JP4788703B2 - サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法 - Google Patents

サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4788703B2
JP4788703B2 JP2007293413A JP2007293413A JP4788703B2 JP 4788703 B2 JP4788703 B2 JP 4788703B2 JP 2007293413 A JP2007293413 A JP 2007293413A JP 2007293413 A JP2007293413 A JP 2007293413A JP 4788703 B2 JP4788703 B2 JP 4788703B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
thermal interface
interface material
heat conductive
adhesion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007293413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009123766A (ja
Inventor
英雄 由見
康弘 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitagawa Industries Co Ltd
Original Assignee
Kitagawa Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitagawa Industries Co Ltd filed Critical Kitagawa Industries Co Ltd
Priority to JP2007293413A priority Critical patent/JP4788703B2/ja
Publication of JP2009123766A publication Critical patent/JP2009123766A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4788703B2 publication Critical patent/JP4788703B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Electrical Apparatus (AREA)

Description

本発明は、二つの部材間に介装されて一方の部材から他方の部材へ熱を伝達するサーマルインターフェース材と、その製造方法に関する。
従来、発熱性の電子部品から熱を放散させるために、電子部品に対してヒートシンクやヒートスプレッダを取り付けることが行われており、その際、電子部品とヒートシンク等との間にサーマルインターフェース材を介装することも行われている。
この種のサーマルインターフェース材は、一般に、熱伝導率が高い柔軟な熱伝導性材料によって形成されていて、電子部品とヒートシンク等との間に挟み込まれた際に、柔軟に変形してヒートシンク等に密接する。これにより、電子部品とヒートシンク等との間がサーマルインターフェース材によって埋められ、電子部品とヒートシンク等との間に断熱作用のある空隙ができてしまうのを防止することができる。
また、この種のサーマルインターフェース材として、自動実装機での実装に対応したものも既に提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。この特許文献1に記載されたものは、ホットメルト接着剤によって接着対象箇所に接着されるものである。
特許2941801号公報
ところで、近年、電子機器の性能向上に伴って発熱性の高い電子部品も増大しており、放熱対策がますます重要になっている。こうした背景の下、本件発明者は、発熱性の電子部品の近傍においてプリント配線板に対してヒートシンクを取り付けることにより、電子部品の熱を一旦プリント配線板へ逃がして、プリント配線板を介してヒートシンクへ熱を伝達することを検討している。
この場合、上記のようなサーマルインターフェース材は、プリント配線板とヒートシンクとの間に介装されることになるので、サーマルインターフェース材をプリント配線板上に自動実装できると便利であり、自動実装できる点に関しては、上記特許文献1に記載のものは好適なものである。
しかし、プリント配線板上に実装される多くの電子部品は、いずれもリフローソルダリング等の手法で、プリント配線板に対してはんだ接合されるのに対し、上記従来のサーマルインターフェース材については、はんだ接合での実装はできなかった。
