以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
先ず、本発明に係る光増幅器の第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光増幅器1の構成図である。この図に示される光増幅器1は、入力端1aに入力した信号光を光増幅して出力端1bから出力するものであって、入力端1aから出力端1bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、可変光減衰器(VOA)40、光カプラ22、増幅部32および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器1は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ21に接続された励起光源71、光カプラ22に接続された励起光源72、励起光源71および励起光源72を制御する制御部811、可変光減衰器40を制御する制御部821 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
光カプラ11は、入力端1aに入力して到達した信号光を入力し、その信号光を光カプラ21へ出力するとともに、その信号光の一部を分岐して受光素子61へ出力する。光カプラ21は、光カプラ11から出力されて到達した信号光を入力するとともに、励起光源71から出力されて到達した励起光を入力して、これら信号光および励起光を増幅部31へ出力する。増幅部31は、光カプラ21から出力されて到達した信号光および励起光を入力し、その励起光により励起されて、信号光を光増幅して出力するものであり、好適にはEDF等の希土類元素添加光ファイバである。
可変光減衰器40は、増幅部31により光増幅されて出力された信号光を入力し、その信号光に損失を付与して出力する。可変光減衰器40により信号光に付与される損失は可変である。可変光減衰器40により信号光に付与される損失L[dB]は下記(1)式で表される。ここで、Pinは、第一の入力モニタにより検出されるトータル入力パワー[dBm]であり、nは、波数モニタから得られる波数である。また、PinMINは、可変光減衰器40の損失の制御範囲内における最低損失時に、光アンプの所定の出力レベルにおける所定の波長依存性を達成するch辺りの信号光パワー(アンプの設計時に決める設計値)[dBm/ch]である。
L=Pin−10×log(n)−PinMIN …(1)
光カプラ22は、可変光減衰器40から出力されて到達した信号光を入力するとともに、励起光源72から出力されて到達した励起光を入力して、これら信号光および励起光を増幅部32へ出力する。増幅部32は、光カプラ22から出力されて到達した信号光および励起光を入力し、その励起光により励起されて、信号光を光増幅して出力するものであり、好適にはEDFの希土類元素添加光ファイバである。光カプラ12は、増幅部32により光増幅されて出力された信号光を入力し、その信号光を出力端1bから外部へ出力させるとともに、その信号光の一部を分岐して受光素子62へ出力する。
受光素子61は、光カプラ11により分岐されて到達した信号光を受光して、その信号光のパワーをモニタし、そのモニタ結果を表す電気信号を出力する。すなわち、受光素子61および光カプラ11は、入力端1aに入力する信号光のパワーをモニタする第1入力信号光パワーモニタ手段を構成している。
受光素子62は、光カプラ12により分岐されて到達した信号光を受光して、その信号光のパワーをモニタし、そのモニタ結果を表す電気信号を出力する。すなわち、受光素子62および光カプラ12は、出力端1bから出力される信号光のパワーをモニタする第1出力信号光パワーモニタ手段を構成している。
励起光源71は、増幅部31を励起し得る波長の励起光を出力して、その励起光を光カプラ21へ出力する。すなわち、励起光源71および光カプラ21は、増幅部31に励起光を供給する励起光供給手段を構成している。
励起光源72は、増幅部32を励起し得る波長の励起光を出力して、その励起光を光カプラ22へ出力する。すなわち、励起光源72および光カプラ22は、増幅部32に励起光を供給する励起光供給手段を構成している。
受光素子61および受光素子62としてフォトダイオードが好適に用いられる。また、励起光源71および励起光源72として半導体レーザ光源が好適に用いられる。
波数情報モニタ部90は、信号光の波数情報をモニタするものであり、そのモニタ結果を制御部811および制御部821の双方へ出力する。この波数情報モニタ部90は、入力端1aに入力した信号光の波数をモニタしてもよいし、出力端1bから出力される信号光の波数をモニタしてもよいし、また、上位監視システムや他の機器から光ファイバや他の伝送線路を経て送られてくる波数情報を入力するようにしてもよい。
制御部811は、波数情報モニタ手段、第1入力信号光パワーモニタ手段および第1出力信号光パワーモニタ手段それぞれによるモニタ結果に基づいて、可変光減衰器40における損失Lを考慮して、増幅部31,32で発生する合計利得を算出し、その合計利得が所定の利得になるように、1つのフィードバックループで、励起光供給手段により増幅部31,32に供給される励起光のパワーの制御を行う。すなわち、制御部811は、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)を入力するとともに、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)をも入力し、さらに、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果をも入力する。そして、制御部811は、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーを調整して、光増幅器1全体の利得を一定に制御する。
制御部821は、波数情報モニタ手段と第1入力信号光パワーモニタ手段とによるモニタ結果に基づいて、増幅部31,32で発生する合計利得が所定の利得となる条件下で、信号光の波数当りの出力信号光パワーが所定のパワーになる所定の損失Lを設定し、可変光減衰器40における信号光の損失が所定の損失Lになるように制御する。すなわち、制御部821は、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)を入力し、また、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果をも入力して、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失を調整して、出力信号光パワーを一定に制御する。
