JP5030680B2 - リフォームスキップフロア構造 - Google Patents

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Description

本発明は、リフォームスキップフロア構造に関し、特に既設住宅建物の既存柱が立設する土台又は梁によって少なくとも対向する2辺部が区画されるスキップフロア増築領域に、床部から0.5層分の高さの中間床を新たに設置するリフォームスキップフロア構造に関する。
近年、住宅建物の内部の空間に変化を与えて開放感が得られるようにしたり、使い勝手の良い大きな収納空間が得られるようにすることを目的として、住宅建物の新築時に、各階の床部を部分的に上下にずらして高低差を設け、天井高さの高い開放的な吹抜け空間や、天井高さの低い蔵形収納庫等を形成した住宅建物が種々開発されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、住宅建物に居住する居住者のライフスタイルの変化や、居住者の人数の変動等に応じて、既設の住宅建物の内部空間を改造するリフォームが行われている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開2001−323667号公報 特開2003−268990号公報 特開2000−144989号公報
しかしながら、既存の住宅建物の内部空間をリフォームする場合、従来の技術では、平面的な間取りの改造を主目的とするものであって、床部を上下にずらして設置し直すことは想定しておらず、したがって構築した後の既設の住宅建物については、特に木造の住宅建物の場合、所望の階の床部を部分的に上下方向にずらした中間床を新たに配置して、天井高さの高い開放的な吹抜け空間や天井高さの低い収納庫等を新たに形成することは困難であり、大規模な改造工事を伴うことになる。また、床部を上下方向にずらして中間床を新たに設置する場合、既設の住宅建物の骨組み部材を切断したり改造したりする必要を生じて、周囲の骨組み構造や建物全体の強度に大きな影響を及すことになると共に、応力の再検討や補強工事に多くの手間を要することになる。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、周囲の骨組み構造や建物全体の強度に大きな影響を及すことなく、且つ手間のかかる補強工事を要することなく、既存の住宅建物の床部から上下方向にずらして設置される中間床を、効率良く増築することのできるリフォームスキップフロア構造を提供することを目的とする。
本発明は、既設住宅建物の既存柱が立設する土台又は梁によって少なくとも対向する2辺部が区画されるスキップフロア増築領域に、床部から0.5層分の高さの中間床(スキップフロア)を新たに設置するリフォームスキップフロア構造であって、前記対向する2辺部において、前記既存柱の間隔部分に配置されて前記土台又は梁から各々立設する0.5層分の高さの複数の新設柱と、対向する各一対の新設柱の天面部間に前記スキップフロア増築領域を横断するように架設されて該各一対の新設柱と共に門形架構を形成する横断梁と、前記既存柱及び前記新設柱が立設する前記土台又は梁の通り幅から内側に外れた位置において、各隣接する横断梁間に架設されることにより、前記門形架構を接合一体化する繋ぎ梁と、前記横断梁の上方に敷設される床部材とを備えるリフォームスキップフロア構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
ここで、上記記載における0.5層分の高さは、一般に230〜400cm程度の高さを有する建物の1層分(1階分)の高さの中間部分に位置する高さを略称するものであり、1層分の高さの1/2の高さの他、1層分の高さ25〜75%程度の高さを含むものである。
そして、本発明のリフォームスキップフロア構造によれば、前記対向する2辺部に各々複数配置された前記新設柱の対向面側に、耐力面材が取り付けられていることが好ましい。
また、本発明のリフォームスキップフロア構造によれば、前記繋ぎ梁は、前記新設柱との間に少なくとも前記耐力面材を挿入可能な間隔を保持して前記土台又は梁の通り幅から内側に外れて取り付けられると共に、その下端部が前記横断梁の下面よりも下方に突出する梁成で設けられており、前記耐力面材は、上端部が、前記繋ぎ梁の下端部と前記新設柱との間に挿入された状態で、前記スキップフロア増築領域の外側から前記繋ぎ梁の下端部に留め付けられ、下端部が、前記土台又は梁の側面にスキップフロア増築領域の内側から留め付けられ、新設柱と重なる部分が、スキップフロア増築領域の内側から前記新設柱に留め付けられて、前記新設柱の対向面側に取り付けられることが好ましい。
