JP4774666B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子、これを用いた液滴吐出ヘッド、および、該液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出装置に関し、さらに詳しくは、液滴を吐出して記録媒体上に文字や画像などを記録したり、基板上に微細パターンや薄膜の形成等を行うための圧電素子、これを用いた液滴吐出ヘッド、および、該液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力発生室内に充填された液体に対し、圧電アクチュエータ等の圧力発生手段を用いて圧力波(音響波)を発生させ、その圧力波によって圧力発生室(あるいは圧力室)に連結されたノズルから液滴を吐出する液滴吐出ヘッドは一般によく知られている。一般に圧電アクチュエータは、画像情報に応じて変形する圧電素子(ピエゾ素子)と、この圧電素子の変形によって振動して、圧力発生室を膨張又は圧縮させる振動板とで構成されている。
【0003】
圧電素子は、圧電体と、その電極材の構成の1例として、圧電体の表裏面に形成された電極層1(金/ニッケル/クロム)/圧電体層/電極層2(クロム/金)とで構成されているものが挙げられる。このような構造の圧電素子を、常温常湿や高温高湿環境下で電圧印加、連続駆動を行うと電極が褐色に変色、電極が剥離して、圧電特性が劣化するという不具合が発生する場合があった。この不具合について調査した結果、
(1)特に高湿環境で不具合が多発する傾向である
(2)褐色変色部は、クロム、ニッケル各々の酸化物である
(3)圧電体と電極層の断面露出部に水分が付着した際に同不具合が発生する
ことがわかり、水分の存在と電界印加による電気化学的反応の進行に起因する不具合現象であることが判明した。
【0004】
即ち、水分存在下で高電界駆動中の圧電体近傍において局部電池が形成され、水分の局部的電気分解によるpH変化が発生、pH値により溶出しやすい材料、電気化学的腐食の起こり易い材料(上記した材料ではクロム)が優先的に溶出し、電極変色、圧電特性劣化の形で不具合が発生すると考えられる。
これら現象を抑制するために、たとえば、幅広いpH範囲で電気化学的に安定な金属の酸化膜、具体的には酸化錫を電極材として使用することが考えられる。
例えば、特許文献1には、圧電体91の両面に、導電性酸化物層93と金属層92との積層膜からなる電極が形成された圧電素子9bが記載されている(図4参照)。この構成では、圧電体91で生成される鉛を含む負イオンが電極を通過して電極表面まで移動することを阻止し、電極表面の変色・汚染や電極の浮き上がりが発生しなくなっている。そして、圧電体91を薄板化し、高温高湿の環境下で高電界強度で使用しても、十分な信頼性と耐久性を有するとされている。
【0005】
しかし、この圧電素子9bでは、導電性酸化物層93の導電性によって、特に高湿下や結露下においては十分な耐久性が無くなっている。すなわち、水分の存在下(たとえば、空気中には必ず水分が存在している)で高電界を印加すると、局部的に水の電解が発生して局部pHが変化する為、導電性を保有するが故に導電キャリアを多数有する、より金属ライクな振る舞いをする導電性酸化膜も上記のような電気化学的反応の進行により経時的に圧電特性を劣化させる場合があった。
【0006】
また、圧電素子を利用した液滴吐出ヘッドとしては、上記以外にも様々な検討がなされている。
例えば、Pbの含有量を抑えたABO3系の化合物からなる層を圧電体膜の少なくとも片面に設けることにより圧電素子のリーク電流の低減や駆動電圧の低下を防止することにより経時的に安定した圧電特性を維持する技術(特許文献2参照)や、湿度が上昇した際に、圧電膜に接して設けられた上下電極間での短絡防止や、絶縁性低下を防止する技術(特許文献3参照)、圧縮膜を弾性膜として使用し初期撓みを低減する技術(特許文献4参照)、変位特性や信頼性を向上させる技術(特許文献5)等が挙げられる。これらの技術を利用した液滴吐出ヘッドにおいても上記と同様に経時的に圧電特性が劣化する場合があった。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−88296号公報
【特許文献2】
特開2001−210888号公報
【特許文献3】
特開平11−334062号公報
【特許文献4】
特許第301984号明細書
【特許文献5】
特開平11−157070号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述したような問題点を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明は、高温高湿下において液滴吐出ヘッドを長時間使用し続けた場合でも、液滴吐出ヘッドの圧電素子の圧電特性の経時的な劣化を防止することができ、信頼性の高い液滴吐出装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を達成するために、液滴吐出ヘッドに用いられる圧電素子の圧電特性の経時的劣化について鋭意検討を行なった。以下に圧電素子の高電位が印加される側の構成と、低電位が印加される側の構成とにそれぞれわけて説明する。
【0010】
−高電位印加側−
まず、既述したように、本発明者らは、電極層1(金/ニッケル/クロム)/圧電体層/電極層2(クロム/金)という典型的な構成からなる場合の圧電素子では、特に高温高湿環境下で連続駆動を行なうと、圧電素子近傍(特に断面露出近傍)において、水の電解、局部pH変化等による局部電池形成によって電気化学的反応が進行し、電極材の一部がイオン化して溶出する結果、電極変色、電極剥離、圧電特性劣化に繋がることを確認した。
【0011】
また、既述したように、特許文献1のような「正電位印加側(高電位印加側)に導電性金属酸化物を形成」した構成でも、特に高温高湿環境耐性は十分ではなく、圧電特性が劣化する場合があることを確認した。以上のことから、本発明者らは圧電体層の高電位印加側に接して設けられる層が電気化学的に安定な金属材料から構成される必要があるものと考えた。
【0012】
−低電位印加側−
