JP4984121B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、各種電子機器に用いられるプリント配線板の製造方法に関するものである。
従来、プリント配線板を製造するにあたっては、絶縁材2を介して異なる層に形成される回路10間を電気的に接続(層間接続)するために、絶縁材2にビア用孔を設けると共にこのビア用孔に導電性ペースト1を充填することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
図13は導電性ペースト1の従来の充填方法の一例を示すものであるが、これは次のようにして行われていた。すなわち、図13(a)は絶縁材2の一方の面に金属箔9、他方の面に離型フィルム5を貼着して形成される片面金属張積層板20を示すものであり、まず、ドリル加工やレーザ加工によって、金属箔9を底面とするビア用有底孔21を片面金属張積層板20に設ける。そして、図13(b)に示すように離型フィルム5上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用有底孔21に押し込むことによって、図13(c)に示すようにビア用有底孔21に導電性ペースト1が充填されるものである。
特開平7−263828号公報
しかしながら、図13に示すような充填方法にあっては、ビア用有底孔21内に気泡を残存させないようにする目的で、図13(b)に示す導電性ペースト1の押し込み作業を真空下において行わなければならず、効率が悪いものであった。また、ビア用有底孔21の底面に樹脂スミアが残りやすく、これを十分に除去するのが困難であった。
そこで、真空引きの必要がなく、樹脂スミアが残りにくい充填方法として、図14に示すような充填方法が知られている。この充填方法では、まず、ドリル加工やレーザ加工によって、図14(a)に示すように、両面に離型フィルム5が貼着された絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける。そして、図14(b)に示すように離型フィルム5上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、図14(c)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1が充填されるものである。この充填方法によれば、ビア用有底孔21ではなく、ビア用貫通孔3をまず最初に設けるので、樹脂スミアが残りにくくなるものである。また、ビア用貫通孔3内の気泡は、導電性ペースト1が押し込まれる側と反対側に押し出されるので、ビア用貫通孔3内に気泡が残存するのを防止することができると共に、導電性ペースト1の押し込み作業を真空下において行う必要もなくなるものである。
しかしながら、図14に示すような充填方法にあっては、図14(c)に示す導電性ペースト1の押し込み作業終了後、絶縁材2から離型フィルム5を剥離するときに、絶縁材2が引っ張られて伸びてしまい、寸法安定性が悪くなるおそれがある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、真空引きのような煩雑な作業を行うことなく、導電性ペーストをビア用貫通孔に確実に充填することができるプリント配線板の製造方法を提供することを目的とするものであり、また、離型フィルムが貼着された絶縁材を用いる場合には、導電性ペーストを充填した後に離型フィルムを剥離しても、絶縁材が伸びず、寸法安定性を高く得ることができるプリント配線板の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係るプリント配線板の製造方法は、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける工程と、前記絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔3に前記導電性ペースト1を充填する工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を全面的に密着させて本固定する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記絶縁材2と前記支持体4を全面的に密着させて本固定する工程の後に、前記絶縁材2の他方の面に金属箔9を貼着する工程と、前記金属箔9の貼着面にエッチング処理を施して回路10を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1において、前記絶縁材2と前記支持体4を全面的に密着させて本固定する工程の後に、転写シート11に回路10を設けて形成される回路付き転写シート12を、前記絶縁材2の他方の面に貼着する工程と、前記転写シート11のみを前記絶縁材2から剥離して、前記回路付き転写シート12の前記回路10を前記絶縁材2に転写することによって、前記絶縁材2に前記回路10を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1において、前記絶縁材2と前記支持体4を全面的に密着させて本固定する工程の後に、片面又は両面に回路10を設けて形成される回路基板13を、前記絶縁材2の他方の面に貼着する工程を備えることを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係るプリント配線板の製造方法は、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、離型フィルム5が一方の面に貼着された絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける工程と、前記絶縁材2の前記離型フィルム5が貼着されていない他方の面に支持体4を重ねる工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔3に前記導電性ペースト1を充填する工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を全面的に密着させて本固定する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項において、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程と前記ビア用貫通孔3に前記導電性ペースト1を充填する工程との間に、前記導電性ペースト1を充填すべき前記ビア用貫通孔3に対応する箇所のみに開口部6を設けて形成される印刷マスク7を前記絶縁材2又は前記離型フィルム5に重ねる工程を備えることを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係るプリント配線板の製造方法は、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設ける工程と、前記絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔3に対応する箇所のみに開口部6を設けて形成される印刷マスク7を前記絶縁材2に重ねる工程と、前記ビア用貫通孔3に前記導電性ペースト1を充填する工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を全面的に密着させて本固定する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項7において、前記ビア用貫通孔3に前記導電性ペースト1を充填する工程と前記絶縁材2と前記支持体4を全体的に密着させて本固定する工程との間に、前記絶縁材2の他方の面に金属箔9を貼着する工程を備え、前記絶縁材2と前記支持体4を全体的に密着させて本固定する工程の後に、前記金属箔9の貼着面にエッチング処理を施して回路10を形成する工程を備えることを特徴とするものである。
本発明の請求項に係るプリント配線板の製造方法は、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、離型フィルム5が一方の面に貼着された絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける工程と、前記絶縁材2の他方の面に支持体4を重ねる工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔3に前記導電性ペースト1を充填する工程と、前記絶縁材2と前記支持体4を全体的に密着させて本固定する工程と、前記離型フィルム5を前記絶縁材2から剥離する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項において、前記ビア用貫通孔3を設ける工程において、キャビティ用貫通孔8も前記絶縁材2に設けることを特徴とするものである。