さらに、本発明のリフォームスキップフロア構造によれば、前記中間床が設けられる床部が最下階の床部である場合に、前記中間床の直下部分の床部を下方に下げて設置することが好ましい。
本発明のリフォームスキップフロア構造によれば、既存の土台又は梁から立設して、既存柱の間隔部分に0.5層分の高さの新設柱を配置すると共に、新設柱の天面部間に横断梁を架設して複数の門形架構を形成し、各隣接する横断梁間に繋ぎ梁を架設して連設する門形架構を接合一体化し、さらに横断梁の上方に床部材を敷設することによって中間床が増築されるので、既存の土台や梁をそのまま利用して新設柱を強固且つ安定した立設状態で支持させることが可能になると共に、既存の土台や梁の通り幅の中に新設柱をコンパクトに収めて、簡易且つ効率良く中間床を設けることが可能になる。また、中間床は、新設柱を介して土台や梁から直接支持されて、少なくとも地震力や風圧力等の水平方向の荷重に対しては既存柱等の周囲の骨組み構造から独立又は略独立した構造体として設けることができるので、建物全体の強度に大きな影響を及すことなく、安定した状態で設置することが可能になる。
また、本発明のリフォームスキップフロア構造によれば、スキップフロア増築領域の対向する2辺部に各々複数配置された新設柱の対向面側に、耐力面材を取り付けることにより、中間床をさらに強固且つ安定した構造として形成することが可能になる。
さらに、繋ぎ梁を、新設柱との間に少なくとも耐力面材を挿入可能な間隔を保持して土台又は梁の通り幅から内側に外して取り付けると共に、その下端部が横断梁の下面よりも下方に突出する梁成で設けておき、耐力面材は、上端部を、前記繋ぎ梁の下端部と前記新設柱との間に挿入された状態で、前記スキップフロア増築領域の外側から前記繋ぎ梁の下端部に留め付け、下端部を、前記土台又は梁の側面にスキップフロア増築領域の内側から留め付け、新設柱と重なる部分を、スキップフロア増築領域の内側から前記新設柱に留め付けて、前記新設柱の対向面側に取り付けられるようにすれば、既存柱からの独立性を保持した状態で、耐力面材によって中間床の構造を効果的に補強することが可能になる。
本発明のリフォームスキップフロア構造によれば、周囲の骨組み構造や建物全体の強度に大きな影響を及すことなく、且つ手間のかかる補強工事を要することなく、既存の住宅建物の床部から上下方向にずらして設置される中間床を、効率良く増築することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る住宅建物のリフォームスキップフロア構造は、例えば図1(a),(b)に示す間取の木造2階建ての既設住宅建物10に対して、内部空間にリフォーム工事を施すことにより、例えば階段部50に隣接する部分に、1階の床部11から0.5層分の高さの中間床(スキップフロア)12を新たに増築して、図2(a),(b)に示すように、上方が1.5層分の高さの吹抜け空間となった、中間床12による従床部14を、簡易且つ効率良く設けることができるようにするために採用されたものである。
すなわち、本実施形態では、リフォームスキップフロア構造は、図3(a)〜(d)に概略の手順を示すように、中間床12を新たに設置する予定のスキップフロア増築領域15における既設住宅建物10の2階の床部13に、吹抜け開口部16を設けた後に、中間床12を、脚部12aによって土台17(図4参照)から直接支持させて、既設住宅建物10の既存柱18(図4参照)等の骨組み構造から実質的に独立したテーブル状の部分として設置し、さらに設置した中間床12の直下部分の1階の床部11aを下方に下げて設置し直すといった概略の工程によって、既設住宅建物10をリフォームする際に施工されることになる。
