JP4777627B2 - スクリーン昇降装置 - Google Patents
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Description
また、このようなスクリーン昇降装置の中には、火災発生時にスクリーンの左右端がガイドレールから抜けるのを防止するよう構成されたものがある。具体的には、スクリーンの左右端には、抜け止め部がスクリーンの左右端を挟み込むよう取り付けられており、一方、ガイドレールには、スクリーンの左右端に取り付けられた抜け止め部に係止する係止部が設けられている。このことにより、スクリーンの左右端にガイドレールから抜けようとする力が作用しても、係止部が抜け止め部を係止することによりスクリーンの左右端がガイドレールから抜けるのを防止する(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、請求項1のように、構造物の開口部を閉鎖可能なスクリーンと、スクリーンを開口部に沿って案内する一対のガイドレールと、を備えるスクリーン昇降装置であって、スクリーンがその下端付近に錘を備えており、その錘が、錘本体と、錘本体を被覆する錘本体被覆部と、その内部に追加用錘を収納可能な追加錘収納部と、を有し、錘本体被覆部は、錘本体に対して着脱可能に構成されており、追加錘収納部は、錘本体と錘本体被覆部との間に形成されていることが考えられる。このようにすれば、スクリーン昇降装置が設置される場所に応じて錘の重量を調整することできる。また、スクリーンの摺動性能が向上するよう錘の重量を調整することできる。
ところで、例えば火災時にスクリーンを落下させて開口部を閉鎖させた場合において取り残された人が存在するときには、その取り残された人を脱出させるためにスクリーンを持ち上げて開口部を開放させる必要がある。そこで、利用者がスクリーンを上方向へ移動させるための取手をスクリーンに設けることが考えられる。また、このような取手については、例えば帯状の生地の両端をスクリーンに対して縫製することによりループ状に形成することも考えられる。しかし、このようなループ状の取手は厚み寸法が大きいため、スクリーンを巻き取ったり折り畳んだりして収納する際にその取手が邪魔となるおそれがある。
そこで、請求項2のように、上述の取手については、スクリーンと同一素材の生地をスクリーンに対して縫製することにより下向きに開放された袋状に形成され、開口部を閉鎖した状態にあるスクリーンの左右方向の中央付近における利用者が屈んだ際に掴みやすい位置に形成されていることが考えられる。このようにすれば、従来のループ状に形成した取手に比べてその厚み寸法が小さくなるので、スクリーンを巻き取ったり折り畳んだりして収納する際に取手が邪魔にはならず、スクリーンの摺動性能を向上させることができる。
そこで、請求項3のように、スクリーンについては、複数のシート材のうち下側のシート材の上端部が、上側のシート材の下端部におけるスクリーン支持部とは反対側に位置するよう縫製されて構成されていることが考えられる。このようにすれば、上側のスクリーンの下端部が上述のような構成部位に引っ掛かりにくくすることができ、スクリーンの摺動性能を向上させることができる。
[第一実施形態]
図1は第一実施形態のスクリーン昇降装置1の正面図である。また、図2はスクリーン10を示す説明図であり、図3はスクリーン10のウェイト13を示す説明図であり、図4はスクリーン10の取手14を示す説明図であり、図5および図6はガイドレール30を示す説明図であり、図7はスクリーン係止部34を示す説明図であり、図8は目板50を示す説明図であり、図9はガイドレール固定具90を示す説明図である。また、図12はスクリーン昇降装置1が取り付けられる構造物の開口面および壁面を示す説明図である。
図1に示すように、本第一実施形態のスクリーン昇降装置1は、建物内に設置された壁などの構造物の開口部(図12(a)参照)を閉鎖可能なスクリーン10、スクリーン10を収納可能なスクリーン収納部20、ガイドローラ21(図2(b)参照)、遮煙ローラ22(図2(b)参照)、スクリーン10を構造物の開口部に沿って上下方向に案内する右ガイドレール30および左ガイドレール40、目板50、ラッチ60、手動操作部80およびガイドレール固定具90を備えており、構造物の開口面(図12(a)参照)や壁面(図12(b)参照)に取り付けられる。
このうちスクリーン10は、図2(a)に示すように、複数の耐火シート11から構成されている。具体的には、スクリーン10は、幅約1200mmの細長い耐火シート11をスクリーン昇降装置1の左右幅に合わせて裁断し、その裁断した耐火シート11を横向きにして端部同士を、下側の耐火シート11の上端部11aが上側の耐火シート11の下端部11bの後側になるよう縫製した構造を有している(図2(b)参照)。また、スクリーン10の端部11cは、断面が略円形であるワイヤなどの線材12を包み込むよう折り返されて縫製されている(図2(c)参照)。なお、スクリーンの端部11cは、抜け止め部に該当する。
