JP7309994B1 - 戸建て住宅およびその改築方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 将来的な2世帯完全分離住宅への改築に適した戸建て住宅を提供する。【解決手段】 一実施形態に係る戸建て住宅は、1階と2階を有し、前記1階と前記2階を繋ぐ階段が屋内に配置されている。この戸建て住宅は、前記1階に配置された玄関扉を有する玄関と、前記1階に配置され、前記1階の外壁に面する収納空間と、を備えている。さらに、前記外壁は、前記収納空間に面するとともに玄関扉を設置可能な大きさを有する扉設置予定部を有し、前記玄関および前記収納空間の一方と前記階段の上り口を繋ぐ第1動線が前記1階の生活空間を分断せず、かつ他方と前記1階の生活空間を繋ぐ第2動線が前記第1動線と交差しないように構成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、2階建て以上の戸建て住宅およびその改築方法に関する。
我が国の多くの国民はコロナ禍を経験し、人生において経済の一時的な困窮があり得ることを学んだ。現在の住宅は、建築から60年以上経過したものが多く存在する。将来、例えば、30歳代で取得した1世帯用の戸建て住宅を、子供が巣立った後に2世帯完全分離住宅へ改築し、1世帯分を居住用に利用するとともにもう1世帯分を賃貸等で活用すれば、経済的困窮や孤独死、夫源病などの様々な問題に対処することができる。
戸建て住宅の購入時には、返済期間を35年としたローンが組まれることが多い。しかしながら、近年の日本の労働環境では、35年の継続した労働により当該ローンを返済するにも限界がある。上述のように、戸建て住宅を2世帯完全分離するように改築し、1世帯分を賃貸することが可能であれば、人生100年時代における保険かつリスクヘッジとなり得る。また、戸建て住宅の有効活用は、社会への貢献度が極めて高い行いであると言える。
世の中の標準的な1世帯2階建ての戸建て住宅は、改築による1階と2階の2世帯完全分離住宅への変更に多額の費用を要したり、そもそも改築が不可能であったりすることが多い。特に、2つの分離された玄関の設置、各玄関から各階フロアへの動線の確保、部屋間の耐力壁の存在等が障害となり得る。
すなわち、1階と2階を繋ぐ階段の上り口が1階中央に設けられた廊下や1階リビング付近にある場合、改築後の2階用の玄関から上り口に至る経路が1階用の玄関から1階の生活空間に至る動線の障害になる。さらに、外壁において2つ目の玄関を設置する箇所や当該玄関から生活空間に至る経路に、耐震性を担保する筋交いおよびブレース等を含む耐力壁や柱が存在することもあり得る。このような耐震性に影響を及ぼす構造物を除去することは難しい。これらのことは、将来の2世帯完全分離住宅への戸建て住宅の改築を阻む要因となる。
例えば特許文献1には、2階建ての戸建て住宅において、2つの玄関を設置することが可能な幅の1つの玄関を設けておき、この玄関を改装して2つの玄関を設置するとともに、室内に間仕切りを適宜に配置することによって、当該戸建て住宅を2世帯に分離する方法が示されている。
しかしながら、この方法においては、改築を見据えて通常よりも幅が広い玄関を戸建て住宅の新築当初から設けておく必要がある。そのため、改築前の玄関スペースには無駄が生じ得る。また、2世帯に分離するためには当初の玄関を除去する必要があり、改築費用の増大も懸念される。
特許第6291152号公報
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、将来的な2世帯完全分離住宅への改築に適した戸建て住宅およびその改築方法を提供することを目的の一つとする。より詳細な目的は、本明細書の記載から明らかとなる。
一実施形態に係る戸建て住宅は、1階と2階を有し、前記1階と前記2階を繋ぐ階段が屋内に配置されている。この戸建て住宅は、前記1階に配置された玄関扉を有する玄関と、前記1階に配置され、前記1階の外壁に面する収納空間と、を備えている。さらに、前記外壁は、前記収納空間に面するとともに玄関扉を設置可能な大きさを有する扉設置予定部を有し、前記玄関および前記収納空間の一方と前記階段の上り口を繋ぐ第1動線が前記1階の生活空間を分断せず、かつ他方と前記1階の生活空間を繋ぐ第2動線が前記第1動線と交差しないように構成されている。
例えば、前記扉設置予定部は、開口部補強材によって囲われ、かつ壁材によって塞がれた領域である。
前記戸建て住宅は、前記外壁の下方に配置された基礎と、前記基礎の上に配置された土台と、前記土台に連結された一対の柱材と、前記一対の柱材に連結された横架材と、をさらに備えてもよい。この場合において、前記扉設置予定部は、前記土台、前記一対の柱材および前記横架材によって囲われ、かつ壁材で塞がれた領域であってもよい。
前記土台は、前記扉設置予定部を除く前記外壁の下方に位置する固定部分と、前記扉設置予定部の下方に位置し、前記固定部分に対して着脱自在に連結された可撤部分と、を含んでもよい。
前記扉設置予定部を横切り、前記土台、前記一対の柱材および前記横架材の少なくとも1つに対して着脱自在に連結された可撤式の補強材をさらに備えてもよい。
前記収納空間は、前記玄関に隣接する部屋、または、前記階段の下に設けられてもよい。
一実施形態に係る改築方法は、前記戸建て住宅を生活空間が完全に分離された2世帯完全分離住宅に改築する方法であって、前記外壁のうち前記扉設置予定部を取り除き、前記扉設置予定部を取り除いたことで生じる開口部に新たな玄関扉を設置し、前記収納空間を新たな玄関フロアに改築し、前記第1動線および前記第2動線が空間的に分離されるように、前記1階の内部に追加壁を設置する、ことを含む。
他の観点によると、改築方法は、前記外壁のうち前記扉設置予定部を取り除き、前記土台のうち前記可撤部分を取り除き、前記扉設置予定部および前記可撤部分を取り除いたことで生じる開口部に新たな玄関扉を設置し、前記収納空間を新たな玄関フロアに改築し、前記第1動線および前記第2動線が空間的に分離されるように、前記1階の内部に追加壁を設置する、ことを含む。
本発明によれば、将来的な2世帯完全分離住宅への改築に適した戸建て住宅およびその改築方法を提供することができる。
改築によって2世帯完全分離が可能であれば、以下に例示するような状況において有利である。なお、以下の例示は、必ずしもこれらの効果を本発明が同時に奏することを意図したものではない。
(1)住宅購入後に夫の急死により妻が経済的に困窮し、子供がおらず、住み慣れた土地を離れたくない。さらに、住宅ローンがまだ残っており住宅を売却したら住む家がなくなり残債も残るような場合に、2世帯完全分離の改築を行い、1世帯分を自身の居住用とし、もう1世帯分を貸し出せば、自身の住居を確保しつつも、賃貸収入を得ることができる。
(2)子供が独立したが、思ったよりも早く退職する必要が生じたか、あるいは勤務先が倒産し、経済的困窮に陥った場合に、上記(1)と同様の対応が可能である。
(3)退職前に病気で働けなくなり、経済的困窮に陥った場合にも上記(1)と同様の対応が可能である。