そして、本実施形態のリフォームスキップフロア構造は、図4に示すように、既設住宅建物10の既存柱18が立設する土台17によって少なくとも対向する2辺部が区画される平面形状が略矩形のスキップフロア増築領域15に、1階の床部11から0.5層分の高さの中間床12を新たに設置するリフォーム構造であって、対向する2辺部において、既存柱18の間隔部分に配置されて土台17から各々立設する0.5層分の高さの複数の新設柱19と、対向する各一対の新設柱19の天面部間にスキップフロア増築領域15を横断するように架設されて該各一対の新設柱19と共に門形架構20を形成する横断梁21と、既存柱18及び新設柱19が立設する土台17の通り幅から内側に外れた位置において、各隣接する横断梁21間に架設されることにより、連設する門形架構20を接合一体化する繋ぎ梁22と、横断梁21の上方に敷設される床部材23とを備えている。
また、本実施形態によれば、土台17に沿ったスキップフロア増築領域15の対向する2辺部に各々複数配置された新設柱19の対向面側に、耐力面材24が取り付けられている。
本実施形態によれば、リフォーム前の既設住宅建物10の間取りは、以下のようになっている。すなわち、1階部分の間取りは、図1(a)に示すように、既設住宅建物10の北東の角部に玄関51が設けられており、玄関51の西側には玄関ホール52を挟んで納戸53が設けられている。納戸53の西側には階段の下方が物入れとなった階段部50が設けられており、階段部50の西側には、トイレ54、洗面所55、浴室56等の水回りが、建物10の北西部分に配置されて設けられている。また玄関51、玄関ホール52、及び納戸53の南側には、廊下57を挟んでリビングルーム58が設けられており、リビングルーム58の西側には、ダイニングルーム59が、階段部50及びトイレ54の南側に配置されて設けられている。ダイニングルーム59の西側には、建物10の南西の角部に位置して、キッチン60が設けられている。
階段部50を介して1階部分から昇降する2階部分の間取りは、図1(b)に示すように、階段部50及びトイレ61の南側に隣接して2階ホール62が設けられており、階段部50の東側には、建物10の北東の角部に配置されて、2階ホール62から出入り可能な第1洋室63が設けられている。また第1洋室63の南側には、建物10の南東の角部に配置されて、2階ホール62から出入り可能な第2洋室64が設けられている。2階ホール62の南側には、当該2階ホール62から出入り可能な第3洋室65が設けられており、第3洋室65の西側には、建物10の南西の角部に配置されて、2階ホール62から出入り可能な和室66が設けられている。さらに、和室66の北側には、建物10の北西の角部に配置されて書斎67が設けられており、書斎67の東側には、トイレ61との間に挟まれて、納戸68が設けられている。
そして、本実施形態によれば、上述の間取りの既設住宅建物10の内部空間にリフォーム工事を施すことによって、図2(a),(b)に示す以下のような間取りを有する建物10に改築する。すなわち、改築後の1階部分の間取りでは、改築前のリビングルーム58とダイニングルーム59との間の仕切壁を撤去してこれらが一体となったリビングダイニングルーム69を形成すると共に、階段部50の東側に隣接する改築前の納戸53と廊下57の部分を、0.5層分の高さの中間床12を新たに設けるための斜線部で示すスキップフロア増築領域15として、中間床(スキップフロア)12による従床部14を、階段部50の踊り場50aから出入り可能に形成し、且つ従床部14の下方の空間をリビングダイニングルーム69から出入り可能な納戸70とする(図2(a)参照)。
また、改築後の2階部分の間取りでは、改築前の階段部50及びトイレ61の南側に位置する、2階ホール62及び第3洋室65の部分を利用してこれらが一体となった多目的スペース71を形成すると共に、多目的スペース71の東側の改築前の第2洋室64の部分を主寝室72とする。さらに、主寝室72の北側の改築前の第2洋室63の部分を仕切壁で東西に区切って、東側の部分を主寝室72から出入り可能なウォークインクロゼット73とすると共に、スキップフロア増築領域15となる西側の部分の床部を開口させて、従床部14の上方の吹き抜け空間とする。さらにまた、多目的スペース71の西側の改築前の和室66の部分を第1洋室74とすると共に、第1洋室74の北側の改築前の書斎67及び納戸68の部分を第2洋室75とする。
