JP4789398B2 - ポリイミド組成物およびポリイミド金属積層板 - Google Patents

ポリイミド組成物およびポリイミド金属積層板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子材料分野等に好適に用いられるポリイミド金属積層板に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型携帯化に伴い、回路基板材料として部品、素子の高密度実装が可能なポリイミド金属積層板の利用が増大している。そして、さらなる高密度化に対応するため、配線幅が10〜50μmとなる微細パターンの加工に適するポリイミド金属積層板が望まれ、配線の信頼性の観点から、金属とポリイミド間の密着性の指標であるピール強度が高いことが必要とされている。更に、微細パターンの加工では、TABやCOF(チップオンフィルム)と呼ばれる部品、素子の実装方式が主流であるが、実装時に金-金接合、金-錫接合と呼ばれる300-500℃程度の高温接合が必要で、また近年、環境面の配慮から、部品、素子の実装に用いられてきた鉛入り半田から、鉛を含まないものへと変わってきており、実装時の温度や、特にリペアと呼ばれる部品、素子の取り外し作業時の温度がより高温になってきている。このような背景から、ポリイミド金属積層板は微細加工性、回路信頼性(ピール強度や高温時の耐熱性)がますます重要になってきている。
【0003】
従来よりポリイミド金属積層板は提案されており、例えばピロメリット酸二無水物と4,4’−オキシジアニリン(別称:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル)からなるポリイミドの前駆体ワニスを銅箔上に塗布し乾燥させてからなるポリイミド金属積層板が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、従来用いられている銅箔はポリイミドと高いピール強度を得るために、粗化処理と呼ばれる凹凸があり、粗化処理は根残りと呼ばれる金属のエッチング残りが発生し、配線間でショートする問題が生じ易い。
【0004】
最近ではこれを解決するために粗化処理後の凹凸を小さくしていくことが試みられており、当業者によればこのような低粗度の金属箔に該ポリイミドを塗布した場合、ピール強度は18μmの銅箔を使用した場合せいぜい0.3kN/m程度であり回路基板材料には使用できないことが分かった。これは該ポリイミドがガラス転移温度を持たないいわゆる非熱可塑ポリイミドであることが要因である。
【0005】
そこでこのような低粗度箔を用い高ピール強度を達成する為に、金属箔と接する好適なポリイミドとして、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’ジアミベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物からなるポリイミドが開示されており(特許文献2参照)、これらは約170〜300℃未満のガラス転移温度を有する熱可塑性ポリイミドである。これらを主成分とした場合のポリイミド金属積層板のピール強度は約1.3kN/m以上と従来用途には十分利用できるものの、近年求められているよりシビアな条件で部品や素子を実装する際に、配線と部品や素子の端子がオープンショートと呼ばれる接合不良を防止する為に、高温且つ高圧条件で行なわねばならず、その結果、熱可塑性ポリイミドが変形する場合があることが分かった。
【0006】
つまり、金属箔上に熱可塑性ポリイミド層を積層した金属積層板に、高温且つ高圧条件で実装を行なった場合、配線および素子自体が熱可塑性ポリイミドの変形により沈み込んだり、配線がずれる等の問題が起こってしまい、素子とポリイミド層の隙間が狭くなることから、素子を固定するための樹脂(アンダーフィル)が入らない、素子単部が配線とショートするといったトラブルが発生してしまう。また、配線ずれにより隣接する配線に接触し、ショートを起こす問題も生じる。その為、ポリイミドの変形量が小さいものの開発が望まれていた。
【0007】
【特許文献1】
特開昭61-19352号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2000-052483号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の問題を解決することであって、微細加工が可能な低粗度の金属箔を用いても金属層とポリイミド層とのピール強度に優れ、かつ、高温・高圧下での部品、素子実装に際しても変形が発生しないポリイミド金属積層板を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本出願人らは、鋭意検討した結果、ポリイミド及び/またはその前駆体に、特定の大きさの特定元素を含有する無機物を添加して得られたポリイミドを用いて金属積層体としたものが、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0011】
すなわち本発明は、以下に示すものに関するものである。
(1)ポリイミドの片面若しくは両面に金属箔が積層されたポリイミド金属積層板であって、ポリイミド層が1層以上からなり、少なくとも金属と接するポリイミド層が、ガラス転移温度(Tg)が150℃以上300℃以下であり、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−オキシジアニリン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン及び、3,3’ジアミベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物からなるポリイミド及び/またはその前駆体であり、該ポリイミド及び/またはその前駆体に、0.1以上40wt%以下の割合で、Al、Si、Ca、Ti、Mn、Fe、Cu、Zn、Y、Sn、Bi、Ti、Sb、Zr、Mg、Ba、Pの内、少なくとも1種以上の元素を含有する無機物を含み、その一次粒子のメジアン粒径が5nm以上200nm以下であるポリイミド組成物からなるポリイミドであることを特徴とするポリイミド金属積層板。