(4)コロナウイルスのパンデミックなど、思わぬことで収入が減ってしまった場合にも上記(1)と同様の対応が可能である。
(5)老後の資金が足りない場合にも上記(1)と同様の対応が可能である。現状、一人くらしの高齢者の実収入は13万円程度であり、年金で賄えない不足分の生活コストの補填が必要である。
(6)1世帯分に高齢の貸主が居住し、もう1世帯分を貸し出した場合に、貸主が孤独死に陥りにくい。
(7)定年後や一時的に夫婦が距離感を取りたい場合に、夫婦が1階と2階で家庭内別居することが可能であり、離婚や夫源病を回避できる。
(8)将来の様々な家族構成の変化に対応できる。
(9)耐震性の観点から改築時に耐力壁等を除去しないため安心である。
(10)2世帯完全分離可能な住宅は、経済的価値が高まり将来高値で売却できる可能性がある。
(11)2世帯分を別々に貸し出す場合に、同じ建物でも戸建て1世帯4LDKより2世帯1LDK×2の方が家賃収入が多く、利回りが高まる。これにより、不動産物件として商品価値が上がる。1LDKは夫婦でも単身でも生活可能である。
(12)賃貸業としての投下資本が少なく、投資効率が良い。
(13)特に東京23区等の都会では住宅需要も高く、2世帯完全分離による賃貸が有効である。
(14)近年の住宅は、築60年以上保つことがほとんどである。そのため、2世帯完全分離により子育て終了後や配偶者の死後の住居が有効利用でき、重要な資産価値を持つことになる。
(15)将来への経済的安心感を獲得できる。本発明に係る戸建て住宅は、人生100年の保険であり、リスクヘッジとなる。
(16)今後、本発明のように2世帯完全分離可能な戸建て住宅が標準的な2階戸建て4LDK住宅のスタンダードとなり得る。
(17)本発明に係る戸建て住宅を2世帯完全分離住宅へと改築する際には、外階段の設置等の増築が不要であり、新築時の既存の玄関や階段部屋のスペースを使用するため、コスト面で有利である。さらに改築後の建物の一体感が損なわれず、美観が維持される。
(18)増築を要しないため、改築前後で容積率、建坪率の変更がない。
(19)例えば50~60mの広めの1LDKは、夫婦でも単身でも生活可能であり、賃貸物件としても稀少な存在である。しかしながら、広めの1LDKは利回りが悪いため、あまり新築されない。そのため、2世帯完全分離により1LDKを1世帯分として貸し出せば、稀少なため賃貸人が見つかりやすく、空室率が少なくなると予想される。このような物件は、賃貸事業にとってのリスクも少ない。
(20)賃貸の投下資本が少なくて済み、投資効率が良いし、運営経費も抑えられる。都心のワンルーム経営(例えば2400万円の投資で月10万の収入-管理費、修繕費積立金、固定資産税)の表面利回りが5%程度であるのに対し、管理費や修繕積立金が必要ない。2世帯完全分離による1LDK賃貸経営(例えば400~700万円の投資で8~15万の収入-外壁のペンキなどの修繕費)は、表面利回りが14%から45%程度と高い。なお、戸建て住宅であるため固定資産税は改築前後で変わらない。
(21)改築後を想定してシミュレーションした物件の賃貸収入により、建築時に将来の資金計画が分かり、将来の家計を見通すことができる。子供が巣立った後の35年の住宅ローンの返済プランに賃貸収入を組み入れれば、円滑にローンを返済できる可能性がある。
図1は、適用例1に係る戸建て住宅の1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図2は、図1に示した戸建て住宅の2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図3は、一変形例に係る戸建て住宅の1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図4は、一変形例に係る戸建て住宅の2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図5は、適用例2に係る戸建て住宅の1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図6は、適用例3に係る戸建て住宅の1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図7は、図6に示した戸建て住宅の2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図8は、適用例4に係る戸建て住宅の1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図9は、図8に示した戸建て住宅の2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。 図10は、具体例1に係る改築前の戸建て住宅の玄関と扉設置予定部の概略的な正面図である。 図11は、戸建て住宅が木造である場合に適用し得る床下の構造の一例を示す概略的な斜視図である。 図12は、2世帯完全分離住宅への改築後の具体例1に係る戸建て住宅の玄関の概略的な正面図である。 図13は、玄関扉とその近傍の一例を示す概略的な断面図である。 図14は、玄関扉とその近傍の他の例を示す概略的な断面図である。 図15は、具体例2に係る改築前の戸建て住宅の玄関と扉設置予定部の概略的な正面図である。 図16は、具体例3に係る改築前の戸建て住宅の玄関と扉設置予定部の概略的な正面図である。 図17は、2世帯完全分離住宅への改築後の具体例3に係る戸建て住宅の玄関の概略的な正面図である。 図18は、玄関扉とその近傍の一例を示す概略的な断面図である。 図19は、具体例4に係る構造を示す概略的な断面図である。 図20は、具体例5に係る改築前の戸建て住宅の玄関と扉設置予定部の概略的な正面図である。 図21は、2世帯完全分離住宅への改築後の具体例5に係る戸建て住宅の玄関の概略的な正面図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態につき、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る戸建て住宅と、この住宅を2世帯完全分離住宅へと改築する改築方法は、標準的な2階戸建ての木造または鉄骨造の4LDK住宅(例えば35~40坪)に適用することができる。ただし、本発明に係る戸建て住宅とその改築方法は、3階建て以上の住宅、あるいは4LDKとは異なる間取りの住宅等に適用することも可能である。
[戸建て住宅への適用例1]
図1は、適用例1に係る戸建て住宅1Aの1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。図2は、図1に示した戸建て住宅1Aの2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。
図1および図2において、太線で示す部分は耐力壁であり、右上がりの斜線で示す部分は2世帯完全分離住宅への改築時の撤去予定壁であり、左上がりの斜線で示す部分は2世帯完全分離住宅への改築時の追加壁である。
