JP4789496B2 - 着色シート類の製造方法 - Google Patents
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本発明の他の目的は、無溶剤型の樹脂液を用いていても、顔料を優れた分散性で無溶剤型の樹脂液中に分散させて、優れた着色性を有している着色シート類を製造することができる着色シート類の製造方法を提供することにある。
顔料を含む樹脂液を用いて着色されたシート類を製造する方法であって、下記の工程(A’)〜(B’)を具備することを特徴とする着色シート類の製造方法を提供する。
工程(A’):顔料と、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびソルビタン脂肪酸エステルから選択された少なくとも一種の分散剤と、工程(B’)で用いる樹脂液中の液状成分である(メタ)アクリル酸エステルを少なくとも含んでいる希釈剤とを混合して、顔料分散液を調製する工程
工程(B’):液状成分として、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー成分全量に対して50重量%以上、極性基を有するモノエチレン性不飽和単量体をモノマー成分全量に対して1〜30重量%含む樹脂液に、顔料分散液を配合して、顔料を含む樹脂液を調製する工程
なお、本明細書では、上記発明のほか、
顔料を含む樹脂液を用いて着色されたシート類を製造する方法であって、下記の工程(A)〜(B)を具備することを特徴とする着色シート類の製造方法、についても説明する。
工程(A):顔料と、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびソルビタン脂肪酸エステルから選択された少なくとも一種の分散剤と、希釈剤とを混合して、顔料分散液を調製する工程
工程(B):顔料分散液を樹脂液に配合して、顔料を含む樹脂液を調製する工程
工程(A):顔料と、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびソルビタン脂肪酸エステルから選択された少なくとも一種の分散剤と、希釈剤とを混合して、顔料分散液を調製する工程(顔料分散液調製工程)
工程(B):顔料分散液を樹脂液に配合して、顔料を含む樹脂液(顔料含有樹脂液)を調製する工程(顔料含有樹脂液調製工程)
工程(A)(顔料分散液調製工程)では、顔料と、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびソルビタン脂肪酸エステルから選択された少なくとも一種の分散剤と、希釈剤とを混合して、顔料分散液を調製している。このように、顔料分散液調製工程では、顔料を分散させる際に、特定の分散剤と、希釈剤とを用いているので、顔料が分散された顔料分散液を容易に調製することができる。
顔料としては、特に制限されず、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。顔料は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。具体的には、顔料としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、黒色酸化鉄等の黒色顔料;酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー等の白色顔料の他、アルミニウム粉(銀色)、ブロンズ粉(金色)、ベンガラ(赤色)、群青(青色)、紺青(青色)、黄色酸化鉄(黄色)、銅フタロシアニン(青色)、ハロゲン化銅フタロシアニン(緑色)、ジケトピロロピロール(赤色)、縮合アゾ(赤色、茶色)、キナクリドン(赤色、紫色)、イソインドリノン(黄色)、ジアリライド(黄色)、アンスラキノン(黄色)などが挙げられる。また、顔料としては、前記に例示されているような1種又は2種以上の顔料をロジンエステル系樹脂等の樹脂成分に練り込むことにより、顔料が樹脂成分中に分散された形態の顔料組成物(いわゆる「加工顔料」)も使用することができる。
本発明では、分散剤としては、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびソルビタン脂肪酸エステルから選択された少なくとも一種の分散剤が用いられている。アルキルスルホコハク酸塩としては、モノアルキルスルホコハク酸塩であってもよいが、ジアルキルスルホコハク酸塩を好適に用いることができる。モノアルキルスルホコハク酸塩やジアルキルスルホコハク酸塩等のアルキルスルホコハク酸塩において、アルキル基としては、特に制限されないが、炭素数が3〜20のアルキル基が好ましく、中でも6〜18のアルキル基が好適である。具体的には、アルキル基としては、例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。なお、ジアルキルスルホコハク酸塩における2個のアルキル基は、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。また、アルキルスルホコハク酸塩において、塩を形成する陽イオンとしては、例えば、アルカリ金属イオン(ナトリウムイオン、カリウムイオンなど)や、アンモニウムイオンなどが挙げられ、アルカリ金属イオンが好ましく、特にナトリウムイオンが好適である。従って、アルキルスルホコハク酸塩は、アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)や、アンモニウム塩などの塩の形態を有することができる。