そのため、はんだ接合工程において、上記従来のサーマルインターフェース材を、他の電子部品と全く同様に扱うことは難しい場合があり、この場合、それぞれの特性の違いを考慮した実装工程を採用せざるを得なくなるなど、実装工程を煩雑化させる要因となるおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、自動実装機による実装が可能で、特に、一般的な電子部品と同様にはんだ接合を行うことができるサーマルインターフェース材を提供することにある。
以下、本発明において採用した構成について説明する。
本発明のサーマルインターフェース材は、請求項1に記載の通り、自動実装機を使用してプリント配線板上に実装可能なサーマルインターフェース材であって、粘着性のある熱伝導性材料によって形成された熱伝導層が、粘着性のない薄膜材によって形成された粘着防止層と金属材によって形成された金属層との間に挟み込まれた3層構造になっていて、前記粘着防止層によって、前記自動実装機の部品吸着用ノズルで吸着可能な吸着面が形成されるとともに、前記金属層によって、前記プリント配線板に対してはんだ接合可能なはんだ接合面が形成されており、前記粘着防止層および前記熱伝導層は、前記粘着防止層の外面に他の部材を圧接させた際、前記粘着防止層の外面が前記他の部材に密接する形状に変形する程度に柔軟な構造とされており、前記粘着防止層、前記熱伝導層、および前記金属層の積層方向に平行な端面において、前記熱伝導層は、前記粘着防止層および前記金属層よりも凹んだ状態になっていることを特徴とする。
このように構成されたサーマルインターフェース材によれば、粘着防止層によって形成される吸着面を利用することにより、自動実装機の部品吸着用ノズルでサーマルインターフェース材を吸着し、プリント配線板上への配置を行うことができる。また、吸着面の裏側に当たる面は、金属層によって形成されたはんだ接合面となっているので、このはんだ接合面を利用することにより、プリント配線板に対してはんだ接合を行うことができる。したがって、例えば、多くの一般的な電子部品同様、リフローソルダリング法などによってサーマルインターフェース材をプリント配線板上に実装することができる。
なお、こうしてサーマルインターフェース材を実装した後は、例えば、ヒートシンクやヒートスプレッダ等といった他の部材を、粘着防止層側に圧接させることにより、粘着防止層を他の部材に密接させることができる。これにより、サーマルインターフェース材の接合対象箇所からサーマルインターフェース材へと伝わる熱を、効率良く他の部材へと逃がすことができる。
また、本発明のサーマルインターフェース材を自動実装機で使用する際には、サーマルインターフェース材がエンボスキャリアテープやトレーに収容されるが、上述の通り、粘着防止層、熱伝導層、および金属層の積層方向に平行な端面において、熱伝導層が、粘着防止層および金属層よりも凹んだ状態になっていると、熱伝導層がエンボスキャリアテープやトレーに直接接触することがない。
したがって、熱伝導層の端面がエンボスキャリアテープやトレーに粘着することはなく、部品吸着ノズルでの取り出しの際に、サーマルインターフェース材をうまく取り出すことができるようになる。
ところで、このようなサーマルインターフェース材において、熱伝導層を形成するための具体的な方法については様々な方法を考え得る。一例を挙げれば、例えば、熱伝導性材料の原料組成物を粘着防止層と金属層との間に挟み込んでから、粘着防止層および金属層とともに加熱処理を施して、熱伝導性材料の原料組成物を架橋することによって、熱伝導層を形成するといった方法を挙げることができる。
ただし、上記のような方法で熱伝導層を形成した場合、金属層にまで加熱処理が施されるため、金属層の表面に酸化被膜が形成されることがあり、この酸化被膜がはんだ接合面のはんだ濡れ性を低下させる要因となることがある。
この点、請求項2に記載のサーマルインターフェース材は、請求項1に記載のサーマルインターフェース材において、前記熱伝導層は、前記熱伝導性材料の原料組成物を前記粘着防止層と前記金属層との間に挟み込んでから、前記粘着防止層および前記金属層とともに加熱処理を施して、前記熱伝導性材料の原料組成物を架橋することによって形成されたものであり、しかも、前記金属層は、前記はんだ接合面が気密性のある被覆層で被覆されてから前記加熱処理が施されるとともに、当該加熱処理の後に前記被覆層が除去されることにより、前記被覆層で被覆されないまま前記加熱処理が施された場合よりも、前記はんだ接合面上に形成される酸化被膜が低減された状態になっている。