ここで、耐力壁とは、主に水平方向への力に抗する機能を有した壁であり、一例では筋交いやブレースなどの水平補強材を含んだ壁である。また、撤去予定壁は、仮に除去されたとしても戸建て住宅1Aが所定の建築基準を満たす壁であり、一例では筋交いやブレースを含まない非耐力壁である。
上記建築基準は、例えば建築基準法にて定められた新耐震基準であるが、任意に定められたより高い基準であってもよいし、他の法令で定められる建築基準であってもよい。例えば、戸建て住宅1Aの設計時において、撤去予定壁が無いものとして戸建て住宅1A全体の構造計算が行われ、耐震性が評価される。これにより、撤去予定壁が撤去された後でも、戸建て住宅1A全体が上記建築基準を満たすこととなる。
図1(a)に示すように、改築前の戸建て住宅1Aの1階は、玄関E1、ホールHL1、リビングダイニングキッチンLDK1、和室JR、押し入れJC、物置SR1、浴室BR1、洗面所PR1およびトイレWC1を外壁10の内側に有している。
玄関E1には、玄関扉D1が設けられている。玄関扉D1の内側には、例えばタイルなどで構成された玄関フロアF1(格子パターンを付した部分)が設けられており、玄関フロアF1には下駄箱S1が配置されている。
ホールHL1は、例えばフローリングにより構成された床面を有し、玄関フロアF1に隣接している。ホールHL1には、階段STの上り口が位置している。階段STは、外壁10に沿って配置されている。物置SR1は、階段STの下方に設けられている。
リビングダイニングキッチンLDK1およびトイレWC1には、ホールHL1に設けられた出入口を通じて出入り可能である。また、洗面所PR1への出入口はリビングダイニングキッチンLDK1に設けられており、浴室BR1への出入口は洗面所PR1に設けられている。洗面所PR1は、例えば洗面台や洗濯機置場を含む。
和室JRへの出入口は、リビングダイニングキッチンLDK1に設けられている。押し入れJC(ドットを付した空間)は、和室JRに併設されている。押し入れJCは、ホールHL1に張り出すように配置されており、耐力壁を介して玄関フロアF1に隣接している。さらに、押し入れJCは、外壁10に面している。
外壁10のうち押し入れJCに面した部分には、撤去予定壁の一態様である扉設置予定部11が設けられている。扉設置予定部11は、後述の玄関扉D2を設置可能な大きさを有している。さらに、押し入れJCに面した内壁の一部は、平面視においてL字型の撤去予定壁12aにより構成されている。
図2(a)に示すように、改築前の戸建て住宅1Aの2階は、階段STの下り口が配置されたホールHL2、3つの寝室BD1~BD3、これら寝室BD1~BD3に設けられたクローゼットCL1~CL3、物置SR2およびトイレWC2を外壁20の内側に有している。寝室BD1~BD3、物置SR2およびトイレWC2には、ホールHL2に設けられた出入口を通じて出入り可能である。
図2(a)の例においては、寝室BD2,BD2が撤去予定壁22aにより仕切られている。さらに、寝室BD3のクローゼットCL3とホールHL2の間の内壁の一部が撤去予定壁22bにより構成されている。
戸建て住宅1Aを2世帯完全分離住宅に改築する際には、図1(a)に示す扉設置予定部11および撤去予定壁12aが撤去される。さらに、図1(b)に示すように、押し入れJCが玄関E2の玄関フロアF2(格子パターンを付した部分)に改装される。扉設置予定部11があった箇所には、玄関E2の玄関扉D2が設置される。
さらに、押し入れJCの入口(襖)であった箇所に追加壁13aが設置されるとともに、玄関フロアF1,F2を区切る追加壁13bが設置される。追加壁13bは平面視においてジグザグに屈曲しており、その一部に面して玄関E2用の下駄箱S2が配置されている。
図1(b)の例においては、追加壁13bが階段STの屋内の側壁に繋がっている。追加壁13bにより、改築前のホールHL1の一部が玄関フロアF2に繋がるホールHL3として分離される。さらに、玄関フロアF1、ホールHL1および階段STを含む空間と、玄関フロアF2およびホールHL3を含む空間とが完全に仕切られる。
一方で2階に関しては、図2(b)に示すように、撤去予定壁22a,22bが撤去されるとともに、ホールHL2に追加壁23aが設置される。さらに、クローゼットCL3の扉が撤去されて、その部分に追加壁23bが設置される。
撤去予定壁22aが撤去されることにより寝室BD2,BD3が繋がり、2階のリビングダイニングキッチンLDK2に改装されている。追加壁23aは、改築前の寝室BD2,BD3の入口の間に配置されている。
図2(b)の例においては、物置SR2が洗濯機置き場に改装されている。さらに、クローゼットCL3が浴室BR2に改装され、浴室BR2の隣の空間が洗面所PR2に改装されている。
図1(a)(b)に示すように、戸建て住宅1Aには新築当初から2階へのライフライン管Pが設置されている。図1(a)(b)の例においては、ライフライン管Pが洗面所PR1に位置しているが、この例に限られない。
ライフライン管Pは、水道、下水、ガスなどの配管を含む。このライフライン管Pは、2階の床下などを通じて、新築時から既設の2階の水回り部(トイレWC2等)および改築時に設置される予定の水回り想定部(キッチン台の設置予定位置、浴室BR2の設置予定位置、洗面所PR2の設置予定位置、洗濯機置き場の設置予定位置等)に分岐している。水回り想定部への配管に必要な穴などを新築時に形成しておいてもよい。改築時にこのライフライン管Pや穴を利用することで、2回の水回り想定部への配管工事を安価に行うことができる。また、外壁10,20の外面に沿って配管を追加する必要がなくなり、戸建て住宅1Aの美観も保たれる。
浴室BR2およびキッチンなど、改築後に通気を要する箇所に面する外壁20に対し、換気扇や窓の設置予定部を形成しておいてもよい。このような設置予定部は、柱や筋交いを避けた位置に設けて容易に開口できる構造を有することが好ましい。
改築後に2世帯が戸建て住宅1Aに居住することを考慮し、2階から1階に音が漏れにくいように階段STや2階の床の振動防止・防音処置を新築時から施しておくことが好ましい。
200m未満の建築物については90cmの避難通路を、200m以上の建築物については1.5mの避難通路を玄関の周囲に確保する必要がある。図1(b)の例においては、既設の玄関E1についてこのような避難通路を確保しておけば、玄関E1に隣接する追加の玄関E2も同じ避難通路を活用することができる。なお、玄関E2を玄関E1と隣接しない位置に設ける場合には、予め玄関E2からの避難通路が確保できるように扉設置予定部11を含む戸建て住宅1Aを設計しておく必要がある。
以上のライフライン管P、換気扇や窓の設置予定部の形成、振動防止・防音処置および避難通路に関する構成は、後述する変形例や他の適用例に係る戸建て住宅にも同様に適用される。
図1(b)および図2(b)の例においては、1階の生活空間と2階の生活空間が完全に分離された(屋内で繋がっていない)2世帯完全分離住宅が実現されている。ここで、1階の生活空間とは、リビングダイニングキッチンLDK1、和室JR、物置SR1、浴室BR1、洗面所PR1およびトイレWC1等を含む空間を意味する。また、2階の生活空間とは、リビングダイニングキッチンLDK2、寝室BD1、物置SR2、浴室BR2、洗面所PR2およびトイレWC2等を含む空間を意味する。