この光増幅器1は以下のように動作する。励起光源71から出力された励起光は、光カプラ21を経て増幅部31へ供給される。また、励起光源72から出力された励起光は、光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端1aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、光カプラ12を経て、出力端1bから外部へ出力される。
入力端1aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端1bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)、および、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は、制御部811に入力する。そして、制御部811により、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーが調整されて、光増幅器1全体の利得が一定に制御される。また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部821に入力して、この制御部821により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整されて、出力信号光パワーが一定に制御される。
このように、本実施形態に係る光増幅器1では、複数の増幅部31,32と、前段の増幅部31に励起光を供給する励起光供給手段と、後段の増幅部32に励起光を供給する励起光供給手段と、可変光減衰器40と、入力信号光パワーモニタ手段と、出力信号光パワーモニタ手段と、波数情報モニタ手段とが設けられている。そして、入力信号光パワーモニタ手段,出力信号光パワーモニタ手段および波数情報モニタ手段それぞれによるモニタ結果に基づいて、複数の増幅部31,32それぞれに供給される各励起光のパワーは、信号光利得が一定となるように一つのフィードバックループで制御される。
従来の光増幅器では、各増幅部が個別に利得一定制御されていたため、励起光源が劣化して出力が低下した場合に、その出力が低下した励起光源に更に電流を流すことで利得を一定に保とうとする。しかし、本実施形態に係る光増幅器1では、何れかの励起光源が劣化して出力が低下した場合に、複数の励起光源71,72に負荷を分散させることになる為、機器としての寿命が延びる。また、複数の増幅部31,32が1つのフィードバックループで制御されるため、制御機構も単純化できる。
また、従来の光増幅器では、各増幅部が個々に制御されていたことから、入力信号光の波数の変動等に起因する過渡応答特性であるオーバーシュートやアンダーシュートが各段の増幅部で蓄積されていく。しかし、本実施形態に係る光増幅器1では、複数の増幅部31,32が1つのフィードバックループで制御されるため、このようなオーバーシュートやアンダーシュートが低減される。
さらに、本実施形態に係る光増幅器1では、可変光減衰器40の制御については、入力信号光パワーモニタ手段によるモニタ結果に基づいて、さらに、入力信号光の波数の変動がある場合は外部から与えられる信号光波数情報にも基づいて、入力信号光レベルが算出され、この算出された入力信号光レベルに基づいて可変光減衰器40における信号光の損失が調整されるので、所定の出力信号光レベルを維持することが可能となる。
したがって、本実施形態に係る光増幅器1は、光ADM(Add-Drop Multiplexer)や光XC(Cross Connect)が用いられて多波長の信号光が伝送される光ネットワークシステムにおいて信号光レベルや信号光波数が変動するような場合にも好適に用いられ、また、制御が容易である。
なお、制御部811は、複数の励起光源71,72うちの一方の励起光源から供給される励起光のパワーを調整するとともに、この一方の励起光源から供給される励起光のパワーの関数となるように、他方の励起光源から供給される励起光のパワーを調整するのが好適である。例えば、一方の励起光源からの出力励起光パワーを他方の励起光源からの出力励起光パワーの定数倍とすれば、簡単に出力が異なる複数の励起光源71,72を使用する際等に、増幅部31,32へ供給される励起光のパワー(すなわち、増幅部31,32の利得)のバランスが調節され得る。このようにすることにより、制御機構が単純化され、前述の理由で機器寿命が延び、過渡応答特性が抑圧される。
また、制御部811は、複数の励起光源71,72それぞれから供給される励起光のパワーを共通の論理に基づいて調整するのが好適であり、この場合には制御が容易である。或いは、図2に示されるように、制御部811は、複数の励起光源71,72それぞれから供給される励起光のパワーを互いに異なるタイミングで調整するのも好適であり、この場合にも、増幅部31,32へ供給される励起光のパワーのバランスが調節され得る。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態に係る光増幅器2の構成図である。この図に示される光増幅器2は、入力端2aに入力した信号光を光増幅して出力端2bから出力するものであって、入力端2aから出力端2bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、光カプラ13、可変光減衰器40、光カプラ14、光カプラ22、増幅部32および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器2は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ13に接続された受光素子63、光カプラ14に接続された受光素子64、光カプラ21に接続された励起光源71、光カプラ22に接続された励起光源72、励起光源71および励起光源72を制御する制御部812、可変光減衰器40を制御する制御部822 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第1実施形態に係る光増幅器1の構成(図1)と比較すると、この図2に示される第2実施形態に係る光増幅器2は、光カプラ13、光カプラ14、受光素子63および受光素子64を更に備える点で相違し、また、制御部822における制御の内容の点で相違する。制御部812を含め他の構成要素については第1実施形態の場合と同様である。