(2) 金属層をエッチング除去した後、得られたポリイミドフィルムの波長600nmでの光透過率が10%以上である(1)記載のポリイミド金属積層板。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るポリイミド組成物は、ポリイミド及び/またはその前駆体に、0.1以上40wt%以下、好ましくは5以上30以下の割合で、Al、Si、Ca、Ti、Mn、Fe、Cu、Zn、Y、Sn、Bi、Ti、Sb、Zr、Mg、Ba、Pの内、少なくとも1種以上の元素を含有する無機物を含むものであって、その一次粒子のメジアン粒径が5nm以上200nm以下、好ましくは10nm以上100nm以下、更に好ましくは10nm以上50nm以下のものである。
【0013】
ここで、無機物とは、電気的絶縁性が保持できれば特に制約は無く、例えば、酸化物、窒化物、水酸化物等が選択でき、その他元素も適宜使用できる。
【0014】
Al、Si、Ca、Ti、Mn、Fe、Cu、Zn、Y、Sn、Bi、Ti、Sb、Zr、Mg、Ba、Pの内、少なくとも1種以上の元素を含有する無機物の具体的な例として、酸化珪素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、窒化珪素、窒化アルミニウム、タルク、酸化チタン、燐酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン等が挙げられる。好ましくは、シリカ粒子(SiO2)、アルミナ粒子(Al2O3)である。
【0015】
本発明において用いる上記無機物は、一次粒子のメジアン粒径が5nm以上200nm以下、好ましくは10nm以上100nm以下、更に好ましくは10nm以上50nm以下のものであり、この範囲のものは、樹脂変形を防止するのに充分な効果を有し、また光透過率が低下して検査工程での回路認識ができなくなること等の問題が生じないため好ましい。
【0016】
尚、本発明において、一次粒子とは、単分散又は凝集した粒子を構成する単一粒子を示す。また、メジアン粒径とは、積算粒度分布曲線の50%粒径のことであり、具体的には動的光散乱式粒径分布測定装置により直接粒径分布を測定し評価する方法や、表面走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)による写真観察により、写真を画像処理し数値化する方法により測定可能である。
【0017】
本発明において、用いる上記無機物は、ポリイミド及び/またはその前駆体に対して0.1wt%以上40wt%以下の割合で含むことも必須であり、好ましくは5wt%以上30wt%以下である。この範囲のものは、樹脂変形を防止するのに充分な効果を有し、極端な光透過率低下が発生することなく好ましい。
【0018】
本発明に用いる無機物の粒子の製造方法には、粒径分布が小さく均一なものが得られれば特に制約はないが、例えば、化学蒸気堆積(CVD)、プラズマ、レーザーなど単独または混合したプロセスを用いる気相法や、ゾルゲル法、ミセル、噴霧プロセス、酸化還元反応等を用いる液相法により得ることができる。
【0019】
また、ポリイミドとの相溶性を向上させる為に、粒子表面が、ビニルシラン系、アミノシラン系、エポキシシラン系のシランカップリング剤や、チタネート系やアルミネート系のカップリング処理が施されていることも好ましく、その方法は、溶媒に溶解した処理剤中に無機物の粒子を分散し、適宜加熱攪拌により得られる他、従来公知の方法が利用可能である。
【0020】
無機物とポリイミドの混合方法は、例えば無機粒子を、ポリイミド及び/またはその前駆体溶液や、ポリイミドの重合前の溶媒中に混合し、その後ポリイミド及び/またはその前駆体を重合する方法等が使用できる。
【0021】
また、粒子の分散を均一にする為に、電気的絶縁性を阻害しない範囲で各種界面活性剤を分散剤として加えても良く、混合にはオートクレーブや各種攪拌機、3本ロール、ニーダー、ミル、超音波などが用いることができ、また、混合時の温度や圧力も適宜調整される。また、混合の際、より分散性を高めるために溶液の粘度は1〜50000mPa・sが好ましく、更に好ましくは1〜10000mPa・s、より好ましくは1〜1000mPa・sの範囲であることが望まれる。
【0022】
次に、本発明のポリイミド組成物を用いたポリイミド金属積層板の製造方法について説明する。
【0023】
ポリイミドの片面若しくは両面に金属箔が積層されたポリイミド金属積層板であり、ポリイミド層が同一または異なる組成の1層以上からなり、少なくとも金属と接するポリイミド層が前述の本発明のポリイミド組成物からなるものである。尚、金属と接する該ポリイミド層は、更にガラス転移温度(Tg)が150℃以上300℃以下である。上記範囲内が微細回路が形成可能な低粗度の金属箔と高い接着力を発現させる為に望ましい。
【0024】
また、ポリイミド金属積層板の金属層をエッチング除去した後、得られたポリイミドフィルムの波長600nmでの光透過率が10%以上であることが望まれる。これは、微細回路になるに従い、回路の信頼性をAOIと呼ばれる自動外観検査装置により確認することが主流になっており、また、部品や素子を実装する際にも、その位置合わせの為に画像認識を精度良く行なう必要があるなど、フィルム越しに回路を確認することが重要になってきているからである。その為に、認識が可能とするために光透過率が10%以上のが好ましく、回路の幅やピッチに応じて、更に高い光透過率が求められつつあり、より好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上である。
【0025】
ここで、ポリイミド組成物に用いることのできるポリイミド及び/またはその前駆体の原料としては、用いるジアミンおよび酸二無水物が、所望のガラス転移温度になるように、ジアミンとして1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−オキシジアニリン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン及び、3,3’ジアミベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物からなるものである。
