JP4786169B2 - 変速機制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載される自動変速機を制御する変速機制御装置に関し、特に、リバース禁止/許可切換機能の異常を検出することができる変速機制御装置に関する。
一般に、車両に搭載される自動変速機では、所定車速以上で前進走行中に誤ったシフト操作によって後進(リバース)レンジへのセレクトが行われたとき、後進用の変速ギヤ段を選択する摩擦係合要素が係合されることを防止する後進禁止(リバースインヒビット)機能を備えている。
すなわち、リバース(R)レンジへのセレクトは運転者のシフト操作によるものであるため、故意ではなくても誤ったシフト操作によって車両の前進走行中にRレンジへのセレクトが実行されることが考えられる。この状態で後進用の摩擦係合要素への油圧の導入によりインターロックする回転部材への逆トルク入力が行われると、摩擦係合要素や変速ギヤに過大な負荷がかかり、急激な車両の減速が発生したり、自動変速機内部に損傷が生じてしまうという問題がある。このため、一定速度より早い速度で前進走行中に、運転者がRレンジにセレクトした場合、後進用の摩擦係合要素への油圧の供給を防止することで、急激な車両の減速や、自動変速機内部の保護を図っている。
このようなリバースインヒビット機能を実行するため、電子制御による変速機制御装置は、車速センサからの出力信号に基づき所定車速以上での前進走行を検出し、このときにRレンジへのセレクト信号の入力があると、リバース禁止/許可切換ソレノイドを制御し、このソレノイドからの油圧によってリバースインヒビットバルブを切換制御することにより、後進用の摩擦係合要素への油圧導入を禁止することで後進禁止機能を実現している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−249220号公報
この後進禁止機能を達成する油圧制御装置は図23に示すように、エンジン出力に応じてライン圧を供給するライン圧制御回路31と、該ライン圧を供給圧として受け切換制御信号に応答して動作することで制御油圧を出力するリバース禁止/許可切換ソレノイドバルブ32と、該ソレノイドバルブの出力する制御油圧によって切換制御され後進段の達成を禁止するリバースインヒビットバルブ33及びライン圧をリバースインヒビットバルブ33に供給するマニュアルバルブ34とを備えている。
そして、変速機制御装置は、常時、図24のフローチャートに示すリバース禁止制御プログラムを実施しており、このプログラムを開始すると、まず、シフトレバーのリバース(R)接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ301)、R接点がOFFからONになったと判定した場合には、車速Vが予め設定されたリバース禁止車速Vo
よりも大きいか否かを判定する(ステップ302)。このリバース禁止車速としては、通常、10〜20km/h程度の値が採用される。そして、車速Vが予め設定されたリバース禁止車速Voよりも小さいと判定した場合には、プログラムを終了する。
一方、ステップ302で、車速Vが予め設定されたリバース禁止車速Voよりも大きいと判定した場合には、比較的高車速であって後進ギヤを成立させると大きいショックが発生するので、リバース禁止/許可切換ソレノイド32を駆動し、後進用の摩擦係合装置35への油圧導入を禁止する。そして、このリバース禁止/許可切換ソレノイド32が正常に動作すると、リバースインヒビットバルブ33によりリバース用油路が遮断され、その
結果、車両が前後進しないニュートラルの状態の油路が形成される。
上記のように、従来の変速機制御装置は、所定車速以上で前進走行中に誤ったシフト操作によって後進レンジへのセレクトが行われたとき、後進用の変速ギヤ段を選択する摩擦係合要素が係合されることを防止するため、シフトレバー位置と車速を判定することによりソレノイド駆動によるリバース禁止/許可を行う後進禁止(リバースインヒビット)機能を備えている。
ところで、自動変速機の各変速段を形成するための変速ソレノイド及びロックアップソレノイドの機能異常検出ロジックは、エミッション悪化を招く機能異常であるとして実装が義務付けられ、または、優遇されている仕向け国があり、従来の変速機制御装置にはON/OFF機能故障検出ロジックを備えている。すなわち、制御装置のギヤ段出力指示に対し、異常と判断しうる自動変速機の入出力回転数の一定時間継続を検出することにより、自動変速機の各変速段を形成するための変速ソレノイドのON/OFF機能故障を判別してインジケータを点灯し、また、ロックアップON/OFF指示に対し、異常と判断しうるエンジン回転数とタービン回転数の関係の一定時間継続を検出することにより、ロックアップソレノイドのON/OFF機能故障を判別してインジケータを点灯することにより、搭乗者に異常を通知することが可能となっている。
しかしながら、リバース禁止/許可切換ソレノイドについては機能故障検出ロジックを備えておらず、後進ギヤを形成すべきでない状況でギヤを形成してしまう、後進すべきであるのに不可能である、等のリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常状態に関しては、安全性、自動変速機のメカ保護の観点から好ましくない状況であるにも関わらず、これらを検出することができないという問題があった。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、通常走行中にリバース禁止/許可切換機能の異常を検出することができ、フェールセーフが可能な変速機制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明に係る変速機制御装置(1)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
車両が停止している状態からのリバース発進時にニュートラル状態相当のエンジン回転数の上昇を検知した場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(2)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
車両が停止している状態からのリバース発進時に、一定時間以上のスロットル開操作の継続によっても変速機の入出力軸回転数の比がリバースギヤ比相当とならない場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(3)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われ
た場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
車両が停止している状態からのリバース発進時に、一定時間以上のスロットル開操作の継続によっても車両が後進しなかった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(4)は、変速機制御装置(2)または変速機制御装置(3)において、
上記異常検出手段に車両重量信号が入力され、上記異常検出手段が上記一定時間を車両重量に応じて変更することを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(5)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、ニュートラル状態相当のエンジン回転数の急上昇がなかった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(6)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、車速の減速方向の急激な変化があった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(7)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、変速機の出力軸回転数の減速方向の急激な変化があった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(8)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、変速機の入出力軸回転数の比がリバースギヤ比相当に近づく変化をした場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(9)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
車両が停止している状態からのリバース発進時に、一定時間リバースを禁止した後、リバース許可を行い、このとき、リバース操作を起点としてクラッチの係合時間を測定し、
正常な係合時間で係合した場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(10)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