したがって、このようなサーマルインターフェース材であれば、はんだ接合面のはんだ濡れ性は良好なものとなる。したがって、はんだ接合部の接合強度を向上させることができ、さらに、はんだ接合部における電気抵抗も低くすることができる。
また、本発明のサーマルインターフェース材において、熱伝導層は、熱伝導率が高い材料(例えば、熱伝導率が2W/m・K以上)の材料で、且つ、粘着防止層の外面を他の部材に密接する形態に変形させることができる程度の柔らかさを持つ材料で、且つ、はんだ接合時に熱を受けても所期の性能を維持できる材料であれば、その具体的な成分については限定されないが、代表的な一例を挙げれば、例えば、請求項3に記載の通り、マトリクスとなるシリコーン中にアルミナ粉末を配合してなる熱伝導性材料によって形成されていると好ましい。
なお、シリコーン以外のマトリクスとしては、フッ素樹脂などを用いることができる。また、アルミナ粉末以外の熱伝導性フィラーとしては、炭化ケイ素や窒化ホウ素の粉末、あるいは、これら以外の一般的に用いられている各種熱伝導性フィラーを用いることができる。
また、本発明のサーマルインターフェース材において、金属層は、はんだ接合するのに適した金属であれば、各種金属およびそれらの合金を任意に利用できるが、代表的な一例を挙げれば、金属層は、リン青銅によって形成されていると好ましい。
また、本発明のサーマルインターフェース材において、粘着防止層は、粘着防止層の外面を他の部材に密接する形態に変形させることができる程度の柔らかさを持つ材料で、且つ、はんだ接合時に熱を受けても所期の性能を維持できる材料であれば、その具体的な成分については限定されないが、代表的な一例を挙げれば、粘着防止層は、ポリイミド製のフィルムによって形成されていると好ましい。
なお、ポリイミド以外のフィルムとしては、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などの耐熱性樹脂製フィルムを利用することができる。また、アルミニウム箔などの金属箔を利用することもでき、この場合、熱伝導層にも導電性フィラーを配合することにより、サーマルインターフェース材を導電性サーマルインターフェース材とすることもできる。
次に、本発明のサーマルインターフェース材の製造方法は、粘着防止層となる粘着性のない薄膜材と、熱伝導層となる粘着性のある熱伝導性材料の原料組成物と、金属層となる金属材と、被覆層となる気密性のある部材とを、当該順序で積層してなる4層構造の積層体を形成する第1の工程と、前記第1の工程で形成された前記4層構造の積層体に対して加熱処理を施すことにより、前記熱伝導性材料の原料組成物を架橋する第2の工程と、前記4層構造の積層体から前記被覆層を剥がすことにより、前記粘着防止層、前記熱伝導層、および前記金属層を積層してなる3層構造のサーマルインターフェース材を得る第3の工程とを備えることを特徴とする。
このような製造方法によれば、上述したサーマルインターフェース材を製造することができる。また特に、被覆層をも積層した4層構造の積層体を形成した後に、加熱処理を施して熱伝導性材料の原料組成物を架橋し、その上で、被覆層を剥がすことにより、粘着防止層、熱伝導層、および金属層を積層してなる3層構造のサーマルインターフェース材を製造するので、加熱処理を施すことに起因して金属層に酸化被膜が形成されるのを防止ないし抑制することができる。
なお、請求項に記載の通り、前記第3の工程においては、前記4層構造の積層体から前記被覆層を剥がす前に、前記被覆層を残して、前記粘着防止層、前記熱伝導層、および前記金属層を所定の寸法および形状に切断し、切断されていない前記被覆層から、複数片の前記サーマルインターフェース材を取り外すとよい。
このような製造方法であれば、被覆層をも切断してしまう方法とは異なり、切断後のサーマルインターフェース材がばらばらになってしまうことがないので、ばらばらになってしまった複数片のサーマルインターフェース材それぞれから被覆層を剥がすのに比べ、被覆層を剥がす作業にかかる手間が格段に軽減される。
なお、前記第3の工程において、前記切断の際には、超微粒子超硬合金の1本刃を使用すると好ましい。このような製造方法を採用すれば、例えば、プレス型などで切断を行った場合とは異なり、比較的柔らかい粘着防止層および熱伝導層と比較的硬い金属層とを積層してあるにもかかわらず、きれいな切断面を形成することができる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
図1は、サーマルインターフェース材1の斜視図である。
このサーマルインターフェース材1は、自動実装機を使用してプリント配線板上に実装可能なもので、熱伝導層11が、粘着防止層12と金属層13との間に挟み込まれた構造になっている。本実施形態において、このサーマルインターフェース材1は、10mm角のものである。
