JP3436992B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP3436992B2
JP3436992B2 JP29418694A JP29418694A JP3436992B2 JP 3436992 B2 JP3436992 B2 JP 3436992B2 JP 29418694 A JP29418694 A JP 29418694A JP 29418694 A JP29418694 A JP 29418694A JP 3436992 B2 JP3436992 B2 JP 3436992B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
vehicle
gear
speed
curve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29418694A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08152059A (ja
Inventor
益夫 柏原
Original Assignee
株式会社日立ユニシアオートモティブ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社日立ユニシアオートモティブ filed Critical 株式会社日立ユニシアオートモティブ
Priority to JP29418694A priority Critical patent/JP3436992B2/ja
Publication of JPH08152059A publication Critical patent/JPH08152059A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3436992B2 publication Critical patent/JP3436992B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速制御
装置に関し、特にカーブ走行中(以下、コーナリング中
とも言う)の変速制御の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、車両用自動変速機の変速制御装置
において、コーナリング中を検出し、コーナリング特性
に見合って自動変速制御を行なわせるようにした技術
が、特公平3−69023号公報、特公平6−4734
8号公報等に開示されている。これら従来技術の目的
は、コーナリング中において、ダウンシフトに起因する
駆動力の急変による車両安定性の悪化を回避することに
ある。 【0003】具体的に説明すると、上記特公平3−69
023号公報に開示のものは、コーナリングの程度(横
加速度に相当する値)が所定以上のときのみ、つまり、
タイヤの前後方向の摩擦力に余裕がない(タイヤが横滑
りし易い)ときに、ダウンシフトを禁止して、車両の安
定性を維持しようとするものである。 【0004】また、特公平6−47348号公報のもの
は、コーナリング中をステアリングの舵角で検出し、キ
ックダウン領域のような駆動力が大きい領域では、ダウ
ンシフトするとより大きな駆動力を発生させてしまい車
両の安定性を損なうことになるので、このような領域で
あってもダウンシフトを禁止するようにしている。な
お、いずれの従来例においても、通常はコーナリング中
の車両の挙動の急変を回避でき、車両の安定性を向上さ
せることができるものである。 【0005】また、現在市場で使用されている殆どの自
動変速装置では、運転者の操作により変速特性を変更で
きるようになっている。例えば、4速自動変速装置の場
合、通常走行のためのDレンジ〔4速ある変速段を全て
用いて変速制御する〕、4速のみをキャンセルしたいO
D〔オーバードライブ〕キャンセルレンジ〔即ち、3レ
ンジ〕、1〜2速のみで変速する2レンジ等を、セレク
トレバーの切り換え操作により変更できるようになって
いる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、例えば、登坂走行のように走行抵抗が大
きい走行状態においては、以下のような問題が発生する
可能性がある。即ち、図に示す登り勾配10%程度の
コーナーに、運転者は車両をA領域で十分減速させて3
速で進入させたと仮定する。運転者は、その後コーナー
の出口に向かうに従って、加速しようとしてアクセルペ
ダルを踏み込む。ところが、登り勾配の影響で走行抵抗
が大きく、かつ、コーナリング中のダウンシフト禁止制
御により3速のままでの加速が維持されているので、車
両は思った通りの加速をしない。 【0007】このため、運転者は、ダウンシフトしよう
と思い、例えば、駆動力の大きな2レンジを選択操作す
る。しかし、コーナリング中のダウンシフト禁止(シフ
トホールド)制御が働くため、ダウンシフトされず、運
転者は自分の意図通りに車両が動かないという違和感・
