JP5697880B2 - ユニット建物 - Google Patents

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本発明は、居住スペース及び非居住スペースを有するユニット建物に関する。
建物本体に例えばバルコニーを設置するための組付構造には種々の構成があり、一例として、特許文献1では、隣接する建物ユニットの一角部にバルコニー部がそれぞれ設けられ、二つのバルコニー部同士を接合することでインナーバルコニーが形成されることが開示されている。
特開2001−65058号公報
上記先行技術による場合、バルコニー部の形成に伴って、建物ユニットを構成する大梁は取り除かれることとなる。このため、居住スペースを形成する建物ユニットのラーメン構造について強度上の問題が懸念される。
本発明は上記事実を考慮し、居住スペースの強度を維持しつつ、設計の自由度を向上させることができるユニット建物を得ることが目的である。
請求項1記載のユニット建物は、各々ラーメン構造として構成されたメイン構造体及びサブ構造体を含んで構成され、前記メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントが前記サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定され、前記メイン構造体は、4本の柱と、前記柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成し、前記サブ構造体は、前記メイン構造体内に設けられ、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、当該サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、前記サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結され、前記メイン構造体は、外形を形成する箱形の外側ラーメンであると共に、前記サブ構造体は、前記外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンであり、かつ、前記外側ラーメンの長手方向の一端部から他端部まで連続するように非居住スペースが形成された建物ユニットを備え、前記建物ユニットを複数組み合わせ、前記内側ラーメンが連続して少なくとも建物の外周の3面に亘って前記非居住スペースが連続している。
請求項1記載の建物ユニットでは、各々ラーメン構造として構成されたメイン構造体及びサブ構造体(柱や梁)を含んで構成されている。このように、1つの建物ユニット内に、メイン構造体及びサブ構造体を設けることで、当該建物ユニットに要求される強度及び剛性をメイン構造体で負担して建物に作用する荷重を主に支持すると共に、サブ構造体でメイン構造体の荷重負担をサポートすることができる。このため、例えば、建物ユニットを構成する一部の構造材を取り除くこともでき、設計の自由度が広がる。すなわち、居住者のニーズに合わせて個性的で豊かな住環境を創ることができる。
具体的には、本発明では、メイン構造体は、4本の柱と、当該柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成している。一方、サブ構造体は、メイン構造体内に設けられており、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、当該サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結されている。そして、メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントを、サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きくなるように設定している。これにより、メイン構造体はサブ構造体よりも曲げモーメントに対して変形し難くなる。つまり、メイン構造体はサブ構造体よりも大きな荷重を支持することができる。
また、メイン構造体は、外形を形成する箱形の外側ラーメンであると共に、サブ構造体は、外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンであり、かつ、外側ラーメンの長手方向の一端部から他端部まで連続するように非居住スペースが形成されている。
このように、1つの建物ユニットの内側に、外側ラーメンと接合された内側ラーメンを設けることで、当該内側ラーメンによって居住スペースと非居住スペースを区画することができる。このため、非居住スペースを現地で後付けする必要が無いので、現地での作業性が向上し、作業工数を削減することができる。
また、本発明におけるユニット建物では、以上の建物ユニットを複数組み合わせ、内側ラーメンが連続して少なくとも建物の外周の3面に亘って非居住スペースが連続している。このため、ユニット建物において、居住スペースからの視野が広がり開放感を得ることができると共に、居住スペース内へ十分に自然光を取り入れることができ、明るい空間を得ることができる。
請求項2記載のユニット建物は、各々ラーメン構造として構成されたメイン構造体及びサブ構造体を含んで構成され、前記メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントが前記サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定されると共に、前記メイン構造体が建物に作用する荷重を支持し、前記メイン構造体は、4本の柱と、前記柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成し、前記サブ構造体は、前記メイン構造体内に設けられ、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、当該サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、前記サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結され、前記メイン構造体は、外形を形成する箱形の外側ラーメンであると共に、前記サブ構造体は、前記外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンであり、かつ、前記外側ラーメンの長手方向の一端部から他端部まで連続するように非居住スペースが形成された建物ユニットを備え、前記建物ユニットを複数組み合わせ、前記内側ラーメンが連続して少なくとも建物の外周の3面に亘って前記非居住スペースが連続している。このため、ユニット建物において、居住スペースからの視野が広がり開放感を得ることができると共に、居住スペース内へ十分に自然光を取り入れることができ、明るい空間を得ることができる。
