JP4790903B2 - バリ取り工具及びバリ取り方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被加工物の加工後に、加工部位の周縁部分に発生したバリを、前記周縁部分に沿って切刃を移動させることで取り除くバリ取り工具及びバリ取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
切削加工や旋削加工等の複合的な加工機能を備えた自動旋盤で、被加工物に孔明けや溝切り等の加工を施すと、当該加工を施した部分にバリやカエリ(この明細書では、これらを総称して「バリ」と記載する)が生じる。
このようなバリは、例えば、面取りバイトや回転工具等のバリ取り工具を刃物台に装着し、刃物台とともに前記バリ取り工具を、加工によってバリが生じた周縁部分に沿って移動させることで、除去していた。
これを、図13に示すような被加工物Wについて説明する。
【0003】
被加工物Wは、フランジ部Wfと、このフランジ部Wfの両側に形成された断面円形状のシャンク部Wsとを有している。シャンク部Wsには、端部から被加工物Wの軸線CLに沿って旋削加工が施されて、フランジ部Wfの近傍まで延びる孔部Whが形成されている。
また、シャンク部Wsの先端には、外周部から孔部Whまで貫通する溝Wgが形成されている。この溝Wgは、シャンク部Wsの一端から途中部位まで軸線CLと平行に延びている。この溝Wgは、シャンク部Wsの対称位置に二つ形成されている。二つの溝Wg,Wgの底部は、軸線CLに直交する同一の平面内に位置している。
孔部Wh及び溝Wgは、例えば、被加工物WをNC旋盤の主軸に設けられたチャックに把持させて、刃物台に装着された切削バイトや回転工具等の工具によって旋削又は切削形成されるが、このとき、溝Wgを取り囲む被加工物Wの周縁部分W1〜W8及び孔部Whの内周縁部W9にはバリが発生する。
【0004】
従来、周縁部分W1〜W9に発生したバリは、加工終了後に、別工程で、ヤスリ等を使って手作業で除去したり、刃物台等に装着した面取りバイトや回転工具等の工具を、周縁部分W1〜W9に沿って移動させたりして除去していた。
また、例えば、特開平9−295272号公報に記載されているように、ロボットに把持させたバリ取り工具を、周縁部分W1〜W9に沿って移動させて行っていた。
【0005】
しかしながら、上記した従来のバリ取り作業では、被加工物一個あたりに要するバリ取りの時間が長く、大量生産には不向きであるという問題がある。また、バリ取り工具を周縁部分W1〜W9に沿って自動的に移動させるためには、複雑なプログラムが必要になるという問題がある。
さらに、溝Wgの底部に位置する周縁部分W1と、溝両側の周縁部分W2及びW3とが交差するコーナー部分、周縁部分W6と周縁部分W4及びW5とが交差するコーナー部分に生じたバリは、完全に除去することがきわめて困難であるという問題もある。
【0006】
また、溝Wgの幅やシャンク部Wsの肉厚等の寸法によっては、バリ取り工具を溝Wgの奥まで十分に差し込むことができない場合があり、孔部Wh側の周縁部分W4,W5,W6のバリ取りが不完全になったり、できなかったりする場合があるという問題がある。さらに、円弧状に湾曲する周縁部分W1,W6については、バリ取りが不完全になったり、バリ取り工具を適切なものに交換する必要があるといった問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点にかんがみてなされたもので、形状の異なる複数の周縁部分を有する被加工物についての前記周縁部分のバリ取りを、少ない工具交換回数で、迅速かつ確実に行うことができる自動化の容易なバリ取り工具及びバリ取り方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題解決のために、本発明のバリ取り工具は、基部の一端に形成された刃部の先端の周縁に複数の切刃を備えて、被加工物の加工後、加工部位の周縁部分に発生したバリを、前記周縁部分に沿ってバリ取り方向に移動させることで取り除くバリ取り工具であって、前記刃部は、先端が多角形状に形成され、前記多角形の直線状又は円弧状の一辺に形成された切刃と、前記直線状又は円弧状の一辺の両側に隣接するテーパ状の二辺に形成された切刃とを有する構成としてある。
