JP4780821B2 - エスカレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車いすを搭載することができる特殊踏段の運転を効率良く行えるエスカレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車いすステップ付きエスカレータは、図12及び図13の示す構成である。101U,101Dはエスカレータに乗り込むための上階、下階の乗降板、102は踏段、103Aは後述する特殊踏段A、103Bは特殊踏段B、104は手摺ベルト、105は踏段102及び特殊踏段103A,103Bを駆動する駆動装置、106は手摺ベルト104を駆動する手摺駆動装置である。107はデッキ、108はパネルである。
【0003】
そして特に車いすステップ付きエスカレータとして、車いす利用者を搭載して運転するために、上階、下階の乗降口近くにおいて補助ガイドレール110に対して特殊踏段検出リミットスイッチ111U,111Dが取付けられ、また特殊踏段103A,103Bによる車いすステップ形成のための展開動作、収納動作のための給電装置112U,112Dが設けられている。特殊踏段A,Bによる車いすステップの形成は、特殊踏段Aが上昇して踏板を回転展開し、特殊踏段Bが特殊踏段Aを支持することによって行われる。さらに、車いす運転操作のための操作盤113U,113Dが上階、下階の乗降口においてパネル108に取付けられており、また上下階の途中位置の適所に非常停止ボタンスイッチ114が取付けられている。115は踏段速度を検出する踏段速度検出装置である。
【0004】
さらに、車いすステップ付きエスカレータの駆動制御のために、通常運転用制御盤121と共に、車いす運転用制御盤122と車いす運転用インバータ盤123が備えられている。なお、ここでは車いす運転用制御盤は、通常運転用制御盤と別に記述しているが、両者を一体として個別に制御する型のものもある。また特殊踏段は回転展開式だけでなく、1個又は2個が持ち上げられて車いすステップを形成する持上げ式のものもある。
【0005】
このような車いすステップ付きエスカレータで通常運転するときには、通常運転用制御盤121が駆動装置105を制御し、上り方向あるいは下り方向に踏段102及び特殊踏段103A,103Bを通常速度(約30m/sec)で運転する。
【0006】
車いす運転するときには、上階から下階への運転の場合には上階側の操作盤113U、逆方向の運転の場合には下階側の操作盤113Dによって車いす運転の指令を入力する。これにより、踏段102と特殊踏段103A,103Bが継続して移動する際に、特殊踏段103A,103Bが特殊踏段検出リミットスイッチ111U又は111Dの位置まで来てそれらによって検出された時にいったん踏段102、特殊踏段103A,103Bの移動が停止される。そして給電装置112U又は112Dが特殊踏段103A,103Bに車いす運転用インバータ盤123から給電を受け、図13に示すように特殊踏段103Bが上昇して展開し、特殊踏段103Aが特殊踏段103Bを支持して車いすステップを形成する。
【0007】
こうして車いすステップが完全に形成された後、係員が車いす利用者をその特殊踏段103A,103B上に乗り込ませ、操作盤113U又は113Dの乗降確認ボタンスイッチを押す。これにより、図13に見られる車止め109が上昇して車いすの輪留めをし、この後、車いす運転用制御盤122は車いす運転速度(通常速度よりも遅い、例えば15m/sec)で運転を再開して車いす利用者を下階へあるいは上階へ向かって運搬する。
【0008】
車いす運転で特殊踏段103A,103Bが下階あるいは上階の乗降口に近づき、反対側の特殊踏段検出リミットスイッチ111D又は111Uによって到着が検出されると、一旦停止する。そこで車いす利用者を乗降口から降ろし、安全を確認して操作盤113D又は113Uの乗降確認ボタンスイッチを押すと、車いす運転用制御盤122は車いす運転完了と判断し、特殊踏段103A,103Bを給電装置112D又は112Uからの給電によって逆に折り畳み収納動作させ、通常の踏段102と同じ形に戻す。そして車いす運転終了ボタンスイッチが押されると、通常運転用制御盤121側に制御権が渡され、通常速度の運転に移行する。これにより、車いす利用者でもエスカレータを利用して階間移動ができるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような従来のエスカレータでは、次のような問題点があった。上述したように、車いす運転を行う場合、車いす運転を開始すると車いすが搭載できるように特殊踏段を展開させて車いすステップを形成し、この車いすステップに車いすを搭載して運搬する。そして車いす運転が終了すると特殊踏段の車いすステップを収納して通常運転に復帰するようにしている。
【0010】
この場合、例えば、上下階で車いす利用者が同時に待っているときや、上階あるいは下階に車いす利用者が団体で待っているときでも、1台の車いすを運搬するたびに車いすを搭載するための特殊踏段を展開・収納動作させ、循環走行させなければならないので、特殊踏段の展開・収納動作に要する時間だけ、さらには循環走行の時間も加わって待ち時間が増えることになる。
【0011】
また、車いす運転時の速度を一定とすると、特に階高が大きなエスカレータでは車いす輸送効率が低いと待ち時間を長く感じたり、利用客の多いエスカレータでは一般乗客においても待ち時間が長くなったり、階段を利用するなど輸送効率の低下による混雑を生じることが予測される。
【0012】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、特殊踏段を備えたエスカレータにあって、特殊踏段を循環走行することなしに、上昇・下降又は下降・上昇の往復運転をすることにより、車いす利用者の輸送効率を高め、ひいては一般利用者に対するサービスの向上も図れるエスカレータを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のエスカレータは、車いす等を搭載可能な車いすステップを形成する特殊踏段と、当該特殊踏段を展開し車いすステップを形成した状態で上昇・下降又は下降・上昇の往復運転を行う往復運転手段とを備えたものである。
【0014】
請求項1の発明のエスカレータでは、特殊踏段を往復運転できるので、例えば特殊踏段を展開した状態で往路運転を行った際に、復路運転では特殊踏段の車いすステップの収納動作を行わずに運転を行うことにより、往復運転時における特殊踏段の車いすステップ形成動作を少なくしたり、復路運転の運転速度を速くしたりして待ち時間を削減して輸送効率を向上させることができる。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1に記載のエスカレータにおいて、往復運転は、復路運転を行う場合には車いすステップを途中まで収納させた状態で行うものであり、車いすステップを収納状態に復帰する場合よりも時間短縮が図れ、また周囲の人々に対して、復路運転中のためにエスカレータに乗ることができないことを認知させ、誤って他の乗客が乗り込むのを防止する。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のエスカレータにおいて、車いす運転を指令する車いす運転操作手段を備え、この車いす運転操作手段は、通常の車いす運転を行う通常運転スイッチと、これとは別に特殊踏段を往復運転するシャトル運転スイッチとを有するものであり、運転モードの選定に際して係員の誤操作を確実に防止する。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のエスカレータにおいて、往復運転は、通常の車いす運転速度よりも高速で運転するものであり、これによって待ち時間を削減して輸送効率を向上させる。
【0018】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のエスカレータにおいて、往復運転は、往路運転では通常の車いす運転速度にし、復路運転ではそれよりも高速にするものであり、これによって車いす利用者を運搬している往路では低速運転にして安心感を与え、かつ車いすを搭載していない復路では高速運転することによって特殊踏段の帰着を早め、待ち時間を削減して輸送効率を向上させる。
【0019】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のエスカレータにおいて、特殊踏段に車いす等が搭乗したことを検出することが可能な搭乗検出手段を備え、往復運転における往路運転又は復路運転は、搭乗検出手段により特殊踏段の車いすステップに車いす等を搭載していないことを検出した場合には、通常の車いす運転速度よりも高速で運転するものであり、待ち時間を削減して輸送効率を向上させる。
【0020】
請求項7の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のエスカレータにおいて、特殊踏段に車いす等が搭乗したことを検出することが可能な搭乗検出手段を備え、往復運転は、特殊踏段が車いすステップを形成して往路運転を行った後、搭乗検出手段により特殊踏段の車いすステップに車いす等を搭載していないことを検出した場合には、自動的に復路運転させるものであり、往復運転操作作業の能率を向上させる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のエスカレータにおいて、空運転確認ボタンスイッチを備え、往復運転における往路運転又は復路運転は、特殊踏段の車いすステップに車いす等を搭載していない場合には、空運転確認ボタンスイッチの入力により通常の車いす運転速度よりも高速で運転するものであり、車いす利用者を運搬していない状態では往路であっても復路であっても高速運転することにより、車いすステップを形成した状態で往復運転している最中に係員が車いすステップに乗って階間を移動する必要が生じた場合、その作業の能率を向上させることができる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載のエスカレータにおいて、報知手段を備え、この報知手段に車いす通常運転と往復運転を行う車いすシャトル運転の運転状態に対応した報知を行わせるものであり、係員が運転状態を報知によって認識でき、誤操作するのを確実に防止する。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1及び図2は本発明の第1の実施の形態の構成を示す。エスカレータ1の踏段の一部は車いす(車いす利用者)の搭載が可能な車いすステップを形成する特殊踏段2となっている。上階車いす運転操作手段5aあるいは下階車いす運転操作手段5bは制御装置4と接続されており、車いす運転の指示や乗降確認や車いす運転停止の入力が可能となっている。
【0024】
また、この車いす運転操作手段5a又は5bは後述するように、特殊踏段2を展開して車いすステップを形成した状態で上階・下階の間を往復運転する車いすシャトル運転モードと、従来と同様の通常の循環走行する車いす通常運転モードを選択することができるようになっている。
【0025】
制御装置4はモータ7に接続されており、エスカレータ1の運転制御を行う。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8a,8cと下階特殊踏段検出リミットスイッチ8b,8dは制御装置4に接続されており、特殊踏段2の位置を検出するようになっている。また、制御装置4は特殊踏段2に接続されており、その車いすステップの展開・収納動作を制御する。
【0026】
図2は、車いす運転操作手段5a,5bである操作盤を例示している。通常の車いす運転を行う場合には、通常運転スイッチ51を操作し、往復運転を行う場合にはシャトル運転スイッチ61を操作すると、それぞれの車いす運転が可能となる。これらのステップ51,61はキースイッチで構成されている。車いす運転停止ボタンスイッチ52は車いす運転中に運転を止めたいときに入力するとエスカレータが停止する。特殊踏段2が展開して車いすステップが形成され、車いす3の乗込みが完了した後に乗降確認ボタンスイッチ53を入力すると、エスカレータが始動する。特殊踏段2が乗降口に着床し、車いすステップから車いす3が降りた後、通常運転モードであれば、乗降確認ボタンスイッチ53を入力すると特殊踏段2は車いすステップの収納動作を行って通常踏段と共に循環走行に入る。しかしながら、シャトル運転モードのときは、乗降確認ボタンスイッチ53を入力すると、特殊踏段2が車いすステップを形成している状態でその位置から帰還する復路運転を行う。
【0027】
運転表示手段には故障灯54、運転灯55そしてシャトル運転灯56があり、運転状態をこれらの点灯によって表示する。
【0028】
次に、上記構成の第1の実施の形態のエスカレータの動作を、図3のフローチャートを用いて説明する。ここでは下階から車いすを搭載して上階へ運搬する場合について示す。また、エスカレータ1は通常運転で上昇運転を行っているものとする。
【0029】
スタートしてステップS301に進む。下階の車いす運転操作手段5bのスイッチ51,61により、車いす通常運転又はシャトル運転指令が入力されたら、ステップS302に進む。下階の車いす運転操作手段5bより車いす運転指令が入力されない場合、ステップS301に戻って車いす運転指令の入力があるまで通常運転が行われる。
【0030】
ステップS302に進んで、下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bにより、特殊踏段2がその位置に来たことを検出すると、ステップS303に進む。下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bの検出入力がない場合には、ステップS302に戻る。
【0031】
ステップS303に進み、モータ7を停止あるいは低速で回転させ、エスカレータ1を停止あるいは微速で運転させながら特殊踏段2を展開させて車いす3が搭載できるように車いすステップを形成する。
【0032】
ステップS304に進み、車いすステップに車いす3が搭載され、下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されると、ステップS305へ進む。下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53の入力がない場合には、ステップS304に戻る。
【0033】
ステップS305へ進み、モータ7の回転速度を上げて上昇運転(往路運転)を行い、車いす3を上階へ輸送する。
【0034】
ステップS306へ進み、特殊踏段2が上階へ進み、上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力があった場合には、ステップS307ヘ進む。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力がない場合には、ステップS306へ戻り、上昇運転が継続される。
【0035】
ステップS307ヘ進み、エスカレータ1を停止あるいは微速運転とし、特殊踏段2の着床制御を行った後、車いすステップから車いす3を降ろす。次にステップS308へ進み、上階の車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されると、ステップS309へ進む。上階運転操作手段5aより乗降確誌ボタンスイッチ53が入力されないと、ステップS308へ戻る。
【0036】
ステップS309へ進み、車いす運転モードがシャトル運転モードの場合には、ステップS310へ進む。車いす通常運転モードの場合にはステップS311へ進み、特殊踏段2の車いすステップを収納して車いす運転を終了し、循環走行する通常運転に戻る。
【0037】
一方、ステップS310へ進んだ場合、特殊踏段2は車いすステップを形成した状態に展開させたまま、モータ7の回転方向を逆転して下降運転(復路運転)を行い、ステップS302へ戻り、特殊踏段検出リミットスイッチ8dにより下階の停止位置が検出されると再度車いすを搭載できるように着床制御される。以降は上で説明したように、上昇方向への一連の車いす運搬動作を継続する。
【0038】
以上のように特殊踏段2の車いすステップを収納する動作を省略して上昇運転から下降運転に連続で移行するシャトル運転を必要に応じて繰返し行うことによリ、複数の車いすを運搬する場合の待ち時間を削減することができ、運転効率が向上できる。
【0039】
また、車いす運転操作手段5a,5bに、通常運転スイッチ51とシャトル運転スイッチ61をキースイッチで構成して個別に設けたので、車いす運転を利用すべき状況に応じて任意に選択することができ、しかも係員の誤操作を少なくすることができる。
【0040】
なお、上記の実施の形態においては、シャトル運転における往路運転が終了すると特殊踏段の車いすステップを展開させたそのままの状態に維持して復路運転を行う場合について説明したが、例えば車いすステップの車止めを有する踏板を途中まで復帰させた状態にして復路運転を行わせることもできる。このようにすれば、特殊踏段2の車いすステップの一部が上下方向に立ち上がっているため、車いすステップに搭乗できないことを周囲の人々に対して認識させることができる。したがって、シャトル運転における往路運転から復路運転に移行する際に、特殊踏段2の車いすステップに誤って他の乗客が乗るのを防止することができる。
【0041】
本実施の形態では、下階での車いす運転指令入力の場合を例に説明したが、上階での車いす運転指令入力の場合であっても同様に下降・上昇の往復運転を行うことができる。
【0042】
次に、本発明の第2の実施の形態のエスカレータについて説明する。第2の実施の形態の構成は、図1及び図2に示した第1の実施の形態とほぼ同様であり、そのシャトル運転の運転速度に特徴を有する。
【0043】
以下、第2の実施の形態のエスカレータの動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。ここでは下階から車いすを搭載する場合について示す。またエスカレータ1は通常運転で上昇運転を行っているものとする。
【0044】
スタートしてステップS401に進む。下階の車いす運転操作手段5bの通常運転スイッチ51又はシャトル運転スイッチ61より車いす運転指令が入力されたら、ステップS402に進む。下階の車いす運転操作手段5bより車いす運転指令が入力されない場合、ステップS401に戻って車いす運転指令の入力があるまで通常運転が行われる。
【0045】
ステップS402に進んで、特殊踏段2が下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bの位置にきたことが検出されると、ステップS403に進む。下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bによる検出入力がない場合にはステップS402に戻る。
【0046】
ステップS403に進み、モータ7を停止あるいは低速で回転させ、エスカレータ1を停止あるいは減速で運転させながら特殊踏段2を展開させて車いす3が搭載できるように車いすステップを形成する。
【0047】
ステップS404に進み、車いすステップに車いす3が搭載され、下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されると、ステップS405へ進む。下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53の入力がない場合には、ステップS404に戻る。
【0048】
ステップS405へ進み、車いす運転モードがシャトル運転モードの場合には、ステップS406へ進む。シャトル運転モードでなく、通常運転モードの場合には、ステップS414へ進む。
【0049】
ステップS406では、車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度VMよりも速いVH(VH>VM)に設定する。一方、ステップS414では、車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度であるVM(VH>VM)に設定する。
【0050】
次に、ステップS407へ進み、モータ7の回転速度を前ステップS406又はステップS414で設定した値に上げて上昇運転を行い、車いす3を上階へ輸送する。
【0051】
続いて、ステップS408へ進み、特殊踏段2が上階へ進み、上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力があった場合には、ステップS409へ進む。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力がない場合には、ステップS408へ戻り、上昇運転が継続される。
【0052】
ステップS409へ進み、エスカレータ1を停止あるいは微速運転とし、着床制御を行って車いすステップから車いす3を降ろす。次にステップS410へ進み、上階の車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されると、ステップS411へ進む。車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されないと、ステップS410へ戻る。
【0053】
ステップS411へ進み、車いす運転モードがシャトル運転モードの場合には、ステップS412へ進む。通常運転モードの場合には、ステップS415へ進み、特殊踏段2の車いすステップを収納し、車いす運転を終了して通常運転に戻る(ステップS416)。
【0054】
一方、ステップS411からステップS412へ進んだ場合、車いす運転速度Vを車いす運転時の通常速度VMよりも速い−VH(VH>VM)に設定する。次にステップS413へ進み、特殊踏段2は車いすステップを形成したままモータ7の回転方向を逆転して、前ステップで設定した速度で下降運転を行い、ステップS402に戻り、特殊踏段検出リミットスイッチ8dによる検出入力によって着床制御されて下階の停止位置で再度車いすを搭載できるようにする。以降は上で説明したように、上昇方向への一連の車いす運搬動作を継続する。
【0055】
以上のように、特殊踏段2の車いすステップの収納動作を省略して上昇運転・下降運転を連続で行えるシャトル運転を行うことができ、そしてこの際に、通常の車いす運転速度よりも速い速度でシャトル運転を行うことにより、特殊踏段2の帰着を早めて複数の車いすを運搬する場合の待ち時間をより一層削減することができ、運転効率が向上できる。
【0056】
次に、本発明の第3の実施の形態のエスカレータについて説明する。本発明の第3の実施の形態の構成を図5で説明する。第3の実施の形態では、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対して、特殊踏段2に搭乗検出手段としての荷重検出スイッチ10を追加し、その出力を制御装置4へ接続し、特殊踏段2における車いす3の搭乗の有無を検出して出力できるようにしている。
【0057】
次に、第3の実施の形態のエスカレータの動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。ここでも下階から車いす3を搭載する場合について示す。また、エスカレータ1は通常運転で上昇運転を行っているものとする。
【0058】
スタートしてステップS601に進む。下階の車いす運転操作手段5bの通常運転スイッチ51又はシャトル運転スイッチ61より車いす運転指令が入力されたらステップS602に進む。下階の車いす運転操作手段5bより車いす運転指令が入力されない場合、ステップS601に戻って車いす運転指令の入力があるまで通常運転が行われる。
【0059】
ステップS602に進んで、特殊踏段2が下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bの位置に来たことが検出されると、ステップS603に進む。不階特殊踏段検出リミットスイッチ8bによる検出入力がない場合、ステップS602に戻る。
【0060】
ステップS603に進み、モータ7を停止あるいは低速で回転させ、エスカレータ1を停止あるいは微速で運転させながら特殊踏段2を展開させて車いす3が搭載できるように車いすステップを形成する。
【0061】
ステップS604に進み、車いすステップに車いす3が搭載され、下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されるとステップS605へ進む。下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されない場合にはステップS604に戻る。
【0062】
ステップS605へ進み、車いす運転がシャトル運転モードの場合には、ステップS606へ進む。シャトル運転でなく、通常運転モードの場合には、ステップS616へ進む。
【0063】
ステップS606では、特殊踏段2に取り付けた荷重検出スイッチ10からの出力があればステップS616へ進む。特殊踏段2に取り付けた荷重検出スイッチ10からの出力がなければステップS607ヘ進む。
【0064】
ステップS607では車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度VMよりも速いVHH(VHH>VM)に設定する。一方、ステップS616では車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度であるVM(VHH>VM)に設定する。
【0065】
続いてステップS608へ進み、モータ7の回転速度を前ステップで設定した速度に上げて上昇運転を行い、車いす3を上階へ輸送する。
【0066】
次にステップS609へ進み、特殊踏段2が上階へ進み、上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力があった場合にはステップS610へ進む。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cの検出入力がない場合にはステップS609へ戻り、上昇運転が継続される。
【0067】
ステップS610へ進み、エスカレータ1を停止あるいは微速運転とし、着床制御を行って車いすステップから車いすを降ろす。次にステップS611へ進み、上階の車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されるとステップS612へ進む。車いす運転操作手段5aよ乗降確認ボタンスイッチ53が入力されないとステップS611へ戻る。
【0068】
ステップS612へ進み、車いす運転がシャトル運転モードの場合には、ステップS613へ進む。シャトル運転モードでなく通常運転モードの場合には、ステップS618へ進み、特殊踏段2の車いすステップを収納し、車いす運転を終了して循環走行する通常運転に戻る。
【0069】
一方、ステップS612からステップS613へ進んだ場合、特殊踏段2に取り付けた荷重検出スイッチ10の出力があればステップS617へ進む。特殊踏段2に取り付けた荷重検出スイッチ10の出力がなければステップS614へ進む。ステップS614では、車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度VMよりも速い−VHH(VHH>VM)に設定する。ステップS617では、車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度である−VM(VHH>VM)に設定する。
【0070】
次にステップS615へ進み、特殊踏段2は車いすステップを展開させたたままモータ7の回転方向を逆転して前ステップで設定した速度で下降運転を行い、特殊踏段検出リミットスイッチ8dの検出出力によって着床制御を行い、ステップS602へ戻って、下階の停止位置で再度車いすステップに車いすを搭載できるようにする。以降は上で説明したように上昇方向への一連の車いす運転動作を継続する。
【0071】
以上のように、特殊踏段2の車いすステップ収納動作を省略して上昇運転・下降運転を連続で行うシャトル運転を行う際に、荷重検出スイッチ10により車いす搭乗の有無を検出し、車いすや人が搭乗していないときには車いすや人が搭乗しているときよりも速い速度でシャトル運転を行うことにより、複数の車いすを運搬する場合の待ち時間を削減することができ、さらに運転効率を向上することができる。
【0072】
また、上階から下階への復路運転でも車いすや人が搭乗している場合には、車いす通常運転速度(−VM)で下降されるので、車いす利用者に安心感を与えることができる。
【0073】
なお、本実施の形態では、車いすステップに車いすが搭乗していることを荷重検出により行うようにした場合について説明したが、光センサなどの他の検出手段を用いて車いすステップにおける搭乗検出手段を構成することができる。
【0074】
次に、本発明の第4の実施の形態のエスカレータについて説明する。第4の実施の形態の構成は、図5に示した第3の実施の形態と同様の構成であるが、荷重検出スイッチによる検出入力があったときには自動的に運転を再開するようにしたところに特徴がある。
【0075】
この第4の実施の形態のエスカレータの動作を、図7のフローチャートを用いて説明する。ここでは下階から車いすを搭載して上階へ運搬する場合について示す。また、エスカレータ1は通常運転で上昇運転を行っているものとする。
【0076】
スタートしてステップS701に進む。下階の車いす運転操作手段5bの通常運転スイッチ51又はシャトル運転スイッチ61より、車いす運転指令が入力されたら、ステップS702に進む。下階の車いす運転操作手段5bより車いす運転指令が入力されない場合、ステップS701に戻って車いす運転指令の入力があるまで通常運転が行われる。
【0077】
ステップS702に進んで、下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bにより、特殊踏段2がその位置に来たことを検出すると、ステップS703に進む。下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bによる検出入力がない場合には、ステップS702に戻る。
【0078】
ステップS703に進み、モータ7を停止あるいは低速で回転させ、エスカレータ1を停止あるいは微速で運転させながら特殊踏段2を展開させて車いす3が搭載できるように車いすステップを形成する。
【0079】
ステップS704に進み、車いすステップに車いす3が搭載され、特殊踏段の荷重検出スイッチ10による検出入力があればステップS705へ進む。特殊踏段の荷重検出スイッチ10による検出入力がなければステップS704へ戻る。
【0080】
ステップS705では、荷重検出スイッチ10による検出入力によって所定時間経過後にモータ7の回転速度を上げて上昇運転を行い、車いす3を上階へ輸送する。
【0081】
続いてステップS706へ進み、特殊踏段2が上階へ進み、上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力があった場合には、ステップS707ヘ進む。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力がない場合には、ステップS706へ戻り、上昇運転が継続される。
【0082】
ステップS707では、エスカレータ1を停止あるいは微速運転とし、着床制御を行って車いすステップから車いす3を降ろす。次にステップS708へ進み、特殊踏段の荷重検出スイッチ10による検出入力があればステップS709へ進み、特殊踏段の荷重検出スイッチ10による検出入力がなければステップS708へ戻る。
【0083】
ステップS709では、車いす運転モードがシャトル運転モードの場合には、ステップS710へ進む。車いす運転モードがシャトル運転モードではなく、通常運転モードの場合には、ステップS711へ進み、特殊踏段2の車いすステップを収納して車いす運転を終了し、循環走行する通常運転に戻る。
【0084】
一方、ステップS710へ進んだ場合、特殊踏段2は車いすステップを形成した状態のまま、モータ7の回転方向を逆転して下降運転を行い、ステップS702へ進み、特殊踏段検出リミットスイッチ8dによる検出入力によって着床制御を行い、下階の停止位置で再度車いすステップに車いすを搭載できるようにする。以降は上で説明したように、上昇方向への一連の車いす運搬動作を継続する。
【0085】
以上のように特殊踏段2の車いすステップ収納動作を省略して上昇運転・下降運転を連続で行えるシャトル運転を行う際に、上昇運転の後、荷重検出スイッチ10により車いすが車いすステップから降りたことを検出すると、所定時間経過後に自動的に下降運転を行うことにより、係員の乗降確認ボタンスイッチ操作の回数を削減することができる。
【0086】
なお、本実施の形態では、下階での車いす運転指令入力を例に説明したが、上階での車いす運転指令入力の場合でも同様に実施することができる。
【0087】
次に、本発明の第5の実施の形態のエスカレータについて説明する。第5の実施の形態の構成は、第4の実施の形態とほぼ同様であるが、荷重検出スイッチに代えて、図8に示すように空運転確認ボタンスイッチ57を設けて、この空運転確認ボタンスイッチ57の入力により車いす通常運転の運転速度VMよりも高速で運転させるようにしたところに特徴がある。
【0088】
以下、第5の実施の形態のエスカレータの動作を、図8のフローチャートを用いて説明する。ここでも下階から車いす3を搭載して上階へ運搬する場合について示す。また、エスカレータ1は通常運転で上昇運転を行っているものとする。
【0089】
スタートしてステップS901に進む。下階の車いす運転操作手段5bの通常運転スイッチ51又はシャトル運転スイッチ61より車いす運転指令が入力されたら、ステップS902に進む。下階の車いす運転操作手段5bより車いす運転指令が入力されない場合、ステップS901に戻って車いす運転指令の入力があるまで通常運転を行う。
【0090】
ステップS902に進んで、特殊踏段2が下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bの位置に来たことを検出すると、ステップS903に進む。下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bによる出力がない場合には、ステップS902に戻る。
【0091】
ステップS903に進み、モータ7を停止あるいは低速で回転させ、エスカレータ1を停止あるいは微速で運転させながら特殊踏段2を展開させて車いす3が搭載できるように車いすステップを形成する。
【0092】
続いてステップS904に進み、車いす3が搭載され、下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53の入力があるとステップS905へ進む。下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53の入力がない場合にはステップS914に進む。ステップS914で、空運転確認ボタンスイッチ57の入力がある場合にはステップS915に進み、空運転確認ボタンスイッチ57の入力がない場合にはステップS904に戻る。
【0093】
ステップS905において、車いす運転がシャトル運転モードの場合には、ステップS906へ進み、車いす運転速度Vを車いす通常運転速度VMより速いVHに設定し、通常運転モードの場合には、ステップS917へ進み、車いす通常運転速度VMに設定する。また、ステップS915において、シャトル運転モードの場合には、ステップS916へ進み、車いす運転速度Vを車いす運転速度VHより速いVHHに設定し、車いす通常運転の場合には、ステップS917へ進み、通常の車いす運転速度VMに設定する。
【0094】
各ステップS906,S916,S017でそれぞれ車いす運転速度Vが設定されると、次にステップS907へ進み、車いすステップを上階へ移送する上昇運転が行われる。
【0095】
ステップS908では、特殊踏段2の車いすステップが上階へ進み、上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力があった場合にはステップS909へ進む。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力がない場合にはステップS908へ戻り、上昇運転が継続される。
【0096】
ステップS909では、エスカレータ1を停止あるいは微速運転とし、着床制御を行って、車いすステップに車いすが搭載されている場合はその車いすを降ろす。
【0097】
次にステップS910へ進み、上階の車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されると、ステップS911へ進む。車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されないとステップS918へ進む。ステップS918において、空運転確認ボタンスイッチ57の入力があると、ステップS919へ進み、空運転確認ボタンスイッチ57の入力がないと、ステップS910に戻る。
【0098】
ステップS911において、車いす運転がシャトル運転モードの場合には、ステップS912へ進み、車いす運転速度Vが通常の車いす運転速度VMよりも速い−VHに設定される。車いす運転がシャトル運転モードではなく、通常運転モードの場合には、ステップS921へ進み、特殊踏段2の車いすステップを収納して車いす運転を終了し、循環走行する通常運転に戻る(ステップS922)。
【0099】
一方、ステップS919では、車いす運転がシャトル運転モードの場合には、ステップS920へ進み、車いす運転速度Vが通常の車いす運転速度VMよりも速い−VHH(VHH>VH>VM)に設定される。シャトル運転モードではなく、通常運転モードの場合には、ステップS921へ進み、特殊踏段2の車いすステップを収納して車いす運転を終了し、循環走行する通常運転に戻る(ステップS922)。
【0100】
ステップS912又はステップS920にて車いす運転速度Vが設定されると、ステップS913へ進み、特殊踏段2の車いすステップを展開した状態のままモータ7の回転方向を逆転して下降運転を行い、ステップS902に戻り、特殊踏段検出リミットスイッチによる検出入力によって着床制御を行い、下階の停止位置で再度車いすステップに車いすを搭載できるようにする。以降では、上で説明したように上昇方向への一連の車いす運転動作を継続する。
【0101】
このように、特殊踏段2の車いすステップ収納動作を省略して往路運転・復路運転を連続して行うシャトル運転を行う際に、車いすステップに車いすを搭載していない場合には係員が空運転確認ボタンスイッチ57を操作し入力することにより、車いす運転速度Vを通常の車いす運転速度VMよりも速い−VHHで運転できる。これにより、車いす利用者を運搬していない状態では、往路であっても復路であっても高速運転されることにより、車いすステップを展開している状態で往復運転している最中に、係員が車いすステップに乗って階間を移動する必要が生じた場合に、その作業能率を向上させることができる。
【0102】
次に、本発明の第6の実施の形態のエスカレータについて説明する。図10は本発明の第6の実施の形態の構成を示している。主な構成は、図1及び図2に示した第1の実施の形態と同じであるが、それに加えて、上階の報知装置9a、下階の報知装置9bが制御装置4と接続されており、制御装置4から送られてくる指令により、文字の表示や音声の出力が可能となっている。
【0103】
次に、第6の実施の形態のエスカレータの動作を、図11のフローチャートにより説明する。ここでは下階から車いす3を搭載して上階へ運搬する場合について示す。またエスカレータ1は通常運転で上昇運転を行っているものとする。
【0104】
スタートしてステップS1101に進む。下階の車いす運転操作手段5bの通常運転ステップ51又はシャトル運転スイッチ61より車いす運転指令が入力されたら、ステップS1102に進む。下階の車いす操作手段5bより車いす運転指令が入力されない場合、ステップS1101に戻って車いす運転指令の入力があるまで通常運転が行われる。
【0105】
ステップS1102に進んで、特殊踏段2が下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bの位置に来たことが検出されると、ステップS1103に進む。下階特殊踏段検出リミットスイッチ8bによる検出入力がない場合には、ステップS1102に戻る。
【0106】
ステップS1103に進み、モータ7を停止あるいは低速で回転させ、エスカレータ1を停止あるいは微速で運転させながら特殊踏段2を展開させて車いす3が搭載できる車いすステップを形成する。
【0107】
ステップS1104に進み、車いすステップに車いす3が搭載され、下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53の入力があると、ステップS1105へ進む。下階車いす運転操作手段5bより乗降確認ボタンスイッチ53の入力がない場合には、ステップS1104に戻る。
【0108】
ステップS1105へ進み、モータ7の回転速度を上げて上昇運転を行い、車いす3を上階へ輸送する。
【0109】
ステップS1106へ進み、特殊踏段2が上階へ進み、上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力があった場合には、ステップS1107ヘ進む。上階特殊踏段検出リミットスイッチ8cによる検出入力がない場合にはステップS1106へ戻り、上昇運転が継続される。
【0110】
ステップS1107へ進み、エスカレータ1を停止あるいは微速運転とし、特殊踏段2の着床制御を行って車いすステップから車いす3を降ろす。次にステップS1108へ進み、上階の車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されると、ステップS1109へ進む。車いす運転操作手段5aより乗降確認ボタンスイッチ53が入力されないと、ステップS1108へ戻る。
【0111】
ステップS1109へ進み、車いす運転がシャトル運転モードの場合には、ステップS1110へ進む。車いす運転が通常運転モードの場合には、ステップS1111へ進む。
【0112】
ステップS1111へ進んだ場合、特殊踏段2の車いすステップを収納し、ステップS1112へ進んで報知装置9a,9bに通常運転モードの報知を行う。そして車いす運転を終了して循環走行する通常運転に戻る。
【0113】
一方、ステップS1109からステップS1110へ進んだ場合、特殊踏段2は展開させたままモータ7の回転方向を逆転して下降運転を行い、特殊踏段検出リミットスイッチ8dによる検出がなされると着床制御が行われてステップS1102へ戻り、下階の停止位置で再度車いすステップに車いすを搭載できるようにする。以降は上で説明したように上昇方向へ一連の車いす運搬動作を継続する。
【0114】
ここで、車いす運転の報知を行うための割り込み処理は、ステップS1121において、車いす運転指令が入力されたか否かを判定し、車いす運転モードであればステップS1122へ進み、車いす運転モードでなければ割り込み処理を行わずに終了する。
【0115】
ステップS1122へ進み、車いす運転モードがシャトル運転モードであれば、報知装置9a,9bへ、例えば「シャトル運転モードです」などのシャトル運転であることを表示出力し、又は音声出力して終了する(ステップS1123)。また、ステップS1122において車いす運転モードがシャトル運転モードでなく、車いす通常運転モードの場合には、ステップS1124へ進み、報知装置9a,9bへ、例えば「車いす運転モードです」などの表示出力し又は音声出力して終了する。
【0116】
以上のようにシャトル運転モードの場合にシャトル運転であることを、車いす通常運転モードであるときに車いす通常運転であることを報知することにより、運転状態が目視により、あるいは聴覚的に確認できて係員の誤操作を確実に防止することができる。
【0117】
なお、上記の実施の形態では報知装置が文字出力又は音声出力により報知する場合について説明したが、種類の異なる音楽を出力することにより、車いす通常運転とシャトル運転とを区別して認識できるように構成することもできる。
【0118】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、複数の車いす利用者が乗場で待っている状況では、車いすステップを形成する特殊踏段の循環走行を行わずに上昇・下降又は下降・上昇の往復運転を行うことができ、車いす利用者の待ち時間を削減して輸送効率を向上することができる。
【0119】
請求項2の発明によれば、復路運転を行う場合には特殊踏段の車いすステップが半収納状態に形成されるので、エスカレータに搭乗できないことを周囲の人々に対して認識させることができ、誤って他の乗客が乗ることを防止できる。
【0120】
請求項3の発明によれば、車いす運転操作手段を操作する際に、車いす通常運転と往復運転を行うシャトル運転とが別の入力手段となっていることにより、係員が誤操作するのを確実に防止することができる。
【0121】
請求項4の発明によれば、車いすステップを形成する特殊踏段を往復運転する際に、通常の車いす運転速度よりも高速で運転するので、待ち時間を削減して輸送効率をさらに向上することができる。
【0122】
請求項5の発明によれば、車いすステップを形成する特殊踏段の往路運転では通常の車いす運転速度にし、復路運転ではそれよりも高速にするので、車いす利用者を運搬している往路では低速運転にして車いす利用者に安心感を与え、また車いす利用者を搭載していない復路では高速運転することによって車いすステップを形成する特殊踏段の帰着を早めることができ、待ち時間を削減して輸送効率を向上することができる。
【0123】
請求項6の発明によれば、搭乗検出手段により特殊踏段の車いすステップに車いす利用者が搭乗していないことが検出されると、車いす通常運転の運転速度よりも高速で運転されるので、待ち時間を削減して輸送効率を向上することができる。
【0124】
請求項7の発明によれば、搭乗検出手段により車いす利用者が降りたことを確認できると自動的に復路運転を行うことにより、係員の往復操作手順を少なくすることができる。
【0125】
請求項8の発明によれば、車いす利用者を搭載していない場合には、空運転確認ボタンスイッチの入力により通常の車いす運転速度よりも高速で運転するので、車いす利用者を運搬していない状態では往路であっても復路であっても高速運転することにより、上記の往復運転中に係員が特殊踏段の車いすステップに乗って階間を移動することが必要となる作業に対してその能率を向上させることができる。
【0126】
請求項9の発明によれば、報知手段に運転状態を報知させることにより、特殊踏段を展開させて往復運転する際に、係員が誤操作するのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図2】第1の実施の形態の車いす運転操作手段の構成を示す図。
【図3】第1の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図4】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図5】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図6】第3の実施の形態の動作を示すフロチャート。
【図7】本発明の第4の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図8】本発明の第5の実施の形態における車いす運転操作手段の構成を示す図。
【図9】第5の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図10】本発明の第6の実施の形態の構成を示すブロック図。
【図11】第6の実施の形態の動作を示すフローチャート。
【図12】従来例の構成を示す一部破断斜視図。
【図13】従来例の特殊踏段の車いすステップの展開状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…エスカレータ
2…特殊踏段
3…車いす
4…制御手段
5a…上階車いす運転操作手段
5b…下階車いす運転操作手段
7…モータ
8a,8c…上階特殊踏段検出リミットスイッチ
8b,8d…下階特殊踏段検出リミットスイッチ
9a…上階報知装置
9b…下階報知装置
10…荷重検出スイッチ
Claims (9)
- 車いす等を搭載可能な車いすステップを形成する特殊踏段と、当該特殊踏段を展開し車いすステップを形成した状態で上昇・下降又は下降・上昇の往復運転を行う往復運転手段とを備えたことを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1に記載のエスカレータにおいて、前記往復運転は、復路運転を行う場合には車いすステップを途中まで収納させた状態で行うことを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1又は2に記載のエスカレータにおいて、車いす運転を指令する車いす運転操作手段を備え、前記車いす運転操作手段は、通常の車いす運転を行う通常運転スイッチと、これとは別に前記特殊踏段を往復運転するシャトル運転スイッチとを有して成ることを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のエスカレータにおいて、前記往復運転は、通常の車いす運転速度よりも高速で運転することを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のエスカレータにおいて、前記往復運転は、往路運転では通常の車いす運転速度にし、復路運転ではそれよりも高速にすることを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエスカレータにおいて、前記特殊踏段に車いす等が搭乗したことを検出することが可能な搭乗検出手段を備え、前記往復運転における往路運転又は復路運転は、前記搭乗検出手段により前記特殊踏段の車いすステップに車いす等を搭載していないことを検出した場合には、通常の車いす運転速度よりも高速で運転することを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエスカレータにおいて、前記特殊踏段に車いす等が搭乗したことを検出することが可能な搭乗検出手段を備え、前記往復運転は、前記特殊踏段が車いすステップを形成して往路運転を行った後、前記搭乗検出手段により前記特殊踏段の車いすステップに車いす等を搭載していないことを検出した場合には、自動的に復路運転させることを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のエスカレータにおいて、空運転確認ボタンスイッチを備え、前記往復運転における往路運転又は復路運転は、前記特殊踏段の車いすステップに車いす等を搭載していない場合には、前記空運転確認ボタンスイッチの入力により通常の車いす運転速度よりも高速で運転することを特徴とするエスカレータ。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のエスカレータにおいて、報知手段を備え、この報知手段に車いす通常運転と前記往復運転を行う車いすシャトル運転の運転状態に対応した報知を行わせることを特徴とするエスカレータ。
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