希釈剤としては、顔料分散液の主液となるものであり、任意に選択して用いることができる。希釈剤は、1種の成分のみにより構成されていてもよく、2種以上の成分により構成されていてもよい。なお、希釈剤は、顔料を希釈させるために用いているので、顔料と希釈剤とは、相溶性を有している組み合わせであることが好ましい。従って、例えば、水に不溶の顔料と、希釈剤としての水との組み合わせは適当ではなく、好ましくない。そのため、希釈剤としては、顔料との相溶性などに応じて適宜選択することが重要である。
顔料分散液調製工程では、前述のように、顔料と、所定の分散剤と、希釈剤とを混合して、顔料分散液を調製している。顔料分散液の調製に際して、顔料と、分散剤と、希釈剤とを混合する方法としては、特に制限されないが、例えば、希釈剤に、攪拌下、顔料と分散剤とを投入して混合する方法、攪拌下、希釈剤に分散剤を投入して混合した後、顔料を投入して混合する方法、攪拌下、希釈剤に顔料を投入して混合した後、分散剤を投入して混合する方法など、いずれの混合方法であってもよい。なお、希釈剤に、顔料や分散剤を投入する際の投入方法としては、例えば、一括に投入する方法、分割して投入する方法(連続的に投入する方法、間欠的に投入する方法など)などが挙げられる。
工程(B)(顔料含有樹脂液調製工程)では、前記工程(A)(顔料分散液調製工程)により得られた顔料分散液を樹脂液に配合して、顔料含有樹脂液を調製している。このように、顔料含有樹脂液調製工程では、樹脂液に、顔料を配合する際に、前記顔料分散液調製工程により得られた顔料分散液を用いているので、顔料を樹脂液中に優れた分散性で配合させることができる。
樹脂液としては、着色シート類における樹脂成分を含む液状物であれば特に制限されない。樹脂液としては、例えば、1種又は2種以上の樹脂成分(熱可塑性樹脂成分など)が有機溶剤(例えば、トルエン、酢酸エチルなど)に溶解されている樹脂液であってもよいが、近年の環境問題等の観点から、有機溶剤を実質的に含んでいない無溶剤型の樹脂液(無溶剤型樹脂液)が好適である。無溶剤型樹脂液としては、例えば、光硬化性樹脂のモノマー成分又はその一部重合物(光硬化性樹脂成分)を少なくとも含む光硬化性樹脂組成物による樹脂液や、熱硬化性樹脂のモノマー成分又はその一部重合物(熱硬化性樹脂成分)を少なくとも含む熱硬化性樹脂組成物による樹脂液などが挙げられる。すなわち、無溶剤型樹脂液としては、液状成分が光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂のモノマー成分又はその一部重合物を少なくとも含む液状成分である樹脂液などが挙げられる。このような無溶剤型樹脂液は、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂による着色シート類を作製するための樹脂液であり、液状成分としてのモノマー成分及び/又はその一部重合物と、必要に応じて光照射や加熱により重合を開始させる重合開始剤などとを含有している樹脂組成物(光硬化性樹脂組成物又は熱硬化性樹脂組成物)である。本発明では、無溶剤型樹脂液としては、光硬化性樹脂組成物による樹脂液を好適に用いることができる。
顔料含有樹脂液調製工程では、樹脂液に、前記顔料分散液調製工程により得られた顔料分散液を配合して、顔料含有樹脂液を調製している。顔料含有樹脂液の調製に際して、顔料分散液を樹脂液に配合する方法としては、特に制限されないが、例えば、樹脂液に、攪拌下、顔料分散液を投入して混合する方法などが挙げられる。なお、樹脂液に顔料分散液を投入する際の投入方法としては、例えば、一括に投入する方法、分割して投入する方法(連続的に投入する方法、間欠的に投入する方法など)などが挙げられる。
本発明の着色シート類の製造方法は、前記工程(A)〜(B)を経て得られた顔料含有樹脂液を用いて、着色シート類を製造する方法である。着色シート類は、前記顔料含有樹脂液を用いてシート化することにより作製することができる。従って、本発明の着色シート類の製造方法は、下記の工程(C)を具備することができる。
工程(C):顔料含有樹脂液を用いてシート化して、着色シート類を製造する工程(シート化工程)
本発明の製造方法により得られる着色シート類は、着色されたシート類であり、顔料含有樹脂液による着色された樹脂層(着色樹脂層)を有している。着色シート類としては、基材の少なくとも一方の面(片面または両面)に着色樹脂層が形成された構成の着色シート類(基材付き着色シート類)であってもよいが、着色樹脂層のみから形成された構成の着色シート類(基材レス着色シート類)が好適である。