車両が停止している状態からのリバース発進時に、リバースギヤ形成用のクラッチの係合を検出できなかった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(11)は、
車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
リバース禁止状況下で、リバースギヤ形成用のクラッチの係合を検出した場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(12)は、変速機制御装置(1)〜(11)のいずれかにおいて、
上記リバース禁止手段の異常検出が可能である場合に、異常検出条件が成立しなかった場合、上記異常検出手段が、上記リバース禁止手段の機能正常と判定することを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(13)は変速機制御装置(1)〜(11)のいずれかにおいて、
上記リバース禁止手段がリバース禁止/許可以外の制御対象を備え、
上記リバース禁止手段の異常判定時に、上記リバース禁止/許可以外の制御対象の動作が正常であった場合、上記異常検出手段が、上記リバース禁止手段のソレノイド単体の機能は正常と判定することを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(14)は、変速機制御装置(1)〜(4)または変速機制御装置(10)のいずれかにおいて、
シフトレバー位置、出力段ギヤ、制御レンジのいずれかを表示する表示手段を備え、
上記リバース禁止手段の異常を検出してから機能正常判定が行われるまでの間、上記異常検出手段が、上記表示手段に表示される「リバース」の表示を「ニュートラル」の表示に変更することを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(15)は、変速機制御装置(5)〜(9)または変速機制御装置(11)のいずれかにおいて、
シフトレバー位置、出力ギヤ段、制御レンジのいずれかを表示する表示手段を備え、
上記リバース禁止手段の異常を検出してから機能正常判定が行われるまでの間、上記異常検出手段が、上記表示手段に表示される「ニュートラル」の表示を「リバース」の表示に変更することを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(16)は、変速機制御装置(1)〜(4)または変速機制御装置(10)のいずれかにおいて、
上記リバース禁止手段の異常を検出してから機能正常判定が行われるまでの間、上記異常検出手段が、下り坂での発進時に車両の前進駆動力を抑えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(17)は、変速機制御装置(1)〜(11)のいずれかにおいて、
リバース用の係合圧を電子制御により調整可能な機構を備え、
リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作があった場合、上記異常検出手段が、リバース許可車速に減速するまでリバース用の係合圧の供給を行わないことを特徴とする。
また、本発明に係る変速機制御装置(18)は、変速機制御装置(1)〜(4)または変速機制御装置(10)のいずれかにおいて、
シフトレバー位置の強制的な変更が可能な機構を備え、
上記リバース禁止手段の異常時、上記異常検出手段が、リバース操作から一定時間経過後にシフトレバーを所定位置に変更することを特徴とする。
本発明に係る変速機制御装置(1)、(2)、(3)及び(10)によれば、リバース発進時に、正常にギヤ形成が行われない危険な状態を判別することにより、通常走行時において、リバース禁止手段の異常を判断でき、搭乗者に知らせることができるので、安全性、保守性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る変速機制御装置(4)によれば機能異常判定に使用する一定時間が車両重量によって変更されるので、短時間に正確にソレノイドの機能異常を判定することが可能となる。
また、本発明に係る変速機制御装置(5)〜(8)及び変速機制御装置(11)によれば、リバース禁止状況下でリバースギヤ形成が正常に禁止されない状態を判別することにより、通常走行時に、リバース禁止手段の異常を判断でき、搭乗者に知らせることができるので、上記と同様に、安全性、保守性の向上を図ることができる。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(9)によれば、リバース禁止手段のソレノイドを通常駆動させない状況下、かつ搭乗者に違和感を感じさせない範囲で一時的に動作させることにより、その駆動に対して応答がなかった場合に、異常と判定し、また、本発明に係る変速機制御装置(12)によれば、異常判定時に、各駆動に対して正常な応答となった場合に、正常と判定して、搭乗者に知らせることができるので、安全性、保守性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る変速機制御装置(13)によれば、リバース禁止手段の異常を検出した場合に、ソレノイド単体の異常か、係合要素までの油路中の異物等によるソレノイドの先の異常かを区別することができる。
さらに、本発明に係る変速機制御装置(14)、(15)によれば、シフトレバー位置等の表示変更により異常発生を搭乗者に知らせることができ、搭乗者が誤動作防止措置を取ることが可能になるので、危険な走行の防止、変速機のメカ機構の保護につながり、安全性、保守性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る変速機制御装置(16)〜(18)によれば、リバース禁止手段の異常判別中は車両の種々の機能を制限することにより、フェールセーフ制御を行うことが可能となるので、危険な走行の防止、変速機のメカ機構の保護につながり、安全性、保守性の向上を図ることができる。
以下、本発明の変速機制御装置の実施例について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の変速機制御装置としての自動変速機制御装置(AT−ECU)1を含む変速機構の全体構成を示す概略図である。この実施例における車両は、エンジン2、流体伝達機構としてのトルクコンバータ3及び自動または手動で切り換えられる変速歯車機構4とからなる自動変速機(AT)を搭載するいわゆるA/T車である。
自動変速機の作動によって、周知のように、エンジン2で生成されたトルク(回転駆動力)がトルクコンバータ3を介して変速歯車機構4に伝達され、変速歯車機構4の複数のギヤ(遊星歯車)列にて変速されたトルクが車両の後輪または前輪に伝達される。
この自動変速機の油圧制御機構は、デューティ制御弁(ソレノイド)7を有する自動変速油圧回路6からなり、変速歯車機構4下部の自動変速機内部の図示しないオイルパン内に設けられている。この自動変速油圧回路6によって変速歯車係合要素5が制御されることにより、変速歯車機構4の変速歯車が切り換えられる。
図2は図1の自動変速機のギヤ列の構成の一例を示す模式図であり、図2に示すように、摩擦係合要素であるクラッチC0、C1、C2及びブレーキB0、B1は、遊星歯車等の各変速比を構成するギヤに連結されており、これら摩擦係合要素を係合または解除することにより、変速比を切り換えて車両の変速制御を行っている。
この変速歯車機構の摩擦係合要素の係合/解除は、図3の係合表に示すように、各レンジまたは変速段でなされ、所定の変速比を実現している。なお、図3の表中、○記号は係合状態を示し、空白は解除状態を示している。
図3において、前進(D)レンジのスロットル踏込み状態では、車速の上昇に連れて1速、2速、3速、4速とアップシフトされる。ここで1速から2速に変速するときには、クラッチC0及びブレーキB0の接続状態からブレーキB0が解除状態とされ、ブレーキB1が係合状態とされる。また、2速から3速への変速では、クラッチC0及びブレーキB1の接続状態からブレーキB1が解除状態とされ、クラッチC2が係合状態とされる。そして、3速から4速への変速では、クラッチC0及びクラッチC2の接続状態からクラッチC0が解除状態とされ、ブレーキB1が係合状態とされる。
上記の係合/解除のための油圧制御は、自動変速油圧回路6内の複数のソレノイド7により実行される。この自動変速油圧回路6に対する指令は、エンジン2の出力軸(クランクシャフト)の回転数を検出するエンジン回転数センサ11、トルクコンバータ3のタービン回転数を検出するタービン回転数センサ12、出力軸回転数を検出する出力軸回転数センサ13、車速を検出する車速センサ14、スロットル開度を検出するスロット開度センサ15の出力及び図示しないその他の車両電子制御装置(ECU)からの信号に基づいて所定の演算を行う、AT−ECU1により行われる。
