JP4776430B2 - 缶蓋 - Google Patents

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Description

本発明は、タブが設けられた開口片を環状のスコアに沿って破断することにより、開口片を切除してパネルに開口を形成する缶蓋に関する。
魚肉や惣菜等の固形或いは半固形の食料を収容する缶体の天蓋として用いられる缶蓋として、パネルに刻設された環状のスコアと、スコアによって包囲された開口片と、開口片に設けられてスコアを破断するタブとを備え、タブ操作によってスコアを破断して開口片を取り除くことで、パネルの略全部を開口することができる所謂イージーオープン式のフルオープン缶蓋が知られている。
また、この種の缶蓋においては、開口時に破断されたスコアにより形成される切断端縁への接触を防止すると共にスコアに沿ったパネルの撓みを防止してスコアが確実に破断できるように、スコアの両側に沿ってパネルを折り返すことにより複数の屈曲部を形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この種の缶蓋は、パネルを折返し加工した際に屈曲部に付与された加工歪がスコアの破断と同時に開放され、屈曲部が平坦な状態に戻ろうとしてその屈曲角度が浅くなる。これによると、開口片の周縁の切断端縁が屈曲部の戻りにより缶体上縁に残されたパネルの切断端縁に向かって迫出し、パネルの切断端縁も屈曲部の戻りにより開口片の切断端縁に向かって迫出すので、破断されたスコアによる両切断端縁同士が干渉して円滑な開口片の引き上げが阻害される。そして、このような両切断端縁同士の干渉は、タブを起こしてタブ先端によるスコアの初期破断の後、タブを把持して開口片を引き上げてスコア全周にわたる破断に際して、常に開口片と缶体に残されるパネルとの間で生じるので、開口作業時に大きな破断力が必要となる不都合がある。
また、両切断端縁同士の干渉があっても、開口作業時の破断力を低減するために、パネル全体の肉厚を薄くしたり、スコアの破断厚(即ち、スコアの破断される部分の肉厚)をその全周にわたって薄く形成すること等が考えられるが、こうした場合には、落下の衝撃によってスコアが不用意に破断されるおそれがあるため好ましくない。
特開平2−180148号公報(第1図)
かかる不都合を解消して、本発明は、比較的小さな力で開口することができ、しかも、外部からの衝撃に伴う不用意なスコア破断を防止することができる缶蓋を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、円盤状のパネルに形成され、環状のスコアに沿って破断されるパネルの一部である開口片と、該開口片に設けられて前記スコアを破断するタブとを備え、前記スコアに沿った前記開口片の周縁部に、パネルを裏面側に折り返して屈曲させた第1屈曲部と、該第1屈曲部の内周側に連続して該第1屈曲部と反対方向に折返して屈曲させた第2屈曲部とを備える金属製の缶蓋において、前記第2屈曲部の内周側に沿ってパネルを肉厚方向に押し潰した潰し部が設けられていることを特徴とする。
前記第2屈曲部は、その折返し方向が前記第1屈曲部と反対方向であるので、パネルを上面側に折り返して屈曲させることによって形成されている。このため、スコアの破断に伴って、第2屈曲部の折り曲げ加工時に付与された加工歪が開放されると、第2屈曲部を介してパネルの上方に折り返された部分が開口片の全周にわたって起立方向に動いて開口片の破断端縁の外側への迫出しが比較的大となるおそれがある。
そこで、本発明は、第2屈曲部の内周側に前記潰し部を設けて、第2屈曲部の折り曲げ加工時に付与された加工歪の開放を開口片の全周にわたって抑制し、第2屈曲部の屈曲状態を維持させる。なお、このとき、第2屈曲部は角が形成されるように折り曲げず、比較的大きく湾曲させて形成しておく。
これによれば、スコアが破断されたときに、第2屈曲部を介してパネルの上方に折り返された部分の起き上がりが開口片の全周にわたって均一に抑えられ、缶体上縁に残されたパネル内縁の破断端縁に向かう開口片の周縁の破断端縁の迫出しを防止することができる。これによって、缶体上縁に残されたパネル内縁の破断端縁と開口片の周縁の破断端縁との干渉が全周にわたって防止でき、タブを把持して開口片を引き上げることによるスコア全周にわたる均一な破断が円滑に行えるので、比較的小さな破断力で開口作業を容易に行うことができる。
