JP4789054B2 - ダイコートユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行するウェブに塗工液を塗布する塗工装置の技術分野に属し、詳しくはバックアップロール式のダイコートユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来より使用されている一般的なバックアップロール式のダイコートユニットを示す斜視図である。同図に示すダイコートユニットは、ベース1の上に間隔を置いて一対のフレーム2を立設してあり、それらフレーム2の間にバックアップロール3を回転可能に支持している。そして、そのバックアップロール3に掛け回された状態で走行するウェブWに対して塗工液を塗布するため、ダイヘッドからなる塗布部4がダイ受け台5の上に支持されており、そのダイ受け台5はベース1に対して移動することで位置調整が可能である。
【0003】
このダイコートユニットは、バックアップロール3のロール素材として金属を使用しており、そのバックアップロール用の軸受には転がり軸受6を採用している。また、ダイ受け台5のベース1に対する移動機構としてエアシリンダとLMガイドを使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来のダイコートユニットは、バックアップロールに金属製のものを使用している。ところが、金属ロールでは経年変化及び温度変化により金属の組成が変わり、ロール単体の回転精度やフレームの寸法に変化が生じるという問題があった。また、金属ロールは、打痕及び傷によりロール表面が盛り上がり、ウェブへの傷付き及びダイヘッド先端との接触が問題となっていた。
【0005】
また、従来のダイコートユニットは、バックアップロール用の軸受に転がり軸受を使用しているが、図2に示すように、バックアップロールの軸部3aを支持する転がり軸受6における転動体7の加工精度の影響により、ロール回転時において図2(c)のaで示す変位量で半径方向への変位が生じ、その結果、バックアップロールの半径方向の回転にガタが生じ、転がり軸受6の転動体7のピッチにあった段ムラが生じるという問題があった。
【0006】
また、従来のダイコートユニットは、ダイ受け台のベースに対する移動機構としてエアシリンダとLMガイドを使用している。ところが、図3に示すように、LMガイドでは、LMブロック5a、LMレール5b及び転動体5cの加工精度の影響により水平度が出ないという問題点があり、また図4に示すように、エアシリンダでは、エアシリンダ5dのエア圧や位置決めよう押し当てブロック5eの平面度より位置決め精度の再現性がないという問題点があった。
【0007】
このように、従来のダイコートユニットは、上記のような問題点を有していることから、塗布時において5μm以下の膜厚が要求されるような高精度な薄膜塗工は困難であった。
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高精度な薄膜塗工を可能としたダイコートユニットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のダイコートユニットは、ベース上に間隔を置いて一対のフレームが立設され、それらフレームの間にバックアップロールが回転可能に支持されており、そのバックアップロールに掛け回された状態で走行するウェブに対して塗工液を塗布するため、ダイヘッドがダイ受け台の上に支持されており、そのダイ受け台はベースに対して移動することで位置調整が可能であるように構成されたダイコートユニットにおいて、バックアップロールのロール素材としてグラナイト石を使用し、そのバックアップロール用の軸受に静圧軸受を使用することにより、静圧軸受の媒体がバックアップロールの軸部と軸受の間の形状誤差の影響を緩和するようにし、ダイ受け台のベースに対する移動機構としてリニアモータとエアスライドを使用し、エアスライドをリニアモータで駆動するようにしたことを特徴としている。
【0010】
そして、上記構成のダイコートユニットにおいて、さらに、フレーム、ベース、ダイ受け台の素材にもグラナイト石を使用することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明のダイコートユニットは、基本的には図1に示したものと同様な構成であり、図1に示したダイコートユニットに対し、バックアップロールの材質、バックアップロールの軸受、ダイ受け台のベースに対する移動機構に改良を加えたものである。
【0013】
本発明では、バックアップロール単体の真円度向上ために、バックアップロールのロール素材としてグラナイト石(御影石)を使用する。グラナイト石は内部組成の経時変化がなく、温度変化の影響を受けにくいため、元の温度に戻れば、寸法、真円度等の精度は再現される。そして、グラナイト石製のバックアップロールは、打痕等により表面に傷は付くが、ロール表面に盛り上がりは形成されないため、ウェブへの傷付き及びダイヘッド先端との接触が起こりにくい。
【0014】