請求項11に係る発明は、請求項5、6、9、10のいずれか1項において、前記離型フィルム5を前記絶縁材2から剥離する工程の後に、前記絶縁材2の前記離型フィルム5を剥離した面に金属箔9を貼着する工程と、前記金属箔9の貼着面にエッチング処理を施して回路10を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項12に係る発明は、請求項5、6、9、10のいずれか1項において、前記離型フィルム5を前記絶縁材2から剥離する工程の後に、転写シート11に回路10を設けて形成される回路付き転写シート12を、前記絶縁材2の前記離型フィルム5を剥離した面に貼着する工程と、前記転写シート11のみを前記絶縁材2から剥離して、前記回路付き転写シート12の前記回路10を前記絶縁材2に転写することによって、前記絶縁材2に前記回路10を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とするものである。
請求項13に係る発明は、請求項5、6、9、10のいずれか1項において、前記離型フィルム5を前記絶縁材2から剥離する工程の後に、片面又は両面に回路10を設けて形成される回路基板13を、前記絶縁材2の前記離型フィルム5を剥離した面に貼着する工程を備えることを特徴とするものである。
請求項14に係る発明は、請求項1乃至13のいずれか1項において、前記支持体4として、前記金属箔9、前記回路基板13、前記回路付き転写シート12のいずれかを用いることを特徴とするものである。
請求項15に係る発明は、請求項1乃至14のいずれか1項において、前記絶縁材2として、内部に基材を含有するものを用いることを特徴とするものである。
請求項16に係る発明は、請求項1乃至15のいずれか1項において、前記導電性ペースト1が樹脂及び金属粉体を含有するものであることを特徴とするものである。
請求項17に係る発明は、請求項1乃至16のいずれか1項において、前記絶縁材2として、グリニス値が40%以下であるものを用いることを特徴とするものである。
請求項18に係る発明は、請求項1乃至17のいずれか1項において、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程において、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することを特徴とするものである。
請求項19に係る発明は、請求項1乃至18のいずれか1項において、前記絶縁材2と前記支持体4を部分的に密着させて仮固定する工程において、前記絶縁材2と前記支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接することを特徴とするものである。
請求項20に係る発明は、請求項1乃至19のいずれか1項において、前記絶縁材2の前記支持体側の面と前記支持体4の前記絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面が凹凸面であることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係るプリント配線板の製造方法によれば、真空引きのような煩雑な作業を行うことなく、導電性ペーストをビア用貫通孔に確実に充填することができるものである。
請求項2に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
請求項3に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
請求項4に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
本発明の請求項5に係るプリント配線板の製造方法によれば、真空引きのような煩雑な作業を行うことなく、導電性ペーストをビア用貫通孔に確実に充填することができるものである。
請求項6に係る発明によれば、絶縁材上又は離型フィルム上に導電性ペーストが残らないようにすることができるものである。
本発明の請求項7に係るプリント配線板の製造方法によれば、真空引きのような煩雑な作業を行うことなく、導電性ペーストをビア用貫通孔に確実に充填することができるものである。
請求項8に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
本発明の請求項に係るプリント配線板の製造方法によれば、真空引きのような煩雑な作業を行うことなく、導電性ペーストをビア用貫通孔に確実に充填することができるものであり、また、離型フィルムを剥離するとき、絶縁材は、本固定された支持体によって支持固定されているので、離型フィルムの剥離に伴って伸びることがなく、そのため寸法安定性を高く得ることができるものである。
請求項10に係る発明によれば、後にキャビティを形成することができるものである。
請求項11に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
請求項12に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
請求項13に係る発明によれば、多層化を図ることができるものである。
請求項14に係る発明によれば、金属箔を支持体として用いることによって、後に回路を形成することができるものであり、また、回路基板を支持体として用いることによって、容易にプリント配線板の多層化を図ることができるものであり、また、回路付き転写シートを支持体として用いることによって、容易に回路を形成することができるものである。
請求項15に係る発明によれば、最終的に得られるプリント配線板の強度を高めることができるものである。
請求項16に係る発明によれば、金属粉体によって導通を確保することができると共に、樹脂によって金属粉体をビア用貫通孔に固定することができるものである。
請求項17に係る発明によれば、絶縁材の樹脂の流動性が高くなりすぎるのを防止し、絶縁材に設けたビア用貫通孔の形状が成形後において崩れないようにすることができるものである。
請求項18に係る発明によれば、絶縁材と支持体を部分的に密着させることができると共に、密着して形成された仮固定部以外の箇所において絶縁材と支持体との間にわずかな隙間を形成することができるものである。
請求項19に係る発明によれば、絶縁材と支持体を部分的に密着させることができると共に、密着して形成された仮固定部以外の箇所において絶縁材と支持体との間にわずかな隙間を形成することができるものであり、しかも、接着剤を用いる必要がなくなり、また、絶縁材や支持体がタック性を有しない場合にも対応することができ、また、絶縁材や支持体の一部を溶かす必要もなくなるものである。
請求項20に係る発明によれば、ビア用貫通孔内に存在する空気の逃げ道として十分な間隔の隙間を絶縁材と支持体との間に形成することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(実施形態1)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、ドリル加工やレーザ加工によって、図1(a)に示すようにシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。
ここで、絶縁材2としては、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂をシート状に成形したものを用いたり、あるいは、ポリイミド、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド等の熱可塑性樹脂をシート状に成形したものを用いたりすることができる。また、上記の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを配合して熱硬化性樹脂組成物や熱可塑性樹脂組成物を調製し、これをシート状に成形したものを絶縁材2として用いてもよい。また、絶縁材2としては、例えば、ガラス布等の基材に熱硬化性樹脂組成物を含浸させ、これを半硬化のBステージ状態にしたものを用いることができる。また、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁材2の内部に基材が含有されていてもよい。このように、絶縁材2の内部に基材が含有されていると、最終的に得られるプリント配線板の強度を高めることができるものである。