この構成によれば、前記周縁部分の各々に合わせて形成された切刃を、前記周縁部分に沿ってバリ取り方向に移動させるだけで、当該周縁部分のバリを除去することができる。
また、形状が異なる複数の周縁部分について複数の切刃が一体に設けられているので、バリ取り工具を交換する必要なく、切刃を交替させるだけの少ない工数でバリ取り作業を行うことができる。
また、前記円弧状の切刃が前記多角形の対向する二辺に設けられ、一方の一辺が凸状円弧に、他方の一辺が凹状円弧に形成した構成としてもよい。さらに、前記直線状の切刃が前記多角形の対向する二辺に設けられ、この直線状の切刃の両側の辺に、前記テーパ状の切刃を形成した構成としてもよい。
【0009】
前記加工部位が円弧状の周縁部分を有する場合は、この周縁部分と同じ大きさ及び形状の前記切刃を有するバリ取り工具を使用すればよい。本発明のバリ取り工具では、このような円弧状の周縁部分のバリ取りも容易かつ完全に行うことができる。また、バリ取り工具を交換する必要なく、連続してバリ取り作業を行うことができる。
【0010】
前記加工部位が溝状である場合は、テーパ状の切刃を使う。テーパ状の切刃が、溝のバリ取り方向両側のバリを一回の移動で一度に取り除くので、バリ取りに要する時間を大幅に短縮することができる。
【0011】
前記被加工物に異なる溝幅の溝が複数形成されている場合や一つの溝の溝幅がバリ取り方向にテーパ状又は段階的に変化するような場合には、最も小さい溝幅に合う刃幅の切刃を有するバリ取り工具を使用すればよい。このようにすれば、前記被加工物に異なる溝幅の溝が複数形成されている場合や一つの溝の溝幅がバリ取り方向にテーパ状又は段階的に変化するような場合にも本発明のバリ取り工具でバリ取りを行うことが可能である。
【0013】
また、溝のバリ取り方向終端の突き当り部分周縁のバリ取りを行う場合において、前記周縁の形状が直線状である場合には、直線状の切刃を有するバリ取り工具を使い、円弧状の場合には円弧状の切刃を有するバリ取り工具を使う。
本発明のバリ取り工具では、断面形状を五角形、八角形といった多角形状にすることで、切刃を形成することのできる辺の数を増やすことができ、より多くの周縁部分のバリ取りを一つのバリ取り工具で行うことが可能である。断面形状は六角形が好ましい。
【0016】
本発明のバリ取り工具では、前記刃部は、各前記切刃に逃げ角を与えるように、前記基部から先端に向けてテーパ状に形成した構成としてもよい。
また、前記刃部の先端面に対して凹む又は凸出する逃げ部を形成し、この逃げ部の周囲に複数の前記切刃を形成した構成としてもよい。このようにすれば、部分円弧状の周縁部分又は溝両側の周縁部分だけでなく、被加工物に形成された孔の先端の内周縁部分又は断面円形状の加工部位の先端外周縁部分のバリ取りも行うことが可能になる。
【0017】
本発明の方法は、被加工物の加工後、加工部位の周縁部分に発生したバリを、前記周縁部分に沿って切刃をバリ取り方向に移動させることで取り除くバリ取り方法であって、先端が多角形状の刃部の直線状又は円弧状の一辺に形成された切刃と、前記直線状又は円弧状の一辺の両側に隣接するテーパ状の二辺に形成された切刃とを有するバリ取り工具を準備し、前記被加工物に溝が形成され、前記溝の終端の突き当たり部分の周縁が直線状又は円弧状に形成されている場合に、前記テーパ状の切刃を前記溝内に挿入して溝両側の周縁部分に当接させ、前記バリ取り工具を前記溝に沿って移動させながら前記テーパ状の切刃で前記溝両側の周縁部分のバリを除去し、この溝のバリ取り方向終端で前記バリ取り工具を前記溝から脱出させつつ前記直線状の一辺の切刃で前記突き当たり部分の直線状の周縁のバリ取りを行い又は前記円弧状の一辺の切刃で前記突き当たり部分の円弧状の周縁のバリ取りを行う方法である。
