JP4782800B2 - 均一ポリマー・ブレンドおよび該ブレンドからの製品 - Google Patents

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Description

本発明は、均一ポリマー・ブレンド、および繊維、不織布、フィルム、および成形部品を含む該ブレンドから作製された製品に関する。
イソタクティック・ポリプロピレンおよびエチレン/プロピレン・コポリマーは、繊維、フィルム、成形部品および不織布生地などのような製品を生産するために工業的によく用いられる。さらに、これらのポリマーを他のポリマーとブレンドすることも従来からの課題とされてきた。
例えば、米国特許第3,262,992号は、エチレンおよびプロピレンのステレオブロック・コポリマー(高い結晶融点を有する)をイソタクティック・ポリプロピレンに加えると、イソタクティック・ポリプロピレン単独と比べてブレンドの機械特性が向上することを示唆している。
米国特許第3,853,969号および第3,378,606号は、イソタクティック・ポリプロピレン、並びにプロピレン、およびエチレンおよびヘキセンを含む炭素数2〜12のもう1つのオレフィンの“ステレオブロック”コポリマーのin situ生成を示唆している。
米国特許第3,882,197号は、立体制御(stereoregular)プロピレン/α−オレフィン・コポリマー、立体制御プロピレン、およびエチレン・コポリマーゴムのブレンドを示唆している。
米国特許第3,888,949号は、いずれのコポリマーまたはイソタクティック・ポリプロピレンよりも延長および伸び強度において改善された、イソタクティック・ポリプロピレン、およびプロピレンおよび炭素数6〜20を含むα−オレフィンのコポリマーのブレンド組成物の合成を示唆している。プロピレンおよびα−オレフィンのコポリマーでは、α−オレフィンがヘキセン、オクテン、およびドデセンであるものが記載されている。
米国特許第4,461,872号は、統計上有意な分子内および分子間の組成の違いを有するコポリマーを形成すると期待されているもう1つの不均一触媒系を用いて部分的に製造されたブレンドを開示している。
ジャーナル・オブ・マクロモレキュールズ(1989年、第22巻、3851〜3866頁)の2つの文献は、望ましい伸び延び特性を有するイソタクティック・ポリプロピレンおよび部分的にアタクティックな酢酸ポリプロピレンのブレンドを開示している。
米国特許第5,723,217号、5,726,103号、5,736,465号、5,763,080号、および6,010,588号は、繊維および布地を生産するポリプロピレンを作るための幾つかのメタロセン触媒によるプロセスを示唆している。米国特許第5,891,814号は、スパンボンド(spunbond)繊維を作るために用いられる2つのメタロセンにより生成されたプロピレン・ポリマーを開示している。WO99/19547号は、プロピレン・ホモポリマーおよびプロピレンのコポリマーのブレンドから得られるスパンボンド繊維および布地を生産する方法を開示している。
米国特許第6,342,565号およびそれに対応するWO00/070134号は、表4の24欄で、アチーブ(Achieve)3854をそれぞれ80、90、および95重量%、13.5%のエチレンおよび12のMLを有するプロピレン/エチレン・コポリマーをそれぞれ20、10、および5重量%含む繊維を開示している。これらの特定のブレンドにより、フィルム、成形製品、または不織布材料は製造されない。表4の繊維は弾性ではなく、米国特許第6,342,565号で望まれている弾性応用において不適当であると報告されている。
米国特許第6,525,157号、5,504,172号、およびWO00/01745号は様々なプロピレン/エチレン・コポリマーを開示している。米国特許出願2003/0130430号は2つの異なるプロピレン/エチレン・コポリマーのブレンドを開示している。第米国特許第6,642,316号、WO00/01766号、米国特許第6,500,563号、およびWO00/69963号は、結晶ポリプロピレンおよびプロピレン/エチレン・コポリマーの弾性ブレンドを開示している。米国特許第6,153,703号は、引張応力(modulus)の損失なしに非常に高い靭性(toughness)を有する半結晶コポリマーおよびプロピレン・エチレン・ポリマーのブレンドを開示している。欧州特許0629632号および0629631号は、特定のトリアッド規則性(triad tacticity)および逆挿入プロピレン単位比率を有するポリプロピレンおよびエチレン−プロピレン・コポリマーのブレンドを開示している。
米国特許第6,635,715号およびその対応する欧州特許第1003814B1およびWO99/07788号は、熱可塑性エラストマーとして用いられるプロピレン/エチレン・コポリマーを含むポリプロピレンおよびエスコレン(Escorene)4292のブレンドを開示している。
欧州特許0374695A1号は、エチレン−プロピレン・コポリマーおよびプロファクス(Profax)(商標)6331(バーゼル社製)の肉眼で均一なブレンドを開示している。
米国特許第6,750,284号は、プロピレン−エチレン・コポリマーおよび40重量%以下のポリプロピレンを含む熱可塑性膜を開示している。
WO03/040095号、WO03/040201号、およびWO03/040442号は、非メタロセン触媒化合物により作られる様々なプロピレン−エチレン・コポリマーを開示している。WO03/040202号は、非メタロセン触媒化合物により作られるプロピレン−エチレン・コポリマーから製造されるフィルムおよび密封剤(sealant)を開示している。
関連するその他の文献には、WO94/28042号、EP1002814号、WO00/69965号、WO01/48034号、WO04035681A2号、EP0400333B1号、EP0373660B1号、WO04060994A1号、US5,453,318号、US5,298,561号、およびUS5,331,047号が含まれる。
また本発明は、2003年3月28日に出願され係属する米国特許出願10/402,275号にも関連する。
しかしながら、各適用に要求される水準の良好な加工性を維持しながら、例えばフィルム、成形部品、および繊維/不織布生地などにおける本発明にかかるブレンドが示す好ましいバランスのとれた製品特性を有するブレンドを、上記文献はいずれも開示していない。本発明にかかるブレンドは均一(homogeneous)であるのみならず、同等のコポリマー含量(例えば、同一のエチレン含量)の従来のプロピレン・ランダム・コポリマーと比べて、フィルム、成形部品、および繊維/生地への適用で改善した特性プロファイルを示す。
概要
本発明は、
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および2000dg/分以下(好ましくは100dg/分以下)のメルトフローレート(melt flow rate)を有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーであり、前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)4〜70J/g(好ましくは10〜40J/g)の融解熱、
b)0.1〜2000dg/分(好ましくは100dg/分以下)のメルトフローレート、
c)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
d)1.5〜4のMw/Mn、および
e)13CNMRによる測定で75%以上のプロピレン・トリアッド規則性、
を有することを特徴とする半アモルファスポリマー、
を含む均一ポリマー・ブレンドに関する。
好ましい態様において、前記半結晶および半アモルファスポリマーのブレンドは均一なブレンドである。
均一なブレンドは、同一の状態において実質的に1つの形態の相を有する組成物のことを意味する。例えば、1つのポリマーがもう1つのポリマーと混ざり合っている場合、2つのポリマーのブレンドは、固体状態において均一であると言われる。このような形態は走査電子顕微鏡を用いて決定される。混ざり合うとは、例えばTgがDMTA軌跡に関して単一のシャープな転移温度として存在するように、2つまたはそれ以上のポリマーがガラス転移温度について単一相の振舞いをすることを意味する。これに対して、2つの別々の転移温度が存在すれば、典型的にはブレンドの各成分のそれぞれの温度に対応して、混ざり合わないブレンドとして観察されることになる。したがって、DMTA軌跡に関して1つのTgが現れる場合、ポリマーのブレンドは混ざり合っている。混ざり合ったブレンドは均一であり、一方、混ざり合っていないブレンドは不均一である。
不均一なブレンドは、同一の状態において2またはそれ以上の形態の相を有する組成物のことを意味する。例えば、一つのポリマーがもう一つのポリマーのマトリクス中に分散した分離した相を有する2つのポリマーのブレンドは、固体状態において不均一であるといわれる。また、不均一なブレンドは、そのブレンド成分が別々に見えるが、どれが連続相でどれが非連続相かが明瞭でない場合、共連続(co-continuous)ブレンドを含むと定義される。このような形態は、走査電子顕微鏡(SEM)または原子間力顕微鏡(AFM)を用いて決定されるが、SEMおよびAFMで異なるデータが得られる場合にはSEMが用いられる。連続相は不均一ブレンドにおけるマトリクス相のことを意味する。非連続相は不均一ブレンドにおける分散相のことを意味する。
詳細な説明
本発明およびその特許請求の範囲において、コポリマーという用語は2またはそれ以上のモノマーを含む任意のポリマーを意味する。本発明およびその特許請求の範囲において、ポリマーがモノマーを含むものとして言及される場合には、そのポリマー中に存在するモノマーはモノマーの重合した形態である。同様に、触媒成分が中性の安定な形態の成分を含むものとして記述される場合、活性な形態の成分はモノマーと反応してポリマーを生成する形態であることは当業者によりよく理解されている。
「ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニューズ」第63巻、第5号、27頁(1985年)に示されているように、周期律表の族番号の新しい表記体系が本発明において用いられる。
本発明において、「不織布」または「不織布生地」という用語は、例えばスパンボンド、メルトブロー法(melt blowing)、サーモボンド法(thermobonding)、またはこれらの組合せのような方法により作り上げられた繊維の集まりから作られる任意の材料のことをいう。
本発明において、フィルムという用語は、押出しされ、又はその他の方法で成形され、主サイズの元が厚さであり、厚さは均一であり、0.1〜25mil(2.5〜635μm)の厚さを有する加工された製品に用いられる。このフィルムは単層、または組合わせた層(複層)の一部分であり得る。単層または複層は、押出し積層または他の手段により他の単層または複層フィルムに積層することができる。このフィルムは、フィルム成形(film casting)またはフィルムブロー成形(film blowing)のような業界で認められた任意の加工様式により調製することができる。
本発明において、「ポリプロピレン」、「プロピレン・ポリマー」、または「PP」という用語は、50〜100重量%のプロピレンを含む、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、およびインターポリマーのことをいう。
本発明において、「反応槽グレード(reactor grade)」とい用語は、その分子量分布(MWD)またはポリ分散性が抗酸化剤を用いたペレット化の場合を除いて重合後に実質的に変化したポリオレフィン樹脂のことをいう。特に、この用語は、実質的に粘度か減少するか、または実質的に平均分子量が減少するように重合後に処理され、処理に付されていないポリオレフィンを含む。
本発明において、「メタロセン」は式CpmMRnqで表される1または複数の化合物を意味する。ここで、Cpは置換または非置換のシクロペンタジエニル環、または置換または非置換のそれらの誘導体(インデンまたはフルオレンのような)であり、Mは、例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオビウム、タンタル、クロム、モリブデン、およびタングステンのような第4、5または6族の遷移金属であり、Rは置換または非置換の1〜20炭素原子を有するヒドロカルビル基またはヒドロカルボキシ基であり、Xはハライド、ヒドリド、アルキル基、アルケニル基、またはアリールアルキル基である。また、m=1〜3、n=0〜3、q=0〜3であり、m+n+qの合計が遷移金属の酸化状態に等しい。さらに、mが2または3なら、任意の2つのCp基は、代表的には1または2つのヒドロカルビル基(好ましい例としては(CH32−Si)で置換可能な第14族原子である架橋基Tを介して互いに結合することができる。mが1なら、このCp基は、代表的には1または2つのヒドロカルビル基(好ましい例としては(CH32−Si)で置換可能な第14族原子である架橋基Tを介してRと結合することができる。
Me=メチル、Et=エチル、Bu=ブチル、Ph=フェニル、Cp=シクロペンタジエニル、Cp*=ペンタメチルシクロペンタジエニル、Ind=インデニル、およびFlu=フルオレンを含む略号が用いられる。
本発明において、「担体(support)」、「担体組成物」は、任意に焼成(calcined)またはハロゲンと接触させることができる粒状で多孔性の化合物のことをいう。例えば、フッ素化された担体組成物はシリカの水酸基の一部分がフッ素またはフッ素含有化合物で置き換わった二酸化ケイ素担体であり得る。好適なフッ素含有化合物には、無機フッ素含有化合物および/または有機フッ素含有化合物が含まれるが、これらに限定されない。
本発明でにおいて「メタロセン触媒系」は、(1)1または複数のメタロセン、(2)1または複数の活性化剤、および(3)任意な1または複数の担体組成物からなる成分の接触生成物である。好ましい活性化剤には、アルモキサン(メチルアルモキサンおよび修飾メチルアルモキサンが含まれる)、化学量論的活性化剤、イオン性活性化剤、非配位アニオン等が含まれる。
本発明において、「半結晶ポリマー」は(後述するようにDSC−第二メルトで測定される)100℃以上の融点(Tm)を有するオレフィン・ポリマーとして定義される。本発明で用いられるように、「半アモルファスポリマー」は(後述するようにDSCで測定される)4〜70J/gの融解熱を有するオレフィン・ポリマーとして定義される。融点(Tm)、ピーク結晶温度(Tc)、融解熱(Hf)、およびパーセント結晶性はASTME794−85に従った以下の操作を用いて決定される。示差熱量(DSC)データはTAインスツルメンツ社製モデル2910装置またはパーキン−エルマー社製DSC7装置を用いて得られる。TAインスツルメンツ社製モデル2910装置およびパーキン−エルマー社製DSC7装置が異なるDSCデータを生じる場合、TAインスツルメンツ社製モデル2910装置からのデータを用いる。約5〜10mgの重量の試料をアルミニウム試料パンの中にとって密封する。このDSCデータはまず試料を−50℃に冷却し、次に10℃/分の速度で200℃まで徐々に加熱することにより記録される。この試料は、二回目の冷却−加熱サイクルが適用される前に、200℃で5分間維持される。初めと二回目のサイクルの両方の熱事象が記録される。溶融曲線の下の面積が測定され、溶融熱および結晶化度の決定に用いられる。前記パーセント結晶化度(X%)は、式X%=[曲線の下の面積(ジュール/グラム/B(ジュール/グラム))]×100を用いて計算される。本式中、Bは主要なモノマー成分のホモポリマーについての融解熱である。Bについてのこれらの値は、「ポリマー・ハンドブック第4版」(ジョン・ウィリー・アンド・サン出版、ニューヨーク、1999年)から得られる。189J/g(B)という値が100%結晶ポリプロピレンについての融解熱として用いられる。明らかな結晶性を有する半結晶ポリマーについて、融点は典型的には第2加熱サイクル(または第2メルト)の間に測定され、報告される。比較的低い結晶性を有する半アモルファスポリマーについては、融点は典型的には第1加熱サイクルの間に測定され、報告される。DSC測定の前に、試料は結晶化の水準を最大化するために、エイジングされ(典型的には約5日までの期間、環境温度に試料を保持することにより)、またはアニーリングされる。
本発明において、分子量(MnおよびMw)分子量分布(MWDまたはMw/Mn)はポリスチレン標準を用いたゲル浸透クロマトグラフィーにより決定した。GPCデータは、3つのショーデックス社製の混合ベッドAT−80M/Sカラムを用いたウォーターズ社製150GPCで採った。用いた溶媒は、300ppmの抗酸化剤サントノックスRを含む1,2,4−トリクロロベンゼンであった。運転条件は、145℃の操作温度、1.0ml/分の見かけの流速、および300μLの注入量であった。注入用の溶液は典型的には1.0〜1.5mg/mlであった。前記カラムは、一連の狭い分子量幅のポリスチレン(PS)標準を運転し、それらの保持量を記録することにより較正した。ポリプロピレン(PP)分子量値は「汎用較正曲線(universal calibration)」法および以下のマーク−ホウウィンク係数を用いて校正した。
Figure 0004782800
Log(MW)対保持量点を合わせるために三次フィット(third order fit)を用いた。データを採り、ウォーターズ社製ミレニアム・ソフトウエアにより分析した。
清澄化剤(clarifying agent)は、清澄化剤を含まない同一の組成物と比べて、10%以上、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上曇り(ASTMD1003にしたがって1mm厚成形チップ上で測定して)を減少させる任意の薬剤と定義される。核形成剤は、結晶成長(アジピン酸、安息香酸、またはこれらの酸の金属塩、3,4−ジメチルベンジリデンソルビトールのようなソルビトールは、多くの無機充填剤と同様に核形成剤の例である)を促進するために溶融ポリマー中に核を形成する添加剤と定義される。
本発明において、「多層積層体」、「積層体」、および「結合体(composite)」という用語は、層構造のことをいう。これらの層のうち、あるものはスパンボンドの生地であり、あるものは、例えばスパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(「SMS」)積層体のようなメルトブローの生地であり得、他のものは、例えば米国特許4,041,203号、5,169,706号、5,145,727号、5,178,931号および5,188,885号に開示された、例えばフィルム、網、または他の合成または天然の物質のような他の基板であり得る。また、このような積層体または結合体は、例えばSMS、SSMMSSなどのような様々な組合せのスパンボンドまたはメルトブローの生地の多層を含むこともできる。本発明の積層体および結合体は、同一または異なる物質の層を含むことができる。また、各層は単一の物質または物質の組合せを含むことができる。また、各層は亜層(sub-layer)を含むこともできる。
本発明において、非等方性の(anisotropic)挙動は、異なる方向に異なる特性を有する生地のことをいう。例えば、非等方性の伸張(elongation)を示す生地は、交差方向(TD)に測定された伸びとは異なる機械方向(MD)の伸張を有することになる。また、同一の生地は非対称な引張り(stretch)を有することによっても特徴付けられる。この例において、非等方性の伸びは典型的に、交差方向(TD)の伸張よりも実質的に少ない機械方向の伸張(MD)を有する。ここに、実質的にという用語は、90%未満、選択的に80%未満、または75%未満ということを意味する。
本発明において、不織布生地の柔らかさは、トゥイング−アルバート・インスツルメント社(19154、ペンシルベニア州、フィラデルフィア、ダットン・ロード10960)からのハンドル−O−メーター・モデル番号211−5の操作マニュアルに具体的に示されるように、「ハンドル−O−メーター」試験にしたがって測定される。ハンドル−O−メーターの読み取りはグラム単位である。ハンドの値(g)が低いほど、生地は柔らかくなる。調整は以下の通りである。1.試料ごとに2つの標本が用いられた。2.スロット幅を調節し、同じスロット幅を比較する一連の全ての試料を通して用い、好ましくは10mmとすることにより、読み取りは100グラム未満に保った。
ブレンド成分−半結晶ポリマー
好ましい態様において、本発明のブレンドは60〜99重量%の1または複数の半結晶ポリマー(半結晶および半アモルファスポリマーに基づいて)を含み、好ましくは60〜90重量%、好ましくは60〜85重量%、好ましくは60〜75重量%の1または複数の半結晶ポリマーを含み、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%のα−オレフィン・コモノマー(ポリマーの重量に基づいて)を含み、好ましくは0.1〜4重量%、好ましくは0.25〜3重量%のα−オレフィン・コモノマーを含む。好ましくは、このα−オレフィン・コモノマーはC2〜C10のα−オレフィンであり、好ましくはエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、及びデセン、好ましくはエチレン、ブテン、ヘキセン、およびオクテン、好ましくはエチレンから構成される群から選択される(本発明においてコポリマーがプロピレンおよび1または複数のC2〜C10オレフィン、またはα−オレフィンを含むものとして記載される場合、このC2〜C10オレフィンまたはα−オレフィンは、C3オレフィン、すなわちプロピレンを含まない。)。
好ましい半結晶ポリマーは、100〜160℃、好ましくは110〜160℃、好ましくは125〜160℃の融点(上述のDSCにより測定されるTm−第2メルト)を有する。
好ましい半結晶ポリマーは、0.1〜2000dg/分のメルトフローレートを有する。メルトフローレートの選択は最終ブレンドについての最終適用に依存する。例えば、典型的なメルトフローレートは、フィルムについては0,1〜20dg/分、成形製品については1〜100dg/分、スパンボンド製品については15〜60dg/分、メルトブロー不織布製品については200〜2000dg/分の範囲である。メルトフローレート(またはMFR)はASTMD−1238条件L(2.16kg、230℃)に従って測定する。
好ましい半結晶ポリマーは、0.125インチ(3.18mm)厚の射出成形サンプル上の2インチ/分(50mm/分)のASTM D638により測定される、700%以下、好ましくは300〜700%の破壊時の伸びを有する。
好ましい半結晶ポリマーは、ASTM790A(0.05インチ/分(1.3mm/分)により測定される、100,000psi〜250,000psi(690〜1720MPa)、好ましくは150,000psi〜250,000psi(1031〜1720MPa)の1%割線曲げ係数(Secant Flexural Modulus)を有する。例えば250,000psi(1720MPa)を超える値を有するような「高結晶性ポリプロピレン」も用いることができる。
0〜5重量%のコモノマー、100〜170℃の融点、2000dg/分以下のMFRを有する任意のプロピレン・ポリマーを本発明の実施において用いることができる。好適な例には、チーグラー・ナッタ触媒系、メタロセン系、およびこれらの組合せにより製造されるポリマーが含まれる。これらのポリマーは、溶液、スラリー、気相、超臨界または高圧を含む任意の手段によって製造することができる。特に好ましい態様において、本発明に有用なプロピレン・ポリマーは、5以下、好ましくは1.5〜4、好ましくは1.5〜3の分子量分布(Mw/Mn)を有する。もう一つの好ましい態様において、本発明において有用な好ましいプロピレン・ポリマーにはメタロセン触媒系により製造されるものが含まれる。もう一つの態様において、本発明において有用な好ましいプロピレン・ポリマーには、60%以上、好ましくは70%以上、好ましくは80%以上、好ましくは90%以上の組成分布幅指数(CDBI)を有するものが含まれる。(CDBIは、WO93/03093号で記述され、25,000g/モル未満の重量平均分子量(Mw)を有する任意の分画が無視されるという修正が加えられた方法により測定される。)本発明の実施において用いることができる好ましいプロピレン・ポリマーには、商品名ACIEVE(商標)でエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社により販売されるプロピレン・ポリマーが含まれる。特に有用なグレードは、テキサス州ヒューストンのエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社より入手できるACIEVE(商標)3854、ACIEVE(商標)1654E1、ACIEVE(商標)3825、ACIEVE(商標)1605が含まれる。さらに、本発明の実施に有用な好ましいプロピレン・ポリマーには、グレード名PP1024E4、PP1042、PP1032、PP1044、PP1052、PP1105E1、PP3155、およびPP9852E1、PP9272、PP9513、PP9544、PP9562でエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社より入手できるプロピレン・ホモポリマーおよびランダム・コポリマーが含まれる。いくつかの場合において、耐衝撃(impact)コポリマーを本発明の実施に用いることができる。この幾つかのものはエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社より入手できる(例えば、PP7032E2)。
もう一つの態様において、本発明において有用な好ましい半結晶ポリマーは110℃より高い、好ましくは115℃より高い、最も好ましくは130℃より高い融点、および/または上述のようにDSC分析により決定される60J/gより大きな、好ましくは70J/g以上、好ましくは80J/g以上の融解熱を有する。
半結晶ポリマーの分子量は10,000g/モル〜5,000,000g/モルであり得、選択的に50,000g/モル〜500,000g/モルであり得、好ましくは1.5〜4、好ましくは1.5〜3のポリ分散性指数(PDI−Mw/Mn)とともに有する。
好ましい半結晶ポリマーは、イソタクティック、高度イソタクティック、シンジオタクティック、または高度シンジオタクティックであり得る。一つの態様において、この半結晶ポリマーはイソタクティック・ポリプロピレンである。もう一つの態様において、この半結晶ポリマーは高度イソタクティック・ポリプロピレンである。本発明において、「イソタクティック」は、13C−NMR分析によりプロピレンから誘導されるメチル基の10%以上のイソタクティック・ペンタッド(pentads)、好ましくは40%以上のイソタクティック・ペンタッドを有するものと定義される。本発明で用いられるように、「高度イソタクティック」は、13C−NMR分析により60%以上のイソタクティック・ペンタッドを有するものと定義される。望ましい態様において、85%以上のイソタクティック・ペンタッドを有するポリプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーは半結晶ポリマーである。もう一つの態様において、この半結晶ポリマーは90%以上のイソタクティック・ペンタッドを有する。本発明で用いられるように、「シンジオタクティック」は、13C−NMR分析により10%以上、好ましくは40%以上のシンジオタクティック・ペンタッドを有するものと定義される。本発明で用いられるように、「高度シンジオタクティック」は、13C−NMR分析により60%以上のシンジオタクティック・ペンタッドを有するものと定義される。望ましい態様において、85%以上のシンジオタクティック・ペンタッドを有するポリプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーは半結晶ポリマーである。もう一つの態様において、90%以上のシンジオタクティック・ペンタッドを有するプロピレンのホモポリマーまたはコポリマーは半結晶ポリマーである。
ブレンド成分−半アモルファスポリマー
好ましい態様において、本発明のブレンドは1または複数の半アモルファスポリマーを、(半結晶および半アモルファスポリマー重量に基づき)1〜40重量%、好ましくは10を超え40重量%まで、好ましくは15〜40重量%、好ましくは25〜40重量%含む。いくつかの態様において、この半アモルファスポリマーは、プロピレンおよびコポリマーの重量に基づいて5〜12重量%、好ましくは8〜11重量%の1または複数のC2〜C10α−オレフィン・コモノマーを含む。好ましくは、このα−オレフィン・コモノマーは、エチレン、ブテン、ベンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、およびデセン、好ましくはエチレン、ブテン、ヘキセン、およびオクテンから構成される群から選択されるC2〜C10α−オレフィン、好ましくはエチレンである。
前記半アモルファスポリマーのエチレン含量は以下のように測定することができる。均一な薄いフィルムを約150℃以上の温度で圧縮し、次にパーキン・エルマー社製PE1760赤外吸収測定器に載せる。600cm-1〜4000cm-1の全試料スペクトルを記録し、エチレンのモノマー重量%を以下の式に従って計算できる。エチレン重量%=82.585−111.987X+30.045X2(式中、Xは1155cm-1におけるピーク高と722cm-1または732cm-1のいずれか高い方との比である。)
本発明において有用な5〜12重量%のコモノマーを有する、好ましい半アモルファスポリマーは、好ましくは8〜50%、好ましくは9〜45%、好ましくは10〜40%、好ましくは10〜35%のパーセント結晶性を有する。パーセント結晶性は上述のDSC操作に従って決定される。
本発明において有用な好ましい半アモルファスポリマーは、好ましくは0.1〜2000dg/分のメルトフローレートを有する。メルトフローレートの選択は最終ブレンドの最終適用に依存する。例えば、典型的なメルトフローレートは、フィルムについては0.1〜20dg/分、成形製品については1〜100dg/分、スパンボンド不織布については15〜60dg/分、メルトブロー不織布については200〜2000dg/分の範囲である。メルトフローレート(またはMFR)は、ASTM D−1238(2.16kgおよび230℃)に従って測定される。
本発明において有用な好ましい半アモルファスポリマーは、上述のDSC操作によって測定される、好ましくは130℃以下、好ましくは100℃以下のDSC融点(Tm)を有する。
本発明において用いられる好ましい半アモルファスポリマーは、好ましくはすぐに前または後の分画における1または2つの隣接した溶解性分画として単離されるポリマー重量で75%以上、好ましくは80%以上、好ましくは85%以上、好ましくは90%以上の分子間組成分布を有するものであり、これらの分画の前後に接して残りのポリマー部分がくる。ここで、これらの分画はそれぞれ、コポリマーの平均コモノマー重量%の20重量%以下(相対)、好ましくは10%(相対)以下の差異を有する重量%コモノマー含量を有する。これらの分画は段階間で約8℃上昇する温度で得られる。コポリマーの分子間組成分布は次のようにヘキサン中の熱分画法(thermal fractionation)によって決定される。すなわち、約30gの半アモルファスポリマーを横幅が約1/8インチ(0.32cm)の小さな立方体に切り、次にチバ・ガイギー社から市販で入手できる抗酸化剤であるイルガノックス(Irganox)1076の50mgとともにスクリュー・キャップで閉められた厚壁のガラス瓶に導入する。次に、425mlのヘキサン(ノルマルおよびイソ異性体の第1の混合物)を瓶の内容物に加え、密栓した瓶を24時間、約23℃で保った。この時間の終わりに、この溶液をデカンテーションして、残渣を追加のヘキサンと一緒に23℃で24時間処理した。この時間の終わりに、この2つのヘキサン溶液を一緒にして溶媒を留去し、23℃で溶解性のポリマー残渣を回収した。この残渣に十分なヘキサンを加えて容積を425mlとし、この瓶を覆われた循環水浴中に24時間、約31℃で保った。この溶解性ポリマーをデカンテーションし、デカンテーションの前に約31℃で更に24時間、追加量のヘキサンを加えた。このようにして、40℃、48℃、55℃、および62℃で溶解性の半アモルファスポリマーの分画が段階間で約8℃上昇する温度で得られる。この溶解性ポリマーを乾燥し、重量%エチレン含量として重量測定し、組成を分析した。望ましい狭い組成を有するコポリマーを製造するために、もし、(1)第1および第2モノマー配列を追加する単一の統計学的様式のみを許容する単一部位(single sited)メタロセン触媒が用いられ、(2)このコポリマーが、コポリマーの実質的に全てのポリマー鎖のための単一の重合環境を許容する連続流動攪拌タンク重合反応槽において十分に混合されるなら、有益である。
本発明において有用な好ましい半アモルファスポリマーは、好ましくは5未満、好ましくは1.5〜4、好ましくは1.5〜3の分子量分布(Mw/Mn)を有する。
本発明で有用なもう一つの態様において半アモルファスポリマーには、示差熱分析(DSC)で決定される75J/g未満の溶融熱、および1500dg/分以下のMFRを有し、立体規則性プロピレン結晶、好ましくはイソタクティック立体規則性プロピレン結晶を含むプロピレンのホモポリマーおよびランダム・コポリマーが含まれる。もう一つの態様において、このポリマーはプロピレンのランダム・コポリマーであり、エチレン、C4〜C12α−オレフィン、およびこれらの組合せから選択される少なくとも一つのコモノマーである。好ましくは、このプロピレンのランダム・コポリマーはポリマーの全重量に基づいて5〜12重量%の重合したエチレン単位を含み、狭い分子間組成分布(例えば、75%以上)を有し、25℃〜130℃、または35℃〜100℃の融点(Tm)を有し、75J/gの上限および10J/gの下限の範囲内の融解熱を有し、1.8〜4.5の分子量分布Mw/Mnを有し、40dg/分未満または200dg/分未満のメルトフローレート(230℃、2.16kg、ASTM D−1238で測定される)を有する。
半アモルファスポリマーとして本発明において有用な特に好ましいポリマーは、立体規則的なプロピレン配列のために中程度の結晶性を有するポリマーである。このポリマーは、(A)レジオ反転(regio-inversion)のような様式で立体規則性が乱されたプロピレン・ホモポリマー、(B)プロピレン立体規則性がコモノマーにより少なくとも部分的に乱されたランダム・プロピレン・コポリマー、または(C)(A)および(B)の組合せであり得る。
一つの態様において、上述の有用なポリマーはブレンド組成物の後で行う化学修飾(架橋のような)を補助する非共役ジエン・モノマーをさらに含む。ポリマーに含まれるジエン量は、好ましくは10重量%未満であり、より好ましくは5重量%未満である。このジエンは、エチリデン・ノルポルネン、ビニル・ノルボルネン、およびジシクロペンタジエンを含むが、これらに限定されないエチレン・プロピレン・ポリマーに共通して用いられる任意の非共役ジエンでよい。
一つの態様において、この半アモルファスポリマーは狭い組成分布を有するランダム・プロピレン・コポリマーである。もう一つの態様において、この半アモルファスポリマーは狭い組成分布、および25℃〜130℃、好ましくは35℃〜100℃、好ましくは35℃〜95℃の融点を有するランダム・プロピレン・コポリマーである。このコポリマーは、プロピレン、コモノマー、および任意のジエンを含むポリマーについてコモノマー残基の数および分布がモノマー重合のランダムな統計と一致するため、ランダムと記述される。立体ブロック構造において、互いに隣接する任意の1種のブロック・モノマー残基の数は、類似の組成を有するランダム・コポリマーにおける統計分布から予測されるものより大きい。立体ブロック構造を有する歴史的なエチレン−プロピレン・コポリマーは、ポリマーにおいてモノマー残基のランダム統計分布よりもむしろこれらのブロック状の構造に一致する。コポリマーの分子間組成分布(すなわち、ランダムさ)は、隣接するプロピレン残基に関連してコモノマー残基を位置決めする、13C−NMRで決定することができる。コポリマーの分子間組成分布は前述の通り、ヘキサン中の熱分画により決定される。
もう一つの態様において、本発明で有用な半アモルファスポリマーは、上述のDSCにより決定される75J/g以下、好ましくは10〜65J/gの溶融熱を有する。
もう一つの態様において、本発明で有用な半アモルファスポリマーは、20,000〜1,000,000、好ましくは25,000〜500,000g/molの重量平均分子量を有する。
本発明のいくつかの態様において用いられる好ましい半アモルファスポリマーは、4または6の下限から、8、10または12の上限まで分布するプロピレン立体規則性指数(propylene tacticity index:m/r)を有する。本発明で「m/r」と表現される、このプロピレン立体規則性指数は13C−核磁気共鳴(NMR)で決定される。このプロピレン立体規則性指数(m/r)はH.N.チャン著、マクロモルキュール、17巻、1950頁(1984年)において定義されるように計算される。記号「m」または「r」は対の隣接するプロピレン群の立体化学を記述し、「m」はメソ、「r」はラセミと呼ばれる。0から1.0未満のm/r比は一般的にシンジオタクティック・ポリマーを示し、1.0のm/r比は立体規則性のない(atactic)物質、1.0より大きいm/r比はイソタクティックな物質を示す。イソタクティックな物質は理論的に無限に近づく比を有し、多くの副生物である立体規則性のないポリマーは50より大きな比をもたらす十分なイソタクティック含量を有する。
好ましい態様において、この好ましい半アモルファスポリマーはイソタクティック立体レギュラー性(stereoregular)プロピレン結晶性を有する。本発明で用いられる「立体レギュラー性」という用語は、エチレンのような任意の他のモノマーを除いた、ポリプロピレンにおけるプロピレン残基の主要な数、すなわち80%より大きな数が同じ1,2挿入を有し、枝分かれしたメチル基の立体配向性が同じくメソまたはラセミであることを意味する。
本発明において有用な好ましい半アモルファスポリマーは、13C−NMRによる測定で75%以上、80%以上、82%以上、85%以上、90%以上の三つのプロピレン単位トリアッド立体規則性を有する。ポリマーのトリアッド立体規則性は、ヘッド−テイル結合からなる鎖である、mおよびr配列の2要素の組合せとして示される3つの隣合うプロピレン単位の配列の相対的立体規則性である。これは、本発明の半アモルファスのコポリマーについて、コポリマー中の全てのプロピレン・トリアッドに対する特定の立体規則性の単位の数の比として表される。プロピレン・コポリマーのトリアッド立体規則性(mm断片)はプロピレン・コポリマーの13C−NMRスペクトルおよび以下の式により決定することができる。
式1
Figure 0004782800
上記式中、PPP(mm)、PPP(mr)、およびPPP(rr)は、ヘッド−テール結合(head-to-tail bonds)からなる以下の3つのプロピレン単位鎖における第二単位のメチル基から誘導されるピーク面積を示す。
Figure 0004782800
プロピレン・コポリマーの13C−NMRスペクトルは、米国特許5,504,172号に記述されているように測定される。メチル炭素領域(19〜23ppm)に関連するスペクトルは、第一領域(21.2〜21.9ppm)、第二領域(20.3〜21.0ppm)、および第三領域(19.5〜20.3ppm)に分割することができる。スペクトル中のそれぞれのピークは、雑誌ポリマー、30巻(1989年)、1350頁の項目を参照して同定された。第一領域において、3つのプロピレン単位鎖における第二単位のメチル基はPPP(mm)共鳴を表した。第二領域において、3つのプロピレン単位鎖における第二単位のメチル基はPPP(mr)共鳴、隣接する単位がプロピレン単位であるプロピレン単位のメチル基(PPE−メチル基)、および(20.7ppmの近位における)エチレン単位共鳴を表した。第三領域において、3つのプロピレン単位鎖における第二単位のメチル基はPPP(rr)共鳴、隣接する単位が(19.8ppmの近位における)エチレン単位共鳴であるプロピレン単位のメチル基(EPE−メチル基)を表した。トリアッド立体規則性の計算は米国特許5,504,172号に示された技術に概説されている。第二領域および第三領域の全ピーク面積から、ピーク面積からのプロピレン挿入(2,1および1,3の両方)における誤差ピーク面積を引くと、ヘッド−テール結合からなる3つのプロピレン単位鎖(PPP(mr)およびPPP(rr))に基づくピーク面積を得ることができる。したがって、PPP(mm)、PPP(mr)、およびPPP(rr)のピーク面積を評価することができ、このためヘッド−テール結合からなるプロピレン単位鎖のトリアッド立体規則性を決定することができる。
もう一つの態様において、本発明で有用なポリマーは半アモルファスポリマーとして、75J/g未満の示差熱分析(DSC)により決定される溶融熱、または200dg/分以下のMFRを有するプロピレンのホモポリマーおよびランダム・コポリマーを含み、立体規則性の結晶性、好ましくはイソタクティック立体規則性のプロピレン結晶性を含む。もう一つの態様において、前記ポリマーはプロピレンおよびエチレン、C4〜C12α−オレフィンおよびこれらの組合せから選択される少なくとも一つのコモノマーのランダム・コポリマーである。好ましくはプロピレンのランダム・コポリマーは、ポリマーの全重量に基づいて5重量%〜12重量%の重合したエチレン単位を含み、狭い分子間組成分布(例えば、75%以上)を有し、25℃〜120℃、または35℃〜80℃の融点(Tm)を有し、75J/g、70J/g、または25J/gの上限および1J/gまたは3J/gの下限を有する範囲内の溶融熱を有し、1.8〜4.5の分子量分布(Mw/Mn)を有し、40dg/分未満、または20dg/分未満(230℃、2.16kgにおけるASTM1238で測定される)のメルトフローレートを有する。
本発明における半アモルファスのコポリマーとして有用な好ましいポリマーは、WO00/69963号、WO00/01766号、WO99/07788号、WO02/083753号に「第二ポリマー成分(SPC)」として詳細に記述され、およびWO00/01745号における「プロピレン・オレフィン・コポリマー」として更に詳細に記述されるポリマーである。これら全ての記述は完全に参照により本発明に取り込まれる。
好ましい半アモルファスのコポリマーは、以下のメタロセン触媒を用いて溶液プロセスにおいて製造することができる。好ましい態様において、連続溶液重合プロセスが、好ましくはメタロセン触媒、すなわち活性化剤としてのジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸を含む1,1’−ビス(4−トリエチルシリルフェニル)メチレン−(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジメチルを利用したプロピレンおよび5〜12重量%エチレンのコポリマーの生産に用いられる。有機アルミニウム化合物、すなわちトリ−n−オクチルアルミニウムを捕捉剤として、重合プロセスへの導入前にモノマー原料流に添加することができる。好ましいポリマーとしては、ジメチルシリルビス(インデニル)ハフニウムジメチルがジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸と組合わせて用いられる。他の態様において、ジメチルシリルビス(2−メチル−5−フェニルインデニル)ジルコニウムジアルキル(例えば、メチル)および/またはジメチルシリルビス(2−メチルインデニル)ジルコニウムジアルキル(例えば、メチル)が、活性化剤(ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸および/またはトリアリールカルベニウム(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸)と一緒に用いられる。好ましくは前記溶液重合は、溶媒としてヘキサンを用いて、単一、または任意に2つの続けて繋がれた連続撹拌タンク反応槽において実施される。さらに、助触媒の溶解性を増すためにトルエンを添加することができる。原料は、約50℃〜約220℃の温度で第一反応槽に移される。水素ガスも、追加の分子量調整剤として反応槽に添加することができる。所望によって、次にポリマー生成物は約50℃〜200℃の温度で運転される第二反応槽に移される。追加のモノマー、溶媒、メタロセン触媒、および活性化剤を第二反応槽に供給することができる。
また、好ましい半アモルファスポリマーをWO02/34795号に記載の連続溶液重合プロセスによって、有利には単一反応槽で製造し、アルカン溶媒から液相分離により分離することができる。好ましい半アモルファスポリマーはEP1003814B1号の6頁24〜57行に記載された重合プロセスによっても生産することができる。
このような好ましい半アモルファスポリマーを作る方法についての更に詳細な説明はWO02/083754号に見出すことができる。
本発明において有用な好ましい半アモルファスポリマーはメタロセン触媒系を用いて生産される。
好ましい半アモルファスポリマーには、テキサス州ヒューストンのエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社から入手可能なVM(商標)1000、VM(商標)2000、およびVM(商標)3000が含まれる。
ブレンド特性
好ましい態様において、本発明で記載されるブレンドは互いに混ざり合う成分を一緒にブレンドすることにより得られると考えられる均一なものであり、ブレンドにおける半アモルファスポリマー量を増加させながら、結晶性(DSC第二メルトTmおよびTcも)を低下(好ましくは一様な低下)させることに特徴がある。
本発明のブレンドは成分の密接した混合物を生じる任意の操作により調製することができる。これには半結晶プロピレン成分が一つの反応槽(または1つの反応槽における1つの段階)において重合する反応槽ブレンドが含まれ、重合成分は半アモルファスポリマーが生じる、異なる反応槽または同一の反応槽の異なる段階に移される。最終ブレンド生成物はこの2つのポリマー成分の密接な混合物を含む。あるいは、このブレンドは半結晶および半アモルファスポリマー成分の反応後混合により調製することができる。例えば、それらはタンブラー、静止撹拌機、バッチ混合機、押出し機、またはこれらの組合わせにおいてブレンドすることができる。この混合工程は、射出成形、機械加工、または繊維ライン上の押出し機のような製品加工に用いられる加工方法の部分として行うことができる。同様に前記成分は、カーバー圧縮機(Carver press)でこれらの成分をともに0.5ミリメータ(20mils)および180℃の温度まで溶融圧縮し、得られた板を巻きとり、末端をともに畳んで、圧縮、巻き取り、および畳み操作を10回繰り返すことにより混合することができる。内部撹拌機は溶液または溶融ブレンドに特に有用である。1〜20分間180℃〜240℃の温度でブラベンダー・プラストグラフィー法(Brabender Plastograph)によってブレンドすると十分であることがわかった。前記成分の混合に用いることができる更にもう1つの方法には、全ての成分の流動温度を超える温度、例えば180℃で5分間バンブリ(Banbury)内部撹拌機中でブレンドすることが含まれる。連続混合も用いることができる。これらのプロセスは当該技術分野で周知であり、単一および双スクリュー混合押出機、低粘度溶融ポリマー流用の静止混合機、衝突混合機が含まれるばかりでなく、半結晶ポリマー成分および半アモルファスポリマー成分を密接に接触した状態でブレンドするように設計されたその他の機械や方法も含まれる。
本発明のブレンドは、好ましくは65%以上、好ましくは85%以上、好ましくは100%以上、好ましくは125%以上、好ましくは150%以上の永久伸び(permanent tension set)を有する。
永久伸びは以下の操作に従って測定される。ヒステレシス(hysteresis)試験は必要なダンベル平面(dumbbell geometry)(ポリプロピレン用のASTM指定タイプIバー)を有する成形試料において、以下の試験操作を用いて行われた。試料の変形し得るゾーン(2.54cm長の部分)をインストロン試験機(マサチューセッツ州カントンのインストロン社製)において20インチ/分(51cm/分)の変形速度で元の長さの200%まで伸ばす。次に、機械が元に戻るまでこの試料への力を緩め、緊張がゼロになる点まで戻す。標本がグリップにあるうちに、2回目の200%伸びのサイクルを開始する。再び、機械を元に戻るサイクルの伸びがゼロになる地点まで戻るように放置する。各サイクルの設定は、それぞれの伸びがゼロになる点を元に決定する。各試料について2標本を試験する。2サイクルの一連の値の平均値は永久伸びとして採用する。
本発明のブレンドは好ましくは、そのブレンドが1mmチップに成形される前に2500ppmのビス(3,4−ジメチルベンジリデン)ソルビトール(DMDBSとも呼ばれ、ミリケン・ケミカルズ社製のミラッド3988として入手できる)と混合される条件で1mm厚の射出成形ヘイズチップ試料におけるASTM D1003により測定される、50%以下、好ましくは40%以下、好ましくは20%以下、好ましくは15%以下、好ましくは12%以下、好ましくは10%以下のヘイズ(haze)を有する。本発明のブレンドがブレンドのヘイズ試験のために清澄剤と混合される間に、本発明の最終製品(フィルム、成形部品、他)は清澄剤または核形成剤を含むことができ、または含まないことができる。フィルムおよび成形部の品ヘイズもASTM D1003に従って測定される。
もう1つの態様において、好ましくは本発明のブレンドは0.1〜2000dg/分のメルトフローレート(ASTM D−1238条件L、230℃、2.16kg)を有する。メルトフローレートの選択は、最終製品の最終適用に依存する。例えば、典型的なメルトフローレートはフィルムについては0.1〜20dg/分、成形製品については1〜100dg/分、スパンボンド不織布については15〜60dg/分、メルトブロー不織布については200〜2000dg/分の範囲である。
いくつかの特定の態様において、本発明のブレンドは第三のポリマー成分を含むこともできる。この第三のポリマー成分は、半結晶ポリマー、半アモルファスポリマーまたはこれらのブレンドに当該技術分野で周知の方法により添加される。これらの態様において、第三のポリマー成分(TPC)には、低密度ポリエチレン(0.915以上0.935g/cm3未満)、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン(0.85以上0.90g/cm3未満)、極低密度ポリエチレン(0.90以上0.915g/cm3未満)、中密度ポリエチレン(0.935以上0.945g/cm3未満)、高密度ポリエチレン(0.945以上0.98g/cm3未満)、またはこれらの組合せが含まれる。例えば、メタロセン触媒系(mPEs)を用いて製造されたポリエチレン、すなわちエチレンのホモポリマーまたはコポリマーを用いることができる。特別の例において、mPEホモポマーおよびコポリマーは、溶液、スラリー、高圧または気相においてアルモキサンおよび/または非配位アニオンの活性化剤と組み合わせたモノ−またはビス−シクロペンタジエニル遷移金属触媒を用いて製造されるものである。この触媒および活性化剤は担持でも非担持でもよく、このシクロペンタジエニル環は置換でも非置換でもよい。この具体的な例であるが、これに限定されない市販製品は、当該業界の中でも周知の商品名EXCEED(商標)およびEXACT(商標)としてエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社(テキサス州ヒューストン)から入手できる。第三成分がプロピレンのポリマーまたはコポリマーであるブレンドとしては、EPまたはEPDMコポリマー・ゴム、もう1つのポリオレフィン(例えば、EVA、酢酸エチレンビニル)が想定される。
本発明のブレンドは添加剤およびその他の成分を含むことができる。例えば、本発明のブレンドは、好ましくは50ppm〜10重量%、好ましくは50〜5000ppm存在する滑り剤(slip agent)を含むことができる。好ましくは滑り添加剤は、組成物の重量に基づいて0.001〜1重量%(10〜10,000ppm)、より好ましくは0.01〜0.5重量%(100〜5000ppm)、より好ましくは0.1〜0.3重量%(1000〜3000ppm)存在する。望ましくは、滑り添加剤には、飽和脂肪酸アミド(例えば、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、アラキドン酸アミド、ベヘン酸アミド、ステアリルステアリン酸アミド、パルミチルパルミチン酸アミド、およびステアリルアラキドン酸アミドなど)、飽和エチレン−ビス−アミド(例えば、ステアリン酸アミド−エチル−ステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド−エチル−パルミチン酸アミド、およびパルミチン酸アミド−エチル−ステアリン酸アミドなど)、不飽和脂肪酸アミド(例えば、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リノレン酸アミドなど)、不飽和エチレン−ビス−アミド(例えば、エチレン−ビス−ステアリン酸アミド、エチレン−ビス−オレイン酸アミド、エチレン−ビス−エルカ酸アミド、エルカ酸アミド−エチル−エルカ酸アミド、オレイン酸アミド−エチル−オレイン酸アミド、エルカ酸アミド−エチル−オレイン酸アミド、オレイン酸アミド−エチル−エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド−エルカ酸アミド、エルカ酸アミド−エチル−パルミチン酸アミド、およびパルミチン酸アミド−エチル−オレイン酸アミドなど)、グリコール類、ポリエステルポリオール(例えば、カーボワックスなど)、脂肪族炭化水素の酸(例えば、アジピン酸およびセバシン酸)、芳香族または脂肪族炭化水素のエステル(例えば、モノステアリン酸グリセロールおよびモノオレイン酸ペンタエリスリトール)、スチレン−α−メチルスチレン、フッ素含有ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素オイル、およびフッ素ワックスなど)、ケイ素化合物(例えば、シリコーンオイル、改変シリコーン、および硬化シリコーンを含むシランおよびシリコーンポリマー)、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルリン酸エステル、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。好ましい滑り添加剤は不飽和脂肪酸アミドであり、クロンプトン社(Kekamide[商標]グレード)およびクローダ・ユニバーサル社(Crodamide[商標]グレード)より入手できる。特に好ましいのは、不飽和脂肪酸のエルカ酸アミドおよびオレイン酸アミド類である。好ましい滑り剤には、化学構造CH3(CH2)7CH=CH(CH2)xCONH2(式中、xは5〜15)を有するアミドが含まれる。特に好ましいアミドには、1)シス−13−ドコセノアミドとも呼ぶことができるエルカ酸アミドCH3(CH2)7CH=CH(CH2)11CONH2(エルカ酸アミドはアクゾ・ノーベル・アミド社から商品名ARMOSLIPEとして市販のものを入手できる。)、2)オレアミド(Oleyamide)CH3(CH2)7CH=CH(CH2)8CONH2、および3)N−9−オクタデセニル−ヘキサデカン酸アミドとも呼ぶことができるオレイン酸アミドCH3(CH2)7CH=CH(CH2)7CONH2が含まれる。もう一つの態様において、ステアリン酸アミドも本発明において有用である。他の好ましい滑り添加剤にはWO2004/005601A1に記載のものが含まれる。
また、本発明のブレンドおよびその他の成分は添加剤およびその他の成分を含むことができる。例えば、本発明のブレンドは、好ましくはブレンド組成物の全ポリマーに基づいて50〜4000ppmの濃度の核形成剤を含むことができる。好ましい核形成剤には、ミリケン・ケミカルズ社(サウスカロライナ州スパルタンバーグ)製のハイパーフォーム(例えば、HPN−68)およびミラッド添加物(例えば、ミラッド3988)、およびアンファイン・ケミカルズ社(ニュージャージー州アレンデール)製のNA−11およびNA−21のような有機リン酸化物が含まれる。
さらに様々な添加物を、様々な用途のブレンドおよび最終製品を作るために用いられる上述の態様に取り込むことができる。そのような添加物には、例えば、安定化剤、抗酸化剤、充填剤、着色剤、および抗ブロック剤が含まれる。第1および第2抗酸化剤には、例えば、ヒンダード・フェノール類、ヒンダード・アミン類、および亜燐酸類が含まれる。核形成剤には、例えば、安息香酸ナトリウムおよびタルクが含まれる。また、チーグラー・ナッタ・オレフィン生成物またはその他の高結晶性ポリマーのように、その他の核形成剤を用いることもできる。抗ブロック剤には、なかでもアモルファス・シリカ、タルク、ステアリン酸亜鉛が含まれる。例えばアクロワックスCなどの分散剤のようなその他の添加剤も含むことができる。例えば、ステアリン酸カルシウム、ヒドロタルサイト(hydrotalcite)、酸化カルシウム、および/または当該技術分野で既知のその他の酸のような触媒非活性化剤も普通に用いられる。
その他の添加物には、例えば、火/火炎発生遅延剤(fire/flame retardant)、可塑剤、加硫剤または硬化剤、加硫化または硬化促進剤、硬化遅延剤、加工助剤、添加樹脂(tackifying resin)などが含まれる。前述の添加剤はまた、充填剤および/または補強剤を含むこともでき、これらを独立して添加することも、添加剤に取り込むこともできる。具体例には、カーボン・ブラック、粘土、タルク、炭酸カルシウム、雲母、ケイ素、ケイ酸、これらの組合せなどが含まれる。特性を強化するために用いられるその他の添加剤には、潤滑油、およびUV安定化剤が含まれる。本発明に記述される一覧は、本発明に用いることができる全てのタイプの添加剤を含むことを意図するものではない。本発明の開示を読めば、当業者は他の添加剤を特性強化のために用いることができることを理解できる。当業者に明らかなように、本発明のブレンドは所望するようにブレンドの特徴を調整するために変更することができる。
プロセス油も上述の態様に最適に添加することができる。前記ブレンドには、全ポリマー成分の100重量部あたり1〜50重量部の範囲、または2〜20重量部の範囲のプロセス油を含むことができる。中程度の量のプロセス油の添加により、0℃付近またはこれ未満の温度におけるブレンド特性が改善されながら、ブレンドの粘度および硬度は低下する。これらの有利な点はブレンドのTgを低下させることにより得られると考えられている。ブレンドにプロセス油を添加することの更なる利点には、改善した加工性能および弾性および引張強度のよりよい均衡が含まれる。このプロセス油は典型的には、(a)酸素のようなヘテロ原子の痕跡を含む炭素および水素から実質的になる炭化水素、(b)フタル酸ジオクチル、エーテル、およびポリエーテルのような、実質的に炭素、水素、および少なくとも1つのヘテロ原子からなるもの、からなる。好ましいプロセス油は、実質的に200℃で不揮発性である高い沸点を有する。そのようなプロセス油は一般に、ニートな固体または液体、または自由流動粉体を形成する不活性担体(例えば、粘土、シリカ)にこれらの物質を物理的に吸着させた混合物として入手できる。その他の有用なプロセス油には、直鎖状、脂肪族だが分枝状、環状、および芳香族炭素質の構造からなり得る多数の化合物の混合物が含まれる。その他の有用なプロセス油の種類は、特定の低から中分子量(分子量(Mn)<10,000)の有機エステルおよびアルキルエーテルエステルである。プロセス油の具体例は、ザ・サン・マニュファクチャリング・カンパニー社(米国ペンシルベニア州マーカス・フック)からのサンパール(商標)150および220、エルゴン社(ミシシッピ州ジャクソン)からのハイプレン(商標)V750およびハイプレン(商標)V1200、およびカルメット・ルブリカント・カンパニー社(ルイジアナ州プリンストン)からのIRM903である。それぞれ上述されるプロセス油の組合せが本発明の実施に用いることができることも予想される。特定の態様において、二相ブレンドおよび多相ブレンドも考慮されるが、均一の一相ブレンドを形成するために、選択においてプロセス油が溶融したブレンド組成物に適合または混合し得ることが重要である。ブレンドまたはブレンド・ポリマー成分へのプロセス油の添加を、当該技術分野において従来から既知の任意手段により行うことができる。
イソタクティック・ポリプロピレンおよびエチレン・プロピレン・ジエン・ゴムのブレンドのガラス転移温度を低下させるための特定のプロセス油の添加については、米国特許5,290,886号および5,397,832号のエラルによる技術に記述されている。これらの操作は本発明に容易に適用できる。
特定の態様において、前記ブレンドと同様に前記成分も様々な量の可塑剤を含むことができる。一つの態様において、この可塑剤はC6〜C200パラフィンを含み、もう1つの態様においてC8〜C100パラフィンを含む。もう1つの態様において、前記可塑剤は実質的にC6〜C200パラフィンからなり、もう1つの態様において実質的にC8〜C100パラフィンからなる。本発明の目的および記載について、「パラフィン」という用語は、n−パラフィン、分枝状パラフィン、イソパラフィンなどのような全ての異性体を含み、環状脂肪族種およびそれらのブレンドを含むことができ、当該技術分野において既知の方法により、または精製された粗製油から合成的に誘導することができる。また好適な可塑剤も「イソパラフィン」、「ポリα−オレフィン」(PAOs)および「ポリブテン」(PAOsの亜種)を含む。これら3クラスの化合物は、分枝状、環状、およびノルマル構造、およびこれらのブレンドを含むことが可能なパラフィンとして記述することができる。それらは、ある態様においてC6〜C200パラフィンを含み、もう1つの態様においてC8〜C100パラフィンを含むものとして記述することができる。好ましい可塑剤には、WO2004/014998号(本発明に参照により取り込まれる)に記述それるもの、特に9頁31行〜26頁19行に記述される可塑剤が含まれる。本発明において有用な好ましいポリα−オレフィン(PAOs)には、WO2004/014998号に記述されるもの、特に17頁19行〜19頁25行に記述されるものが含まれる。同様にグループIIIベースストックは本発明において可塑剤として用いることができる。好ましいグループIIIベースストックには、WO2004/014998号に記述されるもの、特に90%以上、好ましくは92%以上、好ましくは94%以上、好ましくは95%以上の飽和度、および0.03%未満、好ましくは0.001と0.01%との間の硫黄含量、120より大きな、好ましくは130以上の粘度指数(VI)を有する厳しい条件で水素処理された鉱物油であるグループIIIベースストックが含まれる。好ましくはグループIII炭化水素ベースストックは、3〜100、好ましくは4〜100cSt、好ましくは6〜50cSt、好ましくは8〜20cStの100℃における動的粘度、および/または300〜5,000、好ましくは400〜2,000、より好ましくは500〜1,000の数平均分子量、および/または20〜400、好ましくは25〜400、好ましくは35〜150、より好ましくは40〜100の炭素数を有する。前記可塑剤は、1つの態様において(それざれブレンド重量に基づいて)0.1重量%〜60重量%ブレンド中に存在し、もう1つの態様において0.5重量%〜40重量%、さらにもう1つの態様において1重量%〜20重量%、さらにもう1つの態様において2重量%〜10重量%存在し、ここで望ましい範囲は本発明において記述される任意の下限重量%を有する任意の上限重量%を含むことができる。
フィルム
一つの態様において、本発明のブレンドはフィルムに形成される。ポリオレフィン・フィルムは、例えばショッピングバッグ、感圧性テープ、贈物の包装、ラベル、食べものの包装など、広く用いられる。これらの製品のほとんどのものには、高度の破断(機械方向および交差方向の)および衝撃強度、パンク耐性、高度の光沢、および低いヘイズが求められる。前述のブレンドは、このような製品に適当な単層および多層のフィルムに形成することができる。これらのフィルムは、押出し、共押出し、押出しコーティング、積層、ブロー成形及びキャスティングを含む当該技術分野で既知の任意の従来技術により形成することができる。ができる、平面フィルムまたは管生成の工程に続き、フィルムの面に単軸(uniaxial)方向または2相互直交(two mutual perpendicular)方向に配向させる工程を引き続き設けることでこのフィルムを得ることができる。このフィルムの1または複数の層は、同じまたは異なる程度で横または縦方向に配向させることができる。この配向は、個々の層が合体する前または後に発生させることができる。例えば、ポリエチレン層を配向したポリプロピレン層に押出しコーティングしまたは積層し、またはポリエチレンおよびポリプロピレンを共押出ししてフィルムにして次に配向させることができる。同様に、配向したポリプロピレンを配向したポリエチレンに積層することができ、または配向したポリエチレンをポリプロピレンにコーティングして、次に任意にこの組合せをさらに配向させることもできる。典型的には、このフィルムは15以下、好ましくは5〜7の比で機械方向(MD)に、15以下、好ましくは7〜9の比で交差方向(TD)に配向される。しかしながら、もう一つの態様において、このフィルムはMDおよびTDの両方向に同程度配向される。
もう一つの態様において、本発明に記載のブレンドを含む層は1または複数のその他の層と組合わせることができる。1または複数のその他の層は、典型的には多層フィルム構造に含まれる任意の層であり得る。例えば、1または複数のその他の層は、以下のものであり得る。
1.ポリオレフィン
好ましいポリオレフィンには、C2〜C40オレフィン、好ましくはC2〜C20オレフィンのホモポリマーまたはコポリマー、好ましくはα−オレフィンおよびもう一つのオレフィンまたはα−オレフィン(エチレンは本発明においてはα−オレフィンと定義される。)のコポリマーが含まれる。好ましくはホモポリエチレン、ホモポリプロピレン、エチレンおよび/またはブテンと重合したプロピレン、1または複数のプロピレン、ブテンまたはヘキセン、および任意のジエンと重合したエチレンである。好ましい具体例には、超低密度(ultra low density)ポリエチレン、極低密度(very low density)ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、イソタクティック・ポリプロピレン、高度イソタクティック・ポリプロピレン、シンジオタクティック・ポリプロピレン、プロピレンおよびエチレンおよび/またはブテンおよび/またはヘキセンのランダム・コポリマー、エチレン・プロピレン・ゴム、エチレン・プロピレン・ジエン・モノマー・ゴム、ネオプレンのようなエラストマー、および例えば熱可塑性エラストマーおよびゴム強化プラスティックのような熱可塑性ポリマーおよびエラストマーのブレンドが含まれる。
2.極性ポリマー
好ましい極性ポリマーには、エステル、アミド、アセテート、無水物のホモポリマーおよびコポリマー、アセテート、無水物、エステル、アルコール、および/またはアクリル酸のような1または複数の極性モノマーとエチレンおよび/またはプロピレンおよび/またはブテンのようなC2〜C20オレフィンとのコポリマーが含まれる。好ましい具体例には、ポリエステル、ポリアミド、エチレン・酢酸ビニル・コポリマー、およびポリ塩化ビニルが含まれる。
3.カチオン性ポリマー
好ましいカチオン性ポリマーには、gem−2置換オレフィン、α−ヘテロ原子オレフィン、および/またはスチレン性モノマーのポリマーまたはコポリマーが含まれる。好ましいgem−2置換オレフィンには、イソブチレン、イソペンテン、イソヘプテン、イソへキセン、イソオクテン、イソデセン、およびイソドデセンが含まれる。好ましいα−へテロ原子オレフィンにはビニルエーテルおよびビニルカルバゾールが含まれ、好ましいスチレン性モノマーにはスチレン、アルキルスチレン、パラ−アルキルスチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、およびプロモ−パラ−メチルスチレンが含まれる。好ましいカチオン性ポリマーの具体例には、ブチルゴム、パラ−メチルスチレン、ポリスチレン、およびポリ−α−メチルスチレンと重合したイソブチレンが含まれる。
4.その他
その他の好ましい層には、紙、木、ボール紙、金属、金属ホイル(アルミニウム・ホイルおよびスズ・ホイル等)、金属化した面、ガラス(フィルム表面に酸化ケイ素を蒸着させた酸化ケイ素(SiOx)被膜)、生地、スパンボンド繊維および生地、不織布(特にポリプロピレンスパンボンド繊維および生地、または不織布)、およびインク、染料、色素などで被覆した基板が含まれる。
前記フィルムは目的とする適用により厚さが変動し得るが、2.5〜635μmの厚さのフィルムが通常好適である。包装を目的としたフィルムは通常10〜250μmの厚さである。密閉用の層の厚さは典型的には1〜50μmである。フィルムの内側および外側面の両側に密閉用の層を設けることができ、または密閉用の層が内側または外側面の一方のみに設けることもできる。
滑り剤、抗ブロック剤、抗酸化剤、色素、充填剤、加工助剤、UV安定化剤、中性化剤、界面活性剤、および/または核形成剤などの添加剤もフィルムの1または複数の層に含有させることができる。有用な添加剤には、二酸化ケイ素、二酸化チタン、ポリジメチルシロキサン、タルク、染料、ワックス、ステアリン酸カルシウム、カーボンブラック、低分子量樹脂、およびガラスビーズが含まれる。
もう一つの態様において、1または複数の層を、コロナ処理、電子線照射、γ線照射、またはマイクロ波照射により修飾することができる。好ましい態様において、表面の一方または両方をコロナ処理により修飾することができる。
本発明で記載されるフィルムは、また、ポリマーおよび樹脂の重量に基づいて5〜60重量%の炭化水素樹脂を含むこともできる。この樹脂は1または複数のシール層のポリマーと組合わせることができ、または1または複数のコア層のポリマーと組合わせることもできる。この樹脂は、好ましくは100℃以上、さらに好ましくは130〜180℃の柔軟化点を有する。炭化水素樹脂を含む樹脂は同じまたは異なる程度で単軸方向または2軸方向に配向することができる。
好ましい態様において、この発明は1または複数の上記ブレンドを含む層(この層は2.5〜635μm/0.1〜25mil厚)を含むフィルムに関し、このフィルムは、
a)10%以下のヘイズ、
b)125,000〜30,000psi(205MPa〜860MPa)の1°セキャント曲げ係数(Secant Tensile Modulus)、
c)40g/mil以上(1.57g/ミクロン以上)の機械方向および交差方向の両方向におけるエルメンドルフ破断、
d)3J以上の総エネルギー衝撃、および
e)0.5〜100dg/分のメルトフローレート
を有する。
好ましい態様において、本発明で記載されるブレンドを含むフィルムおよび/または層は2.5〜635ミクロン厚、好ましくは5〜550ミクロン厚、好ましくは10〜500ミクロン厚、好ましくは25〜400ミクロン厚、好ましくは20〜200ミクロン厚である。
本発明のフィルムは、ASTM D2457による測定で、好ましくは10%以下、好ましくは5%以下、好ましくは3%以下、好ましくは2%以下、好ましくは1%以下、好ましくは0.5%以下のヘイズを有する。
もう一つの態様において、本発明のフィルムは好ましくは、特記しない限り45°の角でASTM D2457による測定で70以上、好ましくは75以上、好ましくは80以上、好ましくは90以上の45°グロス(MDおよびTD)を有する。
もう一つの態様において、本発明のフィルムは低い引張り応力(modulus)(高度の柔軟性)、好ましくは125,000psi〜100,000psi(690〜860MPa)、好ましくは125,000psi〜50,000psi(345〜860MPa)、好ましくは125,000psi〜30,000psi(205〜860MPa)の1%セキャント曲げ係数(ASTM D882で測定される)を有する。
もう一つの態様において、好ましくは本発明のフィルムは、ASTM D1922で決定され、平均milフィルム厚(0.001インチ、または25.4μm)で較正される、40g/mil以上(1.57g/μm以上)、好ましくは40g/mil〜75g/mil(1.57〜2.95g/μm)、好ましくは40g/mil〜100g/mil(1.57〜3.94g/μm)の機械方向(MD)エルメンドルフ破断を有する。
もう一つの態様において、好ましくは本発明のフィルムは、2ft.lb以上(2.7J以上)、好ましくは2〜6ft.lb以上(2.7〜8.1J)の総エネルギー衝撃を有する。
もう一つの態様において、好ましくは本発明のフィルムは、MDおよびTDの両方向に沿って5000psi(34.5MPa)以上の極限伸び強度(Ultimate Tensile Strength)(ASTM D882で測定される)を有する。
もう一つの態様において、好ましくは本発明のフィルムは、MDおよびTDの両方向に沿って500%以上の破断伸び(Elongation at Break)(ASTM D882で測定される)を有する。
もう一つの態様において、好ましくは本発明のフィルムは、ASTM D5748で測定される25in.lb/mil(0.11J/μm)以上のパンク・エネルギーを有する。
もう一つの態様において、好ましくは本発明のフィルムは、ASTM D5748で測定される8lb/mil(1.4N/μm)以上のパンク耐性を有する。
本発明のブレンドはヘルスケア製品およびおしめに用いられるような柔軟なフィルムを必要とする適応分野において用いることができる。低いヘイズ、良好な破断進展耐性(tear propagation resistance)および総エネルギー衝撃耐性が包装用フィルムにおける広範な機会を提供する。
成形製品
本発明において記載されるブレンドはまた、射出成形(injection molding)、ガス支援射出成形(gas-assisted injection molding)、押出しブロー成形(extrusion blow molding)、注入ブロー成形(injection blow molding)、注入伸ばしブロー成形(injection stretch blow molding)、圧縮成形、回転成形、泡成形、熱成形、シート押出し、およびプロフィール成形を含むが、これらに限定されない任意の成形プロセスにおいて成形製品を製造するために用いることができる。これらの成形プロセスは当業者に周知である。
本発明において記載される組成物は、当該技術分野で既知の任意の好適な手段によって所望の最終使用製品に成形することができる。熱成形、真空成形、ブロー成形、回転成形、スラッシュ成形(slush molding)、移送成形(transfer molding)、湿式レイアップまたは接触成形、注型成形、冷却形成整合鋳型成形(cold forming matched-die molding)、射出成形、噴霧技術、プロフィール共押出し、またはこれらの組合わせが代表的に用いられる方法である。
熱成形(thermoforming)は1つ以上の柔軟なプラスティック・シートを所望の形状に形成するプロセスである。熱成形の流れの一つの態様を記述するが、これは本発明の組成物に有用な熱成形方法を限定するものと解釈されるべきものではない。まず、本発明の組成物の押出しフィルムまたはシート(およびその他の任意の層または材料)を加熱の間保持するためにシャトルラックに置いた。このシャトルラックを、成形前にフィルムを予備過熱するオーブンにスライドさせる。一旦フィルムが熱せられると、シャトルラックを形成用具にスライドして戻す。次に、このフィルムを固定するために成形用具上で真空吸引し、形成用具を閉じる。形成用具は、「雄」または「雌」型用具のいずれでもよい。フィルムを冷却するために、この用具は閉じられ、次に開けられる。形成された積層体は次にこの用具から取り出される。
熱成形は、真空、空気圧、プラグ補助真空成形、またはこれらの組合わせや改変により行われ、一旦材料シートは、代表的には140℃〜185℃またはより高温の熱成形温度に到達する。材料分布を改善するため、前伸張バブル工程(pre-stretched bubble step)が、特に大きな部品上で用いられる。一つの態様において、連結ラックは、雄形成用具内の穴からの真空適用により支持された雄成形用具に向かって加熱された積層体を持ち上げる。一旦この積層体が雄形成用具の周りにしっかり成形されると、熱成形により形成された積層体は、次に典型的にはブローアー(blower)により冷却される。プラグ補助成形は一般的に小さくて深い中身を抜いた部品(drawn part)に用いられる。プラグの材料、デザイン、およびタイミングはプロセスの最適化に重要である。断熱フォームから作られたプラグはプラスティックの早すぎるクエンチングを防ぐ。このプラグの形状は通常、鋳型の腔部に似ているが、より小さく複雑ではない。丸いプラグの底は通常、平均的な材料分布を促し、側壁の厚さを一様にすることになる。プロピレンのような半結晶ポリマーについては、早いプラグ速度は一般に部品の最良な材料分布をもたらす。
次に、形成された積層体は鋳型で冷やされる。30℃〜65℃の鋳型温度を維持する十分な冷却が望ましい。一つの態様における取出しの前に、この部品は90℃〜100℃未満である。熱成形における良好な挙動について、最低溶融速度のポリマーが望ましい。次に成形された積層体は余分な積層体材料が除かれる。
ブロー成形はもう一つの好適な形成手段であり、これには注入ブロー成形、多層ブロー成形、押出しブロー成形、および伸ばしブロー成形が含まれ、例えば瓶およびその他の容器などのような、実質的に閉じた中空の物に特に好適である。ブロー成形は、例えば「ポリマー科学および工学の簡明百科90−92」(ジャックリーヌ・エル・クロシュビッツ他著、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ社、1990年)により詳細に記述されている。
形成および形成プロセスの更にもう一つの態様において、プロフィール共押出しを用いることができる。鋳型温度(突端と底の2つのゾーン)が150℃〜235℃に分布し、原料ブロックが90℃〜250℃であり、水冷タンク温度が10℃〜40℃であることを除き、このプロフィール共押出しプロセスのパラメータは、ブロー成形プロセスついての上述のものと同じである。
射出成形プロセスの一つの態様は以下のように表される。形成された積層体を射出成形用具に入れる。この鋳型は閉じていて、基質材料は鋳型に注入される。この基質材料は一つの態様において200℃〜300℃、および215℃〜250℃の溶融温度を有し、2〜10秒の注入速度で鋳型に注入される。注入後、この材料は、部品を大きさと美観を確保するために、予め決定された時間と圧力で固めるか、保持される。代表的な時間は、5〜25秒であり、圧力は1,380kPa〜10,400kPaである。この鋳型は、基質を冷やすために10℃〜70℃に冷却される。温度は所望の量および所望の外観に依存することになる。代表的な冷却時間は10〜30秒であるが、一部分その厚さに依存する。最後にこの鋳型は開かれ、形成された複合製品が出てくる。
同様に、溶融ポリマーを所望の幾何学形態および厚さの成形製品に形成および固化する鋳型に溶融ポリマーを注入することにより、成形製品を加工することができる。実質的に平坦なプロフィールをダイから冷却したロールへの押出し、またはカレンダーリングかのいずれかによりシートを作ることができる。シートを実質的により厚くすることはできるが、一般的にシートは10mil〜100mil(254μm〜2540μm)の厚さを有すると考えられる。医療用や飲料用水製品などの使用のために、配管またはパイプはプロフィール押出しにより得ることができる。このプロフィール押出しプロセスには、ダイによる溶融ポリマーの押出し工程が含まれる。次に、押出された配管またはパイプは冷水または冷却空気で連続した押出し製品に固化される。一般的に、この配管は外径で0.31cm〜2.54cmの範囲になり、254μm〜0.5cmの厚さを有することになる。一般的に、このパイプは外径で2.54cm〜254cmの範囲になり、0.5cm〜15cmの厚さを有することになる。本発明の大きさの態様の製品から作られたシートは容器を作るのに用いることができる。そのような容器は、熱成形、固相圧力成形、型押し(stamping)およびその他の技術により形成することができる。またシートは、床または壁またはその他の面を覆うために形成することができる。
前記熱成形プロセスの態様において、オーブン温度は160℃〜195℃の間であり、オーブン中の時間は10〜20秒の間であり、ダイ温度は、代表的には雄形ダイで10℃〜71℃の間である。冷却(室温)、形成した積層体の最終的な厚さは、一つの態様において10μm〜6000μmであり、もう一つの態様において200μm〜6000μmであり、さらにもう一つの態様において250μm〜3000μmであり、さらにもう一つの態様において500μm〜1550μmであり、望ましい範囲は任意の上限の厚さと任意の下限の厚さとの任意の組み合わせである。
基体材料が成形された積層体を含む用具へ射出成形される、前記射出成形プロセスの態様において、基体材料の溶融温度は一つの態様において230℃〜255℃の間であり、もう一つの態様において235℃〜250℃の間であり、充填時間は一つの態様において2〜10秒であり、もう一つの耐用にいて2〜8秒であり、用具温度は一つの態様において25℃〜65℃であり、もう一つの態様において27℃〜60℃である。望ましい態様において前記基体材料は、層間の接着を行うために任意の連結層または支持層を溶融させるのに十分な温度にされる。
さらにもう一つの態様において、本発明の組成物はブロー成形操作を用いて確実に基体材料にすることができる。ブロー成形は、流体容器および小さな包封構造などの閉じられた製品を作ることに関する応用に特に有用である。本プロセスの一つの態様において、本発明の組成物は多層ヘッドを通して押出され、次に鋳型中のパリソンに形成される未冷却積層体が置き換えられる。次に、雄形または雌形のいずれかの模型を内部に含む鋳型は閉じられて、空気が吹き込まれ、部品形成される。
上記にまとめられた工程が所望の結果によって変化し得ることを当業者は理解できる。例えば、本発明の組成物の押出しシートは、冷却なしで、したがって冷却工程をとばして直接、熱成形またはブロー成形することができる。所望の特徴を有する最終複合製品を完成させるために、その他のパラメータも変化させることができる。
本発明のブレンドを用いて作られる好ましい製品には、料理用具、貯蔵用具、おもちゃ、医療器具、医療容器、ヘルスケア用品、シート、箱、容器、瓶、包装、ワイヤおよびケーブル被覆、パイプ、スポーツ装置、椅子用マット、配管、プロフィール、計器装備のサンプル保持具とサンプル窓、自動車、ボート、および船の部品、およびその他の製品が含まれる。特に、前記組成物はトリム部品、ダッシュボードおよび操作パネル、ミラー枠、ボデーパネル、保護用サイド成形、および自動車、トラック、ボート、および他の運搬機器に関連するその他の内部および外部部品に好適である。
本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくは150,000psi〜75,000psi(518〜1035MPa)の1%セキャント弾性係数、50in.lb以上(5.6J以上)の23℃におけるガードナー衝撃強度、および0.9ft.lb/in以上(48J/m以上)の23℃におけるノッチト・イゾッド(Notched Izod)衝撃強度を有する。
本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくはASTM D790Aで測定される150,000psi(1035MPa)未満、好ましくは100,000psi(690MPa)未満、好ましくは80,000psi(552MPa)未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有する。
本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくは0.125インチ厚射出成形ディスク(1インチ=2.54cm)上でASTM D5420に従って測定され、全ての不合格品が柔軟モードである100in.lb以上(11.3J以上)、好ましくは100in.lb〜200in.lb(11.3〜22.6J)、好ましくは200in.lb(22.6J)より大きな23℃におけるガードナー衝撃強度を有する。柔軟不合格モードにおいて、標本は割れる前に可塑的に変形する。この標本は変形後に一個であり、変形した材料は可塑的流動を示す。本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくは0.125インチ(3.18mm)厚射出成形ディスク上でASTM D5420に従って測定され、全ての不合格品が柔軟モードである50in.lb以上(5.6J以上)、好ましくは50in.lb〜100in.lb以上(5.6〜11.3以上)、好ましくは200in.lb(22.6J)より大きな0℃におけるガードナー衝撃強度を有する。
本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくは5つの射出成形ASTM標本上でASTM D1822に従って測定される500%より大きい、好ましくは800%より大きい、好ましくは900%より大きい室温における伸び試験中の破断伸びを有し、より好ましくはサンプルの1000%伸びまで破断を起こさない。
本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくは0.35ft.lb/in以上(19J/m以上)、好ましくは0.5ft.lb/in以上(27J/m以上)、好ましくは0.75ft.lb/in以上(40J/m以上)、好ましくは1.0ft.lb/in以上(53J/m以上)、好ましくは1.25ft.lb/in以上(67J/m以上)の0℃におけるノッチト・イゾッド衝撃強度を有し、より好ましくは試験中、破断を全く起こさない。
本発明のブレンドを含む好ましい成形製品は、好ましくは0.9ft.lb/in以上(48J/m以上)、好ましくは1.5ft.lb/in以上(80J/m以上)、好ましくは2ft.lb/in以上(107J/m以上)、好ましくは6ft.lb/in以上(320J/m以上)の23℃におけるノッチト・イゾッド衝撃強度を有し、より好ましくは試験中、破断を起こさない。ノッチト・イゾッド衝撃強度は特定温度において、ASTM D256に従って決定される。TMIイゾッド衝撃試験機を用いた。射出成形ASTM D790「成形材料(熱可塑物および熱硬化物)」棒を半分に切ることにより、複数対の標本を作った。標本の切り込んだ側に衝撃が(ASTM D256の操作Aに従って)発生するように切込みは方向を決められた。特記する場合を除き、全ての破断は完全であった。
もう一つの態様において、本発明の成形製品は、好ましくは全ての不合格が柔軟モードである3ft.lb(4.1J)、好ましくは9ft.lb(12.2J)、好ましくは20ft.lb(27.1J)、より好ましくは20ft.lb(27.1J)より大きな23℃における計装化試験衝撃値を有する。計装化衝撃試験は、ASTM D3763を参照してダイナタップ・モデル8250(ジェネラル・リサーチ・コーポレーション社装置部門、カリフォルニア州サンタ・バーバラ)で行った。全ての試験に用いた落下重量は、15mphのスピードでサンプルを叩いた時、25lbであった。
繊維および不織布
本発明のブレンドは繊維および不織布に成形することができる。ポリオレフィンおよびそのブレンドから不織布生地の生成には一般に、押出しに続き、糸の結合による繊維の製造が必要である。押出しプロセスは典型的に、繊維の機械的または空体力学的引っ張りを伴う。本発明の生地は当該技術分野における任意の既知技術により製造することができる。そのような方法および装置は周知である。例えば、紡糸不織布生地はライフェンハウザー社(独国、トロイスドルフ)により製造されるスパンボンド不織布製造ラインにより製造することができる。このライフェンハウザー・システムは米国特許4,820,142号に示されるスロット引っ張り技術を利用する。本発明の生地は望ましい伸び特性および強化された柔軟性を示している。具体的な態様を以下に記述する。
従来の微細デニール繊維:より従来の代表的な3つの繊維操作である連続フィラメント、嵩高い連続フィラメントねおよびステープルが本発明の繊維のための適用として考えられる。例えば、溶融ポリマーは、直径が0.3mm〜0.8mmの間の鋳型(スピネレット)の穴を通して押出される。ポリマーの低溶融粘度は重要であり、これは用いられるポリマーの高い溶融温度(230℃〜280℃)および高いメルトフローレート(15g/10分〜40g/10分)の使用により達成される。比較的大きな押出し機に、普通8〜12のスピンネレットのバンクに高排出量の溶融PPを分配するためのマニホールドが装備される。各スピンヘッドは通常、そのスピンヘッドを通した排出を制御する分離したギア・ポンプ、「ブレーカー・プレート」に支えられたフィルター・パック、およびヘッド内のスピネレット・プレートを装備している。スピネレット・プレートの穴の数は紡糸中のフィラメントの数を決定し、異なるヤーン構造によりかなり変動するが、典型的には50〜250個の範囲内である。この穴は典型的に丸、環、長方形パターンに分けられ、止められた空気の流れの良好な分配を助ける。
連続フィラメント:連続フィラメントヤーンは典型的に40デニール〜2,000デニール(デニール=グラム/9000ydの数)の範囲にある。フィラメントは、フィラメント(dpf)あたり1〜20デニールの範囲内に分布することができ、この範囲は大きくなっている。紡糸速度は典型的には800m/分〜1,500m/分(2,500ft/分〜5,000ft/分)である。具体的な方法は以下のように進行する。フィラメントを3:1以上(1段階または2段階引張)の引張比で引き、パッケージに巻き取る。巻き取り速度は2,000m/分〜3,500m/分(6,600ft/分〜11,500ft/分)である。900m/分を超える紡糸速度には、細かいフィラメントを用いて最良の紡糸性を得るために狭いMWDが要求される。5の最小MFRおよびNMWDを有し、2.8未満のポリ分散性指数(PI)を有する樹脂が代表的である。より遅い速度の紡糸プロセス、またはより重いデニールフィラメントにおいては、16−MFRの反応槽グレードの生成物がより適当と言える。
部分配向ヤーン(POY):部分配向ヤーン(POY)は、固体状態の引っ張り(上述した連続フィラメントのように)なしに繊維紡糸により直接製造される繊維である。繊維における分子の配向は、溶融ポリマーがスビネレットを抜けた直後に、溶融状態においてのみ行われる。一旦繊維が固形化すると繊維の引張はできず、繊維はパッケージに巻き取られる。このPOYヤーンは(個体状態の配向が行われ、高い引張強度および低い伸張を示す完全配向ヤーン、またはFOYとは異なり)は高い伸張と低い粘りをもつ傾向にある。
バルキー連続フィラメント(Bulked Continuous Filament):バルキー連続フィラメント織プロセスは、2つの基本的なタイプである1ステップおよび2ステップ・タイプに区分される。例えば、2ステップ・プロセスにおいて未引張のヤーンは1,000m/分(3,300ft/分)未満で、通常750m/分で紡糸され、パッケージに入れられる。このヤーンは(通常、2段階で)引っ張られ、織機(texturizer)と呼ばれる機械でバルキーにされる。巻き取りおよび引張速度はバルキー装置または織り装置によって2,500m/分(8,200ft/分)以下に限界される。2ステップCFプロセスにおけるように、第2結晶化には迅速引張織りが必要とされる。現在最も一般的なプロセスは1ステップ紡糸/引張/織り(SDT)プロセスである。このプロセスにより、2ステップ・プロセスより良好な経済性、効率および品質が得られる。このプロセスは、バルキー装置が並列になっていることを除き、1ステップCFプロセスに類似している。バルキーさや織り方はフィラメントを分離し、十分に柔軟な曲げを加えてヤーンの外観を変え、折り重ねてヤーンをよりふっくらと(バルキー)させる。
ステープル繊維(Staple Fiber):2つの基本的なステープル繊維織りプロセス、すなわち伝統的紡糸および緻密紡糸が存在する。伝統的プロセスには典型的に2つの工程、すなわち、1)生産、仕上げ、および巻きの工程、次に2)引張り、二次仕上げ、縮り、熱加工、およびステープルに切断の工程が含まれる。例えば、フィラメントは製品に応じて1.5dpfから70dpf未満の範囲に分布できる。ステープル長は製品に合わせるために7mm〜200mm(0.25インチ〜8インチ)であることができる。多くの製品用に繊維は縮れを入れられる(crimped)。縮れ(crimping)は、一対のニップ・ロール(nip rolls)を用いた蒸気加熱のスタッファー・ボックスへの過剰供給の引張(tow)により得られる。過剰供給により曲げや縮れを作りながらボックスの引張を調整する。これらの曲げはボックスに注入される蒸気により熱処理される。樹脂のMW、MWD、およびイソタクティック含量はいずれも縮れ安定性、増幅、および縮れの容易さに影響する。
メルトブロー生地(Melt Blown Fabrics):メルトブロー生地は一般的に20〜0.1ミクロンの範囲の繊維直径を有する細かいフィラメントのウェブのことをいう。典型的な繊維直径は1〜10ミクロンの範囲であり、より典型的には1〜5ミクロンである。これらの細かい繊維直径により形成される不織布ウェブは非常に小さな孔サイズを有し、故に優れた防御特性を有する。例えば、メルトブロープロセスにおいて、押出し機はポリマーを溶融し、これを測定溶融ポンプに運ぶ。この溶融ポンプはこの溶融ポリマーを安定した排出速度で特定のメルトブロー鋳型に運ぶ。溶融ポリマーは鋳型から出るため、高温、高速度の空気(プロセスまたは一次空気と呼ばれる)に曝される。この空気は迅速に抜け、クエンチ用の空気とともにフィラメントを固化させる。全体の繊維形成プロセスは典型的には数インチの鋳型内で進行する。鋳型の設計は高品質の生産物を効果的に得るための鍵となる。前記繊維は、スピネレットから典型的には200mm〜400mm(8インチ〜15インチ)に位置にある多孔性の形成ベルトにフィラメントを直接吹きつけるとにより形成される。より重い基礎重量のより高いロフト生産物については、より長い形成距離を用いることができる。その他の態様においては20g/10分の低い樹脂MFRでもより高いプロセス温度で用いることができるが、可能な限り最も細かい繊維を得るためにはメルトブローに典型的には200g/10分を超える非常に高いメルトフローレートの樹脂が必要とされる。
スパンボンド生地(Spunbonded Fabric):スパンボンドの又はスパンボンドの施された繊維は一般的には、例えば数千の穴を有する大きなスピネレットか、または例えば40という少ない穴を含むより小さなスピネレットのバンクを有するスピネレットからの溶融ポリマーの押出しにより製造される繊維のことをいう。スピネレットからの排出後、溶融繊維はクロスフロー空気クエンチ系によりクエンチされ、次に高速の空気によりスピネレットから引き出され、薄くされる(引かれる)。一般的に空気希薄化(air attenuation)の2つの方法があり、ともにベントリ(venturi)効果を利用する。第1の方法はスピネレットの幅および機械の幅を操作する吸引スロット(スロット引き)を用いてフィラメントを引く。第2の方法はノズルまたは吸引ガンを通してフィラメントを引く。このようにして形成されるフィラメントはウェブを形成するためにスクリーン(「ワイヤ」)または多孔性の形成ベルト上に集められる。このウェブは次に圧縮ロール、次に加熱カレンダーを通され、ここで1つのロール上に載せたランドは不織布生地を形成するためにその面積の10%〜40%を覆う点で敷布と結合する。スパンボンドプロセスに関するより多くの情報は、一般的にタンデック(テネシー大学、ノックスビル)主催の不織布ワークショップ第8回年会(1990年7月30日〜8月3日)予稿集中のエル・シー・ワッドワースおよびビー・シー・ゴスワミ著「不織布:スパンボンドおよびメルトブロープロセス」から得ることができる。
連続フィラメント中の繊維形成または繊維から不織布材料の加工の後にアニーリング(Annealing)を行うことができる。アニーリングは引き伸ばした繊維の内部緊張を部分的に開放し、繊維中のブレンドの弾力回復特性を回復させる。アニーリングは、結晶構造の内部組織およびアモルファス相と結晶相との相対的な順序に有意な変化をもたらすことが知られている。これにより弾性特性が回復する。例えば、室温を超え40℃以上の(しかし、ブレンドの結晶溶融点よりも僅かに低い)温度でこの繊維をアニーリングすれば、繊維の弾性特性の回復には十分である。ポリマー・ブレンドの熱アニーリングは、ポリマー・ブレンドまたはそのようなブレンドから作られた製品を、例えば室温から最高で160℃または最高で130℃までの温度で、数分から1時間未満の間、維持することにより行われる。代表的なアニーリング時間は100℃で1〜5分である。アニーリングの時間および温度は任意の特定のブレンドについて調整することができる。他の態様において、アニーリング温度は60℃〜130℃である。その他の態様において、その温度は約100℃である。特定の態様において、例えば従来の連続繊維紡錘について、アニーリングは従来のアニーリング技術を適用せずに加熱したロール(ゴデット)に繊維を通すことにより行うことができる。アニーリングは、繊維に弾力性をもたせるために繊維の収縮を可能とすべく非常に低い繊維緊張下で行うべきである。不織布プロセスにおいて、ウェブは通常これを点結合(固める)するカレンダーを通過する。固まっていない不織布ウェブを比較的高温の加熱されたカレンダーに通過させることで、繊維のアニーリングおよび不織布ウェブの弾性には十分である。繊維アニーリングと同様に、不織布ウェブはその弾性を増強するために機械方向(MD)および交差方向(TD)の両方へのウェブの収縮を可能にすべく低緊張下に置くべきである。その他の態様において、前記結合カレンダー温度は100℃〜130℃の範囲にある。アニーリング温度は任意の特定のブレンドについて調整することができる。
他の態様において、本発明の不織布生地は後の加工プロセスをほとんど又は全く必要としない。もう1つの態様において、本発明の生地は低緊張下のカレンダー時に加熱したロール(ゴデット)により単一段階でアニーリングがなされる。
好ましい態様において、本発明は1または複数の上述のブレンドから形成される不織布製品に関する。ここで、このブレンドは65%より大きなパーマネント・セット(permanent set)を有する。このブレンドが不織布に形成され、この不織布は40g以下のハンド(35gsm基礎重量において)、前記ブレンドのニートのポリプロピレン成分から作られる同様の不織布より少なくとも5F(〜3℃)低い至適結合温度、および適切な繊維形成(すなわち、繊維を形成する繊維の一様な分布)および不織布加工(すなわち、現在同業で用いられるプロピレンのホモポリマーおよびコポリマーの商業上競争的な生産速度性を維持できる性能)を有する。
本発明で用いられるように、不織布生地の柔軟性は、トゥイング−アルバート・インスツルメント社(ペンシルベニア州19154フィラデルフィア、ダットン・ロード10960)製のハンドル−O−メータ・モデル番号211−5の操作説明書で特定された「ハンドル−O−メータ」試験に従って測定される。ハンドル−O−メータの読取はグラム単位である。変更点は、1.1サンプルにつき2標本を用い、および2.読取を、用いるスロット幅を調整することにより100g未満に維持し、同一のスロット幅を比較する一連サンプル全体を通して用い、好ましくは10mmとしたことである。ハンド値が低いほど、繊維はより柔軟でより美的満足が高まり、また繊維のドレープ性(drapeability)が良くなるほど、特徴は一般的に可塑性ポリプロピレン生地よりも布地に近くなる。柔軟な生地は多くの製品、特に衛生またはその他の同様な消費者製品および医療製品において高く所望され、この場合には人の体への接触が関わる。好ましい態様において、本発明の不織布は35g以下、好ましくは25g以下、より好ましくは15g以下のハンド(35gsm基礎重量について)を有する。
その他の態様において、本発明の組成物(好ましくは半アモルファスポリマーは5〜12重量%のコモノマーを含み、25〜40重量%含まれる)から作られる不織布製品は、好ましくは35g/sq mにおいて15〜25gのハンド値、7gより大きい交差方向のピーク強度、500gより大きな機械方向の破壊強度、および半アモルファスポリマーが含まれないことをのぞき同一の組成物から作られる同一の製品の温度より5℃〜10℃(〜3〜6℃)低い至適結合温度を有する。
交差方向のピーク強度、機械方向のピーク強度、および至適結合温度のような生地(繊維)伸び特性に基づく特性を含む生地伸び特性は、ASTM標準D1682−64を参照し、以下の修正を施して測定された。すなわち、1)2つの生地クランプの間の距離は3インチ(7.62cm)に替えて5インチ(12.7cm)、2)平坦な金属製の上部および下部グリップに替えて金属製円形タイプの上部ライン・グリップおよび平坦な下部ゴム・グリップを用い、3)12インチ/分(305mm/分)に替えて5インチ/分(12.7cm/分)の移動交差ビーム速度、および4)5MDおよび8TDに替えて6MDおよび6TDの標本測定、の修正であった。生地試験のために1インチ(2.54cm)幅の生地片が機械方向および交差方向の両方向に切り取られた。機械方向の破断強度をASTM標準D−1922に従って測定した。
もう一つの態様において、柔軟なハンド、良好な生地形成、市販不織布装置の容易な運転性、および至適結合温度の低下の他に、前記ブレンド生地は満足できる伸び特性および破壊耐性も示した。
もう1つの態様において本発明は、
1.均一なブレンドを含むフィルムであり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および200dg/分以下のメルトフローレートを有し、好ましくは前記半結晶ポリマーがホモポリマーであり、好ましくはプロピレンのホモポリマーであることを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)10〜50パーセント結晶性、
b)200dg/分以下のメルトフローレート、
c)130℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残物がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mn、および
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、
前記ブレンドが
i)0.5〜100dg/分のメルトフローレート、および
ii)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、および
iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)
を有することを特徴とし、
前記フィルムが、
1)2.5〜635ミクロンの厚さ、
2)清澄剤または核形成剤の添加前に、10%以下のヘイズ、
3)85以上の45度グロス、
4)860〜205MPaの1°セキャント伸び係数、
5)1.57g/ミクロン以上の機械方向のエルメンドルフ破断、
6)1.57g/ミクロン以上の交差方向のエルメンドルフ破断、および
7)2.7J以上の23℃における総エネルギー衝撃
を有することを特徴とするフィルムに関する。
2.コモノマー含量の差異が10重量%以下である1項のフィルム。
3.前記半アモルファスのコポリマーの組成分布が90以上である1項または2項のフィルム。
4.2.16g/ミクロン以上の機械方向エルメンドルフ破断を有する1項〜3項のいずれかのフィルム。
5.4J以上の総エネルギー衝撃を有する1項〜4項のいずれかのフィルム。
6.0.12J/ミクロン以上のパンク・エネルギーを有する1項〜5項のいずれかのフィルム。
7.518MPa以下の1%セキャント伸び係数を有する1項〜6項のいずれかのフィルム。
8.5%以下、好ましくは4%以下、好ましくは3%以下、好ましくは2%以下、好ましくは1%以下、好ましくは0.5%以下のヘイズを有する1項〜7項のいずれかのフィルム。
9.88単位以上、好ましくは90単位以上の45度グロスを有する1項〜8項のいずれかのフィルム。
10.690MPa以下の1%セキャント伸び係数、1.77g/ミクロン以上のMDエルメンドルフ破断、2%以下のヘイズ、88単位以上の45度グロス、および4J以上の23℃における総エネルギー衝撃を有する1項〜9項のいずれかのフィルム。
11.518MPa以下の1%セキャント伸び係数、2.16g/ミクロン以上のMDエルメンドルフ破断、2%以下のヘイズ、88単位以上の45度グロス、および4.75J以上の23℃における総エネルギー衝撃を有する1項〜10項のいずれかのフィルム。
12.前記ブレンドが85%以上、好ましくは100%以上、好ましくは150%以上のパーマネント・セットを有する1項〜11項のいずれかのフィルム。
13.均一なブレンドを含む成形製品であり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および200dg/分以下のメルトフローレートを有する半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)10〜50パーセント結晶性、
b)200dg/分以下のメルトフローレート、
c)130℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mn、および
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、
前記ブレンドが
i)0.5〜100dg/分のメルトフローレート、および
ii)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、
iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、および
iv)1mm厚の射出成形チップ上で測定して12%以下のヘイズ
を有することを特徴とし、
前記成形製品が、
1)250μm〜10mmの厚さ、
2)1035MPa以下の23℃における1%セキャント弾性係数、
3)11.3J以上の23℃におけるガートナー衝撃強度、および
4)5.6J以上の0℃におけるガートナー衝撃強度
5)1.57g/ミクロン以上の機械方向のエルメンドルフ破断、
6)1.57g/ミクロン以上の交差方向のエルメンドルフ破断、および
7)2.7J以上の23℃における総エネルギー衝撃
を有することを特徴とする成形製品に関する。
14.53J/m以上の23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有する13項の成形製品。
15.22.6J以上の23℃におけるガートナー衝撃強度を有する13項または14項の成形製品。
16.80J/m以上の23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有する13項〜15項のいずれかの成形製品。
17.22.6J以上の23℃におけるガートナー衝撃強度を有し、不合格品が柔軟モードに属する13項または14項の成形製品。
18.1000%以上の23℃における極限伸びを有する13項〜17項のいずれかの成形製品。
19.コモノマー含量における差異が10重量%以下である13項〜18項のいずれかの成形製品。
20.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上である13項〜19項のいずれかの成形製品。
21.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上であり、コモノマー含量における差異が10重量%以下である13項〜20項のいずれかの成形製品。
22.690MPa未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有する13項〜21項のいずれかの成形製品。
23.前記ブレンドが10%未満、好ましくは7.5%未満、好ましくは6%未満のヘイズを有する13項〜22項のいずれかの成形製品。
24.690MPa未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有し、1000%より大きな23℃における極限伸びを有し、22.6Jより大きな23℃および0℃の両温度におけるガードナーを有し、27.1Jより大きな23℃および0℃の両温度における計装化試験衝撃(Instrumented impact)を有する13項〜23項のいずれかの成形製品。
25.690MPa未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有し、80J/mより大きな23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有し、全て柔軟モードにおける失敗を伴う27.1Jより大きな23℃および0℃の両温度における計装化試験衝撃を有する13項〜24項のいずれかの成形製品。
26.前記ブレンドが85%以上のパーマネント・セットを有する13項〜25項のいずれかの成形製品。
27.前記ブレンドが150%以上のパーマネント・セットを有する13項〜25項のいずれかの成形製品。
28.前記半結晶ポリマーがプロピレン・ホモポリマーである13項〜27項のいずれかの成形製品。
29.前記半アモルファスポリマーが10〜40J/gの溶融熱を有する13項〜28項のいずれかの成形製品。
30.前記半結晶ポリマーが125〜160℃の融点を有する13項〜29項のいずれかの成形製品。
31.前記半アモルファスポリマーが35〜100℃の融点を有する13項〜30項のいずれかの成形製品。
32.均一なブレンドを含む不織布であり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および2000dg/分以下のメルトフローレートを有し、好ましくは前記半結晶ポリマーがホモポリマーであり、好ましくはプロピレンのホモポリマーであることを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)50パーセント未満の結晶性、
b)200dg/分以下のメルトフローレート、
c)130℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残物がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mn、および
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、
前記ブレンドが
i)1〜2000dg/分のメルトフローレート、および
ii)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、
iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、および
iv)1mm厚の射出成形チップ上で測定して12%以下のヘイズ
を有することを特徴とし、
前記不織布が、
1)35g/sm生地について40g以下のハンド、および
2)前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より5℃以上低い最適結合温度
を有することを特徴とする不織布に関する。
33.30g以下、好ましくは20g以下、好ましくは15g以下の35g/sm生地におけるハンドを有する32項の不織布。
34.前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より7.5℃以上低い最適結合温度を有する32項または33項の不織布。
35.前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より10℃以上低い、好ましくは12.5℃以上低い、好ましくは15℃以上低い、好ましくは17.5℃以上低い、好ましくは20℃以上低い最適結合温度を有する32項〜34項のいずれかの不織布。
36.35g/smにおいて、30g以下のハンドおよび3180gフォース以上の最適結合下のTDピーク伸び荷重を有する32項〜35項のいずれかの不織布。
37.コモノマー含量における差異が10重量%以下である32項〜36項のいずれかの不織布。
38.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上である32項〜37項のいずれかの不織布。
39.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上であり、コモノマー含量における差異が10重量%以下である32項〜38項のいずれかの不織布。
40.前記ブレンドが10%未満、好ましくは7.5%未満、好ましくは6%未満のヘイズを有する32項〜39項のいずれかの不織布。
41.前記ブレンドが1〜5000ppmの滑り剤を含む32項〜40項のいずれかの不織布。
42.前記ブレンドが核形成剤を含む32項〜41項のいずれかの不織布。
43.前記ブレンドが、アジピン酸、安息香酸、これらの酸の金属塩、ソルビトール類、および3,4−ジメチルベンジリデンソルビトールからなる群から選択される核形成剤をさらに含む32項〜42項のいずれかの不織布。
44.均一なポリマー・ブレンドであり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)8〜35パーセント以下の結晶性、
b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残物がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mnを有し、
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
ここで前記ブレンドが、
a)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
b)20%以下のヘイズ、
c)1〜50dg/分のメルトフローレート、および
d)任意に、45℃以上の熱たわみ温度(heat deflection temperature)
を有することを特徴とするブレンド。
45.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が85%以上、好ましくは90%以上であり、コモノマー含量における差異が20重量%以下、好ましくは10重量%以下である44項の組成物。
46.前記ブレンドが85%以上、好ましくは100%以上、好ましくは150%以上のパーマネント・セットを有する44項または45項の組成物。
47.前記ブレンドが1〜5000ppmの滑り剤を含む44項〜46項のいずれかの組成物。
48.前記ブレンドが核形成剤を含む44項〜47項のいずれかの組成物。
49.前記半結晶ポリマーがプロピレン、およびエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、およびデセンからなる群から選択される1または複数のコモノマーを1〜3重量%含む44項〜48項のいずれかの組成物。
50.前記半結晶ポリマーがプロピレン・ホモポリマーである44項〜49項のいずれかの組成物。
51.前記半アモルファスポリマーが10〜40J/gの融解熱を有する44項〜50項のいずれかの組成物。
52.前記半アモルファスポリマーが35〜100℃の融点を有する44項〜51項のいずれかの組成物。
53.均一なポリマー・ブレンドを含むフィルムであり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)8〜35パーセント以下の結晶性、
b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mnを有し、
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
ここで前記ブレンドが、
a)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
b)20%以下のヘイズ、および
c)0.5〜100dg/分のメルトフローレート
を有し、
1)0.1〜25mil(2.5〜635ミクロン)の厚さ、
2)清澄剤または核形成剤の添加前に、20%以下のヘイズ、
3)860〜205MPaの1%セキャント弾性係数、
4)1.57g/ミクロン以上の機械方向のエルメンドルフ破断、
5)1.57g/ミクロン以上の交差方向のエルメンドルフ破断、および
7)2.7J以上の23℃における総エネルギー衝撃
を有することを特徴とするフィルム。
54.コモノマー含量における差異が10重量%以下である53項のフィルム。
55.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上である53または54項のフィルム。
56.2.16g/ミクロン以上の機械方向エルメンドルフ破断を有する53項〜55項のいずれかのフィルム。
57.4J以上の総エネルギー衝撃を有する53項〜56項のいずれかのフィルム。
58.0.12J/ミクロン以上のパンク・エネルギーを有する53項〜57項のいずれかのフィルム。
59.518MPa以下の1%セキャント伸び係数を有する53項〜58項のいずれかのフィルム。
60.5%以下、好ましくは2%以下、好ましくは1%以下のヘイズを有する53項〜59項のいずれかのフィルム。
61.88単位以上の45度グロスを有する53項〜60項のいずれかのフィルム。
62.690MPa以下の1%セキャント伸び係数、1.77g/ミクロン以上のMDエルメンドルフ破断、2%以下のヘイズ、88単位以上の45度グロス、および4J以上の23℃における総エネルギー衝撃を有する53項〜61項のいずれかのフィルム。
63.518MPa以下の1%セキャント伸び係数、2.16g/ミクロン以上のMDエルメンドルフ破断、2%以下のヘイズ、88単位以上の45度グロス、および4.75J以上の23℃における総エネルギー衝撃を有する53項〜62項のいずれかのフィルム。
64.前記ブレンドが85%以上、好ましくは100%以上、好ましくは150%以上のパーマネント・セットを有する53項または63項のいずれかのフィルム。
65.前記ブレンドが1〜5000ppmの滑り剤を含む53項〜64項のいずれかのフィルム。
66.前記ブレンドが核形成剤を含む53項〜65項のいずれかのフィルム。
67.前記半結晶ポリマーがプロピレン、およびエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、およびデセンからなる群から選択される1または複数のコモノマーを1〜3重量%含む53項〜66項のいずれかのフィルム。
68.前記半結晶ポリマーがプロピレン・ホモポリマーである53項〜67項のいずれかのフィルム。
69.前記半アモルファスポリマーが10〜40J/gの融解熱を有する53項〜68項のいずれかのフィルム。
70.前記半アモルファスポリマーが35〜100℃の融点を有する53項〜69項のいずれかのフィルム。
71.均一なポリマー・ブレンドを含む繊維であり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)8〜35パーセント以下の結晶性、
b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残物がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mnを有し、
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
ここで前記ブレンドが
1)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
2)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
3)20%以下のヘイズ、および
4)1〜50dg/分のメルトフローレート
を有し、
ここで前記繊維が
1)35g/sm生地基礎重量の紡糸生地に変換されたとき、40g以下のハンド
を有することを特徴とする繊維。
72.均一なポリマー・ブレンドを含む不織布であり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)8〜35パーセントの結晶性、
b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mn、
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
ここで前記ブレンドが
a)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
b)20%以下のヘイズ、および
c)1〜2000dg/分のメルトフローレート
を有し、
ここで前記不織布が
1)35g/sm生地について40g以下のハンド、および
2)前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より5℃以上低い最適結合温度
を有することを特徴とする不織布。
73.30g以下、好ましくは20g以下、好ましくは15g以下の35g/sm生地におけるハンドを有する72項の不織布。
74.前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より7.5℃以上低い最適結合温度を有する72項または73項の不織布。
75.前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より10℃以上低い、好ましくは12.5℃以上低い、好ましくは15℃以上低い、好ましくは17.5℃以上低い、好ましくは20度以上低い最適結合温度を有する73項〜74項のいずれかの不織布。
76.35g/smにおいて、30g以下のハンドおよび3180gフォース以上の最適結合下におけるTDピーク伸び荷重を有する72項〜75項のいずれかの不織布。
77.コモノマー含量における差異が10重量%以下である71項の繊維または72項〜76項のいずれかの不織布。
78.半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上である71項の繊維または72項〜77項のいずれかの不織布。
79.半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上であり、コモノマー含量における差異が10重量%以下である71項の繊維または72項〜78項のいずれかの不織布。
80.10%未満、好ましくは7.5%未満、好ましくは6%未満のヘイズを有する71項の繊維または72項〜79項のいずれかの不織布。
81.前記ブレンドが1〜5000ppmの滑り剤を含む71項の繊維または72項〜80項のいずれかの不織布。
82.前記ブレンドが、アジピン酸、安息香酸、これらの酸の金属塩、ソルビトール類、および3,4−ジメチルベンジリデンソルビトールからなる群から選択される核形成剤をさらに含む71項の繊維または72項〜81項のいずれかの不織布。
83.均一なポリマー・ブレンドを含む成形製品であり、該ブレンドが
1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
a)8〜35パーセント以下の結晶性、
b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
d)85重量%以上のポリマーが溶解性の1または2の隣接する2つの分画として分離され、ポリマーの残物がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であり、これらの各分画が前記コポリマーの平均重量コモノマー含量に対して20重量%以下の差異しか有しない重量%コモノマー含量を有することを特徴とする分子間組成分布、
e)1.5〜4のMw/Mn、
f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
ここで前記ブレンドが、
i)0.5〜200dg/分の溶融速度、および
ii)任意に、前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、および
iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
iv)1mm厚の射出成形チップ上での測定で12%以下のヘイズ、および
v)任意に、45℃以上の熱たわみ温度
を有し、
ここで前記成形製品が
1)250μm〜10mmの厚さ、
2)1035MPa以下の23℃における1%セキャント弾性係数、
3)11.3J以上の23℃におけるガードナー衝撃強度、および
4)5.6J以上の0℃におけるガードナー衝撃強度
を有することを特徴とする成形製品。
84.53J/m以上の23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有する83項の成形製品。
85.22.6J以上の23℃におけるガートナー衝撃強度を有する83項または84項の成形製品。
86.80J/m以上の23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有する83項〜85項のいずれかの成形製品。
87.22.6J以上の23℃におけるガートナー衝撃強度を有し、不合格品が柔軟モードに属する83項〜86項のいずれかの成形製品。
88.1000%以上の23℃における極限伸びを有する83項〜87項のいずれかの成形製品。
89.コモノマー含量における差異が10重量%以下である83項〜88項のいずれかの成形製品。
90.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上である83項〜89項のいずれかの成形製品。
91.前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90%以上であり、コモノマー含量における差異が10重量%以下である83項〜90項のいずれかの成形製品。
92.690MPa未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有する83項〜91項のいずれかの成形製品。
93.前記ブレンドが10%未満、好ましくは7.5%未満、好ましくは6%未満のヘイズを有する83項〜92項のいずれかの成形製品。
94.690MPa未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有し、1000%より大きな23℃における極限伸びを有し、22.6Jより大きな23℃および0℃の両温度におけるガードナーを有し、27.1Jより大きな23℃および0℃の両温度における計装化試験衝撃(Instrumented impact)を有する83項〜93項のいずれかの成形製品。
95.690MPa未満の23℃における1%セキャント弾性係数を有し、80J/mより大きな23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有し、27.1Jより大きな23℃および0℃の両温度における計装化試験衝撃を有し、不合格品が柔軟モードに属する83項〜94項のいずれかの成形製品。
96.前記ブレンドが85%以上、好ましくは100%以上、好ましくは125%以上、好ましくは150%以上のパーマネント・セットを有する83項〜95項のいずれかの成形製品。
97.前記半結晶ポリマーがプロピレン・ホモポリマーである83項〜96項のいずれかの成形製品。
98.前記半アモルファスポリマーが10〜40J/gの溶融熱を有する83項〜97項のいずれかの成形製品。
99.前記半結晶ポリマーが125〜160℃の融点を有する83項〜98項のいずれかの成形製品。
100.前記半アモルファスポリマーが35〜100℃の融点を有する83項〜99項のいずれかの成形製品。
以下、実施例に基づき、本発明についてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
Mw、Mn、Mzは、上述のようにゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。ムーニー粘度はASTM D1646に従って測定する。メルトフローレートは2.16kg荷重下230℃においてASTM D1238に従って測定した。
エチレン重量は以下のように測定した。薄い均一なフィルムを約150℃以上の温度で圧縮し、次にパーキン・エルマー社PE1760赤外吸収測定器に載せた。全サンプルの600cm-1〜4000cm-1までの完全スペクトルを記録し、エチレンのモノマー重量%は以下の式に従って計算した。すなわち、エチレン重量%=82.585−111.987X2(式中、Xは、1155cm-1におけるピーク高と、722cm-1または732cm-1のいずれか高いほうにおけるピーク高との比である。)である。
ガラス転移温度(Tg)、β緩和、損失係数(E’’)および保存係数(E’)を動機械学的熱分析(DMTA)により測定した。用いた装置はTAインスツルメンツ社(デラウエア州ニューキャスル)製の流動計測個体分析器(Rheometrics Solid Analyzer)II(RSAII)であった。この装置を引張モードで操作し、成形した長方形サンプルを用いた。サンプル条件は、0.1%引張、1Hz周波数、および2℃分加熱速度で、−135℃からサンプルの融点までの範囲を測定した。サンプルは約200℃で成形した。代表的なサンプルの大きさは、23mm長×6.4mm幅×サンプルに依存する0.25mm〜0.7mmの厚さ、であった。tanδはE’’/E’の比であり、E’は保存係数、E’’は損失係数である。これらのDMTA試験の結果は保存係数(E’)および損失係数(E’’)である。保存係数は保存エネルギーへの材料の弾性応答および性能を測定し、損失係数は放散エネルギーへの材料の粘性応答および性能を測定する。E’’/E’比(=tan[δ])は材料の減衰性能の測定値を示す。エネルギー放散の機序(すなわち、緩和モード)はtan[δ]におけるピークとして示し、温度機能としてのE’の低下と関連している。E’の報告値に関する不確実性は、成形プロセスによりもたらされる変動のため±10%のレベルと期待される。
結晶化温度(Tc)、融点(Tm)および溶融熱(Hf、ΔH、またはΔHf)を示差熱分析(DSC)を用いて測定した。この分析はTAインスツルメンツ社製MDSC2920またはパーキン・エルマー社製DSC7を用いて行った。代表的に、6〜10mgの成形ポリマーまたは可塑化ポリマーをアルミニウム皿に入れて密閉し、室温で装置にかけた。10℃/分の加熱速度で融点より少なくとも30℃高い温度までサンプルを加熱することにより、溶融データ(第1熱)を得た。これにより、任意の成形に入った方向および圧力と同様に熱履歴により影響され得る、成形時の条件下の溶融挙動についての情報が得られる。熱履歴を破壊するため、次に前記サンプルをこの温度で10分間維持した。10℃/分の冷却速度で溶融物から結晶化温度より少なくとも50℃低い温度までサンプルを冷却することにより、結晶化データを得た。代表的に、前記ブレンド・サンプルを−25℃まで冷却した。このサンプルを次に10分間この温度に維持し、追加の溶融データ(第2熱)を得るために最終的に10℃/分で加熱した。表に掲載されたブレンドの溶融温度は、特記しない限り第2熱からのピーク溶融温度である。多数のピークを示すポリマーについて、最も高い溶融ピーク温度が報告されている。曲線下の面積は、結晶化度の計算に用いることができる溶融熱(ΔHf)を決定するために用いられた。189J/gという値を100%結晶ポリプロピレンについての平衡溶融熱として用いた。プロピレン・ポリマーのパーセント結晶化度は、式[曲線下面積(J/g)/189(J/g)]×100を用いて計算される。
ブレンドのヘイズ(総および内部)を1mm厚の射出成形ヘイズチップ・サンプル上でASTM D−1003に従って測定した。2500ppmのビス−3,4−ジメチルベンジリデンソルビトール(DMDBSとも呼ばれ、ミリケン・ケミカルズ社製ミラッド3988として入手可能)を1mmチップサンプルに成形する前にブレンドと混合した。本発明のブレンドはヘイズ試験のために清澄剤と混合されるが、本発明の最終製品(フィルム、成形部品、繊維、不織布、その他)は、清澄剤または核形成剤を含むことも、含まないこともできる。最終製品のヘイズもASTM D−1003に従って測定された。内部ヘイズは、表面の関連するいかなる寄与も含まないフィルムまたは成形製品の固有のヘイズ度のことをいう。表面の位相幾何学的効果からヘイズへのいかなる寄与も排除するために、1または複数の表面をASTM認可不活性液体で被覆した。最終的なヘイズ値は内部ヘイズと呼ばれる。表面の位相幾何学的効果を含むヘイズ測定値は総ヘイズと呼ばれる。特記しないかぎり、本発明に示すヘイズは総ヘイズ値である。
実施例1 半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー(SAPEC)を形成する共重合
連続重合を溶媒としてヘキサンを用いて9L連続流動撹拌タンク反応槽中で行った。液体の満ちた反応槽は9分の滞留時間を有し、圧力は700kPaに維持された。混合したヘキサン、エチレン、およびプロピレンを、反応槽に入れる前に重合熱を除くために約−30℃に予め冷却した。触媒/活性化剤のトルエン溶液および捕捉剤のヘキサン溶液を別々に連続的に反応槽に入れ、重合を開始した。反応槽温度を目的分子量に応じて35〜50℃に維持した。一定の反応槽温度を維持するため、重合速度に応じて原料温度を変動させた。重合速度は0.5kg/時間〜4kg/時間に変動した。ヘキサン(30kg/時間)をエチレン(717g/時間)およびプロピレン(5.14kg/時間)と混合し、反応槽に供給した。反応槽へのエチレンおよびプロピレン原料のレベルを変えることにより、異なるポリマー組成物を得ることができた。N’,N’−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸を用いて1:1のモル比で活性化された重合触媒であるジメチルシリル架橋ビス−インデニルハフニウムジメチルを0.0135g/時間の速度で導入した。トリイソブチルアルミニウムの希釈溶液を触媒停止剤の捕捉剤として導入した。触媒1モルあたり約111モルの速度が本重合に適当であった。定常的な重合の5つの滞留時間後に、この重合で製造されたポリマーの代表的なサンプルを回収した。ポリマー溶液は頭頂部から取り出し、次にポリマーを分離するために水蒸気蒸留に付された。重合速度は3.7kg/時間と測定された。本発明の全てのプロピレン−エチレン・コポリマー(SAPECs)は、5重量%〜12重量%の範囲にエチレンを取り込んだコポリマーを製造するために調整されたエチレンおよびプロピレン原料を有する。ポリマーの分子量は反応槽温度を変化させるか、重合速度に対する総モノマー供給速度比を変化させるか、いずれかにより変動させた。ジエンのヘキサン溶液を調製し、必要な容量を測定することにより、ターポリマー重合(terpolymerization)用のジエンを反応槽に入る混合原料流に添加した。
上述の実施例1に記載された方法において、1つの半アモルファスのプロピレン−エチレン・コポリマー(SAPEC−1)が合成された。このコポリマーは、後述するように本発明のブレンドを調製するために用いられる。概要を前述した重合操作により合成された、その他のSAPECsも表1に示す。これらのうち、あるものは5〜12重量%のエチレン取り込みを有するが、他のものは12重量%を超えるエチレン含量(本発明の半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー)を有する。表1に特徴データを示す。
キラルなメタロセンに基づいた触媒により誘導される、半アモルファスプロピレン−エチレン・コポリマーは狭い分子内および分子間の組成分布を有する。ポリマーの分子間組成分布は以下のようにヘキサンにおける熱分画により決定される。約30gの結晶性プロピレン−エチレン・コポリマーを幅が約1/8インチ(0.32cm)の小さなキューブに切り出し、次に50mgのイルガノックス1076抗酸化剤(チバ・ガイギー社製)を含むスクリュー・キャップで閉じられた厚壁ガラス瓶に導入した。425mLのヘキサン(ノルマルヘキサンおよびイソ異性体の混合物)を瓶内容物に添加し、密栓した瓶を24時間23℃で維持した。この時間の終わりに溶液をデカンテーションし、残渣をさらに24時間、追加のヘキサンで処理した。この時間の終わりに2つのヘキサン溶液を合わせて溶媒留去し、23℃で溶解性のポリマー残渣を回収した。この残渣に十分なヘキサンを加えて容積を425mLとし、覆いをつけた循環水浴において24時間31℃でその瓶を維持した。この溶解性のポリマーをデカンテーションし、デカンテーションの前に追加量のヘキサンを31℃でさらに24時間かけて添加する。このようにして40℃、48℃、55℃、および62℃において溶解性の半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーの分画を、段階間で約8℃上昇した温度において得た。この溶解性のポリマーを乾燥し、重量測定し、上述のようにIR技術によって重量%エチレン含量として組成を分析した。隣接する温度上昇において得られる溶解性分画は、上記明細書における隣接する分画である。異なる代表的な半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーに関するデータを表2および3に示す。表2におけるEPRは半アモルファスコポリマーのような結晶性プロピレン種を含まないエチレン・プロピレンゴムである。このEPRは47%のエチレン、28のムーニー粘度(127℃においてML1+8)、および2.3のGPCポリ分散性(Mw/Mn)を有する。これはエクソンモービル・ケミカル社(テキサス州ヒューストン)製の商品名ヴィスタロン(商標)457として入手できた。
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表1に記載の半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーSAPEC−1をメタロセンに基づくプロピレン・ホモポリマーと併せて、後述するように異なるブレンド組成物を製造した。SAPEC−1を、ポリプロピレンと溶融ブレンドする前に、初めにビスブレーキング(visbroken)して25〜30dg/分の範囲のMFRとした。ビスブレーキングは、プロピレン・ポリマーのメルトフローレートを上昇させるために広く用いられ、よく認められた操作である。この操作は典型的に、特定量の過酸化物[例えば、アクトフィナ社有機過酸化物部門(ペンシルベニア州、フィラデルフィア)のルペロクス101として入手可能な2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン]の存在下でプロピレン・ポリマーを溶融混合することを含む。この量は所望のMFR上昇度に依存する。さらに結晶性を与えるために、ビスブレーキングをポリプロピレン(下記実施例2に記載されるSAPECおよびメタロセンに基づくプロピレン・ホモポリマーの60/40ブレンド)の存在下で行った。ポリプロピレンの存在は、水浴中に押出された糸の迅速な固化をもたらすことにより押出における混合工程、糸からペレットへの簡易切断工程、および移送ラインを通したペレットの自由な移動を助ける。
実施例2 結晶性プロピレン−エチレン・コポリマー(SAPEC−1)のビスブレーキング
ビスブレーキングの間に半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーとともに用いられるポリマーはメタロセン触媒を用いて製造され、〜12dg/分のMFRおよび183,000の分子量(Mw/Mn=2.1)を有するプロピレン・ホモポリマー、すなわち、N,N−ジエチルアニリントリス(パーフルオロフェニル)ホウ素のケイ素結合活性化剤で活性化されたrac−ジメチルシラジイルビス−(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジメチルである。この重合は110kT/annumライン上で行われた。この商業ラインは2反応槽連続撹拌タンクの嵩高い液相プロセスを含んだ。この触媒において、ジルコニウム負荷は約0.11重量%であり、ホウ素負荷は約0.12重量%である。反応槽は重合熱を除去する蔽いが装備された。反応槽温度は、先頭の反応槽で74℃(165°F)、末端の反応槽で68℃(155°F)に設定された。触媒は約1.7lb/時間(0.77kg/時間)の速度で供給された。トリエチルアルミニウム(TEAL:15重量%ヘキサン溶液として反応槽に供給された)は、両反応槽への供給される全プロピレンに基づいて20ppmの濃度で捕捉剤として用いられた。上述の触媒およびケイ素結合活性化剤は鉱物油中に10%スラリーとして供給され、プロピレンを含む反応槽に流れ込んだ。プロピレン・モノマーを、先頭の反応槽に30,000lb/時間(13620kg/時間)の速度で、末端の反応槽に14,000lb/時間(6356kg/時間)の速度で供給した。水素を、約0.18モル%に分子量を制御するためにこれらの反応槽に添加した。反応槽中のスラリー濃度は約48%であった。反応槽における全滞留時間は約5.5時間であった。ポリマー生成速度は先頭の反応槽において約15,200lb/時間(6900kg/時間)、末端の反応槽において7000lb/時間(3178kg/時間)であった。最終ポリマー生成物を分離・回収するために、反応槽生成物を顆粒操作システムを通して排出した。運転中の触媒活性は11,000lb/時間と測定された。反応槽から排出されたポリマーは約12dg/分(GPCによりMw183,000、Mw/Mn2.1、Mz/Mw1.7)のMFRを有した。最終ポリマー生成物の69%は第1段階から誘導され、最終生成物の31%は第2段階から誘導された。このポリマーは900ppmのイルガノクス−1076安定装置(チバ・ガイギー社製)および250ppmのステアリン酸カルシウム中性化剤で溶融均一化され、ペレット化された。上述の12MFRプロピレン・ホモポリマーを含むSAPEC−1のブレンドにビスブレーキングを行った。ブレンド比は60重量%SAPEC−1および40重量%プロピレン・ホモポリマーであった。ビスブレーキングは単一スクリュー(スクリュー直径60mm、L/D比24:1、混合スクリュー)を備えたライフェンハウザー製押出し機により実施した。450ppmのルプロクス101ペルオキシドを添加した。溶融温度は429°F(220℃)であった。ビスブレーキングしたブレンド生成物(実施例2−1に示す)のMFRは29.5dg/分であった。
実施例3 半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーおよびプロピレン・ホモポリマーのブレンドの調製
実施例2−1の上記ビスブレーキングしたブレンド生成物は、表4に示されるいくつかのブレンドを製造するために、24dg/分(ASTM1238、2.16kg、230℃)のMFR、0.9g/cc(ASTM D792)の密度、および2のMw/Mnを有し、商品名ACHIEVE(商標)3854としてエクソンモービル・ケミカル・カンパニー社(テキサス州ヒューストン)から入手できるメタロセンに基づいたプロピレン・ホモポリマーと溶融混合した。これらのブレンドは、10、25、33.3、およびうわ重量%のビスブレーキングしたSAPEC−1コポリマーを含み、残りの成分はビスブレーキングの間に用いられる前記のプロピレン・ホモポリマーおよびACHIEVE3854であった。1000ppmのイルガノクス−2215安定装置(チバ・ガイギー社製)を、これらブレンドの溶融均一化の間に用いた。これらのブレンドに関する特性データを表5に示す。分子量値はブレンドが狭い分子量分布を有することを示している。この点は、両成分がメタロセンに基づく触媒により得られ、類似のMFRを有することから、驚くに値しない。DSCデータは、ブレンド中の結晶性プロピレン−エチレン・コポリマーのレベル上昇につれ、全体の結晶性が低下することを示している。また、DSCデータはあるブレンドにおいて清澄剤(核形成剤)の存在を反映している。
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実施例4−1および4−5のブレンドは全て10.7重量%のエチレンを含む半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーSAPEC−1から誘導される。実施例4−1および4−5のブレンドは完全な混合系である。この混和性により、均一の単一相ブレンド系が形成される。この代表例が図1に示され、この中では3つのブレンド組成物(10、25、および40重量%半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー)について温度に対するtanδ(DMTA測定からのE’’/E’)がプロットされている。図1はβ緩和(例えば、Tg)領域におけるtanδ応答を示している。3組成物のすべてについて、各均一なブレンドのTgに対応する、単一のピークのみが観察される。結晶性プロピレン−エチレン・コポリマー量の上昇に伴ったピーク温度の低下が認められる。このピーク温度は、ニートのポリプロピレン(〜0℃)およびニートの半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー(〜−25℃)のそれぞれのTgの間にあたる。この均一な形態は図2に示される原子間力顕微鏡(AFM)のマイクログラフから直接観察することができる。このマイクログラフは40%の半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーを含むブレンドについてのものである。図は射出成形ASTMバーの断面の形態を示している。
実施例4 実施例4−2〜4−5のブレンドからの成形部品の加工
実施例4−2〜4−5のブレンドを、試験標本を製造するために射出成形した。標準ASTM試験データについて、一群のASTM試験標本(例えば、伸び試験用のダンベルバー、ガードナー衝撃試験用の円形ディスクなど)を製造する鋳型を用いた。用いられた他の鋳型で、ヘイズ測定用のヘイズチップ(1mm厚)および計装化試験用の4インチ(101.6mm)円形ディスク(ジェネラル・リサーチ・コーポレーション社(カリフォルニア州、サンタ・パーバラ)製SFSダイナタップ8250)を製造した。成形は、ポリプロピレン用のASTM成形条件(D4101−01a)を用いて120トン・バン・ドーン注入プレス(HTシリーズ、トグル・クランプ射出成形機)上で行った。
実施例5 成形部品特性
以下の試験操作を成形部品特性の測定に用いた。
ASTM D−1003に従ったヘイズ(総および内部ヘイズ)
45度角におけるASTM D−2457に従ったグロス
ASTM D−638に従った生成伸び強度
ASTM D−638に従った生成引張および延伸強度
ASTM D−638に従った極限伸び強度
ASTM D−638に従った極限引張および延伸強度
ASTM D−638に従ったヤング係数
ASTM D−790Aに従った1%セキャント弾性係数
ASTM D−648に従い、1.8MPa(264psi)において測定される熱変形温度
ASTM D−5420に従った(異なる温度における)ガードナー衝撃強度
ASTM D−256に従った(異なる温度における)ノッチド・イゾッド衝撃強度
ASTM D−3763に従った(異なる温度における)計装化試験衝撃強度
実施例4−2〜4−5のブレンドについての成形部品特性を表6に示す。同様の全エチレン・コモノマー含量の従来のチーグラー・ナッタ・ランダム・コポリマーについての相当する測定特性を表7に示す。コンパレータとして選択されたランダム・コポリマーはPP9505E1(30MFR、3重量%エチレン)およびPP9074Med(24MFR、2.8重量%エチレン)であった。これらのランダム・コポリマーはいずれもエクソン・モービル・ケミカル・カンパニー社(テキサス州、ヒューストン)からの市販製品であり、成形部品製品として広く用いられている。
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全て清澄化された生産物である実施例4−3(2.7重量%エチレン)、実施例4−5(4.3重量%エチレン)およびランダム・コポリマーPP9505E1(3.0重量%エチレン)の比較を図3に示す。
図3では、8成形部品特性を比較する。[実施例4−3(三角形)、実施例4−5(ダイアモンド形)、およびPP9505E1(正方形)]。頭頂から出発して時計回りに移動し、ランダム・コポリマーであるコンパレータPP9505E1に対する実施例4−3および4−5について以下の観察がなされた。
i. 実施例ブレンドについての改善された伸び挙動;RCPコンパレータについて部分破断(2/5)に対して、1000%へのインストロン伸張に続く破断なし(0/5)
ii. より柔軟で低い係数の成形製品
iii. 改善された23℃におけるガードナー衝撃耐性(PP9505E1について11/11のブリッスル・シャッター(bristle shatter)失敗を伴う73.9in.lbに対する、実施例4−3について11/13の柔軟モード失敗を伴う232in.lb、および実施例4−3について13/13の柔軟モード失敗を伴う224in,lb)
iv. 改善された0℃におけるガードナー衝撃耐性(PP9505E1について13/13のブリッスル・シャッター(bristle shatter)失敗を伴う<10in.lbに対する、実施例4−3について12/12のブリッスル・シャッター失敗を伴う67.3in.lb、および実施例4−5について8/12の柔軟モード失敗を伴う240.7in,lb)
v. 実施例ブレンド(PP9505E1についての53.6℃に対する、実施例4−3および4−5についてのそれぞれ48.5℃および42.1℃)についての(264psiにおける)低い熱変形耐性
vi. & vii.
実施例ブレンドについての改善された23℃および0℃の両方におけるノッチド・イゾッド耐性;23℃における実施例4−3についての完全破断を伴う1.57ft.lb/in;実施例4−5についての破断なし;PP9505E1についての完全破断を伴う0.76ft.lb/in
viii. PP9505E1に対する、実施例ブランド4−3および4−5についての同等以下のヘイズ(より良い清澄度)
熱変形耐性以外に、両実施例ブレンドは前記ランダム・コポリマー・コンパレータの改善特性を示す。25重量%の半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー(2.7重量%総エチレン)を含む実施例4−3が、RCPコントロールPP9505E1(3.0重量%エチレン)に対して改善された強靭性、改善された柔軟性、および匹敵する
清澄性を示すことに注意すべきである。30および40重量%のブレンド濃度においては、強靭性(0℃まで)、清澄性、および柔軟性(低い係数)の所望の特性はさらにより好ましいものである。実施例4−5ブレンドにより明らかなように、著しい強靭性(0℃まで柔軟)、柔軟性(≦100kpsi(690MPa)の弾性係数)および清澄性(1mmヘイズチップ上で<9%ヘイズ)が40重量%半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーのブレンドから得られる。実施例4−3(25重量%%半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー;2.7重量%総エチレン)および実施例4−5(40重量%%半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー;4.3重量%総エチレン)の特性を市販のランダム・コポリマーPP9074Medのそれと比較すると、同様の好ましい組合せが得られる。同様のエチレン含量における実施例4−3より良い伸び特性を有し、より柔軟であり、23℃および0℃の両方における僅かに良い強靭性を有し、より低いヘイズを有する。40重量%の%半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー(4.3重量%総エチレン)において、実施例4−5は柔軟性、0℃までの強靭性、および低いヘイズという重要な特性において更にかなり優れている。
実施例6 実施例4−1のブレンドからの繊維およびスパンボンド生地の加工
繊維形成性能を評価するために、まず実施例ブレンドを繊維線上を走らせて部分的に配向したヤーンを作製した。ポリプロピレンACHIEVE3854をコントロール(表および図には3854としても言及されている)として用いた。その押出溶融物から繊維の束を機械的に取り上げることにより、紡錘された平調な(非光沢の、または低光沢の)部分的に配向したヤーンとして繊維を調製した。用いられたラインについての記述は米国特許5,723,217号に認めることができ、この記述は参照により本発明に取り込まれる。実施例4−1のブレンドはうまく紡錘された。ヤーン破壊(すなわち、破壊速度)前のライン速度がコントロールのそれに匹敵する4000m/分以上であった。繊維試験により、ブレンド生産物について良好な紡錘性能および繊維形成が証明された。
スパンボンド生地試験は独国ライフェンハウザー社製ライコフィル・ラインによって行われた。押出し機サイズは、長さ:直径比が30:1の70mmであった。スビネレットは4036穴のダイプレート穴を有し、各穴が0.6mmの直径をもった。連続繊維が押出され、無限ベルトに載せられ、次に一方が平坦で、他方が浮き上がった点をもつ加熱カレンダー・ロールを用いて互いに結合した。実際の結合面積は全織布表面面積の約14.5%を示した。スパンボンドプロセスに関するより多くの情報は、タンデック(テネシー大学、ノックスビル)主催の不織布ワークショップ第8回年会(1990年7月30日〜8月3日)予稿集中のエル・シー・ワッドワースおよびビー・シー・ゴスワミ著「不織布:スパンボンドおよびメルトブロープロセス」から得ることができる。生地を実施例4−1およびACHIEVE3854コントロールから製造した。実施例4−1のブレンドについて3つの生地結合温度(低温、中温、および高温)を検討した。各結合温度において17、35、および70g/sqメータ(gsm)の基礎重量を有する生地を回収した。スループットを0.3g/穴/分(gsm)に設定した。生地の感触への滑り剤の影響を評価するために、ラインでオレアミドの親バッチ(3854と%半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーのブレンド中の6重量%オレアミド、生地に3000ppmのオレアミド濃度を与えるため5重量%落とし)を用いた。この実験の説明は表8に示す。
実施例4−1のブレンドはレイコフィル・ライン上でうまく加工された。実施例4−1をACHIEVE3854の後に続け、ブレンドに含まれる半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーの33.3重量%の存在量を計測するため、押出し機の温度プロフィールには全く修正を行わなかった。このため、このブレンドの運転についてACHIEVE3854に用いられるライン条件の調整が必要であった。特に冷却空気温度、および冷却および吸引送風機速度を下げた(表8参照)。一旦3854からの移行期を抜けると安定な運転が得られた。前記生地からの繊維直径はACHIEVEコントロールからのものより少し大きかった(約1μmだけ)。当業者のオペレータは、このことが送風機速度における低下(引張力)の結果である延伸レベルの低下に反映することがわかる。本発明のこれらのブレンドの好ましい運転操作は、押出し機温度プロフィールの低下により溶融温度を低下させることになる。これにより、送風機速度を(低く)設定する必要性が避けられ、細かく高度に配向した繊維を製造するため繊維上へ働く最大引張力を実施することができる。生地「形成」(生地における繊維分布の一様性)により判断される生地外観を全てのブレンドの生地を満足させるために観察した。
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実施例7 実施例4−1のスパンボンド生地特性
これらの生地を、前述したハンドル−O−メータ装置を用いて「ハンド」について試験した。「ハンド」値(グラムで表した)は生地の感触の測定値である。柔軟性の特徴を有する生地は、ホモポリマー・ポリプロピレン(例えば、ACHIEVE3854)からの生地に比較すると、低い「ハンド」値を示すことになる。柔軟な生地ほど一般により良好なドレープ性(drapeability)(すなわち、対象をその形態に合った蔽い)を示し、より布地様の感触を有する。最適結合温度のような、機械方向(MD)および横断または交差方向(TD)におけるピーク力およびピーク延伸を含む生地伸び特性、および生地伸び特性に基づく特性は、前述のようにASTM標準D1682−64を参照して測定された。機械方向の破断力はASTM標準D−1922および5734を参照して測定された。35、70、および17gsm生地についてのハンド−O−メータによる結果を表9に示す。35gsmのデータを図4にプロットする。生地伸び特性を表10に示す。17gsm生地についての結合曲線を図5に示す。最後に35gsm生地上の生地破断データ(MD破断)を表11に示す。
Figure 0004782800
Figure 0004782800
Figure 0004782800
これらの表および図を見ると、ホモポリマーACHIEVE3854への半アモルファス?プロピレン−エチレン・コポリマー(SAPEC−1)の添加により生地ハンドの実質的な低下が生じる。均一性ブレンド生成物の生地は、ニートのポリプロピレン生地を超える柔軟で美的満足を与える感触および改善されたドレープ性を示す。35gsm生地について20g以下、好ましくは15g以下のハンド値が業界では望まれる。このような目標は半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーおよびプロピレン・ホモポリマーの正しい比率の均一なブレンドにより達成される。柔軟性および生地感触は、業界で利用される手法である、低濃度の滑り添加剤(例えば、オレアミド添加物)をブレンド組成物に取り込むことにより更に増強することができる。図4は、滑り剤を添加および無添加の両場合の、実施例4−1および3854由来の35gsmスパンボンド生地の生地「ハンド」を示している。
増強された柔軟性および良好な生地感とともに、均一性ブレンド生成物は、良好なスパンボンド生地装置上の良好な加工性を示す。良好な生地生産(すなわち、生地上に平らな被覆ができる繊維の一様な分布)とともに競争可能な生産速度を達成し維持される。柔軟な生地を得るために標準的なチーグラー・ナッタ・プロピレン・コポリマーを用いる場合、良好な生地「生成」を維持しながら商業的な生産速度を達成することが課題となり続けてきた。実施例4−1の3.6重量%総エチレンより僅かに高い、4重量%エチレンのランダム・コポリマー(例えば、PP9302:35MFRにビスブレーキングしたエクソン・モービル・ケミカル・カンパニー社製のグレード)は、スパンボンド生地に実施例4−1のそれに同様の「ハンド」(柔軟性)を与えることが明らかになった。しかし、それは、受け入れられない生地をもたらす、貧弱な「生成」を提供する。
前記ブレンド生地は最適結合温度を低下させる機会をもたらす。図5は17gsm生地についての結合曲線を示す。ホモポリマーACHIEVE3854に関し、17gsm生地についての最適結合温度は〜275°F(135℃)である。半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマーであるSAPEC−1を33.3%含む実施例4−1は、ホモポリプロピレンのコントロールより約20℃低い、約238°F(114℃)の最適結合温度を示す。より低い結合温度の使用は、生地の強度および完全性を弱めることができる部分溶融の可能性を最小化するために業界で望まれている。実施例4−1由来の17gsm生地伸び特性(ピーク力および延伸)は、特に伸び強度について一般に弱い機械方向において、全く満足できるものと考えられる。前述したように、実施例4−1生地の繊維直径は3854コントロールより僅かに大きく、配向性および強度の低下したレベルが示唆される。このことは、さらに強力な繊維を生成するためにいくつかのプロセス加工パラメータを調節することにより解消される。
最終的に、繊維の破断耐性も満足できるものと考えられる。図6は、最適(238°Fまたは114℃)に近い温度で結合した、実施例4−1由来の35gsm生地のMD破断強度が最適結合温度における基礎3854生地のそれよりも高いことを示している。
半アモルファス・プロピレン−エチレン・コポリマー(SAPEC)を含む均一性ポリプロピレン・リッチなブレンド由来のスパンボンド生地が魅力的な特性バランスを有する。このブレンドは、良好なスパンボンド加工性(生産速度≧0.3ghmにおける連続操作性)および一様な生地「生成」とともに、所望の柔軟な生地(35gsm生地について20g以下のハンドル−O−メータの「ハンド」)の組み合わせを提供する。前記最適結合温度はポリプロピレンのそれよりも低く、この生地の伸びおよび破断特性は満足できるものである(少なくともニートのポリプロピレンと同等)。前記ブレンドの性能は、同等の総エチレン含量の標準チーグラー・ナッタ・ランダム・コポリマーのそれよりも優れている。これらのRCPでは、所望の柔軟性を得るには〜4重量%のレベルのエチレンが必要であるが、これらのRCPの加工性は貧弱で生地「生成」は受容できないものである。
実施例8 実施例4−1およびコントロール由来のフィルムの加工
成形単層フィルムとして評価されたポリマーを表12に列挙する。
Figure 0004782800
実施例8−1、8−2、および8−3は、ACHIEVE3854とともにコントロールとして用いた。メタロセンに基づくRCPである実施例8−1はパイロット規模の2反応層の連続攪拌タンク、バルク液相プロセスにおける重合により得られた。上記実施例2で記述されるものと同一の触媒系が用いられた。肝要な運転条件は以下の通りである。
反応温度は先頭の反応槽で64℃(148°F)に、末端の反応槽で59℃(138°F)に設定された。
触媒は1.7g/時間の速度で供給された。この触媒は鉱物油中の10%スラリーとして供給され、プロピレンとともに反応槽へ流し込まれた。
トリエチルアルミニウム(TEAL:ヘキサン溶媒中の1重量%溶液として反応槽に供給された)を20ppm濃度の捕捉剤として用いた。
プロピレン・モノマーを、79.5kg/時間(175lb/時間)の速度で先頭の反応槽に、30kg/時間(65lb/時間)の速度で末端の反応槽に供給した。
エチレンを両方の反応槽に供給し、両反応槽におけるエチレンの蒸気相濃度は〜10モル%であった。
水素を、先頭の反応槽における1129mppm、末端の反応槽における1641mppmにおける分子量制御の目的で添加した。
また、ポリマー生産速度は、先頭の反応槽において18,0kjg/時間(39.5lb/時間)であり、末端の反応槽において6.4kg/時間(14.1lb/時間)であた。最終ポリマーを分離し回収するため、反応生成物を顆粒操作系を通した。反応槽から取り出したポリマーは6.4dg/分(GPCにより、Mw223,660、Mw/Mn2.0、Mz/Mw1.68)のMFRを有した。エチレン取り込みは、先頭反応槽の生成物において3.3重量%、末端反応槽の生成物において3.1重量%と測定された。最終ブレンド生成物における測定エチレンは3.2重量%であった。最終ポリマー生成物の74%は第1段階から得られ、最終生成物の26%は第2段階から得られた。このポリマーは127.8℃におけるDSC溶融ピークおよび91.23℃におけるDSC結晶ピークを示した。このポリマーを、500ppmイルガノックス(Irganox)−2215(チバ−ガイギー社)および300ppmDHT−4A中性化剤(キョウワ・ケミカル・インダストリー社、日本・大阪)とともに溶融均一化し、6.4のMFRから出発して24の最終MFRまでビスブレーキングした。この24MFRの最終ビスブレーキング生成物をフィルム加工およびフィルム試験の間コントロールとして用い、実施例8−1とした。
チーグラー・ナッタに基づくRCPである実施例8−2を以下のようにして得た。商用反応槽において製造されたランダム・コポリマー(標準市販チーグラー・ナッタ触媒から;第2世代、非担持触媒;ポリプロピレン用の第2世代Z−N触媒の記述は、1996年イー・ピー・ムーアおよびジュニア・ハンサー編の「ポリプロピレン・ハンドブック」に見出すことができる。)の顆粒を出発物質として用いた。この生成物はコモノマーとして3.0重量%のエチレンを含んでいた。この顆粒生成物は、エクソン・モービル・ケミカル・カンパニー社(テキサス州ヒューストン)製のPD9355(35MFR)のような、いくつかの市販RCPグレードの前駆体である。これらの顆粒を、500ppmイルガノックス−2215(チバ−ガイギー社)中性化剤および300ppmDHT−4A中性化剤(キョウワ・ケミカル・インダストリー社、日本・大阪)とともに溶融均一化し、〜1.0のMFRから24のMFRまでビスブレーキングした。この24MFR、3.0重量%エチレン・コポリマーを実施例8−2とし、1つのチーグラー・ナッタRCPのコントロールとして用いた。
その他のチーグラー・ナッタ・ランダム・コポリマーのコントロールはエクソン・モービル・ケミカル・カンパニー社(テキサス州ヒューストン)製のPD9282E2であった。この市販製品は標準担持チーグラー・ナッタ触媒により作られる。これはえるわMFRのコポリマーであり、5.0重量%のエチレンを含む。これは133℃のDSC融点を有し、シール層フィルムとしての使用を目的とする。これは1800ppmイルガノックス−1010中性化剤(チバ−ガイギー社)、300ppmDHT−4A中性化剤、および1000ppm抗ブロック剤の添加剤パッケージを含む。PD9282E2を実施例8−3とした。
表12のほとんどのポリマー由来の成形単層フィルムをキリオン(Killion)成形フィルムライン上で作製した。このラインは、フィードブロック(feedblock)中にポリマーを供給する3つの24:1L/D押出し機(1インチまたは25.4mm直径の「A」押出し機、0.75インチまたは19.05mm直径の「B」押出し機、0.75インチまたは19.05mm直径の「C」押出し機)を有する。単層フィルムについては、「A」押出し機のみが用いられた。前記フィードブロックは特定チャネルへの各押出し機から溶融ポリマーをそらす。合流した流れは8インチ(203.2mm)幅のクロエレン・ダイ(Cloeren die)に入る。溶融ポリマーはダイを出て、冷却ロール(8インチまたは203.2mm直径、および10インチまたは254mmロール面)に投入される。所望の異なる厚さのフィルムを得るために、このフィルムの取り出し装置は速度調節可能である。約2mil(50.8μm)フィルムを製造中の代表的ライン操作条件を表13に示す。
Figure 0004782800
実施例9 単層成形フィルムの特性
異なるフィルム特性の試験方法を以下に概説する。フィルム特性は一般にフィルムの配向性(例えば、機械方向MDに沿って、または交差または横断方向TDに沿って)を参照して同定される。もしフィルム特性を関連するフィルム方向を同定せずに言及すると、i)方向性が関連しない(例えば、パンク耐性)、またはii)値が機械および交差方向の平均である。
Figure 0004782800
表12のポリマーおよびポリマーブレンド由来の2.0mil(50.8μm)成形単層フィルムの光学特性を表14に示す。すべてのフィルムが低いヘイズを示すが、本発明にかかる実施例4−1のフィルムは最高の清澄性を有するものと考えられる。同様に、本SAPEC−1に基づく均一性ブレンドフィルムは非常に好ましいものと考えられる。
Figure 0004782800
これらの同一のポリマーについてのフィルム機械特性を表15に示す。
Figure 0004782800
均一性SAPECブレンドフィルムである実施例4−1はバランスのとれたフィルム特性プロフィールを示す。このフィルムは、相当するエチレン・コモノマーレベルのRCPよりも実質的に柔軟であり、より良好な総エネルギー衝撃およびエルメンドルフ破断耐性を有し、同様の伸び強度および延伸を有する。
高いエチレン含量のRCP(5MFR、5重量%エチレンにおける実施例8−3)に対して比較すると、このブレンドフィルム実施例4−1(3.6重量%エチレン)は表16のデータから明らかなように、好ましい特性プロフィールを保持する。このフィルムは、前記5重量%エチレンRCPより良好な清澄性およびグロス、匹敵する強靭性および低い係数(より柔軟な)を示す。
Figure 0004782800
全ての特許および特許出願、試験操作(ASTM法のような)、および優先権書類を含めて本発明に引用される他の書類は、そのような開示が本発明と適合する限度で、法制度が許容する限度で、参照により本発明に完全に取り込まれる。
本発明において数字の下限および数字の上限が記載されている場合、任意の下限から任意の上限までの範囲として意図されている。
温度に対する均一ブレンド実施例4−2、4−3、および4−5についてのDMTAのtanδの比較を示す図ある。 40%の半アモルファスのプロピレン−エチレン・コポリマー(SAPEC)を含む本発明にかかるブレンド・ポリマーの注型成形棒を通る断面のAFM顕微鏡像を示す図である。 ブレンドの実施例4−3および4−5と、市販チーグラー・ナッタ・ランダム・コポリマー・ポリプロピレンとについての注型成形部分特性の比較を示す図である。 本発明にかかるブレンド実施例4−1と、メタロセン・プロピレン・ホモポリマーのコントロールであるACHIEVE3854とから作製された生地についての不織布ハンドの比較を示す図である。 メタロセン・プロピレン・ホモポリマーのコントロールであるACHIEVE3854と比較した、本発明にかかるブレンド実施例4−1から作製された17g/sq.m生地についての結合曲線のプロットを示す図である。 最適(238°Fまたは114℃)に近い温度で結合した、実施例4−1由来の35gsm生地のMD破断強度を示す図である。

Claims (27)

  1. 均一なポリマー・ブレンドを含むフィルムであり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および200dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)19〜95J/gの融解熱
    b)200g/分以下のメルトフローレート、
    c)130℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mnを有し、
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
    ここで前記ブレンドが、
    a)0.5〜100dg/分のメルトフローレート、
    b)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
    c)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、および
    d)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有し、ここで前記フィルムが、
    1)2.5〜635ミクロンの厚さ、
    2)清澄剤または核形成剤の添加前に、10%以下のヘイズ、
    3)85以上の45°グロス
    4)860〜205MPaの1%セキャント弾性係数、
    5)1.57g/ミクロン以上の機械方向のエルメンドルフ破断、
    6)1.57g/ミクロン以上の交差方向のエルメンドルフ破断、および
    7)2.7J以上の23℃における総エネルギー衝撃
    を有することを特徴とするフィルム。
  2. 2.16g/ミクロン以上の機械方向エルメンドルフ破断を有する請求項1に記載のフィルム。
  3. 4J以上の総エネルギー衝撃を有する請求項1または2に記載のフィルム。
  4. 0.12J/ミクロン以上のパンク・エネルギーを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム。
  5. 均一なブレンドを含む成型製品であり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および200dg/分以下のメルトフローレートを有する半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)19〜95J/gの融解熱
    b)200dg/分以下のメルトフローレート、
    c)130℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mn、および
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性であり、
    前記ブレンドが
    i)0.5〜100dg/分のメルトフローレート、および
    ii)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、
    iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、および
    iv)1mm厚の射出成形チップ上で測定して12%以下のヘイズ、および
    v)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有することを特徴とし、
    前記成形製品が、
    1)250μm〜10mmの厚さ、
    2)1035MPa以下の23℃における1%セキャント弾性係数、
    3)11.3J以上の23℃におけるガートナー衝撃強度、および
    4)5.6J以上の0℃におけるガートナー衝撃強度
    を有することを特徴とする成形製品。
  6. 53J/m以上の23℃におけるノッチド・イゾッド衝撃強度を有する請求項5に記載の成型製品。
  7. 1000%以上の23℃における極限伸びを有する請求項5または6に記載の成型製品。
  8. 前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90重量%以上であり、前記コモノマー含量における差異が10重量%以下である請求項5〜7のいずれか1項に記載の成型製品。
  9. 前記ブレンドが85%以上のパーマネント・セットを有する請求項5〜8のいずれか1項に記載の成型製品。
  10. 前記半結晶ポリマーがプロピレン・ホモポリマーである請求項5〜9のいずれか1項に記載の成型製品。
  11. 前記半結晶ポリマーが125〜160℃の融点を有する請求項5〜10のいずれか1項に記載の成型製品。
  12. 均一なブレンドを含む不織布であり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜170℃の融点および2000dg/分以下のメルトフローレートを有し、好ましくは前記半結晶ポリマーがホモポリマーであり、好ましくはプロピレンのホモポリマーであることを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)95J/g未満の融解熱
    b)2000dg/分以下のメルトフローレート、
    c)130℃以下のDSC融点(第2溶融Tm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mn、および
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、
    前記ブレンドが
    i)1〜2000dg/分のメルトフローレート、および
    ii)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、
    iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、および
    iv)1mm厚の射出成形チップ上で測定して12%以下のヘイズ、および
    v)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有することを特徴とし、
    前記不織布が、
    1)35g/sm生地について40g以下のハンド、および
    2)前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より5℃以上低い最適結合温度
    を有することを特徴とする不織布。
  13. 前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より7.5℃以上低い最適結合温度を有する請求項12に記載の不織布。
  14. 35g/smにおいて、30g以下のハンドおよび3180gフォース以上の最適結合下のTDピーク伸び荷重を有する請求項12または13に記載の不織布。
  15. 均一なポリマー・ブレンド組成物であり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)15〜66J/gの融解熱
    b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
    c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mnを有し、
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性であり、および
    g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
    ここで前記ブレンドが、
    a)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
    b)20%以下のヘイズ、
    c)1〜50dg/分のメルトフローレート
    )45℃以上の熱変形度、および
    e)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有することを特徴とするブレンド組成物
  16. 前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90重量%以上であり、および/または前記コモノマー含量における差異が10重量%以下である請求項15に記載の組成物。
  17. 前記ブレンドが85%以上のパーマネント・セットを有する請求項15または16に記載の組成物。
  18. 前記半結晶ポリマーがプロピレン、およびエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、およびデセンからなる群から選択される1または複数のコモノマーを1〜3重量%含む請求項15〜17のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 前記半結晶ポリマーがプロピレン・ホモポリマーである請求項15〜18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 前記半アモルファスポリマーが10〜40J/gの融解熱を有する請求項15〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記半アモルファスポリマーが35〜100℃の融点を有する請求項15〜20のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 均一なブレンドを含むフィルムであり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)15〜66J/gの融解熱
    b)1〜50dg/分以下のメルトフローレート、
    c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mn、および
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
    g)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
    前記ブレンドが
    i)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、および
    ii)20%以下のヘイズ、および
    iii)0.5〜100dg/分のメルトフローレート、および
    iv)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有することを特徴とし、
    前記フィルムが、
    1)0.1〜25mil(2.5〜635ミクロン)の厚さ、
    2)清澄剤または核形成剤の添加前に、20%以下のヘイズ、
    3)860〜205MPaの1°セキャント伸び係数、
    4)1.57g/ミクロン以上の機械方向のエルメンドルフ破断、
    5)1.57g/ミクロン以上の交差方向のエルメンドルフ破断、および
    6)2.7J以上の23℃における総エネルギー衝撃
    を有することを特徴とするフィルム。
  23. 均一なポリマー・ブレンドを含む繊維であり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)15〜66J/gの融解熱
    b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
    c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mnを有し、
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
    ここで前記ブレンドが
    1)前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
    2)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
    3)20%以下のヘイズ、および
    4)1〜50dg/分のメルトフローレート、および
    5)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有し、ここで前記繊維が35g/sm生地基礎重量の紡錘生地に変換されたとき、40g以下のハンドを有することを特徴とする繊維。
  24. 均一なポリマー・ブレンドを含む不織布であり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)15〜66J/gの融解熱
    b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
    c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mn、
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
    g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
    ここで前記ブレンドが
    a)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
    b)20%以下のヘイズ、および
    c)1〜2000dg/分のメルトフローレート、および
    d)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有し、
    ここで前記不織布が
    1)35g/sm生地について40g以下のハンド、および
    2)前記半アモルファスのコポリマーが含まれないことを除き同一の組成物から作られた同一の不織布製品についての最適結合温度より5℃以上低い最適結合温度
    を有することを特徴とする不織布。
  25. 均一なポリマー・ブレンドを含む成型製品であり、該ブレンドが
    1)60〜99重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半結晶ポリマーであって、各半結晶ポリマーがプロピレンおよび0〜5重量%(前記ポリマーの重量に基づいて)のα−オレフィン・コモノマーを含み、前記半結晶ポリマーがそれぞれ100〜160℃の融点および50dg/分以下のメルトフローレートを有することを特徴とする半結晶ポリマー、および
    2)1〜40重量%(半結晶および半アモルファスポリマーの重量に基づいて)の1または複数の半アモルファスポリマーであって、各半アモルファスポリマーがプロピレンおよび5〜12重量%の1または複数のC2および/またはC4〜C10のα−オレフィン・コモノマーである半アモルファスポリマーを有し、
    前記半アモルファスポリマーのそれぞれが、
    a)15〜66J/gの融解熱
    b)1〜50dg/分のメルトフローレート、
    c)90℃以下のDSC融点(第2メルトTm)
    d)ポリマーの重量の85%以上が一または二の隣接する可溶分画として分離されており、ポリマーの残部がすぐ前または次の分画を構成するように行われる、ヘキサン中の熱分画によって決定される分子間組成分布(intermolecular compositional distribution)であって、これらの各々の分画は、コポリマーのコモノマー含量の平均重量%の相対比20重量%の差異を超えない範囲の重量%のコモノマー含量を持つ分子間組成分布、
    e)1.5〜4のMw/Mn、
    f)13CNMRによる測定で75%以上の3つのプロピレン単位のトリアッド規則性を有し、および
    g)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤を含み、
    ここで前記ブレンドが、
    i)0.5〜200dg/分の溶融速度、および
    ii)前記ブレンドが前記ポリマーおよび充填剤の重量に基づいて5重量%未満の充填剤、および
    iii)65%より大きいパーマネント・セット(Permanent Set)、
    iv)1mm厚の射出成形チップ上での測定で12%以下のヘイズ
    v)45℃以上の熱変形温度、および
    vi)単一のガラス転移温度(Tg)を有するような均一な形態(morphology)
    を有し、
    ここで前記成形製品が
    1)250μm〜10mmの厚さ、
    2)1035MPa以下の23℃における1%セキャント弾性係数、
    3)11.3J以上の23℃におけるガードナー衝撃強度、および
    4)5.6J以上の0℃におけるガードナー衝撃強度
    を有することを特徴とする成形製品。
  26. 前記コモノマー含量における差異が10重量%以下である請求項1または22に記載のフィルム
  27. 前記半アモルファスのコポリマーの分子間組成分布が90重量%以上である請求項1または22に記載のフィルム
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