熱伝導層11は、本実施形態においては、20重量部のシリコーンに対して80重量部のアルミナ粉末を配合してなる熱伝導性材料によって形成されている。シリコーンとしては、2種類のシリコーンA,B(シリコーンA:東レ・ダウコーニング株式会社製、CY52−276A、シリコーンB:東レ・ダウコーニング株式会社製、CY52−276B)を、シリコーンA:B=2:3の比率で混合して使用した。
また、アルミナ粉末としては、粒径:数十μmのものと粒径:2〜3μmのものとを15:65の割合で配合したものと、粒径:2〜3μmのものだけを単独で配合したものとを試作した。アルミナ粉末は、粒径:2〜3μmのものの配合比が低下すると、熱伝導層11と金属層13との接着性が低下する傾向を示すので、上記80重量部中、65重量部以上を粒径:2〜3μmのものにすると好ましい。
また、この熱伝導層11は、粘着防止層12、熱伝導層11、および金属層13の積層方向に平行な端面において、粘着防止層12および金属層13よりも凹んだ状態になっている。なお、熱伝導層11の厚さは1.0mmとされている。
粘着防止層12は、本実施形態においては、ポリイミドフィルムによって形成され、この粘着防止層12によって、自動実装機の部品吸着用ノズルで吸着可能な吸着面が形成されている。また、この粘着防止層12は、ヒートシンクやヒートスプレッダといった他の部材に当接する部分でもある。
金属層13は、本実施形態においては、厚さ0.1mmの薄板状リン青銅によって形成され、この金属層13によって、プリント配線板に対してはんだ接合可能なはんだ接合面が形成されている。
以上のような各層の内、熱伝導層11、および粘着防止層12は、粘着防止層12の外面に他の部材を圧接させた際に、粘着防止層12の外面が他の部材に密接する形態に変形する程度の柔軟性を有するものとなっている。
図2は、サーマルインターフェース材1の製造方法についての説明図である。
このサーマルインターフェース材1の製造時には、図2に示すように、上述の粘着防止層12、熱伝導層11、および金属層13に加えて、さらに被覆層14が積層されることにより、中間製品として4層構造の積層体16が形成される。
より詳しく説明すると、上記4層構造の積層体16は、コーター20によって製造される。このコーター20は、熱伝導層11を形成する熱伝導性材料の原料組成物を供給する第1供給部21と、粘着防止層12を形成するポリイミドフィルムを供給する第2供給部22と、金属層13を形成する薄板状のリン青銅材を供給する第3供給部23と、被覆層14となる耐熱性フィルムを供給する第4供給部24とを備えている。
これら第1供給部21〜第4供給部24から供給される各材料は、上ロール27と下ロール28との間に供給され、上述の4層が同時に積層される。そして、積層された4層構造の積層体16は、コーター20からオーブン30へと連続的に供給され、オーブン30において加熱処理が施され、これにより、熱伝導層11を形成する熱伝導性材料の原料組成物が架橋される。
その後、4層構造の積層体16は、十分に冷却されてから切断され、被覆層14が剥がされることにより、所期のサーマルインターフェース材1とされる。なお、上記切断の際には、4層構造の積層体16から被覆層14を剥がす前に、被覆層14を残して、粘着防止層12、熱伝導層11、および金属層13を10mm角に切断し、切断されていない被覆層14から、複数片のサーマルインターフェース材1を取り外す。
このようにすれば、被覆層14をも切断してしまう方法とは異なり、切断後のサーマルインターフェース材1がばらばらになってしまうことがないので、ばらばらになってしまった複数片のサーマルインターフェース材1それぞれから被覆層14を剥がすのに比べ、被覆層14を剥がす作業にかかる手間が格段に軽減される。
また、この切断の際には、超微粒子超硬合金の1本刃を使用して切断を行った。このような切断方法であれば、例えば、プレス型などで切断を行った場合とは異なり、比較的柔らかい粘着防止層12および熱伝導層11と比較的硬い金属層13とを積層してあるにもかかわらず、きれいな切断面を形成することができる。
ちなみに、熱伝導層11を形成する熱伝導性材料の内部には、架橋に伴って収縮しようとする力が作用している。そのため、上記のような切断を行うと、切断部端面の中央部付近は内部から引っ張られ、これにより、熱伝導層11の端面は凹んだ状態になる。
すなわち、サーマルインターフェース材1においては、熱伝導層11の熱収縮率を調節することにより、熱伝導層11の端面が適度に凹むように熱伝導層11の熱収縮率を最適化してある。
