JP4388705B2 - 光増幅器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、波長多重光伝送システムにおいて使用される光増幅器に係わる。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムでは、よく知られているように、所定間隔ごとに光増幅器を設けることにより長距離伝送が実現されている。例えば、太平洋を横断する光伝送路上には、数10個〜数100個の光増幅器が設けられている。そして、光増幅器としては、様々な形態のものが開発されているが、希土類添加ファイバを利用した光増幅器(以下、希土類添加ファイバ光増幅器)が広く普及している。
【0003】
一方、インターネットの普及などにより、ネットワークを介して伝送される情報の量が急激に増加してきており、伝送システムのさらなる大容量化が求められている。そして、伝送システムの大容量化を実現する技術の1つとして、波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplex )伝送方式が既に実用化されている。
【0004】
WDM伝送システムでは、互いに波長の異なる複数の信号光が多重化されて1本の光ファイバを介して伝送される。このため、WDM伝送システムでは、複数の信号光を伝送するために所定の帯域を確保する必要がある。具体的には、例えば、Cバンドと呼ばれる帯域(1530〜1560nm)、およびLバンドと呼ばれる帯域(1560〜1610nm)が利用されている。したがって、WDM伝送システムにおいて使用される光増幅器は、基本的に、Cバンドおよび/またはLバンドに配置されている光を一括して増幅できることが要求される。なお、CバンドおよびLバンドに配置された光を増幅する希土類添加ファイバ光増幅器としては、エルビウム添加ファイバ光増幅器が使用されることが多い。したがって、以下では、エルビウム添加ファイバ光増幅器をとりあげて説明する。
【0005】
図15は、既存のエルビウム添加ファイバ光増幅器の特性を示す図である。ここでは、Lバンド内の波長多重光を増幅したときの特性が示されている。なお、このグラフの横軸はエルビウム添加ファイバの長さを表し、縦軸は各波長毎にエルビウム添加ファイバの長手方向の各ポイントにおける光パワーを表している。また、ここでは、波長多重光を構成する各信号光の入力光パワーが−20dBm でる。
【0006】
エルビウム添加ファイバ光増幅器を用いて増幅する場合、波長に対する利得偏差は、エルビウム添加ファイバの長さに依存する。すなわち、エルビウム添加ファイバが短いときは、増幅される光の波長が短いほど利得が大きくなる。図15に示す例は、入力信号光レベルが−20dBm/chの信号光を88チャネル入力し、波長が980nmの励起光を用いて前方から励起した場合であるが、エルビウム添加ファイバが10m程度の場合、光パワーの偏差は10dB以上になる。一方、エルビウム添加ファイバが長くなると、短波長側の光に対する利得が低下することにより、利得偏差は小さくなる。図15に示す例では、エルビウム添加ファイバが40m程度の場合、光パワーの偏差は約5dBとなる。
【0007】
図16は、エルビウム添加ファイバ光増幅器の平均利得および利得偏差を示す図である。ここで、平均利得は、エルビウム添加ファイバ光増幅器により増幅される複数の信号光に対する各利得の平均値を表す。また、利得偏差は、エルビウム添加ファイバ光増幅器により増幅される複数の信号光の中の最も波長の短い光(例えば、1570nm)に対する利得と、最も波長の長い光(例えば、1607nm)に対する利得との差を表している。
【0008】
図16に示すように、エルビウム添加ファイバ光増幅器の平均利得は、エルビウム添加ファイバが10〜40mの範囲でほぼ一定である。一方、利得偏差は、エルビウム添加ファイバが約40mのときに最小になる。ここで、エルビウム添加ファイバ光増幅器の出力パワーを大きくするためには、平均利得を大きくする必要がある。また、互いに波長の異なる複数の光を均等に増幅するためには、利得偏差を小さくすることが要求される。したがって、これらの点を考慮すると、Lバンドを増幅するためのエルビウム添加ファイバ光増幅器においては、前記条件では、エルビウム添加ファイバの長さを約40mにすることが好適である。
【0009】
図17は、エルビウム添加ファイバ光増幅器の利得の反転分布率依存性を示す図である。エルビウム添加ファイバ光増幅器を用いてLバンド内に配置されている光を均等に増幅するためには、Lバンドに対応する波長領域において利得が一定であることが要求される。したがって、Lバンドを増幅するためには、反転分布率を約0.4にすることが好適である。しかし、反転分布率を約0.4にすると、エルビウム添加ファイバの単位長さ当りの利得が小さくなるので、エルビウム添加ファイバ光増幅器として大きな利得を得るためには、エルビウム添加ファイバの長さをある程度長くする必要がある。