光カプラ13は、増幅部31と可変光減衰器40との間に設けられており、増幅部31から可変光減衰器40へ向かう信号光の一部を分岐して受光素子63へ出力する。受光素子63は、光カプラ13により分岐されて到達した信号光を受光して、その信号光のパワーをモニタし、そのモニタ結果を表す電気信号を出力する。すなわち、光カプラ13および受光素子63は、可変光減衰器40に入力する信号光のパワーをモニタする第2入力信号光パワーモニタ手段を構成している。
光カプラ14は、可変光減衰器40と光カプラ22との間に設けられており、可変光減衰器40から光カプラ22へ向かう信号光の一部を分岐して受光素子64へ出力する。受光素子64は、光カプラ14により分岐されて到達した信号光を受光して、その信号光のパワーをモニタし、そのモニタ結果を表す電気信号を出力する。すなわち、光カプラ14および受光素子64は、可変光減衰器40から出力される信号光のパワーをモニタする第2出力信号光パワーモニタ手段を構成している。
制御部822は、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)を入力し、また、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果をも入力して、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失を調整して、出力信号光パワーを一定に制御する。加えて、制御部822は、受光素子63から出力された電気信号(可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果)を入力するとともに、受光素子634ら出力された電気信号(可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果)を入力して、これらのモニタ結果に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失を一定に制御する。
この光増幅器2は以下のように動作する。励起光源71から出力された励起光は、光カプラ21を経て増幅部31へ供給される。また、励起光源72から出力された励起光は、光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端2aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、光カプラ13を経て可変光減衰器40に入力し、この可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ14および光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、光カプラ12を経て、出力端2bから外部へ出力される。
入力端2aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端2bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
さらに、可変光減衰器40に入力する信号光の一部は光カプラ13により分岐され、その分岐された信号光は受光素子63により受光されて、可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子63から出力される。また、可変光減衰器40から出力された信号光の一部は光カプラ14により分岐され、その分岐された信号光は受光素子64により受光されて、可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子64から出力される。
受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)、および、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は、制御部812に入力する。そして、制御部812により、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーが調整されて、光増幅器2全体の利得が一定に制御される。
また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部822に入力して、この制御部822により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整される。さらに、受光素子63から出力された電気信号(可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果)、および、受光素子64から出力された電気信号(可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果)も、制御部822に入力して、この制御部822により、これらの電気信号に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が一定に制御される。このようにして、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第2実施形態に係る光増幅器2は、前述の第1実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、この光増幅器2では、可変光減衰器40の前後にモニタ機能が有けられていて、これらのモニタ結果に基づいて可変光減衰器40の損失がフィードバック制御されることにより、可変光減衰器40の損失について正確な制御が可能となり、出力の安定性を上げることも可能である。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第3実施形態について説明する。図4は、第3実施形態に係る光増幅器3の構成図である。この図に示される光増幅器3は、入力端3aに入力した信号光を光増幅して出力端3bから出力するものであって、入力端3aから出力端3bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、光カプラ13、可変光減衰器40、光カプラ14、光カプラ22、増幅部32および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器3は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ13に接続された受光素子63、光カプラ14に接続された受光素子64、光カプラ21および光カプラ22の双方に接続された光カプラ20、この光カプラ20に接続された励起光源70、この励起光源70を制御する制御部813、可変光減衰器40を制御する制御部823、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第2実施形態に係る光増幅器2の構成(図3)と比較すると、この図4に示される第3実施形態に係る光増幅器3は、励起光源71および励起光源72に替えて励起光源70および光カプラ20を備える点で相違し、また、この励起光源70を制御部813が制御する点で相違する。制御部823を含め他の構成要素については第2実施形態の場合と同様である。
