JP6093665B2 - 構造物改築方法 - Google Patents

構造物改築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6093665B2
JP6093665B2 JP2013142206A JP2013142206A JP6093665B2 JP 6093665 B2 JP6093665 B2 JP 6093665B2 JP 2013142206 A JP2013142206 A JP 2013142206A JP 2013142206 A JP2013142206 A JP 2013142206A JP 6093665 B2 JP6093665 B2 JP 6093665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
new
existing
floor
work space
renovation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013142206A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015014159A (ja
Inventor
崇文 飯塚
崇文 飯塚
享右 野村
享右 野村
智 別府
智 別府
祐子 加藤
祐子 加藤
英樹 市原
英樹 市原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2013142206A priority Critical patent/JP6093665B2/ja
Publication of JP2015014159A publication Critical patent/JP2015014159A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6093665B2 publication Critical patent/JP6093665B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Description

本発明は、構造物改築方法に関する。詳しくは、既存構造物を改築するとともに、この既存構造物の上に新たな構造体を構築する構造物改築方法に関する。
従来より、高層建築では、設備や躯体の老朽化を理由として、建築物を解体し、新たに建築物を構築する建て替えが行われる場合がある。
建築物を解体する方法として、例えば、最上階にハットトラスからなる仮設屋根を設けて、この仮設屋根に囲まれた空間を解体作業スペースとし、この解体作業スペースで解体作業を行うことにより、粉塵や騒音を防止する手法が提案されている。
特許第3218519号公報
しかしながら、従来の手法では、既存の建築物の解体が完了した後、新たに建築物を構築するため、工期が長期化し、コストが高くなる、という問題があった。
また、既存の建築物を完全に解体するため、膨大な解体材が発生し、環境に大きな負荷がかかる、という問題があった。
本発明は、環境にかかる負荷を軽減しつつ、改築にかかるコストを低減できる構造物改築方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の構造物改築方法は、既存構造物(例えば、後述の既存建物1)を改築するとともに、当該既存構造物の上に新たな構造体(例えば、後述の新設部20)を構築する構造物改築方法であって、前記既存構造物の屋上階に、新設部の少なくとも一部の構造体(例えば、後述の新設柱21、新設梁22)を構築し、当該構造体に支持されて前記新設部の外周を覆う上側仮設壁(例えば、後述の上側外周足場60)を、前記屋上階の床レベルの上側にn(nは自然数)層分(例えば、1層分)の高さで架設して、当該上側仮設壁で囲まれた新築作業スペース(例えば、後述の新築作業スペース63)を形成する新築初期工程(例えば、後述のステップS2B、S3B)と、当該新築作業スペース内で前記新設部の残りを構築するとともに、当該新築作業スペースの上に、前記新設部の少なくとも一部の構造体を構築する新築作業工程(例えば、後述のステップS4B、S5B)と、前記上側仮設壁を上方にn層分だけ移動することで、前記新築作業スペースを上方に形成して、当該新築作業スペース内で前記新築作業工程を繰り返す新築繰り返し工程(例えば、後述のステップS6B〜S8B)と、を順番に行う新築工程(例えば、後述のS2B〜S8B)と、前記既存構造物の外周を覆う下側仮設壁(例えば、後述の下側外周足場30)を、前記既存構造物の屋上階の床レベルの下側にn層分の高さで架設して、当該下側仮設壁で囲まれた改築作業スペース(例えば、後述の改築作業スペース33)を形成する改築初期工程(例えば、後述のステップS2A)と、当該改築作業スペース内で、少なくとも一部の構造体を再利用構造体(例えば、後述の再利用構造体40)とし、当該再利用構造体を除いて当該既存構造物を解体するとともに、前記再利用構造体を補強する改築作業工程(例えば、後述のステップS3A〜S5A)と、前記下側仮設壁をn層分だけ下方に移動することで、前記改築作業スペースを下方に形成して、当該改築作業スペース内で前記改築作業工程を繰り返す改築繰り返し工程(例えば、後述のステップS6A〜S8A)と、を順番に行う改築工程(例えば、後述のS2A〜S8A)と、を備え、前記新築工程を実行するとともに、前記改築工程を実行することを特徴とする。