更に、本発明においては、前記スコアの外周側に沿ってパネルを裏面側に折り返して屈曲させた第3屈曲部と、該第3屈曲部とスコアとの間に沿って該第3屈曲部と反対方向に折り返して屈曲させた第4屈曲部とを備え、第3屈曲部と第4屈曲部との間のパネルと、第4屈曲部と前記第1屈曲部との間のパネルが略平行に対向することを特徴とする。なお、この場合にも、第3屈曲部と第4屈曲部とは湾曲形状を描くようにして折り曲げられることが好ましい。
本発明によれば、第3屈曲部と第4屈曲部との間のパネルと、第4屈曲部と前記第1屈曲部との間のパネルが略平行に対向するように形成したことにより、第4屈曲部が大きく曲げ加工され(屈曲角度が小さく加工され)ている。これによって、第4屈曲部の屈曲状態が維持されるので、スコアが破断されたときに、缶体上縁に残されたパネル内縁の破断端縁が開口片の破断端縁に向かって迫出す量は極めて少なく、缶体上縁に残されたパネル内縁の破断端縁と開口片の周縁の破断端縁との干渉を防止することができる。
更に、前記スコアが位置する前記第1屈曲部と前記第4屈曲部との間のパネルは、第1屈曲部側から第4屈曲部側に向かって下方に傾斜していることが好ましい。これによって、缶体上縁に残されたパネル内縁の破断端縁と開口片の周縁の破断端縁との干渉を全周にわたって良好に防止することができる。なお、このときには、タブの先端を傾斜する第1屈曲部と第4屈曲部との間のスコア近傍に当接させ、該タブをその先端が第1屈曲部と第4屈曲部との間の傾斜方向に対して垂直方向に押し下げるように設けておくことで、初期開口時の開口力をスコアに効率よく集中させることができ、確実な初期開口を実現することができる。
更に、前記スコアと前記第4屈曲部との間に沿って、該スコアの刻設に先立ってパネルを上方に山折りした曲げ部が設けられていることが好ましい。
これによれば、スコアの刻設に伴ってスコア部分から第4屈曲部へ向かう材料の肉流を曲げ部によって阻止することができ、開口片の周縁のパネルに全周にわたって張りを持たせた状態でスコアを刻設することができる。これによって、各屈曲部の曲げ加工時の影響を受けることなく、スコアの上端側の開放間隔がスコア全周にわたって均一に安定して得られるので、スコアの強度低下をスコア全周にわたって確実に防止することができる。
以上の構成により、缶体の上縁(即ち、缶蓋の外周縁部)に外部から衝撃を受けたとき、その衝撃は、第3屈曲部から第4屈曲部に伝わり、更に、スコアを経て第1屈曲部から第2屈曲部へと伝わる。このとき、スコアの両側に各屈曲部が形成されていることで緩衝作用が得られるが、更に、第1屈曲部と第4屈曲部との間のパネルが傾斜していることによって、第4屈曲部側から伝達された衝撃を傾斜に交差する方向に分散させて効率よく緩和することができ、衝撃による不用意なスコア破断を確実に防止することができる。
また、本発明において、前記タブは、リベットを介して前記開口片に連結されており、前記開口片の周縁部には、リベットと第2屈曲部との間の何れかの位置から第2屈曲部までの距離を幅寸法として第2屈曲部に向かって下方に傾斜する傾斜部が全周に設けられていることが好ましい。これによれば、開口作業時に前記傾斜部によって開口片の撓みが防止され、タブを把持して開口片を引き上げることによるスコア全周にわたる破断が円滑に行えるので、比較的小さな破断力で開口作業を容易に行うことができる。
また、本発明において、前記第1屈曲部は、該第1屈曲部の折り返された内側において互いに対向するパネル裏面同士が、前記開口片の外周縁に向かって次第に拡開する形状に屈曲していることが好ましい。これによれば、各屈曲部を形成した後に缶蓋の裏面側に補正材等を塗布するとき、第1屈曲部の折り返された内側が拡開していることにより、第1屈曲部の内側への塗布がその全周にわたって確実に行われる。これによって、第1屈曲部の内側全周への均一な補正を容易に施すことができる。