励起光源70は、増幅部31,32を励起し得る波長の励起光を出力して、その励起光を光カプラ20へ出力する。この励起光源70として半導体レーザ光源が好適に用いられる。光カプラ20は、この励起光源70から出力された励起光を入力して一定の分岐比で2分岐し、この2分岐した一方の励起光を光カプラ21へ出力し、他方の励起光を光カプラ22へ出力する。光カプラ21は、光カプラ11から出力されて到達した信号光を入力するとともに、光カプラ20から出力されて到達した励起光を入力して、これら信号光および励起光を増幅部31へ出力する。光カプラ22は、光カプラ14から出力されて到達した信号光を入力するとともに、光カプラ20から出力されて到達した励起光を入力して、これら信号光および励起光を増幅部32へ出力する。すなわち、励起光源70および光カプラ20〜22は、増幅部31,32に励起光を供給する励起光供給手段を構成している。
制御部813は、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)を入力するとともに、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)をも入力し、さらに、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果をも入力する。そして、制御部813は、これらの情報に基づいて、励起光源70から出力される励起光のパワーを調整して、光増幅器3全体の利得を一定に制御する。
この光増幅器3は以下のように動作する。励起光源70から出力された励起光は、光カプラ20により一定分岐比で2分岐され、その2分岐された一方の励起光は光カプラ21を経て増幅部31へ供給され、また、他方の励起光は光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端3aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、光カプラ13を経て可変光減衰器40に入力し、この可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ14および光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、光カプラ12を経て、出力端3bから外部へ出力される。
入力端3aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端3bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
さらに、可変光減衰器40に入力する信号光の一部は光カプラ13により分岐され、その分岐された信号光は受光素子63により受光されて、可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子63から出力される。また、可変光減衰器40から出力された信号光の一部は光カプラ14により分岐され、その分岐された信号光は受光素子64により受光されて、可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子64から出力される。
受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)、および、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は、制御部813に入力する。そして、制御部813により、これらの情報に基づいて、励起光源70から出力される励起光のパワーが調整されて、光増幅器3全体の利得が一定に制御される。
また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部823に入力して、この制御部823により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整される。さらに、受光素子63から出力された電気信号(可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果)、および、受光素子64から出力された電気信号(可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果)も、制御部823に入力して、この制御部823により、これらの電気信号に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が一定に制御される。このようにして、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第3実施形態に係る光増幅器3は、前述の第2実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、この光増幅器3では、2つの励起光供給手段が励起光源を共有していることから、制御機構が単純化され、過渡応答特性が抑圧される。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第4実施形態について説明する。図5は、第4実施形態に係る光増幅器4の構成図である。この図に示される光増幅器4は、入力端4aに入力した信号光を光増幅して出力端4bから出力するものであって、入力端4aから出力端4bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、可変光減衰器40、光カプラ22、増幅部32、利得等化器(GEQ)50および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器4は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ21に接続された励起光源71、光カプラ22に接続された励起光源72、励起光源71および励起光源72を制御する制御部814、可変光減衰器40を制御する制御部824 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第1実施形態に係る光増幅器1の構成(図1)と比較すると、この図5に示される第4実施形態に係る光増幅器4は、利得等化器50を更に備える点で相違する。他の構成要素については第1実施形態の場合と同様である。利得等化器50は、増幅部32と光カプラ12との間に設けられており、利得を等化するものである。なお、この利得等化器50は、入力端4aと出力端4bの間の何れの位置に設けられていてもよい。