請求項2記載の建物ユニットでは、各々ラーメン構造として構成されたメイン構造体及びサブ構造体(柱や梁)を含んで構成されている。そして、メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントを、サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定する。これにより、メイン構造体はサブ構造体よりも曲げモーメントに対して変形し難くなる。このため、このメイン構造体で建物に作用する荷重を主に支持するようにする。
ここで、メイン構造体は、4本の柱と、当該柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成している。一方、サブ構造体は、メイン構造体内に設けられており、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、当該サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結されている。このように、1つの建物ユニット内に、建物に作用する荷重を主に支持するメイン構造体以外にサブ構造体を設けることで、当該サブ構造体でメイン構造体の荷重負担をサポートすることができる。このため、例えば、建物ユニットを構成する一部の構造材を取り除くこともでき、設計の自由度が広がる。すなわち、居住者のニーズに合わせて個性的で豊かな住環境を創ることができる。 具体的には、本発明では、メイン構造体は、4本の柱と、当該柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成している。一方、サブ構造体は、メイン構造体内に設けられており、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、当該サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結されている。そして、メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントを、サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きくなるように設定している。これにより、メイン構造体はサブ構造体よりも曲げモーメントに対して変形し難くなる。つまり、メイン構造体はサブ構造体よりも大きな荷重を支持することができる。
また、メイン構造体は、外形を形成する箱形の外側ラーメンであると共に、サブ構造体は、外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンであり、かつ、外側ラーメンの長手方向の一端部から他端部まで連続するように非居住スペースが形成されている。
このように、1つの建物ユニットの内側に、外側ラーメンと接合された内側ラーメンを設けることで、当該内側ラーメンによって居住スペースと非居住スペースを区画することができる。このため、非居住スペースを現地で後付けする必要が無いので、現地での作業性が向上し、作業工数を削減することができる。
また、本発明におけるユニット建物では、以上の建物ユニットを複数組み合わせ、内側ラーメンが連続して少なくとも建物の外周の3面に亘って非居住スペースが連続している。このため、ユニット建物において、居住スペースからの視野が広がり開放感を得ることができると共に、居住スペース内へ十分に自然光を取り入れることができ、明るい空間を得ることができる。
請求項3に記載のユニット建物は、請求項1又は2に記載のユニット建物において、前記メイン構造体の少なくとも1つの架構面を構成する構造材の断面二次モーメントが他の架構面を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定されている。
請求項3に記載のユニット建物では、メイン構造体の少なくとも1つの架構面を構成する構造材の断面二次モーメントを、他の架構面を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定することで、メイン構造体の架構面単位で曲げモーメントに対する変形のし難さを設定することができる。
請求項4に記載の建物ユニットは、請求項1〜3の何れか1項に記載の建物ユニットにおいて、外形を形成する箱形の外側ラーメンと、前記外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンと、を含んで構成され、前記メイン構造体が、前記外側ラーメンである。
請求項4に記載の建物ユニットでは、建物ユニットの外形を形成する箱形の外側ラーメンの内側に、平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンが設けられている。そして、外側ラーメンをメイン構造体とし、当該外側ラーメンで建物に作用する荷重を主に支持する。このように、1つの建物ユニットの内側に、外側ラーメンと接合された内側ラーメンを設けることで、当該内側ラーメンによって居住スペースと非居住スペースを区画することができる。
請求項5に記載の建物ユニットは、請求項1〜3の何れか1項に記載の建物ユニットにおいて、外形を形成する箱形の外側ラーメンと、前記外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンと、を含んで構成され、前記メイン構造体が、前記内側ラーメンと前記外側ラーメンの一部によって箱形を形成する構造材である。
請求項5に記載の建物ユニットでは、建物ユニットの外形を形成する箱形の外側ラーメンの内側に、平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンが設けられている。そして、内側ラーメンと外側ラーメンの一部によって箱形を形成する構造材をメイン構造体とし、この部分で建物に作用する荷重を主に支持する。
このため、例えば、メイン構造体部分を居住スペースの一部として利用し、サブ構造体部分を縁側などの非居住スペースとして利用することができる。このように、サブ構造体部分を縁側として利用する場合、当該縁側が取付けられた状態で建物ユニットを工場で組立することができるため、縁側を現地で後付けする必要がなくなる。したがって、現地での作業性が向上し、作業工数を削減することができる。