次に、本発明者らは、上記のような圧電体層の高電位側に接する層が金属酸化物であり、且つ、圧電体層の低電位側に接する層が金属酸化物からなる圧電素子を、高電界下で圧電特性が十分に劣化するまで長時間駆動させた後に、逆向きの電界印加駆動を行ってみた。その結果、順向きに電界印加駆動を行なう前の初期の静電容量値までは回復しないものの、初期の静電容量値比70〜90%レベルまでは回復させることができることを確認した。また、このような試験を高温高湿環境下で実施した場合、上記のような順向き電界印加時の圧電特性の劣化や、その逆の電界印加時の圧電特性の回復がより顕著になることを確認した。
【0013】
一方、一般に、圧電素子を長時間、高電界駆動を行うと、いわゆる「疲労現象」が発生することが知られている。この現象の原因には諸説有り、明確な説明が成されていないが、この中に電極と圧電体界面部に酸素空孔(+電荷)が蓄積、低誘電率層を形成するとの説がある。
【0014】
以上のことから、上記のような劣化/回復は、上記の説を裏付けるものであり、ゆえに、本発明者らは圧電体層の低電位側に接して設けられた金属層が、圧電体層の低電位側に移動してきた酸素空孔を圧電体層/金属層界面近傍で蓄積させやすくしているものと考えた。さらに、高温高湿で劣化/回復が加速することから、温湿度が酸素空孔の発生量に関係していると考えられ、必ず水分が存在する通常の大気雰囲気下で圧電素子を使用する限り、圧電体層における酸素空孔の発生自体は根本的に回避できないものと推定した。
【0015】
このため、低電位側に起因する圧電素子の経時的劣化を防止するためには、電界により圧電体層に発生し圧電体層の低電位側に蓄積されると考えられる酸素空孔を、外部から酸素を供給することにより打ち消すことが重要であると考えられる。したがって、本発明者らは、このような酸素空孔を打ち消すための酸素供給源として、圧電体層の低電位側に接する層に金属酸化物層を設ける必要があるものと考えた。
【0016】
本発明者らは、以上に説明したような圧電素子の高電位印加側および低電位印加側における圧電特性の経時的劣化に関する検討を元に、以下の本発明を見出した
【0031】
体が充填される圧力発生室と、
前記圧力発生室と連通し、液滴を吐出可能なノズルと、
前記圧力発生室の壁面の少なくとも一部を構成し、振動することにより前記圧力発生室を膨張又は収縮させる振動板、および、画像情報に応じて印加された電圧によって変形することにより前記振動板を振動させる圧電素子を少なくとも備えたアクチュエーターと、を有する液滴吐出ヘッドを備え、
前記圧電素子が、圧電体層と、該圧電体層の一方の面側に設けられた高電位が印加される第1の電極層と、前記圧電体層の前記第1の電極層が設けられた側と反対の面側に設けられた低電位が印加される第2の電極層とを少なくとも含み、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなる金属層が前記圧電体層の前記第1の電極層が設けられる側の面に接して設けられ、金属酸化物からなる金属酸化物層が前記圧電体層の前記第2の電極層が設けられる側の面に接して設けられており、
前記画像情報に応じて印加される電圧を、前記第1の電極層が、前記第2の電極層より高電位となるように印加することを特徴とする液滴吐出装置。
<2> 前記第1の電極層が、前記金属層を含む3つの層からなり、前記圧電素子側から、前記金属層と、Niを含む層と、Auを含む層とがこの順に積層された構成を有することを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
<3> 前記金属材料が、Ir、Au、Pt、Ru、Pd、Rh、Re、Ag、Cuから選択される少なくとも1種の金属元素を含むことを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
<4> 前記金属層の厚みが、50nm〜1μmの範囲内であることを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
<5> 前記金属酸化物が、SnO であることを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
<6> 前記金属酸化物層の厚みが、50nm〜1μmの範囲内であることを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
<7> 前記圧電素子が端面を有し、前記端面の少なくとも一部が露出していることを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
<8> 前記圧電素子の前記第2の電極層が設けられた側の面が、前記振動板と接して設けられていることを特徴とする<1>に記載の液滴吐出装置。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を、圧電素子、液滴吐出ヘッド、および、液滴吐出装置の順に大きくわけて説明する。
【0033】
(圧電素子)
本発明の圧電素子は、圧電体層と、該圧電体層の一方の面側に設けられた高電位が印加される第1の電極層と、前記圧電体層の前記第1の電極層が設けられた側と反対の面側に設けられた低電位が印加される第2の電極層とを少なくとも含む圧電素子において、前記圧電体層の前記第1の電極層が設けられる側の面に接して、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなる金属層が設けられ、前記圧電体層の前記第2の電極層が設けられる側の面に接して、金属酸化物からなる金属酸化物層が設けられたことを特徴とする。
【0034】
従って、本発明の圧電素子は、これを高温高湿下において長時間使用したとしても圧電素子の経時的な劣化が小さい。このため、本発明の圧電素子を液滴吐出ヘッドに用いた場合には、高温高湿下において長時間使用したとしても、安定した液滴吐出特性を長時間に渡り維持することができる。
【0035】
また、本発明の圧電素子は、上記に説明したようにインクジェット方式の記録装置に用いられるような液滴吐出ヘッドの圧電素子として用いることが好ましいが、これに限定されるものではなく、高温高湿下において長時間使用される可能性がある圧電素子を備えた部材・装置であればこれ以外の用途にも好適に利用することができる。
【0036】
なお、高温高湿環境下における圧電特性の劣化は、既述したように水分による電極自身の劣化の他にも、圧電体層での酸素空孔の発生が挙げられる。この酸素空孔の発生は、水分が電解されてイオンの形で圧電体層に進入して圧電体層を構成する材料を還元し、酸素空孔を発生させていることが大きな要因である。また、圧電体層に進入する水分のイオン化には圧電体層両側近傍の電極部分での電極反応が大きく寄与しているものと思われる。