【0026】
ここで、上記ジアミンのうち、0〜50mol%未満の範囲で一部ジアミン及び酸二無水物を代替しても問題なく、代替できるアミン成分としては、例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3ーアミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、
【0027】
1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、
【0028】
1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2−メチルベンゼン、1,3−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)−4−メチルベンゼン、
【0029】
1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2−エチルベンゼン、1,3−ビス(3−(2−アミノフェノキシ)フェノキシ)−5−sec−ブチルベンゼン、1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2,5−ジメチルベンゼン、1,3−ビス(4−(2−アミノ−6−メチルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(2−アミノ−6−エチルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)−4−メチルフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−(4−アミノフェノキシ)−4−tert−ブチルフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2,5−ジ−tert−ブチルベンゼン、1,4−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)−2,3−ジメチルベンゼン、1,4−ビス(3−(2−アミノ−3−プロピルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)−4−メチルベンゼン、1,2−ビス(3−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ)−3−n−ブチルベンゼン、1,2−ビス(3−(2−アミノ−3−プロピルフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン等が挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用しても良い。
【0030】
同様に酸二無水物成分としては、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニルスルホン)二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6,−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらは単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
【0031】
ここでジアミン成分とテトラカルボン酸二無水物成分の反応モル比は、通常、0.75〜1.25の範囲であり、好ましくは、0.8〜1.2の範囲である。
【0032】
また、用いる原料純度は高いほうが好ましく、特にジアミンが各々の分子量より高分子量の不純物を含まないことが好ましく、その為に予め蒸留など定法により不純物を除去する方法が使用できる。
【0033】
また、ポリマー末端を封止する目的でジカルボン酸無水物を添加しても良く、使用されるジカルボン酸無水物としては、例えば無水フタル酸、2,3−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニルジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスルホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカロボン酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラセンジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカルボン酸無水物、1,9−アントラセンジカルボン酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、1−フェニル−2−(3,4−ジカルボキシフェニル)アセチレン無水物、無水マレイン酸等が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物はアミンまたはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換されてもよい。
【0034】
ジカルボン酸無水物の添加量は、通常、主原料である上記特定のジアミン、これと併用する他のアミン化合物、上記特定のテトラカルボン酸二無水物、及び、これと併用する他のテトラカルボン酸二無水物の合計量100モルに対して通常0.001〜0.5モルの範囲、好ましくは0.005〜0.25モルの範囲である。
【0035】