玄関E1は2階用であり、玄関E2は1階用である。図1(b)に示すように、改築後の1階においては、玄関E1から階段STの上り口への動線L1(2階の生活空間への動線)と、玄関E2から1階の生活空間への動線L2とが確保されている。これらの動線L1,L2は、新築時からの耐力壁などの内壁や追加壁13bによって、空間的に完全に分離されている。
既設の玄関を利用した2世帯完全分離住宅への改築を可能とするためには、改築後の2つの玄関から各生活空間への動線を考慮して戸建て住宅を設計しておく必要がある。具体的には、改築前の玄関および改築後に追加の玄関となる収納空間の一方と階段の上り口を繋ぐ第1動線が1階の生活空間を分断せず、かつ他方と1階の生活空間を繋ぐ第2動線が第1動線と交差しないように構成しなければならない。
図1(a)の例においては、玄関E1と階段STの上り口を繋ぐ動線L1(第1動線)が1階の生活空間を分断しない。さらに、押し入れJC(収納空間)と1階の生活空間を繋ぐ動線L2(第2動線)が動線L1と交差しない。これにより、図1(b)のように動線L1,L2をそれぞれ1階および2階への動線として活用することができ、屋内の改築箇所を少なく抑えることができる。さらに、新築時からの玄関E1を改築後にも2世帯の一方の玄関としてそのまま使用することができる。なお、図1(a)に示す動線L2は、押し入れJCの撤去予定壁12aが無い場合に形成される動線である。
改築前後の戸建て住宅1Aの構造は、図1および図2に示したものに限られない。以下に、いくつかの変形例を示す。
図3は、一変形例に係る戸建て住宅1Aの1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。本変形例においては、改築前の押し入れJCの奥行が図1の例よりも大きい。例えば一般的な押し入れの奥行きは900mm程度であるが、図3(a)示す押し入れJCの奥行きは1200mm以上である。この押し入れJCを図1の例と同じく玄関E2に改装することにより、十分な幅を有した玄関フロアF2を確保することができる。
図4は、一変形例に係る戸建て住宅1Aの2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。本変形例においては、図2において物置SR2であった位置に改築前からトイレWC2が配置され、図2においてトイレWC2であった位置に物置SR2が配置されている。このような構造の2階を図2の例と同様に改築することにより、2階の水回り部(トイレWC2、キッチン台、浴室BR2、洗面所PR2等)が隣接して配置されることとなり、ライフライン管Pを用いた配管が容易となる。
[戸建て住宅への適用例2]
図5は、適用例2に係る戸建て住宅1Bの1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。戸建て住宅1Bの1階の間取りは、戸建て住宅1Aと同様である。また、戸建て住宅1Bの2階の間取りにも戸建て住宅1Aの2階と同じ間取りを適用でき、その改築前後の構造は例えば図2および図4と同様である。
図5(a)の例においては、外壁10のうち物置SR1(ドットを付した空間)に面した部分に扉設置予定部11が設けられている。物置SR1は、階段STの下方に位置し、人が通過できる十分な高さを有している。
図5(b)に示すように、戸建て住宅1Bを2世帯完全分離住宅へ改築する際には、扉設置予定部11が撤去される。さらに、物置SR1の扉が撤去されるとともに、物置SR1が玄関E2の玄関フロアF2(格子パターンを付した部分)に改装される。扉設置予定部11には、玄関E2の玄関扉D2が設置される。図5(b)には示されていないが、玄関フロアF2には下駄箱も配置される。
また、階段STの上り口の近傍に追加壁13cが設置される。この追加壁13cにより、改築前のホールHL1の一部が玄関フロアF2に繋がるホールHL3として分離される。さらに、玄関E1から階段STの上り口への動線L1(2階の生活空間への動線)と、玄関E2から1階の生活空間への動線L2とが追加壁13cによって空間的に完全に分離される。
図1の例においては、玄関扉D1と同じ方向を向く外壁10に玄関扉D2が設置されていた。一方で、図5の例においては、玄関扉D1とは異なる方向を向く外壁10に玄関扉D2が設置されている。なお、図5の例においても、扉設置予定部11の外側には、上述の避難通路に適合した幅のスペースが予め確保されている。
図1(a)の例と同じく、図5(a)の例においても、玄関E1と階段STの上り口を繋ぐ動線L1(第1動線)が1階の生活空間を分断しない。さらに、物置SR1(収納空間)と1階の生活空間を繋ぐ動線L2(第2動線)が動線L1と交差しない。これにより、図5(b)のように動線L1,L2をそれぞれ1階および2階への動線として活用することができ、屋内の改築箇所を少なく抑えることができる。さらに、新築時からの玄関E1を改築後にも2世帯の一方の玄関としてそのまま使用することができる。
[戸建て住宅への適用例3]
図6は、適用例3に係る戸建て住宅1Cの1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。図7は、図6に示した戸建て住宅1Cの2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。
図6(a)に示すように、改築前の戸建て住宅1Cの1階は、玄関E1、ホールHL1、リビングダイニングキッチンLDK1、和室JR、押し入れJC、浴室BR1、洗面所PR1およびトイレWC1を外壁10の内側に有している。
玄関E1には玄関扉D1が設けられ、玄関扉D1の内側には玄関フロアF1(格子パターンを付した部分)が設けられている。玄関フロアF1には下駄箱S1が配置されている。ホールHL1には、階段STの上り口が位置している。階段STは、外壁10に沿って配置されている。
押し入れJCは、外壁10のうち、玄関扉D1が設けられた部分よりも図中の上方に突出した部分に面している。外壁10のうち押し入れJCに面した部分(押し入れJCの奥の面を構成する部分)には、扉設置予定部11が設けられている。
図7(a)に示すように、改築前の戸建て住宅1Cの2階は、階段STの下り口が配置されたホールHL2、3つの寝室BD1~BD3、これら寝室BD1~BD3に設けられたクローゼットCL1~CL3、物置SR2およびトイレWC2を外壁20の内側に有している。図7(a)の例においては、クローゼットCL3とホールHL2が撤去予定壁22cにより仕切られている。
戸建て住宅1Cを2世帯完全分離住宅に改築する際には、図1の例と同じく扉設置予定部11が撤去され、玄関E2の玄関扉D2が設置される。さらに、押し入れJCが玄関E2の玄関フロアF2(格子パターンを付した部分)に改装される。