この方法によれば、テーパ状の切刃で溝両側の周縁部分のバリ取りを行い、直線状又は円弧状の切刃で、溝のバリ取り方向終端の直線状又は円弧状の周縁部分のバリ取りを行うことができる。したがって、図13に示したような被加工物について、一つのバリ取り工具でほぼ全ての周縁部分のバリ取りを行うことが可能である。
【0019】
また、前記被加工物に異なる溝幅の溝が複数形成されている場合、又は、一つの溝の溝幅がバリ取り方向にテーパ状又は段階的に変化するような場合において、前記直線状又は円弧状の切刃の刃幅を、最も小さい前記溝幅に合わせて形成し、前記テーパ状の切刃が前記溝両側の周縁部分に一様に当接するように、前記バリ取り工具を移動させながらバリ取りを行う方法としてもよい。この方法によれば、前記被加工物に異なる溝幅の溝が複数形成されている場合、又は、一つの溝の溝幅がバリ取り方向にテーパ状又は段階的に変化するような場合にも本発明のバリ取り工具でバリ取りを行うことが可能になる。
【0020】
さらに、前記刃部の先端に凹状又は凸状の逃げ部を形成し、この逃げ部の周囲に複数の切刃を形成したバリ取り工具を準備し、前記切刃を前記被加工物の孔内周縁部分又は断面円形状の先端外周縁部分に当接させ、前記被加工物を前記切刃に対して相対的に回転させながらバリ取りを行う方法としてもよい。この方法によれば、溝だけでなく、孔内周縁部分又は外周縁部分のバリ取りも可能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかり、バリ取り工具の斜視図、図2は、図1のバリ取り工具の詳細図で、(a)は図1のバリ取り工具の先端をZ方向と同方向から見た正面図、(b)は先端をX方向と同方向から見た側面図、(c)はY方向と方向から見た平面図である。
【0022】
この実施形態のバリ取り工具10は、図13に示した被加工物Wの溝Wgの周縁部分W1〜W9に発生したバリを取り除くためのものである。バリ取り工具10は、基部10bとこの基部10bの一端に形成された刃部10aとを有し、刃部10aは、図1及び図2(a)に示すように、正面視して略六角形状に形成されている。刃部10aの先端には、その各辺の周縁に、6つの切刃11〜16が形成されている。切刃11は、被加工物Wの孔部Whの内径とほぼ同じ直径を有する凸状の部分円弧形に形成されている。また、切刃11は、その刃幅L1が溝Wgの幅よりも僅かに小さくなるように形成されている。
【0023】
切刃11に対向する位置に形成された切刃14は、被加工物Wのシャンク部Wsの外径とほぼ同じ直径を有する凹状の部分円弧形に形成されている。この切刃14も、切刃11と同様に、その刃幅L2が溝Wgの幅よりも僅かに小さくなるように形成されている。切刃11の両側には、切刃11に連続する切刃12,16が形成され、切刃14の両側には、切刃14に連続する切刃13,15が形成されている。シャンク部Wsは、各切刃11〜16に逃げ角を与えるように、フランジ部wf側から先端に向けてテーパ状に形成されているとともに、刃部の先端には凹状の逃げ部17が形成されている。各切刃11〜16は、この逃げ部17の周囲に位置している。上記構成のバリ取り工具10は、図示しないNC旋盤等の刃物台に装着することができるように、工具ホルダ20に取り付けられる。
【0024】
図3〜図5は、切刃11〜16のうちのどの切刃を使って、各周縁部分W1〜W8のバリ取りを行うのかを説明するための図である。説明の便宜のため、各図において、被加工物Wは一部を破断して示してある。
また、図3(b)は、図3(a)のI−I方向矢視断面図、図4(b)は、図4(a)のII−II方向矢視断面図である。
【0025】