この光増幅器4は以下のように動作する。励起光源71から出力された励起光は、光カプラ21を経て増幅部31へ供給される。また、励起光源72から出力された励起光は、光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端4aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、利得等化器50により利得が等化された後に、光カプラ12を経て、出力端4bから外部へ出力される。
入力端4aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端4bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)、および、波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は、制御部814に入力する。そして、制御部814により、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーが調整されて、光増幅器4全体の利得が一定に制御される。また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部824に入力して、この制御部824により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整されて、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第4実施形態に係る光増幅器4は、前述の第1実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。加えて、この光増幅器4では、利得等化器50が設けられていることにより、光増幅されて出力端4bから出力される多波長の信号光それぞれのレベルが一様となる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第5実施形態について説明する。図6は、第5実施形態に係る光増幅器5の構成図である。この図に示される光増幅器5は、入力端5aに入力した信号光を光増幅して出力端5bから出力するものであって、入力端5aから出力端5bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、可変光減衰器40、光カプラ22、増幅部32および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器5は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ21に接続された励起光源71、光カプラ22に接続された励起光源72、励起光源71および励起光源72を制御する制御部815、可変光減衰器40を制御する制御部825 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第1実施形態に係る光増幅器1の構成(図1)と比較すると、この図6に示される第5実施形態に係る光増幅器5は、制御部815における制御の内容の点で相違する。制御部825を含め他の構成要素については第1実施形態の場合と同様である。
制御部815は、波数情報モニタ手段と第1出力信号光パワーモニタ手段とによるモニタ結果に基づいて、信号光波数当りの出力信号の光パワーが所定のパワーになるように、1つのフィードバックループで、励起光供給手段により増幅部31,32に供給される励起光のパワーの制御を行う。すなわち、制御部815は、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果を入力し、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーを調整して、出力端5bから出力される信号光のパワーを一定に制御する。
この光増幅器5は以下のように動作する。励起光源71から出力された励起光は、光カプラ21を経て増幅部31へ供給される。また、励起光源72から出力された励起光は、光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端5aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、光カプラ12を経て、出力端5bから外部へ出力される。
入力端5aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端5bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部815に入力して、この制御部815により、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーが調整されて、出力端5bから出力される信号光のパワーが一定に制御される。また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部825に入力して、この制御部825により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整されて、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第5実施形態に係る光増幅器5は、前述の第1実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第6実施形態について説明する。図7は、第6実施形態に係る光増幅器6の構成図である。この図に示される光増幅器6は、入力端6aに入力した信号光を光増幅して出力端6bから出力するものであって、入力端6aから出力端6bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、光カプラ13、可変光減衰器40、光カプラ14、光カプラ22、増幅部32および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器6は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ13に接続された受光素子63、光カプラ14に接続された受光素子64、光カプラ21に接続された励起光源71、光カプラ22に接続された励起光源72、励起光源71および励起光源72を制御する制御部816、可変光減衰器40を制御する制御部826 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第2実施形態に係る光増幅器2の構成(図3)と比較すると、この図7に示される第6実施形態に係る光増幅器6は、制御部816における制御の内容の点で相違する。制御部826を含め他の構成要素については第2実施形態の場合と同様である。