【0037】
しかしながら、本発明の圧電素子は、圧電体層の高電位印加側に面に接して設けられる金属層が、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなるため、電極自身の劣化を防止できるのみならず、圧電体層近傍の水分が電解によりイオン化して圧電体層に進入することを抑制できるため、圧電体層に発生する酸素空孔の発生量そのものを少なくすることができるというメリットがある。
一方、圧電体層に発生した酸素空孔は圧電体層の低電位印加側の面に接して設けられた金属酸化物層から供給される酸素により打ち消される。これに加えて上記したように酸素空孔の発生量自体が抑えられているため、金属酸化物層の酸素供給能力がより長期に渡り安定して維持しやすいというメリットがある。
【0038】
このように、本発明の圧電素子の高温高湿環境下における圧電特性の経時的劣化の抑制は、圧電体層の高電位印加側の面に接して上記の金属層を設けたことと、圧電体層の低電位印加側の面に接して上記の金属酸化物層を設けたこととによる積算的な寄与のみならず、両者の相乗的な寄与も影響している。
【0039】
なお、本発明において、「標準電極電位」とは下式(1)で定義される反応において、ΔVで示される値を意味する。
・式(1) Mn++ne- → M+ΔV
但し、式(1)において、Mn+は金属イオン、Mは金属原子、nは1以上の整数、e-は電子、ΔVは標準電極電位(V)を表す。
【0040】
このような標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料としては、標準電極電位が0Vよりも大きい金属元素単体、あるいは、これらの金属元素の合金であれば特に限定されないが、具体的には、Ir、Au、Pt、Ru、Pd、Rh、Re、Ag、Cuから選択される少なくとも1種の金属元素を含むことが好ましい。
また、配線接続を実施する際の高温耐性や、成膜の容易さから、Ir、Au、Pt、Ag−Pdを用いることがより好ましい。
【0041】
また、このような金属材料からなる金属層の厚みは、50nm〜1μmの範囲内であることが好ましく、100nm〜0.5μmの範囲内であることがより好ましい。
金属層の厚みが50nmよりも薄い場合には、特に高温高湿下において圧電素子近傍で水電解を十分に抑制することができず、圧電特性の経時的劣化を招いてしまう場合がある。また、金属層の厚みが1μmよりも厚い場合には、この金属層が圧電素子の変形を阻害したり、圧電素子として求められる十分な変位量が確保できなくなる場合がある。
【0042】
なお、上記の金属層は導電性を有するため、第1の電極層そのものとして機能するものであってもよい。あるいは、金属層は第1の電極層の一部として機能するものであってもよく、この場合には、他の導電性材料からなる層がこの金属層の圧電体層が設けられた側の反対側の面に積層することができる。
後者の場合には、第1の電極層が、金属層を含む3つの層からなり、圧電素子側から、金属層と、Niを含む層と、Auを含む層とがこの順に積層された構成を有することが好ましい。第1の電極層をこのような3層構成とすることにより、本発明の圧電素子を用いて液滴吐出ヘッドを作製する際に、圧電素子への配線接続を容易に行なうことができる。
【0043】
また、金属酸化物層を構成する金属酸化物としては公知の金属酸化物であれば特に限定されないが、Ir、Sn、Ru、Re、Rh、Pd、Sr、In、Ti、Zr、Nb、Mg、Si、Ta、Al、Zn、Mn、Co、Os、Hfから選択される少なくとも1種の金属元素を含む金属酸化物であることが好ましい。
これらの金属酸化物の中でも、圧電体層への酸素供給能力をより大きくすることができる点で、Ir、Ru、Snを含む金属酸化物がより好ましく、例えば、Ir23、IrO2、RuO2、SnO2、SnO等が挙げられる。
なお、Ir等は水素発生触媒となりうるため、圧電体層を還元、劣化させる場合があるので、これら金属元素を含む金属酸化物を使用する際には、高電位側で選択する金属層との組合せを考慮した上で適宜使用することができる。
【0044】
また、このような金属酸化物からなる金属酸化物層の厚みは、50nm〜1μmの範囲内であることが好ましく、100nm〜0.5μmの範囲内であることがより好ましい。
金属酸化物層の厚みが50nmよりも薄い場合には、特に高温高湿下において圧電素子の第2の電極層側に酸素空孔が蓄積され、圧電特性の経時的劣化を招いてしまう場合がある。また、金属酸化物層の厚みが1μmよりも厚い場合には、この金属酸化物層が圧電素子の変形を阻害したり、圧電素子として求められる十分な変位量が確保できなくなる場合がある。
【0045】
なお、この金属酸化物層は導電性については特に限定されないが、導電性を有する場合には、金属酸化物層は第2の電極層の全体あるいは一部として機能することができる。一方、金属酸化物層が非導電性である場合には、この金属酸化物層の圧電体層が設けられた側と反対側の面に公知の金属や導電性金属酸化物等の導電性材料からなる第2の電極層が設けられる。
【0046】
本発明の圧電素子は、電圧を印加した際に圧電体層の厚み方向に変形することが可能で、圧電体層の高電位印加側の全面が実質的に上記に説明した金属層で覆われ、圧電体層の低電位印加側の全面が実質的に上記に説明した金属酸化物層で覆われているのであれば特に限定されないが、通常は圧電素子を構成する各層の縦横の位置が全て揃うように端面が設けられた平板状の形状として用いられる。
【0047】
この場合、圧電素子の端面が露出していることが好ましい。但し、「端面が露出している」とは、第1の電極層、金属層、圧電体層、金属酸化物層、あるいは、第2の電極層の少なくともいずれかの端面部分の表面に、何らの保護層が設けられることなく、これらの層を構成する材料が剥き出しとなった状態を意味する。なお、圧電素子の構成を簡易にし、その作製工程がより簡素化できる点では、圧電素子の全ての端面が露出していることが好ましい。
【0048】