そして、本実施形態のリフォームスキップフロア構造は、階段部50の東側に隣接する平面形状が例えば縦2730〜3640mm、横1820〜2730mm程度の矩形のスキップフロア増築領域15に、1階の床部11から0.5層分の高さの中間床12による従床部14を、階段部50の踊り場50aから出入り可能に増築するものであり、図5に一部を透視した状態で示す、改築前の建物10の土台17、既存柱18、既存梁25a,25b等による骨組み構造30の強度に大きな影響を及すことなく、中間床12を、これらの骨組み構造30から実質的に独立したテーブル状の構造部分として設けることを可能にする。なお、図5及び図6等に示す既存の骨組み構造30の既存柱18は、図1(a)及び図2(a)に示す、スキップフロア増築領域15の周囲の○で囲った部分に配置された既存柱18に対応するものである。
本実施形態のリフォームスキップフロア構造による中間床12を設置するには、まず階段部50の東側に隣接するスキップフロア増築領域15における2階の床部13を撤去して吹抜け開口部16を形成する(図3(b)参照)。すなわち、例えばスキップフロア増築領域15の中央を縦断する2階の床梁25b’(図6参照)を伏図等によって確認し、この床梁25b’を増築領域15に配置された床部材や壁部材等と共に撤去することにより吹抜け開口部16を形成する(図7参照)。ここで、吹抜け開口部16の形状は矩形とすることが好ましく、また吹抜け開口部16が形成されるスキップフロア増築領域15の4角には、1階の土台17から2階の床下へ到達する既存柱18が存在していることが好ましい。
次に、形成した吹抜け開口部16の直下部分に、新設柱19によって支持される中間床12を設置する。すなわち、スキップフロア増築領域15における1階の床部11を撤去して、例えば105mm×105mmの木製の柱材からなる既存柱18が立設する、例えば105mm×105mmの木製の角材からなる土台17を露出させた後に、図8に示すように、土台17が延設するスキップフロア増築領域15の対向する2辺部に、0.5層分の高さの複数の新設柱19を、既存柱18の間隔部分に配置して土台17から各々立設させて取り付ける。また、対向する2辺部に各々設置されて対向する各一対の新設柱19の天面部間に、スキップフロア増築領域15を横断するように横断梁21を架設して、各一対の新設柱19と共に門形架構20を形成する。さらに、既存柱18及び新設柱19が立設する土台17の通り幅から内側に外れた位置において、各隣接する横断梁21間に繋ぎ梁22を架設して、スキップフロア増築領域15に連設配置された複数の門形架構20を接合一体化する。
ここで、新設柱19は、例えば105mm×105mmの木製の柱材である。新設柱19を土台17に取り付ける際には、例えば図9(a)に示すように、新設柱19の下端部に、固定金物として例えばL形柱固定金物26を固定しておき、このL形柱固定金物26を介して土台17に取り付けることにより、例えばかすがいを用いる場合と比較して、仕口加工を施すことなく、且つスキップフロア増築領域15の外側からの作業を要することなく、強固且つ安定した状態で新設柱19の下端部を土台17に固定することが可能になる。また、既存柱18に近接して新設柱19を取り付ける場合には、例えば図9(b),(c)に示すように、L形柱固定金物26を配設可能な例えば30mm程度の間隔t1を既存柱18との間に保持して新設柱19を設置し、且つ反対側の面にもL形柱固定金物26を取り付ける。
なお、新設柱19は、スキップフロア増築領域15の対向する2辺部に延設する各土台17に沿って、まずスキップフロア増築領域15の両端角部に位置する既存柱18の内側に近接して設けると共に、中央側に例えば455mmのピッチで順次配設することが好ましい。また、各土台17から立設する既存柱18の間隔部分に筋違いや間柱が設けられている場合には、これらを撤去する。筋違い等を撤去した後も撤去前と同様の壁倍率を確保できるようにするには、例えば適宜間柱を設置し直した後に、後述するように、スキップフロア増築領域15の外側から既存柱18に耐力面材27を取り付ける(図4参照)。
横断梁21は、例えば巾105mm、成150mmの木製の梁材である。横断梁21を、対向する2辺部に設置された各一対の新設柱19の天面部間に架設するには、図10に示すように、横断梁21の両端部を、ほぞによる仕口によって新設柱19の天面部に接合すると共に、補強金具28として例えば商品名「エースプレート」(カネシン製)を用いて両面を留め付ける。これによって、横断梁21と各一対の新設柱19とが一体となった門形架構20が形成される。