同様に、ポリイミドのポリマー末端を封止する目的でモノアミンを添加してもよい。使用されるモノアミンの例としては、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,4−キシリジン、2,5−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−ニトロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、p−ニトロアニリン、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アニリジン、m−アニリジン、p−アニリジン、o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネチジン、o−アミノベンツアルデヒド、m−アミノベンツアルデヒド、p−アミノベンツアルデヒド、o−アミノベンゾニトリル、m−アミノベンゾニトリル、p−アミノベンゾニトリル、2−アミノビフェニル、3−アミノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェノールフェニルエーテル、3−アミノフェノールフェニルエーテル、4−アミノフェノールフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェノールフェニルスルフィド、3−アミノフェノールフェニルスルフィド、4−アミノフェノールフェニルスルフィド、2−アミノフェノールフェニルスルホン、3−アミノフェノールフェニルスルホン、4−アミノフェノールフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノ−2−ナフトール、2−アミノ−1−ナフトール、4−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、5−アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトール、8−アミノ−2−ナフトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。
【0036】
これらのモノアミンは単独でまたは2種以上組み合わせて使用しても良い。モノアミンの添加量は、通常、主原料である上記特定のジアミン、これと併用される他のアミン化合物、上記特定のテトラカルボン酸二無水物、及び、これと併用される他のテトラカルボン酸二無水物の合計100モルに対して通常0.001〜0.5モルの範囲、好ましくは0.005〜0.25モルの範囲である。
【0037】
また、本発明のポリイミド組成物に50wt%未満でガラス転移温度を調整するために、好ましくはビスマレイミドを添加しても良く、例として4,4’−ビス(4−フェニル)メタン、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−マレイミドフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−(3−マレイミドフェノキシ)フェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)メタン、1,1−ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)エタン、1,2−ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)エタン、2,2−ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)ブタン、2,2−ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)ケトン、ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)スルフィド、ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル)エーテル等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。好ましくは、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼンである。
【0038】
また、ポリイミドおよび/またはその前駆体を重合する際、有機溶媒中に反応をおこなうことが好ましく、使用できる有機溶媒として、例えば、フェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノ−ル、2,4−キシレノ−ル、2,5−キシレノ−ル、2,6−キシレノ−ル、3,4−キシレノ−ル、3,5−キシレノ−ル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、アニソール等が挙げられ、その他公知の溶媒も使用可能である。これらの有機溶媒は単独でもまたは2種以上混合して用いても差し支えない。
【0039】
更に、以下に示す溶媒を共存させても何ら問題ない。共存できる有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、o−クロロトルエン、m−クロロトルエン、p−クロロトルエン、o−ブロモトルエン、m−ブロモトルエン、p−ブロモトルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が挙げられる。
【0040】
ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸の反応時間は、使用するモノマーの種類、溶剤の種類、有機塩基触媒の種類、共沸脱水用溶媒の種類、量及び反応温度により異なるが、目安としては、1時間〜48時間であり、通常4時間から24時間である。また熱イミド化によりポリイミドを得る方法における目安として、留出する水がほぼ理論量に達する(通常は全てが回収されるわけではないので、70〜90%の回収率である。)まで反応することであり、通常数時間から十数時間程度である。この場合、イミド化によって生じる水を、キシレンやトルエン等の共沸剤で除去する方法が一般的で有効である。
【0041】
反応圧力は、特に制限されるものではないが、通常、大気圧で十分である。反応雰囲気は、特に制限されるものではないが、通常、空気、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンであり、好ましくは不活性気体である窒素やアルゴンである。
【0042】