図6(b)の例においては、玄関フロアF2の近傍にL字型の追加壁13dが設置され、和室JRの一部が玄関フロアF2に繋がるホールHL3に改装されている。さらに、和室JRとリビングダイニングキッチンLDK1の間に追加壁13eが設置され、和室JRとリビングダイニングキッチンLDK1をそれぞれホールHL3に繋ぐ出入口が設置されている。
また、階段STの近傍に追加壁13fが設置されている。これにより、玄関フロアF1、ホールHL1および階段STを含む空間と、1階の生活空間とが完全に仕切られる。
一方で2階に関しては、図7(b)に示すように、撤去予定壁22cが撤去されるとともに、改築前に寝室BD3であった空間に追加壁23c,23dが設置される。さらに、改築前に寝室BD3であった空間とクローゼットCL3であった空間が、物置SR3、浴室BR2および洗面所PR2に改装されている。
また、図7(b)の例においては、寝室BD2であった空間がダイニングキッチンDKに改装され、クローゼットCL2であった空間にキッチン台が配置されている。
図1(a)の例と同じく、図6(a)の例においても、玄関E1と階段STの上り口を繋ぐ動線L1(第1動線)が1階の生活空間を分断しない。さらに、押し入れJC(収納空間)と1階の生活空間を繋ぐ動線L2(第2動線)が動線L1と交差しない。これにより、図6(b)のように動線L1,L2をそれぞれ1階および2階への動線として活用することができ、屋内の改築箇所を少なく抑えることができる。さらに、新築時からの玄関E1を改築後にも2世帯の一方の玄関としてそのまま使用することができる。
[戸建て住宅への適用例4]
図8は、適用例4に係る戸建て住宅1Dの1階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。図9は、図8に示した戸建て住宅1Dの2階の(a)改築前と(b)改築後の構造を示す概略的な平面図である。
図8(a)に示すように、改築前の戸建て住宅1Dの1階は、玄関E1、ホールHL1、リビングダイニングキッチンLDK1、多目的の家事室HR、物置SR1,SR2、浴室BR1、洗面所PR1およびトイレWC1を外壁10の内側に有している。
玄関E1には玄関扉D1が設けられ、玄関扉D1の内側には玄関フロアF1(格子パターンを付した部分)が設けられている。玄関フロアF1には下駄箱S1が配置されている。ホールHL1には、階段STの上り口が位置している。階段STは、外壁10に沿って配置されている。
リビングダイニングキッチンLDK1への出入口はホールHL1に設けられている。家事室HRおよび洗面所PR1への出入口はリビングダイニングキッチンLDK1に設けられている。物置SR1および浴室BR1への出入口は洗面所PR1に設けられている。
物置SR2への出入口はホールHL1に設けられている。物置SR2は、階段STの上り口の近傍の外壁10に面している。外壁10のうち物置SR2に面した部分(物置SR2の奥の面を構成する部分)には、扉設置予定部11が設けられている。また、ホールHL1と物置SR2の間の内壁の一部が撤去予定壁12bにより構成されている。
図9(a)に示すように、改築前の戸建て住宅1Dの2階は、階段STの下り口が配置されたホールHL2、3つの寝室BD1~BD3、これら寝室BD1~BD3に設けられたクローゼットCL1~CL3およびトイレWC2を外壁20の内側に有している。図9(a)の例においては、寝室BD3に2つのクローゼットCL3が設けられ、これらクローゼットCL3が撤去予定壁22dにより仕切られている。
戸建て住宅1Dを2世帯完全分離住宅に改築する際には、図1の例と同じく扉設置予定部11が撤去され、図8(b)に示すように扉設置予定部11であった箇所に玄関E2の玄関扉D2が設置される。さらに、物置SR2が玄関E2の玄関フロアF2(格子パターンを付した部分)に改装される。
さらに、撤去予定壁12bが撤去され、ホールHL1に追加壁13gが設置される。これにより、改築前にホールHL1であった空間の一部が玄関フロアF2に繋がるホールHL3に改装されている。
図8(b)の例においては、リビングダイニングキッチンLDK1であった空間に追加壁13h,13iが設置されている。これにより、リビングダイニングキッチンLDK1であった空間の一部に寝室BDが形成される。
一方で2階に関しては、図9(b)に示すように、撤去予定壁22dが撤去されるとともに、改築前に寝室BD3であった空間がダイニングキッチンDKに改装され、クローゼットCL3であった空間にキッチン台が配置されている。
さらに、寝室BD2であった空間に追加壁23e,23fが設置され、寝室BD3であった空間とクローゼットCL3であった空間が、物置SR3、浴室BR2および洗面所PR2に改装されている。
図8(a)の例においては、玄関E1と1階の生活空間を繋ぐ動線L1(第2動線)が1階の生活空間を分断しない。さらに、物置SR2(収納空間)と階段STの上り口を繋ぐ動線L2(第1動線)が動線L1と交差しない。これにより、図8(b)のように動線L1,L2をそれぞれ1階および2階への動線として活用することができ、屋内の改築箇所を少なく抑えることができる。さらに、新築時からの玄関E1を改築後にも2世帯の一方の玄関としてそのまま使用することができる。なお、戸建て住宅1Dにおける1階の生活空間とは、リビングダイニングキッチンLDK1、浴室BR1、洗面所PR1およびトイレWC1等を含む空間を意味する。
以上説明した適用例1~4においては、2世帯完全分離住宅への改築にあたり、いずれも収納空間(押し入れや物置)を追加の玄関フロアとして利用している。仮に、ホールHL1等に玄関を追加するためのスペースを確保しておく場合には、改築前にそのスペースを有効に活用できない可能性がある。これに対し、戸建て住宅の新築時(設計時)から追加の玄関フロアの設置場所として利用される収納空間を用意することで、玄関フロアを追加するためのスペースを改築前にも有効活用することができる。仮に改築を行わない場合であっても、そのスペースが無駄になることはない。なお、扉設置予定部11は、収納空間以外の部屋(例えば戸建て住宅1Aの和室JRなどの居室)に設けられてもよい。この場合には、改築時に和室JRが玄関フロアとして改装される。
続いて、2世帯完全分離住宅への改築時に玄関を追加するための構造のいくつかの具体例について説明する。各具体例においては、主に図1に示した戸建て住宅1Aを想定して玄関E1および扉設置予定部11の周囲の構造を例示するが、同様の構造を他の戸建て住宅にも適用できる。
[玄関追加の具体例1]
図10は、具体例1に係る改築前の戸建て住宅1Aの玄関E1と扉設置予定部11の概略的な正面図である。この図においては、耐力壁の壁面を構成する壁材を省略し、壁内部の構造も示している。
戸建て住宅1Aは、コンクリートで形成された基礎1を備えている。基礎1の上には基礎パッキン2が配置され、基礎パッキン2の上には水平方向に延びる土台3が配置されている。
土台3には、鉛直方向に延びる多数の柱材40が配置されている。これら柱材40は、主柱および主柱よりも細い間柱を含む。なお、鉄骨造の住宅においては、間柱に相当する柱材40がスタッドと呼ばれる。隣り合う2本の柱材40の間には、横架材41が所々配置されている。鉄骨造の住宅においては、横架材41に相当する要素がランナーと呼ばれる。