また、本発明において、前記スコアは、前記タブによる破断開始位置を含む半周より狭い第1の所定領域において他の領域よりも破断厚が薄く、該第1の所定領域の両端に隣接する一対の第2の所定領域において第1の所定領域よりも破断厚が厚く、更に、第1の所定領域の反対側に位置する両第2の所定領域間の第3の所定領域において第1の所定領域よりも破断厚が厚く且つ第2の所定領域よりも破断厚が薄く形成されていることを特徴とする。なお、この場合に、第1の領域はパネル中心からの角度110°以内の範囲とし、第3の領域はパネル中心からの角度90°以内の範囲とすることが好ましい。
比較的小さな破断力で開口することができるようになっていると、開口作業時に過剰な力を加えてタブを引き上げた場合に、タブの先端による初期破断位置の反対側に位置する最終破断位置では、開口片の引き起こし角度が鋭角から鈍角に急激に変化するため、最終破断位置における破断端縁に所謂切れまくれが生じ、これに使用者の手指等が触れると使用者に不快感を与えるおそれがある。また、開口作業時に過剰な力を加えてタブを引き上げた場合に、スコアが全周にわたって一挙に破断されることも考えられ、この場合には開口片が急激に缶体上部を開放するので、缶体に収容されている内容物が飛び出すおそれがある。
そこで、本発明においては、スコアの破断厚を第1の所定領域において最も薄くして初期破断を容易とした上で、第2の所定領域の破断厚を第1の所定領域より厚くして破断の進行速度を抑制し、第3の所定領域の破断厚を第1の所定領域より厚く且つ第2の所定領域より薄くして、最終破断を円滑に行えるようにした。これによって、開口作業時に過剰な力を加えてタブを引き上げても、最終破断位置のスコアの破断端縁に切れまくれが生じることがなく、しかも、スコアが全周にわたって一挙に破断されて内容物が飛び出すこともなく、極めて容易な開口性を得ることができる。
また、本発明において、前記タブは、リベットを介して前記開口片に連結されており、該リベットを介して前記タブによる前記スコアの破断開始位置の反対側のパネルに補助スコアが設けられ、該補助スコアは、リベットの外周の一部に円弧状に沿って形成された中央湾曲部と、該中央湾曲部の両端に連続してリベットの両側に延びる一対の側方延出部とを備え、各側方延出部は、前記スコアの破断開始位置と前記開口片を備えるパネル中心とを結ぶ直線に直交してリベット中心を通る直線に対して、パネル中央側に所定間隔を存して形成されていることが好ましい。これによって、破断開始位置のスコアと補助スコアとの間隔が比較的大きく形成される。
タブを起こしてタブの先端により破断開始位置のスコアが破断されるときには、タブの先端がスコアを破断するに先立って補助スコアが破断される。補助スコアが破断されると、更にタブを起こすことにより、補助スコアの両端から開口片の一部が下方に折れ曲がる。このとき、破断開始位置のスコアと補助スコアとの間隔が比較的大きく形成されるので、破断開始位置のスコアに沿って開口片の比較的広範囲にわたって当該折り曲げ時の力が作用し、スコアの初期破断される領域を広く形成して確実な初期開口を行うことができる。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の缶蓋の平面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は本実施形態の缶蓋のスコアの断面形状を示す説明図、図4は本実施形態の缶蓋の要部を拡大して示す説明的断面図、図5(a)は本実施形態の缶蓋のスコア破断状態を示す説明図、図5(b)は従来の缶蓋のスコア破断状態を示す説明図である。
本実施形態の缶蓋1は、図1に示すように、円盤状の金属板により形成されている。缶蓋1は図示しない缶体上部を閉塞するパネル2を備え、パネル2の外周縁部には、缶体上縁に巻き締めるカール部3が形成されている。該カール部3は、図2に示すように、パネル2周縁から起立して該パネル2を包囲するチャックウォール4を備えている。
図1に示すように、パネル2には、チャックウォール4から所定距離を存して環状のスコア5が形成されている。パネル2において、スコア5に包囲された内側面は、パネル開口片2aとして切除され、スコア5の外側周縁部はパネル枠2bとして図示しない缶体に残留するようになっている。