繋ぎ梁22は、例えば巾105mm、成180mmの木製の梁材である。本実施形態では、繋ぎ梁22は、既存柱18及び新設柱19が立設する土台17の通り幅から内側に外れた位置として、該通り幅と重ならない横断梁21の両端部及び中央部において、各隣接する横断梁21間に架設され、連設する複数の門形架構20を接合一体化する(図8参照)。繋ぎ梁22は、図11(a),(b)に示すように、例えば蟻掛け仕口29によって横断梁21に接合される。横断梁21の両端部に配置される繋ぎ梁22は、図11(b)に示すように、新設柱19との間に少なくとも耐力面材24を挿入可能な間隔t2として、例えば13mmの間隔を保持した状態で取り付けられると共に、横断梁21より大きな梁成によって、その下端部が横断梁21の下面よりも例えば30mm程度の高さh1で下方に突出した状態で設けられる。これによって、後述する耐力面材24の上端部を、繋ぎ梁22の下端部と新設柱19との間に差し込むように挿入した状態で、当該上端部をスキップフロア増築領域15の外側から繋ぎ梁22の下端部に固定することが可能になる。
また、本実施形態では、スキップフロア増築領域15に連設配置される複数の門形架構20のうち、少なくとも両端部に配置される各門形架構20には、図12に示すように、新設柱19と横断梁21が接合する両端の角部内側に、ダンパー部材31が各々取り付けられている。ダンパー部材31としては、例えば高弾性体ダンパーである商品名「仕口ダンパー」(鴻池ビルテクノ、カネソー)を好ましく用いることができる。少なくとも両端部に配置される各門形架構20の各角部内側にダンパー部材31を取り付けておくことにより、リフォームスキップフロア構造による中間床12の耐力や耐震性能が向上すると共に、変形抑制効果を発揮させることが可能になる。なお、ダンパー部材31の機能を効果的に発揮させるには、1つのリフォームスキップフロア構造について少なくとも4箇所にダンパー部材31を取り付けておく。
繋ぎ梁22を介してスキップフロア増築領域15に連設配置される複数の門形架構20を接合一体化したら、図13に示すように、門形架構20の横断梁21及び繋ぎ梁22による上面に、床部材23として、例えば厚さ24mmの合板を敷設することにより、1階の床部11から0.5層分の高さ位置に中間床12を形成する。また、新設柱19の内側面(対向面)側に、耐力面材24として、例えば厚さ13mmの合板を取り付ける。
床部材23は、これの上方から横断梁21や繋ぎ梁22に向けて固定ビス等を打ち込むことにより、門形架構20の上面に容易に敷設固定することができる。門形架構20の上面に床部材23が敷設固定されることにより、連設配置された門形架構20がより強固に接合一体化される。
また、耐力面材24は、図14(a)〜(c)に示すように、上端部を、繋ぎ梁22の下端部と新設柱19との間の、間隔t2の隙間に差し込むように挿入した状態で、当該上端部をスキップフロア増築領域15の外側から繋ぎ梁22の下端部に留め付けると共に、下端部を、土台17の側面にスキップフロア増築領域15の内側から留め付け、且つ新設柱19と重なる部分を、スキップフロア増築領域15の内側から新設柱19に留め付けることにより、新設柱19の内側面(対向面)側に強固且つ容易に取り付けることができる。新設柱19の内側面(対向面)側に耐力面材24が取り付けられることにより、中間床12をさらに強固且つ安定した構造として形成することが可能になる。
ここで、耐力面材24は、繋ぎ梁22、土台17、新設柱19のみに留め付け、既存柱18や間柱には留め付けないようにする。耐力面材24を既存柱18や間柱に留め付けると、中間床12の既設の骨組み構造30からの独立性を十分に保持できなくなる。
本実施形態では、増築領域15に中間床12を設置したら、さらに、設置した中間床12の直下部分の1階の床部11aを、下方に下げて設置し直す作業を行う。すなわち、新設柱19を立設させる土台17を露出させるために撤去した、スキップフロア増築領域15における1階の床部11を復旧することなく、土台17及び基礎の立上り部分の内側空間を利用することにより、中間床12の直下部分の床部11aを、1階の床部11よりも下方に下げて容易に設置し直すことが可能になる(図15参照)。