このようにすれば、図3(a)に示すように、サーマルインターフェース材1をエンボスキャリアテープ41に収納した際に、熱伝導層11とエンボスキャリアテープ41との間に適度な空隙Sを形成することができる。したがって、この空隙Sにより、熱伝導層11がエンボスキャリアテープ41に粘着するのを防止でき、自動実装機が備える部品吸着ノズルでの取り出しの際に、サーマルインターフェース材1をうまく取り出すことができるようになる。
なお、以上のように構成されたサーマルインターフェース材1は、例えば、図3(b)に示すように、プリント配線板PWBの導体パターンP上にはんだ接合される。すなわち、サーマルインターフェース材1は、はんだ接合面を構成する金属層13を備えているので、一般的な電子部品と同様に、リフローソルダリング等の方法でプリント配線板PWBの導体パターンP上にはんだ接合することができる。
そして、はんだ接合されたサーマルインターフェース材1上には、ヒートシンクHSなどを圧接させることにより、プリント配線板PWB側からサーマルインターフェース材1を介してヒートシンクHS側へ熱を伝え、ヒートシンクHSから熱を放散させることができる。
ヒートシンクHSを圧接させた際には、比較的柔らかい粘着防止層12および熱伝導層11は変形し、この変形に伴ってヒートシンクHSに密接する形態となる。したがって、粘着防止層12とヒートシンクHSとの間に微細な空隙ができるのを防止でき、プリント配線板PWB側からヒートシンクHS側への熱伝導効率を向上させることができる。
以上説明した通り、このサーマルインターフェース材1によれば、自動実装機による実装が可能で、特に、一般的な電子部品と同様にはんだ接合を行うことができる。
また、金属層13は、はんだ接合面が気密性のある被覆層14で被覆されてから加熱処理が施されるとともに、加熱処理の後に被覆層14が除去されることにより、はんだ接合面上に形成される酸化被膜が低減された状態になっているので、はんだ接合面のはんだ濡れ性は良好なものとなる。したがって、はんだ接合部の接合強度を向上させることができ、さらに、はんだ接合部における電気抵抗も低くすることができる。
また、サーマルインターフェース材1において、熱伝導層11の端面は、粘着防止層12および金属層13よりも凹んだ状態になっているので、熱伝導層11がエンボスキャリアテープ41に粘着するのを防止できる。
しかも、このような熱伝導層11の端面の凹部は、熱収縮しやすい熱伝導層11を、熱収縮しにくい粘着防止層12と熱収縮しにくい金属層13との間に挟み込んでから、これら全体を加熱し、その上でこれらを切断することによって形成しているので、金型等で凹部を形成するものとは異なり、きわめて簡単に熱伝導層11端面に凹部を形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態においては、各層を形成する材料について、具体的な材料を例示したが、上述の具体的な材料はあくまでも一例に過ぎず、同等な機能を実現できる材料であれば、他の材料を選定して本発明を実施することができるのはもちろんである。
また、上記実施形態においては、被覆層14を切断することなく、他の層を切断することにより、切断後にできる複数片のサーマルインターフェース材1をばらばらにすることなく被覆層14から取り外していたが、これは別の方法を採用してもよい。
例えば、4層構造の積層体16から被覆層14を剥がした後、被覆層14の代わりに被覆層14とは異なる材料で形成された支持層を貼り直してから、支持層を残して、粘着防止層12、熱伝導層11、および金属層13を所定の寸法および形状に切断し、切断されていない支持層から、複数片のサーマルインターフェース材1を取り外してもよい。
このような製造方法でも、被覆層14や支持層をも切断してしまう方法とは異なり、切断後のサーマルインターフェース材1がばらばらになってしまうことがないので、ばらばらになってしまった複数片のサーマルインターフェース材1それぞれから被覆層14や支持層を剥がすのに比べ、被覆層14や支持層を剥がす作業にかかる手間が格段に軽減される。
しかも、被覆層14を剥がして支持層を貼り直しているので、被覆層14については酸化被膜の形成を阻止するのに好適なものであれば、切断されにくいことや切断後にサーマルインターフェース材1を取り外しやすいことなどを考慮しなくてもよい。また、支持層については切断されにくいことや切断後にサーマルインターフェース材1を取り外しやすいことを考慮したものを選定すればよく、酸化被膜の形成を阻止するのに好適であることは考慮しなくてもよい。
したがって、被覆層14としての機能および支持層としての機能双方を満足するような材質などを選定しなくてもよいので、被覆層14や支持層を形成するものそれぞれを、より容易に選定できるようになる。