本発明の圧電素子は端面が露出していても、上述したように高電位印加側では電気化学的な反応を抑制する能力が高く、また、低電位印加側においては、圧電体層中の酸素空孔の蓄積を抑制することができるため、従来の圧電素子と比べて端面部分を大気雰囲気から保護しなくとも十分に圧電特性の経時的劣化を抑制することが可能である。勿論、圧電特性の経時的劣化を更に長期間に渡って抑制できるようにしたり、より劣悪な高温高湿環境下での使用にも耐えうるように端面部分に特に大気中の水分を遮断する能力の高い保護層(例えば、酸化シリコン、窒化シリコン等の無機膜や、ポリイミド、パリレン等の有機膜)を設けてもよい。
【0049】
次に、本発明の圧電素子を構成する圧電体層について説明する。圧電体層を構成する材料としては電圧を印加した際に変形可能な公知の圧電体材料であれば特に限定されないが、例えば液滴吐出用の圧電素子としては、その必要とされる特性上の観点から、圧電定数が比較的大きいチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電体を用いることが好ましい。特にドナー(例えばNb等)を添加した変性PZTは圧電定数が大きく、液滴吐出用途としては好適である。しかし一方でドナー添加PZTは耐環境性の点から経時劣化が大きいものもあり、本発明を適用することによる効果は大きい。
また、圧電体層の厚みは特に限定されないが、実用上は1〜50μmの範囲内であることが好ましい。
【0050】
本発明の圧電素子の製造方法は特に限定されず、従来の圧電素子と同様にして作製することができる。例えば、予め所望の厚みに加工された圧電体材料からなる板の片面に、上述した金属層を構成する材料を公知の成膜法、例えばスパッタリング法や蒸着法等の気相成膜法を利用して形成することができる。更に、第1の電極層が、金属層を含む2層以上の構成からなる場合には、この金属層の表面に更に他の導電性材料を公知の成膜方法を利用して形成することができる。
【0051】
また、圧電体材料のもう片方の面には、金属酸化物を公知の成膜法、例えばスパッタリング法やCVD法等の気相成膜法やゾルゲル法等の液相成膜法を利用して形成することができる。更に、この金属酸化物層の表面に第2の電極層を構成する層を形成する場合には、金属や導電性金属酸化物等の公知の導電性材料を公知の成膜方法を利用して形成することができる。
【0052】
このようにして作製された大きい板状の圧電体素子は、ダイシング法やブラスト法等の公知の加工方法により所望のサイズに加工することにより、液滴吐出ヘッドの作製等に用いることができる。
あるいは、本発明の圧電体素子を、振動板を有する液滴吐出ヘッドの作製にのみ用いるような場合には、振動板となる基板上に、圧電体素子を構成する各層を上記に例示したような液相成膜法や気相成膜法を利用して順次成膜することにより積層して圧電体素子を形成することもできる。
【0053】
なお、金属酸化物層は、この層を構成する酸素原子が、金属原子に対して化学量論的に過不足が無い状態か、あるいは、過剰気味であることが好ましい。金属酸化物層を構成する酸素原子が、金属原子に対して化学量論的に欠乏気味の場合には、圧電体層へ酸素を十分に供給することができなくなる場合がある。
従って、例えば、金属酸化物層を、ゾルゲル法等の液相成膜法を利用して塗膜を形成し、この塗膜を焼成することにより形成する場合には、塗膜の焼成を酸素雰囲気中で行なうことが好ましい。また、スパッタリング法を利用して金属酸化物層を形成する場合には、アルゴンガスに酸素ガスも加えたガス雰囲気で成膜したり、成膜後に一旦形成された金属酸化物層を酸素雰囲気中でアニールしたりすることが好ましい。あるいは、金属酸化物ターゲットを用いる場合には、このターゲットを予め酸素雰囲気で十分にアニール処理しておいてもよい。
【0054】
(液滴吐出ヘッドおよびこれを用いた液滴吐出装置)
次に、本発明の液滴吐出ヘッドおよびこれを用いた液滴吐出装置について説明する。本発明の液滴吐出ヘッドは、本発明の圧電素子を利用して液滴をノズルから吐出可能なものであれば特に限定されないが、具体的には次のような構成を有するものであることが好ましい。
すなわち、本発明の液滴吐出ヘッドは、液体が充填される圧力発生室と、前記圧力発生室と連通し、液滴を吐出可能なノズルと、前記圧力発生室の壁面の少なくとも一部を構成し、振動することにより前記圧力発生室を膨張又は収縮させる振動板、および、画像情報に応じて印加された電圧によって変形することにより前記振動板を振動させる圧電素子を少なくとも備えたアクチュエーターと、を有してなるものであることが好ましい。また、本発明の液滴吐出装置は、本発明の液滴吐出ヘッドを少なくとも備えたものであれば特に限定されない。
以下に、本発明の液滴吐出ヘッドの具体例について図面を用いて説明する。
【0055】
図1は、本発明の一実施形態の液滴吐出ヘッドを部分的に示す斜視図であり、図2は、(図1に示す)本発明の一実施形態の液滴吐出ヘッドを部分的に示す断面図であり、図3は、(図1および2に示す)本発明の液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置である。
【0056】
図1及び図2には、本発明の液滴吐出ヘッド112の液滴吐出部が部分的に示されている。また、図3には、この液滴吐出ヘッド112を備えた液滴吐出装置102が示されている。本実施形態の液滴吐出ヘッド112はいわゆるインクジェット記録ヘッドとされており、この液滴吐出ヘッド112を備えた液滴吐出装置102は、インクジェット記録装置とされている。液滴吐出装置102は、記録媒体である記録用紙P上に、液滴吐出ヘッド112のノズル140から着色インクの液滴(インク滴)を吐出し、この液滴によるドットで画像を記録するために使用される。
【0057】
図3に示すように、液滴吐出装置102は、液滴吐出ヘッド112が搭載されるキャリッジ104と、キャリッジ104を記録用紙Pの記録面に沿った所定の主走査方向方向に移動(主走査)させる主走査機構106、および、記録用紙Pを主走査方向と交差(好ましくは直交)する所定の副走査方向に搬送(副走査)させるための副走査機構108を含んで構成されている。なお、図面において主走査方向を矢印Mで、副走査方向を矢印Sでそれぞれ示す。
【0058】
液滴吐出ヘッド112は、後述するノズル140が形成されたノズル面114S(図2参照)が記録用紙Pと対向するようにキャリッジ104上に搭載されており、主走査機構106によって主走査方向に移動されながら記録用紙Pに対して液滴を吐出することにより、一定のバンド領域BEに対して画像の記録を行う。主走査方向への1回の移動が終了すると、副走査機構108によって記録用紙Pが副走査方向に搬送され、再びキャリッジ104を主走査方向に移動させながら次のバンド領域を記録する。こうした動作を複数回繰り返すことにより、記録用紙Pの全面にわたって画像記録を行うことができる。