さらにまた、本実施形態では、既存柱18の間隔部分から筋違いや間柱を撤去した場合には、これらを撤去したことによる既設住宅建物10の壁倍率の低下を補うべく、例えば適宜間柱等を設置し直した後に、スキップフロア増築領域15の外側から既存柱18に耐力面材27を取り付ける(図4参照)。また、スキップフロア増築領域15及びこれの周囲の壁や床等に壁仕上材や床仕上材を取り付けると共に、例えば階段部50の踊り場50aと中間床12との接続部分等の施工を行うことにより、スキップフロア増築領域15のリフォーム工事が完了する。これによって、図15に示すように、本実施形態のリフォームスキップフロア構造による中間床12が、階段部50と隣接するスキップフロア増築領域15に踊り場50aから出入り可能に増築されることになる。
そして、上述の構成を備える本実施形態のリフォームスキップフロア構造によれば、周囲の骨組み構造30や建物10全体の強度に大きな影響を及すことなく、且つ手間のかかる補強工事を要することなく、既設住宅建物10の床部11から上下方向にずらして設置される中間床12を、効率良く増築することが可能になる。
すなわち、本実施形態のリフォームスキップフロア構造によれば、既存の土台17から立設して、既存柱18の間隔部分に0.5層分の高さの新設柱19を配置すると共に、新設柱19の天面部間に横断梁21を架設して複数の門形架構20を形成し、各隣接する横断梁21間に繋ぎ梁22を架設して連設する門形架構20を接合一体化し、さらに横断梁21の上方に床部材23を敷設することによって中間床12が増築されるので、既存の土台17をそのまま利用して新設柱19を強固且つ安定した立設状態で支持させることが可能になると共に、既存の土台17の通り幅の中に新設柱19をコンパクトに収めて、簡易且つ効率良く中間床12を設けることが可能になる。また、中間床12は、新設柱19を介して土台17から直接支持されて、少なくとも地震力や風圧力等の水平方向の荷重に対しては既存柱等の周囲の骨組み構造30から独立又は略独立した構造体として設けることができるので、建物10全体の強度に大きな影響を及すことなく、安定した状態で設置することが可能になる。
さらに、スキップフロア増築領域15の対向する2辺部に各々複数配置された新設柱19の対向面側に、耐力面材24が取り付けられているので、中間床12をさらに強固且つ安定した構造として形成することが可能になる。
さらにまた、横断梁21の両端部の繋ぎ梁22を、新設柱19との間に少なくとも耐力面材24を挿入可能な間隔t2を保持して土台17の通り幅から内側に外して取り付けると共に、その下端部が横断梁21の下面よりも下方に突出する梁成で設けておき、耐力面材24は、上端部を、繋ぎ梁22の下端部と新設柱19との間に挿入された状態で、スキップフロア増築領域15の外側から繋ぎ梁22の下端部に留め付け、下端部を、土台17の側面にスキップフロア増築領域15の内側から留め付け、新設柱19と重なる部分を、スキップフロア増築領域15の内側から新設柱17に留め付けて、新設柱19の対向面側に取り付けられるようになっているので、既存柱18からの独立性を保持した状態で、耐力面材24によって中間床12の構造を効果的に補強することが可能になる。
また、本実施形態によれば、中間床12の直下部分の床部11aを下方に下げて設置したので、中間床12の下方の納戸70を十分な高さを有する収納庫とすることができると共に、中間床12による従床部14の上方に1.5層分の高さの吹き抜け空間が形成されることにより、従床部14を開放的な雰囲気の居室部とすることが可能になる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、中間床は、1階の床部から0.5層分の高さに設ける必要は必ずしもなく、2階又は3階以上の上階の床部から0.5層分の高さに設けることもできる。この場合には、新設柱は、スキップフロア増築領域の対向する2辺部に沿って上階の床部に配置された梁から、各々立設させて取り付けることができる。中間床が設けられる床部が上階の床部である場合には、中間床の直下部分の床部を開口部として、中間床の下方を下階の吹抜け部とすることもできる。また中間床を増築するスキップフロア増築領域は、階段部に隣接している必要は必ずしもなく、既存柱が立設する土台又は梁によって少なくとも対向する2辺部が区画される、任意の箇所を選定してスキップフロア増築領域とすることができる。さらに、本発明のリフォームスキップフロア構造は、上述の間取りの住宅建物に限定されることなく、その他の種々の既設の建物に採用することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係るリフォームスキップフロア構造によって中間床が設けられる既設住宅建物の、(a)はリフォーム前の1階間取り図、(b)はリフォーム前の2階間取り図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るリフォームスキップフロア構造によって中間床が設けられる既設住宅建物の、(a)はリフォーム後の1階間取り図、(b)はリフォーム後の2階間取り図である。 (a)〜(d)は、本発明の好ましい一実施形態に係るリフォームスキップフロア構造の概略の施工手順を説明する概念図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るリフォームスキップフロア構造を説明する要部斜視図である。 リフォーム前のスキップフロア増築領域を説明する部分透視斜視図である。 リフォーム前のスキップフロア増築領域の骨組み構造を説明する要部斜視図である。 床部に吹抜け開口部を形成した際のスキップフロア増築領域の骨組み構造を説明する要部斜視図である。 連設配置された門形架構を接合一体化した際のスキップフロア増築領域の骨組み構造を説明する要部斜視図である。 (a)〜(c)は、新設柱を土台に立設固定する状況を説明する図8のA部の部分斜視図である。 横断梁を新設柱の天面部に接合する状況を説明する図8のB部の部分斜視図である。 (a),(b)は、繋ぎ梁を横断梁に接合する状況を説明する図8のB部の部分斜視図である。 門形架構の角部内側にダンパー部材を取り付けた状態を説明する図8のB部の部分斜視図である。 床部材と耐力面材を取り付ける際のスキップフロア増築領域の骨組み構造を説明する要部斜視図である。 (a),(b)は、耐力面材を新設柱の対向面側に取り付ける状況を説明する図8のA部の部分斜視図、(c)は図8のA部をスキップフロア増築領域の内側斜め下方から見た部分斜視図である。 リフォーム後のスキップフロア増築領域を説明する部分透視斜視図である。
符号の説明
10 既設住宅建物
11 1階の床部
12 中間床(スキップフロア)
13 2階の床部
14 従床部
15 スキップフロア増築領域
16 吹抜け開口部
17 土台
18 既存柱
19 新設柱
20 門形架構
21 横断梁
22 繋ぎ梁
23 床部材
24 耐力面材
25a,25b,25b’ 既存梁
26 L形柱固定金物
27 耐力面材
28 補強金具
29 蟻掛け仕口
30 骨組み構造
31 ダンパー部材
50 階段部
70 納戸

Claims (4)

  1. 既設住宅建物の既存柱が立設する土台又は梁によって少なくとも対向する2辺部が区画されるスキップフロア増築領域に、床部から0.5層分の高さの中間床を新たに設置するリフォームスキップフロア構造であって、
    前記対向する2辺部において、前記既存柱の間隔部分に配置されて前記土台又は梁から各々立設する0.5層分の高さの複数の新設柱と、対向する各一対の新設柱の天面部間に前記スキップフロア増築領域を横断するように架設されて該各一対の新設柱と共に門形架構を形成する横断梁と、前記既存柱及び前記新設柱が立設する前記土台又は梁の通り幅から内側に外れた位置において、各隣接する横断梁間に架設されることにより、前記門形架構を接合一体化する繋ぎ梁と、前記横断梁の上方に敷設される床部材とを備えるリフォームスキップフロア構造。
  2. 前記対向する2辺部に各々複数配置された前記新設柱の対向面側に、耐力面材が取り付けられる請求項1に記載のリフォームスキップフロア構造。
  3. 前記繋ぎ梁は、前記新設柱との間に少なくとも前記耐力面材を挿入可能な間隔を保持して前記土台又は梁の通り幅から内側に外れて取り付けられると共に、その下端部が前記横断梁の下面よりも下方に突出する梁成で設けられており、前記耐力面材は、上端部が、前記繋ぎ梁の下端部と前記新設柱との間に挿入された状態で、前記スキップフロア増築領域の外側から前記繋ぎ梁の下端部に留め付けられ、下端部が、前記土台又は梁の側面にスキップフロア増築領域の内側から留め付けられ、新設柱と重なる部分が、スキップフロア増築領域の内側から前記新設柱に留め付けられて、前記新設柱の対向面側に取り付けられる請求項2に記載のリフォームスキップフロア構造。
  4. 前記中間床が設けられる床部が最下階の床部であり、前記中間床の直下部分の床部が下方に下げて設置される請求項1〜3のいずれかに記載のリフォームスキップフロア構造。
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