JP2000157908A - 枚葉塗工方法及び枚葉塗工装置、カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

枚葉塗工方法及び枚葉塗工装置、カラーフィルタの製造方法

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JP2000157908A
JP2000157908A JP33371298A JP33371298A JP2000157908A JP 2000157908 A JP2000157908 A JP 2000157908A JP 33371298 A JP33371298 A JP 33371298A JP 33371298 A JP33371298 A JP 33371298A JP 2000157908 A JP2000157908 A JP 2000157908A
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Nobuyuki Ishikawa
信行 石川
Satoshi Kokubo
智 小久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイコータを用いた塗料の枚葉塗工方法にお
いて、塗工開始部及び塗工終了部における膜厚の盛り上
がりを低減して均一な膜厚の有効領域を広げる。 【解決手段】 定常塗工部である中央部における口金1
のスリット5の先端部2と被塗工材7とのクリアランス
2 に対して、塗工開始位置及び塗工終了位置における
クリアランスt1 、t3 を狭くして塗料ビード4の容積
を小さくすることによって、塗工開始位置及び塗工終了
位置に発生する膜厚の盛り上がりを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体製造
分野におけるレジスト塗工や、光学フィルタ製造分野に
おける紫外線吸収層塗工等の精密塗工において、液体状
の塗料を枚葉方式で供給される被塗工材の表面にダイコ
ータを用いて塗工する枚葉塗工方法及び該方法を実施す
るための枚葉塗工装置と、該方法を用いたカラーフィル
タの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、光学フィルタ用のプラスチッ
ク基板や、液晶ディスプレイ用のガラス基板、カラーフ
ィルタ用のガラス基板などのように、塗工方向の長さが
1mにも満たないような小さな基板に様々な塗料を薄
く、しかも均一に塗布することが強く要請されている。
工業的にこのような基板に塗膜を形成するためには、被
塗工材を1枚ずつコータに供給し、塗料を塗布し、乾燥
などの次工程に搬送する枚葉塗工方式を採用することに
なる。
【0003】また、被塗工材に塗膜を形成するに当っ
て、スピンコータ、バーコータ、ロールコータが広く用
いられている。
【0004】このうち、スピンコータを用いる方法は、
半導体ウエハのフォトレジスト塗布に広く用いられてい
る方法であり、回転する被塗工材の表面中央に塗料を滴
下することによって塗膜を形成することができる。そし
て、この方法により得られる塗膜は塗料の種類をこの方
法に適したものに設定することにより、被塗工材の全範
囲にわたって膜厚をかなり精度良く均一化できる。しか
しながら、所定の膜厚の塗膜を得るための塗料の使用量
が著しく多く、不経済である。また、被塗工材のエッジ
部や裏面に塗料が付着したり、装置内に飛散した塗料が
ゲル化或いは固形化することがあり、工程の安定性、清
浄性に欠けるので、塗工製品の品質低下の原因になって
しまう。
【0005】ロールコータを用いる方法は、ローラを介
して塗料を被塗工材に転写する方法であり、長尺の被塗
工材、ロール状に巻き取られた被塗工材への塗工を行な
うことができる。しかし、塗料がパンからアプリケーシ
ョンロール、被塗工材へ順次送られている関係上、塗料
が空気に曝される時間が長く、ひいては、塗料の吸湿、
酸化による変質が起こり易いのみならず、異物の混入も
発生し易い。その結果、塗工製品の品質低下を招いてし
まう。