このAT−ECU1は、図4に示すように、入力ポート21、CPU22、ROM23、RAM24、出力ポート25などを備えたマイクロコンピュータであって、入力ポート21には、各種センサ群からの信号、例えば車速信号、エンジン回転数信号、タービン回転数信号、出力軸回転数信号、手動切換弁8を切換可能なシフトレバー9からのシフトレバーの接点信号、スロットル開度信号(アクセル開度信号)、自動変速油圧回路6からのクラッチ係合信号としての係合油圧信号、他の車両制御ECUから供給される、車両が後進状態にあること示すバックモニタ信号、車両重量信号、道路の傾斜状態を示す勾配信号
等が入力されている。
なお、車両重量信号としては、静的に記憶されている本来の車両重量や動的に検出される積載物や搭乗人員の重量を含む車両総重量のいずれかを使用することが可能である。
CPU22はAT−ECU1のハードウェア各部を制御するとともに、ROM23に記憶されたプログラムに基づいて、自動変速機の変速段切換プログラム、後進禁止(リバースインヒビット)プログラム、リバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検知プログラム等の各種のプログラムを実行する。また、RAM24はSRAM等で構成され、プログラムの実行時に発生する一時的なデータや異常発生情報を記憶する。一方、CPU22はソレノイド制御信号を自動変速油圧回路6に供給するとともに、ソレノイドの異常/正常状態を外部の情報表示装置10、例えば、メータユニットやフロントガラスに設置されたディスプレイ等に出力ポート25を介して出力する。
そして、自動変速機の変速段切換時には、AT−ECU1は、シフトレバー接点信号により検出された実際のシフト位置に基づいて、予め記憶された複数種類の変速線図から所定の変速線図を選択し、選択された変速線図からスロットル開度信号から検出した実際のスロットル弁開度θと車速信号から算出した実際の車速Vに基づいて変速段を決定し、その変速段が得られるように、変速歯車係合要素5を作動させるための変速指令を自動変速油圧回路6へ出力する。
また、AT−ECU1は、上記図24のフローチャートに示すリバース禁止制御プログラムを常時実行し、シフトレバーがD、N(ニュートラル)レンジなどからRレンジへ操作位置が切り換えられたとき、車速Vが予め設定されたリバース禁止車速Voよりも大き
い場合には、リバース禁止/許可切換ソレノイドを駆動し、C1、B0への油圧導入を禁止することにより、後進ギヤ段の成立を阻止する。
次に、リバース禁止/許可切換ソレノイドの異常を検出する場合の、AT−ECU1の作用をフローチャートにより説明する。
図5のフローチャートは停止状態からのリバース発進時のエンジン回転数を判断することによりリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出を行うプログラムの作用を示す。
AT−ECU1のCPU22は常時図5のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22は車速信号から車両が停止状態か否かを判定し(ステップ101)、車両が停止状態でない場合は、プログラムを終了する。
一方、車両が停止状態と判定した場合、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ102)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了し、シフトレバーがNまたはP(パーキング)レンジからRレンジに切り換えられたと判定した場合は、アクセルがONになったか否かを判定する(ステップ103)。
そして、アクセルがONになっていないと判定した場合、CPU22はシフトレバーの切換えから一定時間が経過したか否かを判定し(ステップ104)、一定時間が経過していない場合は、ステップ103に戻り、一定時間が経過した場合は、後進操作がなされなかったと判断して、プログラムを終了する。
ステップ103でアクセルがONになったと判定した場合、CPU22はエンジン回転数信号によりスロットル開度とスロットル開操作継続時間に対応したニュートラル状態相当のエンジン回転数上昇が生じたか否かを判定する(ステップ105)。
ソレノイド駆動によりリバース用油路形成を許可しており、停車状態でシフトレバーを
Rに入れてアクセルを踏めば、後進し、車速が増加する。しかしながら、リバース用油路の形成がなされず、ニュートラルになった状態で、アクセルを踏むと、エンジン回転数が吹き上がる状態となるので、このような場合は、CPU22はソレノイド非駆動指示(リバース形成許可)が有効となっていない(リバース許可異常)と判定し、リバース許可異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可異常」の旨を表示する(ステップ106)。
一方、ステップ105でニュートラル状態のエンジン回転数上昇が生じておらず、リバース状態のエンジン回転数上昇があったと判定した場合、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常と判定し、リバース許可正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常」の旨を表示する(ステップ107)。
上記の実施例では、停止状態からのリバース発進時のエンジン回転数によってリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出を行ったが、変速機の入出力軸回転数の比からリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常を判定することもでき、以下、図6のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図6のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22は車速信号から車両が停止状態か否かを判別し(ステップ111)、車両が停止状態でない場合は、プログラムを終了する。
一方、車両が停止状態と判定した場合、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ112)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了し、シフトレバーがNまたはPレンジからRレンジに切り換えられたと判定した場合は、アクセルがONになったか否かを判定する(ステップ113)。そして、アクセルがONになったと判定した場合、CPU22はスロットル開度信号より、一定時間、例えば、5秒以上スロットルが開になったか否かを判定する(ステップ114)。
ステップ113でアクセルがONとなっていないと判定した場合、あるいはステップ114で一定時間以上スロットルが開となっていないと判定した場合、CPU22はシフトレバーが切り換えられてから所定の時間が経過したか否かを判定し(ステップ115)、所定の時間が経過していない場合はステップ113に戻り、所定の時間が経過した場合、後進操作がなされなかったと判断して、プログラムを終了する。
一方、ステップ114で一定時間以上スロットルが開となったと判定した場合、CPU22は変速歯車機構4の入出力軸の回転数比がリバースギヤ比相当であるか否かを判定する(ステップ116)。
上記のように、ソレノイド駆動によりリバース用油路形成を許可しており、停車状態でシフトレバーをRに入れてアクセルを踏む状態が一定時間継続すれば、後進し、車速が増加し、変速歯車機構4の入力回転数が出力回転数×リバースギヤ比の領域に落ち着くが、このような状態にならない場合は、CPU22はソレノイド非駆動指示(リバース形成許可)が有効となっていない(リバース許可異常)と判定し、リバース許可異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可異常」の旨を表示する(ステップ117)。
そして、ステップ116で変速歯車機構4の入出力軸の回転数比がリバースギヤ比相当であると判定した場合、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常と判定し、リバース許可正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に
「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常」の旨を表示する(ステップ118)。
また、停止状態からのリバース発進時の車両後進を判断することによりリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出を行うこともでき、以下、図7のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は、上記と同様に、常時図7のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22は車速信号から車両が停止状態か否かを判別し(ステップ121)、車両が停止状態でない場合は、プログラムを終了する。