本発明の実施形態として例示したサーマルインターフェース材の斜視図。 サーマルインターフェース材の製造方法についての説明図。 (a)はサーマルインターフェース材をエンボスキャリアテープに収納した状態を示す説明図、(b)はサーマルインターフェース材をプリント配線板に実装した状態を示す説明図。
符号の説明
1・・・サーマルインターフェース材、11・・・熱伝導層、12・・・粘着防止層、13・・・金属層、14・・・被覆層、16・・・積層体、20・・・コーター、21・・・第1供給部、22・・・第2供給部、23・・・第3供給部、24・・・第4供給部、27・・・上ロール、28・・・下ロール、30・・・オーブン、41・・・エンボスキャリアテープ、HS・・・ヒートシンク、PWB・・・プリント配線板、S・・・空隙。

Claims (5)

  1. 自動実装機を使用してプリント配線板上に実装可能なサーマルインターフェース材であって、
    粘着性のある熱伝導性材料によって形成された熱伝導層が、粘着性のない薄膜材によって形成された粘着防止層と金属材によって形成された金属層との間に挟み込まれた3層構造になっていて、
    前記粘着防止層によって、前記自動実装機の部品吸着用ノズルで吸着可能な吸着面が形成されるとともに、前記金属層によって、前記プリント配線板に対してはんだ接合可能なはんだ接合面が形成されており、
    前記粘着防止層および前記熱伝導層は、前記粘着防止層の外面に他の部材を圧接させた際、前記粘着防止層の外面が前記他の部材に密接する形状に変形する程度に柔軟な構造とされており、
    前記粘着防止層、前記熱伝導層、および前記金属層の積層方向に平行な端面において、前記熱伝導層は、前記粘着防止層および前記金属層よりも凹んだ状態になっている
    ことを特徴とするサーマルインターフェース材。
  2. 前記熱伝導層は、前記熱伝導性材料の原料組成物を前記粘着防止層と前記金属層との間に挟み込んでから、前記粘着防止層および前記金属層とともに加熱処理を施して、前記熱伝導性材料の原料組成物を架橋することによって形成されたものであり、
    しかも、前記金属層は、前記はんだ接合面が気密性のある被覆層で被覆されてから前記加熱処理が施されるとともに、当該加熱処理の後に前記被覆層が除去されることにより、前記被覆層で被覆されないまま前記加熱処理が施された場合よりも、前記はんだ接合面上に形成される酸化被膜が低減された状態になっている
    ことを特徴とする請求項1に記載のサーマルインターフェース材。
  3. 前記熱伝導層は、マトリクスとなるシリコーン中にアルミナ粉末を配合してなる熱伝導性材料によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーマルインターフェース材。
  4. 粘着防止層となる粘着性のない薄膜材と、熱伝導層となる粘着性のある熱伝導性材料の原料組成物と、金属層となる金属材と、被覆層となる気密性のある部材とを、当該順序で積層してなる4層構造の積層体を形成する第1の工程と、
    前記第1の工程で形成された前記4層構造の積層体に対して加熱処理を施すことにより、前記熱伝導性材料の原料組成物を架橋する第2の工程と、
    前記4層構造の積層体から前記被覆層を剥がすことにより、前記粘着防止層、前記熱伝導層、および前記金属層を積層してなる3層構造のサーマルインターフェース材を得る第3の工程と
    を備えることを特徴とするサーマルインターフェース材の製造方法。
  5. 前記第3の工程においては、前記4層構造の積層体から前記被覆層を剥がす前に、前記被覆層を残して、前記粘着防止層、前記熱伝導層、および前記金属層を所定の寸法および形状に切断し、切断されていない前記被覆層から、複数片の前記サーマルインターフェース材を取り外す
    ことを特徴とする請求項に記載のサーマルインターフェース材の製造方法。
JP2007293413A 2007-11-12 2007-11-12 サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法 Active JP4788703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007293413A JP4788703B2 (ja) 2007-11-12 2007-11-12 サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007293413A JP4788703B2 (ja) 2007-11-12 2007-11-12 サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009123766A JP2009123766A (ja) 2009-06-04
JP4788703B2 true JP4788703B2 (ja) 2011-10-05