パネル開口片2aには、リベット6を介してタブ7が取り付けられている。リベット6は、図2に示すように、パネル開口片2aの周縁部の一部寄りに突出して形成されている。タブ7には、リベット6が挿通されるリベット穴8が形成されており、タブ7のリベット穴8に挿通されたリベット6をかしめることによりタブ7が強固に連結される。
タブ7は、図1、図2及び図4に示すように、リベット6を介してスコア5側に延びるタブノーズ9と、リベット6を介してパネル2の中央部側に位置するリング部10とを備えている。タブノーズ9の先端はスコア5に臨んでおり、リング部10は手指等によって把持可能とされている。また、リベット6のパネル開口片2aの内方側における近傍には、補助スコア11が形成されている。
スコア5は、図1を参照して、タブ7による破断開始位置を含む第1の領域La(第1の所定領域)と、第1の領域Laの両端に隣接する一対の第2の領域Lb(第2の所定領域)と、第1の領域Laの反対側に位置する両第2の領域Lb間の第3の領域Lc(第3の所定領域)とで夫々破断厚が異なって形成されている。そして、図3(a)に示す第1の領域Laにおけるスコア5の破断厚Haは、図3(c)に示す第3の領域Lcにおけるスコア5の破断厚Hcより薄く形成され、図3(c)に示す第3の領域Lcにおけるスコア5の破断厚Hcは、図3(b)に示す第2の領域Lbにおけるスコア5の破断厚Hbより薄く形成されている。
なお、本実施形態においては、第1の領域Laは缶蓋1の中心からの角度約90°の範囲とされ、第3の領域Lcは缶蓋1の中心からの角度約80°の範囲とされ、第2の領域Lbは第1の領域Laと第3の領域Lcとを除く残りの角度範囲とされている。
補助スコア11は、図1に示すように、リベット6の外周の一部に円弧状に沿って形成された中央湾曲部11aと、該中央湾曲部11aの両端に連続してリベット6の両側に延びる一対の側方延出部11bとを備えている。更に、各側方延出部11bは、スコア5の破断開始位置と缶蓋1の中心(パネル開口片2aを備えるパネル2中心)とを結ぶ直線Xに直交してリベット6の中心を通る直線Yに対して、パネル2の中央側方向に所定の間隔を存して形成されている。即ち、これによって、破断開始位置のスコア5と補助スコア11との間隔が比較的大きく形成される。
また、図2及び図4に示すように、前記パネル開口片2aの外周縁部となるスコア5の内周側に沿って、パネル2を裏面側に折り返して屈曲させた第1屈曲部12と、該第1屈曲部12の内周側に連続して該第1屈曲部12と反対方向に折返して屈曲させた第2屈曲部13とが形成されている。そして、第1屈曲部12は、該第1屈曲部12の折り返された内側において互いに対向するパネル2の裏面同士が、パネル開口片2aの外周縁に向かって次第に拡開する形状となるように屈曲している。
更に、前記パネル枠2bの内周縁部となるスコア5の外周側に沿って、パネル2を裏面側に折り返して屈曲させた第3屈曲部14と、該第3屈曲部14とスコア5との間に沿って該第3屈曲部14と反対方向に折り返して屈曲させた第4屈曲部15とが形成されている。
更に詳しくは、図4に示すように、第2屈曲部13の内周側には、その全周にわたってパネル2を肉厚方向に押し潰した潰し部16が形成されている。また、第3屈曲部14と第4屈曲部15との間のパネル2と、第4屈曲部15と第1屈曲部12との間のパネル2とは互いに略平行に対向するように形成されている。また、スコア5が位置する第1屈曲部12と第4屈曲部15との間のパネル2は、第1屈曲部12側から第4屈曲部15側に向かって下方に傾斜するように形成されている。更に、パネル開口片2aの周縁部には、リベット6と第2屈曲部13との間から第2屈曲部13までの距離を幅寸法として第2屈曲部13に向かって下方に傾斜する傾斜部17が全周に設けられている。
また、スコア5と第4屈曲部15との間には、スコア5の全周に沿って、パネル2を上方に山折りした曲げ部18が形成されている。なお、該曲げ部18は、スコア5の刻設に先立って又はスコア5の刻設と同時に形成される。
次に、以上の構成による缶蓋1の開口時の作用を説明する。図4を参照して、先ず、タブ7のリング部10を把持してリベット6の方向に起こすと、タブノーズ9の先端がスコア5近傍に当接し、この当接部分を支点としてリベット6が持ち上げられて補助スコア11が破断される。補助スコア11が破断されたことによって、タブ7はリベット6部分を介して容易に揺動できるようになる。