不満を感じることになる。本発明は、かかる従来の実情
に鑑みなされたものであり、例えコーナリング中であっ
ても、所定条件下ではシフトホールド制御を解除するよ
うにして、運転者の違和感を解消し、延いては車両の運
転性を向上させるようにした自動変速機の変速制御装置
を提供することを目的とする。また、当該変速制御装置
の、高精度化、簡略化を図って、より実用的なものとす
ることも目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明は、車両のカーブ走行状態を検出するカーブ走
行検出手段と、該カーブ走行検出手段で車両のカーブ走
行状態が検出されている間において変速段を強制的に一
定に保持するカーブ時変速段保持手段と、運転者の変速
特性切り換え操作に基づいて変速機の変速特性を切り換
える変速特性切換手段と、前記カーブ時変速段保持手段
により変速段が保持されている間に、運転者の変速特性
切り換え操作があり、かつ車両の横加速度が所定値以下
であるときには、前記カーブ時変速段保持手段による変
速段の保持を解除して、前記変速特性切換手段により切
り換えられた変速特性に基づいて変速制御する変速制御
手段と、を含んで構成し、前記所定値が、アップシフト
側とダウンシフト側とで異なる値を持ち、かつ、ダウン
シフト側の値の方がアップシフト側の値より小さいこと
を特徴とする。 【0009】 【0010】 【0011】 【作用】かかる構成を備える請求項1に記載の発明で
は、例え、カーブ走行中であっても、運転者の変速特性
切り換え操作があり、かつ車両の横加速度が所定値以下
ときには、カーブ時変速段保持手段による変速段保時
制御を解除して、運転者の変速特性切り換え操作に基づ
いて変速制御させるようにする。これにより、横加速度
が大きく不安定なコーナリング中は、変速段保時制御を
解除しないようにし、車両のカーブ走行中の安定性等を
損なわない範囲で、運転者に自分の意図通りに車両が動
かないという違和感・不満を感じさせないようにするこ
とができる。 【0012】 【0013】ここで、前記所定値を、アップシフト側と
ダウンシフト側とで異なる値として、かつ、ダウンシフ
ト側の値の方がアップシフト側の値より小さくなるよう
にしたので、駆動力が小さくなりスロットル操作に対す
る車両の挙動変化が小さくなるアップシフト側に見合っ
たコーナリング中の変速段保時制御の解除と、駆動力が
大きくなりスロットル操作に対する車両の挙動変化が大
きくなるダウンシフト側に見合ったコーナリング中の変
速段保時制御の解除と、をそれぞれ最適化して行うこと
ができるので、運転者への違和感の抑制、及び車両運転
性をより向上させることができる。 【0014】 【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。図は、
本発明にかかる自動変速機の変速制御装置の実施例のシ
ステム構成図である。この図において、図示しない車
両に搭載された機関1の出力側には、自動変速機2が設
けられている。この自動変速機2は、機関1の出力側に
介在する流体式トルクコンバータ3と、この流体式トル
クコンバータ3を介して機関1に連結された歯車式変速
機4と、この歯車式変速機4中の各種変速要素の結合・
開放操作を行う油圧アクチュエータ5とを備えて構成さ
れる。 【0015】前記油圧アクチュエータ5に対する作動油
圧は図示しない各種の電磁バルブを介して制御され、自
動変速機コントロールユニット6は、前記各種の電磁バ
ルブのオン・オフの組み合わせによって目標の変速段に
変速させる。前記自動変速機コントロールユニット6に
は、各種のセンサからの信号が入力される。前記各種の
センサとしては、機関1の吸気系に介装されて図示しな
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁7の
開度TVOを検出するスロットルセンサ8が設けられて
いる。 【0016】また、自動変速機2の出力軸の回転速度N
o を検出することによって車速VSPを検出する車速検
出手段としての車速センサ9が設けられている。尚、車
両の加速度を前記車速VSPの時間変化率に基づいて検
出するので、前記車速センサ9は加速度検出手段にも相
当する。更に、ブレーキの作用・非作動を示すブレーキ
スイッチ10、車両の横加速度(以下、横Gともいう。)
を検出するカーブ走行検出手段としての横Gセンサ11が
設けられている。また、変速レンジ位置を検出するレン
ジスイッチ12が設けられている。 【0017】そして、自動変速機コントロールユニット
6は、前記各種のセンサからの信号に基づいて目標変速
段を決定し、かかる目標変速段に応じて前記電磁バルブ
をオン・オフさせる変速信号を出力し、自動変速機2に
おける変速動作を制御する。次に、図〜図のフロー
チャートに従って本発明にかかる自動変速制御の第1実
施例を説明する。尚、本実施例において、カーブ走行検
出手段、カーブ時変速段保持手段、変速特性切換手段