【0006】バーコータを用いる方法は、ロッドに細い
ワイヤを巻いたバーを用いて被塗工材に塗料を塗布する
方法である。この方法ではロッドに巻かれたワイヤが被
塗工材に接するため塗膜にスジが入り易いという不都合
がある。
【0007】このような不都合を考慮して、近年に到っ
て、ダイコータを用いたダイコート法が提案されてい
る。そして、ダイコータをカラーフィルタの製造に応用
する提案が特開平5−11105号公報、特開平5−1
42407号公報、特開平6−339656号公報にお
いてなされている。
【0008】ダイコータは、従来から厚膜塗工や、高粘
度塗料を連続塗布する用途に広く採用されており、ダイ
コータを用いて被塗工材塗膜を形成する場合には米国特
許第4,230,793号、米国特許第4,696,8
85号、米国特許第2,761,791号に見られるよ
うにカーテンフロー法、押出法、ビード法などの塗工方
法が知られる。中でも上記ビード法は、ダイコータの口
金に設けられたスリットから塗料を吐出して、口金と一
定の間隔を保って相対的に走行する被塗工材との間に塗
料ビードと呼ばれる塗料溜りを形成し、この状態で被塗
工材の走行に伴って塗料を引き出して塗膜を形成する。
そして、塗膜形成により消費される量と同量の塗料をス
リットから供給することにより塗膜を連続的に形成する
ビード法を採用すれば、形成された塗膜は膜厚の均一性
をかなり高精度に達成できる。また、塗料の無駄がほと
んどなく、また、スリットから吐出されるまで塗料送液
経路が密閉されているのであるから、塗料の変質、異物
の混入を防止でき、得られる塗膜の品質を高く維持でき
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶デ
ィスプレイに用いるカラーフィルタの製造における着色
層の塗布においては、膜厚のムラは色ムラとして直接品
質に影響し、またオーバーコート層の塗布においては膜
厚のムラは液晶層のギャップに影響する。そのため、高
い膜厚均一性の薄膜の塗布が要求されていた。
【0010】ダイコータによる塗膜の膜厚ムラは、原理
上、塗工方向(被塗工材の相対移動方向)のムラと塗工
幅方向のムラに分けることができ、それぞれの現象に応
じて対策が必要となる。塗工方向のムラの主たる原因
は、塗工中における被塗工材を保持するステージまたは
塗料吐出装置の水平移動速度の変動、塗料供給装置から
の薬液の吐出レートの変動などが挙げられる。
【0011】また、塗工幅方向のムラに関しての原因
は、塗料供給装置のスリット内において塗料の圧力が塗
工幅方向に均一でないことなども挙げられるが、塗料供
給装置先端部、つまりフロントリップ面及びリアリップ
面と塗料、さらに被塗工材表面と塗料の界面物性や塗料
自身の凝集性などにより塗料ビードの部分的な容積が塗
工幅方向においてばらつくことが主な原因となってい
る。
【0012】そこで、塗工方向のムラに対してはステー
ジまたは塗料吐出装置の水平移動精度の向上のためにリ
ニアモータやエアベアリングを用いたり、塗料供給装置
からの薬液の吐出レート精度の向上のためにパルスモー
タ駆動のダイヤフラムポンプや低圧制御のエアーポンプ
を用いることが行なわれている。
【0013】また、塗工幅方向のムラに対しては、塗料
の表面エネルギーを上げたり、口金先端部のフロントリ
ップ幅やリアリップ幅を塗料の凝集性や表面エネルギー
に対して最適な幅に設計することにより塗工幅方向にお
ける塗料ビードの部分的な容積のばらつきを抑制するこ
とが行なわれている。
【0014】しかしながら、それ以外にダイコータによ
る塗工において塗工開始部付近と塗工終了部付近におい
て塗料が盛り上がるという問題がある。これは、被塗工
材の有効領域において一定の厚さの膜厚を形成するため
に必要な塗料ビードの容積が塗工開始部付近と塗工終了
部付近においては大きすぎるため、リップが被塗工材に
近づく時及び離れる時に必要以上に塗料が被塗工材に付
着するためである。特に、塗工終了部付近においては、
塗工直後から乾燥までの間に塗料の自己レベリング作用
により被塗工材中央部に向かって塗料が戻り、塗料の戻
った領域は塗膜の平均膜厚に対して著しく厚い塗膜が形