溝Wgの周縁部分W2及びW3のバリ取りは、図3に示すように、切刃13及び切刃15を使って行う。部分円弧形の切刃14の刃幅L2(図2(a)参照)が、溝Wgの幅よりも僅かに小さく形成されているので、図3(b)に示すように、切刃13,15の一部が溝Wgの中に入り込み、周縁部分W2,W3に当接することができる。そして、周縁部分W2,W3に沿ってバリ取り工具10を移動させることで(このように、バリを除去する方向へのバリ取り工具10の移動を、「バリ取り方向への移動」というものとする)、周縁部分W2,W3のバリを除去することができる。
【0026】
溝Wgのバリ取り方向終端に位置する周縁部分W1は、凹状の部分円弧形に形成された切刃14を使って行う。周縁部分W1は、シャンク部Wsの外周部の一部であるので、シャンク部Wsの外周部の直径とほぼ同じ大きさの直径を有するように形成された切刃14を周縁部分W1のほぼ全長にわたって当接させることができる。
切刃14の刃幅L2は、溝Wgの幅よりも僅かに小さいものの、ほぼ同じ幅であるので、周縁部分W1と周縁部分W2,W3の間のコーナー部分のバリもほぼ完全に除去することが可能である。
【0027】
周縁部分W5及びW4のバリ取りは、図4に示すように、切刃12及び切刃16を使って行う。部分円弧形の切刃11の刃幅L1が、溝Wgの幅よりも僅かに小さく形成されているので、図4(b)に示すように、切刃12,16の一部が溝Wgの中に入り込み、周縁部分W5,W4に当接することができる。
溝Wgのバリ取り方向終端に位置する周縁部分W6は、凸状の部分円弧形に形成された切刃11を使って行う。周縁部分W6は、孔部Whの内周の一部であるので、孔部Whの内周の直径とほぼ同じ大きさの直径を有するように形成された切刃11を周縁部分W6のほぼ全長にわたって当接させることができる。
この場合も、切刃11の刃幅L1が溝Wgの幅とほぼ同じ幅に形成されているので、周縁部分W6と周縁部分W5,W4との間のコーナー部分のバリもほぼ完全に除去することが可能である。
【0028】
溝Wgの周縁部分W7及びW8のバリ取りは、図5に示すように、切刃12及び切刃16(又は切刃13及び切刃15)を使って行うことができる。部分円弧形の切刃11及び切刃14の刃幅L1,L2(図2(a)参照)が、それぞれ、溝Wgの幅よりも僅かに小さく形成されているので、図5に示すように、切刃12及び切刃16(又は切刃13及び切刃15)の一部が溝Wgの先端に入り込み、周縁部分W7,W8に当接することができる。
【0029】
次に、上記構成のバリ取り工具10を使って周縁部分W1〜W8のバリ取りを行う手順を、図6〜図8を参照しながら説明する。
まず、切刃11,及び切刃12,16を使って、孔部Wh側の周縁部分W6,W5,W4のバリ取りを行う場合を、図6を参照しながら説明する。
バリ取りを開始する前においては、バリ取り工具10は、図6に示す位置Aで待機している。
【0030】
図6中矢印▲1▼に示すように、バリ取り工具10を装着している図示しない刃物台を+Z方向に移動させて、バリ取り工具10を被加工物Wに近づける。図3に示したように、切刃11の刃幅L1は、溝Wgの幅よりも僅かに小さく形成されているので、切刃11の両側の切刃12,16が溝Wg内に入り込み、周縁部分W5,W4に当接することができる。そして、この状態で、バリ取り工具10を+Z方向に移動させる。この+Z方向がバリ取り方向である。これにより、周縁部分W5,W4のバリが、切刃12,16によって除去される。
【0031】
切刃11が溝Wgの周縁部分W4,W5に沿ったバリ取り方向終端の周縁部分W6に接近すると(このときの状態を、図6(b)の断面図に示す)、図中矢印▲2▼に示すように、バリ取り工具10を+Z方向に移動させつつ−Y方向に移動させる。周縁部分W6は、切刃11の形状とほぼ同じ形状であるので、矢印▲2▼のようにバリ取り工具10を移動させることで、周縁部分W6のバリ及び周縁部分W6と周縁部分W4,W5の間のコーナーのバリを除去することができる。
この後、矢印▲3▼に示すように、バリ取り工具10を−Z方向に移動させて、被加工物Wから退避させる。