この発明によれば、以下の手順で、既存構造物の屋上階に新設部を構築する。
すなわち、まず、新設部の外周を覆う上側仮設壁を、既存構造物の屋上階の床レベルの上側にn層分の高さで架設して、この上側仮設壁で囲まれた新築作業スペースを形成する。次に、新築作業スペース内で、新設部を完成させる。次に、上側仮設壁をn層分だけ上方に移動することで、新築作業スペースを上方に形成して、上述の新築作業を繰り返す。
また、以下の手順で、既存構造物を改築する。
すなわち、まず、既存構造物の外周を覆う下側仮設壁を、既存構造物の屋上階の床レベルの下側にn層分の高さで架設して、この下側仮設壁で囲まれた改築作業スペースを形成する。次に、改築作業スペース内で、少なくとも既存柱および既存大梁を再利用構造体とし、この再利用構造体を除いて既存構造物を解体するとともに、再利用構造体を補強する。次に、下側仮設壁を下方にn層分だけ移動することで、改築作業スペースを下方に形成して、上述の改築作業を繰り返す。
このように、既存構造物の屋上階に新築作業スペースを形成して、この新築作業スペース内で、新設部を構築する。同時に、既存構造物の最上階に改築作業スペースを形成して、この改築スペース内で、既存構造物を改築する。そして、新築作業スペースを上方に移動させながら新設部を構築するとともに、改築作業スペースを下方に移動させながら既存構造物を改築する。
ここで、改築作業スペースでは、同一階において、既存構造物を解体すると同時に、この既存構造物の一部を利用して新たな構造物を構築する。このとき、既存構造物を囲んで仮設壁を設けて、この仮設壁を利用して外壁部分の作業を行う。
よって、仮設壁を設けるだけで新築作業スペースおよび改築作業スペースを構築できるので、少量の仮設材で新築作業スペースおよび改築作業スペースを構築でき、低コストである。
また、既存構造物を解体しつつ、この既存構造物よりも高層の新設構造物を構築するので、従来のように既存構造物の解体が完了した後に新設構造物を構築する場合に比べて、短工期で改築できるうえに、改築にかかるコストを低減できる。
また、新築作業スペースおよび改築作業スペースを仮設壁で囲んだので、既存構造物の解体時に、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるうえに、騒音を低減でき、さらには、解体材の落下も防止できる。よって、周辺環境に与える負荷を少なくできる。
また、既存構造物の一部を再利用して新設構造物を構築したので、解体材を減量でき、環境にかかる負荷を軽減できる。
また、高所で工事を行う場合、タワークレーンやジブクレーンを利用すると、風の影響により作業効率が低下するが、仮設壁により風の影響を受けないので、効率よく既存構造物を解体できる。
請求項2に記載の構造物改築方法は、前記新築工程および前記改築工程の前に、前記既存構造物の屋上階から所定階までを解体して、当該既存構造物の建物高さを低くする解体工程をさらに備えることを特徴とする。
この発明によれば、新築工程および改築工程の前に、既存構造物を所定階まで解体するので、新設構造物の建物高さを既存構造物よりも低くしたり、新設構造物のうち改築後の既存構造物が占める部分の割合を低くしたりできる。
請求項3に記載の構造物改築方法は、前記新設部の重量を、前記既存構造物の改築により削減される重量以下とすることを特徴とする。
この発明によれば、新設部の重量を既存構造物の改築により削減される重量以下とした。つまり、改築後の既存構造物の重量と新設部の重量との和を、改築前の既存構造物の重量以下とした。したがって、新設構造物を構築するために基礎を増設する必要がなく、低コストとなる。
本発明の構造物改築方法は、前記改築工程では、前記再利用構造体を補強する手段として、前記既存構造物の既存柱の周囲に補強柱を増設する、および、前記既存構造物の既存柱に免震装置を組み込む、のうち少なくとも一方を用いることが好ましい
この発明によれば、再利用構造体を補強する手段として、既存構造物の既存柱の周囲に補強柱を増設した場合には、既存柱が補強柱で補強されることで、新設構造物の柱の強度を増大できる。また、既存構造物の既存柱に免震装置を組み込んだ場合には、改築後の既存構造物を含む新設構造物を容易に免震化できる。
本発明によれば、仮設壁を設けるだけで新築作業スペースおよび改築作業スペースを構築できるので、少量の仮設材で新築作業スペースおよび改築作業スペースを構築でき、低コストである。また、既存構造物を解体しつつ、この既存構造物よりも高層の新設構造物を構築するので、従来のように既存構造物の解体が完了した後に新設構造物を構築する場合に比べて、短工期で改築できるうえに、改築にかかるコストを低減できる。また、新築作業スペースおよび改築作業スペースを仮設壁で囲んだので、既存構造物の解体時に、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるうえに、騒音を低減でき、さらには、解体材の落下も防止できる。よって、周辺環境に与える負荷を少なくできる。また、既存構造物の一部を再利用して新設構造物を構築したので、解体材を減量でき、環境にかかる負荷を軽減できる。また、高所で工事を行う場合、タワークレーンやジブクレーンを利用すると、風の影響により作業効率が低下するが、仮設壁により風の影響を受けないので、効率よく既存構造物を解体できる。