また、メイン構造体又はサブ構造体の少なくとも一部の構造材としての梁を取り除くことで、隣接する建物ユニットに跨って給排水管を配設することができる。このため、給排水管をまとめて配設することができ、作業性も良く、コストダウンを図ることができる。
請求項に記載のユニット建物は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のユニット建物において、前記外側ラーメンと前記内側ラーメンとを接合する補強梁が設けられている。
請求項に記載のユニット建物では、外側ラーメンと内側ラーメンを接合する補強梁を設けることで、建物ユニットの工場での組立時、或いは運搬時に建物ユニットを補強して、外側ラーメン及び内側ラーメンの変形を防止することができる。
請求項に記載のユニット建物は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のユニット建物において、内側ラーメンを連続させて閉空間が形成されている。
本発明では、建物ユニットに要求される強度及び剛性をメイン構造体で負担して建物に作用する荷重を主に支持すると共に、サブ構造体でメイン構造体の荷重負担をサポートするようにすることで、建物ユニットを構成する一部の柱又は梁を取り除くことができる。
請求項に記載のユニット建物では、建物ユニットを複数組み合わせ、内側ラーメンを連続させて閉空間を形成するが、例えば、4つの建物ユニットを組み合わせて居住スペースを形成した場合、居住スペースの中央部に位置する柱を取り除く(柱レス構造)ことで、当該居住スペースでは開放された広い空間を得ることができる。
請求項に記載のユニット建物は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のユニット建物において、組み合わされた複数の建物ユニットの外側に設けられた非居住スペースと、前記非居住スペースに設けられた縁側と、前記縁側と居住スペースを区間する区画壁に設けられた窓と、を有している。
請求項に記載のユニット建物では、組み合わされた複数の建物ユニットの外側に縁側が設けられ、縁側と居住スペースを区画する区画壁には窓が設けられている。これにより、広い縁側が設けられると共に、居住スペースにおいて、窓を通じて自然光を取り入れることができ、明るい空間が得られる。
請求項1に記載の建物ユニットによれば、居住スペースの強度を維持しつつ、設計の自由度を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の建物ユニットによれば、居住スペースの強度を維持しつつ、設計の自由度を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の建物ユニットによれば、曲げモーメントに対して変形し難くすることができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載の建物ユニットによれば、1つの建物ユニットで居住スペースと非居住スペースを区画することができるという優れた効果を有する。
請求項5に記載の建物ユニットによれば、サブ構造体部分を縁側として利用することができるという優れた効果を有する。
請求項に記載の建物ユニットによれば、目的に応じて補強梁を着脱可能とすることができるという優れた効果を有する。
請求項に記載のユニット建物によれば、居住スペースにおいて、開放された広い空間を得ることができるという優れた効果を有する。
請求項に記載のユニット建物によれば、居住スペースにおいて、明るい空間を得ることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る住宅の外観斜視図である。 本実施形態に係る住宅及びこの住宅を構成する建物ユニットを示す外観斜視図である。 図1に示される住宅の一階部分の間取り図である。 図3の間取りに対応する建物ユニットを示す平面図である。 図1に示される住宅の二階部分の間取り図である。 図5の間取りに対応する建物ユニットを示す平面図である。 (A)はサッシが設けられた建物ユニットを示す斜視図であり、(B)はこの建物ユニットを構成する柱及び大梁を示す斜視図である。 (A)は図7(B)の建物ユニット(構成A)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図であり、(B)はこの建物ユニットに補強材が設けられた状態を示す斜視図である。 (A)は図7(B)の建物ユニット(構成B)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図であり、(B)はこの建物ユニットに補強材が設けられた状態を示す斜視図である。 (A)は図7(B)の建物ユニット(構成C)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図であり、(B)はこの建物ユニットに補強材が設けられた状態を示す斜視図である。 (A)は図7(B)の建物ユニット(構成D)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図であり、(B)はこの建物ユニットに補強材が設けられた状態を示す斜視図である。 建物ユニット(構成A〜D)に設けられる補強材の変形例を示す斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(1)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(2)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(3)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(4)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(5)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(7)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(8)を説明するための斜視図である。 図7(B)の建物ユニット(構成A)の作用(9)を説明するための斜視図である。 (A)はサッシが設けられた他の建物ユニットを示す斜視図であり、(B)はこの建物ユニットを構成する柱及び大梁を示す斜視図である。 (A)は図21(B)の建物ユニット(構成A)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図であり、(B)は図21(B)の建物ユニット(構成B)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図である。 (A)は図21(B)の建物ユニット(構成C)のメイン構造体とサブ構造体を示す斜視図である。 (A)は図21(B)の建物ユニット(構成A)の作用を説明するための斜視図であり、(B)はこの建物ユニットに補強材が設けられた状態を示す斜視図である。 (A)は図21(B)の建物ユニット(構成A)の作用を説明するための斜視図であり、(B)はこの建物ユニットに補強材が設けられた状態を示す斜視図である。 (A)は図21(B)の建物ユニット(構成B)の作用を説明するための斜視図であり、(B)は建物ユニット(構成B)の作用(2)を説明するための斜視図である。 (A)は図21(B)の建物ユニット(構成C)の作用を説明するための斜視図であり、(B)は建物ユニット(構成C)の作用(2)を説明するための斜視図である。 (A)は本実施形態に係る住宅を示す平面図であり、(B)は(A)の変形例である。