(顔料)
(1)商品名「マイクロリス ブラック C−A」(チバスペシャリティーケミカルズ社製;カーボンブラックを60重量%の割合で含有している;「顔料A」と称する場合がある)
(2)商品名「マイクロリス ブラック C−T」(チバスペシャリティーケミカルズ社製;カーボンブラックを35重量%の割合で含有している;「顔料B」と称する場合がある)
(3)商品名「UTCO−595」(大日精化工業社製;カーボンブラックを18重量%の割合で含有している;「顔料C」と称する場合がある)
(4)商品名「ダイミック SZ」(大日精化工業社製;カーボンブラックを30重量%の割合で含有している;「顔料D」と称する場合がある)
(分散剤)
(1)商品名「ペレックス TR」(花王社製;アルキルスルホコハク酸塩を含有している;「分散剤A」と称する場合がある)
(2)商品名「プライサーフ 208F」(第一工業製薬社製;ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルを含有している;「分散剤B」と称する場合がある)
(3)商品名「ソルゲン 30」(第一工業製薬社製;ソルビタン脂肪酸エステルを含有している;「分散剤C」と称する場合がある)
(4)商品名「エマルゲン 104P」(花王社製;ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含有している;「分散剤D」と称する場合がある)
(5)商品名「ノイゲン EA140」(第一工業製薬社製;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを含有している;「分散剤E」と称する場合がある)
(希釈剤)
(1)2−エチルヘキシルアクリレート(東亞合成社製;「希釈剤A」と称する場合がある)
希釈剤としての希釈剤A:95重量部に、顔料としての顔料A:5重量部、および分散剤としての分散剤A:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。
希釈剤としての希釈剤A:95重量部に、顔料としての顔料A:5重量部、および分散剤としての分散剤B:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:90重量部に、顔料としての顔料C:10重量部、および分散剤としての分散剤A:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:85重量部に、顔料としての顔料C:15重量部、および分散剤としての分散剤B:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:90重量部に、顔料としての顔料D:10重量部、および分散剤としての分散剤A:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:90重量部に、顔料としての顔料D:10重量部、および分散剤としての分散剤C:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:90重量部に、顔料としての顔料B:10重量部、および分散剤としての分散剤A:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
顔料分散液に代えて、顔料としての顔料Aを0.01重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例1では、特定の分散剤や希釈剤を用いて顔料分散液を調製せず、市販されている顔料をそのまま用いた。より具体的には、顔料のみを、分散剤や希釈剤なしで、シロップに、光重合開始剤や交叉結合剤などとともに混合させて、着色された粘着剤溶液を調製し、該着色された粘着剤溶液を用いて、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
顔料分散液に代えて、顔料としての顔料Bを0.02重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例2では、比較例1と同様に、特定の分散剤や希釈剤を用いて顔料分散液を調製せず、市販されている顔料をそのまま用いた。
顔料分散液に代えて、顔料としての顔料Cを0.03重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例3では、比較例1と同様に、特定の分散剤や希釈剤を用いて顔料分散液を調製せず、市販されている顔料をそのまま用いた。
顔料分散液に代えて、顔料としての顔料Dを0.02重量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例4では、比較例1と同様に、特定の分散剤や希釈剤を用いて顔料分散液を調製せず、市販されている顔料をそのまま用いた。