本発明の一実施形態に係る構造物改築方法が適用される既存構造物の断面図である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順のフローチャートである。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その1)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その2)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その3)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その4)である。 前記実施形態に係る構造物改築方法により既存構造物を改築する手順を説明するための図(その5)である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る構造物改築方法が適用される既存構造物としての既存建物1の断面図である。
既存建物1は、m(mは自然数)階建ての高層建物である。この既存建物1は、骨組みつまり構造体として、複数本の既存柱11と、これら既存柱11同士を連結する複数の既存大梁12と、を備える。また、この既存建物1は、非構造体として、既存床スラブ13、既存外壁14、既存間仕切壁15などを備える。つまり、本実施形態では、構造体を、建物の骨組みを構成する柱および大梁とした。
本発明の構造物改築方法は、この既存建物1を改築するものである。具体的には、既存建物1を改築するとともに、この既存建物1の上に新たな構造体としての新設部20を構築することで、新設建物2を構築するものである。
この新設部20は、既存建物1の既存柱11の直上に位置する新設柱21と、この新設柱21の柱頭部同士を連結する新設梁22と、新設梁22に支持される新設床スラブ24とを備える。これら新設柱21は、既存建物1の既存柱11の直上に位置しており、新設柱21の鉛直荷重は、既存柱11に支持される(図3〜図7参照)。
また、新設部20の重量は、既存建物1の改築により削減される重量以下となっている。
なお、新設部20を構築することにより、既存建物1の屋上階の床レベルは、新設建物2の(m+1)階の床レベルとなるため、図3〜図7では、既存建物1の屋上階を(m+1)階として表示する。
以下、新設建物2を構築する手順について、図2のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS1では、図3に示すように、新設部20の新設柱21を支持するための既存柱11を補強する。具体的には、増打ち柱、鋼管巻立て、炭素シート巻立てなどで補強する。ここでは、既存柱11に炭素シート50を巻き付けるものとする。
また、既存建物1の基礎に補強が必要な場合には、杭基礎と直接基礎を併用したパイルド・ラフト基礎とする。
以下、既存建物1の屋上階の床レベルを工事境界として、この工事境界より下方では、以下のステップS2A〜S8Aを実行し、工事境界より上方では、以下のステップS2B〜S8Bを実行する。
ステップS2Aでは、図4に示すように、既存建物1の外周を覆う仮設壁としての下側外周足場30を、既存建物1の屋上階の床レベルの下側に1層分の高さで架設する。具体的には、既存建物1のm階の床レベルの外周に既存外壁14から外側に突出する仮設床31を設けて、この仮設床31上に枠組足場からなる仮設足場32を設ける。これにより、最上階つまりm階に下側外周足場30を架設し、この下側外周足場30で囲まれた空間を改築作業スペース33として形成する。
ステップS3Aでは、図5に示すように、改築作業スペース33内で、既存建物1を一部の構造体を除いて解体する。
具体的には、まず、少なくとも既存建物1を再利用するために必要な構造体、ここでは既存柱11および既存大梁12を、再利用構造体40とする。
そして、この再利用構造体40を除く部分、つまり、既存外壁14、既存間仕切壁15、既存の設備機器などを解体する。ここで、既存建物1のm階の既存床スラブ13を撤去してもよい。
なお、解体作業では、既存建物1の内部または外周部に図示しない搬出口を設け、走行クレーン等を利用して、この搬出口に解体材を移動し、図示しないホイストで下階に搬出する。下階に搬出した解体材は、リサイクル可能な材料と産業廃棄物との仕分けを行って、場外に搬出する。
ステップS4Aでは、図5に示すように、改築作業スペース33内で、再利用構造体40を補強する。具体的には、所定の既存柱11の周囲に補強柱51を増設する。
また、所定の既存柱11の柱脚部あるいは柱頭部に免震装置を介装して、地震時に建物上部に作用する水平荷重を低減させてもよい。また、図示しないが、補強フレームや補強梁を設けてもよい。
ステップS5Aでは、図5に示すように、改築作業スペース33内で、新設建物2の構造体あるいは非構造体を構築する。