【0059】
図1及び図2から分かるように、液滴吐出ヘッド112は、積層流路板114を有している。積層流路板114は、ノズルプレート116、流路プレート118、供給路プレート120、圧力発生室プレート122、および振動板124の合計5枚のプレートを位置合わせして積層し、接着剤等の接合手段によって接合することにより形成されている。圧力発生室プレート122、供給路プレート120および流路プレート118には、副走査方向に沿って長孔126、128、130が形成されており、流路プレート118、供給路プレート120および圧力発生室プレート122が積層された状態で、長孔126、128、130によって、共通流路が構成される。
【0060】
振動板124には、共通流路の端部に対応する位置に、インク供給孔134が形成されている。インク供給孔134には、図示しないインク供給装置が接続される。
【0061】
流路プレート118には、長孔130から連続して、且つ主走査方向に沿って複数(図1では12本のみ示す)の流路136が形成されており、供給路プレート120、流路プレート118およびノズルプレート116が積層された状態で、流路136内を液体が流れるようになる。
【0062】
圧力発生室プレート122には、流路136のそれぞれに対応して複数の圧力発生室142を構成する開口が形成されており、この開口と、圧力発生室142及び供給路プレート120とで、圧力発生室142が構成されている。さらに、それぞれの圧力発生室142に対応して、振動板124には圧電素子144が取り付けられており、振動板124と圧電素子144とで、圧力発生室142にそれぞれに対応した単板型のピエゾアクチュエータ154(圧電アクチュエータ)が複数構成されている。
【0063】
また、供給路プレート120には、図1から分かるように、圧力発生室142のそれぞれに1つずつ、インク供給路146およびインク排出路148が形成されている。さらに、流路プレート118およびノズルプレート116には、それぞれインク排出路148に対応する位置に、連通路150およびインク吐出口152が形成されている。インク排出路148、連通路150およびインク吐出口152によって、ノズル140が構成されている。さらに、圧力発生室142、ノズル140およびピエゾアクチュエータ154によって、イジェクタが構成されている。
【0064】
したがって、図2の断面図からも分かるように、流路136から圧力発生室142、インク排出路148、連通路150およびインク吐出口152へと連続するインクの通路が構成されていることになる。図示しないインク供給装置から送られてきたインクは、インク供給孔134を介して液滴吐出ヘッド112に供給され、共通流路内からそれぞれの流路136を経て、圧力発生室142内に充填されている。
【0065】
図2に示すように、圧電素子144は、圧電体(層)156と、この圧電体156の厚み方向の両端面に設けられた電極層158、160と、で構成されている。ここで、電極層158、160のいずれか一方が第1の電極層であり、もう一方が第2の電極層である。しかしながら、本発明の液滴吐出ヘッドにおいては、配線構造をより簡易にすることができる点から、振動板124と接して設けられる側の電極層160が第2の電極層であることが好ましく、電極層158が第1の電極層であることが好ましい(なお、以下の説明においては電極層158を第1の電極層とし、電極層160を第2の電極層として説明する)。この場合、第1の電極層158には、高電位が印加される側となるように配線が接続され、第2の電極層160には、低電位が印加される側となるように配線が接続される。
【0066】
第1の電極層158は、圧電体156に接して設けられ、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなる第1の金属層162と、この第1の金属層に接して設けられた第2の金属層164とから構成される。
また、第2の電極層160は、導電性金属酸化物を含み、圧電体156に接して設けられた金属酸化物層166と、この金属酸化物層166に接して設けられた第3の金属層168とから構成される。なお、金属酸化物層166は、導電性金属酸化物の代りに非導電性金属酸化物から構成されていてもよい。但し、この場合には、第3の金属層168のみが第2の電極層160として機能する。
【0067】
この圧電素子144に、画像情報に応じた駆動電圧波形を印加すると、圧電素子144が変形して振動板124が振動し、圧力発生室142を膨張または圧縮させる。これによって圧力発生室142に体積変化が生じると、圧力発生室142内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によってノズル140(インク排出路148、連通路150およびインク吐出口152)のインクが運動し、インク吐出口152から外部へ排出されることにより液滴が形成される。特に、本実施形態では、図1及び図2から分かるように、圧電素子144が、圧力発生室142のそれぞれに対応して一対一で設けられており、圧力発生室142ごとに圧電素子144が独立して個別化されている。このため、各々の圧電素子144が、隣接する圧電素子144の影響を受けることなく、それぞれの圧電特性を発揮できるようになっている。
【0068】
また、圧電体156の高電位が印加される側の面に接して、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなる第1の金属層162が設けられ、圧電体156の低電位が印加される側の面に接して、金属酸化物層166が設けられているため、圧電素子144を高温高湿環境下で長時間駆動させても圧電素子144の高電位側での電気化学的反応の進行を抑制することができ、また、圧電素子144の低電位側における圧電体156の低電位側部分への酸素空孔の蓄積を抑制することができる。このため、圧電素子144の圧電特性の経時的劣化を長時間にわたり抑制することができ、さらに、液滴吐出ヘッドとしても、長期に渡り安定した吐出性能と、高い信頼性を維持し続けることができる。
【0069】