各柱材40の上には、水平方向に延びる梁材5が配置されている。開口部を有さない大部分の外壁10においては、土台3、柱材40、横架材41および梁材5等で囲われた領域に水平補強材60が配置されている。水平補強材60は、例えば木造の住宅に用いられる筋交いや鉄骨造の住宅に用いられるブレースであり、住宅の水平方向への変形を抑制する役割を有している。このような水平補強材60を含む部分は、上述の耐力壁に相当する。
土台3、柱材40、横架材41、梁材5および水平補強材60は、互いに連結されている。例えば、土台3、柱材40、横架材41および梁材5は、戸建て住宅1Aが木造である場合にはいずれも木製であり、戸建て住宅1Aが鉄骨造である場合にはいずれも鉄骨である。
図10の例において、玄関扉D1は、隣り合う一対の柱材40および横架材41で囲われた領域に配置されている。この領域の内側には開口部補強材RM1が配置され、開口部補強材RM1の内側には下地材BM1が配置され、下地材BM1の内側にはドア枠FM1が配置されている。図10の例においては、玄関扉D1の下方で土台3が部分的に取り除かれている。また、玄関扉D1の外側の下方にポーチP1が配置されている。
扉設置予定部11は、土台3と、一対の柱材40と、これら柱材40を連結する横架材41とで囲われた領域に形成されている。この領域は、石膏ボード、合板または断熱材等で構成された壁材7により塞がれている。扉設置予定部11は、改築時に玄関扉D2を設置可能な幅および高さを有している。一例では、扉設置予定部11の幅は800mm以上であり、扉設置予定部11の高さは2000mm以上である。なお、一般的な玄関扉の幅は800~820mmであり、高さは2000~2400mmである。
図10の例において、土台3は、互いに分割された固定部分30(固定土台)および可撤部分31(可撤式土台)を有している。固定部分30は、扉設置予定部11を除く外壁10の下方に位置している。可撤部分31は、扉設置予定部11の下方に位置し、固定部分30に対して着脱自在に連結されている。扉設置予定部11は、外壁10のうち可撤部分31の上方に位置する部分と定義することもできる。
固定部分30および可撤部分31は、いずれもアンカーボルトによって基礎1に連結されている。図10においては、可撤部分31を基礎1に連結する2本のアンカーボルト8を例示している。例えば、これらアンカーボルト8の間隔は2m以内であり、隣接する柱材40から約15cmの位置に配置されている。
図10の例においては、互いに交差するとともに扉設置予定部11を横切る2本の可撤式のブレース61が設置されている。これらブレース61の両端部は、金具62によって土台3、柱材40よび横架材41の少なくとも1つに対して着脱自在に連結されている。このようなブレース61を設けることにより、扉設置予定部11の強度を高めることができる。他の例として、扉設置予定部11にブレース61が設けられていなくてもよい。また、ブレース61に代えて木製の筋交いが設けられてもよい。これらブレース61や筋交いは、可撤式の補強材の一例である。
戸建て住宅1Aが木造の場合、図10(a)に拡大して示すように、土台3の固定部分30の端部に水平方向に突出する凸部30aを設け、可撤部分31の端部に水平方向に突出する凸部31aを設け、これら凸部30a,31aを鉛直方向に重ねてもよい。さらに、固定部分30と可撤部分31を、これらの側面に取り付けられた複数の連結材32によって連結してもよい。このような構造であれば、固定部分30と可撤部分31を強固に連結することができる。
一方、戸建て住宅1Aが鉄骨造の場合、図10(b)に拡大して示すように、土台3の固定部分30と可撤部分31の連結面を鉛直方向と平行に形成し、これらを当接させてもよい。
可撤部分31を基礎1に連結するアンカーボルト8は、可撤部分31の上方に突出しないことが好ましい。図10の例においては、可撤部分31の上面に座ぐり部31bが設けられ、この座ぐり部31bにアンカーボルト8の頭部(ボルトの先端やナット等)が収容されている。
図11は、戸建て住宅1Aが木造である場合に適用し得る床下の構造の一例を示す概略的な斜視図である。この図の例においては、基礎1で囲われた領域の内側に、複数の床束42が配置され、これら床束42によって大引き33が支持されている。大引き33の端部は、土台3に連結されている。大引き33の上に破線で示した複数の根太34が配置されることもある。
例えば根太34が配置されていない場合、24mm程度に厚く形成された屋内の床材が大引き33の上に設置される。一方、根太34が配置されている場合、床材が根太34の上に設置される。
例えば、扉設置予定部11の両側の柱材40に対応する位置にも大引き33が配置されている。これら大引き33は、扉設置予定部11の下方の土台3に対して垂直を成す方向に延びている。なお、図11においてはいくつかの柱材40や玄関E1を省略しており、必ずしも図10に示した構造と対応していない。
図12は、2世帯完全分離住宅への改築後の戸建て住宅1Aの玄関E1,E2の概略的な正面図である。改築にあたっては、扉設置予定部11(壁材7およびブレース61等)が取り除かれる。さらに、土台3の可撤部分31が固定部分30から取り外され、固定部分30の凸部30aが切除される。また、可撤部分31の下方に位置していた基礎パッキン2も取り除かれ、アンカーボルト8のうち基礎1から突出している部分が切除される。
続いて、図12に示すように、扉設置予定部11を取り除いたことで生じる開口部に開口部補強材RM2が配置され、開口部補強材RM2の内側に下地材BM2が配置され、下地材BM2の内側にドア枠FM2が配置される。さらに、ドア枠FM2に玄関扉D2が設置される。図12の例においては、玄関扉D2の外側の下方にポーチP2が設置されている。
このように、戸建て住宅1Aの新築当初から土台3が可撤部分31を有していれば、土台3の一部を除去して玄関扉D2を設置する場合の作業が極めて容易となるし、1本の連続した土台3の一部を改築時に除去するような場合に比べて耐震性への影響も小さい。また、予め可撤部分31を考慮せずに耐震性の建築基準を満たすよう戸建て住宅1Aを設計しておけば、改築後にも十分な耐震性が確保される。
扉設置予定部11の両側の柱材40に対応する位置には、図11に示した大引き33が配置されている。一例として、これら大引き33が配列されるピッチは900mmであり、それぞれの大引き33の幅は90mmである。この場合、玄関扉D2、開口部補強材RM2、下地材BM2およびドア枠FM2を設置するための扉設置予定部11の幅は、900mm-90mm=810mmとなる。この例に限られず、柱材40や大引き33の位置を調整することにより、扉設置予定部11の幅を増やすことも可能である。