また、本発明のポリイミド組成物を有機溶媒中で製造するに際して、有機塩基触媒が好ましく用いられる。有機塩基触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、キノリン、イソキノリン等が挙げられるが、好ましくはピリジン、γ−ピコリンである。これら触媒の使用量は、重合反応速度が実質的に向上すれば、特に制限はない。
【0043】
本発明のポリイミド金属積層体に係る製造に際し、用いるポリイミド層は本発明のポリイミド組成物から得られる1層だけでも良いが、異なる組成のポリイミドを用いた多層にすることが、ポリイミド金属積層板の外観上の反りや、寸法安定性、耐熱性の面で好ましい。
【0044】
つまり、片面に金属箔が積層されたポリイミド金属積層板の場合、金属箔と接する第1層目のポリイミドは本発明のポリイミドであり、第2層目、第3層目のポリイミド層を有していてもよい。第2層目の好ましいポリイミドとしては、例えばジアミンが、p−フェニレンジアミンおよび/または、4,4’−オキシジアニリンを主成分とし、酸二無水物が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および/または、3,3’4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物および/または、ピロメリット酸二無水物を主成分とするポリイミド等を挙げることができる。このポリイミドを用いることが、ポリイミド金属積層板の寸法安定性や耐熱性の面で好ましい。同様の目的で、第2層目のポリイミド層に市販のポリイミドフィルムも使用でき、例えば、ユーピレックス(登録商標)S、ユーピレックス(登録商標)SGA、ユーピレックス(登録商標)SN(宇部興産株式会社製、商品名)、カプトン(登録商標)H、カプトン(登録商標)V、カプトン(登録商標)E、EN(東レ・デュポン株式会社製、商品名)、アピカル(登録商標)AH、アピカル(登録商標)NPI、アピカル(登録商標)HP(鐘淵化学工業株式会社製、商品名)などが挙げられる。また、該ポリイミドフィルムには密着力を高める目的で、その表面をプラズマ処理、コロナ放電処理、シランカップリング剤処理等を施してもよい。
【0045】
更に第3層目のポリイミドとして使用可能なものとしては、例としてジアミンが、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、p−フェニレンジアミンおよび、4,4’−オキシジアニリンからなり、酸二無水物が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および、ピロメリット酸二無水物からなるポリイミド等を挙げることができ、これらを用いることが好ましい。
これは、金属箔をエッチングした場合に発生する反りを防止するのに役立つ。
【0046】
尚、2層目、3層目のポリイミドにも好ましくは0〜20mol%の範囲で前述したアミン化合物、酸二無水物、末端封止、ビスマレイミドや、本発明の無機物やその他フィラー、シランカップリング剤を適宜加えることができる。
【0047】
ここで、本発明のポリイミド組成物から得られる1層目のポリイミドの厚さは、0.2以上10μm以下であることが好ましく、更に好ましくは1以上4μm以下であり、50−ガラス転移温度より20℃低い温度間の平均線膨張係数が15以上70ppm/℃以下、より好ましくは20以上60ppm/℃であることが望まれる。
【0048】
また、2層目に用いるポリイミド層の厚さは、1以上250μm以下が好ましく、更に好ましくは4以上50μm以下、より好ましくは10以上40μm以下であり、ガラス転移温度が300℃以上又はガラス転移温度が無く、また、100−200℃の平均線膨張係数が5以上30ppm/℃以下、好ましくは10以上20ppm/℃以下であることが望まれる。
【0049】
3層目のポリイミド層の厚さは、0以上10μm以下が好ましく、更に好ましくは0.5以上5μm以下であり、ガラス転移温度が300℃以上又はガラス転移温度が無く、また、100−200℃の平均線膨張係数が10以上60ppm/℃以下、好ましくは20以上40ppm/℃以下であることが望まれる。
【0050】
尚、両面ポリイミド金属積層板の場合の構成も、本発明のポリイミド組成物を1層のみ用いても良いが、好ましくは多層であることが望まれ、その際、少なくとも片方の金属箔に本発明のポリイミド組成物を用い、もう片方の金属箔には本発明のポリイミド組成物またはそれ以外のガラス転移温度が100℃以上250℃未満になるように前述記載の原料から適宜選択されたポリイミドが使用でき、両ポリイミドで挟まれた、ポリイミド層には前述した2、3層目に用いたポリイミドを単独または組み合わせで使用できる。
【0051】
また、ポリイミド組成物から得られるポリイミドフィルムのガラス転移温度+50℃での引張弾性率は、ポリイミド金属積層板の加工時の温度で変形や金属箔との剥離を発生させないために8.0×106Pa以上であることが好ましい。
【0052】
本発明に用いる金属箔の金属種は特に限定はないが、銅及び銅合金、ステンレス鋼及びその合金、ニッケル及びニッケル合金(42合金も含む)、アルミニウム及びアルミニウム合金等が挙げられる。好ましくは銅及び銅合金である。また、これらの金属表面に防錆層や耐熱層(例えば、クロム、亜鉛などのメッキ処理)、シランカップリング剤などを形成したものも利用できる。好ましくは銅および/または、ニッケル、亜鉛、鉄、クロム、コバルト、モリブテン、タングステン、バナジウム、ベリリウム、チタン、スズ、マンガン、アルミニウム、燐、珪素等のうち、少なくとも1種以上の成分と銅を含む銅合金であり、これらは回路加工上好まれて使用される。特に望ましい金属箔としては圧延または電解メッキ法によって形成された銅箔であり、その好ましい厚さは3〜150μm、更に好ましくは3〜35μm、より好ましくは3〜12μmである。
【0053】