以下、図面を用いて、本発明に係る建物の幾つかの実施形態について説明する。
図1及び図2には、本実施形態に係るユニット建物としての住宅10の外観斜視図が示されている。この住宅10は、図2の想像線で示されるように、箱形に形成された建物ユニット32、33、35を互いに連結させて形成されている。
なお、建物ユニット32は住宅10の出隅部に配置されるユニットであり、建物ユニット33は住宅10の出隅部を除いて住宅10の外周側に配置されるユニットである。そして、建物ユニット35は、住宅10の出隅部、又はそれ以外の部分にも配置可能とされており、建物ユニット32、33の略半分の大きさとされている。
また、図3には当該住宅10の一階部分12の間取り図が示されており、図5には当該住宅10の二階部分14の間取り図が示されている。図4は、図3の間取り図に対応する建物ユニット32、33、35を実線で示したものであり、図6は、図5の間取り図に対応する建物ユニット32、33、35を実線で示したものである。なお、図3及び図5に示した間取りは一例を示したものに過ぎないので、任意に変更される。
(全体構成)
図1及び図2に示されるように、この住宅10は二階建てになっており、一階部分12の居住スペース16は略正方形状に形成され、二階部分14の居住スペース18は略L字状に形成されている。
一階部分12の周縁部には、縁側20、21が設けられている。居住スペース16と縁側20、21は、外壁24や図7(A)に示すサッシ28などによって区画されている。また、二階部分14の周縁部には、縁側22(インナーラウンジ30も含む)が設けられており、居住スペース18と縁側22は、外壁26や図7(A)に示すサッシ28などによって区画されている。
なお、建物ユニット35には縁側21のみが設けられている。そして、縁側21と縁側20、22とでは敷設する材質を代えている。例えば、縁側20、22はウッドデッキやグレーチングとなっており、縁側21ではタイルが敷設されているが、縁側20、21、22に使用される材料は全て同じであっても良い。
一方、図4に示す一階の建物ユニット32、33、35の柱34と、図6に示す二階の建物ユニット32、33、35の柱34は、図7に示す外壁柱36によって外観を覆われた状態で繋がっている。二階の外壁柱36間には、縁側20の外縁部に手摺り37(図5参照)が設けられているが、一階の外壁柱36間では、自然光取り入れのため開放された空間となるようにしている。
但し、図3に示されるように、一階の縁側20、21の少なくとも一部において、隣接する外壁柱36の間に、図示はしないが、引戸などを設けて縁側20、21を開閉可能としても良い。これにより、引戸を閉止させた状態で居住スペース16が目隠しされると共に、その部分は外部に露出しないため、自転車置場など物置として利用することができる。なお、隣接する外壁柱36の間に壁部を設けても良いのは勿論のことである。
以下、各部の構成について説明する。
<一階部分12>
図3に示されるように、一階部分12の居住スペース16では、建物正面側に玄関38が設けられており、玄関38の隣には、トイレ40、廊下42、洗面所44、浴室46が順に設けられている。トイレ40、廊下42、洗面所44及び浴室46には、それぞれ小窓48が設けられており、外気を取り込むことができるようになっている。
そして、廊下42は建物中央部まで延びており、後述するリビングルーム50と繋がっている。また、玄関38の奥側には玄関ホール52が設けられている。玄関ホール52には、建物中央部に位置して階段54が設けられており、階段54の奥側にはリビングルーム50が設けられている。
このリビングルーム50は、その隣にダイニングルーム56が設けられ、ダイニングルーム56の建物正面側にはキッチン58が設けられている。ここで、リビングルーム50、ダイニングルーム56及びキッチン58は1つの空間で繋がる、平面視でL字状に形成された開放的な空間とされているが、これらはセパレート形式にしても良い。
また、廊下42とキッチン58の間には、洗濯場60が設けられている。廊下42と各空間(玄関ホール52、トイレ40、洗面所44、洗濯場60、リビングルーム50)との間には、ヒンジ部を中心に開閉する開閉扉62や引戸64が設けられており、開閉扉62や引戸64によって各空間が区画又は開放される。
<二階部分14>
図5に示されるように、二階部分14の居住スペース18では、建物正面側に物置66及びトイレ40、廊下68、居室70が順に設けられており、居室70は建物中央部まで広がる広い空間とされている。物置66、トイレ40、廊下68及び居室70には、それぞれ小窓48が設けられており、外気を取り込むことができるようになっている。
そして、廊下68は、建物中央部まで延びており、後述する居室72と繋がると共に、階段54の周りを囲むようにして、物置66及びトイレ40の前に設けられ、居室72の隣に位置する居室74と繋がるように形成されている。
建物奥側は、居室74、居室72、物置76、インナーラウンジ30が順に設けられており、廊下68と各空間(居室70、72、74、トイレ40、物置66、物置76)及び物置76とインナーラウンジ30の間には、ヒンジ部を中心に開閉する開閉扉62が設けられており、当該開閉扉62によって各空間が区画又は開放される。
(ユニット建物)
まず、本実施形態に係る建物ユニットの詳細について説明する前に、ユニット建物における問題点について説明を行う。
図2に示されるように、各建物ユニット32、33、35は、四隅に立設された柱34と、柱34の上端部同士を連結する溝型鋼で構成された長短二種類の天井大梁80、82と、長辺側の天井大梁80と天井大梁82の間に架け渡された天井小梁(図示省略)と、図示はしないが、柱34の下端部同士を連結する溝型鋼で構成された長短二種類の床大梁と、長辺側の床大梁間に架け渡された床小梁と、を含んで構成されている。