以上で、切刃11,12,16による周縁部分W6,W5,W4のバリ取りが終了する。反対側の溝Wgについても、被加工物Wを反転させるか、又はバリ取り工具10を反転させて上記手順を繰り返すことによって行う。
【0032】
次いで、切刃14,及び切刃13,15を使って、周縁部分W1,W2,W3のバリ取りを行う場合を、図7を参照しながら説明する。
バリ取りを開始する前においては、バリ取り工具10は、図7に示す位置Bで待機している。図7中矢印▲1▼に示すように、バリ取り工具10を装着している図示しない刃物台を+Z方向に移動させて、バリ取り工具10を被加工物Wに近づける。
【0033】
切刃14の刃幅L2は、溝Wgの幅よりも僅かに小さく形成されているので、図4に示したように、切刃14の両側の切刃13,15が溝Wg内に入り込み、周縁部分W2,W3に当接することができる。そして、切刃13,15が周縁部分W2,W3にした状態で、図7中矢印▲2▼に示すように、バリ取り工具10を+Z方向に移動させつつ、シャンク部Wsの先端外周縁部分に形成された面取り部分に沿うように、+Y方向に移動させる。前記面取り部分の終端からは、バリ取り工具10を+Z方向に移動させる。この+Z方向がバリ取り方向である。これにより、周縁部分W2,W3のバリが、切刃13,15によって除去される。
【0034】
バリ取り工具10の先端の切刃14が、周縁部分W2,W3に沿ったバリ取り方向終端の周縁部分W1に接近すると(この状態を、図7(b)の断面図に示す)、図中矢印▲3▼に示すように、バリ取り工具10を+Z方向に移動させつつ+Y方向に移動させる。周縁部分W1は、切刃14の形状とほぼ同じ形状であるので、このようにバリ取り工具10を移動させることで、周縁部分W1のバリ及び周縁部分W1と周縁部分W2,W3の間のコーナーのバリを除去することができる。
【0035】
この後、矢印▲4▼に示すように、バリ取り工具10を−Z方向に移動させて、被加工物Wから退避させる。
以上で、周縁部分W1,W2,W3のバリ取りが終了する。反対側の溝Wgについても、被加工物Wを反転させるか、又はバリ取り工具10を反転させて上記手順を繰り返すことによって行う。
【0036】
次に、切刃13,15を使って、周縁部分W7,W8のバリ取りを行う場合を、図8を参照しながら説明する。
バリ取りを開始する前においては、バリ取り工具10は、図8に示す位置Cで待機している。この位置Cは、図示しない刃物台を±Y方向に移動させることで、切刃13,15が周縁部分W7,W8に当接することのできる位置である。
図中矢印▲1▼に示すように、位置Cから−Y方向にバリ取り工具10を移動させると、切刃13,15が溝Wg内に入り込み、周縁部分W7,W8のバリを除去する。
【0037】
シャンク部Wsを径方向に横断するようにバリ取り工具10を−Y方向に移動させた後は、図8中矢印(1)及び矢印(2)で示すように、バリ取り工具10を−Z方向次いで+Y方向に移動させて、被加工物Wから退避させる。なお、周縁部分W7,W8のバリの除去を切刃13,15で行った後、同じ経路をたどってバリ取り工具10を+Y方向に移動させることで、今度は、切刃12,16によって周縁部分W7,W8のバリ取りを行うようにすることも可能である。以上で、周縁部分W7,W8のバリ取りが終了する。
【0038】
また、この実施形態のバリ取り工具10によれば、孔部Whの内周縁部分のバリ取り及びシャンク部Wsの先端外周縁部分のバリ取りも可能である。
図9は、バリ取り工具10を用いて、孔部Whの内周縁部分(図中符号W9で示す)のバリ取りを行う状態を示す図である。
図示しない刃物台を移動させて、切刃13及び切刃15を孔部Whの内周縁部分W9に当接させる。そして、この状態で、主軸とともに被加工物Wを回転させる。これにより、切刃13及び切刃15が内周縁部分W9に沿って相対的に移動し、全周にわたってバリ取りを行う。
内周縁部分W9のバリ取りは、切刃12及び切刃16によっても可能である。
また、同様の手順によって、シャンク部Wsの先端の外周縁部分のバリ取りも、切刃12,16又は切刃13,15を使って行うことが可能である。