一方、車両が停止状態と判定した場合、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ122)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了し、シフトレバーがNまたはPレンジからRレンジに切り換えられたと判定した場合は、アクセルがONになったか否かを判定する(ステップ123)。そして、アクセルがONになったと判定した場合、CPU22はスロットル開度信号より、一定時間以上スロットルが開になったか否かを判定する(ステップ124)。
ステップ123でアクセルがONとなっていないと判定した場合、あるいはステップ124で一定時間以上スロットルが開となっていないと判定した場合、CPU22はシフトレバーが切り換えられてから所定の時間が経過したか否かを判定し(ステップ125)、所定の時間が経過していない場合はステップ123に戻り、所定の時間が経過した場合、後進操作がなされなかったと判断して、プログラムを終了する。
ステップ124で一定時間以上スロットルが開となったと判定した場合、CPU22は他のECUからのバックモニタ信号に基づいて車両が後進しているか否かを判定する(ステップ126)。
上記のように、ソレノイド駆動によりリバース用油路形成を許可しており、停車状態でシフトレバーをRに入れてアクセルを踏めば、後進するはずであるので、車両が後進しないと判定した場合は、CPU22はソレノイド非駆動指示(リバース形成許可)が有効となっていない(リバース許可異常)と判定し、リバース許可異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可異常」の旨を表示する(ステップ127)。
一方、ステップ126で車両が後進していると判定した場合、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常と判定し、リバース許可正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常」の旨を表示する(ステップ128)。
以上のように、リバース発進時に、ソレノイドを駆動し、リバースギヤ形成を行う指示を出しているにもかかわらず、正常にギヤ形成が行われない危険な状態を判断することにより、リバース禁止/許可切換ソレノイドの機能異常を検出でき、搭乗者に知らせることができるので、安全性、保守性の向上を図ることが可能となる。
なお、上記の図6、図7のフローチャートの実施例においては、スロットルが開となっ
ている判定時間を一定としたが、車両の重量により後進状態となる時間が異なるので、上記の判定時間をスロットル開度と車両重量に応じて変更することが望ましい。
以上の実施例では、停止状態からのリバース発進時の異常を検出することによりリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可異常の検出を行ったが、リバース禁止車速以
上で走行中にリバース操作が行われた場合の異常を検出することにより、リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常を検出することができ、以下、図8〜図11のフローチャートにより説明する。なお、以下の実施例において、装置の構成は実施例1と同じであるので、以下、装置についての説明は省略する。
AT−ECU1のCPU22は常時図8のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ131)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了する。シフトレバーがRレンジに切り換えられたと判定した場合、CPU22は、車速信号に基づいて車速Vがリバース禁止車速Voより速いか否かを判定し(ステップ132)、車速Vがリバー
ス禁止車速Voより遅いと判定した場合は、プログロムを終了し、車速Vがリバース禁止
車速Voより速いと判定した場合は、エンジン回転数信号に基づいてニュートラル状態の
エンジン回転数上昇が生じたか否かを判定する(ステップ133)。
車両がリバース禁止車速Voより速い速度で走行している場合に、シフトレバーがRレ
ンジに切り換えられると、ソレノイド駆動によりリバース禁止となり、ニュートラルギヤ形成となるため、アクセルをある程度踏み込んでいる状態では、エンジン回転数の吹き上がりが見られるはずであるので、このようなニュートラル状態のエンジン回転数上昇が生じていないと判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常と判定し、リバース禁止異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常」の旨を表示する(ステップ134)。
一方、ステップ133でニュートラル状態のエンジン回転数上昇が生じた場合は、正常にリバース禁止状態となっているので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常と判定し、リバース禁止正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常」の旨を表示する(ステップ135)。
また、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に車速の減速を検知することにより、リバース禁止/許可切換ソレノイドの異常を検出することもでき、以下、図9のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図9のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ141)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了する。
シフトレバーがRレンジに切り換えられたと判定した場合、CPU22は、車速信号に基づいて車速Vがリバース禁止車速Voより速いか否かを判定し(ステップ142)、車
速Vがリバース禁止車速Voより遅いと判定した場合は、プログラムを終了し、車速Vが
リバース禁止車速Voより速いと判定した場合は、車速信号に基づいて車速の減速方向の
急激な変化があったか否かを判定する(ステップ143)。
車両がリバース禁止車速Voより速い速度で走行している場合に、シフトレバーがRレ
ンジに切り換えられても、リバース禁止/許可切換ソレノイドが正常な場合には、リバース用油路の形成がなされず、車両は減速しないので、車速の減速方向の急激な変化があったと判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常と判定し、リバース禁止異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常」の旨を表示する(ステップ14
4)。
一方、ステップ143で車速の減速方向の変化がなかったと判定した場合は、正常にリバース禁止状態となっているので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常と判定し、リバース禁止正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常」の旨を表示する(ステップ145)。
さらに、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に変速機の出力軸回転数の変化よりリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常を検出することもでき、以下、図10のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図10のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ151)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了する。
シフトレバーがRレンジに切り換えられたと判定した場合、CPU22は、車速信号に基づいて車速Vがリバース禁止車速Voより速いか否かを判定し(ステップ152)、車
速Vがリバース禁止車速Voより遅いと判定した場合は、プログラムを終了し、車速Vが
リバース禁止車速Voより速いと判定した場合は、歯車変速機構4からの出力軸回転数信
号に基づいて変速機の出力軸回転数の急激な変化があったか否かを判定する(ステップ153)。
車両がリバース禁止車速VOより速い速度で走行している場合に、シフトレバーがRレ
ンジに切り換えられても、リバース禁止/許可切換ソレノイドが正常な場合には、リバース用油路の形成がなされず、変速機の出力軸回転数は急激に変化しないので、変速機の出力軸回転数の急激な変化があったと判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常と判定し、リバース禁止異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常」の旨を表示する(ステップ154)。
一方、ステップ153で変速機の出力軸回転数の急激な変化がなかったと判定した場合は、正常にリバース禁止状態となっているので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常と判定し、リバース禁止正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常」の旨を表示する(ステップ155)。
また、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に変速機の入出力軸回転数比によりリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常を検出することもでき、以下、図11のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図11のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ161)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了する。
シフトレバーがRレンジに切り換えられたと判定した場合、CPU22は、車速信号に基づいて車速Vがリバース禁止車速Voより速いか否かを判定し(ステップ162)、車
速Vがリバース禁止車速Voより遅いと判定した場合は、プログラムを終了し、車速Vが
リバース禁止車速Voより速いと判定した場合は、歯車変速機構4からの入出力軸回転数
信号に基づいて変速機の入出力軸回転数比がリバースギヤ相当比になったか否かを判定す
る(ステップ163)。
車両がリバース禁止車速Voより速い速度で走行している場合に、シフトレバーがRレ
ンジに切り換えられても、リバース禁止/許可切換ソレノイドが正常な場合には、リバース用油路の形成がなされず、変速機の入出力軸回転数の比は変化しないので、変速機の入出力軸回転数比がリバースギヤ相当比に近づく変化をした場合、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常と判定し、リバース禁止異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常」の旨を表示する(ステップ164)。
一方、ステップ163で変速機の入出力軸回転数比がリバースギヤ相当比になっていないと判定した場合は、正常にリバース禁止状態となっているので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常と判定し、リバース禁止正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常」の旨を表示する(ステップ165)。
以上のように、ソレノイドを駆動し、リバースギヤ形成を禁止する指示を出しているにも関わらず、リバースギヤ形成が正常に禁止されない状態を判断することにより、通常走行中にリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常を検出でき、搭乗者に知らせることができるので、安全性、保守性の向上を図ることが可能となる。
また、停止状態からのリバース発進時に一定時間リバース禁止することにより、リバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出を行うこともでき、以下図12のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図12のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22は車速信号に基づいて車両が停止状態か否かを判別し(ステップ171)、車両が停止状態でない場合は、プログラムを終了する。
一方、車両が停止状態と判定した場合、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ172)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了し、シフトレバーがNまたはPレンジからRレンジに切り換えられたと判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドにより一定時間リバース動作を禁止する(ステップ173)。そして、一定時間のリバース禁止が終了すると、CPU22はリバース動作を許可する(ステップ174)。
次に、CPU22はリバースギヤ形成用クラッチの係合時間を計測し、シフトレバーがNまたはPレンジからRレンジに切り換えられてからリバースギヤ形成用のクラッチが係合するまでの時間が正常な係合時間であったか否かを判定する(ステップ175)。なお、この場合、CPU22はクラッチ係合油圧信号からリバース油路係合用油圧が係合可能レベルであった場合に、ギヤ形成用のクラッチが係合していると判別し、リバースギヤ形成用クラッチの係合時間を計測する。
そして、リバースギヤ形成用のクラッチが係合するまでの時間が正常であったと判定した場合、一定時間のリバース禁止が働いていないので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常と判定し、リバース禁止異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常」の旨を表示する(ステップ176)。
一方、ステップ175でリバースギヤ形成用のクラッチが係合するまでの時間が正常な係合時間でなく、一定時間長くなった場合は、一定時間のリバース禁止が正常に働いているので、CPU52はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常と判定し、リバース禁止正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常」の旨を表示する(ステップ177)。
以上のように、一時的にソレノイドを通常駆動させない状況下、かつ搭乗者に違和感を感じさせない範囲で動作させることにより、その駆動に対して応答が無かった場合に機能異常を判定し、搭乗者に知らせることができるので、安全性、保守性の向上を図ることが可能となる。
さらに、停止状態からのリバース発進時に、クラッチの係合状態を判別することにより、リバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出を行うこともでき、以下図13のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図13のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22は車速信号に基づいて車両が停止状態か否かを判定し(ステップ181)、車両が停止状態でないと判定した場合は、プログラムを終了する。
一方、車両が停止状態と判定した場合、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ182)、シフトレバーが切り換えられていない場合には、プログラムを終了し、シフトレバーがNまたはPレンジからRレンジに切り換えられたと判定した場合は、CPU22はクラッチ係合油圧信号に基づいてリバース油路係合用油圧を求め、この油圧が係合可能レベルであるか否かを判別することにより、リバースギヤ形成用のクラッチが係合したか否かを判定する(ステップ183)。
ソレノイド駆動により、リバース用油路形成を許可しており、停車状態でシフトレバーをRに入れ、アクセルを踏めば、リバースギヤ形成用のクラッチが係合し、後進するので、リバースギヤ形成用のクラッチが係合していないと判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可異常と判定し、リバース許可異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可異常」の旨を表示する(ステップ184)。
一方、ステップ183でリバースギヤ形成用のクラッチが係合したと判定した場合は、正常であるので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常と判定し、リバース許可正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース許可正常」の旨を表示する(ステップ185)。
また、リバース禁止状況にあるときにリバースギヤ形成用のクラッチが係合しているか否かを判別することにより、リバース禁止/許可切換ソレノイドの禁止異常を検出することができ、以下図14のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図14のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止機能のプログラムの処理結果に基づいてリバース禁止状況にあるか否かを判定し(ステップ191)、リバース禁止状況にないと判定した場合は、プログラムを終了する。
一方、リバース禁止状況にあると判定した場合は、CPU22はクラッチ係合油圧信号からリバース油路係合用油圧を求め、この油圧が係合可能レベルであるか否かを判別する
ことにより、リバースギヤ形成用のクラッチが係合しているか否かを判定する(ステップ192)。
リバース禁止/許可切換ソレノイドが正常に動作している場合、リバース禁止状況においては、リバースギヤ形成用のクラッチは係合しないので、リバースギヤ形成用のクラッチが係合していると判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常と判定し、リバース禁止異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止異常」の旨を表示する(ステップ193)。
一方、ステップ192でリバースギヤ形成用のクラッチが係合していないと判定した場合には、正常であるので、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常と判定し、リバース禁止正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのリバース禁止正常」の旨を表示する(ステップ194)。
なお、上記の図12〜図14のフローチャートの実施例では、クラッチ油圧信号によりリバースギヤ形成用のクラッチが係合しているか否かを判別するようしたが、クラッチの係合を直接センサにより検出し、このセンサの出力をクラッチ係合信号として使用することもできる。
以上の実施例の異常検出は、ソレノイドの機能異常として検出を行ったが、これらの検出においてはソレノイド単体の異常であるのか、その先の異常、例えば、係合要素までの油路中に異物があるため、係合圧が低となり、完全に係合しない、等の不具合であるのかの区別を行うことができない。
したがって、異常が発生した場合、異常個所を絞り込む目的で、リバース禁止/許可切換ソレノイドが他の役割、例えば、変速用クラッチ、変速用油路切換、ロックアップ等の他の制御対象を持つ場合には、それらの制御に対する応答を確認し、リバース禁止=異常、その他の機能=正常となった場合は、「リバース禁止制御はできないが、ソレノイド単体が異常なわけではない。」と判断することが可能である。
以下、異常が発生した場合に、ソレノイド単体が異常か否かを判別する場合の作用を図15のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図15のフローチャートに示すリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常箇所検出プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてソレノイド機能が異常か否かを判定し(ステップ201)、ソレノイド機能が正常と判定した場合は、プログラムを終了する。
一方、ソレノイド機能が異常と判定した場合、CPU22はそのソレノイドが持つ他の役割の制御が正常に動作しているか否かを判定する(ステップ202)。他の制御が正常に動作している場合、ソレノイド単体は正常と判定し、ソレノイド単体正常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのソレノイド単体正常」の旨を表示する(ステップ203)。
そして、ステップ202で他の制御も動作が異常と判定した場合は、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイド単体の異常と判定し、リバース単体異常をRAM24に記憶するとともに、情報表示装置10に「リバース禁止/許可切換ソレノイドのソレノイド単体異常」の旨を表示する(ステップ204)。
なお、自動変速機内油温または油路の内外の温度を調整することによって自動変速機油
路及び部品接合部の形状を熱膨張により変化させることが可能な機構を備えた車両、あるいは、自動変速機内ライン圧またはリバース係合圧を電子制御で調整可能な車両では、機能異常の原因が油路内の異物混入であった場合、車両保守時に自動変速機内油温または油路の内外の温度を調整するか、あるいは、自動変速機内ライン圧またはリバース係合圧を電子制御で調整することにより、異物除去を試みることが可能である。
以上の実施例では、リバース禁止/許可切換ソレノイドの機能異常/正常判別時に判別結果を情報表示装置10に表示するようにしたが、音声や画面出力による駐車アシスト機能などの運転支援機能を有する車両ではこのような機能の音声案内やインジケータ表示/点滅などを利用してリバース禁止/許可切換ソレノイドの機能異常/正常判別結果を出力することも可能である。
さらに、AT−ECU1が情報表示装置10にシフトレバー位置、出力ギヤ段、制御レンジのいずれかをイメージとして表示することができ、そのイメージを変更可能な場合には、リバース禁止条件成立中や、ソレノイドの機能異常判別中はその表示イメージを変更するようにすることが可能であり、以下図16〜図18のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図16のフローチャートに示すリバース禁止条件成立表示プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止制御プログラムの処理結果に基づいてリバース禁止条件が成立しているか否かを判定し(ステップ211)、リバース禁止条件が成立していないと判定した場合は、プログラムを終了する。
一方、リバース禁止条件が成立していると判定した場合、CPU22はシフトレバー接点信号に基づいてシフトレバーがリバース位置にあるか否かを判定し(ステップ212)し、シフトレバーがリバース位置にないと判定した場合には、プログラムを終了する。
そして、ステップ212でシフトレバーがリバース位置にあると判定した場合は、情報表示装置10に供給している「リバース(R)」の出力を「ニュートラル(N)」に変更することにより、シフトレバーがリバース位置にあっても、情報表示装置10のシフトレバー位置表示を「ニュートラル(N)」にする(ステップ213)。
また、リバース許可異常のときに、シフトレバー表示を変更することも可能であり、以下、図17のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図17のフローチャートに示すリバース許可異常表示プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてリバース許可異常となっているか否かを判定し(ステップ221)、リバース許可異常となっていない場合は、プログラムを終了する。
一方、リバース許可異常となっていると判定した場合、CPU22はシフトレバー接点信号に基づいてシフトレバーがリバース位置にあるか否かを判定し(ステップ222)し、シフトレバーがリバース位置にないと判定した場合には、プログラムを終了する。
そして、ステップ222でシフトレバーがリバース位置にあると判定した場合は、情報表示装置10に供給している「リバース(R)」の出力を「ニュートラル(N)」に変更することにより、シフトレバーがリバース位置にあっても、情報表示装置10のシフトレバー位置表示を「ニュートラル(N)」にする(ステップ223)。
また、リバース禁止異常のときに、シフトレバー表示を変更することもでき、以下、図
18のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図18のフローチャートに示すリバース禁止異常表示プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてリバース禁止異常となっているか否かを判定し(ステップ231)、リバース禁止異常となっていない場合は、プログラムを終了する。
一方、リバース禁止異常となっていると判定した場合、CPU22はシフトレバー接点信号に基づいてシフトレバーがニュートラル位置にあるか否かを判定し(ステップ232)し、シフトレバーがニュートラル位置にないと判定した場合には、プログラムを終了する。
そして、ステップ232でシフトレバーがニュートラル位置にあると判定した場合は、情報表示装置10に供給している「ニュートラル(N)」の出力を「リバース(R)」に変更することにより、シフトレバーがニュートラル位置にあっても、情報表示装置10のシフトレバー位置表示を「リバース(R)」にする(ステップ233)。
以上のように、リバース禁止条件成立中や、ソレノイドの機能異常判別中は情報表示装置10のシフトレバー位置表示を変更することにより、機能異常発生を搭乗者に知らせることができ、搭乗者が誤動作防止措置を取ることができるので、危険な走行の防止、変速機のメカ機構の保護を図ることができる。
なお、上記の実施例では、情報表示装置10にシフトレバー位置を表示する例を説明したが、出力ギヤ段、制御レンジの表示を行っている場合には、これらの表示を変更するようにする。