さらに、本実施形態では、圧電素子144の端面(圧電体156及び電極層158、160の断面)が露出した構造では、この断面露出部の近傍において、水の電解や局所的なpH変化等が発生しやすい。このため、従来のように、電気化学的に不安定なクロムや導電性酸化膜が設けられた構成では、これら金属膜や導電性酸化膜の一部が溶出し、電極層の変色や圧電特性の劣化が生じるおそれがあった。これに対し、本実施形態では、圧電体156及び電極層158、160の断面が露出していても、電極層の変色や圧電特性の劣化を抑制することが可能であり、前述のような不都合を防止するために、圧電体156及び電極層158、160の断面を被覆する必要もないので、圧電素子144を低コストで構成できる。
【0070】
次に、本実施形態の圧電素子144及び液滴吐出ヘッド112の製造方法について具体例を挙げて説明する。
【0071】
(1)まず、必要な厚さに加工したPZTからなる圧電体156の第2の電極層を形成する側の面上に金属酸化物層166と第3の金属層168とをこの順に順次成膜する。
金属酸化物層166として、例えば、酸化錫膜を形成する場合には、酸化錫ターゲットを用いてスパッタリング法により形成したり、錫ターゲットを用いて反応性スパッタリング法により形成したりすることができる。なお反応性スパッタリングに際しては、アルゴンガスに酸素ガス(全圧に対する酸素ガスの分圧は、例えば、4〜40%の範囲内で調整することができる)も加えて行なう。また、酸化錫ターゲットをスパッタリングする際に、アルゴンガスに対して酸素を若干加えつつスパッタリングしてもよい。
その後、第3の金属層168を、下記に例示するようなNiやAu等の金属ターゲットを用いて同様に形成することができる。
【0072】
(2)次に、圧電体156の第1の電極層を形成する側の面上に、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなる第1の金属層162と第2の金属層164とをこの順に順次成膜する。
第1の金属層162としては、Auターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。また、第2の金属層164としては、第1の電極層158に対する配線の接続を容易とするために、Niターゲットを用いてスパッタリング法によりNi層を形成した後、Auターゲットを用いてスパッタリング法によりAu層を順次積層して形成することができる。
【0073】
(3)このようにして構成された積層体を、各圧力発生室142に対応した形状で、且つ、積層体各層の断面が露出する構造となるようにブラスト法やダイシング法等により個別化し、圧電素子144を形成する。
【0074】
(4)上記圧電素子144を、あらかじめ複数のプレートが積層された積層流路板114の振動板124に接着等の手段により接合し、圧電素子144と振動板124とでピエゾアクチュエータ154を構成する。
【0075】
(5)圧電素子144の第1の電極層158に半田接合等の電気接点を介してフレキシブルケーブルを接続する。
【0076】
以上により、本実施形態に係る圧電素子144を備えた液滴吐出ヘッド112が構成されるが、圧電素子144及び液滴吐出ヘッド112の製造方法は、これに限定されない。
【0077】
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明に好適な実施形態を示したものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
すなわち、本発明の主旨を逸脱することなく、種々の変形、改良、修正、簡略化などを、上記実施形態に加えてもよい。
【0078】
たとえば、積層流路板114として、上記説明では複数のプレートの積層によって流路を形成しているが、プレートの構成、材質などは上記実施形態に限定されない。例えば、セラミックス、ガラス、樹脂、シリコンなどの材料を用いて、流路を一体成型してもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、記録用紙P上に着色インクの液滴(インク滴)を吐出して文字や画像などの記録を行うインクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置を例に挙げたが、本発明の液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置としては、このようなインクジェット記録、すなわち、記録用紙上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されない。また、記録媒体は紙に限定されるわけではなく、吐出する液体も着色インクに限定されるわけではない。「記録媒体」としては、液滴吐出ヘッドによって液滴を吐出する対象物であればよく、同様に、「画像」あるいは「記録画像」としても、液滴が記録媒体上に付着されることで得られる記録媒体上のドットのパターンであれば、すべて含まれる。したがって、「記録媒体」には、記録用紙やOHPシートなどが含まれるのはもちろんであるが、これら以外にも、たとえば基板、ガラス板などが含まれる。また、「画像」あるいは「記録画像」には、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、基板上の配線パターンや3次元物体、有機薄膜などが含まれる。例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成、溶融状態のハンダを基板上に吐出して行う電気実装用のバンプの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴噴射装置一般に対して、本発明の液滴吐出ヘッドおよび液滴吐出装置を適用することも可能である。
【0080】
また、液滴吐出装置として、上記では液滴吐出ヘッドをキャリッジによって移動させながら液滴吐出を行う形態としたが、インク吐出口152を記録媒体の全幅にわたって配置したライン型の液滴吐出ヘッドを用い、このライン型ヘッドを固定して、記録媒体のみを搬送しながら記録を行う(この場合は主走査のみとなる)など、別の装置形態に本発明を適用することも可能である。