大引き33は、戸建て住宅1Aの耐震性に影響し得るものであり、改築時に除去せずにそのまま残すことが好ましい。そうすると、玄関扉D2の内側の玄関フロアF2は、例えば隣り合う2本の大引き33の間に形成される。この場合の玄関フロアF2の幅は、例えば上記810mmであるが、この例に限られない。図11に示した根太34が配置されている場合、玄関フロアF2において根太34を除去してもよい。
図13は、玄関扉D2とその近傍の一例を示す概略的な断面図である。図12の例のように土台3の可撤部分31を取り除いて玄関扉D2を設置する場合、基礎1の上面SF1が玄関フロアF2の床面SF2の基準となる。ホールHL3の廊下部分の床面SF3は、例えば床面SF2よりも10cm乃至15cm程度高い位置に形成されている。なお、仮に図11に示した大引き33が扉設置予定部11の下方の土台3と平行に配置されている場合、大引き33の位置が床面SF2,SF3の境目となり得る。
図14は、玄関扉D2とその近傍の他の例を示す概略的な断面図である。この例においては、床面SF2,SF3の境目にスロープSLが形成されている。これにより、車椅子や手押し車(シルバーカー等)を容易にホールHL3に入れることができる。
なお、玄関E1にも図14と同様の構造を適用できる。すなわち、玄関フロアF1の床面とホールHL1の床面の境目にスロープSLを設けてもよい。このスロープSLは、新築当初から設けられてもよいし、改築時に追加されてもよい。
[玄関追加の具体例2]
図15は、具体例2に係る改築前の戸建て住宅1Aの玄関E1と扉設置予定部11の概略的な正面図である。この図の例においては、格子状に並ぶ複数の胴縁63および複数の間柱64が扉設置予定部11に設置されている。胴縁63および間柱64は、可撤式の補強材の一例である。
水平方向と平行に配置された胴縁63は、扉設置予定部11を横切り、左右の柱材40に連結されている。鉛直方向と平行に配置された間柱64は、扉設置予定部11を横切り、土台3の可撤部分31と横架材41に連結されている。
図15において拡大して示すように、柱材40の側面には凹部40aが形成されている。胴縁63の端部は、この凹部40aに挿入されている。間柱64は、適宜の方法により可撤部分31および横架材41に連結されている。
このように、図10に示したブレース61に代えて胴縁63および間柱64を設ける場合でも、扉設置予定部11の強度を高めることができる。なお、仮に胴縁63ではなく柱材40や横架材41を貫通する胴貫を設置する場合には、扉設置予定部11の周囲の柱材40や横架材41の強度が低下し得る。これに対し、胴縁63は柱材40を貫通しないため、胴縁63を設けることによる柱材40の強度への影響は軽微である。
[玄関追加の具体例3]
図16は、具体例3に係る改築前の戸建て住宅1Aの玄関E1と扉設置予定部11の概略的な正面図である。この図の例においては、土台3が可撤部分31を有していない。すなわち、土台3の全体が固定部分30により構成されている。さらに、新築時から扉設置予定部11に開口部補強材RM2が設置されている。この場合、扉設置予定部11は、開口部補強材RM2で囲われた領域と定義することができる。開口部補強材RM2の内側は、壁材7によって塞がれている。なお、図16の例と同様に、上述の図10および図15の例において新築時から開口部補強材RM2が設置されていてもよい。
図16の例におけるその他の構成は図10の例と同様である。ただし、ブレース61は設けられていなくてもよい。また、ブレース61に代えて図15の例と同様の胴縁63および間柱64や筋交いが設けられてもよい。
図17は、2世帯完全分離住宅への改築後の戸建て住宅1Aの玄関E1,E2の概略的な正面図である。この図の例においては、土台3を除去することなく下地材BM2、ドア枠FM2および玄関扉D2が扉設置予定部11であった箇所に設置されている。
図18は、玄関扉D2とその近傍の一例を示す概略的な断面図である。玄関扉D2の下方に土台3(固定部分30)を残す場合には、玄関フロアF2の床面SF2の基準が基礎1の上面SF1よりも土台3や基礎パッキン2の分だけ上方に位置することとなる。そのため、ポーチP2も玄関扉D2の近傍で大き過ぎる段差が生じないように高く形成することが好ましい。
また、土台3を残す場合には、玄関フロアF2の床面SF2とホールHL3の床面SF3が同じ高さとなる可能性がある。この場合には、図18に示すように、床面SF2,SF3の境目にスロープ材SLMを設置してもよい。スロープ材SLMは、例えば5cmから10cm程度の高さを有し、床面SF2側と床面SF3側に傾斜面を有している。
[玄関追加の具体例4]
図1等においては、玄関E2の設置に伴い、その周囲の壁の一部が除去されている。このような場合に、必ずしも当該壁の下端から上端までの全体が除去される必要はなく、その一部が除去されてもよい。
図19は、壁の一部を除去する場合の構造を示す概略的な断面図である。改築前には、撤去予定壁9が扉設置予定部11の近傍に配置されていた。改築前の撤去予定壁9は、斜線を付した第1部分91と、一点鎖線で示す第2部分92とを有している。第2部分92は、土台3の直ぐ上に位置している。第1部分91は、例えば第2部分92の上方に位置するか、あるいは第2部分92の周囲を囲っている。撤去予定壁9の右側の空間は玄関E2の玄関フロアF2が設置される領域であり、左側の空間は1階の部屋や既設の玄関フロアF1である。
改築時には、第2部分92が除去されるが、第1部分91はそのまま残される。すなわち、第2部分92を除去することにより、撤去予定壁9に穴が形成される。図19の例においては、この穴を利用して下駄箱S2が設置されている。下駄箱S2は、玄関フロアF2に隣接する部屋の床101の上に突出している。なお、撤去予定壁9の穴を活用して配置される要素は、下駄箱S2に限られない。
[玄関追加の具体例5]
図20は、具体例5に係る改築前の戸建て住宅1Aの玄関E1と扉設置予定部11の概略的な正面図である。ここでは、戸建て住宅1Aが鉄骨造である場合を想定する。
図20の例においては、基礎1の上方に土台3が設けられておらず、代わりに金属製のベースプレート200が配置されている。ベースプレート200は、柱材40や梁材5に比べて薄く形成されている。鉄骨の柱材40は、アンカーボルト8によって基礎1に固定されている。
図20の例においては、改築前の扉設置予定部11に開口部補強材RM2およびブレース61が設置されている。他の例として、扉設置予定部11に開口部補強材RM2やブレース61が設けられていなくてもよい。
図21は、2世帯完全分離住宅への改築後の戸建て住宅1Aの玄関E1,E2の概略的な正面図である。この図の例においては、壁材7およびブレース61が撤去され、下地材BM2、ドア枠FM2および玄関扉D2が扉設置予定部11に設置されている。
[まとめ]
以上、図1乃至図21を参照して例示した構成により、木造または鉄骨造の戸建て住宅を2世帯完全分離住宅に改築することができる。いずれの例においても、新たな玄関E2は新築時からの収納空間を利用して設置される。
2世帯完全分離住宅への改築後には、1階または2階の一方にそのまま家主が居住し、他方を賃貸に出してもよい。また、1階および2階の双方を賃貸に出してもよい。1階および2階にそれぞれ親とその子供の家族が居住したり、夫婦が別々に居住したりすることもできる。