該金属箔は両面共に如何なる粗化処理も施されていないものであっても、片面若しくは両面に粗化処理が施されていても良いが、好ましくは低粗度または無粗化処理箔が好ましく、使用可能な市販品の例としてF1-WS、F0-WS(古河サーキットフォイル社製 商品名)、BHY、NK120(ジャパンエナジー社製 商品名)、SLP、USLP(日本電解社製 商品名)、TQ-VLP、SQ-VLP、FQ-VLP(三井金属鉱業社製 商品名)、C7025、B52(オーリン社製 商品名)等が挙げられる。また、その表面の10点平均粗さ(Rz)が、ポリイミド層に接する面において3μm未満、好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下であり、その裏面が3μm以下、好ましくは2μm以下、更に好ましくは1μm以下であることが望まれる。
【0054】
表面の10点平均粗さ(Rz)は、JIS B-0601に規定される方法であり、カットオフ値0.25mm、測定長さ2.5mmとし、金属箔の幅方向に向かって測定を行う。
【0055】
また、回路の信頼性の点から、金属箔とポリイミドのピール強度が常態で0.5kN/m以上有ることが望まれ、より好ましくは0.6kN/m以上あることが回路加工時の熱処理や溶剤処理時の信頼性に繋がる。
【0056】
更に金属箔のポリイミド層に接する面の表面に、ニッケルが0.05〜1.0mg/dm2、好ましくは0.1〜0.4mg/dm2、亜鉛が0.5mg/dm2以下、好ましくは0 mg/dm2以上0.3mg/dm2以下、より好ましくは0mg/dm2以上0.1mg/dm2以下、クロムが0.2mg/dm2以下、好ましくは0 mg/dm2以上0.1mg/dm2以下、珪素が0.2mg/dm2以下、好ましくは0 mg/dm2以上0.1mg/dm2以下それぞれ付着していることが、回路の信頼性の面で望ましい。また、ポリイミド層に接しない面にも、ニッケルや亜鉛メッキ、更にクロメート処理が施されていることが好ましい。
【0057】
ここで珪素はポリイミドとの密着を高める目的で施されるシランカップリング剤由来のものである。このシランカップリング剤は、金属箔表面処理の最表層にアルコールや水に溶解させたものを均一に塗布し、その後50-150℃程度で乾燥し形成させることが一般的で、その種類も、ビニルトリメトキシシランなどのビニルシラン系、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系、γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン系などが代表的であるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
ポリイミド金属箔積層体の製造方法としては、ポリイミドと金属箔が、加熱圧着により積層される、いわゆるラミネート方式か、または、ポリイミドの前駆体ワニスを金属箔に塗布乾燥して積層される、キャスト方式か、さらにそれらを組み合わせることで積層させるか、それらいずれかを適宜選択できるが、ポリイミド層の厚さが25μmを超える用途では、ラミネート方式が乾燥に要する時間が短くて済み、生産能力とコスト面で好ましい。
【0059】
ここで、ラミネート方法としては、加熱プレス法及び/又は連続ラミネート法が挙げられる。加熱プレス法としては、例えば、プレス機の所定のサイズに切りだした金属箔とポリイミドとを重ね合わせを行ない加熱プレスにより熱圧着することにより製造できる。
【0060】
連続ラミネート法としては、特に制限は無いが、例えば、ロールとロール間に挟み込み、張り合わせを行なう方法がある。このロールは金属ロール、ゴムロール等が利用できる。材質に制限はないが、金属ロールとしては、鋼材やステンレス材料が使用される。表面にハードクロムメッキ、タングステンカーバイド等表面硬度を高めた処理ロールを使用することが好ましい。ゴムロールとしては、金属ロールの表面に耐熱性のあるシリコンゴム、フッ素系のゴムを使用することが好ましい。
【0061】
また、ベルトラミネートと呼ばれる、上下2本の金属ロールを1組とし、それを1組以上直列に配置した上下ロール間に上下2つのシームレスのステンレスベルトを間に配置させ、そのベルトを金属ロールにより加圧し、更に、金属ロールやその他熱源により加熱させることで連続ラミネートしても良い。
【0062】
ラミネート温度としては、200〜400℃の温度範囲で有れば良く、好ましい加熱方式は、伝導加熱方式の他、遠赤外等の輻射加熱方式、誘導加熱方式等も利用できる。
【0063】
加熱プレス法及び/又は連続ラミネート後、加熱アニールすることも好ましい。加熱装置として、通常の加熱炉、オートクレーブ等が利用できる。加熱雰囲気として、空気、イナートガス(窒素、アルゴン)等が利用できる。加熱方法としては、フィルムを連続的に加熱する方法またはフィルムをコアに巻いた状態で加熱炉に放置する方法のどちらの方法も好ましい。加熱方式としては、伝導加熱方式、輻射加熱方式、及び、これらの併用方式等が好ましい。加熱温度は、200〜600℃の温度範囲が好ましい。加熱時間は、0.05〜5000分の時間範囲が好ましい。
【0064】
キャスト方法としては、ポリイミド及び/またはその前駆体のポリアミック酸の溶液(以下、これらを総称してワニスという)を直接塗布・乾燥することにより製造することが出来る。ワニスは、作業性を考慮すると、ワニス中のポリイミド/ポリアミック酸の含有率は5〜70重量%が好ましい。また25℃でのE型粘度は1〜100,000mPa・sが好ましい。
【0065】
直接塗布する方法としては、ダイコーター、コンマコーター、ロールコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スプレーコーター等の公知の方法が採用できる。塗布する厚み、ワニスの粘度等に応じて適宜利用できる。
【0066】
塗布したワニスを乾燥・キュアする方法は、通常の加熱乾燥炉が利用できる。
乾燥炉の雰囲気としては、空気、イナートガス(窒素、アルゴン)等が利用できる。乾燥の温度としては、溶媒の沸点により適宜選択するが、60〜600℃の温度範囲が好適に利用される。乾燥の時間は、厚み、濃度、溶媒の種類により適宜選択するが0.05〜500分程度で行なうのが望ましい。
【0067】