【0081】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例は、図1〜3に例示したような構成を有する液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置を作製して各種評価を行なった。
【0082】
(実施例1)
<圧電素子の作製>
まず、厚み30μmのPZTの板の片面に錫ターゲットを用いて反応性スパッタリング法により厚み0.2μmの酸化錫層を形成した。なお、この酸化錫層の形成は、Arガスの流量を20cm3/min、O2ガスの流量を5cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、錫ターゲット(3inch)に100Wの電力を加えて行なった。その後、この酸化錫層は非導電性であるため、酸化錫上に、更にNiターゲットを用いて厚み0.6μmのNi層と、Auターゲットを用いて厚み0.2μmのAu層を順次スパッタリング法により形成した。
【0083】
次に、PZT板のもう片方の面にAuターゲットを用いて、スパッタリングにより厚み0.2μmのAu層を形成した。なお、このAu層の形成は、Arガスの流量を25cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Auターゲット(3inch)に100Wの電力を加えて行なった。その後、電気的な接点を確保するために、このAu層上に更に、Niターゲットを用いて厚み0.6μmのNi層と、Auターゲットを用いて厚み0.2μmのAu層を順次スパッタリング法により形成した。
このようにPZT板の両面に各層が形成された積層体をブラスト法により所定の形状に個別化加工して圧電素子1を得た。
【0084】
<液滴吐出ヘッドの作製>
次に、圧電素子1を、図1や2に示されるように第2の電極層160側を振動板124上に接着して固定し、また、第1の電極層158の上面に半田接合により高電位を印加するためのフレキシブルケーブルを接続し、またこれ以外の部分についても定法により順次組み立てを行ない液滴吐出ヘッドを作製した。なお、この液滴吐出ヘッドは、圧電素子を360個搭載するものである。
【0085】
<評価>
次に、上記の液滴吐出ヘッドを、図3に示すような液滴吐出装置に取り付けて高温高湿環境(40℃、80%RH)下で、駆動電圧1KV/mm、ユニポーラ波形で3×109サイクル数駆動させた。
この際、試験開始前の各々の圧電素子の静電容量を100%とし、試験後の各々の圧電素子の静電容量の相対的な値の内、最小な値(静電容量変化(%))、試験後の静電容量が試験前に比べて2%以上低下した圧電素子の割合(不良発生率(%))、試験後の液滴吐出ヘッドの圧電素子部分を顕微鏡で観察した際の電極変色の有無、以上3点について評価した。結果を表1に示す。
【0086】
(比較例1)
<圧電素子の作製>
まず、実施例1で用いたPZTの板の片面にAuターゲットを用いてスパッタリング法により厚み0.2μmのAu層を形成した。なお、このAu層の形成は、Arガスの流量を25cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Auターゲット(3inch)に100Wの電力を加えて行なった。
【0087】
次に、PZT板のもう片方の面にIrターゲットを用いて、反応性スパッタリングにより厚み0.2μmの酸化イリジウム層を形成した。なお、この酸化イリジウム層の形成は、Arガスの流量を20cm3/min、O2ガスの流量を5cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Irターゲット(3inch)に100Wの電力を加えて行なった。その後、電気的な接点を確保するために、実施例1と同様にしてこのIrO2層上に更にNi層と、Au層とを順次スパッタリング法により形成した。
このようにPZT板の両面に各層が形成された積層体をブラスト法により所定の形状に個別化加工して圧電素子2を得た。
【0088】
<液滴吐出装置の作製および評価>
その後、この圧電素子2を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液滴吐出装置を作製し、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
【0089】
(比較例2)
<圧電素子の作製>
まず、実施例1で用いたPZTの板の片面にAuターゲットを用いてスパッタリング法により厚み0.2μmのAu層を形成した。なお、この層の形成は、Arガスの流量を25cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Auターゲット(3inch)に100Wの電力を加えて行なった。
【0090】
次に、PZT板のもう片方の面にSnターゲットを用いて、反応性スパッタリングにより厚み0.2μmの酸化錫層を形成した。なお、この酸化錫層の形成は、Arガスの流量を20cm3/min、O2ガスの流量を5cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Snターゲット(3inch)に100Wの電力を加えて行なった。その後、電気的な接点を確保するために、実施例1と同様にしてこのSnO2層上に更にNi層と、Au層とを順次スパッタリング法により形成した。
このようにPZT板の両面に各層が形成された積層体をブラスト法により所定の形状に個別化加工して圧電素子3を得た。
【0091】
<液滴吐出装置の作製および評価>
その後、この圧電素子3を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液滴吐出装置を作製し、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
【0092】
(比較例3)
<圧電素子の作製>
まず、比較例2と同様にして、実施例1で用いたPZTの板の片面にSnO2層、Ni層、Au層をこの順に順次スパッタリング法により形成した。
次に、PZT板のもう片方の面にも比較例2と同様の条件でSnO2層、Ni層、Au層をこの順に順次スパッタリング法により形成した。このようにPZT板の両面に各層が形成された積層体をブラスト法により所定の形状に個別化加工して圧電素子4を得た。
【0093】
<液滴吐出装置の作製および評価>