また、絶縁材2としては、Bステージ状態であって、グリニス値が40%以下(下限は0.1%)であるものを用いるのが好ましい。ここで、グリニス値とは、樹脂の流動性評価試験(グリニス評価)を行って得られる数値であり、この数値は、次のようにして求められる。すなわち、成形前の絶縁材2を円盤状に切断してサンプルを作製し、その面積を測定する。次にこのサンプルを所定の温度(例えば130℃)及び所定の圧力(例えば1.5〜2.0MPa)で成形した後、再度面積を測定する。そして、[{(成形後のサンプルの面積−成形前のサンプルの面積)/(成形後のサンプルの面積)}×100]の式からグリニス値を求めることができる。グリニス値が40%を超えるような絶縁材2を用いると、絶縁材2の樹脂の流動性が高すぎて、絶縁材2に設けたビア用貫通孔3の形状が成形後において崩れてしまうおそれがある。しかし、Bステージ状態であって、グリニス値が40%を超えるような絶縁材2であっても、加圧成形前に熱をかけて絶縁材2の流動性を下げることによってグリニス値を40%以下にすれば、問題なく使用することができる。
また、絶縁材2としては、硬化後の熱線膨張係数(α1)が70ppm/℃以下となるものを用いるのが好ましい。硬化後の熱線膨張係数(α1)は低ければ低いほどよい。絶縁材2の硬化後の熱線膨張係数(α1)が70ppm/℃を超えると、最終的に得られるプリント配線板においてクラックやはがれなどが生じるおそれがあり、また、信頼性試験過程等において抵抗値が増大するおそれがある。この抵抗値の増大とは、絶縁材2の厚み方向においてビア接続(導電性ペースト1が充填されたビア用貫通孔3による層間接続)の信頼性が低下し、導通不良になるという意味である。
また、絶縁材2としては、硬化後の熱線膨張係数(α1)があらゆる方向(XYZ方向)において同一となるものを用いることができる。
なお、グリニス値が40%以下であり、かつ、硬化後の熱線膨張係数(α1)があらゆる方向において同一(70ppm/℃以下)となる絶縁材2は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とシリカ、アルミナ等のフィラーとをそれぞれ適当量配合することによって作製することができる。
そして、図1(a)に示すように絶縁材2にビア用貫通孔3を設けた後、図1(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においては、支持体4として金属箔9を用いる場合について説明する。金属箔9としては、銅箔等を用いることができ、このように金属箔9を支持体4として用いることによって、後に回路10を形成することができるものである。
そして、図1(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねた後、図1(c)に示すように絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図1(c)において16は、絶縁材2と支持体4が密着して形成された仮固定部を示す。この仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになる。この隙間は、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができる。接着による方法は、接着剤を用いて絶縁材2と支持体4を部分的に密着させるものであり、また、圧着による方法は、絶縁材2や支持体4のタック性を利用してこれらを部分的に密着させるものであり、また、溶着による方法は、絶縁材2や支持体4の一部を溶かしてこれらを部分的に密着させるものである。これらのいずれの方法を使用しても、絶縁材2と支持体4を部分的に密着させることができると共に、密着して形成された仮固定部16以外の箇所において絶縁材2と支持体4との間にわずかな隙間を形成することができるものである。
また、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。具体的には、例えば、図5に示すように、クリップやクランプ等の挟持具17を用いて、絶縁材2と支持体4を圧接することができる。このような方法を使用しても、絶縁材2と支持体4を部分的に密着させることができると共に、密着して形成された仮固定部16以外の箇所において絶縁材2と支持体4との間にわずかな隙間を形成することができるものである。しかもこのような方法を使用すれば、接着剤を用いる必要がなくなり、また、絶縁材2や支持体4がタック性を有しない場合にも対応することができ、また、絶縁材2や支持体4の一部を溶かす必要もなくなるものである。
ところで、図1(c)に示すように絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定すると、仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4との間にわずかな隙間が形成されるが、この隙間が、空気の逃げ道としては狭い場合がある。そこで、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。具体的には、例えば、サンドブラスト処理を施すことによって、図6(a)に示すように絶縁材2の支持側の面のみを凹凸面に形成したり、また、図6(b)に示すように支持体4の絶縁材側の面のみを凹凸面に形成したり、また、図6(c)に示すように絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面の両方の面を凹凸面に形成したりすることができる。このようにすることで、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道として十分な間隔の隙間を絶縁材2と支持体4との間に形成することができるものである。
そして、図1(c)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図1(d)に示すように、印刷マスク7を絶縁材2に重ねる。この印刷マスク7は、メタルマスクで形成することができ、導電性ペースト1を充填すべきビア用貫通孔3に対応する箇所のみにあらかじめ開口部6を設けて形成されている。このような印刷マスク7を絶縁材2に重ねた後は、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填することができる。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。また、印刷マスク7を用いることによって、絶縁材2上に導電性ペースト1が残らないようにすることができるものである。なお、印刷マスク7を用いないで、直接絶縁材2上に導電性ペースト1を供給し、この導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填するようにしてもよい。
ここで、導電性ペースト1としては、エポキシ樹脂等の樹脂及びCu、Au等の金属粉体を含有するものを用いるのが好ましい。このような導電性ペースト1を用いると、金属粉体の合金化によって導通を確保することができると共に、樹脂によって金属粉体をビア用貫通孔3に固定することができるものである。
また、導電性ペースト1としては、硬化後の熱線膨張係数(α1)が70ppm/℃以下となるものを用いるのが好ましい。硬化後の熱線膨張係数(α1)は低ければ低いほどよい。導電性ペースト1の硬化後の熱線膨張係数(α1)が70ppm/℃を超えると、最終的に得られるプリント配線板においてクラックやはがれなどが生じるおそれがあり、また、信頼性試験過程等において抵抗値が増大するおそれがある。この抵抗値の増大とは、絶縁材2の厚み方向においてビア接続(導電性ペースト1が充填されたビア用貫通孔3による層間接続)の信頼性が低下し、導通不良になるという意味である。
また、導電性ペースト1としては、硬化後の熱線膨張係数(α1)があらゆる方向(XYZ方向)において同一となるものを用いることができる。
なお、硬化後の熱線膨張係数(α1)があらゆる方向において同一(70ppm/℃以下)となる導電性ペースト1は、エポキシ樹脂等の樹脂とCu、Au等の金属粉体とをそれぞれ適当量配合することによって作製することができる。