制御部816は、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果を入力し、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーを調整して、出力端6bから出力される信号光のパワーを一定に制御する。
この光増幅器6は以下のように動作する。励起光源71から出力された励起光は、光カプラ21を経て増幅部31へ供給される。また、励起光源72から出力された励起光は、光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端6aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、光カプラ13を経て可変光減衰器40に入力し、この可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ14および光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、光カプラ12を経て、出力端6bから外部へ出力される。
入力端6aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端6bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
さらに、可変光減衰器40に入力する信号光の一部は光カプラ13により分岐され、その分岐された信号光は受光素子63により受光されて、可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子63から出力される。また、可変光減衰器40から出力された信号光の一部は光カプラ14により分岐され、その分岐された信号光は受光素子64により受光されて、可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子64から出力される。
受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部816に入力して、この制御部816により、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーが調整されて、出力端6bから出力される信号光のパワーが一定に制御される。
また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部826に入力して、この制御部826により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整される。さらに、受光素子63から出力された電気信号(可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果)、および、受光素子64から出力された電気信号(可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果)も、制御部826に入力して、この制御部826により、これらの電気信号に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が一定に制御される。このようにして、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第6実施形態に係る光増幅器6は、前述の第2実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
(第7実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第7実施形態について説明する。図8は、第7実施形態に係る光増幅器7の構成図である。この図に示される光増幅器7は、入力端7aに入力した信号光を光増幅して出力端7bから出力するものであって、入力端7aから出力端7bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、光カプラ13、可変光減衰器40、光カプラ14、光カプラ22、増幅部32および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器7は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ13に接続された受光素子63、光カプラ14に接続された受光素子64、光カプラ21および光カプラ22の双方に接続された光カプラ20、この光カプラ20に接続された励起光源70、この励起光源70を制御する制御部817、可変光減衰器40を制御する制御部827 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第3実施形態に係る光増幅器3の構成(図4)と比較すると、この図8に示される第7実施形態に係る光増幅器7は、制御部817における制御の内容の点で相違する。制御部827を含め他の構成要素については第3実施形態の場合と同様である。
制御部817は、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果を入力し、これらの情報に基づいて、励起光源70から出力される励起光のパワーを調整して、出力端6bから出力される信号光のパワーを一定に制御する。