その後、この圧電素子4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液滴吐出装置を作製し、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
【0094】
(比較例4)
まず、実施例1で用いたPZTの板の片面にCrターゲットを用いてスパッタリング法により厚み0.2μmのCr層を形成した。なお、このCr層の形成は、Arガスの流量を100cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Crターゲット(8inch)に500Wの電力を加えて行なった。その後、更にこのCr層上に厚み0.01μmのAu層をAuターゲットを用いてスパッタリング法により形成した。
【0095】
次に、PZT板のもう片方の面にCrターゲットを用いて、スパッタリングにより厚み0.2μmのCr層を形成した。なお、このCr層の形成は、Arガスの流量を100cm3/min、全圧を4×10-3Paとした状態で、Crターゲット(8inch)に500Wの電力を加えて行なった。その後、電気的な接点を確保するために、実施例1と同様にしてこのCr層上に更にNi層と、Au層とを順次スパッタリング法により形成した。
このようにPZT板の両面に各層が形成された積層体をブラスト法により所定の形状に個別化加工して圧電素子5を得た。
【0096】
<液滴吐出装置の作製および評価>
その後、この圧電素子4を用いたこと以外は、実施例1と同様にして液滴吐出装置を作製し、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
Figure 0004774666
【0098】
表1からわかるように、実施例1では、試験後の圧電素子の変色は観察されず、長時間駆動させた後の静電容量の低下も僅かであり、また、圧電素子の不良発生率も1%と少なく、高温高湿下でも圧電特性の劣化が少なく高い信頼性を有していることがわかった。
しかしながら、比較例1〜4においては、静電容量の低下も大きく、圧電素子の不良発生率も最低でも10%台と大きく、また、比較例4においては圧電素子の変色も確認された。すなわち、高温高湿下においては、圧電特性の劣化が顕著で、信頼性も低いことがわかった。
【0099】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、高温高湿下において液滴吐出ヘッドを長時間使用し続けた場合でも、液滴吐出ヘッドの圧電素子の圧電特性の経時的な劣化を防止することができ、信頼性の高い圧電素子、これを用いた液滴吐出ヘッド、および、該液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の液滴吐出ヘッドを部分的に示す斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態の液滴吐出ヘッドを部分的に示す断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態の液滴吐出装置を示す斜視図である。
【図4】 従来のインクジェット記録ヘッドの圧電素子の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
102 液滴吐出装置
104 キャリッジ
112 液滴吐出ヘッド
124 振動板
140 ノズル
142 圧力発生室
144 圧電素子
156 圧電体
158 電極層(第1の電極層)
160 電極層(第2の電極層)
162 第1の金属層
164 第2の金属層
166 金属酸化物層
168 第3の金属層

Claims (8)

  1. 体が充填される圧力発生室と、
    前記圧力発生室と連通し、液滴を吐出可能なノズルと、
    前記圧力発生室の壁面の少なくとも一部を構成し、振動することにより前記圧力発生室を膨張又は収縮させる振動板、および、画像情報に応じて印加された電圧によって変形することにより前記振動板を振動させる圧電素子を少なくとも備えたアクチュエーターと、を有する液滴吐出ヘッドを備え、
    前記圧電素子が、圧電体層と、該圧電体層の一方の面側に設けられた高電位が印加される第1の電極層と、前記圧電体層の前記第1の電極層が設けられた側と反対の面側に設けられた低電位が印加される第2の電極層とを少なくとも含み、標準電極電位が0Vよりも大きい金属材料からなる金属層が前記圧電体層の前記第1の電極層が設けられる側の面に接して設けられ、金属酸化物からなる金属酸化物層が前記圧電体層の前記第2の電極層が設けられる側の面に接して設けられており、
    前記画像情報に応じて印加される電圧を、前記第1の電極層が、前記第2の電極層より高電位となるように印加することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記第1の電極層が、前記金属層を含む3つの層からなり、前記圧電素子側から、前記金属層と、Niを含む層と、Auを含む層とがこの順に積層された構成を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
  3. 前記金属材料が、Ir、Au、Pt、Ru、Pd、Rh、Re、Ag、Cuから選択される少なくとも1種の金属元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
  4. 前記金属層の厚みが、50nm〜1μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
  5. 前記金属酸化物が、SnO であることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
  6. 前記金属酸化物層の厚みが、50nm〜1μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
  7. 前記圧電素子が端面を有し、前記端面の少なくとも一部が露出していることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
  8. 前記圧電素子の前記第2の電極が設けられた側の面が、前記振動板と接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置
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