このような戸建て住宅の設計時には、改築後の各玄関E1,E2から1階の生活空間および2階の生活空間それぞれへの動線が妨げられないようにシミュレーションし、玄関E1、扉設置予定部11および階段STの上り口等の位置を決定する。なお、図1乃至図9の各例においては階段STの上り口が外壁10に面しているため、動線の確保が容易である。しかしながら、上り口が1階の中央付近に位置する場合でも、玄関E1および扉設置予定部11の位置や間取りの調整により、改築後の各玄関E1,E2から1階の生活空間および2階の生活空間それぞれへの動線が妨げられないように設計することが可能である。
戸建て住宅の耐震性を評価するにあたっては、扉設置予定部11を含む撤去予定壁の強度を考慮せずに、つまり撤去予定壁がなかったとしても新耐震基準等の建築基準を満たす耐震性が得られるように構造計算を行う。扉設置予定部11に図10に示したブレース61等を設ける場合には耐震性をより高めることができるが、改築時にこのブレース61を撤去しても耐震性が建築基準を満たす。
また、設計時には、改築後の1階および2階の間取り(例えば1LDKとなる部屋の位置、トイレ、浴室、洗面所、収納)を想定し、動線の妨げとなる位置には非耐力壁等の撤去予定壁を設けておく。改築コストを抑制する観点からは、撤去予定壁が極力少ないことが好ましい。当然ながら、設計は上述の避難通路の確保も念頭に置いて行われる。
改築前の設計図面と改築後の設計図面は、少なくとも新築時に作成され、建築主に手渡される。戸建て住宅の新築時に住宅ローンが組まれる場合には、改築後の賃貸収入を考慮した住宅ローンの返済プランが作成されてもよい。これにより、資金計画が明らかとなり、建築主は将来の家計を見通して長期の住宅ローンを円滑に返済することができる。
1A,1B,1C,1D…戸建て住宅、10,20…外壁、11…扉設置予定部、E1,E2…玄関、D1,D2…玄関扉、F1,F2…玄関フロア、ST…階段、JC…押し入れ(収納空間)。

Claims (8)

  1. 1階と2階を有し、前記1階と前記2階を繋ぐ階段が屋内に配置された戸建て住宅であって、
    前記1階に配置された玄関扉を有する玄関と、
    前記1階に配置され、前記1階の外壁に面する収納空間と、
    前記外壁の下方に配置された基礎と、
    前記基礎の上に配置された土台と、
    前記土台に連結された一対の柱材と、
    前記一対の柱材に連結された横架材と、
    を備え、
    前記外壁は、前記収納空間に面するとともに玄関扉を設置可能な大きさを有する扉設置予定部を有し、
    前記玄関および前記収納空間の一方と前記階段の上り口を繋ぐ第1動線が前記1階の生活空間を分断せず、かつ他方と前記1階の生活空間を繋ぐ第2動線が前記第1動線と交差しないように構成され、
    前記収納空間の入口は、前記玄関に隣接する部屋に設けられ、
    前記部屋には、前記玄関扉の内側の玄関フロアおよび当該玄関フロアに隣接するホールを通って出入り可能であり、
    前記玄関フロアおよび前記ホールと、前記収納空間とが、非耐力壁を含む壁によって仕切られており、
    前記扉設置予定部は、前記土台、前記一対の柱材および前記横架材によって囲われるとともに、壁材によって塞がれた領域であり、
    前記土台は、
    前記扉設置予定部を除く前記外壁の下方に位置する固定部分と、
    前記扉設置予定部の下方に位置し、前記固定部分に対して着脱自在に連結された可撤部分と、
    を含む、
    建て住宅。
  2. 前記固定部分および前記可撤部分の端部にそれぞれ凸部が設けられ、これら凸部が鉛直方向に重ねられるとともに、前記固定部分と前記可撤部分が連結材によって連結されている、
    請求項に記載の戸建て住宅。
  3. 前記扉設置予定部を横切り、前記土台、前記一対の柱材および前記横架材の少なくとも1つに対して着脱自在に連結された可撤式の補強材をさらに備える、
    請求項に記載の戸建て住宅。
  4. 前記扉設置予定部は、開口部補強材によって囲われている、
    請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の戸建て住宅。
  5. 1階と2階を有し、前記1階と前記2階を繋ぐ階段が屋内に配置された戸建て住宅を、生活空間が完全に分離された2世帯完全分離住宅に改築する改築方法であって、
    前記戸建て住宅は、
    前記1階に配置された玄関扉を有する玄関と、
    前記1階に配置され、前記1階の外壁に面する収納空間と、
    を備え、
    前記外壁は、前記収納空間に面するとともに玄関扉を設置可能な大きさを有する扉設置予定部を有し、
    前記玄関および前記収納空間の一方と前記階段の上り口を繋ぐ第1動線が前記1階の生活空間を分断せず、かつ他方と前記1階の生活空間を繋ぐ第2動線が前記第1動線と交差しないように構成され、
    前記扉設置予定部は、壁材によって塞がれた領域であり、
    前記収納空間の入口は、前記玄関に隣接する部屋に設けられ、
    前記部屋には、前記玄関扉の内側の玄関フロアおよび当該玄関フロアに隣接するホールを通って出入り可能であり、
    前記玄関フロアおよび前記ホールと、前記収納空間とが、非耐力壁を含む壁によって仕切られており、
    前記改築方法は、
    前記外壁のうち前記扉設置予定部を取り除き、
    前記扉設置予定部を取り除いたことで生じる開口部に新たな玄関扉を設置し、
    前記収納空間を新たな玄関フロアに改築し、
    前記非耐力壁を撤去し、
    前記収納空間の入口であった箇所に追加壁を設置し前記収納空間と前記部屋を区切り、
    前記第1動線および前記第2動線が空間的に分離されるように、前記1階の内部に追加壁を設置する、
    ことを含む改築方法。
  6. 請求項に記載の戸建て住宅を、生活空間が完全に分離された2世帯完全分離住宅に改築する改築方法であって、
    前記外壁のうち前記扉設置予定部を取り除き、
    前記土台のうち前記可撤部分を取り除き、
    前記扉設置予定部および前記可撤部分を取り除いたことで生じる開口部に新たな玄関扉を設置し、
    前記収納空間を新たな玄関フロアに改築し、
    前記非耐力壁を撤去し、
    前記収納空間と前記部屋の間に追加壁を設置し、
    前記第1動線および前記第2動線が空間的に分離されるように、前記1階の内部に追加壁を設置する、
    ことを含む改築方法。
  7. 前記第1動線は、改築前から設けられている前記玄関と前記階段の上り口とを繋ぎ、
    改築後の前記第2動線は、前記新たな玄関扉を有する玄関と前記1階の生活空間とを繋ぐ、
    請求項またはに記載の改築方法。
  8. 改築前の前記戸建て住宅において、前記扉設置予定部は、開口部補強材によって囲われている、
    請求項5または6に記載の改築方法。
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