【0039】
[他の実施形態]
本発明は、一つの被加工物に異なる溝幅の溝が複数形成されている場合、あるいは、一つの溝において、バリ取り方向に溝幅がテーパ状又は段階的に変化するような場合にも適用が可能である。
この場合、切刃11,14の刃幅L1,L2の寸法は、最も小さい溝幅に合わせて設定する。
【0040】
図10に、一つの被加工物Wに、異なる溝幅の二つの溝Wg1,Wg2が形成されている場合のバリ取り工具10と溝Wg1,Wg2との関係を示す。
切刃11,14の刃幅は、溝幅が小さい方の溝Wg1に合わせて形成されている。溝Wg1のバリ取りの手順は、図10(a)に示すように、先の実施形態で説明した手順と同様の手順で行う。
溝Wg2のバリ取りは、図10(b)に示すように、テーパ状の切刃13,15が溝Wgの両側の周縁部分W2,W3に当接するまで、また、切刃12,16が溝Wgの両側の周縁部分W5,W4に当接するまで、バリ取り工具10を溝Wg2内に挿入する。そして、図7及び図6に示した手順と同様の手順でバリ取り工具10を移動させて、バリ取りを行う。
【0041】
この場合、溝Wg2においては、周縁部分W1,W6の幅よりも切刃14,11の刃幅が小さいため、溝両側の周縁部分W2,W3と周縁部分W1との間のコーナー部分及び周縁部分W4,W5と周縁部分W6との間のコーナー部分のバリを十分に除去できないおそれがあるが、この場合は、バリ取り工具10を軸線CLの周りに回動させて、円弧状の周縁部分W1,W6と同一の円周上で切刃14,11を回動させるとよい。
また、特に図示はしないが、溝幅の大きい溝Wg1の周縁部分W2,W3及び周縁部分W4,W5については、片側づつバリ取りを行うように設定してもよい。
【0042】
次に、バリ取り方向に溝幅がテーパ状に変化する場合のバリ取りの手順を、図11(a)(c)を参照しながら説明する。
被加工物Wの溝Wgは、図11(a)の平面図に示すように、+Z方向に向かうにしたがって溝幅が小さくなるように形成されている。
バリ取りを開始する前においては、バリ取り工具10は、図11(c)(図11(a)の被加工物を一部破断した側面図である)に示す位置Bで待機している。図11(c)中矢印▲1▼に示すように、バリ取り工具10を+Z方向に移動させて、バリ取り工具10を被加工物Wに近づける。
【0043】
そして、切刃13,15を周縁部分W2,W3に当接させ、図11(c)中矢印▲2▼に示すように、バリ取り工具10を+Z方向に移動させつつ+Y方向に移動させて、周縁部分W2,W3に対する切刃13,15の当たりが一様になるようにする。バリ取り工具10の先端の切刃14が、バリ取り方向(+Z方向)終端の周縁部分W1に接近すると、図11(c)中矢印▲3▼に示すようにバリ取り工具10を移動させて周縁部分W1のバリを切刃14で除去し、さらに+Y方向に移動させてバリ取り工具10を被加工物Wから遠ざける。
【0044】
この後、図11(c)中矢印▲4▼に示すように、バリ取り工具10を−Z方向に移動させて、元の位置Bに復帰させる。
なお、図11(b)に示すように溝幅が段階的に変化する溝のバリ取りを行う場合には、上記した図11(c)中の矢印▲2▼で示す工程で、溝幅の変化に合わせてバリ取り工具10を+Y方向に段階的に移動させるようにすればよい。
【0045】
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はこの実施形態により何ら限定されるものではない。
例えば、バリ取りの手順は、孔部Wh側の周縁部分W4,W5,W6、シャンク部Wsの外周部側の周縁部分W1,W2,W3、溝Wgの先端側の周縁部分W7,W8の順で行うものとして説明したが、適宜にバリ取りの順序を入れ替えることが可能である。
【0046】
また、上記の実施形態では、バリ取り工具10は断面六角形状であるとして説明したが、五角形状、八角形状等、他の多角形状であってもよい。