成される。塗料の表面エネルギーを下げた場合、この塗
料の自己レベリング作用が大きくなる傾向にあり、結果
として塗膜の著しく厚い部分が拡大し、被塗工材の有効
領域(膜厚が均一な領域)が狭くなり塗工品の品質を低
下させ、製造コストの増大を招くという問題点がある。
【0015】そこで、従来、塗料吐出装置のリップ先端
部と被塗工材の距離(クリアランス)をスキージ塗布レ
ベルに狭く設定し、ビードを小さくする方法が用いられ
ているが、この方法ではビード切れが生じ易く、塗工速
度が遅く、また、被塗工材の厚さムラにより塗料吐出装
置のリップと被塗工材が接触する事故が発生するという
問題がある。
【0016】本発明の目的は、上記問題を解決し、カラ
ーフィルタの着色層のような薄膜を、均一な膜厚で塗工
することにあり、特に、塗工開始部及び終了部での膜厚
の盛り上がりを低減して、有効領域が広く高品質の塗膜
を歩留良く塗工する塗工方法及び該塗工方法に用いる装
置と、該塗工方法を利用したカラーフィルタの製造方法
を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被塗
工材と塗料吐出装置の少なくとも一方を他方に対して相
対的に移動させながら、上記被塗工材表面に塗料吐出装
置のスリットより塗料を吐出させて塗膜を形成する枚葉
塗工方法であって、塗料吐出装置のスリット先端と被塗
工材との距離が、塗工領域内の塗工開始位置及び終了位
置の少なくとも一方において、塗工領域の中央部よりも
狭いことを特徴とする枚葉塗工方法である。
【0018】請求項2の発明は、上記本発明の塗工方法
に用いる塗工装置であって、塗料供給装置と、該塗料供
給装置から供給された塗料を被塗工材に向けて吐出する
スリットを有する塗料吐出装置と、被塗工材を保持する
ステージと、上記塗料吐出装置とステージの少なくとも
一方を他方に対して相対的に移動させる手段と、上記塗
料吐出装置とステージのいずれかを他方に対して相対的
に移動させている時に、該塗料吐出装置を垂直方向に移
動させる手段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】また、請求項3の発明は、透明基板上に、
開口部を有する遮光層と、少なくとも該開口部を埋める
着色層と、保護層を有するカラーフィルタの製造方法で
あって、上記遮光層、着色層、保護層、及びこれらの層
の製造工程において用いられるレジストの少なくとも1
層の形成工程において、上記本発明の枚葉塗工方法を用
いることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】図2に、本発明の枚葉塗工装置の
好ましい一実施形態の全体の構成を示す概略図を示す。
尚、図2において塗料供給装置については口金1で表わ
す。また、本発明にかかる塗料供給装置は図2における
塗料タンク11〜定量ポンプ16までの系を意味する。
【0021】フロントリップ3aとリアリップ3bとか
らなる口金1は、塗料供給口(図示しない)からスリッ
ト5へと流れる間に塗料の圧力分布を均一にするための
マニホールド9を備え、垂直方向にその位置を変えるこ
とができる。塗料は塗料タンク11から定量ポンプ16
によって口金1に供給される。この定量ポンプ16は、
ギヤポンプ、ダイヤフラムポンプ、シリンジポンプなど
の容積式ポンプを示している。また、ポンプの他の塗料
供給機構として、塗料タンク11を圧力容器に入れ、こ
の圧力容器に対して加圧ポンプにより加圧空気を供給す
ることによって、塗料を押し出す形式も可能である。塗
料タンク11から定量ポンプ16までの配管12の経路
に必要に応じてフィルタ13、開閉弁15が設けられ
る。
【0022】次に、本発明の枚葉塗工方法について説明
する。図1は、本発明の本発明の枚葉塗工方法による塗
工工程の模式図である。図中、図2と同じ部材には同じ
符号を付して説明を省略する。また、図中、矢印6が本
発明の塗工装置の塗料吐出装置の口金1の移動方向を示
している。
【0023】本発明においては、塗工開始位置において
口金1を、被塗工材7とスリット5の先端部2とのクリ