Family

ID=40815636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007293413A Active JP4788703B2 (ja) 2007-11-12 2007-11-12 サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4788703B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6087518B2 (ja) * 2012-05-14 2017-03-01 信越化学工業株式会社 熱伝導性シート供給体及び熱伝導性シートの供給方法
CN112352476A (zh) * 2018-07-12 2021-02-09 迪睿合株式会社 拾取装置、安装装置、拾取方法、安装方法
WO2020013333A1 (ja) * 2018-07-12 2020-01-16 デクセリアルズ株式会社 ピックアップ装置、実装装置、ピックアップ方法、実装方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2941801B1 (ja) * 1998-09-17 1999-08-30 北川工業株式会社 熱伝導材
JP3068615B1 (ja) * 1999-08-02 2000-07-24 北川工業株式会社 熱伝導部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009123766A (ja) 2009-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN206250180U (zh) 热界面材料组件和设备
JP2011503874A (ja) 薄い転写フィルムまたはメタライゼーションを備えた熱インターフェイス材料組立体、それを備えた装置、及びそれを製造する方法
JP6580385B2 (ja) アルミニウムと炭素粒子との複合体及びその製造方法
WO2007052584A1 (ja) 積層回路基板の製造方法、回路板およびその製造方法
WO2020091008A1 (ja) 金属層付き炭素質部材、及び、熱伝導板
KR20190110535A (ko) 방열 시트
WO2007114111A1 (ja) 多層配線基板とその製造方法
JP4788703B2 (ja) サーマルインターフェース材、およびサーマルインターフェース材の製造方法
KR20180116349A (ko) 배선 기판 또는 배선 기판 재료의 제조 방법
JP2017010995A (ja) シールド材、電子部品及び接着シート
JP3981090B2 (ja) 電子機器装置の製造方法
JP6255089B2 (ja) 伝熱界面のための構造およびそれを製造する方法
JP7225302B2 (ja) 回路基板の製造方法
KR101831359B1 (ko) 절연용 필러가 배치된 복합시트 및 그 제조방법
JP5011845B2 (ja) 熱伝導基板の製造方法及びこれによって製造した熱伝導基板
WO2018012006A1 (ja) 回路基板の製造方法及び回路基板
JP2007222797A (ja) 熱伝導性シート及びその製造方法
JP4984121B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JP5593625B2 (ja) 多層配線基板の製造方法
JP6969471B2 (ja) 絶縁回路基板
JP7039933B2 (ja) 接合体、絶縁回路基板、ヒートシンク付絶縁回路基板、ヒートシンク、及び、接合体の製造方法、絶縁回路基板の製造方法、ヒートシンク付絶縁回路基板の製造方法、ヒートシンクの製造方法
JP2016040852A (ja) シールドフィルム、シールドプリント配線板及びシールドプリント配線板の製造方法
CN107667419B (zh) 用于制造电路载体的方法
JP6619178B2 (ja) アルミニウムと炭素粒子との複合体及び絶縁基板
JP2006202889A (ja) リジッドフレックス多層プリント配線板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110607

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110704

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4788703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250