そして、図1(d)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図1(e)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図1(e)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図1(f)に示すように絶縁材2に銅箔等の金属箔9を貼着し、次いでサブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると、図1(g)に示すようなプリント配線板を得ることができるものである。なお、回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
(実施形態2)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、ドリル加工やレーザ加工によって、図2(a)に示すようにシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図2(a)に示すように絶縁材2にビア用貫通孔3を設けた後、図2(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においても、支持体4として金属箔9を用いる場合について説明する。
そして、図2(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねた後、図2(c)に示すように絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図2(c)において16は、絶縁材2と支持体4が密着して形成された仮固定部を示す。この仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになる。この隙間は、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図2(c)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図2(d)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填する。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図2(d)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図2(e)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図2(e)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図2(f)に示すように絶縁材2に回路付き転写シート12を貼着する。回路付き転写シート12は、ステンレス板等の転写シート11の上に電解メッキで回路10を設けることによって形成することができる。次いでサブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると共に、回路付き転写シート12の転写シート11のみを絶縁材2から剥離して、回路付き転写シート12の回路10を絶縁材2に転写することによって、絶縁材2に回路10を埋め込んで形成すると、図2(g)に示すようなプリント配線板を得ることができるものである。このように回路付き転写シート12を用いることによって、微細な回路10を容易に形成することができるものである。なお、回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
(実施形態3)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、ドリル加工やレーザ加工によって、図3(a)に示すようにシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図3(a)に示すように絶縁材2にビア用貫通孔3を設けた後、図3(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においても、支持体4として金属箔9を用いる場合について説明する。
そして、図3(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねた後、図3(c)に示すように絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図3(c)において16は、絶縁材2と支持体4が密着して形成された仮固定部を示す。この仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになる。この隙間は、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図3(c)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図3(d)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填する。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図3(d)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図3(e)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図3(e)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図3(f)に示すように絶縁材2に回路基板13を貼着する。回路基板13としては、片面又は両面に回路10を設けて形成されるものを用いることができる。次いでサブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると、図3(g)に示すようなプリント配線板を得ることができるものである。このように回路基板13を用いることによって、容易にプリント配線板の多層化を図ることができるものである。
(実施形態4)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、ドリル加工やレーザ加工によって、図4(a)に示すようにシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図4(a)に示すように絶縁材2にビア用貫通孔3を設けた後、図4(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においては、支持体4としてシート材14を用いる場合について説明する。シート材14としては、紙や離型フィルム5等を用いることができる。
そして、図4(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねた後、図4(c)に示すように絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図4(c)において16は、絶縁材2と支持体4が密着して形成された仮固定部を示す。この仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになる。この隙間は、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図4(c)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図4(d)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填する。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図4(d)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、仮固定していた支持体4を図4(e)に示すように剥離する。その後、図4(f)に示すように絶縁材2の両面に銅箔等の金属箔9を貼着し、次いでサブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると、図4(g)に示すようなプリント配線板を得ることができるものである。なお、回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