具体的には、改築作業スペース33内で、新設外壁52、新設床スラブ53、および新設間仕切壁54を構築したり、図示しない新たな設備機器を設置したりする。
ステップS6Aでは、既存建物1の内部に設けた図示しないクレーンを用いて、図6に示すように、下側外周足場30を1層分だけ下方に移動することで、改築作業スペース33も1層だけ下方に移動する。すなわち、(m―1)階に新たな仮設床31を設けて、その後、仮設足場32を下方に移動してこの新たな仮設床31上に載置する。
ステップS7Aでは、図7に示すように、上述のステップS3A〜S5Aを行う。すなわち、改築作業スペース33内で、既存建物1の一部の構造体つまり再利用構造体40を除いて解体する。その後、再利用構造体40を補強するとともに、新設建物2の構造体あるいは非構造体を新設する。
ステップS8Aでは、以上のステップS6A、S7Aを1セットとして繰り返して、下階に向かって改築作業を行う。
ステップS2Bでは、図3に示すように、既存建物1の屋上階(R階)つまり(m+1)階に、新設部20の1層分の構造体を構築する。
具体的には、既存建物1の(m+1)階の床に新設柱21を建て込んで、これら新設柱21の柱頭部同士を連結する新設梁22を架設し、新設の柱梁フレームを構築する。
これにより、この新設梁22の上端は、新設部20の(m+2)階の床レベルとなる。
ステップS3Bでは、新設部20の躯体または外部に設けた図示しないクレーンを用いて、図4に示すように、新設部20の外周を覆う仮設壁としての上側外周足場60を、屋上階つまり(m+1)階の床レベルの上側に1層分の高さで架設する。具体的には、新設梁22の上端の外周に新設部20から外側に突出する仮設床61を設けて、この仮設床61から、枠組足場からなる仮設足場62を吊下げ支持する。これにより、屋上階つまり(m+1)階に上側外周足場60を架設し、この上側外周足場60で囲まれた空間を新築作業スペース63として形成する。
ステップS4Bでは、図5に示すように、新築作業スペース63内で、新設部20の非構造体を構築する。
具体的には、新築作業スペース63内で、新設床スラブ24、新設外壁23、および新設間仕切壁25を構築したり、図示しない新たな設備機器を設置したりする。
ステップS5Bでは、図5に示すように、新築作業スペース63の上に、新設建物2の1層分の構造体を構築する。
具体的には、新設床スラブ24に新設柱21を建て込んで、新設梁22を架設し、新設の柱梁フレームを構築する。
これにより、この新設梁22の上端は、新設部20の(m+3)階の床レベルとなる。
ステップS6Bでは、新設部20の内部に設けた図示しないクレーンを用いて、図6に示すように、上側外周足場60を1層分だけ上方に移動することで、新築作業スペース63も1層だけ上方に移動する。すなわち、(m+3)階に新たな仮設床61を設けて、その後、仮設足場62を上方に移動してこの新たな仮設床61から吊下げ支持する。
ステップS7Bでは、図7に示すように、上述のステップS4B、S5Bを行う。すなわち、新築作業スペース63内で、新設外壁52を構築したり、図示しない新たな設備機器を設置したりする。
ステップS8Bでは、以上のステップS6B〜S7Bを1セットとして繰り返して、上階に向かって新築作業を行う。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)同一階において、既存建物1を解体すると同時に、この既存建物1の一部を利用して新設建物2を構築する。このとき、既存建物1を囲んで外周足場30、60を設けて、これら外周足場30、60を利用して外壁部分の作業を行う。
したがって、外周足場30、60を設けるだけで新築作業スペース63および改築作業スペース33を構築できるので、少量の仮設材で新築作業スペース63および改築作業スペース33を構築でき、低コストである。
また、既存建物1を解体しつつ、この既存建物1よりも高層の新設建物2を構築するので、従来のように既存建物の解体が完了した後に新設建物を構築する場合に比べて、短工期で改築できるうえに、改築にかかるコストを低減できる。
また、新築作業スペース63を上側外周足場60で囲むとともに、改築作業スペース33を下側外周足場30で囲んだので、既存建物1の解体時に、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるうえに、騒音を低減でき、さらには、解体材の落下も防止できる。よって、周辺環境に与える負荷を少なくできる。
また、既存建物1の一部を再利用して新設建物2を構築したので、解体材を減量でき、環境にかかる負荷を軽減できる。
また、高所で工事を行う場合、タワークレーンやジブクレーンを利用すると、風の影響により作業効率が低下するが、外周足場60、30により風の影響を受けないので、効率よく既存建物1を解体できる。
(3)新設部20の重量を既存建物1の改築により削減される重量以下とした。つまり、改築後の既存建物1の重量と新設部20の重量との和を、改築前の既存建物1の重量以下とする。したがって、新設建物2を構築するために基礎を増設する必要がなく、低コストとなる。
(3)再利用構造体40を補強する手段として、既存建物1の既存床スラブ13を撤去したので、既存建物1の建物上部の重量を軽減して、地震時に新設建物2に加わる水平荷重(建物上部の重量に対する慣性力)を小さくできる。