図5(a)に示すように右ガイドレール30は、内レールとしてのコア31、外レールの取付部材としてのベース32、外レールの被覆部材としてのカバー33、スクリーン係止部34(図7参照)、目板支持用ブラケット35などから構成されている。
コア31は、図5(c)に示すように、断面が略コの字状のステンレス製の長尺材であり、中央部31a、翼部31b,31cから構成されており、その内部には、スクリーン10の端部11cをスクリーン昇降装置1の上下方向に案内するガイド溝31dが形成されている。なお、ガイド溝31dは、スクリーン10の端部11cとコア31との気密性を高めて火災時に煙が構造物の開口部を通過するのを防ぐためになるべく深く形成することが望ましい。また、コア31の翼部31b,31cの各先端部には、図6(b)に示すように、ガイド溝31dの内部へ向けて直角よりも若干大きく折り曲げることによりベース係止部31eおよびカバー係止部31fがそれぞれ形成されている。このことによりガイド溝31dは、その入口の開口幅がその内部よりも狭く形成されている。そして、ベース係止部31eおよびカバー係止部31fの各先端部には、ガイド溝31dの内側へ向けて折り返されることにより折り返し部31g,31hがそれぞれ形成されている。なお、折り返し部31gと折り返し部31hとの間の距離は、スクリーン10の端部11cとコア31との気密性を高めて火災時に煙が開口部を通過するのを防ぐために、スクリーン10の端部11cの厚みよりも若干狭く設定されている。また、翼部31bには複数のビス取付孔31iが穿孔されており、翼部31cには複数のビス取付孔31jが穿孔されている。なお、このコア31については、コア31のガイド溝31dを移動するスクリーン10の端部11cの摺動性能を確保するため、塗装は施されてはいない。
[ベース32の構成の説明]
ベース32は、図5(b)に示すように、断面が略コの字状のステンレス製の長尺材であり、中央部32a、翼部32b,32cから構成されている。このうち中央部32aには、図6(c)に示すように、コア31を支持するための複数のブラケット32dが溶接などにより取り付けられている。また、翼部32b,32cの各先端部には、ベース32の内部へ向けて直角に折り曲げることにより前側コア係止部32e,後側コア係止部32fが形成されている。また、中央部32aには、複数の挿通孔32gが穿孔されており、翼部32cには、複数のビス取付孔32hが穿孔されている。また、翼部32bの前側コア係止部32eには、スクリーン係止部34を取り付けるための長孔32iが穿孔されている(図7(a)参照)。また、翼部32bの外表面には塗装が施されている。
カバー33は、図5(d)に示すように、断面が略L字状のステンレス製の長尺材であり、平板33a,33bから構成されている。このうち平板33aの先端部には、図6(d)に示すように、カバー33の内部へ向けて直角に折り曲げることにより折り返し部33cが形成されている。また、折り返し部33cの先端部には、さらにカバー33の内部へ向けて直角に折り曲げることにより前側コア係止部33dが形成されている。また、平板33aには、コア31のビス取付孔31iに連通する複数の挿通孔33eが穿孔されており、平板33bには、ベース32のビス取付孔32hに連通する複数の挿通孔33fが穿孔されている。また、カバー33の外表面には塗装が施されている。
また、図7に示すように、ベース32の下部には、落下したスクリーン10が持ち上げられるのを防止するスクリーン係止部34が取り付けられている。具体的には、スクリーン係止部34は、略くの字状の弾性体であり、その一端34aがベース32の中央部32aに固定され、中央部34bが翼部32bの前側コア係止部32eに穿孔された長孔32iから外部へ突出し、他端34cが翼部32bの前側コア係止部32eの内面側に当接する姿勢でベース32に取り付けられている。
また、図8(a)に示すように、上述のベース32の上部には、目板50を支持するための目板支持用ブラケット35が、ベース32の翼部32bから、左ガイドレール40へ向けて突出するようビスなどによって取り付けられている。また、目板支持用ブラケット35には、ビス取付孔35aが穿孔されている。
以上のような右ガイドレール30のコア31、ベース32およびカバー33については、次のように組み立てられている。すなわち、まずベース32を、挿通孔32gを貫通させたビスなどで構造物の開口面や壁面へ取り付ける。次に、コア31を、コア31の翼部31bがベース32の中央部32aに対向する姿勢とし、コア31の翼部31bがベース32のブラケット32dに当接するまでコア31をベース32の方へ移動させる。このとき、コア31のベース係止部31eが、ベース32の前側コア係止部32eに当接し、ベース32の後側コア係止部32fが、コア31の中央部31aに当接する。さらに、カバー33を、カバー33の翼部33aの内表面がコア31の翼部31cに対向する姿勢とし、カバー33の翼部33aの内表面がコア31の翼部31cに当接するまでカバー33をコア31の方へ移動させる。このとき、コア31のカバー係止部31fが、カバー33の前側コア係止部33dに当接する。そして、カバー33の挿通孔33eを貫通させたビスなどをコア31のビス取付孔31iに取り付け、カバー33の挿通孔33fを貫通させたビスなどをベース32のビス取付孔32hに取り付ける(図5(a)および図6(a)参照)。この際、ベース係止部31eが、ベース32を係止することによりベース32がコア31から離間するのを防止し、カバー係止部31fが、カバー33を係止することによりカバー33がコア31から離間するのを防止する。このことにより外レールと内レールとが互いに係止し合う。