また、製造工程中や最終製品のポリイミド層の表面に保護フィルムを貼付することも搬送性や異物等のコンタミ防止の観点から好ましい。保護フィルムとしては、弱粘着性を有する保護フィルムが好ましい。保護フィルムの粘着力が弱いと、巻取り工程において剥離することがあり、巻しわ、折れ、すじ等の発生を防止する効果が低下する。また、強すぎると、保護フィルムが剥離し難くなり、接着テープの破れ等、すじ、しわが発生する原因となることがある。かかる点を考慮すると、熱可塑性ポリイミド層に対する粘着力が0.1〜50g/cmの範囲にあることが好ましい。保護フィルムの厚みは、10〜100μmの範囲にあるものが好ましい。
【0068】
保護フィルムの基材としては、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム等が使用できる。これらのフィルム用樹脂の成分を多層成形した多層フィルムも使用できる。上記の粘着力を示すものは、フィルム単体として使用できる。市販のフィルムとして、例えば、サニテクト(サンエー化研株式会社製、商品名)、MF1(三陽化成株式会社製、商品名)等が挙げられる。
【0069】
また、上記単層または多層フィルムやポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル等のフィルムの表面に弱粘着性の粘着剤層を形成したフィルムも好適に使用できる。粘着剤成分には特に制限はないが、アクリル系粘着剤、ウレタン粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコン系粘着剤等が挙げられる。好ましくはポリエステルフィルムにアクリル系粘着剤を積層したものである。
【0070】
本発明により提供されるポリイミド金属箔積層板は、金属箔とポリイミド層のピール強度が強いことから、エッチング、穴あけ、メッキ等の加工を行ない10〜40μmの微細加工を形成しても、電気的信頼性に優れ、且つ、ポリイミドとの密着が強く、高温での部品、素子実装時に変形や剥がれ等の問題の無い電子部品として高密度実装加工が可能となる。
【0071】
本発明により、金属との接着を阻害すること無しに、高温・高圧下で部品や素子を実装する際に変形がほとんど発生することなく、微細回路が形成可能な低粗度の金属箔とも高い接着力を発現するポリイミド組成物と、それを用いたポリイミド金属積層板を得ることが可能となった。
【0072】
本発明のポリイミド組成物及びポリイミド積層板は、半導体素子の封止材料やアンダーフィル材、リードフレームの固定用材料、フレキシブル配線基板などに使用されるカバーフィルム、レジスト材等に好ましくは使用できる。
【0073】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
ピール強度、ガラス転移温度、光透過率、変形量、メジアン粒径は、下記の方法により測定した。
(1)ピール強度(kN/m)
長さ50mm、幅1mmの導体を、金属箔をエッチングすることにより形成し、JIS C-6471に規定される方法に従い、短辺の端から金属導体側をポリイミド層から剥離角度を90°、剥離速度を50mm/minにて剥離し、その応力を測定した。
(2)ガラス転移温度(Tg)(℃)
板ガラス上に合成したワニスを乾燥後10μm程度になるように塗布し、50−270℃まで窒素パージしたオーブン中で7℃/min昇温にて加熱させた後、80℃程度の熱水中で剥離後、室温〜80℃程度で乾燥させたフィルム、約10〜20mgをJISC6481に準拠し、マック・サイエンス社(現 ブルカー・エシエックスエス社)製DSC3110を用いDSC(示差走査型熱量計)測定により10℃/minで450℃まで昇温させた時の変化から求めた。
【0074】
(3)光透過率(%)
ポリイミド金属積層板の金属箔を40℃の塩化第二鉄溶液でエッチング除去後、フィルムを十分に水洗し、室温〜80℃程度で乾燥させた後、日立ハイテクノロジーズ社製分光光度計U-3010を用い、波長200〜850nm、スキャンスピードを600nm/min、測定回数1回の条件で測定した後、600nmにおける光透過率の値を読み取った。
(4)変形量(μm)
マック・サイエンス(現 ブルカー・エシエックスエス)社製TMA-4000を用い、ポリイミド金属積層体の金属箔をエッチング除去後のポリイミドフィルムで、金属と接していたポリイミド面と先端形状がφ1mmの円柱形である石英製ペネトレーション試験棒が接するように試料を試料台にセットする。加重50gにセットし、常温から昇温速度10℃/分で350℃まで加熱しながらペネトレーション試験棒の変位を記録する。一方、測定器の熱変形による誤差を考慮するため、試料なしで同様の試験を行ない、350℃における試料をセットした場合の測定値とセットしない場合の測定値の差を変形量とした。
(5)メジアン粒径(nm)
無機物粒子をエポキシ樹脂で包埋し、ウルトラミクロトームを用い約80nm厚の薄切片を作成し、透過型電子顕微鏡(TEM):日立 H−8100にて加速電圧:75kVで200000倍(但し、粒径が200nmを超える場合50000倍)の写真を撮り、その中から、任意の視野中でi個(100個以上)の一次粒子を観察し、円相当径(di)を測定する。尚、一次粒子が複数凝集した二次粒子についても、二次粒子を構成する一次粒子径を同様の方法により求める。その後、得られた粒径の積算粒度分布曲線を描き、度数50%の径をメジアン粒径とした。
【0075】
また、実施例に用いた酸二無水物、ジアミンの略称は以下の通りである。
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
PPD:p−フェニレンジアミン
ODA:4,4’−オキジアニリン
m−BP:4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル
APB:1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
【0076】
合成例1
撹拌機及び窒素導入管を備えた容器に、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸の含有率が15重量%になるように溶媒としてDMAcを加え、これにAPBを加え、溶解するまで室温にて撹拌を行った。その後、ジアミンを1としたときのモル比で0.997分のBTDAを加え、60℃において4時間撹拌を行い、ポリアミック酸ワニスを得た。得られたポリアミック酸の25℃でのE型粘度は250mPa・s、Tgは195℃で、融点は検出されなかった。