以上の実施例では、ソレノイド機能異常を検出したが、ソレノイドの機能異常を検出した時に、車両の種々の機能を制限するようにすることが可能であり、以下、ソレノイドの機能異常を検出した際に、車両の種々の機能を制限する各種の実施例について、図19〜図22のフローチャートにより説明する。
ニュートラルからリバースへの操作時にショック低減等の目的で回転数変化や油圧の応答をモニタし、それらを用いてリバース係合要素への指示油圧に学習制御による補正機能を備えた車両では、常時リバース禁止(リバース許可異常)となっていると、ニュートラルからリバースへの操作を行った際は、ニュートラルギヤを形成しているため、回転数変化や油圧の応答が得られず、学習補正値が進行してしまう。また、正常復帰した場合に、この学習値を適用した油圧制御を行うことは、ショック発生や係合要素の損耗につながる。
上記のような事態を防止するため、リバース許可異常を検出した際にニュートラルからリバースへの操作時に油圧学習制御を行わないようにした実施例について、図19のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図19のフローチャートに示す油圧学習制限プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてリバース許可異常となっているか否かを判定する(ステップ241)。
リバース許可異常となっていると判定した場合、CPU22は、ニュートラルからリバースへの操作時の油圧学習制御の実行を禁止し(ステップ242)、リバース許可異常となっていないと判定した場合は、CPU22はニュートラルからリバースへの操作時の油圧学習制御の実行禁止を解除する。
なお、上記の実施例では、リバース許可異常となっている場合、ニュートラルからリバースへの操作時の油圧学習制御の実行を禁止したが、リバース許可異常時に、ニュートラルからリバースへの操作時の油圧学習結果を記憶せず、異常検出前の学習状態を保持するようにすることもできる。
一方、下り坂に停車した車両に乗り込み、後進での発進を行う場合、リバースしたくとも、リバース禁止用ソレノイドあるいは係合要素までの油路に異常があり、リバース形成がなされないリバース許可異常となっていると、ニュートラル状態で坂を下る状態となるので、この状態での前進及び無駄な燃料消費を抑えるとともに、安全性を確保するための実施例について、以下、図20のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図20のフローチャートに示す下り坂発進制限プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてリバース許可異常となっているか否かを判定し(ステップ251)、リバース許可異常となっていないと判定した場合には、プログラムを終了する。
リバース許可異常となっていると判定した場合には、CPU22は、他のECUからの勾配信号に基づいて、道路が下り坂であるか否かを判定し(ステップ252)、下り坂でないと判定した場合には、プログラムを終了する。
一方、道路が下り坂であると判定した場合、CPU22はシフトレバー接点信号、スロットル開度信号等に基づいて後進で発進する状況にあるか否かを判定し(ステップ253)、発進する状況ではないと判定した場合には、プログラムを終了し、後進で発進する状況にあると判定した場合は、スロットル開度、出力ライン圧、エンジン回転数の上限規制、ブレーキ作動等を行うことにより、車両の前進駆動力を抑える制御を行う(ステップ254)。
また、リバース用の係合圧を電子制御により調整可能な車両において、リバースを禁止したいが、リバース禁止用ソレノイドまたは油路に異常があるリバース禁止異常状態となっている場合、リバース用油路の形成のための係合圧を供給しないようにすることもでき、このような2次的なリバース禁止の実施例について、以下、図21のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図21のフローチャートに示す2次的リバース禁止プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてリバース禁止異常となっているか否かを判定し(ステップ261)、リバース禁止異常となっていない場合は、プログラムを終了する。
リバース禁止異常となっていると判定した場合、CPU22はシフトレバーがリバース位置にあるか否かを判定し(ステップ262)、シフトレバーがリバース位置にないと判定した場合は、プログラムを終了し、シフトレバーがリバース位置にあると判定した場合、CPU22は車速信号に基づいて車速Vがリバース禁止車速Voより速いか否かを判定
する(ステップ263)。
そして、CPU22は車速Vがリバース禁止車速Voより速いと判定した場合は、リバ
ース用係合圧の供給を禁止し(ステップ264)、車速Vがリバース禁止車速Voより遅
いと判定した場合は、リバース用係合圧の供給禁止を解除する(ステップ265)。
これにより、リバース禁止異常状態となっている場合、リバース禁止車速以上で走行中のリバース操作の時点からリバース許可車速まで減速するまでの間、リバース用油路の形
成のための係合圧を供給しないようにすることができ、変速機構の保護を図ることができる。
さらに、シフトレバー位置を電子制御により強制的に変更を行うことが可能な車両において、リバースしたくとも、リバース禁止用ソレノイドあるいは係合要素までの油路に異常があり、リバース形成がなされないリバース許可異常の発生を検出した場合、シフトレバーをニュートラルまたはパーキングに変更する場合の実施例について、以下、図22のフローチャートにより説明する。
AT−ECU1のCPU22は常時図22のフローチャートに示すシフトレバー位置変更プログラムを実行しており、このプログラムを開始すると、CPU22はリバース禁止/許可切換ソレノイドの異常検出プログラムの処理結果に基づいてリバース許可異常となっているか否かを判定し(ステップ271)、リバース許可異常となっていない場合は、プログラムを終了する。
リバース許可異常となっていると判定した場合、CPU22はシフトレバーのR接点がOFFからONになったか否かを判定し(ステップ272)、シフトレバーが切り換えられていない場合は、プログラムを終了し、シフトレバーがRレンジに切り換えられたと判定した場合は、シフトレバーが切り換えられてから一定時間が経過したか否かを判定する(ステップ273)。
そして、シフトレバーが切り換えられてから一定時間が経過したと判定した場合には、CPU22はシフトレバーを電子制御によりニュートラル(N)またはパーキング(P)に強制的に変更する(ステップ274)。
なお、上記の実施例では、シフトレバーをニュートラル(N)またはパーキング(P)に強制的に変更したが、シフトレバーをリバース(R)に入れる前の位置を記憶しておき、電子制御により元のレバー位置に戻すようにすることも可能である。
また、上記の場合、リバース許可異常検出後は、リバースへのレバーの移動を禁止することも可能ではあるが、リバース形成試行を行わないことには、正常復帰判定ができないため、操作自体は許容しており、上記の一定時間は、正常/異常検出用のための時間である。
以上のように、ソレノイドの機能異常を検出した時、車両の種々の機能を制限するようにすることができ、フェールセーフ制御を行うことが可能となるので、危険な走行の防止、変速機のメカ機構の保護を図ることができる。
本発明の変速機制御装置を含む変速機構の全体構成を示す概略図である。 図1の自動変速機のギヤ列の構成の一例を示す模式図である。 図2の変速歯車機構の各レンジまたは変速段での摩擦係合要素の係合表である。 本発明の変速機制御装置の概略を示すブロック図である。 停止状態からのリバース発進時に異常検出を行うプログラムの作用を示すフローチャートである。 停止状態からのリバース発進時に異常検出を行う他のプログラムの作用を示すフローチャートである。 停止状態からのリバース発進時に異常検出を行うさらに他のプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に異常検出を行うプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に異常検出を行う他のプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に異常検出を行うさらに他のプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた場合に異常検出を行うさらに他のプログラムの作用を示すフローチャートである。 停止状態からのリバース発進時に一定時間リバース禁止することにより、異常検出を行うプログラムの作用を示すフローチャートである。 停止状態からのリバース発進時に、クラッチの係合状態を判別することにより、異常検出を行うプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止状況にあるときにリバースギヤ形成用のクラッチの係合を判別することにより、異常検出を行うプログラムの作用を示すフローチャートである。 異常が発生した場合に、ソレノイド単体が異常か否かを判別するプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止条件成立中にシフトレバー位置の表示を変更するプログラムの作用を示すフローチャートである。 ソレノイドの機能異常判別中にシフトレバー位置の表示を変更するプログラムの作用を示すフローチャートである。 ソレノイドの機能異常判別中にシフトレバー位置の表示を変更する他のプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース許可異常時に油圧学習制御を禁止するプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース許可異常時に、下り坂発進を制限するプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止異常時に、リバース用油路形成の油圧指示を行わないようにするプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース許可異常時に、シフトレバー位置を電子制御により強制的に変更するプログラムの作用を示すフローチャートである。 リバース禁止機能を達成する従来の油圧制御装置を示す図である。 従来のリバース禁止制御プログラムの作用を示すフローチャートである。
符号の説明
1 AT−ECU
21 入力ポート
22 CPU
23 ROM
24 RAM
25 出力ポート
2 エンジン
3 トルクコンバータ
4 変速歯車機構
5 変速歯車係合要素
6 自動変速油圧回路
7 ソレノイド
8 手動切換弁
9 シフトレバー
10 情報表示装置
11 エンジン回転数センサ
12 タービン回転数センサ
13 出力軸回転数センサ
14 車速センサ
15 スロットル開度センサ

Claims (18)

  1. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    車両が停止している状態からのリバース発進時にニュートラル状態相当のエンジン回転数の上昇を検知した場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  2. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    車両が停止している状態からのリバース発進時に、一定時間以上のスロットル開操作の継続によっても変速機の入出力軸回転数の比がリバースギヤ比相当とならない場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  3. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    車両が停止している状態からのリバース発進時に、一定時間以上のスロットル開操作の継続によっても車両が後進しなかった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の変速機制御装置において、
    上記異常検出手段に車両重量信号が入力され、上記異常検出手段が上記一定時間を車両重量に応じて変更することを特徴とする変速機制御装置。
  5. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、ニュートラル状態相当のエンジン回転数の急上昇がなかった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  6. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、車速の減速方向の急激な変化があった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  7. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、変速機の出力軸回転数の減速方向の急激な変化があった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  8. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    シフトレバーが前進用シフト位置にあり、リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作が行われた際に、変速機の入出力軸回転数の比がリバースギヤ比相当に近づく変化をした場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  9. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    車両が停止している状態からのリバース発進時に、一定時間リバースを禁止した後、リバース許可を行い、このとき、リバース操作を起点としてクラッチの係合時間を測定し、正常な係合時間で係合した場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  10. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    車両が停止している状態からのリバース発進時に、リバースギヤ形成用のクラッチの係合を検出できなかった場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  11. 車速が所定値以上であるときに、他のレンジからリバースレンジにシフト操作が行われた場合に、リバースレンジへの変速制御を禁止するリバース禁止手段を備えた変速機制御装置であって、
    リバース禁止状況下で、リバースギヤ形成用のクラッチの係合を検出した場合、上記リバース禁止手段の異常と判定する異常検出手段を備えることを特徴とする変速機制御装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    上記リバース禁止手段の異常検出が可能である場合に、異常検出条件が成立しなかった場合、上記異常検出手段が、上記リバース禁止手段の機能正常と判定することを特徴とする変速機制御装置。
  13. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    上記リバース禁止手段がリバース禁止/許可以外の制御対象を備え、
    上記リバース禁止手段の異常判定時に、上記リバース禁止/許可以外の制御対象の動作が正常であった場合、上記異常検出手段が、上記リバース禁止手段のソレノイド単体の機能は正常と判定することを特徴とする変速機制御装置。
  14. 請求項1〜請求項4または請求項10のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    シフトレバー位置、出力段ギヤ、制御レンジのいずれかを表示する表示手段を備え、
    上記リバース禁止手段の異常を検出してから機能正常判定が行われるまでの間、上記異常検出手段が、上記表示手段に表示される「リバース」の表示を「ニュートラル」の表示に変更することを特徴とする変速機制御装置。
  15. 請求項5〜請求項9、または請求項11のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    シフトレバー位置、出力ギヤ段、制御レンジのいずれかを表示する表示手段を備え、
    上記リバース禁止手段の異常を検出してから機能正常判定が行われるまでの間、上記異常検出手段が、上記表示手段に表示される「ニュートラル」の表示を「リバース」の表示に変更することを特徴とする変速機制御装置。
  16. 請求項1〜請求項4または請求項10のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    上記リバース禁止手段の異常を検出してから機能正常判定が行われるまでの間、上記異常検出手段が、下り坂での発進時に車両の前進駆動力を抑えることを特徴とする変速機制御装置。
  17. 請求項1〜請求項11のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    リバース用の係合圧を電子制御により調整可能な機構を備え、
    リバース禁止車速以上で走行中にリバース操作があった場合、上記異常検出手段が、リバース許可車速に減速するまでリバース用の係合圧の供給を行わないことを特徴とする変速機制御装置。
  18. 請求項1〜請求項4または請求項10のいずれかに記載の変速機制御装置において、
    シフトレバー位置の強制的な変更が可能な機構を備え、
    上記リバース禁止手段の異常時、上記異常検出手段が、リバース操作から一定時間経過後にシフトレバーを所定位置に変更することを特徴とする変速機制御装置。
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