アランス(t1 )が塗料ビード4形成に必要な最小の距
離となるように、被塗工材7に近づけて塗料ビード4を
形成する。
【0024】次いで、定常塗工部において必要な被塗工
材7と口金1との相対速度とこの速度に対し必要な塗料
の吐出レートに立ち上げる。この時、被塗工材7とスリ
ット5の先端部2とのクリアランスをt1 より広げ、t
2 とする。
【0025】さらに、定常塗工後、塗料の吐出を停止
し、定常塗工部において必要な被塗工材7と口金1との
相対速度を徐々に減速し相対速度を0とする。この時、
被塗工材7とスリット5の先端部2とのクリアランス
を、ビード形成に必要な最小の距離t3 に狭め、塗工終
了位置に停止する。
【0026】上記のように、塗工開始位置及び塗工終了
位置において、被塗工材7とスリット5の先端部2との
距離を定常塗工部、即ち塗工領域の中央部での距離より
も狭くすることにより、形成される塗料ビード4の容積
が小さくなり、当該位置で従来形成されていた盛り上が
りが防止され、均一な膜厚の有効領域が広がる。尚、上
記実施形態では、塗工開始位置及び塗工終了位置の両方
で被塗工材とスリット先端部との距離を狭めていたが、
塗工する塗膜によっては、いずれか一方だけでも構わな
い。
【0027】本発明の枚葉塗工装置を用いた塗工方法
は、カラー表示の液晶素子の構成部材であるカラーフィ
ルタの製造工程に好ましく適用される。通常、カラーフ
ィルタは、透明基板上に、ブラックマトリクス或いはブ
ラックストライプと呼ばれる黒色金属或いは黒色樹脂製
の遮光層と、該遮光層の開口部を着色画素とし、R
(赤)、G(緑)、B(青)の3原色の着色画素を有す
る着色層と、必要に応じて設けられる保護層を形成して
なる。従って、これら遮光層、着色層、保護層の塗布形
成或いはその塗膜のパターニングに用いられるレジスト
の塗工に、本発明の枚葉塗工装置を用いた、本発明の塗
工方法を用いることによって、有効領域の広い均一な膜
厚の塗膜を形成することができ、良好なカラーフィルタ
を歩留良く形成することができる。
【0028】
【実施例】(実施例1)下記組成からなるアクリル系の
感光性樹脂組成物を塗料として用い、図2の構成の塗工
装置を用いて塗工を行なった。
【0029】 〔感光性樹脂組成物〕 下記組成からなる3元共重合体 10.0重量部 メチルメタクリレート 5.0重量部 ヒドロキシメチルメタクリレート 3.0重量部 N−メチロールアクリルアミド 2.0重量部 トリフェニルスルホニウムトリフラート 0.3重量部 (ミドリ化学社製「TPS−105」) エチルセロソルブ 89.7重量部
【0030】360mm×465mm×0.7mmの無
アルカリガラス基板(コーニング社製「1737」)を
被塗工材として使用し、スリットギャップ(スリットの
塗工方向に平行な幅)を50μmに設定して、上記感光
性樹脂組成物からなる塗料を塗工した。定量ポンプとし
てはダイヤフラムポンプを用い、搬送ステージのX及び
Z(垂直)方向の駆動には高精度サーボモータを採用し
た。
【0031】上記塗料を塗料タンクに仕込み、予め口金
に至るまでの送液路内を塗料で満たした。また、塗料が
ガラス基板端部(側面)から裏面に回り込まないように
スリット先端の吐出口の渡り方向の幅を355mmとし
た。塗料吐出装置はSUS303にて作製し、塗料の接
する面を表面粗さRz =1.6μmに研磨した。
【0032】ガラス基板端部より0.5mmの位置に口
金先端の中央部を停止させ、クリアランスを10μmと
し、5μl/sの吐出レートで塗料を約0.7s間吐出
し、塗料ビードを形成した。次に、基板搬送速度を12
mm/s、吐出レートを32.8μl/sとし、塗工を
開始した。塗工開始と同時に、塗料吐出装置をZ方向に
0.16mm/sの速度で上昇させ、クリアランスが7
5μmとなる点で上昇を停止し、定常塗工状態とした。
さらに、塗工終了位置付近のガラス基板端部より5.5
mmの位置にて、塗料の吐出を停止し、0.16mm/
sの速度にて、塗料吐出装置をZ方向に下降させ、クリ
アランスが10μmとなるところで下降を停止した。こ
の時同時に基板搬送も停止し、ガラス基板端部より0.