図1に示すようにスクリーン収納部20は、スクリーン10を巻き取り可能なドラムを備え、このドラムを回転させることによりスクリーン10を収納可能に構成されている。
また、スクリーン収納部20に収納されたスクリーン10は、ドラムを回転させることにより引き出すことも可能である。なお、スクリーン収納部20の各部構成については、公知技術にしたがっているのでここでは詳細な説明は省略する。
左ガイドレール40は、右ガイドレール30と同様に、コア、ベース、カバー、スクリーン係止部、目板支持用ブラケットなどから構成されている。なお、左ガイドレール40の各部については、右ガイドレール30の各部とは左右対称に構成されているので、ここでは詳細な説明は省略する。
図8(b)に示すように目板50は、ステンレス製の長尺材であり、その両端が右ガイドレール30のベース32とカバー33との間に形成された空間、および左ガイドレール40のベース42とカバー43との間に形成された空間に挿入されている。また、目板50の両端は、右ガイドレール30の目板支持用ブラケット35および左ガイドレール40の目板支持用ブラケット45によって支持されている。また、図8(a)に示すように、目板50には、目板支持用ブラケット35に穿孔されたビス取付孔35aに連通する2つの挿通孔51が穿孔されており、これら挿通孔51を貫通したビスなどが目板支持用ブラケット35のビス取付孔35aに取り付けられることにより、この目板50によって右ガイドレール30と左ガイドレール40が連結されている(図8(b)参照)。なお、目板50は連結部材に該当する。
図2(b)に示すようにガイドローラ21は、目板50に対向して配置され、スクリーン収納部20から引き出されたスクリーン10に当接して支持することによりそのスクリーン10の進行方向を変更してガイドレールへ案内する。
[ラッチ60の構成の説明]
また、図1に示すように目板50の前面にはラッチ60が取り付けられている。このラッチ60は、スクリーン収納部20に収納されたスクリーン10の落下を阻止するよう構成されている。また、ラッチ60は、遠隔操作用ケーブルなどによって手動操作部80に接続されており、手動操作部80が使用者によって操作された場合には、スクリーン収納部20に収納されたスクリーン10を落下させるよう構成されている。なお、ラッチ60の各部構成については、公知技術にしたがっているのでここでは詳細な説明は省略する。
図1に示すように手動操作部80は、フレキシブルコンジットの内部にワイヤーロープを通した構造を有する遠隔操作用ケーブル(図示省略)を介してラッチ60を操作することができる。なお、手動操作部80の各部構成については、公知技術にしたがっているのでここでは詳細な説明は省略する。
また、ガイドレール固定具90は、図9(a)に示すように、平板91の上面に断面が略コの字状のブラケット92を取り付けることで構成されている。このうち平板91の両端部には2つの挿通孔91aが穿孔されており、ビスなどによって床面に固定することができる。また、ブラケット92は、右ガイドレール30のコア31や左ガイドレール40のコアに下方から挿入可能に形成されている。
次に、スクリーン昇降装置1の動作を、図1を参照して説明する。なお、以下の説明において、左ガイドレール40については、右ガイドレール30と同様なので詳細な説明は省略する。
このような第一実施形態のスクリーン昇降装置1によれば、スクリーン10の端部11cが、断面が略円形であるワイヤなどの線材12を包み込むよう折り返されて縫製されているので、従来の抜け止め部よりも摩擦係数が小さい素材をスクリーンに採用すれば、従来のように抜け止め部がガイドレールの内部に接触する場合と比べて、スクリーンの摺動性能を向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
図11(a)に例示するように右ガイドレール130は、内レールとしてのコア31(図5(c)および図11(c)参照)、外レールの取付部材としてのベース132、外レールの被覆部材としてのカバー133、スクリーン係止部34(図7参照)、目板支持用ブラケット35(図8参照)などから構成されている。なお、コア31、スクリーン係止部34および目板支持用ブラケット35については、上記第一実施形態と同様なのでここでは詳細な説明は省略する。