変速制御手段としての機能は、前記図〜図のフロー
チャートに示すように、コントロールユニット6がソフ
トウェア的に備えている。 【0018】まず、ステップ1(図中ではS1としてあ
る。以下同様)では、各種センサからの検出信号の読み
込みなどの入力処理を行う。ステップ2〜ステップ7で
は、減速要求の判別及び変速段の設定に用いるスロット
ル操作速度ΔTVO1(スロットル開度TVOの時間変
化率),車両の加速度ΔVSP1(車速VSPの時間変
化率)及び車速VSP1の設定を行う。 【0019】ステップ2では、後述するように車両の減
速要求状態において1がセットされる減速要求フラグF
1 の判別を行い、このフラグF1 がφであるときには、
ステップ7へ進んで、前記スロットル操作速度ΔTVO
1,加速度ΔVSP1,車速VSP1(=VSP)にそ
れぞれ最新データ(ΔTVO,ΔVSP,VSP)をセ
ットする。 【0020】一方、前記フラグF1 が1であるときに
は、更にステップ3へ進んで、後述するように車両のカ
ーブ走行中に1がセットされるカーブ走行フラグF2
判別を行う。そして、減速要求フラグF1 が1であっ
て、かつ、カーブ走行フラグF2 がφ(非カーブ走行状
態)であるときには、ステップ4へ進む。 【0021】ステップ4では、前回設定した操作速度Δ
TVO1と最新に算出された操作速度ΔTVOとのうち
の小さい方を、今回の操作速度ΔTVO1とする処理を
行わせる。前記操作速度ΔTVO1は、減速要求フラグ
1 に1がセットされてから現時点までの操作速度ΔT
VOの最小値として設定されることになり、例えばスロ
ットルを急閉操作してから全閉に保持されるような場合
には、前記急閉時の操作速度ΔTVOが、その後継続的
に保持されることになる。 【0022】従って、急閉操作の後で全閉に保持される
状態であっても、スロットル操作速度ΔTVO1に基づ
き設定される変速段として、より低速段へのシフト要求
が強い前記急閉操作に対応した低速段を保持させること
ができ、スロットル操作が瞬時に行われる場合であって
も確実にダウンシフトによるエンジンブレーキ効果が得
られる。 【0023】また、同じステップ4では、減速要求フラ
グF1 に1がセットされてから現時点までの加速度ΔV
SPの最小値を、減速制御用の変速段設定に用いる加速
度ΔVSP1として設定する。これにより、急減速が行
われた直後に減速度が小さくなっても、前記急減速時の
要求変速段を継続的に保持でき、ダウンシフトによるエ
ンジンブレーキ効果が確実に得られる。 【0024】次のステップ5では、減速要求フラグF1
に1がセットされてから現時点までの車速VSPの最大
値を、減速制御用の変速段設定に用いる車速VSP1と
して設定する。これにより、後述の変速段設定におい
て、高車速からの減速時には、減速制御用に設定される
変速段が比較的高速段側に保持されることになり、過度
にエンジンブレーキが作用することを防ぐことができる
こととなる。 【0025】一方、ステップ3でカーブ走行フラグF2
が1であると判別されると、ステップ6へ進み、前記ス
ロットル操作速度ΔTVO1,加速度ΔVSP1,車速
VSP1(=VSP)にそれぞれ前回データをそのまま
セットして、つまり現在の変速段にホールドさせるよう
にして、ダウンシフトやアップシフトを確実に禁止し、
コーナリング中の車両の挙動の急変を回避したり車両加
速性を維持するようにして、コーナリング中の車両の安
定性,運転性を向上させるようにしている。 【0026】かかる入力処理を終了した後、図のフロ
ーチャートに進むが、ステップ11では、平坦路を基準と
して車速VSPに応じて設定されるロードロード(Road
Load)相当のスロットル開度(R/L TVO)と、最
新に検出されたスロットル開度TVOとを比較する。な
お、R/L TVOは、換言すれば、その車速VSPに
おいて、加速度が0となるスロットル開度である。 【0027】そして、スロットル開度TVOがロードロ
ード(Road Load)相当未満であるときには、ステップ12
へ進み、前記スロットル操作速度ΔTVO1が所定値1
(マイナスの値)以下であるか否かを判別する。前記ス
ロットル操作速度ΔTVO(スロットル開度TVOの時
間変化率)は、スロットルの開方向への変化をプラスと
し、閉方向への変化をマイナスとして演算されるものと
する。 【0028】尚、前記スロットル操作速度ΔTVO1と
比較される所定値1は、後述するようにスロットル操作
速度ΔTVO1と車速VSP1とに基づいて設定される
第2の要求変速段の特性に対応させて車速VSP1に応
じて変化させることが好ましい。具体的には、第2の要
求変速段の特性における3速⇔4速線とするがよい。ス
ロットル開度TVOがロードロード(Road Load)相当未
満であって、かつ、スロットル操作速度ΔTVO1が所
定値1以下であるときには、スロットルの閉操作に伴う
減速要求時であると判断し、ステップ15へ進み、減速要
求状態であるか否かを示すフラグF1 に減速要求状態に
対応する1をセットする。 【0029】一方、前記ステップ11,12の判別によって
は減速要求状態であると判断されない場合には、ステッ
プ13へ進み、ブレーキスイッチ10のON・OFFを判別
し、ブレーキスイッチ10がONで運転者によってブレー
キ操作されているときには、ステップ14へ進む。ステッ
プ14では、車両の加速度ΔVSP1(車速VSPの時間
変化率)が所定値2(マイナスの値)以下であるか否か
を判別する。 【0030】前記加速度ΔVSPは、車速VSPの最新
検出値から所定時間前の検出値を減算して演算されるも
のとし、車両の加速時にはプラスの値として、減速時に
はマイナスの値として算出されるものとする。従って、
前記ステップ14における判別は、車両の減速度が所定以
上であるか否かを判別することになる。尚、前記加速度
ΔVSP1と比較される所定値2は、後述するように加
速度ΔVSP1と車速VSP1とに基づいて設定される
第3の要求変速段の特性に対応させて車速VSP1に応
じて変化させることが好ましい。具体的には、第3の要
求変速段の特性における3速⇔4速線とするがよい。 【0031】ステップ14で、加速度ΔVSP1が所定値
2以下であると判別されたときには、ブレーキ操作を伴
って車両が減速している状態であり、このときには、ス
テップ15へ進み、前記減速要求フラグF1 に減速要求状
態を示す1をセットする。即ち、前記減速要求フラグF
1 は、スロットル操作に基づいて減速要求(運転者の減
速意志)が判定されたときと、ブレーキ操作を伴って車
両が減速しているときとの少なくとも一方で減速要求が
判別されたときに1がセットされることになる。 【0032】そして、上記のような減速要求判定処理を
行なった後は、図のフローチャートに進む。ステップ
21では、前記減速要求フラグF1 の判別を行い、減速要
求フラグF1に1がセットされているときには、ステッ
プ22へ進み、カーブ走行状態であるか否かを示すカーブ
走行フラグF2 の判別を行う。 【0033】前記カーブ走行フラグF2 に非カーブ走行
状態を示すφがセットされているときには、ステップ23
へ進み、横Gセンサ11で検出される横G(横加速度)が
所定値4以上であるか否かを判別する。ここで横Gが所
定値4以上である場合には、カーブ走行中であると判断
して、ステップ24へ進み、カーブ走行フラグF2 を1に
セットする。 【0034】一方、ステップ22で、前記カーブ走行フラ
グF2 に非カーブ走行状態を示すφがセットされてい
て、かつ、ステップ23で横Gが所定値4未満であると判
別されたときには、非カーブ走行状態であるのでステッ
プ29へ進み、タイマT1 が所定値3を越えたか否かを判
別する。そして、タイマT1 が所定値3以下である場合
には、ステップ30へ進み、前記タイマT1 を1アップさ
せる。 【0035】また、タイマT1 が所定値3を越えている
場合、即ち、減速要求状態が検出されて減速要求フラグ
1 に1がセットされてからの経過時間が所定時間を越
えたときには、ステップ27以降へ進んで、フラグF1
ゼロリセットすると共に、前記タイマT1 をゼロリセッ
トする。かかるタイマT1 によるフラグF1 のゼロリセ
ット処理によって、減速要求に対応する変速制御が必要
以上に継続されて、通常の変速制御への移行が遅れるこ
とを防止する。即ち、前記フラグF1 に1がセットされ
ているときには、後述するようにエンジンブレーキを効
かせるための変速制御が実行されることになるが、かか
る変速制御を所定時間以上継続した後は、通常の機関負
荷とスロットル開度とに基づく通常変速制御に復帰さ
せ、減速終了後においてもアップシフトやキックダウン
がなかなか行われずに、運転者に違和感を与えることを
防止する。 【0036】一方、前記ステップ22で前記フラグF2
1がセットされていると判別されたときには、ステップ
25へ進み、横Gが所定値5よりも小さくなっているか否
かを判別することで、カーブ走行の終了(脱出)を判別
する。尚、カーブに対する進入判別のために実際の横G
と比較される所定値4と、カーブ終了(脱出)判別のた
めに実際の横Gと比較される所定値5とは、所定値4>
所定値5の関係にある。 【0037】ここで、横Gが前記所定値5よりも小さく
カーブ走行が終了したと判断されると、前記フラグF1
,フラグF2 ,タイマT1 を全てリセットした後、図
のフローチャートへ進み、一方、横Gが前記所定値5
以上でカーブ走行が継続していると判断されるときに
は、そのまま図のフローチャートへ進む。ステップ41
では、前記減速要求フラグF1 の判別を行い、フラグF
1 に1がセットされているときには、更にステップ42へ
進んでカーブ走行フラグF2 の判別を行う。 【0038】減速要求フラグF1 が1であって、かつ、
カーブ走行フラグF2 がφである場合、即ち、減速要求
があって然もカーブ走行中でない場合(例えばカーブ進
入前の減速時)には、ステップ43へ進み、スロットル操
作速度ΔTVO1と車速VSP1とに基づいて第2の要
求変速段(第2の変速段要求)を算出する。前記ステッ
プ43における要求変速段の算出は、予めスロットル操作
速度ΔTVO1と車速VSP1とに応じて変速段を記憶
したフローチャート中に示すようなマップを参照して行
われる。 【0039】ここで、スロットル操作速度ΔTVOがマ
イナス側に大きくなるほど(スロットルの閉操作速度が
大きいほど)より低速段が選択される特性となってお
り、更に、低車速側と高車速側とでは、比較的高速側の
変速段が選択されるようにしてある。高車速側では、ダ
ウンシフトによるエンジンブレーキの効き過ぎや、オー
バーレブの発生を回避すべく、比較的高速段が選択され
るようにしてあり、また、低車速側では、ダウンシフト
によるエンジンブレーキの効き過ぎを回避し滑らかな停
止を可能にすべく、比較的高速段が選択されるようにし
てある。 【0040】次のステップ44では、車両の加速度ΔVS
P1と車速VSP1とに基づいて第3の要求変速段(第
3の変速段要求)を算出する。前記ステップ43における
要求変速段の算出は、予め車両の加速度ΔVSPと車速
VSPとに応じて変速段を記憶したフローチャート中に
示すようなマップを参照して行われる。 【0041】ここで、加速度がマイナス側に大きくなる
ほど(車両の減速度が大きいほど)より低速段が選択さ
れる特性となっており、更に、前記ステップ43における
特性の同様に低車速側と高車速側とでは、比較的高速側
の変速段が選択されるようにしてある。更に、ステップ
45では、車速VSPとスロットル開度TVO(機関負
荷)とに基づいて、通常変速制御の変速段に相当する第
1の要求変速段(第1の変速段要求)を算出する。 【0042】前記ステップ45における要求変速段の算出
は、予め車速VSPとスロットル開度VSPとに応じて
変速段を記憶したフローチャート中に示すようなマップ
を参照して行われる。前記変速マップは、車速VSPが
同じであれば、スロットル開度(機関負荷)が小さい
程、アップシフトされる傾向となるように設定される。
なお、当該マップは通常変速制御マップであり、キック
ダウン制御(図中破線の車速に対して平行な部分参照)
も可能としている。 【0043】そして、ステップ46では、前記第1,第
2,第3の要求変速段を比較し、これらのうち最も低速
段である変速段を、最終的な目標変速段として設定し、
かかる目標変速段に変速されることでエンジンブレーキ
を効かせるようにする一方で、コーナリング中で、かつ
所定以上の登坂走行中の場合等には、キックダウン制御
も行なわせることができるようになっている。 【0044】ステップ47では、前記設定された目標変速
段に実際の変速位置を一致させるべく前記電磁バルブに
変速信号を出力する。一方、ステップ41で減速要求フラ
グF1 がφであると判別されたときには、ステップ48へ
進んで、第2の要求変速段として最高速段である4速を
設定し、次のステップ49では、第3の要求変速段として
同じく最高速段である4速を設定する。かかる最高速段
の設定によって、ステップ46へ進んだときに、少なくと
も第1の要求変速段よりも低速段側に目標変速段が設定
されることが回避され、実質的には、減速要求フラグF
1 がφであるときには、第1の要求変速段に基づいて変
速制御(即ち、通常変速制御)が行われることになる。 【0045】また、ステップ41でカーブ走行フラグF2
に1がセットされていると判別されたときには、従来同
様にステップ43〜46,48,49を通過させることで、原則
的には、コーナリング中の車両安定性を確保すべくシフ
トホールドするが、本実施例では、コーナリング中であ
っても所定の条件下では、運転者の変速要求に応えた方
が良い場合もあるので、ステップ50へ進み、図のサブ
ルーチンAを実行するようになっている。 【0046】ここで、図のサブルーチンAについて説
明する。ステップ51では、レンジスイッチ12から信号に
基づき、前回の変速レンジ(OLD RNG)と、今回の変速レ
ンジ(CUR RNG) と、を比較して、前回の変速レンジ(OL
D RNG)と今回の変速レンジ(CUR RNG) とが同一であれ
ば、そのままステップ58へ進んで、前回の変速レンジ
(OLD RNG)を今回の変速レンジ(CUR RNG) としてセット
する。 【0047】一方、前回の変速レンジ(OLD RNG)と今回
の変速レンジ(CUR RNG) とが相違していれば、ステップ
52へ進み、今回の変速レンジ(CUR RNG) で本来設定され
るべき次の変速段(Nxt-gp-r)を算出する。ここで、(Nxt
-gp-r)は、フロー中に示されたような変速レンジ毎に設
定されたマップを参照して、車速VSPとスロットル開
度TVOとから算出するようになっている。 【0048】次に、ステップ53では、(Nxt-gp-r)と、現
在設定されている変速段(Cur-gp)と、を比較する。(Nx
t-gp-r)と(Cur-gp)とが、同一であれば、ステップ58へ
進む。一方、(Nxt-gp-r)と(Cur-gp)とが、相違していれ
ば、ステップ54へ進む。ステップ54では、(Nxt-gp-r)と
(Cur-gp)とを比較し、(Nxt-gp-r)が(Cur-gp)と同一或い
は(Cur-gp)より高速段( アップシフト側) であれば、ダ
ウンシフト要求がないと判断してステップ55へ進み、(N
xt-gp-r)が(Cur-gp)より低速段( ダウンシフト側) であ
れば、ダウンシフト要求があると判断してステップ57へ
進む。 【0049】ステップ55では、アップシフト要求がある
場合であって、横加速度G(Side-g) と、所定値(SGUSF
T)と、を比較し、(Side-g)<(SGUSFT)であれば、コーナ
リング終了あるいはコーナーが大きい(車両の安定性は
高い)と判断して、アップシフトを許可すべくステップ
56へ進む。一方、(Side-g)≧(SGUSFT)であれば、まだコ
ーナリング中或いはコーナーが小さい(車両の安定性が
低い)と判断して、エンジンブレーキの効きや車両操作
生を優先させるべく、アップシフトを禁止してシフトホ
ールドを維持すべく、ステップ58へ進む。 【0050】ステップ55でダウンシフト要求があると判
断された場合には、ステップ57で、横加速度G(Side-
g) と、他の所定値(SGDSFT)と、を比較し、(Side-g)<
(SGDSFT)であれば、コーナリング終了あるいはコーナー
が大きい(車両の安定性は高い)と判断して、ダウンシ
フトを許可すべくステップ56へ進む。一方、(Side-g)≧
(SGDSFT)であれば、まだコーナリング中或いはコーナー
が小さい(車両の安定性が低い)と判断して、車両安定
性を優先すべくダウンシフトを禁止してシフトホールド
を維持すべく、ステップ58へ進む。なお、(SGDSFT)は(S
GUSFT)より小さな値(SGDSFT<SGUSFT)とするのがよ
い。即ち、アップシフトする場合は、駆動力が小さくな
るのでスロットル操作に対する車両の挙動変化が小さく
なるので比較的大きな横加速度からアップシフトを許可
しても車両安定性を高く維持できるが、ダウンシフトす
る場合は、駆動力が大きくなるのでスロットル操作に対
する車両の挙動変化が大きくなるので、コーナリング中
の車両安定性を確保するには、比較的横加速度Gが小さ
い状態になってからダウンシフトを許可するようにする
のが好ましいからである。つまり、アップシフト要求
時、ダウンシフト要求時に合わせて、安定性を確保しつ
つ運転者へ違和感を感じさせないような所定値(SGDSF
T,SGUSFT)に設定するのが好ましい。 【0051】ステップ56では、目標変速段変(Nxt-gp)
を、前記(Nxt-gp-r)として設定する。つまり、コーナリ
ング中であっても、横Gが小さく、運転者の変速レンジ
の切り換え操作があった(アップシフト或いはダウンシ
フト要求があった) 場合であって、この切り換えられた
後の変速レンジにより設定される変速段(Nxt-gp-r)へ実
際に変速しても、車両の安定性・操作性等を確保しつつ
カーブ走行を行うことができると判断できる場合には、
運転者の加速意思を優先させるべく、シフトホールドが
解除され、アップシフト或いはダウンシフトが許可され
ることになる。 【0052】そして、ステップ58では、前回の変速レン
ジ(OLD RNG) に今回の変速レンジ(CUR RNG) をセットし
て、本ルーチンを終了する。このように、コーナリング
中は、原則としてシフトをホールドするが、本実施例で
は、図のフローのステップ50においてサブルーチンを
実行することで、コーナリング中であっても、横Gが小
さく、かつ運転者の変速要求(変速レンジの切り換え操
作)があった場合には、シフトホールド制御を解除し
て、アップシフトやダウンシフト等を許可するようにし
て、以って運転者の変速要求に応え、運転者の自分の意
図通りに車両が動かないという違和感・不満を解消し、
延いては車両走行性能を向上させることができる。とこ
ろで、図のフローのステップ54,55,57を備えなくて
も、即ち、横加速度Gを考慮に入れずに、コーナリング
中の変速制御において運転者の意思だけを尊重するよう
にしてもよい。 【0053】なお、本実施例では、車両の横加速度G
を、横Gセンサ11で検出するようにして説明してきた
が、図に示すように、コーナリング中の左右従動輪の
回転差或いは回転速度差を利用することで、横加速度G
を検出するようにしてもよい。かかる場合には、比較的
高価な横加速度センサを備える必要がないので、コスト
低減を図ることができる。 【0054】また、本実施例では、コーナリング中であ
っても、変速レンジの切り換え操作があり、かつ、車両
の横加速度Gが所定以下のときに、コーナリング中のシ
フトホールド制御を解除するようにしたが、例えば車両
走行抵抗が大きい場合(登坂走行中であること)等の所
定の条件下で、コーナリング中であっても、変速レンジ
の切り換え操作があったときには、コーナリング中のシ
フトホールド制御を解除するようにして、運転者の変速
レンジを切り換えても変速されないという違和感を解消
するようにしてもよい。 【0055】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、例え、カーブ走行中であっても、運転者
の変速特性切り換え操作があり、かつ車両の横加速度が
所定値以下であるときには、カーブ時変速段保持手段に
よる変速段保時制御を解除して、運転者の変速特性切り
換え操作に基づいて変速制御させるようにしたので、
両のカーブ走行中の安定性等を損なわない範囲で、運転
者に自分の意図通りに車両が動かないという違和感・不
満を感じさせないようにすることができる。 【0056】 【0057】また、前記所定値を、アップシフト側とダ
ウンシフト側とで異なる値として、かつ、ダウンシフト
側の値の方がアップシフト側の値より小さくなるように
したので、駆動力が小さくなりスロットル操作に対する
車両の挙動変化が小さくなるアップシフト側に見合った
コーナリング中の変速段保時制御の解除と、駆動力が大
きくなりスロットル操作に対する車両の挙動変化が大き
くなるダウンシフト側に見合ったコーナリング中の変速
段保時制御の解除と、をそれぞれ最適化して行うことが
できるので、運転者への違和感の抑制、及び車両運転性
をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】【図1】 本発明の実施例の自動変速機のシステム構成
図。【図2】 同上実施例における変速制御を示すフローチャ
ート。【図3】 同上実施例における変速制御を示すフローチャ
ート。【図4】 同上実施例における変速制御を示すフローチャ
ート。【図5】 同上実施例における変速制御を示すフローチャ
ート。【図6】 同上実施例における変速レンジ切り換え時の変
速制御を示すフローチャート。【図7】 同上実施例の横加速度を検出する一例を説明す
るための図。【図8】 従来のカーブ路における変速制御の問題点を説
明するための図。 【符号の説明】 1 機関 2 自動変速機 3 流体式トルクコンバータ 4 歯車式変速機 5 油圧アクチュエータ 6 自動変速機コントロールユニット 7 スロットル弁 8 スロットルセンサ 9 車速センサ 10 ブレーキスイッチ 11 横Gセンサ 12 レンジスイッチ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−194453(JP,A) 特開 昭63−76944(JP,A) 特開 昭62−2049(JP,A) 特開 平5−322037(JP,A) 特開 昭63−176851(JP,A) 実開 昭61−161455(JP,U) 実開 平2−53560(JP,U) 特公 平3−69023(JP,B2) 特公 平6−47348(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/12,61/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】車両のカーブ走行状態を検出するカーブ走
    行検出手段と、 該カーブ走行検出手段で車両のカーブ走行状態が検出さ
    れている間において変速段を強制的に一定に保持するカ
    ーブ時変速段保持手段と、 運転者の変速特性切り換え操作に基づいて変速機の変速
    特性を切り換える変速特性切換手段と、 前記カーブ時変速段保持手段により変速段が保持されて
    いる間に、運転者の変速特性切り換え操作があり、かつ
    車両の横加速度が所定値以下であるときには、前記カー
    ブ時変速段保持手段による変速段の保持を解除して、前
    記変速特性切換手段により切り換えられた変速特性に基
    づいて変速制御する変速制御手段と、 を含んで構成し、 前記所定値が、アップシフト側とダウンシフト側とで異
    なる値を持ち、かつ、ダウンシフト側の値の方がアップ
    シフト側の値より小さいことを特徴とする自動変速機の
    変速制御装置。
JP29418694A 1994-11-29 1994-11-29 自動変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP3436992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29418694A JP3436992B2 (ja) 1994-11-29 1994-11-29 自動変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29418694A JP3436992B2 (ja) 1994-11-29 1994-11-29 自動変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08152059A JPH08152059A (ja) 1996-06-11
JP3436992B2 true JP3436992B2 (ja) 2003-08-18

Family

ID=17804434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29418694A Expired - Fee Related JP3436992B2 (ja) 1994-11-29 1994-11-29 自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3436992B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006275092A (ja) * 2005-03-28 2006-10-12 Suzuki Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JP4969850B2 (ja) * 2005-12-28 2012-07-04 富士重工業株式会社 自動変速機の変速制御装置
JP6137221B2 (ja) * 2015-02-24 2017-05-31 マツダ株式会社 車両のパワートレイン制御装置
US10525962B2 (en) * 2016-07-13 2020-01-07 Mazda Motor Corporation Vehicle control device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08152059A (ja) 1996-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3105254B2 (ja) 自動車のオートマチックトランスミッションの制御方法
US5555170A (en) System and method for controlling down shifting of vehicle automatic transmission
JP3453269B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
AU2008289995A1 (en) Transmission Control Unit for Vehicles
JP3495459B2 (ja) 自動変速機の発進制御装置
JPH0473463A (ja) 自動変速装置
JP3508313B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH07239021A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3436992B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2700546B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3487988B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH08159278A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3394082B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JPH08152062A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2958580B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3461673B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JP3209065B2 (ja) 自動変速機の変速制御方法
JP3300914B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3132370B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置
JP5859350B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4047002B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JPH06270713A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3436993B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2910054B2 (ja) 車両の自動変速制御装置
JP2856417B2 (ja) 車両の自動変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees