JP4786173B2 - 缶本体の製造方法および缶本体の製造装置 - Google Patents

缶本体の製造方法および缶本体の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、有底筒状とされた缶基体の胴部にエンボス加工を施して缶本体を形成する缶本体の製造方法および缶本体の製造装置に関するものである。
周知のように、清涼飲料水等が充填されるいわゆる缶やボトル缶においては、需要者の購買意欲を喚起する等のために、胴部に様々な模様等が付され、これらの缶等に商品識別力を付与することがなされている。このような模様等を付す手段として、従来から例えば塗装やエンボス加工を施すことが知られている。
後者のエンボス加工については、例えば下記特許文献1に示されるような、互いに平行な回転軸線を中心に回転可能に支持された第1回転体および第2回転体を備え、前記第1回転体を有底筒状の缶基体の内側に配置するとともに、前記第2回転体を該缶基体の外側に配置した後に、前記第1、第2回転体を互いに接近させ、これらの回転体の外周面により前記缶基体の胴部を挟み込んだ状態で、前記第1、第2回転体をこれらの回転軸線回りに回転させることにより、前記缶基体の胴部にエンボス加工を施し缶本体を形成する方法が知られている。なお、前記缶基体としては、例えば金属板に絞り加工およびしごき加工を施して形成されるDI缶がある。
ここで、前記エンボス加工は缶基体の内外面に塗膜を形成した後になされるので、前記第1、第2回転体が金属により形成された場合には特に、このエンボス加工時に、前記各回転体の外周面に形成された凸部若しくは凹部または凸部および凹部により、前記塗膜に傷が付くことを抑制する必要がある。このため、例えば図6に示すように、第1回転体101の外周面に形成された凸部101aの大きさを、第2回転体102の外周面に形成された凹部102aの大きさより小さくしているが、この場合、これらの回転体101、102の外周面により、前記缶基体の胴部を挟み込んだときに、凸部101aを画成する壁面のうち、第1回転体101の外周面から径方向外方へ立上がる立上がり面101b、101bと、凹部102aを画成する壁面のうち、前記立上がり面101b、101bと対向する、第2回転体102の外周面から径方向内方へ延びる内壁面102b、102bとの間に位置する前記胴部は、いわば無拘束状態で径方向に引張られるようになっている。
特表2000−515072号公報
しかしながら、前記従来では、第1、第2回転体101、102の外周面により前記胴部を挟み込んだ際、前記立上がり面101bと、該立上がり面101bに対向する前記内壁面102bとの間に位置する前記胴部が前述のように引張られるので、前記凸部101aの、第1回転体101の径方向における最外面101cと、前記立上がり面101bとが交差する稜線部分が摩耗し易いという問題があった。また、前記挟み込み時に、前記胴部が前記無拘束状態で引張られるので、この無拘束部分は前記胴部の周面から径方向に滑らかに立上がり、明瞭なエンボス加工部を形成することが困難であるという問題があった。
ところが近年では、缶等にさらなる商品識別力を付与するために、缶基体の胴部に、立ち上がりが急峻で明瞭なエンボス加工部を形成すること、および複数のエンボス加工部を狭い領域に密集させて形成することが要求されている。
しかしながら、前述のように、このようなエンボス加工部を形成することが困難であるところ、敢えて前記明瞭なエンボス加工部を形成しようとすると、前記凸部101aの高さおよび前記凹部102aの深さを大きく、かつ前記凸部101aの幅を狭くして、さらに缶基体の胴部外表面に対するエンボス加工量を大きくする必要があり、この場合、前記凸部101aが折れ易く、かつ缶基体の胴部内外周面に形成された塗膜が引張により破れ易い虞があり、このようなエンボス加工部を形成することが、さらに困難であるという問題があった。また、前記エンボス加工量を大きくすると、その分だけエンボス加工時における缶基体の胴部の肉流れの量が多くなるとともに、前記無拘束状態にある前記胴部における引張り変形量が大きくなり、この周辺を含めた前記胴部の厚さが薄くなる。このため、前記明瞭なエンボス加工部を複数形成しようとした場合には、隣合うエンボス加工部の距離を大きくする必要があり、複数のエンボス加工部を密集させて形成するといったいわゆる微細加工を施すことが困難であるという問題があった。さらに、前記凸部101aおよび前記凹部102aは、一般にレーザ加工により形成されるが、これら101a、102aの高さおよび深さが大きくなると、それだけ加工精度が低下するので、エンボス加工部の形成精度が低下するという問題があった。
ところで、従来から、缶基体の胴部外周面に前記エンボス加工部を形成するために、前記第1回転体の外周面に凸部を形成したことによって、前記第1回転体を缶基体に挿入する際に、前記凸部が缶基体の開口端部に衝突することを回避するために、前記第1回転体の外周面に、径方向内方へ凹んだ第1凹部を形成するとともに、この凹部の底面に前記第1凸部を形成し、前記第2回転体の外周面に、前記第1凹部と対応する部分に径方向外方へ凸とされた第2凸部を形成するとともに、この凸部のうち前記第1凸部と対応する部分に径方向内方へ凹んだ第2凹部を形成し、これらの回転体により胴部を挟み込むことによって、前記第1凹部および前記第2凸部と対応する胴部を径方向内方へ凹ませて凹加工部を形成するとともに、前記第1凸部および前記第2凹部と対応する部分に凸加工部を形成することがなされている。