また、既存建物1の既存柱11の周囲に補強柱51を増設したので、既存柱11が補強柱51で補強されることで、新設建物2の柱の強度を増大できる。
また、既存柱11に免震装置を組み込んだ場合には、改築後の既存建物1を含む新設建物2を容易に免震化できる。
(4)仮設床61、31と仮設足場62、32とを含んで外周足場60、30を構成したので、現在の仮設床61、31の上下に新たに仮設床61、31を構築して、この新たな仮設床61、31に仮設足場62、32を盛り替えるだけで、外周足場60、30を容易に上下に移動できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、外周足場60、30をそれぞれ1層分の高さで架設したが、これに限らず、仮設足場をユニット化して、外周足場をそれぞれ複数層の高さで架設してもよい。
また、ステップS2A、S2Bの前に、既存建物1の屋上階から所定階までを完全に解体して、この既存建物1の建物高さを低くするステップを設けてもよい。このようにすれば、ステップS2の前に既存建物1を所定階まで解体するので、新設建物の建物高さを既存建物1よりも低くしたり、新設建物のうち改築後の既存建物1が占める部分の割合を低くしたりできる。
また、既存床スラブ13を撤去して階高を変更する場合、既存床スラブ13の直下階にこの既存床スラブ13を支持するサポート、ジャッキ、受材などの支持手段を設け、その後、既存大梁12と既存床スラブ13との接合部分を切断して、既存床スラブ13を解体してもよい。さらに、既存大梁12も撤去可能な場合、既存大梁12と既存床スラブ13とを同時に解体してもよい。
1…既存建物(既存構造物)
2…新設建物
11…既存柱
12…既存大梁
13…既存床スラブ
14…既存外壁
15…既存間仕切壁
20…新設部(新たな構造体)
21…新設柱
22…新設梁
23…新設外壁
24…新設床スラブ
25…新設間仕切壁
30…下側外周足場(下側仮設壁)
31…仮設床
32…仮設足場
33…改築作業スペース
40…再利用構造体
50…炭素シート
51…補強柱
52…新設外壁
53…新設床スラブ
54…新設間仕切壁
60…上側外周足場(上側仮設壁)
61…仮設床
62…仮設足場
63…新築作業スペース

Claims (3)

  1. 既存構造物を改築するとともに、当該既存構造物の上に新設部を構築する構造物改築方法であって、
    前記既存構造物の屋上階に、新設部の少なくとも一部の構造体を構築し、当該構造体に支持されて前記新設部の外周を覆う上側仮設壁を、前記屋上階の床レベルの上側にn(nは自然数)層分の高さで架設して、当該上側仮設壁で囲まれた新築作業スペースを形成する新築初期工程と、
    当該新築作業スペース内で前記新設部の残りを構築するとともに、当該新築作業スペースの上に、前記新設部の少なくとも一部の構造体を構築する新築作業工程と、
    前記上側仮設壁をn層分だけ上方に移動して当該構造体に支持させることで、前記新築作業スペースを上方に形成して、当該新築作業スペース内で前記新築作業工程を繰り返す新築繰り返し工程と、を順番に行う新築工程と、
    前記既存構造物の外周を覆う下側仮設壁を、前記既存構造物の屋上階の床レベルの下側にn層分の高さで架設して、当該下側仮設壁で囲まれた改築作業スペースを形成する改築初期工程と、
    当該改築作業スペース内で、少なくとも一部の構造体を再利用構造体とし、当該再利用構造体を除いて当該既存構造物を解体するとともに、前記再利用構造体を補強する改築作業工程と、
    前記下側仮設壁をn層分だけ下方に移動することで、前記改築作業スペースを下方に形成して、当該改築作業スペース内で前記改築作業工程を繰り返す改築繰り返し工程と、を順番に行う改築工程と、を備え、
    前記新築工程を実行するとともに、前記改築工程を実行することを特徴とする構造物改築方法。
  2. 前記新築工程および前記改築工程の前に、前記既存構造物の屋上階から所定階までを解体して、当該既存構造物の建物高さを低くする解体工程をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の構造物改築方法。
  3. 前記新設部の重量を、前記既存構造物の改築により削減される重量以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載の構造物改築方法
JP2013142206A 2013-07-07 2013-07-07 構造物改築方法 Expired - Fee Related JP6093665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013142206A JP6093665B2 (ja) 2013-07-07 2013-07-07 構造物改築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013142206A JP6093665B2 (ja) 2013-07-07 2013-07-07 構造物改築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015014159A JP2015014159A (ja) 2015-01-22