ここで、本実施形態では、ユニット建物としての住宅10の周縁部には縁側20、21、22が設けられており、住宅10全体を支持するのは、住宅10の外壁24、26を含めた内側となる。このため、住宅10全体を支持するための主たる構造として、住宅10の外壁24、26に相当する位置に、図6に示されるように、各建物ユニット32、33、35を構成する大梁80と大梁80の間を架け渡す大梁84が設けられる。そして、この大梁84の断面積や断面形状を変えるなどして、大梁84の断面二次モーメントを大梁80、82の断面二次モーメントよりも大きくする。
つまり、住宅10全体を支持するための主たる構造となる大梁84の断面二次モーメントを大きくすることで、大梁84の内側であれば、一階部分12(図3参照)で示す居住スペース16(図3参照)内に入り込む、平面視で逆L字状に連続する外壁26A(図5参照)を形成することができる(いわゆる入隅部)。これにより、図5に示されるように、縁側22と繋がるインナーラウンジ30を設けることができる。
つまり、平面プランの自由度が増すと共に、縁側22部分を自由に組み合わせることができ、居住スペース18と非居住スペース(縁側22部分)を繋ぐ自由なデザインが可能となる。すなわち、居住者のニーズに合わせて個性的で豊かな住環境を創ることができる。
一方、図4に示されるように、4つの建物ユニット32、33の中央部(領域A)では、各建物ユニット32、33の4本の柱34が隣接して配置される。このため、広い空間を形成する場合は、柱レス構造とするため、いわゆるワイドスパン工法が用いられる。
このワイドスパン工法では、工場出荷時に、建物ユニット32、33に予め仮柱34を取り付けておくことで搬送性を確保し、建築地において建物ユニット32、33を据え付けた後にこの仮柱34を撤去する。これにより、図3に示されるように、柱34のない広い空間が得られるというものである。
ここで、仮柱34を撤去するとその部分の強度が低下するが、それを補うために隣り合う大梁82間に補強梁(図示省略)を挿入し、互いに連結することで本来仮柱34が受けるべき荷重を負担するため、強度上の問題は生じない。
ところで、図7(A)及び図21(A)に示されるように、縁側20は建物ユニット32、33の一部に設けられている。図7(A)は、住宅10の出隅部に配置された建物ユニット32が示されており、図21(A)は、住宅10の出隅部以外の部分に配置された建物ユニット33が示されている。
建物ユニット32、33内にサッシ28を設けることで、当該建物ユニット32、33において、居住スペース16と非居住スペース(縁側20部分)とが区画されることとなる。そして、サッシ28の外側には、縁側20が固定可能とされており、工場出荷時は仮固定され、現地で固定される。縁側20は取り外し可能とされており、メンテナンス性の向上を図っている。
このように、居住スペース16と非居住スペース(縁側20部分)を1つの建物ユニット32、33で構成することで、縁側20が取付けられた状態で建物ユニット32、33を工場で組立てることができる。このため、縁側20を現地で後付けする必要がなくなる。したがって、現地での作業性が向上し、作業工数を削減することができる。
ここで、図4に示されるように、建物ユニット32、33の居住スペース16側には、柱34が配置されており、隣接する建物ユニット32、33との間で広い空間を形成する場合、この柱34が邪魔になってしまう。一方、図7に示すサッシ28部分は、図4で示す住宅10の外壁24に相当するため、大梁84において、前述のように高い強度が必要とされる。
このため、柱34を取り除く代わりに、例えば、サッシ28部分に支柱(図示省略)を設け、建物ユニット32、33自体の強度を高めることが考えられる。また、支柱の代わりに耐力壁(図示省略)を用いても良い。しかし、支柱の数を増やす、或いは耐力壁を設けるとなると、サッシ28の開口部28Aの面積が狭くなってしまい、その分開放感が得られなくなってしまう。
そこで、本実施形態では以下のような構成を採用している。
(本実施形態に係る建物ユニット32の構成)
例えば、図7(B)に示されるように、住宅10(図2参照)の出隅部に位置する建物ユニット32は、建物ユニット32の外形を形成する箱形の外側ラーメン86と、外側ラーメン86の内側に設けられ平面視で略L字状を成して当該外側ラーメン86と接合(剛結)された内側ラーメン90と、を含んで構成されている。
具体的には、外側ラーメン86の一方の妻面を構成する大梁96の長手方向の略中央部に柱98が接合されており、当該柱98には、内側ラーメン90の桁面を形成する大梁102が接合されている。また、外側ラーメン86の桁面を構成する大梁94には、外側ラーメン86の他方の妻面側に柱100が接合されており、当該柱100には、内側ラーメン90の妻面を形成する大梁104が接合されている。そして、大梁102と大梁104の交点には、柱106が接合されている。
このような構成の建物ユニット32において、本実施形態では、例えば、図8(A)に示されるように、建物ユニット32の構成をメイン構造体110(濃いドット部分)とサブ構造体112(ハッチング部分)に分けている。そして、メイン構造体110の少なくとも一部の柱や大梁の断面積や断面形状を変えるなどして、当該メイン構造体110の少なくとも一部の柱や大梁の断面二次モーメントをサブ構造体112の柱及び大梁の断面二次モーメントよりも大きくしている。
ここで、メイン構造体110の少なくとも一部の柱や大梁とは、メイン構造体110の架構面単位で設定した方が好ましい。例えば、図10(A)に示されるように、メイン構造体110を構成する柱や大梁のうち、天井側の架構面(ハッチング領域B)を構成する柱及び大梁の断面二次モーメントを、メイン構造体110を構成する他の柱や大梁の断面二次モーメントよりも大きくしたり、内側ラーメン90の桁側及び妻側の架構面(ハッチング領域C)を構成する柱及び大梁の断面二次モーメントを、メイン構造体110を構成する他の柱や大梁の断面二次モーメントよりも大きくしたりしても良い。
なお、ここでは、ハッチング領域Bとハッチング領域Cが図面上重ならないため、説明の便宜上、図10(A)を用いて説明したが、後述する他の構成においても同様である。
次に、建物ユニット32の構成について例示する。なお、以下で説明する図8、図10、図12〜図22(A)、図23〜図27は参考例としての基本構成が図示されたものであり、本発明の実施の形態に係る建物ユニット32の一例として図示されたものは、図9、図11、図22(B)及び図28である。
<構成A>
図8(A)に示されるように、内側ラーメン90と外側ラーメン86の一部によって平面視でL字状を成す構造材をメイン構造体110とし、それ以外の部分をサブ構造体112としている。