さらに、上記の実施形態では、断面円形状の被加工物Wに溝Wgを形成し、円弧状の溝終端(バリ取り方向終端)の周縁部分W1,W6のバリ取りを行うことができるように、切刃11,14を円弧状に形成しているが、これは、前記溝終端の周縁部分の形状に応じて切刃を形成した一例であり、前記溝終端の周縁部分の形状が円弧状以外の形状であれば、これに応じて切刃を形成すればよいことを示している。
【0047】
図12に、溝のバリ取り方向終端の周縁部分が直線状の場合の切刃の形状を示す。この図12では、図1〜図9に示した先の実施形態と同様の部位には、同様の符号に「′」を付して示してある。
図12に示すように、溝Wg′のバリ取り方向終端の周縁部分W1′,W6′の形状が直線状である場合には、断面六角形状のバリ取り工具10′の対向する切刃11′,14′を直線状に形成すればよい。
【0048】
これにより、先の実施形態と同様に、一回の動作で溝Wg′のバリ取り方向両側の周縁部分W2′,W3′のバリ取りと、溝Wg′のバリ取り方向終端の周縁部分W1′のバリ取り、バリ取り方向両側の周縁部分W4′,W5′のバリ取りと、溝Wg′のバリ取り方向終端の周縁部分W6′のバリ取りを確実に行うことができる。
また、図6〜図11を参照しながら説明した各周縁部分W1〜W8のバリ取り作業においては、好ましくは加工プログラムで、いわゆる一筆書きになるようにプログラムをするとよく、このようにすることでさらに加工時間の短縮を図ることができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、少ない工数及び短時間で加工部位の周縁部分のバリ取りを行うことができるので、大量生産に好適である。
また、単純な動作でバリ取りを行うことができるので、複雑なプログラムも必要としない。
さらに、周縁部分の形状に応じて複数の切刃が形成されているので、バリをほぼ完全に除去することができる。
また、溝の幅やシャフト部の肉厚等の寸法にかかわらず、バリ取りをほぼ完全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかり、バリ取り工具の斜視図である。
【図2】 図1のバリ取り工具の詳細図で、(a)は図1のバリ取り工具の先端をZ方向と同方向から見た正面図、(b)は先端をX方向と同方向から見た側面図、(c)はY方向と同方向から見た平面図である。
【図3】 切刃14,13,15と周縁部分W1,W2,W3との関係を説明するための図で、図3(b)は図3(a)のI−I方向矢視断面図である。
【図4】 切刃16,12,11と周縁部分W4,W5,W6との関係を説明するための図で、図4(b)は図4(a)のII−II方向矢視断面図である。
【図5】 切刃12,13,15,16と周縁部分W7,W8との関係を説明するための図である。
【図6】 本発明のバリ取り工具を用いたバリ取りの手順を説明する図で、切刃11,及び切刃12,16を使って、周縁部分W6,W5,W4のバリ取りを行う場合を示している。
【図7】 本発明のバリ取り工具を用いたバリ取りの手順を説明する図で、切刃14,及び切刃13,15を使って、周縁部分W1,W2,W3のバリ取りを行う場合を示している。
【図8】 本発明のバリ取り工具を用いたバリ取りの手順を説明する図で、切刃12,13,15,16を使って、周縁部分W7,W8のバリ取りを行う場合を示している。
【図9】 この実施形態のバリ取り工具を用いて、孔部の内周縁部分W9のバリ取りを行う状態を示す図である。
【図10】 本発明の他の実施形態にかかり、一つの被加工物Wに、異なる溝幅の二つの溝Wg1,Wg2が形成されている場合のバリ取り工具10と溝Wg1,Wg2との関係を示す図である。
【図11】 本発明の他の実施形態にかかり、(a)は、バリ取り方向に溝幅がテーパ状に変化する溝を示す平面図、(b)は、バリ取り方向に溝幅が段階的に変化する溝を示す平面図、(c)は、バリ取り工具を用いて(a)のバリ取りを行う手順を説明する図で、(a)の被加工物の一部を破断した側面図である。