JP6093665B2 true JP6093665B2 (ja) 2017-03-08

Family

ID=52436073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013142206A Expired - Fee Related JP6093665B2 (ja) 2013-07-07 2013-07-07 構造物改築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6093665B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109488041A (zh) * 2018-11-14 2019-03-19 缪平 一种框架结构楼宇可再利用的拆除方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6506085B2 (ja) * 2015-04-08 2019-04-24 鹿島建設株式会社 建築工法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10169209A (ja) * 1996-12-13 1998-06-23 Mitsui Constr Co Ltd ビルの改修方法
JP4315588B2 (ja) * 2000-10-03 2009-08-19 株式会社竹中工務店 建物改築方法
JP4010981B2 (ja) * 2003-05-30 2007-11-21 株式会社竹中工務店 既存建物の上部増築工法
JP4791781B2 (ja) * 2005-08-25 2011-10-12 株式会社竹中工務店 建築方法
JP5191191B2 (ja) * 2007-08-31 2013-04-24 株式会社竹中工務店 増築建屋の増築構法
JP2010255374A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Takenaka Komuten Co Ltd 超高層建物の解体方法
JP5495818B2 (ja) * 2010-01-28 2014-05-21 大成建設株式会社 外壁改修方法
JP5473066B2 (ja) * 2010-04-27 2014-04-16 大成建設株式会社 足場構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109488041A (zh) * 2018-11-14 2019-03-19 缪平 一种框架结构楼宇可再利用的拆除方法
CN109488041B (zh) * 2018-11-14 2021-01-15 缪平 一种框架结构楼宇可再利用的拆除方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015014159A (ja) 2015-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594759B2 (ja) 構造物解体方法
JP5627084B2 (ja) 多層建築物のブロック式解体工法
JP6474151B2 (ja) 解体システムおよび解体方法
JP6088926B2 (ja) 構造物改築方法
JP6093665B2 (ja) 構造物改築方法
JP5925231B2 (ja) 建物の構築方法と新設建物の地下躯体
JP2010255374A (ja) 超高層建物の解体方法
JP5977412B2 (ja) 既設建物を利用した新設建物の地下躯体
JP6391134B2 (ja) 解体方法および解体システム
JP5985263B2 (ja) 構造物の解体工法
JP2011052512A (ja) 屋根改修工法及び構造物
JP6418825B2 (ja) ジャッキ反力支持部材とこの反力支持部材を用いた建物解体方法
JP6061339B2 (ja) 構造物改築方法および構造物改築システム
JP6132349B2 (ja) 構造物改築方法
JP5952098B2 (ja) 構造物の解体工法
JP5506057B2 (ja) 建物の構築方法
JP5992218B2 (ja) 構造物の解体工法
JP5985264B2 (ja) 構造物の解体工法
JP2023004557A (ja) 建造物の解体方法
JP2008169676A (ja) 塔状構造物の施工方法
KR101219466B1 (ko) 골조와 외부창호의 동시 시공방법
JP3328790B2 (ja) 高層ビルの組立工法
JP2016199871A (ja) 建築工法
JP2021188318A (ja) 建物の構築方法
CN115627959A (zh) 一种高层建筑预制外挂板高空拆除结构及其施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170125

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6093665

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees