JP3508313B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents
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Description
置、特に車両が所定の降坂走行状態にあると判断したと
きに変速段をより大きなエンジンブレーキが得られる低
変速段に切り換える降坂制御を行なう自動変速機の制御
装置に関する。
制御装置は、車速とスロットル開度とをパラメータとし
て変速マップを設定しておき、これに上記二つの実測値
を当てはめることにより変速段を割り出して自動的にシ
フトチェンジを行なうようになっている。
行中に平坦路から降坂路に入った場合等は、変速段をエ
ンジンブレーキのより大きな3速以下に切り換えて降坂
路に適した走行を実現する必要があるが、通常の平坦路
用の変速マップでは車速が相当低くならなければシフト
ダウンされず実情に合わないので、車両が所定の降坂走
行状態にあると判断したときは低変速段に切り換える降
坂制御を行なうものがある。このような降坂制御におい
ては、変速段の切換えをいつ行なうか、換言すれば車両
がいかなる走行状態にあればシフトダウンするかという
ことが運転者のドライブフィーリングの観点から重要で
あり、この判定基準が適切でないと運転者に違和感を与
えることになる。
は、フットブレーキの踏み込みによる車速の時間変化
(車体減速度)が所定値を超えたときに低変速段への切
換えを実行すると共に、走行する降坂路の下り勾配の程
度に応じて上記所定値を変更することが開示されてい
る。つまり、フットブレーキが踏み込まれた結果として
車体減速度が所定値以上に大きくなったことは運転者が
明らかに減速を希望しているものと判断して、かかる場
合には低変速段への切換えを実行すると共に、路面勾配
が急なときほど車体減速度の上記所定値を小さくしてこ
の切換えが容易に(早期に)実行されるようにし、エン
ジンブレーキを早めに得るようにしている。
来技術では、車体減速度が同じであれば車速自体の高低
に関わりなく同じタイミングで変速段の切換えが行なわ
れるので、例えば80km/h走行しているときと50
km/h走行しているときとでは3速に切り換えられた
際のトルク変動が前者で著しく、高車速時に変速ショッ
クが大きくなるという問題がある。
なエンジンブレーキを得る目的で変速段を切り換える降
坂制御において、車体速度を考慮することにより、従来
の降坂制御における上記不具合を解消することを課題と
する。
請求項1に記載の発明(以下「第1発明」という。)
は、車輪に直結する軸の回転数から車速を検出する車速
検出手段と、該車速検出手段で検出された車速に基づい
て車体減速度を演算する車体減速度演算手段と、降坂走
行時にフットブレーキが踏み込まれて車体減速度が所定
値を超えたときに変速段をより大きなエンジンブレーキ
が得られる変速段に切り換える降坂制御手段と、上記車
速検出手段が検出する車速が所定の車速以上のときは降
坂制御を禁止する降坂制御禁止手段とが備えられた自動
変速機の制御装置であって、降坂制御禁止手段は、車速
検出手段がフットブレーキ踏込時に検出した車速が第2
の所定の車速以上であったときは、車速が所定の車速未
満になっても降坂制御の禁止を続行することを特徴とす
る。
以上のときは降坂制御そのものが禁止されるので、該所
定車速以上で走行中は低変速段に切り換わることがなく
なる。したがって、この所定車速を変速ショックが大き
くなる車速に設定しておくことにより、変速ショックの
問題が確実に解消されることになる。
ときには、それまで禁止されていた降坂制御が開始さ
れ、該制御において車体減速度が所定値を超える等の諸
条件が満たされればその結果として変速段の切換えが実
行されることになる。その場合に、走行車両のタイヤと
路面間の摩擦が小さいとき(路面摩擦係数の低いとき)
は、減速しようとしてフットブレーキを踏み込んだ時に
車輪がロックし易く、その結果、該車輪に直結するシャ
フトの回転数から車速を検出する車速検出手段が車速を
低く検出することになって、実車速がまだ所定車速以上
であるにも拘らず降坂制御に誤って入ってしまい、変速
ショックの発生ばかりでなく走行安定性の低下をもたら
すことが予想される。
は、車速検出手段がフットブレーキ踏込時に検出した車
速が第2の所定の車速以上であったときは、車速が所定
の車速未満になっても降坂制御の禁止を続行する。
の判断基準となる車速は、フットブレーキを踏み込んだ
時に、検出車速と実車速との間に降坂制御が誤作動を起
こすほどの大きな開きが生じる程度に車輪がロックする
ような車速であり、これを変速ショックの違和感が出る
所定車速とは別に第2の所定車速として設定して、フッ
トブレーキが踏み込まれたときの車速が該第2所定車速
以上であったときには、車輪ロックによる弊害を防止す
るため降坂制御を全面禁止する一方で、第2所定車速未
満であったときは、車輪ロックの影響が弱く、降坂制御
が誤作動を起こすほどではないので、車速が所定車速未
満に下がった時点で制御禁止を解除するようにしたので
ある。
降坂制御の誤作動を防止しながら、該誤作動の虞が少な
い場合には本来通り降坂制御をして降坂路に適した走行
を実現することができる。
明」という。)は、上記第1発明において、車速が高い
ときの車体減速度の所定値を車速が低いときの値よりも
大きくする所定値変更手段が備えられていることを特徴
とする。
減速度の所定値が変更されるので、該所定値の変更に車
速が考慮され、車速の高低を原因として生じる変速ショ
ックの問題に対処することができるようになる。
所定値と車速との関係を具体化したもので、車速が高い
ほど所定値を大きくすることにより、高車速時は低車速
時に比べて車体減速度が相対的に大きくならなければ変
速段の切換えが実行されないようにして、高車速時にお
ける変速ショックの問題を回避するようにしている。そ
して、この場合、高車速時に変速段の切換えが起こって
も、それは急激な減速中に起こることになり、変速ショ
ックによる違和感の程度は減じられることになる。
明」という。)は、上記第2発明において、路面の勾配
を検出する勾配検出手段が備えられ、所定値変更手段
は、路面の勾配が大きいときの車体減速度の所定値を勾
配が小さいときの値よりも小さくすることを特徴とす
る。
面勾配の程度に応じた所定値の変更が併用されることに
なるので、車速と勾配の双方が考慮され、より緻密な降
坂制御が実現する。
配との関係が具体化され、従来行なわれているように勾
配が大きいときの所定値を小さくすることにより、急勾
配走行時は緩勾配走行時に比べて車体減速度が相対的に
小さくても変速段の切換えが実行されるようにして、急
勾配走行時には早めのエンジンブレーキが得られるよう
にしている。そして、このような勾配の程度を考慮した
所定値の変更と、車速を考慮した所定値の変更の両方が
同時に行われることにより、従来の降坂制御に比べて運
転者のドライブフィーリングによりマッチした良好な制
御が実現することになる。
発明」という。)は、上記第1発明から第3発明のいず
れかにおいて、車速検出手段が検出する車速が高いとき
の降坂制御で達成される変速段のエンジンブレーキの大
きさを車速が低いときの値よりも小さくする制御手段が
備えられていることを特徴とする。
降坂制御で達成される変速段のエンジンブレーキの大き
さが小さくされるので、高車速時に変速段への切換えの
際のトルク変動が低減されて変速ショックが抑制される
ことになる。なお、この場合は、無段変速式の自動変速
機に適用すると特に有効となる。
に基づき説明する。
る車両は、左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,
4が駆動輪とされていると共に、エンジン5の出力トル
クが自動変速機6からプロペラシャフト7、差動装置8
及び左右の駆動軸9,10を介して左右の後輪3,4に
伝達されるようになっている。
よって操作されるアクセルペダル11に連結されたスロ
ットル弁12が配設されて、該スロットル弁12の開度
を調節することにより、エンジン5の吸入空気量が可変
制御されてエンジン出力が調節されるようになってい
る。
体回転するディスク13…13と、制動圧の供給を受け
て該ディスク13…13の回転を抑制するキャリパ14
…14とが備えられて、ブレーキペダル15の踏込みに
より上記キャリパ14…14に制動圧が供給されて各車
輪1〜4が制動されるようになっている。その場合に、
このブレーキペダル15の踏込みを検出するフットブレ
ーキ作動センサ16が設けられて、その信号が自動変速
機6の作動を制御するコントロールユニット17に入力
されるようになっている。
トル弁12の開度を検出するスロットルセンサ18から
の信号、及び当該車両の車速を検出する車速センサ19
からの信号を入力して、これらのスロットル開度と車速
とを、例えば図2に示すように予めこれら二つの値をパ
ラメータとして設定された変速マップに照らし合わせる
ことにより、運転状態に最も適した変速段を決定すると
共に、決定した変速段が実現されるように自動変速機6
に付設された変速ユニット20に変速信号を出力する。
の実施の形態においてはDレンジ用に作成されたもの
で、専ら平坦路走行で変速が円滑となるように設定され
ており、シフトアップ方向(実線)とシフトダウン方向
(破線)との間にヒステリシスが設けられて、例えば4
速から3速への変速は、制動時のごとくスロットル開度
が0であれば車速が27Km/hまで下がったときに行
なわれるようになっている。しかしこれでは、4速走行
で降坂路に入り、運転者がブレーキペダル15を踏み込
んで減速しようとした場合に、エンジンブレーキのより
大きな3速へのシフトダウンに時間を要することになる
ので、上記コントロールユニット17は、車両が所定の
降坂走行条件を満たしたときに3速へのシフトダウンを
実行する降坂制御を行なう。
フローチャートに従って説明する。
み込み、所定の勾配演算ルーチンを実行して勾配演算値
deg(i)を算出する(ステップS2)。この勾配演
算値deg(i)は、下り勾配で負となり、また勾配角
が大きいほど絶対値が大きくなるように算出される。
予め設定された勾配の所定値KHDEG以下か否かを判
定し(ステップS3)、以下の場合、すなわち勾配が所
定以上に急である場合は、勾配実行判定フラグxhde
g(i)を1とする(ステップS4)一方で、そうでな
ければ0とする(ステップS5)。
回値vsp(i−1)を減じてこれを車体減速度dvs
p(i)とすると共に(ステップS6)、車速vsp
(i)と勾配演算値deg(i)とを図5に示す所定値
特性のマップに当てはめて対応する値fnnを減速度実
行判定用の所定値sdvsp(i)として求める(ステ
ップS7)。このとき、特性マップ中の各値fnnは負
とされ、車速が高いほど小さく(絶対値が大きく)なる
ように、また勾配演算値が小さいほど(勾配が急なほ
ど)大きく(絶対値が小さく)なるようにそれぞれ設定
されている。
が、このようにして求められた所定値sdvsp(i)
以下か否かを判定し(ステップS8)、以下の場合、す
なわち減速の程度が所定以上に大きい場合は、減速度実
行判定フラグxdvsp(i)を1とする(ステップS
9)一方で、そうでなければ0とする(ステップS1
0)。
が1か否かを判定し(ステップS11)、1である場
合、すなわちブレーキペダル15が踏み込まれている場
合は、さらに前回のブレーキ判定フラグxbrk(i−
1)をみて(ステップS12)、前回が0であった場
合、すなわち今回始めてブレーキが作動した場合は、車
速の今回値vsp(i)をブレーキ作動時の車速vsp
brk(i)とする(ステップS13)。このとき、前
回も1であった場合は(ステップS12)、すでにブレ
ーキ作動時の車速が求められていることになる。
brk(i)が、予め設定されたブレーキ作動時の車速
の所定値KVSPBRK以下か否かを判定し(ステップ
S14)、以下である場合は、さらに車速vsp(i)
が、予め設定された車速の所定値KVSPIN以下か否
かを判定して(ステップS15)、以下である場合に
は、車速実行判定フラグxjvsp(i)を1とする
(ステップS16)一方で、ブレーキ作動時の車速vs
pbrk(i)が所定値KVSPBRKを超えて大きい
か(ステップS14)、又は車速vsp(i)が所定値
KVSPINを超えて大きいときは(ステップS1
5)、ブレーキペダル15が踏み込まれていない場合と
同様(ステップS11)、上記車速実行判定フラグxj
vsp(i)を0とする(ステップS17)。
る車速の所定値KVSPINは、これを超えて大きい車
速でシフトダウンすると大きな変速ショックが生じる車
速として実験的に求めたもので、例えばこの実施の形態
においては70Km/hとされている。また、ステップ
S14で用いられるブレーキ作動時の車速の所定値KV
SPBRKは、これを超えて大きい車速で走行中にフッ
トブレーキを作動させると車輪ロックが発生して実車速
よりも低い車速が検出され、その結果、実車速が70K
m/hを超えて大きいにも拘らず、車速が70Km/h
以下であるとの誤判定が生じる虞のある車速として実験
的に求めたもので、例えばこの実施の形態においては1
20Km/hとされている。
SPBRK及びKVSPINはそれぞれ固有の目的で別
々に設定され、通常は異なる値となる場合が多いが、車
両構造等により一致する場合もあることはいうまでもな
い。
xdvsp(i)、xjvsp(i)がそれぞれ1であ
るか否かを判定し(ステップS18〜S20)、全ての
フラグが1のときは、車速vsp(i)を図6に示すマ
ップに当てはめて対応する値feを許容エンブレ力ye
brk(i)として求める(ステップS21)。このマ
ップから明らかなように、車速が高いときほど許容エン
ブレ力は低く設定されている。
(i)を当てはめて対応する1速、2速、3速のエンブ
レ力febrk1(vsp)、febrk2(vs
p)、febrk3(vsp)を求め、これら各変速段
のエンブレ力febrk1(vsp)、febrk2
(vsp)、febrk3(vsp)と、上記許容エン
ブレ力yebrk(i)との大小関係に基づいて、切り
換えるべきシフト位置cgear(i)を設定する。
ebrk(i)が1速のエンブレ力febrk1(vs
p)以上あるときは(ステップS22〜ステップS2
4)、シフト位置cgear(i)を1速に設定する
(ステップS25)。
1速のエンブレ力febrk1(vsp)未満で2速の
エンブレ力febrk2(vsp)以上であるときはス
テップS26に進み、前回のシフト位置cgear(i
−1)が3速又は4速の場合にシフト位置cgear
(i)を2速に設定する(ステップS27)一方、2速
以下の場合は前回のシフト位置cgear(i−1)の
ままとする(ステップS28)。
が2速のエンブレ力febrk2(vsp)未満で3速
のエンブレ力febrk3(vsp)以上であるときは
ステップS29に進み、前回のシフト位置cgear
(i−1)が4速の場合にシフト位置cgear(i)
を3速に設定する(ステップS30)一方、3速以下の
場合は前回のシフト位置cgear(i−1)のままと
する(ステップS28)。
が3速のエンブレ力febrk3(vsp)未満のとき
は、シフト位置cgear(i)を前回のシフト位置c
gear(i−1)のままとする(ステップS28)。
また、上記各フラグxhdeg(i)、xdvsp
(i)、xjvsp(i)のいずれか一つが1でない場
合も(ステップS18〜S20)、シフト位置cgea
r(i)は前回のシフト位置cgear(i−1)のま
まとされる(ステップS28)。
ン(ステップS31)を経て、シフト制御ルーチン(ス
テップS32)において、設定された変速段を達成する
ように変速ユニット20に変速信号を出力することにな
る。
を降坂走行中に(ステップS3、S4、S18)、フッ
トブレーキが踏み込まれて(ステップS11、S16、
S20)、車体減速度が所定以上に大きくなったときは
(ステップS8、S9、S19)、より大きなエンジン
ブレーキが得られる低変速段にシフトダウンされるの
で、降坂路に適した走行が実現することになる。
実行判定用所定値sdvsp(i))は、勾配の程度に
応じて異なる値が読み出され、急勾配なときほど減速の
程度が小さくても変速段が切り換えられてより大きなエ
ンジンブレーキが早期に得られるように設定されている
と同時に、車速に応じても異なる値が読み出され、特に
車速が高いほど減速の程度が大きくなければ変速段が切
り換えられないように設定されているので(ステップS
7)、より緻密で運転者のドライブフィーリングにマッ
チした良好な降坂制御が実現し、高車速時にはシフトダ
ウンが実行され難く、変速ショックの問題が回避される
と共に、急激な減速中にのみシフトダウンされることに
なって、変速ショックの違和感が低減されることにな
る。
ーキ作動時の車速vspbrk(i))が所定値KVS
PBRKを超えて大きいとき(ステップS14)、又は
車速vsp(i)が所定値KVSPINを超えて大きい
とき(ステップS15)は、車速実行判定フラグxjv
sp(i)が0とされて(ステップS17)、変速段の
切換えが実行されないので(ステップS20、S2
8)、車輪ロックに伴う弊害である降坂制御の誤作動が
防止され、また高車速時における変速ショックの発生が
確実に回避されることになる。換言すれば、この実施の
形態における車両においては、車速が120Km/h以
下で、所定以上の車輪ロックが発生する虞のない例えば
80〜90Km/hで走行中にフットブレーキが踏み込
まれた場合であって、かつ車速が変速ショックによる違
和感の少ない70Km/h以下にまで下がったときにの
み、切り換えるべきシフト位置の設定が行なわれること
になり、制御誤作動及び変速ショックを防止しながら、
本来通りの降坂制御を行なって降坂路に適した走行を実
現することができる。
について説明する。
らの入力軸回転数と車速(プロペラシャフトの回転数)
との比(減速比)が、図7に示すように、最も大きいエ
ンジンブレーキ効果の得られる所定の最大減速比(Lo
wのライン)と、逆にエンジンブレーキ効果の最も小さ
い所定の最小減速比(Highのライン)との間で自由
に調整可能とされていると共に、各スロットル開度毎
に、車速と入力軸回転数との関係を表す変速線が設定さ
れて、車速に応じた適切な減速比、つまりエンジンブレ
ーキの大きさが得られるようになっている。
ける無段変速機のスロットル開度が0/8の場合の通常
走行時の変速線を示し、車速がVa以下となったときに
減速比が最小減速比から増加して最大減速比に達し、車
速の低下に伴って大きなエンジンブレーキが徐々に得ら
れるように設定されている。
ける降坂制御を図8に示すフローチャートに従って説明
する。
信号を読み込み、降坂制御を実行するか否かの判定を行
なって(ステップS102)、最終的にステップS10
3で実行しないと判定された場合は、ステップS104
に進んで上記通常時変速線に車速を当てはめ、所定の減
速比が得られる目標入力軸回転数を決定する一方で、降
坂制御を実行すると判定された場合には、ステップS1
05で制御時変速線から同様にして目標入力軸回転数を
決定する。そして、いずれの場合も、この決定された目
標入力軸回転数が実現するように変速制御を実行するの
である(ステップS105)。
鎖線で示したように、Vaより高い車速Vbから減速比
の増加が開始し、かつ車速が低くなるほど減速比が大き
くなるように設定されている。したがって、降坂制御の
際にはエンジンブレーキ効果を大きくする目的で減速比
を増大させるのであるが、その場合に、低車速時V1で
はより大きな減速比のR1に、高車速時V2ではより小
さな減速比のR2に増大させるので、車速が高いほど降
坂制御で得られるエンジンブレーキの大きさが小さくな
り、減速比増大時(切換時)の変速ショックの違和感が
低減されることになる。
上記図例に限られず、自由に調整可能である。
機の制御装置では、車両が変速ショックの大きくなる車
速以上で走行中には降坂制御そのものを禁止するので、
変速ショック自体発生することがなく、該ショックの違
和感を確実に防止することが可能となる。
置では、フットブレーキ踏込時の車輪ロックによる車速
の誤検出、それに伴う制御の誤作動の弊害にも対処し得
るように構成され、フットブレーキ踏込時の車速が車輪
ロックを起こすような車速以上であったかどうかにより
降坂制御を禁止又は実行して、違和感の回避並びに走行
安定性の維持等を図りつつ、本来通りの降坂路に適した
走行を実現することが可能となる。
装置では、車速が高いほど切り換えるべき変速段のエン
ジンブレーキの大きさを小さくするので、高車速時に変
速ショックの大きさを低減することが可能となる。
は、車速を考慮して降坂制御を行なうように構成され、
特に降坂制御を行うか否かを判定するための車体減速度
の所定値を車速に応じて変更するので、従来の勾配のみ
を考慮するものに比べて、より緻密で運転者のドライブ
フィーリングにマッチした良好な降坂制御が実現し、高
車速時における変速ショックの違和感を解消することが
可能となる。
である。
すマップ図である。
ト図である。
る。
めのマップ図である。
ある。
機のスロットル開度が0/8のときの変速線図である。
チャート図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 車輪に直結する軸の回転数から車速を検
出する車速検出手段と、該車速検出手段で検出された車
速に基づいて車体減速度を演算する車体減速度演算手段
と、降坂走行時にフットブレーキが踏み込まれて車体減
速度が所定値を超えたときに変速段をより大きなエンジ
ンブレーキが得られる変速段に切り換える降坂制御手段
と、上記車速検出手段が検出する車速が所定の車速以上
のときは降坂制御を禁止する降坂制御禁止手段とが備え
られた自動変速機の制御装置であって、降坂制御禁止手
段は、車速検出手段がフットブレーキ踏込時に検出した
車速が第2の所定の車速以上であったときは、車速が所
定の車速未満になっても降坂制御の禁止を続行すること
を特徴とする自動変速機の制御装置。 - 【請求項2】 車速が高いときの車体減速度の所定値を
車速が低いときの値よりも大きくする所定値変更手段が
備えられていることを特徴とする請求項1に記載の自動
変速機の制御装置。 - 【請求項3】 路面の勾配を検出する勾配検出手段が備
えられ、所定値変更手段は、路面の勾配が大きいときの
車体減速度の所定値を勾配が小さいときの値よりも小さ
くすることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の
制御装置。 - 【請求項4】 車速検出手段が検出する車速が高いとき
の降坂制御で達成される変速段のエンジンブレーキの大
きさを車速が低いときの値よりも小さくする制御手段が
備えられていることを特徴とする請求項1から請求項3
のいずれかに記載の自動変速機の制御装置。
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