ベース132は、図11(b)に示すように、上記第一実施形態のベース32と同様に、断面が略コの字状のステンレス製の長尺材であり、中央部132a、翼部132b,132cから構成されている。このうち中央部132aには、コア31を支持するための複数のブラケット132dが溶接などによって取り付けられている。また、翼部132b,132cの各先端部には、ベース132の内部へ向けて直角に折り曲げることにより前側コア係止部132e,後側コア係止部132fが形成されている。また、中央部132aと翼部132cとの境界部分には、カバー係止部132iが形成されている。また、翼部132bの前側コア係止部132eには、スクリーン係止部34を取り付けるための長孔が穿孔されている(図示省略)。また、翼部132bの外表面には塗装が施されている。
カバー133は、図11(d)に示すように、上記第一実施形態のカバー33と同様に断面が略L字状のステンレス製の長尺材であり、平板133a,133bから構成されている。このうち平板133aの先端部には、カバー133の内部へ向けて直角に折り曲げることにより折り返し部133cが形成されている。また、折り返し部133cの先端部には、さらにカバー133の内部へ向けて直角に折り曲げることにより前側コア係止部133dが形成されている。また、平板133bの先端部には、さらにカバー133の内部へ向けて直角に折り曲げることによりベース係止部133gが形成されている。また、カバー33の外表面には塗装が施されている。
以上のような右ガイドレール130のコア31、ベース132およびカバー133については、次のように組み立てられている。すなわち、まずベース132を、挿通孔132gを貫通させたビスなどで構造物の開口面や壁面へ取り付ける。次に、コア31を、コア31の翼部31bがベース132の中央部132aに対向する姿勢とし、コア31の翼部31bがベース132のブラケット132dに当接するまでコア31をベース132の方へ移動させる。このとき、コア31のベース係止部31eが、ベース132の前側コア係止部132eに当接し、ベース132の後側コア係止部132fが、コア31の中央部31aに当接する。さらに、カバー133を、カバー133の翼部133aの内表面がコア31の翼部31cに対向する姿勢とし、カバー133の翼部133aの内表面がコア31の翼部31cに当接するまでカバー133をコア31の方へ移動させ、カバー133のベース係止部133gをベース132のカバー係止部132iに係止させる。このとき、コア31のカバー係止部31fがカバー133の前側コア係止部133dに当接し、カバー133のベース係止部133gがベース132のカバー係止部132iと係合する。この際、ベース係止部31eが、ベース132を係止することによりベース132がコア31から離間するのを防止し、カバー係止部31fが、カバー133を係止することによりカバー133がコア31から離間するのを防止する。この際、ベース係止部31eが、ベース132を係止することによりベース132がコア31から離間するのを防止し、カバー係止部31fが、カバー133を係止することによりカバー133がコア31から離間するのを防止する。
Claims (3)
- 構造物の開口部を閉鎖可能なスクリーンと、
前記スクリーンを前記開口部に沿って案内する一対のガイドレールと、
を備えるスクリーン昇降装置であって、
前記スクリーンは、その下端付近に錘を備えており、
前記錘は、錘本体と、前記錘本体を被覆する錘本体被覆部と、その内部に追加用錘を収納可能な追加錘収納部と、を有し、
前記錘本体被覆部は、前記錘本体に対して着脱可能に構成されており、
前記追加錘収納部は、前記錘本体と前記錘本体被覆部との間に形成されていること
を特徴とするスクリーン昇降装置。 - 構造物の開口部を閉鎖可能なスクリーンと、
前記スクリーンを前記開口部に沿って案内する一対のガイドレールと、
を備えるスクリーン昇降装置であって、
前記スクリーンは、利用者が当該スクリーンを上方向へ移動させるための取手を備え、
前記取手は、前記スクリーンと同一素材の生地を当該スクリーンに対して縫製することにより下向きに開放された袋状に形成され、前記開口部を閉鎖した状態にある前記スクリーンの左右方向の中央付近における利用者が屈んだ際に掴みやすい位置に形成されていること
を特徴とするスクリーン昇降装置。 - 請求項1又は2に記載のスクリーン昇降装置において、
さらに、
前記スクリーンを収納可能なスクリーン収納部と、
前記スクリーン収納部から引き出されたスクリーンに当接することによりそのスクリーンの進行方向を変更させ、前記一対のガイドレールへ案内するスクリーン支持部と、
を備え、
前記スクリーンは、複数のシート材のうち下側のシート材の上端部が、上側のシート材の下端部における前記スクリーン支持部とは反対側に位置するよう縫製されて構成されていること
を特徴とするスクリーン昇降装置。
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