この光増幅器7は以下のように動作する。励起光源70から出力された励起光は、光カプラ20により一定分岐比で2分岐され、その2分岐された一方の励起光は光カプラ21を経て増幅部31へ供給され、また、他方の励起光は光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端7aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、光カプラ13を経て可変光減衰器40に入力し、この可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ14および光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、光カプラ12を経て、出力端7bから外部へ出力される。
入力端7aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端7bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
さらに、可変光減衰器40に入力する信号光の一部は光カプラ13により分岐され、その分岐された信号光は受光素子63により受光されて、可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子63から出力される。また、可変光減衰器40から出力された信号光の一部は光カプラ14により分岐され、その分岐された信号光は受光素子64により受光されて、可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果を表す電気信号が受光素子64から出力される。
受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部817に入力して、この制御部817により、これらの情報に基づいて、励起光源70から出力される励起光のパワーが調整されて、出力端7bから出力される信号光のパワーが一定に制御される。
また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部827に入力して、この制御部827により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整される。さらに、受光素子63から出力された電気信号(可変光減衰器40の入力信号光パワーのモニタ結果)、および、受光素子64から出力された電気信号(可変光減衰器40の出力信号光パワーのモニタ結果)も、制御部827に入力して、この制御部827により、これらの電気信号に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が一定に制御される。このようにして、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第7実施形態に係る光増幅器7は、前述の第3実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
(第8実施形態)
次に、本発明に係る光増幅器の第8実施形態について説明する。図9は、第8実施形態に係る光増幅器8の構成図である。この図に示される光増幅器8は、入力端8aに入力した信号光を光増幅して出力端8bから出力するものであって、入力端8aから出力端8bへ到る信号光伝送経路上に順に、光カプラ11、光カプラ21、増幅部31、可変光減衰器40、光カプラ22、増幅部32、利得等化器50および光カプラ12を備える。
また、この光増幅器8は、光カプラ11に接続された受光素子61、光カプラ12に接続された受光素子62、光カプラ21に接続された励起光源71、光カプラ22に接続された励起光源72、励起光源71および励起光源72を制御する制御部818、可変光減衰器40を制御する制御部828 、ならびに、信号光の波数をモニタする波数情報モニタ部90をも備える。
前述の第4実施形態に係る光増幅器4の構成(図5)と比較すると、この図9に示される第8実施形態に係る光増幅器8は、制御部818における制御の内容の点で相違する。制御部828を含め他の構成要素については第4実施形態の場合と同様である。
制御部818は、受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果を入力し、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーを調整して、出力端8bから出力される信号光のパワーを一定に制御する。
この光増幅器8は以下のように動作する。励起光源71から出力された励起光は、光カプラ21を経て増幅部31へ供給される。また、励起光源72から出力された励起光は、光カプラ22を経て増幅部32へ供給される。入力端8aに信号光が入力すると、その信号光は、光カプラ11および光カプラ21を経て前段の増幅部31に入力し、この増幅部31を導波する間に光増幅される。増幅部31において光増幅された信号光は、可変光減衰器40により所定の損失が付与された後、光カプラ22を経て後段の増幅部32に入力し、この増幅部32を導波する間に光増幅される。そして、増幅部32において光増幅された信号光は、利得等化器50により利得が等化された後に、光カプラ12を経て、出力端8bから外部へ出力される。
入力端8aに入力した信号光の一部は光カプラ11により分岐され、その分岐された信号光は受光素子61により受光されて、入力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子61から出力される。また、出力端8bから出力される信号光の一部は光カプラ12により分岐され、その分岐された信号光は受光素子62により受光されて、出力信号光パワーモニタ結果を表す電気信号が受光素子62から出力される。
受光素子62から出力された電気信号(出力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部818に入力して、この制御部818により、これらの情報に基づいて、励起光源71および励起光源72それぞれから出力される励起光のパワーが調整されて、出力端8bから出力される信号光のパワーが一定に制御される。また、受光素子61から出力された電気信号(入力信号光パワーモニタ結果)および波数情報モニタ部90による波数情報モニタ結果は制御部828に入力して、この制御部828により、これらの情報に基づいて、可変光減衰器40における信号光の損失が調整されて、出力信号光パワーが一定に制御される。
この第8実施形態に係る光増幅器8は、前述の第4実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
1〜8…光増幅器、11〜14…光カプラ、21,22…光カプラ、31,32…増幅部、40…可変光減衰器、50…利得等化器、61〜64…受光素子、71,72…励起光源、81,82…制御部、90…波数情報モニタ部。