(実施形態5)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、ドリル加工やレーザ加工によって、図7(a)に示すように、離型フィルム5が一方の面に貼着されたシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。離型フィルム5としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等で形成されたものを用いることができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図7(a)に示すように離型フィルム5及び絶縁材2にビア用貫通孔3を設けた後、図7(b)に示すように、絶縁材2の離型フィルム5が貼着されていない他方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においては、支持体4として金属箔9を用いる場合について説明する。
そして、図7(b)に示すように絶縁材2の他方の面に支持体4を重ねた後、図7(c)に示すように絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図7(c)において16は、絶縁材2と支持体4が密着して形成された仮固定部を示す。この仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになる。この隙間は、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図7(c)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図7(d)に示すように、離型フィルム5上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填する。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
ところで、図7(c)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図8(a)に示すように、印刷マスク7を離型フィルム5に重ねるようにしてもよい。この印刷マスク7は、メタルマスクで形成することができ、導電性ペースト1を充填すべきビア用貫通孔3に対応する箇所のみにあらかじめ開口部6を設けて形成されている。印刷マスク7を離型フィルム5に重ねた後は、図8(b)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填することができる。このように印刷マスク7を用いることによって、離型フィルム5上に導電性ペースト1が残らないようにすることができるものである。
そして、図7(d)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図7(e)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図7(e)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、まず離型フィルム5を絶縁材2から剥離する。このとき、絶縁材2は、本固定された支持体4によって支持固定されているので、離型フィルム5の剥離に伴って伸びることがなく、そのため寸法安定性を高く得ることができるものである。そして、図7(f)に示すように絶縁材2の離型フィルム5を剥離した面に銅箔等の金属箔9を貼着し、次いでサブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると、図7(g)に示すようなプリント配線板を得ることができるものである。なお、回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
(実施形態6)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、図9(a)に示すように、シート状の絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。ビア用貫通孔3は、ドリル加工やレーザ加工によって設けることができ、また、キャビティ用貫通孔8は、パンチング(打抜き加工)によって設けることができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図9(a)に示すように絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設けた後、図9(b)に示すように、絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においては、支持体4として回路付き転写シート12を用いる場合について説明する。回路付き転写シート12は、ステンレス板等の転写シート11の上に電解メッキで回路10を設けることによって形成することができ、この回路付き転写シート12を支持体4として用いることによって、微細な回路10を容易に形成することができるものである。
そして、図9(b)に示すように絶縁材2の一方の面に支持体4を重ねた後、絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図9(b)においては、仮固定部16の図示は省略している。また、仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになるが、図9(b)においてはこの隙間の間隔を誇張して図示している。なお、この隙間も、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図9(b)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図9(c)に示すように印刷マスク7を絶縁材2に重ねる。この印刷マスク7は、メタルマスクで形成することができ、ビア用貫通孔3に対応する箇所のみにあらかじめ開口部6を設けて形成されており、キャビティ用貫通孔8に対応する箇所には開口部6が設けられていない。そのため、印刷マスク7を絶縁材2に重ねた後、図9(c)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填することができるものであり、キャビティ用貫通孔8には導電性ペースト1が入らないようにすることができるものである。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は押し出されて、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図9(c)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、印刷マスク7を外し、あらかじめキャビティ用貫通孔8に対応する箇所に開口が設けられた銅箔等の金属箔9を絶縁材2に貼着し、これを加熱加圧することによって、図9(d)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図9(d)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図9(e)に示すように、支持体4として用いていた回路付き転写シート12の転写シート11のみを絶縁材2から剥離して、回路付き転写シート12の回路10を絶縁材2に転写することによって、絶縁材2の一方の面に回路10を埋め込んで形成する。
そして、図9(e)に示すように転写シート11を剥離した後は、サブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると、図9(f)に示すようなキャビティ用貫通孔8を備えたプリント配線板を得ることができるものである。なお、回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