【0077】
合成例2
撹拌機及び窒素導入管を備えた容器に、溶媒としてDMAcとNMPを7:3の割合でポリイミド前駆体であるポリアミック酸の含有率が10重量%になるように加え、これに総ジアミンと総酸二無水物のモル比が1:0.997になるようにPPD(30mol%)、及び、ODA(49mol%)を加え、撹拌しながら50〜60℃に加熱して溶解させた。その後、氷で約30℃になるまで冷却した後、BPDA(30mol%)を加え60℃に加熱し約2時間撹拌を行った。さらに、m−BP(21mol%)を加え60℃に温度を保ちながら撹拌を行った。最後にPMDA(70mol%)を加え60℃で2時間撹拌を行い、ポリアミック酸溶液を得た。 得られたポリアミック酸の25℃でのE型粘度は500mPa・s、Tg、融点共に検出されなかった。
【0078】
実施例1
撹拌機及び窒素導入管を備えた容器に、合成例1のワニスに無機物として、メジアン粒径(22.7nm)のシリカ粒子をポリアミック酸重量に対して5wt%添加し、自転・公転プロペラレス混和方式で公転速度2000rpm、自転速度800rpmにより7分間混練後、超音波により分散を行ないポリイミド組成物のワニスを得た。
【0079】
次に、市販のポリイミド樹脂フィルム(東レ・デュポン(株)製、商品名:カプトン(登録商標)100EN)を用い、第一面に得られたワニスをロールコータ-により乾燥後の厚さで4μmになるように塗布し、115℃2分乾燥後、第二面に合成例3のワニスをロールコータ-により乾燥後の厚さで4μmになるように塗布し、115℃2分、140℃2分、180℃5分、265℃2分、エアーフロート方式の乾燥炉にて乾燥を行い、絶縁フィルムを得た。
【0080】
この絶縁フィルムの無機物を含むポリイミド組成物からなる第一面と電解銅箔(古河サーキットフォイル社製F0-WS箔厚さ9μm、ポリイミド積層面Rz:0.9μm、裏面Rz:1.5μm)が重なるようにして、130℃15分プレドライ後、温度260℃、圧力1.5MPa下で4時間加熱圧着し、ポリイミド金属積層板を得た。得られたポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0081】
実施例2
合成例1のワニスに実施例1のシリカ粒子を10wt%加えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0082】
実施例3
合成例1のワニスに実施例1のシリカ粒子を20wt%加えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0083】
実施例4
合成例1のワニスに実施例1のシリカ粒子を40wt%加えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0084】
実施例5
合成例1のワニスに実施例1のシリカ粒子に替えて、メジアン粒径14.5nmのアルミナ粒子を20wt%を加えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0085】
比較例1
合成例1のワニスをカプトン150ENの第1面に塗布した以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0086】
比較例2
シリカ粒子を50wt%加えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0087】
比較例3
合成例1のワニスに実施例1のシリカ粒子に替えて、メジアン粒径310nmのシリカ粒子を20wt%加えた以外は実施例1と同様の方法でポリイミド金属積層板を得た。得られた、ポリイミド金属箔積層板を評価した結果を表1に示す。
【0088】
【表1】
Figure 0004789398
【0089】
【発明の効果】
本発明のポリイミド金属箔積層板は、金属箔と接するポリイミドに特定範囲の無機粒子を含んでいることにより、加熱時の変形量が殆ど無く、微細加工が可能な低粗度の金属箔とも高い密着性を有し、且つ、金属箔を除去した後のポリイミドフィルムの光透過率が高く、高密度配線や高信頼性実装を必要とする、フレキシブルプリント配線板、ICパッケージ、LCD配線板等の配線基材として有効に利用できる。

Claims (1)

  1. ポリイミドの片面若しくは両面に金属箔が積層されたチップオンフィルム用途のポリイミド金属積層板であって、ポリイミド層が1層以上からなり、少なくとも金属と接するポリイミド層が、
    0.2μm以上10μm以下の厚さを有し、
    ガラス転移温度(Tg)が150℃以上300℃以下であり、
    1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,4’−オキシジアニリン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン及び、3,3’ジアミベンゾフェノンからなる群から選ばれた少なくとも一種のジアミンと、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’、4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物からなる群から選ばれた少なくとも一種のテトラカルボン酸二無水物からなるポリイミド及び/またはその前駆体であり、
    該ポリイミド及び/またはその前駆体に、0.1以上40wt%以下の割合で、Al、Si、Ca、Ti、Mn、Fe、Cu、Zn、Y、Sn、Bi、Ti、Sb、Zr、Mg、Ba、Pの内、少なくとも1種以上の元素を含有する無機物を含み、その一次粒子のメジアン粒径が5nm以上200nm以下であるポリイミド組成物からなるポリイミドであり、
    前記金属箔の前記ポリイミドに接する面の10点平均粗さが2μm以下であり、かつ
    金属層をエッチング除去した後、得られたポリイミドフィルムの波長600nmでの光透過率が10%以上である、チップオンフィルム用途のポリイミド金属積層板。
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