5mmとなるところで塗工を終了した。得られた塗工基
板をホットプレートにて50℃、で5分間焼成を行な
い、塗膜を得た。
【0033】触針式の膜厚測定機により上記塗膜の膜厚
を測定し、塗工方向における膜厚の断面プロファイルを
得た。その結果を図3に示す。図3から明らかなよう
に、本例の塗膜は、塗工開始部及び塗工終了部における
膜厚の盛り上がりが防止されていることがわかる。
【0034】(実施例2)実施例1と同じガラス基板と
感光性樹脂組成物を用いて下記の工程で塗工を行なっ
た。
【0035】ガラス基板端部より0.5mmの位置に口
金先端の中央部を停止させ、クリアランスを20μmと
し、5μl/sの吐出レートで塗料を約1.4s間吐出
し、塗料ビードを形成した。次に、基板搬送速度を12
mm/s、吐出レートを32.8μl/sとし、塗工を
開始した。塗工開始と同時に、塗料吐出装置をZ方向に
0.13mm/sの速度で上昇させ、クリアランスが7
5μmとなる点で上昇を停止し、定常塗工状態とした。
さらに、塗工終了位置付近のガラス基板端部より5.5
mmの位置にて、塗料の吐出を停止し、0.13mm/
sの速度にて、塗料吐出装置をZ方向に下降させ、クリ
アランスが20μmとなるところで下降を停止した。こ
の時同時に基板搬送も停止し、ガラス基板端部より0.
5mmとなるところで塗工を終了した。得られた塗工基
板をホットプレートにて50℃、で5分間焼成を行な
い、塗膜を得た。
【0036】触針式の膜厚測定機により上記塗膜の膜厚
を測定し、塗工方向における膜厚の断面プロファイルを
得た。その結果を図4に示す。図4から明らかなよう
に、本例の塗膜は、塗工開始部及び塗工終了部における
膜厚に若干の盛り上がりがあるが、周辺部5mm以内で
あり膜厚の変動も+10%以下であった。
【0037】(比較例1)実施例1と同じガラス基板と
感光性樹脂組成物を用いて下記の工程で塗工を行なっ
た。
【0038】ガラス基板端部より0.5mmの位置に口
金先端の中央部を停止させ、クリアランスを75μmと
し、32.8μl/sの吐出レートで塗料を約1.0s
間吐出し、塗料ビードを形成した。次に、基板搬送速度
を12mm/s、吐出レートを32.8μl/sで塗工
を開始した。定常塗工の後、ガラス基板端部より0.5
mmとなるところで塗工を終了した。得られた塗工基板
をホットプレートにて50℃、で5分間焼成を行ない、
塗膜を得た。
【0039】触針式の膜厚測定機により上記塗膜の膜厚
を測定し、塗工方向における膜厚の断面プロファイルを
得た。その結果を図5に示す。図5に示されるように、
本例の塗膜は、塗工開始部及び塗工終了部において膜厚
の盛り上がりがあり、周辺部5mm以上において+10
%以上の膜厚変動があった。
【0040】(比較例2)実施例1と同じガラス基板と
感光性樹脂組成物を用いて下記の工程で塗工を行なっ
た。
【0041】ガラス基板端部より0.5mmの位置に口
金先端の中央部を停止させ、クリアランスを75μmと
し、32.8μl/sの吐出レートで塗料を約1.0s
間吐出し、塗料ビードを形成した。次に、基板搬送速度
を12mm/s、吐出レートを32.8μl/sで塗工
を開始した。定常塗工の後、ガラス基板端部より5mm
の位置にて塗料の吐出を停止し、このままスキージ塗布
を行ない、ガラス基板端部より0.5mmの位置で停止
した。得られた塗工基板をホットプレートにて50℃、
で5分間焼成を行ない、塗膜を得た。
【0042】触針式の膜厚測定機により上記塗膜の膜厚
を測定し、塗工方向における膜厚の断面プロファイルを
得た。その結果を図6に示す。図6に示されるように、
本例の塗膜は、塗布開始部に膜厚の盛り上がりが有り、
周辺部5mm以上で+10%以上の膜厚変動がある。ま
た、塗工終了部においては、ビードが切れて塗工できて