(実施形態7)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、図10(a)に示すように、離型フィルム5が一方の面に貼着されたシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。ビア用貫通孔3は、ドリル加工やレーザ加工によって設けることができ、また、キャビティ用貫通孔8は、パンチング(打抜き加工)によって設けることができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができ、離型フィルム5としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等で形成されたものを用いることができる。
そして、図10(a)に示すように離型フィルム5及び絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設けた後、図10(b)に示すように、絶縁材2の離型フィルム5が貼着されていない他方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においては、支持体4として回路基板13を用いる場合について説明する。回路基板13としては、片面又は両面に回路10を設けて形成されるものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態においては、実施形態1で得られたプリント配線板(図1(g)参照)を回路基板13として用いる場合について説明する。このように回路基板13を支持体4として用いることによって、容易にプリント配線板の多層化を図ることができるものである。
そして、図10(b)に示すように絶縁材2の他方の面に支持体4を重ねた後、絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図10(b)においては、仮固定部16の図示は省略している。また、仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになるが、図10(b)においてはこの隙間の間隔を誇張して図示している。なお、この隙間も、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図10(b)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図10(c)に示すように印刷マスク7を離型フィルム5に重ねる。この印刷マスク7は、メタルマスクで形成することができ、ビア用貫通孔3に対応する箇所のみにあらかじめ開口部6を設けて形成されており、キャビティ用貫通孔8に対応する箇所には開口部6が設けられていない。そのため、印刷マスク7を離型フィルム5に重ねた後、図10(c)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填することができるものであり、キャビティ用貫通孔8には導電性ペースト1が入らないようにすることができるものである。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は押し出されて、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図10(c)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図10(d)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図10(d)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図10(e)に示すようにまず離型フィルム5を絶縁材2から剥離する。このとき、絶縁材2は、本固定された支持体4によって支持固定されているので、離型フィルム5の剥離に伴って伸びることがなく、そのため寸法安定性を高く得ることができるものである。そして、図10(f)に示すように絶縁材2の離型フィルム5を剥離した面に銅箔等の金属箔9を貼着し、次いでサブトラクティブ法等を使用して、金属箔9の貼着面にエッチング処理を施すことによって回路10を形成すると、多層化を図ることができ、図10(g)に示すようなキャビティ19を備えたプリント配線板を得ることができるものである。なお、回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
本実施形態においては、図10(f)に示す工程の後、直ちに図10(g)に示す工程に移行しているが、図10(f)に示す工程で貼着した金属箔9(キャビティ19内の金属箔9及び下面の金属箔9は除く。)にエッチング処理を施して回路10を形成した後、絶縁材2、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12等を適宜用いて積層する工程を経てから、最後に最外層の金属箔9にまとめてエッチング処理を施して回路10を形成するようにしてもよい。このように、ビルドアップ法を使用することで、より多層化を図ることができる。また、キャビティ19内の回路10はあらかじめエッチング処理を施して形成しておいてもよい。
(実施形態8)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、図11(a)に示すように、離型フィルム5が一方の面に貼着されたシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。ビア用貫通孔3は、ドリル加工やレーザ加工によって設けることができ、また、キャビティ用貫通孔8は、パンチング(打抜き加工)によって設けることができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができ、離型フィルム5としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等で形成されたものを用いることができる。
そして、図11(a)に示すように離型フィルム5及び絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設けた後、図11(b)に示すように、絶縁材2の離型フィルム5が貼着されていない他方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においても、支持体4として回路基板13を用いる場合について説明する。回路基板13としては、片面又は両面に回路10を設けて形成されるものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態においては、実施形態5で得られたプリント配線板(図7(g)参照)を回路基板13として用いる場合について説明する。
そして、図11(b)に示すように絶縁材2の他方の面に支持体4を重ねた後、絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図11(b)においては、仮固定部16の図示は省略している。また、仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになるが、図11(b)においてはこの隙間の間隔を誇張して図示している。なお、この隙間も、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図6に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図11(b)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図11(c)に示すように印刷マスク7を離型フィルム5に重ねる。この印刷マスク7は、メタルマスクで形成することができ、ビア用貫通孔3に対応する箇所のみにあらかじめ開口部6を設けて形成されており、キャビティ用貫通孔8に対応する箇所には開口部6が設けられていない。そのため、印刷マスク7を離型フィルム5に重ねた後、図11(c)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填することができるものであり、キャビティ用貫通孔8には導電性ペースト1が入らないようにすることができるものである。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は押し出されて、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図11(c)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図11(d)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図11(d)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図11(e)に示すようにまず離型フィルム5を絶縁材2から剥離する。このとき、絶縁材2は、本固定された支持体4によって支持固定されているので、離型フィルム5の剥離に伴って伸びることがなく、そのため寸法安定性を高く得ることができるものである。そして、図11(f)に示すように絶縁材2の離型フィルム5を剥離した面に回路付き転写シート12を貼着すると共に、転写シート11のみを絶縁材2から剥離して、回路付き転写シート12の回路10を絶縁材2に転写することによって、絶縁材2に回路10を埋め込んで形成すると、多層化を図ることができ、図11(g)に示すようなキャビティ19を備えたプリント配線板を得ることができるものである。なお、回路付き転写シート12としては、実施形態3と同様のものを用いることができ、また、プリント配線板の回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
(実施形態9)
本実施形態においては、導電性ペースト1を用いて層間接続されたプリント配線板を次のようにして製造することができる。
まず、図12(a)に示すように、離型フィルム5が一方の面に貼着されたシート状の絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設ける。これにより、樹脂スミアの残存を防止することができる。ビア用貫通孔3は、ドリル加工やレーザ加工によって設けることができ、また、キャビティ用貫通孔8は、パンチング(打抜き加工)によって設けることができる。
ここで、絶縁材2としては、実施形態1と同様のものを用いることができ、離型フィルム5としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等で形成されたものを用いることができる。
そして、図12(a)に示すように離型フィルム5及び絶縁材2にビア用貫通孔3及びキャビティ用貫通孔8を設けた後、図12(b)に示すように、絶縁材2の離型フィルム5が貼着されていない他方の面に支持体4を重ねる。
ここで、支持体4としては、金属箔9、回路基板13、回路付き転写シート12、シート材14のいずれを用いることもできるが、本実施形態においても、支持体4として回路基板13を用いる場合について説明する。回路基板13としては、片面又は両面に回路10を設けて形成されるものであれば特に限定されるものではないが、本実施形態においては、実施形態5で得られたプリント配線板(図7(g)参照)を回路基板13として用いる場合について説明する。
そして、図12(b)に示すように絶縁材2の他方の面に支持体4を重ねた後、絶縁材2と支持体4を部分的に密着させて仮固定する。図12(b)においては、仮固定部16の図示は省略している。また、仮固定部16以外の箇所では、絶縁材2と支持体4は密着しておらず、これらの間にわずかな隙間が形成されることになるが、図12(b)においてはこの隙間の間隔を誇張して図示している。なお、この隙間も、後の工程において、ビア用貫通孔3内に存在する空気の逃げ道となる。
ここで、絶縁材2と支持体4を仮固定するにあたっては、実施形態1で説明したように、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することができ、また、絶縁材2と支持体4を重ねたものの周囲の一部を圧接するようにしてもよい。
さらに、図に示すように、絶縁材2の支持体側の面と支持体4の絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面をあらかじめ凹凸面に形成しておいてもよい。
そして、図12(b)に示すように絶縁材2と支持体4を仮固定した後、図12(c)に示すように印刷マスク7を離型フィルム5に重ねる。この印刷マスク7は、メタルマスクで形成することができ、ビア用貫通孔3に対応する箇所のみにあらかじめ開口部6を設けて形成されており、キャビティ用貫通孔8に対応する箇所には開口部6が設けられていない。そのため、印刷マスク7を離型フィルム5に重ねた後、図12(c)に示すように、印刷マスク7上に供給された導電性ペースト1をスキージ18でビア用貫通孔3に押し込むことによって、ビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填することができるものであり、キャビティ用貫通孔8には導電性ペースト1が入らないようにすることができるものである。このとき、ビア用貫通孔3に押し込まれた導電性ペースト1によって、ビア用貫通孔3内の空気は押し出されて、絶縁材2と支持体4との間の隙間を通って外部に抜けることになるので、真空引きのような煩雑な作業を行う必要がなくなるものであり、導電性ペースト1をビア用貫通孔3に確実に充填することができるものである。
ここで、導電性ペースト1としては、実施形態1と同様のものを用いることができる。
そして、図12(c)に示すようにビア用貫通孔3に導電性ペースト1を充填した後、加熱加圧することによって、図12(d)に示すように絶縁材2と支持体4を全体的に密着させて本固定する。これによって、絶縁材2と支持体4との間の隙間が完全に消失する。
図12(d)に示すように絶縁材2と支持体4を本固定した後は、図12(e)に示すようにまず離型フィルム5を絶縁材2から剥離する。このとき、絶縁材2は、本固定された支持体4によって支持固定されているので、離型フィルム5の剥離に伴って伸びることがなく、そのため寸法安定性を高く得ることができるものである。そして、絶縁材2の離型フィルム5を剥離した面に回路基板13を貼着すると、多層化を図ることができ、図12(f)に示すようなキャビティ19を備えたプリント配線板を得ることができるものである。ここで、回路基板13としては、特に限定されるものではないが、本実施形態においては、実施形態6で得られたプリント配線板(図9(f)参照)を回路基板13として用いるようにしている。このように、キャビティ用貫通孔8を備えたプリント配線板を用いることによって、キャビティ19を深く形成することができるものである。なお、プリント配線板の回路10には適宜金メッキ等を施すことができる。
実施形態1のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 実施形態2のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 実施形態3のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 実施形態4のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 同上の他の一例を示す断面図である。 同上の他の一例を示すものであり、(a)〜(c)は一部を拡大した断面図である。 実施形態5のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 同上の他の一例を示すものであり、(a)(b)は断面図である。 実施形態6のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(f)は断面図である。 実施形態7のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 実施形態8のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(g)は断面図である。 実施形態9のプリント配線板の製造方法の一例を示すものであり、(a)〜(f)は断面図である。 従来の導電性ペーストの充填方法の一例を示すものであり、(a)〜(c)は断面図である。 従来の導電性ペーストの充填方法の他の一例を示すものであり、(a)〜(d)は断面図である。
符号の説明
1 導電性ペースト
2 絶縁材
3 ビア用貫通孔
4 支持体
5 離型フィルム
6 開口部
7 印刷マスク
8 キャビティ用貫通孔
9 金属箔
10 回路
11 転写シート
12 回路付き転写シート
13 回路基板

Claims (20)

  1. 導電性ペーストを用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、絶縁材にビア用貫通孔を設ける工程と、前記絶縁材の一方の面に支持体を重ねる工程と、前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程と、前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程と、をこの順に備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程の後に、前記絶縁材の他方の面に金属箔を貼着する工程と、前記金属箔の貼着面にエッチング処理を施して回路を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  3. 前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程の後に、転写シートに回路を設けて形成される回路付き転写シートを、前記絶縁材の他方の面に貼着する工程と、前記転写シートのみを前記絶縁材から剥離して、前記回路付き転写シートの前記回路を前記絶縁材に転写することによって、前記絶縁材に前記回路を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  4. 前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程の後に、片面又は両面に回路を設けて形成される回路基板を、前記絶縁材の他方の面に貼着する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
  5. 導電性ペーストを用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、離型フィルムが一方の面に貼着された絶縁材にビア用貫通孔を設ける工程と、前記絶縁材の前記離型フィルムが貼着されていない他方の面に支持体を重ねる工程と、前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程と、前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程と、をこの順に備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  6. 前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程と前記ビア用貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程との間に、前記導電性ペーストを充填すべき前記ビア用貫通孔に対応する箇所のみに開口部を設けて形成される印刷マスクを前記絶縁材又は前記離型フィルムに重ねる工程を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  7. 導電性ペーストを用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、絶縁材にビア用貫通孔及びキャビティ用貫通孔を設ける工程と、前記絶縁材の一方の面に支持体を重ねる工程と、前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔に対応する箇所のみに開口部を設けて形成される印刷マスクを前記絶縁材に重ねる工程と、前記ビア用貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程と、前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程と、をこの順に備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  8. 前記ビア用貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程と前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程との間に、前記絶縁材の他方の面に金属箔を貼着する工程を備え、前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程の後に、前記金属箔の貼着面にエッチング処理を施して回路を形成する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載のプリント配線板の製造方法。
  9. 導電性ペーストを用いて層間接続されたプリント配線板を製造する方法であって、離型フィルムが一方の面に貼着された絶縁材にビア用貫通孔を設ける工程と、前記絶縁材の他方の面に支持体を重ねる工程と、前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程と、前記ビア用貫通孔に前記導電性ペーストを充填する工程と、前記絶縁材と前記支持体を全体的に密着させて本固定する工程と、前記離型フィルムを前記絶縁材から剥離する工程と、をこの順に備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  10. 前記ビア用貫通孔を設ける工程において、キャビティ用貫通孔も前記絶縁材に設けることを特徴とする請求項に記載のプリント配線板の製造方法。
  11. 前記離型フィルムを前記絶縁材から剥離する工程の後に、前記絶縁材の前記離型フィルムを剥離した面に金属箔を貼着する工程と、前記金属箔の貼着面にエッチング処理を施して回路を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とする請求項5、6、9、10のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  12. 前記離型フィルムを前記絶縁材から剥離する工程の後に、転写シートに回路を設けて形成される回路付き転写シートを、前記絶縁材の前記離型フィルムを剥離した面に貼着する工程と、前記転写シートのみを前記絶縁材から剥離して、前記回路付き転写シートの前記回路を前記絶縁材に転写することによって、前記絶縁材に前記回路を形成する工程と、をこの順に備えることを特徴とする請求項5、6、9、10のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  13. 前記離型フィルムを前記絶縁材から剥離する工程の後に、片面又は両面に回路を設けて形成される回路基板を、前記絶縁材の前記離型フィルムを剥離した面に貼着する工程を備えることを特徴とする請求項5、6、9、10のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  14. 前記支持体として、前記金属箔、前記回路基板、前記回路付き転写シートのいずれかを用いることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  15. 前記絶縁材として、内部に基材を含有するものを用いることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  16. 前記導電性ペーストが樹脂及び金属粉体を含有するものであることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  17. 前記絶縁材として、グリニス値が40%以下であるものを用いることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  18. 前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程において、接着、圧着、溶着のいずれかの方法を使用することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  19. 前記絶縁材と前記支持体を部分的に密着させて仮固定する工程において、前記絶縁材と前記支持体を重ねたものの周囲の一部を圧接することを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  20. 前記絶縁材の前記支持体側の面と前記支持体の前記絶縁材側の面のうち少なくともいずれかの面が凹凸面であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
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