<構成B>
図9(A)に示されるように、外側ラーメン86をメイン構造体110とし、これ以外の部分、すなわち内側ラーメン90をサブ構造体112としている。
<構成C>
図10(A)に示されるように、内側ラーメン90と外側ラーメン86の一部によって箱形を形成する構造材をメイン構造体110とし、それ以外の部分をサブ構造体112としている。
<構成D>
図11(A)に示されるように、内側ラーメン90の外側ラーメン86と接合された柱98、100を含む外側ラーメン86をメイン構造体110とし、これ以外の部分をサブ構造体112としている。
以上の構成において、例えば、図8(B)に示されるように、内側ラーメン90の角部に位置する柱106の上端部及び下端部において、内側ラーメン90の大梁102から延出し外側ラーメン86の大梁97(大梁96と平行に設けられた大梁)と接合された補強材114、及び内側ラーメン90の大梁104から延出し外側ラーメン86の大梁92と接合された補強材114が設けられている。
図9(B)、図10(B)、図11(B)も図8(B)と同様に、内側ラーメン90の角部に位置する柱106の上端部及び下端部から、補強材114、116がそれぞれ延出し、外側ラーメン86の大梁92、97にそれぞれ接合されている。
これらの補強材114、116は、建物ユニット32の工場での組立時、或いは運搬時の補強のために設けられるものであり、現地で取り外されるものであるが、給排水設備や電気配線などで邪魔にならないようであればそのまま残される。
ここで、建物ユニット32の床側に位置する補強材114、116と天井側に位置する補強材114、116とは、薄いドットと白抜きとで色分けされている。床側では給排水設備等の配設が多いため、床側に位置する補強材114、116は取り除かれる場合が多い。つまり、取り外した方が良い補強材については白抜きにして薄いドットで示される補強材とは区別している。
また、補強材114、116は、ここでは、図8(B)などに示されるように、内側ラーメン90の角部に位置する柱106の上端部及び下端部から、それぞれ延出して外側ラーメン86の大梁92、97にそれぞれ接合されるようにしたが、建物ユニット32の組立時などにおいて、建物ユニット32を補強することができれば良いため、これに限るものではない。
例えば、図12に示されるように、内側ラーメン90の角部に位置する柱106の上端部及び下端部と、外側ラーメン86の角部に位置する柱88の点対称となる位置に配置された柱118の上端部、下端部を接合する補強材120を用いても良い。これによると、補強材114、116の長さよりも若干長くなるものの補強材120の数は半分になるため、コストダウンを図ることができると共に、施工性が向上する。
(本実施形態による建物ユニット32の作用・効果)
本実施形態では、図8(A)に示されるように、建物ユニット32において、メイン構造体110とサブ構造体112に分けて、メイン構造体110の少なくとも一部の柱や大梁の断面二次モーメントをサブ構造体112の柱及び大梁の断面二次モーメントよりも大きく設定している。これにより、メイン構造体110はサブ構造体112よりも曲げモーメントに対して変形し難くなる。このため、このメイン構造体110で住宅10(図2参照)に作用する荷重を主に支持するようにする。
つまり、メイン構造体110によって、建物ユニット32に要求される強度及び剛性が得られるようにすることで、内側ラーメン90において、支柱や耐力壁を設けることなく、L字型のサッシ28(図7(A)参照)を設けることができる。住宅10(図2参照)の出隅部に位置する建物ユニット32において、L字型にサッシ28を設けることで、二方位の視界を得ることができる。このため、居住スペース16、18からの視野が広がり開放感を得ることができると共に、居住スペース16、18内へ十分に自然光を取り入れることができ、明るい空間を得ることができる。
また、1つの建物ユニット32内に、住宅10に作用する荷重を主に支持するメイン構造体110以外にサブ構造体112を設けることで、当該サブ構造体112でメイン構造体110の荷重負担をサポートすることができる。このため、例えば、建物ユニット32を構成する一部の構造材を取り除くこともでき、設計の自由度が広がる。すなわち、居住者のニーズに合わせて個性的で豊かな住環境を創ることができる。
これについては具体的な実施形態として、前述した図8(A)で示す構成Aを基準として以下に説明する。
(1)図13に示されるように、サブ構造体112の角部に位置する柱88(図7(B)参照)を取り除くことができる。図3で示すリビングルーム50とダイニングルーム56は1つの空間で繋がっているが、柱88を取り除くことで、リビングルーム50とダイニングルーム56の間には、柱88が存在しないため、開放された広い空間を得ることができる。
つまり、これによると、居住スペース16において、邪魔な柱88が取り除かれるので、視野が遮られることがなく開放感を得ることができる。また、柱88を取り除くことで、空間が遮られることはなく、設計の自由度が広がる。さらに、ここでは、ワイドスパン工法に依らずに柱88を取り除くことができるため、作業性が良い。
(2)図14に示されるように、メイン構造体110のサッシ28の角部に位置する柱106(図7(B)参照)を取り除くことができる。これによると、開口部28Aにはサッシ28の方立122(図7(A)参照)が立設されるのみなので、サッシ28の角部に柱123が設けられている場合と比較して、開口面積を広くすることができ、開放感を得ることができる。
(3)図15に示されるように、サブ構造体112の角部に位置する柱88(図7(B)参照)及びメイン構造体110のサッシ28の角部に位置する柱106(図7(B)参照)を取り除くことができる。これによると、居住スペース16において、邪魔な柱88が取り除かれ、開放された広い空間を得ることができると共に、サッシ28の開口面積を広くすることができるため、さらに開放感を得ることができる。
(4)図16に示されるように、メイン構造体110とサブ構造体112との接合部に位置する柱98、100(図7(A)参照)を取り除くことができる。これによると、隣接する建物ユニット32、33との間で、連続してサッシ28(図7(A)参照)を設けることができる。このため、サッシ28の開口面積をさらに広くすることができ、サッシ28を通じて自然光を取り入れることで明るい空間が得られる。なお、図示はしないが、サッシ28の角部に位置する柱106をさらに取り除いても良い。
(5)一方、図7(B)に示されるように、建物ユニット32の床側を構成する大梁92、94、96、97のうち、図17に示されるように、メイン構造体110とサブ構造体112とが接合されて形成される大梁94、96のメイン構造体110側を取り除くことができる。