続いて更にタブ7のリング部10を起こすと、リベット6部分を含む補助スコア11両端を支点としてタブノーズ9の先端がスコア5近傍を押し下げてスコア5を破断する(初期破断)。更にリング部10を起こすと、補助スコア11の両端からパネル開口片2aの一部が下方に折れ曲がる。このとき、図1に示すように、破断開始位置のスコア5と補助スコア11との間隔が比較的大きく形成されているので、破断開始位置のスコア5に沿ってパネル開口片2aの比較的広範囲にわたって当該折り曲げ時の力が作用し、スコア5の初期破断される領域を広く形成して確実な初期開口を行うことができる。
そして、タブ7のリング部10に指を掛けてタブ7全体を上方に引き上げると、タブ7と共にパネル開口片2aが引き上げられる。これにより、初期破断が行われたスコア5から全周にわたってスコア5の破断が進行し、タブ7と共にパネル開口片2aが取り除かれて、パネル枠2bの内周側に開口部が形成される。このとき、第2屈曲部の内周側に潰し部16が形成されていることによって、第2屈曲部13の折り曲げ加工時に付与された加工歪の開放が抑制され、スコア5の破断に伴う第2屈曲部13の戻りが抑えられるので、図5(a)に示すように、パネル開口片2aの周縁の破断端縁の迫出しが全周にわたって殆ど生じない。同じように、第4屈曲部15が大きく曲げ加工されていることによって、第3屈曲部14と第4屈曲部15との間のパネル2と、第4屈曲部15と第1屈曲部12との間のパネル2が略平行に対向するように形成されているので、スコア5の破断に伴う第4屈曲部15の戻りが抑えられ、図5(a)に示すように、パネル枠2bの内縁の破断端縁の迫出しが全周にわたって殆ど生じない。これによって、図5(b)に比較のために示す従来の缶蓋35ような、パネル枠35bの破断端縁とパネル開口片35aの破断端縁とが共に迫出して互いに干渉する事態が防止でき、図5(a)に示すように、パネル枠2bの破断端縁とパネル開口片2aの破断端縁とが干渉することなく、タブ7を把持してパネル開口片2aを引き上げることによるスコア5全周にわたる破断が円滑に行える。そしてしかも、各屈曲部12,13,14,15によってスコア5の両側に沿った全周が補強されてパネル開口片2aの歪みが適度に抑制されているので、タブ7の引き上げに伴う破断力を確実にスコア5に付与することができ、少ない力で容易に開口することができる。
更に、図1及び図3に示すように、スコア5は、第1の領域Laの破断厚Haを最も薄くしたことにより、初期破断を容易に行うことができる。しかも、第2の領域Lbの破断厚Hbを第1の領域Laの破断厚Haより厚くしたことによりスコア5の破断の進行速度を第2の領域Lbにおいて抑制したので、急激に開口されることが防止でき、スコア5が全周にわたって一挙に破断されることがない。更に、第3の領域Lcの破断厚Hcを第1の領域Laの破断厚Haより厚く且つ第2の領域Lbの破断厚Hbより薄くしたので、最終破断を円滑に行うことができるだけでなく、パネル開口片2aを起こしきるときにパネル開口片2aの角度が鋭角から鈍角に急激に変化しても破断端縁に切れまくれを発生させることなく開口することができる。
更に、図4に示すように、スコア5の両側に第1〜第4屈曲部12,13,14,15が配設されているだけでなく、第1屈曲部12と第4屈曲部15との間のパネルが傾斜している。これによって、例えば、缶蓋1の外周縁部に外部から衝撃を受けたとき、その衝撃は、第3屈曲部14から第4屈曲部15に伝わり、更に、スコア5を経て第1屈曲部12から第2屈曲部13へと伝わって良好な緩衝作用が得られ、しかも、第4屈曲部15側から伝達された衝撃を傾斜に交差する方向に分散させて効率よく緩和することができるので、衝撃による不用意なスコア5の破断を確実に防止することができる。
また、リベット6と第2屈曲部13との間から第2屈曲部13に向かって傾斜する傾斜部17が形成されていることによって、開口作業時にパネル開口片2aの撓みが防止されるので、スコア5全周にわたる破断を円滑に行うことができる。