また、グラナイト石の振動減衰比は金属の1.4〜4.2倍あり、金属に比べると防振、除振性能が優れている。そのため、ダイコートユニットのフレーム、ベース及びダイ受け台の材質に採用することで、駆動部の振動やダイ組付け時の衝撃等を吸収することができる。
【0015】
次に、本発明では、バックアップロール組付け精度向上のために、バックアップロール用の軸受として、空気や油などを媒体する静圧軸受を使用する。図5に示すように、静圧軸受11では、空気や油などの媒体12がバックアップロールの軸部3aと軸受11の間の形状誤差の影響を緩和し、滑らかな回転運動が行われ、転がり軸受に比べロールの半径方向の回転精度が向上する。例えば、通常の転がり軸受で半径方向の回転精度は1〜2μmであるが、静圧軸受では0.5μm程度である。また、静圧軸受は非接触であるため、軸受の磨耗は皆無で、寿命も転がり軸受に比べて長くなる。
【0016】
さらに、本発明では、ダイ受け台の高精度な位置決めを可能にすべく、ダイ受け台のベースに対する移動機構として、位置決め分解能が細かいリニアモータと、ダイ受け台の高精度な水平度出しのためにエアスライドを使用する。図6に示すように、ブロック13とスライド14との隙間にある空気膜がスライド部分の加工精度を緩和するため、位置決め精度及び水平度が出やすい。例えば、従来の位置決め精度は1μm程度であるのに対し、エアスライドでは0.1μm程度と大幅に改善される。そして、図7に示すように、エアスライドをリニアモータ15で駆動することにより、高精度で位置決めが行われる。
【0017】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明によるダイコートユニットは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、ベース上に間隔を置いて一対のフレームが立設され、それらフレームの間にバックアップロールが回転可能に支持されており、そのバックアップロールに掛け回された状態で走行するウェブに対して塗工液を塗布するため、ダイヘッドがダイ受け台の上に支持されており、そのダイ受け台はベースに対して移動することで位置調整が可能であるように構成されたダイコートユニットにおいて、バックアップロールのロール素材としてグラナイト石を使用し、そのバックアップロール用の軸受に静圧軸受を使用することにより、静圧軸受の媒体がバックアップロールの軸部と軸受の間の形状誤差の影響を緩和するようにし、ダイ受け台のベースに対する移動機構としてリニアモータとエアスライドを使用し、エアスライドをリニアモータで駆動するようにしたことを特徴としているので、バックアップロール単体の真円度、そのバックアップロールを組み付けた時の回転精度、ユニットの位置決め精度及びダイ受け台の水平度が向上するため、高精度な薄膜塗工が可能となる。
【0019】
そして、フレーム、ベース、ダイ受け台の素材にもグラナイト石を使用することにより、駆動部の振動やダイ組付け時の衝撃等が吸収されるためさらに高精度な薄膜塗工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なバックアップロール式のダイコートユニットを示す斜視図である。
【図2】バックアップロールの軸部を支持する転がり軸受の説明図である。
【図3】ダイ受け台のベースに対する従来の移動機構を構成するLMガイドを示す説明図である。
【図4】ダイ受け台のベースに対する従来の移動機構を構成するエアシリンダを示す説明図である。
【図5】バックアップロールの軸部を支持する静圧軸受の説明図である。
【図6】ダイ受け台のベースに対する本発明の移動機構を構成するエアスライドを示す説明図である。
【図7】ダイ受け台のベースに対する本発明の移動機構を構成するリニアモータを示す説明図である。
【符号の説明】
1 ベース
2 フレーム
3 バックアップロール
4 塗布部
5 ダイ受け部
5a LMブロック
5b LMレール
5c 転等体
5d エアシリンダ
5e 押し当てブロック
6 転がり軸受
7 転動体
11 静圧軸受
12 媒体
13 ブロック
14 スライド
15 リニアモータ
W ウェブ
Claims (2)
- ベース上に間隔を置いて一対のフレームが立設され、それらフレームの間にバックアップロールが回転可能に支持されており、そのバックアップロールに掛け回された状態で走行するウェブに対して塗工液を塗布するため、ダイヘッドがダイ受け台の上に支持されており、そのダイ受け台はベースに対して移動することで位置調整が可能であるように構成されたダイコートユニットにおいて、バックアップロールのロール素材としてグラナイト石を使用し、そのバックアップロール用の軸受に静圧軸受を使用することにより、静圧軸受の媒体がバックアップロールの軸部と軸受の間の形状誤差の影響を緩和するようにし、ダイ受け台のベースに対する移動機構としてリニアモータとエアスライドを使用し、エアスライドをリニアモータで駆動するようにしたことを特徴とするダイコートユニット。
- フレーム、ベース、ダイ受け台の素材にグラナイト石を使用したことを特徴とする請求項1に記載のダイコートユニット。
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