しかしながら、この場合、胴部に凸加工部および凹加工部の双方が形成されたことにより、胴部全体に占める塑性変形部分の割合が多くなり、得られる缶本体の座屈強度が低下したり、胴部の内外周面に形成された塗膜が破れたり、あるいは缶本体を複数本集合的に搬送コンベア上で搬送する際に、いわゆるブロッキングが生ずる等の問題があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、缶基体の胴部に、その周面に対して径方向に急峻に立上がる明瞭なエンボス加工部、および複数のエンボス加工部を狭い領域に密集させて形成することを良好に実現することができる缶本体の製造方法および缶本体の製造装置を提供することを目的とする。
このような課題を解決して、前記目的を達成するために、本発明の缶本体の製造方法は、互いに平行な回転軸線を中心に回転可能に支持された第1回転体および第2回転体を備え、これら各回転体の外周面には、径方向内方へ凹とされた凹部若しくは径方向外方へ凸とされた凸部、または凹部および凸部が形成され、前記第1回転体を有底筒状の缶基体の内側に配置するとともに、前記第2回転体を該缶基体の外側に配置した後に、前記第1、第2回転体を互いに接近させ、これらの回転体の外周面により前記缶基体の胴部を挟み込んで、前記凸部を前記胴部を介して前記凹部に嵌入し、この状態で前記第1、第2回転体をこれらの回転軸線回りに回転させることにより、前記缶基体の胴部にエンボス加工を施し缶本体を形成する缶本体の製造方法であって、前記第1、第2回転体はショアD硬度が65以上85以下のウレタン樹脂により形成され、前記第1、第2回転体の外周面により前記胴部を挟み込む際、少なくとも前記凸部および前記凹部を、それぞれの前記回転体の径方向内方に向けて弾性変形するように押圧し、前記凸部を画成する壁面を前記胴部を介して前記凹部を画成する壁面に密接させることにより、これら凸部と凹部との間に位置する前記胴部を拘束した状態で、前記胴部に対して前記凸部および前記凹部のそれぞれの壁面の形状にエンボス加工するとともに、このエンボス加工の後に、前記第1、第2回転体により前記胴部の挟み込みを解除した際に、前記凸部及び前記凹部が、それぞれ前記第1、第2回転体の径方向外方へ向けて復元移動し、前記エンボス加工部と前記凸部及び前記凹部との係合が解除されることを特徴とする。
本発明によれば、第1、第2回転体の各外周面により前記胴部を挟み込む際、前記凸部を画成する壁面を前記胴部を介して前記凹部を画成する壁面に密接させるので、この挟み込み時に、前記凸部および前記凹部をそれぞれ画成する壁面により、これらの凸部と凹部との間に位置する前記胴部を、拘束した状態でエンボス加工することが可能になる。従って、前記挟み込み時に、前記凸部を画成する壁面のうち、一方の前記回転体の外周面から径方向外方へ立上がる立上がり面と、前記凹部を画成する壁面のうち、前記立上がり面と対向する、他方の前記回転体の外周面から径方向内方へ延びる内壁面との間に位置する前記胴部が、無拘束状態で径方向に引張られることがない。これにより、前記挟み込み時における前記胴部の変形挙動によって、前記立上がり面と、前記凸部の径方向における最外面とが交差する稜線部分に作用する負荷を最小限に抑制することが可能になり、この稜線部分の摩耗を抑えることができるとともに、この凸部が折れる等の欠損発生を抑制することができる。
さらに、前記凹部を画成する前記内壁面と、この内壁面に対向する前記凸部の前記立上がり面との間に位置する前記胴部の内外周面が、これらの立上がり面と内壁面とに拘束されて前記エンボス加工が施されるので、前記凸部および前記凹部それぞれの壁面の形状にエンボス加工部を形成することが可能になる。従って、前記立上がり面および前記内壁面を前記各回転体の外周面から径方向にそれぞれ急峻に延在させることにより、前記胴部の周面から径方向に急峻に立上がる前記エンボス加工部を確実に形成することができる。特に、前記挟み込み時に、少なくとも前記凸部および前記凹部を、それぞれの前記回転体の径方向内方に向けて弾性変形させるので、前記凸部および凹部の前記急峻な形状を缶基体胴部に確実に付与することが可能になる。さらに、このようなエンボス加工部を形成することができることによって、隣合うエンボス加工部の距離を小さくすることができ、複数のエンボス加工部を密集させて形成するといったいわゆる微細加工を施すことが可能になる。
ところで、前記挟み込みによって、前記凸部若しくは前記凹部に前記胴部のエンボス加工部が係合し、前記各回転体を離間させてこの挟み込みを解除しても、前記各回転体の外周面から形成された缶本体が離れないといった不具合の発生が想定される。
しかしながら、第1、第2回転体は前記ウレタン樹脂により形成され、前記凸部および前記凹部を弾性変形させながら、エンボス加工部を形成するので、前記第1、第2回転体により前記胴部の挟み込みを解除した際、前記凸部および前記凹部の前記弾性変形も解除され、前記凸部および前記凹部は、それぞれの前記回転体の径方向外方へ向けて復元移動することになる。従って、この復元移動により前記胴部の内周面が径方向外方へ移動させられる一方、外周面が径方向内方へ移動させられることになり、前記挟み込みを解除したときに、前記エンボス加工部と前記凸部若しくは前記凹部との係合も解除することが可能になり、前記不具合の発生を防止することができる。