本発明の一実施形態における缶蓋の平面図。 図1のII−II線断面図。 本実施形態の缶蓋のスコアの断面形状を示す説明図。 本実施形態の缶蓋の要部を拡大して示す説明的断面図。 (a)は本実施形態の缶蓋のスコア破断状態を示す説明図、(b)は従来の缶蓋のスコア破断状態を示す説明図。
符号の説明
1…缶蓋、2…パネル、2a…パネル開口片(開口片)、5…スコア、6…リベット、7…タブ、11…補助スコア、11a…中央湾曲部、11b…側方延出部、12…第1屈曲部、13…第2屈曲部、14…第3屈曲部、15…第4屈曲部、16…潰し部、17…傾斜部、18…曲げ部、La…第1の領域(第1の所定領域)、Lb…第2の領域(第2の所定領域)、Lc…第3の領域(第3の所定領域)。

Claims (8)

  1. 円盤状のパネルに形成され、環状のスコアに沿って破断されるパネルの一部である開口片と、該開口片に設けられて前記スコアを破断するタブとを備え、前記スコアに沿った前記開口片の周縁部に、パネルを裏面側に折り返して屈曲させた第1屈曲部と、該第1屈曲部の内周側に連続して該第1屈曲部と反対方向に折返して屈曲させた第2屈曲部とを備える金属製の缶蓋において、
    前記第2屈曲部の内周側に沿ってパネルを肉厚方向に押し潰した潰し部が設けられていることを特徴とする缶蓋。
  2. 前記スコアの外周側に沿ってパネルを裏面側に折り返して屈曲させた第3屈曲部と、該第3屈曲部とスコアとの間に沿って該第3屈曲部と反対方向に折り返して屈曲させた第4屈曲部とを備え、
    第3屈曲部と第4屈曲部との間のパネルと、第4屈曲部と前記第1屈曲部との間のパネルが略平行に対向することを特徴とする請求項1記載の缶蓋。
  3. 前記スコアが位置する前記第1屈曲部と前記第4屈曲部との間のパネルは、第1屈曲部側から第4屈曲部側に向かって下方に傾斜していることを特徴とする請求項2記載の缶蓋。
  4. 前記スコアと前記第4屈曲部との間に沿って、該スコアの刻設に先立ってパネルを上方に山折りした曲げ部が設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載の缶蓋。
  5. 前記タブは、リベットを介して前記開口片に連結されており、
    前記開口片の周縁部には、リベットと第2屈曲部との間の何れかの位置から第2屈曲部までの距離を幅寸法として第2屈曲部に向かって下方に傾斜する傾斜部が全周に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の缶蓋。
  6. 前記第1屈曲部は、該第1屈曲部の折り返された内側において互いに対向するパネル裏面同士が、前記開口片の外周縁に向かって次第に拡開する形状に屈曲していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の缶蓋。
  7. 前記スコアは、前記タブによる破断開始位置を含む半周より狭い第1の所定領域において他の領域よりも破断厚が薄く、該第1の所定領域の両端に隣接する一対の第2の所定領域において第1の所定領域よりも破断厚が厚く、更に、第1の所定領域の反対側に位置する両第2の所定領域間の第3の所定領域において第1の所定領域よりも破断厚が厚く且つ第2の所定領域よりも破断厚が薄く形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の缶蓋。
  8. 前記タブは、リベットを介して前記開口片に連結されており、
    該リベットを介して前記タブによる前記スコアの破断開始位置の反対側のパネルに補助スコアが設けられ、
    該補助スコアは、リベットの外周の一部に円弧状に沿って形成された中央湾曲部と、該中央湾曲部の両端に連続してリベットの両側に延びる一対の側方延出部とを備え、
    各側方延出部は、前記スコアの破断開始位置と前記開口片を備えるパネル中心とを結ぶ直線に直交してリベット中心を通る直線に対して、パネル中央側に所定間隔を存して形成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の缶蓋。
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