これによると、隣接する建物ユニット32、33に跨って給排水管(図示省略)を配設することができるため、給排水管をまとめて配設することができ、作業性も良く、コストダウンを図ることができる。また、電気配線などを配設するための貫通孔を大梁に形成する必要が無くなると共に、電気配線を自由に配設することができるため、作業性も良く、コストダウンを図ることができる。
(6)図17の構成に加え、図示はしないが、さらにサブ構造体112の角部に位置する柱88を取り除くこともできる。これによると、非居住スペース(縁側20)において、給排水管をまとめて配設することができると共に、居住スペース16において、開放された広い空間を得ることができる。またさらに、サッシ28(図7(A)参照)の角部に位置する柱106を取り除くこともでき、サッシ28の開口面積を広くして、サッシ28を通じて自然光を取り入れ明るい空間を得ることができる。
なお、サブ構造体112の角部に位置する柱88に代えて、サッシ28の角部に位置する柱106を取り除く構成であっても良いのは勿論のことであり、また、柱88に代えて、メイン構造体110とサブ構造体112との接合部に位置する柱98、100を取り除くこともできる。さらには、柱88に代えて、サッシ28が設けられる柱98、100、106を取り除いても良い。
以上構成Aについて具体的な例を挙げて説明したが、構成B、C、Dについても同様である。
(7)ここで、一階の角部に配置される建物ユニット32では、図7に示されるように、建物ユニット32の床側を構成する大梁92、94、96、97のうち、図17に示されるように、メイン構造体110とサブ構造体112とが接合されて形成される大梁94、96のメイン構造体110側を取り除くことに加え、図18に示されるように、それ以外の大梁92、97も取り除くことができる。
これにより、まとめて配設された給水管を住宅10(図2参照)の外へ排出させる際、大梁92、97が邪魔になることはない。また、住宅10から外部へ水を排出させるようにするため、縁側20に傾斜を持たせる場合もあるが、この際に建物ユニット32の大梁92、97を取り除くことで、縁側20に容易に傾斜を持たせることができる。
(8)図19に示されるように、図18の構成に加え、サッシ28(図7(A)参照)の角部に位置する柱106を取り除くことができる。また、これに加え、図示はしないが、サブ構造体112の角部に位置する柱88を取り除いても良い。また、この柱88に代えて、メイン構造体110とサブ構造体112との接合部に位置する柱98、100を取り除くこともできる。
(9)図20に示されるように、図18の構成に加え、サッシ28の両端部及び角部に位置する柱88、98、100を全て取り除くこともできる。これによると、居住スペース16において、邪魔な柱88が取り除かれることで広い空間を得ることができると共に、隣接する建物ユニット32、33との間で、連続してサッシ28を設けることで、広範囲において景色を眺めることができ、また自然光を取り入れることができる。また、これに加え、図示はしないが、サッシ28の角部に位置する柱106をさらに取り除いても良い。
なお、以上の構成では、内側ラーメン90はメイン構造体110のみを構成する構造材であるが、図20に示されるように、内側ラーメン90をメイン構造体110及びサブ構造体112で構成しても良い。例えば、内側ラーメン90のサッシ28の上部に相当する部分をメイン構造体110とし、サッシ28の下部に相当する部分をサブ構造体112としても良い。
(本実施形態に係る建物ユニット33の構成)
図21(A)、(B)に示されるように、住宅10(図2参照)の外周側に位置し、住宅10の出隅部以外の建物ユニット33は、建物ユニット33の外形を形成する箱形の外側ラーメン124と、外側ラーメン124の内側に設けられ居住スペース16と非居住スペース(縁側20)を区画する内側ラーメン126と、を含んで構成されている。
具体的には、外側ラーメン124の桁面を構成する大梁92、94の一端側には、内側ラーメン126が接合されている。このような構成の建物ユニット33において、本実施形態では、例えば、図22(A)に示されるように、建物ユニット33の構成をメイン構造体130(濃いドット部分)とサブ構造体132(ハッチング部分)に分けている。
そして、メイン構造体130の少なくとも一部の柱や大梁の断面積や断面形状を変えるなどして、当該メイン構造体130の少なくとも一部の柱や大梁の断面二次モーメントをサブ構造体132の柱及び大梁の断面二次モーメントよりも大きくしている。なお、図7(B)に示す建物ユニット32に記載の内容と略同一の内容については、説明を割愛する。特に、建物ユニット32に記載された構造材の符号と同じ符号が付された構造材については同じ作用を有する。
次に、建物ユニット33の構成について例示する。
<構成A>
図22(A)に示されるように、内側ラーメン126を基準にして分断される外側ラーメン124において、大きい方の箱状の構造材をメイン構造体130とし、それ以外をサブ構造体132としている。
<構成B>
図22(B)に示されるように、外側ラーメン124をメイン構造体130とし、それ以外、つまり内側ラーメン126をサブ構造体132としている。
<構成C>
図23に示されるように、内側ラーメン126の上枠126Aのみをサブ構造体132とし、それ以外をメイン構造体130としている。
(本実施形態による建物ユニット33の作用・効果)
本実施形態では、図22(A)に示されるように、建物ユニット33において、メイン構造体130とサブ構造体132に分けて、メイン構造体130の少なくとも一部の柱や大梁の断面二次モーメントをサブ構造体132の柱及び大梁の断面二次モーメントよりも大きくしている。
これにより、当該建物ユニット33に要求される強度及び剛性をメイン構造体130で負担して住宅10(図2参照)に作用する荷重を主に支持すると共に、サブ構造体132でメイン構造体130の荷重負担をサポートすることができる。このため、例えば、建物ユニット33を構成する一部の構造材を取り除くこともでき、設計の自由度が広がる。
例えば、図24(A)に示されるように、建物ユニット33の設置時において、サブ構造体132を構成する大梁134、136(図21(B)参照)を取り除くことができる。なお、大梁134、136は大梁94、92のそれぞれ一部を構成している。
建物ユニット33では、図4に示されるように、必ず建物ユニット32、33、35が隣接することとなる。このため、図24(A)に示されるように、建物ユニット33の床側において、大梁134、136を取り除くことで、隣接する建物ユニット32、33、35間に跨って給排水管を配設することができる。このため、給排水管をまとめて配設することができ、作業性も良く、コストダウンを図ることができる。