いない部分が発生していた。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の塗工方法
及び塗工装置を用いることにより、塗工開始部及び塗工
終了部における膜厚の盛り上がりを低減し、均一な膜厚
の有効領域の面積を拡大することができる。また、ビー
ド切れによる未塗工部分の面積も低減される。よって、
より品質の高い塗膜を歩留良く提供することができ、塗
工製品のコストダウンを図ることができる。さらに、本
発明の塗工方法を用いてカラーフィルタを製造すること
により、より高品質のカラーフィルタを安価に提供する
ことが可能となり、カラー表示特性に優れた液晶素子を
より安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の枚葉塗工方法の塗工工程を示す模式図
である。
【図2】本発明の枚葉塗工装置の一実施形態の構成を示
す概略図である。
【図3】本発明の実施例1の塗膜の塗工方向における膜
厚の断面プロファイルである。
【図4】本発明の実施例2の塗膜の塗工方向における膜
厚の断面プロファイルである。
【図5】本発明の比較例1の塗膜の塗工方向における膜
厚の断面プロファイルである。
【図6】本発明の比較例2の塗膜の塗工方向における膜
厚の断面プロファイルである。
【符号の説明】 1 口金 2 スリット先端部 3a フロントリップ 3b リアリップ 4 塗料ビード 5 スリット 6 口金の移動方向 7 被塗工材 8 塗膜 9 マニホールド 10 搬送ステージ 11 塗料タンク 12 配管 13 開閉弁 15 フィルタ 16 定量ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AB13 AB16 EA04 2H048 AA09 BA43 4F041 AA02 AA06 CA02 CA04 CA15 CA16 CA22 5F046 JA27

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗工材と塗料吐出装置の少なくとも一
    方を他方に対して相対的に移動させながら、上記被塗工
    材表面に塗料吐出装置のスリットより塗料を吐出させて
    塗膜を形成する枚葉塗工方法であって、塗料吐出装置の
    スリット先端と被塗工材との距離が、塗工領域内の塗工
    開始位置及び終了位置の少なくとも一方において、塗工
    領域の中央部よりも狭いことを特徴とする枚葉塗工方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の枚葉塗工方法に用いる
    枚葉塗工装置であって、塗料供給装置と、該塗料供給装
    置から供給された塗料を被塗工材に向けて吐出するスリ
    ットを有する塗料吐出装置と、被塗工材を保持するステ
    ージと、上記塗料吐出装置とステージの少なくとも一方
    を他方に対して相対的に移動させる手段と、上記塗料吐
    出装置とステージのいずれかを他方に対して相対的に移
    動させている時に、該塗料吐出装置を垂直方向に移動さ
    せる手段と、を備えたことを特徴とする枚葉塗工装置。
  3. 【請求項3】 透明基板上に、開口部を有する遮光層
    と、少なくとも該開口部を埋める着色層と、保護層を有
    するカラーフィルタの製造方法であって、上記遮光層、
    着色層、保護層、及びこれらの層の製造工程において用
    いられるレジストの少なくとも1層の形成工程におい
    て、請求項1記載の枚葉塗工方法を用いることを特徴と
    するカラーフィルタの製造方法。
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