JP4779344B2 - ドライクリーニング用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ドライクリーニング用洗浄剤組成物および該組成物を含有するドライクリーニング用洗浄液に関する。さらに詳しくは、貯蔵安定性に優れたドライクリーニング用洗浄剤組成物および該組成物を含有し、洗浄後の衣類の風合いが良好であり、洗浄性能に優れるドライクリーニング用洗浄液に関する。
ドライクリーニングは、有機溶剤を媒体とする洗浄方法であり、衣類の収縮および光沢消失などの問題が生じにくいことから、スーツおよびセーターのような毛織物、ならびにネクタイおよびスカーフのような絹織物などの洗浄において広く行われている。
ドライクリーニングは、ハロゲン系溶剤、石油系溶剤、およびシリコーン系溶剤などの有機溶剤に汚れを溶解させて洗浄するため、特に、これらの溶剤と相溶性が高い油性汚れに対する洗浄に優れている。しかし、「はり」および「こし」といった衣類の風合いを求める要望が顕在化している近年では、洗浄後の衣類の風合いが良好なドライクリーニング用洗浄剤組成物が要望されている。
ドライクリーニング用洗浄剤組成物には、洗浄力増強のために非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤および添加剤(水溶性高分子など)が含有され、さらに上記の有機溶剤などが含有される。しかし、特に夏および冬場には、洗浄剤組成物全体がゲル化し、あるいは分離などを起こし、そのため溶剤で希釈して洗浄液を調製することが困難になる場合が多い。このように、ドライクリーニング用洗浄剤組成物は、貯蔵安定性について問題となる場合が多く、貯蔵安定性に優れたドライクリーニング用洗浄剤組成物が要望されている。
例えば、特許文献1においては、分子量3500以下のポリエーテル変性シリコーン、および非イオン性界面活性剤を配合した組成物が、特許文献2においては、環状ポリシロキサン、およびHLBが2〜10のポリオキシアルキレン型ノニオン性界面活性剤を配合した組成物が、特許文献3においては、環状ポリシロキサン、界面活性剤および親水性溶剤を配合した組成物が開示されている。
しかし、これらの洗浄剤組成物を用いた場合、洗浄後の衣類の風合いは必ずしも満足できるものではない。
さらに、衣類に風合いを持たせる繊維処理方法としては、固形パラフィンを溶剤に溶解させ、この溶液を繊維に塗布する方法がある。しかし、洗浄後の衣類に「ゴワツキ」や静電気が生じやすく、さらに固形パラフィンが溶剤中に蓄積することによって、クリーニング本来の目的である洗浄効果が低減するという問題がある。
さらに、特許文献4においては、オレイン酸、ラノリン、スクワラン、および界面活性剤を用いる方法が開示されている。しかし、衣類に光沢は与えるものの、衣類の風合いおよび貯蔵安定性が必ずしも満足できるものではない。
特開平5−59395号公報 特開平9−13095号公報 特開平9−176697号公報 特開平6−306398号公報
本発明の目的は、貯蔵安定性に優れたドライクリーニング用洗浄剤組成物および該組成物を含有し、洗浄後の衣類の風合いが良好であり、洗浄性能に優れるドライクリーニング用洗浄液を提供することにある。
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a)、および非イオン性界面活性剤(b)を含むドライクリーニング用洗浄剤組成物であって、該無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a)は、式(I)で示されるエーテル化合物:
−O−(AO)−R (I)
(式中、Rは炭素数2〜5のアルケニル基、Rは炭素数1〜24の飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、そしてnは5〜100の整数である)と無水マレイン酸とを必須の構成単位とする、重量平均分子量が5,000〜100,000の共重合体、またはその誘導体であり、該組成物中に、該無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a)が0.1〜20質量%、そして、該非イオン性界面活性剤(b)が5〜70質量%の割合で含有される。
本発明のドライクリーニング用洗浄液は、請求項1に記載のドライクリーニング用洗浄剤組成物、ならびにハロゲン系溶剤、石油系溶剤、およびシリコーン系溶剤よりなる群から選択される少なくとも1種の溶剤を含有し、該溶剤が、該組成物1容量部に対して、5〜1000倍容量部の割合で含有される。
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、貯蔵安定性に優れており、該組成物を含有する本発明のドライクリーニング用洗浄液は、洗浄後の衣類の風合いが良好であり、洗浄性能に優れる。
以下、本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物およびドライクリーニング用洗浄液について順次説明する。