この場合、図24(B)に示されるように、大梁134、136(補強材)を予め取り外し可能に外側ラーメン124及び内側ラーメン126に接合させ、建物ユニット33の工場での組立時、或いは運搬時において、建物ユニット33を補強する。
ここで、図25(A)に示されるように、一階に配置される建物ユニット33では、図24(B)に示す大梁134、136に加え、大梁138も取り除くことができる。つまり、サブ構造体112の床側の大梁134、136、138を全て取り除いても良い。一階の場合、前述したように、まとめて配設された給水管を住宅10(図2参照)の外へ排出させる必要がある。このため、大梁138を取り除くことで、当該大梁138が邪魔にならないようにすることができる。
また、この場合、図25(B)に示されるように、大梁134、136、138(補強材)を取り外し可能に外側ラーメン124及び内側ラーメン126に接合させ、建物ユニット33の工場での組立時、或いは運搬時において、建物ユニット33を補強する。
なお、構成B、Cについても構成Aと同様であり、建物ユニット33の床側において、図26(A)及び図27(A)に示されるように、大梁134、136を取り除いても良いし、図26(B)及び図27(B)に示されるように、大梁134、136、138を取り除いても良い。
なお、本実施形態では、図28(A)に示されるように、居住スペース18を建物11の内側に設け、非居住スペース(縁側22)を建物11の外周側に設けたが、図28(B)に示されるように、居住スペース18を建物11の外周側に設け、非居住スペース22を中庭や吹き抜けとして建物11の内側に設けても良いのは勿論のことである。
また、本実施形態では、一般住宅に対して適用したが、他の用途に本発明に係る建物を用いてもよい。例えば、公共施設として利用することもできる。
10 住宅(ユニット建物)
16 居住スペース
18 居住スペース
20 縁側(非居住スペース)
21 縁側(非居住スペース)
22 縁側(非居住スペース)
26A 外壁(区画壁)
28 サッシ(窓)
32 建物ユニット
33 建物ユニット
35 建物ユニット
86 外側ラーメン
90 内側ラーメン
110 メイン構造体
112 サブ構造体
114 補強材(補強梁)
116 補強材(補強梁)
120 補強材(補強梁)
124 外側ラーメン
126 内側ラーメン
130 メイン構造体
132 サブ構造体
134 大梁(補強梁)
136 大梁(補強梁)
138 大梁(補強梁)

Claims (6)

  1. 各々ラーメン構造として構成されたメイン構造体及びサブ構造体を含んで構成され、前記メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントが前記サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定され
    前記メイン構造体は、4本の柱と、前記柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成し、
    前記サブ構造体は、前記メイン構造体内に設けられ、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、当該サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、前記サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結され
    前記メイン構造体は、外形を形成する箱形の外側ラーメンであると共に、前記サブ構造体は、前記外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンであり、かつ、前記外側ラーメンの長手方向の一端部から他端部まで連続するように非居住スペースが形成された建物ユニットを備え、
    前記建物ユニットを複数組み合わせ、前記内側ラーメンが連続して少なくとも建物の外周の3面に亘って前記非居住スペースが連続しているユニット建物。
  2. 各々ラーメン構造として構成されたメイン構造体及びサブ構造体を含んで構成され、前記メイン構造体を構成する少なくとも一部の構造材の断面二次モーメントが前記サブ構造体を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定されると共に、前記メイン構造体が建物に作用する荷重を支持し、
    前記メイン構造体は、4本の柱と、前記柱の上端部及び下端部同士を連結する8本の梁と、で構成される直方体形状を成し、
    前記サブ構造体は、前記メイン構造体内に設けられ、上下に位置する当該メイン構造体の梁の途中部分に、当該サブ構造体の梁の一端部が連結されると共に、前記サブ構造体の梁の他端部同士がサブ構造体の柱で連結され
    前記メイン構造体は、外形を形成する箱形の外側ラーメンであると共に、前記サブ構造体は、前記外側ラーメンの内側に平面視で略L字状を成して当該外側ラーメンと接合された内側ラーメンであり、かつ、前記外側ラーメンの長手方向の一端部から他端部まで連続するように非居住スペースが形成された建物ユニットを備え、
    前記建物ユニットを複数組み合わせ、前記内側ラーメンが連続して少なくとも建物の外周の3面に亘って前記非居住スペースが連続しているユニット建物。
  3. 前記メイン構造体の少なくとも1つの架構面を構成する構造材の断面二次モーメントが他の架構面を構成する構造材の断面二次モーメントよりも大きく設定されている請求項1又は2に記載のユニット建物。
  4. 前記外側ラーメンと前記内側ラーメンとを接合する補強梁が設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のユニット建物。
  5. 前記内側ラーメンを連続させて閉空間が形成されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のユニット建物。
  6. 組み合わされた複数の前記建物ユニットの外側に設けられた非居住スペースと、
    前記非居住スペースに設けられた縁側と、
    前記縁側と居住スペースを区間する区画壁に設けられた窓と、
    を有する請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のユニット建物。
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