さらに、前記挟み込みによって、缶基体の内外周面に形成された塗膜が前記凸部および前記凹部により傷付くといった不具合の発生が想定される。
しかしながら、第1、第2回転体が前記ウレタン樹脂により形成されているので、エンボス加工時に缶基体の内外周面に作用する負荷を最小限に抑制することが可能になり、前記塗膜が傷付くことを抑えることができる。
さらに、前記第1回転体の外周面には前記凸部が形成されるとともに、前記第2回転体の外周面には前記凹部が形成されていることが望ましい。
この場合、缶基体の外周面に、径方向外方へ凸とされた凸状のエンボス加工部を、缶基体の外周面から急峻に立上がらせて形成することが可能になり、特に美観に優れ、商品識別力を有する缶本体を形成することができる。
また、前記第1回転体の外周面には、径方向内方ヘ凹とされた第1凹部が形成され、該第1凹部に径方向外方ヘ凸とされた第1凸部が形成され、前記第2回転体の外周面には、前記第1凹部と対応する部分に径方向外方へ凸とされた第2凸部が形成され、該第2凸部のうち前記第1凸部と対応する部分に径方向内方へ凹とされた第2凹部が形成され、前記第1、第2回転体の外周面により前記胴部を挟み込む際、前記第2凸部により前記胴部をその外周面側から径方向内方へ向けて、この方向における全ての変形量のうち少なくとも一部が弾性変形となるように押圧し、これと対応する内周面側を前記第1凹部に挿入した状態で、前記第1凸部を前記胴部を介して前記第2凹部に嵌入し、その後、前記第1、第2回転体の外周面による前記挟み込みを解除した際、前記胴部の弾性復元力により、前記第1凹部および前記第2凸部と対応する胴部を径方向外方へ復元移動させ、前記第1凸部および前記第2凹部と対応する部分の胴部外周面を、前記第1凹部および前記第2凸部に対応する部分以外の胴部外周面より、径方向外方に位置させることが望ましい。
この場合、前記第1、第2回転体による前記胴部の前記挟み込みを解除し、前記胴部の弾性復元力により、前記第1凹部および前記第2凸部と対応する胴部を径方向外方へ復元移動させるので、缶基体の胴部外周面に径方向外方へ突出し、かつ該外周面からの立上がりが急峻な凸状のエンボス加工部を容易かつ確実に形成することが可能になる。すなわち、前記復元移動により、前記エンボス加工部の内周面と前記第1凸部との間に隙間が形成されるので、第1回転体を缶基体から抜き出す際に、前記第1凸部が前記エンボス加工部の内周面に引っ掛かることを抑制することが可能になる。
ここで、第1凹部の深さは第1凸部の高さより大きくされるのが望ましい。この場合、第1回転体の外周面において、最も外径が大きくなる部分が前記第1凸部ではなく前記第1凹部の非形成部となるので、胴部に前記エンボス加工部を形成するための前記第1凸部を形成したことによって第1回転体の外径が大きくなることはない。従って、前記エンボス加工時に、第1回転体を缶基体の内側に挿入する際、缶基体の開口端部に第1回転体が衝突することを回避することが可能になる。さらに、前記挿入時において、前記第1凸部ではなく前記第1凹部の非形成部が、缶基体の内周面を案内する案内部として機能することになる。従って、第1回転体の外周面全体に占める前記第1凸部の割合が小さい場合でも、第1回転体の前記案内機能を十分に発揮させることができる。
本発明に係る缶本体の製造装置は、互いに平行な回転軸線を中心に回転可能に支持された第1回転体および第2回転体を備え、これら各回転体の外周面には、径方向内方へ凹とされた凹部若しくは径方向外方へ凸とされた凸部、または凹部および凸部が形成され、前記第1回転体を有底筒状の缶基体の内側に配置するとともに、前記第2回転体を該缶基体の外側に配置した後に、前記第1、第2回転体を互いに接近させ、これらの回転体の前記各外周面により前記缶基体の胴部を挟み込んで、前記凸部を前記胴部を介して前記凹部に嵌入し、この状態で前記第1、第2回転体をこれらの回転軸線回りに回転させることにより、前記缶基体の胴部にエンボス加工を施し缶本体を形成する構成とされた缶本体の製造装置であって、前記第1、第2回転体はショアD硬度が65以上85以下のウレタン樹脂により形成され、前記第1、第2回転体の前記各外周面を、互いに接触させた状態から前記缶基体の胴部の厚さ分だけ該回転体を径方向に離間させたとき、互いに対向する前記凸部と前記凹部とをそれぞれ画成する壁面のうち、互いに対向する前記凸部の前記壁面と前記凹部の前記壁面との隙間が、前記胴部の厚さと略同等になる構成とされており、これら凸部と凹部との間に位置する前記胴部を拘束した状態で、前記胴部に対して前記凸部および前記凹部のそれぞれの壁面の形状にエンボス加工するとともに、当該エンボス加工において、前記第1、第2回転体の外周面により前記胴部を挟み込む際、前記凸部および凹部を、それぞれの回転体の径方向内方に向けて弾性変形するように押圧し、このエンボス加工の後に、前記第1、第2回転体により前記胴部の挟み込みを解除した際に、前記凸部及び前記凹部が、それぞれ前記第1、第2回転体の径方向外方へ向けて復元移動し、前記エンボス加工部と前記凸部及び前記凹部との係合が解除される構成とされていることを特徴とする。