【図12】 バリ取り工具のさらに他の実施形態にかかり、溝のバリ取り方向終端の周縁が直線状である場合のバリ取り工具の断面図である。
【図13】 バリ取り工具を用いてバリ取りを行う被加工物の一例にかかり、その斜視図である。
【符号の説明】
10,10′ バリ取り工具
20 工具ホルダ
11〜16 切刃
17 逃げ部
W 被加工物
Ws シャンク部
Wf フランジ部
Wg 溝
Wh 孔
W1〜W9 周縁部分(バリ取りを行う部分)
Claims (9)
- 基部の一端に形成された刃部の先端の周縁に複数の切刃を備えて、被加工物の加工後、加工部位の周縁部分に発生したバリを、前記周縁部分に沿ってバリ取り方向に移動させることで取り除くバリ取り工具であって、
前記刃部は、先端が多角形状に形成され、前記多角形の直線状又は円弧状の一辺に形成された切刃と、前記直線状又は円弧状の一辺の両側に隣接するテーパ状の二辺に形成された切刃とを有すること、
を特徴とするバリ取り工具。 - 前記円弧状の切刃が前記多角形の対向する二辺に設けられ、一方の一辺が凸状円弧に、他方の一辺が凹状円弧に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のバリ取り工具。
- 前記直線状の切刃が前記多角形の対向する二辺に設けられ、この直線状の切刃の両側の辺に、前記テーパ状の切刃を形成したことを特徴とする請求項1に記載のバリ取り工具。
- 前記多角形状が六角形であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のバリ取り工具。
- 前記刃部は、各前記切刃に逃げ角を与えるように、前記基部から先端に向けてテーパ状に形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバリ取り工具。
- 前記刃部の先端に凹状又は凸状の逃げ部を形成し、この逃げ部の周囲に複数の前記切刃を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のバリ取り工具。
- 被加工物の加工後、加工部位の周縁部分に発生したバリを、前記周縁部分に沿って切刃をバリ取り方向に移動させることで取り除くバリ取り方法であって、
先端が多角形状の刃部の直線状又は円弧状の一辺に形成された切刃と、前記直線状又は円弧状の一辺の両側に隣接するテーパ状の二辺に形成された切刃とを有するバリ取り工具を準備し、
前記被加工物に溝が形成され、前記溝の終端の突き当たり部分の周縁が直線状又は円弧状に形成されている場合に、前記テーパ状の切刃を前記溝内に挿入して溝両側の周縁部分に当接させ、前記バリ取り工具を前記溝に沿って移動させながら前記テーパ状の切刃で前記溝両側の周縁部分のバリを除去し、この溝のバリ取り方向終端で前記バリ取り工具を前記溝から脱出させつつ前記直線状の一辺の切刃で前記突き当たり部分の直線状の周縁のバリ取りを行い又は前記円弧状の一辺の切刃で前記突き当たり部分の円弧状の周縁のバリ取りを行うこと、
を特徴とするバリ取り方法。 - 前記被加工物に異なる溝幅の溝が複数形成されている場合、又は、一つの溝の溝幅がバリ取り方向にテーパ状又は段階的に変化するような場合において、最も小さい前記溝幅よりも小さい刃幅を有する前記直線状又は円弧状の切刃を備えた前記バリ取り工具を準備し、
前記テーパ状の切刃が前記溝両側の周縁部分に一様に当接するように、前記バリ取り工具を移動させながらバリ取りを行うこと、
を特徴とする請求項7に記載のバリ取り方法。 - 前記刃部の先端に凹状又は凸状の逃げ部を形成し、この逃げ部の周囲に複数の切刃を形成したバリ取り工具を準備し、前記切刃を前記被加工物の孔内周縁部分又は断面円形状の先端外周縁部分に当接させ、前記被加工物を前記切刃に対して相対的に回転させながらバリ取りを行うことを特徴とする請求項7又は8に記載のバリ取り方法。
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