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、下記の無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(以下、化合物a、a成分などという場合がある)、および非イオン性界面活性剤(以下、化合物b、b成分などという場合がある)を含み、必要に応じて溶剤および添加剤(以下、c成分などという場合がある)を含み得る。
(a成分)
a成分は、無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体であり、式(I)で示されるエーテル化合物と無水マレイン酸とを必須の構成単位とし、必要に応じて他の構成単位を有する共重合体、またはその誘導体である。
−O−(AO)−R (I)
(式中、Rは炭素数2〜5のアルケニル基、Rは炭素数1〜24の飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、そしてnは5〜100の整数である)
無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体の誘導体としては、該共重合体の無水マレイン酸部分が、無水マレイン酸の加水分解物であるジカルボン酸、そのナトリウムおよびカリウムなどのアルカリ金属塩、炭素数1〜20のアルキル基またはアルケニル基を有するアルコールとのエステル化物などに置換された共重合体などが挙げられる。エーテル化合物と無水マレイン酸とを共重合させた後、得られた共重合体の無水マレイン酸部分を加水分解など行なうことによって、誘導体を得てもよいし、エーテル化合物と無水マレイン酸誘導体とを共重合させて、誘導体を得てもよい。
式(I)で示されるエーテル化合物および無水マレイン酸以外の構成単位は、具体的には、次の単量体に由来し得る:アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸およびこれらの塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩など);これらのカルボン酸と炭素数1〜24のアルコールとのエステル;スチレンおよびメチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物;イソブチレンおよびジイソブチレンなどのオレフィン類;酢酸ビニル;アクリロニトリル;アクリルアミドなど。上記共重合体の誘導体はアルカリ金属塩であることが好ましい。衣類に風合いを付与する効果の点から、式(I)で示されるエーテル化合物および無水マレイン酸以外の単量体の添加量は、単量体全体のモル数の40モル%以下、好ましくは30モル%以下である。
式(I)で示されるエーテル化合物において、Rは上述のように、炭素数2〜5のアルケニル基であり、ビニル基、アリル基、メタリル基、1,1−ジメチル−2−プロペニル基、3−メチル−3−ブテニル基などが挙げられる。これらのうちで、ビニル基およびアリル基が好ましい。
式(I)で示されるエーテル化合物において、Rは上述のように、炭素数1〜24の飽和炭化水素基を示し、炭素数は、好ましくは1〜4である。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、オクタデシル基、イソオクタデシル基、オクチルドデシル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基などが挙げられる。これらのうちで、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が好ましい。
式(I)で示されるエーテル化合物において、Aは上述のように、炭素数2〜4のアルキレン基を示し、nは5〜100の整数であり、好ましくは10〜50の整数である。nが5未満の場合は、衣類に風合いを付与する効果が不充分になる。また、nが100を超える場合は、組成物の貯蔵安定性が低下するおそれがある。炭素数2〜4のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、およびブチレン基などが挙げられる。なお、本明細書において「AO」は、オキシエチレン基などのように1種のみのオキシアルキレン基を表すだけではなく、例えば、オキシエチレン基およびオキシプロピレン基などのように2種以上のオキシアルキレン基で構成される基をも表し得る。また、2種以上のオキシアルキレン基を構成単位とする場合、(AO)部分の重合形態は、ランダム重合およびブロック重合のいずれであってもよい。
衣類に風合いを付与する効果の点から、a成分は、式(I)で示されるエーテル化合物および無水マレイン酸を、30/70〜70/30のモル比で含むことが好ましい。
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物に用いられるa成分の無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体の重量平均分子量は5,000〜100,000であり、好ましくは10,000〜50,000である。重量平均分子量が5,000未満の場合は、衣類に風合いを付与する効果が不充分となるおそれがある。また、100,000を超える場合は、組成物の貯蔵安定性が低下するおそれがある。
(b成分)
b成分は、非イオン性界面活性剤であり、具体的には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、しょ糖エステル、ポリオキシアルキレンしょ糖エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキシド付加物、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、およびアルキルグリコシドなどが挙げられる。これらの中で、より高い洗浄力を確保する面からポリオキシアルキレン脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。またポリオキシアルキレン脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルに用いられる脂肪酸としては、ステアリン酸およびオレイン酸が好ましい。
(溶剤および添加剤)
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は通常、溶剤を含み、必要に応じて後述する添加剤(c成分)を含む。このような溶剤としては、例えば、n−デカン、イソパラフィン、テトラクロロエチレン、HCFC−225、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられる。溶剤は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物に含まれ得る添加剤(c成分)は、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することができる。添加剤としては、例えば、アルキルイミダゾリン型界面活性剤、アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウム塩型界面活性剤などの陽イオン性界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテルスルホン酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩などの陰イオン性界面活性剤;アルキルベタイン、アミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン、スルホベタインなどの両性界面活性剤;メチルアルコール、エチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどの低級アルコール;グリセリン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール;トリクロサンなどの抗菌剤;ポリエーテル変性シリコーンなどの表面潤滑剤;キレート剤;ベンゾトリアゾールなどの金属腐食防止剤;蛍光増白剤などが挙げられる。
(ドライクリーニング用洗浄剤組成物)
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、上述のように無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a成分)および非イオン性界面活性剤(b成分)を特定の割合で含み、一般に溶剤を含み、必要に応じて添加剤(c成分)を含む。
a成分は、ドライクリーニング用洗浄剤組成物に0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%の割合で含まれる。0.1質量%未満の場合は、衣類に風合いを付与する効果が不充分となるおそれがある。20質量%を超える場合は、組成物の貯蔵安定性を損なう場合がある。a成分は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
b成分は、ドライクリーニング用洗浄剤組成物に5〜70質量%、好ましくは15〜50質量%の割合で含まれる。5質量%未満の場合は、洗浄剤の洗浄力が低下する場合がある。70質量%を超える場合は、組成物の貯蔵安定性を損なう場合がある。b成分は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
(ドライクリーニング用洗浄液)
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、ハロゲン系溶剤、石油系溶剤、およびシリコーン系溶剤よりなる群から選択される少なくとも1種の溶剤で希釈して洗浄液として使用できる。ハロゲン系溶剤としては、例えば、テトラクロロエチレン、HCFC−225およびHCFC−141Bなどが挙げられ、石油系溶剤としては、例えば、n−パラフィン、イソパラフィンおよびナフテンなどが挙げられ、シリコーン系溶剤としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンおよび環状ポリシロキサンなどが挙げられる。
ハロゲン系溶剤、石油系溶剤およびシリコーン系溶剤は、本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物に対して5〜1000倍容量、好ましくは50〜300倍容量添加する。5倍容量未満の場合は、コスト的に不利である。また1000倍容量を越える場合は、良好な洗浄力、衣類に風合いを付与する効果が不充分になるおそれがある。最終的に得られるドライクリーニング用洗浄液には、通常a成分およびb成分が、合計量で0.01〜0.5質量%の割合で含有され、a成分およびb成分の質量比(a/b)は1/100〜1/1であり、1/50〜1/3であることがより好ましい。
次に実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1.1)
表1に示す各成分を表1に示す割合で混合し、ドライクリーニング用洗浄剤組成物を得た。
Figure 0004779344
表1中における化合物a1〜化合物a3は、無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a成分)であり、以下に示す共重合体である。
(化合物a1)
無水マレイン酸47モル%と、式(I)においてRがビニル基、Rがブチル基、AOがオキシプロピレン基であって、nが12である化合物47モル%と、スチレン6モル%との共重合体のナトリウム塩(重量平均分子量(以下MWとする)=45,800)。
(化合物a2)
無水マレイン酸35モル%と、式(I)においてRがビニル基、Rがブチル基、AOがオキシエチレン基であって、nが28である化合物65モル%との共重合体(MW=33,600)。
(化合物a3)
無水マレイン酸75モル%と、式(I)においてRがビニル基、Rがメチル基、AOがオキシエチレン基であって、nが10である化合物25モル%との共重合体(MW=18,500)。
得られたドライクリーニング用洗浄剤組成物について、(1)貯蔵安定性について下記の方法により評価した。結果を表1に示す。
(1)貯蔵安定性の評価
各ドライクリーニング用洗浄剤組成物80mlを、100mlのガラス製バイアルに入れて、−5℃、25℃および45℃の恒温槽で1ヶ月間保存した。1ヶ月後、その外観を観察して、以下の基準で目視判定した。
〇:いずれの温度でも組成物が、保存前と外観の変化がなかった。
×:いずれかの温度でゲル化、分離、および沈殿物が析出するなど、外観に変化が認められた。
(実施例1.2〜1.5)
実施例1.1と同様に、表1に示す各成分を表1に示す割合で混合し、ドライクリーニング用洗浄剤組成物を得、実施例1.1と同様に、(1)貯蔵安定性について評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例1.1〜1.3)
表2に示す各成分を表2に示す割合で混合し、ドライクリーニング用洗浄剤組成物を得た。比較例1.3は、a成分の代わりにスクワランを用いた。
Figure 0004779344
表2中の化合物a’1は、以下に示す共重合体である。
(化合物a’1)
無水マレイン酸25モル%と、式(I)においてRがビニル基、Rがブチル基、AOがオキシプロピレン基であって、nが150である化合物75モル%との共重合体のナトリウム塩(MW=200,000)。
得られたドライクリーニング用洗浄剤組成物について、実施例1.1と同様に、(1)貯蔵安定性について評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例1.1〜1.5のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、貯蔵安定性に優れている。一方、比較例1.1では、a成分である化合物a1が、本発明の範囲よりも多く含有されているため貯蔵安定性が不良である。比較例1.2および1.3では、a成分が含有されていないため貯蔵安定性が不良である。
(実施例2.1)
表3に示す各成分を表3に示す割合で混合してドライクリーニング用洗浄剤組成物を得た。これを用いて(2)洗浄力および再汚染防止力および(3)風合いについて下記の方法により評価した。結果を表3に示す。
(2)洗浄力および再汚染防止力の評価
各ドライクリーニング用洗浄剤組成物の容量に対して200倍容量のn−デカンを溶剤として添加し、ドライクリーニング用洗浄液を調製した。次いで、これらのドライクリーニング用洗浄液500mlをTerg−O−tometerのカップに入れ、その中に日本油化学協会法汚染布(ウール:10cm×10cm)および白布(ウール:10cm×10cm)各2枚を入れた。次いで、30℃、70rpmにて20分間洗浄し、汚染布および白布を乾燥した。乾燥後、汚染布および白布の光に対する表面反射率をカラーコンピューターSM−4型(スガ試験機製)で測定した。洗浄率および再汚染率を以下の式で求めた。
洗浄率(%)={(Y−Y)/(Y−Y)}×100
再汚染率(%)={(Y−Y)/Y}×100
式中Yは洗浄前の白布の反射率、Yは洗浄後の白布の反射率、Yは洗浄前の汚染布の反射率、およびYは洗浄後の汚染布の反射率である。洗浄率が、50%以上の洗浄剤を洗浄力が良好な洗浄剤と評価し、表3および後述の表4においては、洗浄率が50%以上を○、50%未満を×として表した。再汚染率が、5%未満の洗浄剤を再汚染防止力が良好な洗浄剤と評価し、表3および後述の表4においては、再汚染率が5%未満を○、5%以上を×として表した。
(3)風合いの評価
20cm×20cmのウール白布(試験布)を、上記(2)に記載の方法で洗浄した。洗浄したウール白布を室温下で自然乾燥した後、25℃、65%RHの恒温恒湿室に24時間放置した。その後、20名の女性をパネラーとし、洗浄・乾燥後のウール白布を3枚重ねたものを1サンプルとし、このサンプルを手で揉むように触り、「はり」、「こし」などを総合的に判断して風合いを下記の基準で評価した。
3点:風合いがよいと感じられた場合。
2点:風合いがややよいと感じられた場合。
1点:風合いのよさが感じられなかった場合。
20名の合計点を求め、合計点が50点以上の洗浄剤を風合いが良好な洗浄剤と評価した。表3および後述の表4においては、合計点が50点以上を○、50点未満を×として表した。
Figure 0004779344
(実施例2.2〜2.5)
実施例2.1と同様に、表3に示す各成分を表3に示す割合で混合し、ドライクリーニング用洗浄剤組成物を得、実施例2.1と同様に、溶剤で希釈して洗浄液を調製し、(2)洗浄力および再汚染防止力および(3)風合いについて下記の方法により評価した。結果を表3に示す。溶剤としては、実施例2.2においてはテトラクロロエチレンおよび実施例2.3および2.5においてはデカメチルシクロペンタシロキサンを用いた。
(比較例2.1〜2.5)
表4に示す各成分を表4に示す割合で混合し、ドライクリーニング用洗浄剤組成物を得た。
Figure 0004779344
表4中の化合物a’2は固形パラフィンであり、化合物a’3は、以下に示す共重合体である。
(化合物a’3)
無水マレイン酸45モル%と、式(I)においてRがビニル基、Rがブチル基、AOがオキシエチレン基であって、nが2である化合物45モル%と、スチレン10モル%との共重合体のナトリウム塩(MW=2,000)。
このドライクリーニング用洗浄剤組成物を用い、実施例2.1と同様に、(2)洗浄力および再汚染防止力および(3)風合いについて評価を行なった。溶剤としては、比較例2.4においてはテトラクロロエチレンを用い、その他はn−デカンを用いた。結果を表4に示す。
実施例2.1〜2.5のドライクリーニング用洗浄剤組成物を用いた洗浄液で洗浄すると、試験布の風合いが良好であり、洗浄力に優れており、そして再汚染が少ない。
一方、a成分を含有しない比較例2.1の洗浄剤組成物を用いた洗浄液で洗浄すると、試験布の風合いが不充分であった。b成分を含有しない比較例2.2の洗浄剤組成物を用いた洗浄液で洗浄すると、洗浄力は不充分であった。a成分の代わりに固形パラフィン(化合物a’2)を含有する比較例2.3の洗浄剤組成物を用いた洗浄液で洗浄すると、洗浄力は不良で、再汚染が多く、試験布の風合いも不充分であった。a成分と同様の構造を有するが分子量が低い化合物(化合物a’3)を含有する比較例2.4の洗浄剤組成物を用いた洗浄液で洗浄すると、試験布の風合いが不充分であった。a成分の代わりにスクワランを含有する比較例2.5の洗浄剤組成物を用いた洗浄液で洗浄すると、試験布の風合いが不充分であった。
本発明のドライクリーニング用洗浄剤組成物は、貯蔵安定性に優れ、該組成物を含有する洗浄液は、洗浄後の衣類の風合いが良好であり、洗浄性能に優れているので、ドライクリーニング用の溶剤で希釈することにより、ドライクリーニング用洗浄液として利用できる。

Claims (2)

  1. 無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a)、および非イオン性界面活性剤(b)を含むドライクリーニング用洗浄剤組成物であって、
    該無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a)が、式(I)で示されるエーテル化合物:
    −O−(AO)−R (I)
    (式中、Rは炭素数2〜5のアルケニル基、Rは炭素数1〜24の飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基であり、そしてnは5〜100の整数である)と無水マレイン酸とを必須の構成単位とする、重量平均分子量が5,000〜100,000の共重合体、またはその誘導体であり、
    該組成物中に、該無水マレイン酸−エーテル化合物共重合体(a)が0.1〜20質量%、そして、該非イオン性界面活性剤(b)が5〜70質量%の割合で含有される、ドライクリーニング用洗浄剤組成物。
  2. 請求項1に記載のドライクリーニング用洗浄剤組成物、ならびにハロゲン系溶剤、石油系溶剤、およびシリコーン系溶剤よりなる群から選択される少なくとも1種の溶剤を含有し、該溶剤が、該組成物1容量部に対して、5〜1000倍容量部の割合で含有される、ドライクリーニング用洗浄液。
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