本発明によれば、前記挟み込み時に、前記凸部を画成する壁面を前記胴部を介して前記凹部を画成する壁面に密接させることを確実に実現することができる。
ここで、前記凹部を画成する壁面のうち、前記回転体の外周面から径方向内方へ延びる内壁面は、互いに対向する内壁面同士の距離が径方向内方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされるとともに、前記凸部を画成する壁面のうち、前記回転体の外周面から径方向外方へ延びる立上がり面は、互いに対向する立上がり面同士の距離が径方向外方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされていることが望ましい。
この場合、第1、第2回転体の各外周面により缶基体の胴部を挟み込んで、前記凸部を前記胴部を介して前記凹部に嵌入する際に、前記凸部および前記凹部を画成する各壁面が、前記胴部の内外周面に作用させる負荷を緩和することが可能になり、缶基体の内外周面に形成された塗膜が傷付くことを抑制することができるとともに、エンボス加工後に第1、第2回転体を互いに離間させた際、形成したエンボス加工部と前記凸部または前記凹部との係合を容易に解除することができる。
本発明に係る缶本体の製造方法並びに缶本体の製造装置によれば、胴部の周面に対して径方向に急峻に立上がる明瞭なエンボス加工部を良好に形成することができるとともに、このようなエンボス加工部を互いの距離を最小限に抑えて複数形成することができる。また、本発明に係る缶本体の製造方法並びに缶本体の製造装置によって製造された缶本体によれば、商品識別力を具備させることができるとともに、座屈強度の低下、前記胴部の内外周面に形成された塗膜の強度低下、およびブロッキングの発生を抑制することができる。
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1から図5は、この発明の一実施形態として示した缶本体の製造装置の概略構成を示すものである。
この缶本体の製造装置10は、図1に示すように、缶基体50の胴部を径方向に押圧して胴部外周面に対して径方向外方へ突出するエンボス加工部を形成する金型部11と、この金型部11の下方に配設され、缶基体50を金型部11に対して接近離間可能かつ回転可能に支持する支持部12と、金型部11及び支持部12の駆動を制御する制御部13とを備えている。
金型部11は、互いに平行な回転軸線を中心に回転可能に支持された第1回転体20および第2回転体21と、これらの回転体20、21を各々、回転方向を逆に、かつ同期回転させる第1駆動部14とを備えている。なお、第1、第2回転体20、21はともに、ショアD硬度が65以上85以下のウレタン樹脂により形成されている。
支持部12は、缶基体50または缶本体52の底面を保持する構成とされたチャック31と、このチャック31を金型部11に対して接近離間可能に支持するスライド部32と、チャック31を缶軸回りに回転可能に支持するモータ部33とを備えている。
ここで、本実施形態では、第1回転体20の外周面には、図2に示すように、径方向内方ヘ向けて凹とされた第1凹部20aが形成され、該第1凹部20aの底面に径方向外方ヘ向けて凸とされた第1凸部20bが形成されている。図示の例では、第1凹部20aの深さは、第1凸部20bの径方向における突出高さより大きくされ、第1回転体20の外周面において第1凹部20aの非形成部20cの外径が最も大きくなっている。また、第1凸部20bは第1凹部20aの軸方向中央部に形成されている。
第2回転体21の外周面には、図2に示すように、前記第1凹部20aと対応する部分に径方向外方へ凸とされた第2凸部21aが形成され、該第2凸部21aのうち前記第1凸部20bと対応する部分に径方向内方へ凹とされた第2凹部21bが形成されている。
ここで、図5に示すように、第2凹部21bを画成する壁面のうち、第2凸部21aの外周面から径方向内方に延びる内壁面21dは、互いに対向する内壁面21d、21d同士の距離が、前記外周面から第2回転体21の径方向内方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされるとともに、第1凸部20bを画成する壁面のうち、第1凹部20aの外周面から径方向外方に延びる立上がり面20fは、互いに対向する壁面20f、20f同士の距離が、前記外周面から第1回転体20の径方向外方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされている。
以上の構成において、第1回転体20の径方向外方から第1凹部20aを平面視した大きさは、第2回転体21の径方向外方から第2凸部21aを平面視した大きさより大きくされ、第1回転体20の径方向外方から第1凸部20bを平面視した大きさは、第2回転体21の径方向外方から第2凹部21bを平面視した大きさより小さくされている。すなわち、第1、第2回転体20、21が互いに接近離間することにより、第1回転体20の第1凹部20aに第2回転体21の第2凸部21aが挿脱され、第2回転体21の第2凹部21bに第1回転体20の第1凸部20bが挿脱されるようになっている。
さらに本実施形態では、第1回転体20を缶基体50の内側に挿入しないで、第1、第2回転体20、21の前記各外周面、すなわち第1回転体20の前記非形成部20c外周面と第2回転体21の前記非形成部21c外周面とを、互いに接触させた状態から缶基体50の胴部の厚さ分だけ該回転体20、21を径方向に離間させたとき、図5に示すように、互いに対向する第1凸部20bと第2凹部21bとをそれぞれ画成する壁面のうち、互いに対向する第1凸部20bの前記壁面と第2凹部21bの前記壁面との隙間が、前記胴部の厚さと略同等になる構成となっている。すなわち、本実施形態では、第1凸部20bの立ち上がり面20fと、第2凸部21aの内壁面21dとの前記隙間が、前記胴部の厚さと同一になったときに、前記第1凸部20bの最外面20gと、第2凹部21bの底面21eとの前記隙間は、前記胴部の厚さより大きくなるものの、この差は最小限に抑制されるようになっている。
ここで、第1回転体20の外周面において、第1凹部20aの非形成部20cと第1凹部20aとは、図2に示すように、径方向外方へ凸となる第1凸曲面部20dを介して滑らかに連結されている。また、第1凹部20aと第1凸部20bとは、径方向内方へ凹む第1凹曲面部20eを介して滑らかに連結されている。そして、第1凹部20aは、第1凸曲面部20dから第1凹曲面部20eに至るまで、漸次、径方向内方へ向けて傾斜したテーパ形状とされている。つまり、第1凹部20aはすり鉢状とされ、このすり鉢の最も深い部分に第1凸部20bが形成された構成となっている。
次に、以上のように構成された缶本体の製造装置により、缶基体50の胴部にエンボス加工部を形成する方法について説明する。
缶基体50は缶本体の製造装置10に搬送されると、まず、缶基体50の底面がチャック31に保持され、その後、モータ部33を回転駆動し、これに伴わせて、缶基体50を缶軸回りに回転することにより、缶基体50を缶軸回りに位置決めする。
そして、缶基体50を支持部12のスライド部32を介して金型部11に向けて缶軸方向に前進移動し、第1回転体20を缶基体50の内側に挿入することにより、図2に示すように、第1回転体20を缶基体50の内側に配置し、第2回転体21を缶基体50の外側に配置する。次に、第1、第2回転体20、21を互いに接近させ、これらの回転体20、21の各外周面により缶基体50の胴部を挟み込み、この状態で第1、第2回転体20、21をこれらの回転軸線回りに回転させることにより、缶基体50の胴部にエンボス加工を施し前記エンボス加工部を形成する。そして、第1、第2回転体20、21を互いに離間させた後に、支持部12を金型部11から離間させ、第1回転体20を缶本体52の内部から抜き出す。
ここで、第1、第2回転体20、21の外周面により前記胴部を挟み込む際、第2凸部21aにより前記胴部をその外周面側から径方向内方へ向けて、この方向における全ての変形量のうち少なくとも一部が弾性変形となるように押圧し、図3に示すように、これと対応する内周面側を第1凹部20aに挿入した状態で、第1凸部20bを前記胴部を介して第2凹部21bに嵌入する。つまり、缶基体50の胴部のうち、第1凸部20bを除く第1凹部20a、および第2凹部21bを除く第2凸部21aそれぞれに対応する部分(以下、「エンボス加工部の周辺部」という)は、前記第1凸曲面部20dおよび第1凹部20aの前記テーパ形状に依存して、発生するひずみが弾性限度内の変形にとどまり、このエンボス加工部の周辺部が塑性変形することが回避される。その一方で、前記胴部のうち、第1凸部20bおよび第2凹部21bそれぞれに対応する部分は、第1凸部20bが第2凹部21bに胴部を介して嵌入されるので、塑性変形域に至るまで変形させられ塑性変形する。
さらに、第1凸部20bを前記胴部を介して第2凹部21bに嵌入した際、第1凸部20bを画成する壁面20f、20f、20gが、図3および図5に示すように、前記胴部を介して第2凹部21bを画成する壁面21d、21d、21eに密接する。さらにこの際、第1凸部20bの立上がり面20f、20fと、第2凹部21bの内壁面21dおよび底面21eとは、図5に二点鎖線で示すように、それぞれの回転体20、21の径方向内方へ向けて弾性変形される。
以上により、第1、第2回転体20、21による前記胴部の前記挟み込みを解除すると、図4に示すように、前記胴部の弾性復元力により、第1凹部20aおよび第2凸部21aと対応する胴部が、径方向外方へ復元移動し、第1凸部20bおよび第2凹部21bと対応する部分の胴部(エンボス加工部52a)の外周面が、第1凹部20aと第2凸部21aとに対応する部分以外の胴部外周面(非形成部20c、21cと対応する部分)より、径方向外方に位置することになる。さらに本実施形態では、第1凹部20aおよび第2凸部21aそれぞれに対応する胴部内周面のうち、第1凸部20bおよび第2凹部21bそれぞれに対応する部分(エンボス加工部52a)を除く部分を、第1凸部20bの径方向における最外面より径方向外方へ復元移動させる。
さらにこの際、第1回転体20の第1凸部20bと、第2回転体21の第2凹部21bとの各弾性復元力により、これら20b、21bは、それぞれの回転体20、21の径方向外方へ向けて復元移動する。
以上説明したように、本実施形態による缶本体の製造装置によれば、第1、第2回転体20、21の各外周面により前記胴部を挟み込む際、第1凸部20bを画成する壁面を前記胴部を介して第2凹部21bを画成する壁面に密接させるので、この挟み込み時に、第1凸部20bおよび第2凹部21bをそれぞれ画成する壁面により、これらの凸部20bと凹部21bとの間に位置する前記胴部を、拘束した状態でエンボス加工することが可能になる。従って、前記挟み込み時に、第1凸部20bの前記立上がり面20fと、この立上がり面20fと対向する、第2凹部21bの前記内壁面21dとの間に位置する前記胴部が、無拘束状態で径方向に引張られることがない。これにより、前記挟み込み時における前記胴部の変形挙動によって、前記立上がり面20fと、前記最外面20gとが交差する稜線部分に作用する負荷を最小限に抑制することが可能になり、この稜線部分の摩耗を抑えることができるとともに、この凸部20bが折れる等の欠損発生を抑制することができる。
さらに、第2凹部21bを画成する前記内壁面21dと、この内壁面21dに対向する第1凸部20bの前記立上がり面20fとの間に位置する前記胴部の内外周面が、これらの立上がり面20fと内壁面21dとに拘束されて前記エンボス加工が施されるので、このエンボス加工部52aを、第1凸部20bおよび第2凹部21bそれぞれの壁面の形状に形成することが可能になる。従って、前記立上がり面20fおよび前記内壁面21dを前記各回転体20、21の外周面から径方向にそれぞれ急峻に延在させることにより、前記胴部の周面から径方向に急峻に立上がる前記エンボス加工部52aを確実に形成することができる。特に、前記挟み込み時に、第1凸部20bおよび第2凹部21bを、それぞれの前記回転体20、21の径方向内方に向けて弾性変形させるので、第1凸部20bおよび第2凹部21bの前記急峻な形状を缶基体50の胴部に確実に付与することが可能になる。さらに、このようなエンボス加工部52aを形成することができることによって、隣合うエンボス加工部の距離を小さくすることができ、複数のエンボス加工部を密集させて形成するといったいわゆる微細加工を施すことが可能になる。
また、第1、第2回転体20、21は前記ウレタン樹脂により形成され、第1凸部20bおよび第2凹部21bを前記弾性変形させながら、エンボス加工部52aを形成するので、第1、第2回転体20、21により前記胴部の挟み込みを解除した際、第1凸部20bおよび第2凹部21bの前記弾性変形も解除され、これら20b、21bはそれぞれ、各回転体20、21の径方向外方へ向けて復元移動することになる。従って、前記挟み込みを解除しても、前記エンボス加工部52aと第1凸部20bおよび第2凹部21bとの係合が解除できない場合でも、前記復元移動により、前記胴部の内周面が径方向外方へ移動させられる一方、外周面が径方向内方へ移動させられることになり、前記挟み込みを解除したときに、前記係合を解除することが可能になる。
さらに、第1、第2回転体20、21が前記ウレタン樹脂により形成されているので、エンボス加工時に缶基体50の内外周面に作用する負荷を最小限に抑制することが可能になり、缶基体50の内外周面に形成された塗膜が傷付くことを抑えることができる。
また、第1回転体20の外周面には第1凸部20bが形成されるとともに、第2回転体21の外周面には第2凹部21bが形成されているので、缶基体50の外周面に、径方向外方へ凸とされた凸状のエンボス加工部52aを、缶基体50の外周面から急峻に立上がらせて形成することが可能になり、特に美観に優れ、商品識別力を有する缶本体52を形成することができる。
さらに、第1、第2回転体20、21による前記胴部の前記挟み込みを解除し、前記胴部の弾性復元力により、第1凹部20aおよび第2凸部21aと対応する胴部を径方向外方へ復元移動させるので、缶基体50の胴部外周面に径方向外方へ突出し、かつ該外周面からの立上がりが急峻な凸状のエンボス加工部52aを容易かつ確実に形成することが可能になる。すなわち、前記復元移動により、前記エンボス加工部52aの内周面と第1凸部20bとの間に隙間が形成されるので、第1回転体20を缶基体50から抜き出す際に、第1凸部20bが前記エンボス加工部の内周面に引っ掛かることを抑制することが可能になる。
さらにまた、第1回転体20の外周面において、最も外径が大きくなる部分が第1凸部20bではなく第1凹部20aの非形成部20cとなるので、胴部に前記エンボス加工部52aを形成するための第1凸部20bを形成したことによって第1回転体20の外径が大きくなることはない。従って、前記エンボス加工時に、第1回転体20を缶基体50の内側に挿入する際、缶基体50の開口端部に第1回転体20が衝突することを回避することが可能になる。さらに、前記挿入時において、第1凸部20bではなく第1凹部20aの非形成部20cが、缶基体50の内周面を案内する案内部として機能することになる。従って、第1回転体20の外周面全体に占める第1凸部20bの割合が小さい場合でも、第1回転体20の前記案内機能を十分に発揮させることができる。
以上のように形成された缶本体52は、前記エンボス加工部52aが胴部外周面に対して径方向外方へ突出し、かつ該外周面からの立上がりが急峻になっているので、この缶本体52に商品識別力を具備させることができるとともに、缶本体52の内外表面に形成された塗膜が破れることを抑制することができる。特に、缶本体52が、前記胴部を径方向内方に弾性変形させた状態で、前記エンボス加工部を形成するので、塑性変形部分を前記エンボス加工部に限定することが可能になり、缶本体52の座屈強度の低下や、缶本体52をコンベア上に複数本載置して、これらを集合的に搬送する際に、いわゆるブロッキングが発生することを抑制することができる。
さらに、缶本体の製造装置10は、第1、第2回転体20、21の前記各外周面を、互いに接触させた状態から缶基体50の胴部の厚さ分だけ該回転体20、21を径方向に離間させたとき、互いに対向する第1凸部20bと第2凹部21bとをそれぞれ画成する壁面のうち、互いに対向する第1凸部20bの前記壁面20f、20f、20gと第2凹部21bの前記壁面21d、21d、21eとの隙間が、前記胴部の厚さと略同等になる構成とされているので、前記挟み込み時に、第1凸部20bを画成する壁面を前記胴部を介して第2凹部21bを画成する壁面に密接させることを確実に実現することができる。
さらにまた、第2凹部21bの前記内壁面21d、21dは、互いに対向する壁面21d、21d同士の距離が、第2凸部21aの外周面から第2回転体21の径方向内方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされるとともに、第1凸部20bの前記立上がり面20fは、互いに対向する壁面20f、20f同士の距離が、第1凹部20aの外周面から第1回転体20の径方向外方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされているので、第1、第2回転体20、21の各外周面により缶基体50の胴部を挟み込んで、第1凸部20bを前記胴部を介して第2凹部21bに嵌入する際に、第1凸部20bおよび第2凹部21bを画成する各壁面が、前記胴部の内外周面に作用させる負荷を緩和することが可能になる。従って、缶基体50の内外周面に形成された塗膜が傷付くことを抑制することができるとともに、エンボス加工後に第1、第2回転体20、21を互いに離間させた際、形成したエンボス加工部52aと第1凸部20bまたは第2凹部21bとの係合を容易に解除することができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、第1、第2回転体20、21による前記胴部の挟み込みを解除したときに、第1凹部20aおよび第2凸部21aと対応する胴部を、復元力により完全に復元させる場合のみならず、これらの回転体20、21による変形量の一部が塑性変形である場合にも適用可能である。また、前記胴部の外周面から径方向外方へ凸とされたエンボス加工部52aを形成する場合のみならず、内周面から径方向内方へ凹とされたエンボス加工部を形成する場合にも適用可能である。さらに、第1回転体20の第1凹部20aおよび第2回転体21の第2凸部21aを形成しない第1、第2回転体20、21であってもよい。すなわち、前記胴部を径方向に弾性変形させながらエンボス加工部を形成する場合だけでなく、直接エンボス加工部を形成するようにしてもよい。さらにまた、第1凸部20bは前記最外面20gを有しない、V字状の凸部であってもよく、また、第2凹部21bは前記底面21eを有しないV字状の凹部であってもよい。
缶基体の胴部に、その周面に対して径方向へ突出したエンボス加工部を良好に形成することができる缶本体の製造方法および缶本体の製造装置を提供する。
本発明の一実施形態として示した缶本体の製造方法を実施するための缶本体の製造装置の全体構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態として示した缶本体の製造方法を実施したときの第1工程図であって、図1に示す第1、第2回転体の一部拡大断面図である。 本発明の一実施形態として示した缶本体の製造方法を実施したときの第2工程図であって、図2に示す第1、第2回転体の一部拡大断面図である。 本発明の一実施形態として示した缶本体の製造方法を実施したときの第3工程図であって、図2に示す第1、第2回転体の一部拡大断面図である。 図3に示す第1回転体の第1凸部、および第2回転体の第2凹部の拡大図である。 本発明に係る従来例において、缶本体の製造方法を実施したときの缶本体の製造装置を示す一部拡大断面図である。
符号の説明
10 缶本体の製造装置
20 第1回転体
20a 第1凹部
20b 第1凸部
20f 立上がり面(凸部を画成する壁面)
20g 最外面(凸部を画成する壁面)
21 第2回転体
21a 第2凹部
21b 第2凸部
21d 内壁面(凹部を画成する壁面)
21e 底面(凹部を画成する壁面)
50 缶基体
52 缶本体
52a エンボス加工部

Claims (5)

  1. 互いに平行な回転軸線を中心に回転可能に支持された第1回転体および第2回転体を備え、これら各回転体の外周面には、径方向内方へ凹とされた凹部若しくは径方向外方へ凸とされた凸部、または凹部および凸部が形成され、前記第1回転体を有底筒状の缶基体の内側に配置するとともに、前記第2回転体を該缶基体の外側に配置した後に、前記第1、第2回転体を互いに接近させ、これらの回転体の外周面により前記缶基体の胴部を挟み込んで、前記凸部を前記胴部を介して前記凹部に嵌入し、この状態で前記第1、第2回転体をこれらの回転軸線回りに回転させることにより、前記缶基体の胴部にエンボス加工を施し缶本体を形成する缶本体の製造方法であって、
    前記第1、第2回転体はショアD硬度が65以上85以下のウレタン樹脂により形成され、
    前記第1、第2回転体の外周面により前記胴部を挟み込む際、少なくとも前記凸部および前記凹部を、それぞれの前記回転体の径方向内方に向けて弾性変形するように押圧し、前記凸部を画成する壁面を前記胴部を介して前記凹部を画成する壁面に密接させることにより、これら凸部と凹部との間に位置する前記胴部を拘束した状態で、前記胴部に対して前記凸部および前記凹部のそれぞれの壁面の形状にエンボス加工するとともに、
    このエンボス加工の後に、前記第1、第2回転体により前記胴部の挟み込みを解除した際に、前記凸部及び前記凹部が、それぞれ前記第1、第2回転体の径方向外方へ向けて復元移動し、前記エンボス加工部と前記凸部及び前記凹部との係合が解除されることを特徴とする缶本体の製造方法。
  2. 請求項1記載の缶本体の製造方法において、
    前記第1回転体の外周面には前記凸部が形成されるとともに、前記第2回転体の外周面には前記凹部が形成されていることを特徴とする缶本体の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の缶本体の製造方法において、
    前記第1回転体の外周面には、径方向内方ヘ凹とされた第1凹部が形成され、該第1凹部に径方向外方ヘ凸とされた第1凸部が形成され、
    前記第2回転体の外周面には、前記第1凹部と対応する部分に径方向外方へ凸とされた第2凸部が形成され、該第2凸部のうち前記第1凸部と対応する部分に径方向内方へ凹とされた第2凹部が形成され、
    前記第1、第2回転体の外周面により前記胴部を挟み込む際、前記第2凸部により前記胴部をその外周面側から径方向内方へ向けて、この方向における全ての変形量のうち少なくとも一部が弾性変形となるように押圧し、これと対応する内周面側を前記第1凹部に挿入した状態で、前記第1凸部を前記胴部を介して前記第2凹部に嵌入し、
    その後、前記第1、第2回転体の外周面による前記挟み込みを解除した際、前記胴部の弾性復元力により、前記第1凹部および前記第2凸部と対応する胴部を径方向外方へ復元移動させ、前記第1凸部および前記第2凹部と対応する部分の胴部外周面を、前記第1凹部および前記第2凸部に対応する部分以外の胴部外周面より、径方向外方に位置させることを特徴とする缶本体の製造方法。
  4. 互いに平行な回転軸線を中心に回転可能に支持された第1回転体および第2回転体を備え、これら各回転体の外周面には、径方向内方へ凹とされた凹部若しくは径方向外方へ凸とされた凸部、または凹部および凸部が形成され、前記第1回転体を有底筒状の缶基体の内側に配置するとともに、前記第2回転体を該缶基体の外側に配置した後に、前記第1、第2回転体を互いに接近させ、これらの回転体の前記各外周面により前記缶基体の胴部を挟み込んで、前記凸部を前記胴部を介して前記凹部に嵌入し、この状態で前記第1、第2回転体をこれらの回転軸線回りに回転させることにより、前記缶基体の胴部にエンボス加工を施し缶本体を形成する構成とされた缶本体の製造装置であって、
    前記第1、第2回転体はショアD硬度が65以上85以下のウレタン樹脂により形成され、
    前記第1、第2回転体の前記各外周面を、互いに接触させた状態から前記缶基体の胴部の厚さ分だけ該回転体を径方向に離間させたとき、互いに対向する前記凸部と前記凹部とをそれぞれ画成する壁面のうち、互いに対向する前記凸部の前記壁面と前記凹部の前記壁面との隙間が、前記胴部の厚さと略同等になる構成とされており、これら凸部と凹部との間に位置する前記胴部を拘束した状態で、前記胴部に対して前記凸部および前記凹部のそれぞれの壁面の形状にエンボス加工するとともに、当該エンボス加工において、前記第1、第2回転体の外周面により前記胴部を挟み込む際、前記凸部および凹部を、それぞれの回転体の径方向内方に向けて弾性変形するように押圧し、
    このエンボス加工の後に、前記第1、第2回転体により前記胴部の挟み込みを解除した際に、前記凸部及び前記凹部が、それぞれ前記第1、第2回転体の径方向外方へ向けて復元移動し、前記エンボス加工部と前記凸部及び前記凹部との係合が解除される構成とされていることを特徴とする缶本体の製造装置。
  5. 請求項4記載の缶本体の製造装置において、
    前記凹部を画成する壁面のうち、前記回転体の外周面から径方向内方へ延びる内壁面は、互いに対向する内壁面同士の距離が径方向内方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされるとともに、前記凸部を画成する壁面のうち、前記回転体の外周面から径方向外方へ延びる立上がり面は、互いに対向する立上がり面同士の距離が径方向外方へ向かうに従い漸次狭くなるテーパ形状とされていることを特徴とする缶本体の製造装置。
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