想定して前記耐震補強架構を構築し、その後、前記耐震補強架構を利用して新たに増築部を構築する建築方法。
- 平面視において既存の建物の内側における外周側に、既存の柱を包含する壁構造体で構成された複数の耐震補強部材を間隔を置いて立設し、それら複数の耐震補強部材の上部を耐震補強用連結部材により互いに連結することで、既存の建物に耐震補強架構を構築するにあたり、その後の建築予定を想定して前記耐震補強架構を構築し、その後、前記耐震補強架構を残して前記既存の建物を新たな建物に建て替えるとともに、前記耐震補強架構を利用して新たに増築部を構築する建築方法。
- 前記複数の耐震補強部材の上部を既存の建物から上方へ突出させて立設し、その既存の建物の上方外側において前記耐震補強部材の上部を連結する請求項1又は2に記載の建築方法。
- 既存の建物が多数階の床を有し、それら多数階の床を貫通させて前記複数の耐震補強部材を立設する請求項1〜3のいずれか1項に記載の建築方法。
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