希釈剤としての希釈剤A:95重量部に、顔料としての顔料A:5重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例5では、特定の分散剤を用いて顔料分散液を調製せず、希釈剤に、市販されている顔料を配合して調製した顔料分散液が用いられている。
希釈剤としての希釈剤A:90重量部に、顔料としての顔料B:10重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例6では、特定の分散剤を用いて顔料分散液を調製せず、希釈剤に、市販されている顔料を配合して調製した顔料分散液が用いられている。
希釈剤としての希釈剤A:85重量部に、顔料としての顔料C:15重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例7では、特定の分散剤を用いて顔料分散液を調製せず、希釈剤に、市販されている顔料を配合して調製した顔料分散液が用いられている。
希釈剤としての希釈剤A:90重量部に、顔料としての顔料D:10重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。すなわち、比較例8では、特定の分散剤を用いて顔料分散液を調製せず、希釈剤に、市販されている顔料を配合して調製した顔料分散液が用いられている。
希釈剤としての希釈剤A:95重量部に、顔料としての顔料A:5重量部、および分散剤としての分散剤D:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:95重量部に、顔料としての顔料A:5重量部、および分散剤としての分散剤E:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:85重量部に、顔料としての顔料C:15重量部、および分散剤としての分散剤D:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
希釈剤としての希釈剤A:85重量部に、顔料としての顔料C:15重量部、および分散剤としての分散剤E:1重量部を配合して、プロペラミキサーで5分間攪拌して、顔料分散液を得た。この顔料分散液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、着色された粘着剤溶液を調製するとともに、該着色された粘着剤溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートを作製した。
実施例および比較例により得られた基材レスタイプの着色された光硬化型両面粘着シートについて、セパレータを剥がした後、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製)を用いて、100倍の倍率で、任意の5カ所を観察し、黒い粒状部の有無を確認し、黒い粒状部がない場合を「○」とし、黒い粒状部がある場合を「×」として評価した。もちろん、黒い粒状部がない場合は、顔料(カーボンブラック)の分散性が良好であり、黒い粒状部がある場合は、顔料の分散性が不良である。評価結果は、表1に示した。
Claims (8)
- 顔料を含む樹脂液を用いて着色されたシート類を製造する方法であって、下記の工程(A’)〜(B’)を具備することを特徴とする着色シート類の製造方法。
工程(A’):顔料と、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩およびソルビタン脂肪酸エステルから選択された少なくとも一種の分散剤と、工程(B’)で用いる樹脂液中の液状成分である(メタ)アクリル酸エステルを少なくとも含んでいる希釈剤とを混合して、顔料分散液を調製する工程
工程(B’):液状成分として、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー成分全量に対して50重量%以上、極性基を有するモノエチレン性不飽和単量体をモノマー成分全量に対して1〜30重量%含む樹脂液に、顔料分散液を配合して、顔料を含む樹脂液を調製する工程 - 顔料が、カーボンブラックを少なくとも含んでいる請求項1に記載の着色シート類の製造方法。
- 顔料に代えて、顔料が樹脂成分中に分散された形態の顔料組成物が用いられている請求項1又は2記載の着色シート類の製造方法。
- 分散剤の割合が、顔料全量に対して1〜50重量%である請求項1〜3の何れかの項に記載の着色シート類の製造方法。
- 希釈剤の割合が、顔料:希釈剤(重量比)=1:99〜80:20となる割合である請求項1〜4の何れかの項に記載の着色シート類の製造方法。
- 樹脂液が、有機溶剤を実質的に含んでいない無溶剤型の樹脂液である請求項1〜5の何れかの項に記載の着色シート類の製造方法。
- 着色シート類が、着色された粘着シート類である請求項1〜6の何れかの項に記載の着色シート類の製造方法。
- 着色された粘着シート類が、着色された粘着剤層のみから形成された構成の着色粘着シート類である請求項1〜7の何れかの項に記載の着色シート類の製造方法。
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