【0010】
このように、エルビウム添加ファイバ光増幅器を用いてLバンドを増幅する場合は、エルビウム添加ファイバの長さをある程度長くする必要がある。
なお、図15において、短波長側の光の光パワーは、エルビウム添加ファイバが10m程度のときに最大であり、エルビウム添加ファイバがそれよりも長くなると、徐々に低下していく。この現象は、短波長側の光(例えば、1570〜1580nmの光)のエネルギーの一部が、長波長側の光(例えば、1600〜1607nmの光)により吸収されていることにより生じている。換言すれば、短波長側の光は、長波長側の光を励起するための励起光として作用しているものと考えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、WDM伝送システムでは、複数の伝送チャネルが互いに波長の異なる光に割り当てられる。したがって、伝送チャネルを追加するときは、その伝送チャネルに対応する波長の信号光が新たに加えられる。一方、運用中の伝送チャネルを停止するときは、その伝送チャネルに対応する波長の信号光の伝送が停止される。
【0012】
ここで、上述したようにLバンドにおいては、短波長側の信号光が長波長側の信号光を励起するための励起光として作用する。したがって、短波長側の信号光に対応する伝送チャネルを停止すると、エルビウム添加ファイバ光増幅器においては、長波長側の信号光に対する励起光のパワーが低下したことと同等の現象が起こり得る。
【0013】
図18は、互いに波長の異なる信号光の間の相互作用を説明する図である。ここでは、WDM伝送システムにおいて、1570nmの信号光および1584nmの信号光のみが使用されているものとする。また、プロファイルaは、1570nmの信号光および1584nmの信号光が伝送されているときの1570nmの信号光の光パワーを表し、プロファイルbは、1570nmの信号光および1584nmの信号光が伝送されているときの1584nmの信号光の光パワーを表し、プロファイルcは、1584nmの信号光のみが伝送されているときの1584nmの信号光の光パワーを表す。
【0014】
上記プロファイルに示すように、1584nmの信号光の光パワーは、1570nmの信号光が存在する場合と存在しない場合とで大きく異なる。具体的には、エルビウム添加ファイバを約40mとすると、1584nmの信号光の光パワーは、1570nmの信号光が停止することにより、5dB以上低下してしまう。
【0015】
このように、エルビウム添加ファイバ光増幅器を用いてLバンドを増幅する場合、短波長側の信号光が停止すると、それに伴って長波長側の信号光の出力パワーが低下してしまう。そして、光増幅器の出力パワーが低下すると、信号光を受信する装置(受信局、または下流側に設けられている光増幅器)において、その信号光を検出できなくなるおそれがある。
【0016】
なお、上記問題を解決するための方法として、各波長ごとに光パワーを調整する機能(たとえば、AGC:Automatic Gain Control)を設ける構成が考えられる。この構成によれば、短波長側の信号光の停止に伴って長波長側の信号光の光パワーが低下したときに、その長波長側の信号光の光パワーが自動的に調整される。しかし、この構成により光パワーが適切なレベルに調整されるまでには、ある程度の時間を要する。また、希土類イオン(ここでは、Er)の応答速度と競合させないために、制御回路の応答速度は制約を受ける。したがって、この構成を導入したとしても、長波長側の信号光が瞬間的に切断状態となることは回避できないことがある。
【0017】
本発明の課題は、波長多重光伝送システムにおいて使用される光増幅器の出力変動を抑えることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の光増幅器は、励起光により励起され、入力光を増幅する、希土類元素が添加された増幅用光ファイバと、前記増幅用光ファイバにダミー光を供給するダミー光源と、
前記励起光および前記ダミー光を制御する制御部と、を備る。そして、前記ダミー光の波長は、前記増幅用光ファイバの反転分布率に応じて、前記増幅用光ファイバに対し吸収および放射を生じ、かつ、前記放射が生じる前記反転分布率においては、前記入力光に含まれる信号光を前記増幅用光ファイバにおいて増幅する波長である。また、前記ダミー光の強度は、前記入力光に含まれている信号光の数に基づいて制御される。
【0019】
上記構成の光増幅器は、複数の信号光から構成される波長多重光を一括して増幅する。このとき、複数の信号光のなかの一部の信号光が他の信号光に対する励起光として働く。そして、ダミー光は、上記一部の信号光と同等の役割を担う光として供給される。したがって、ダミー光の波長および強度を上述のように設定すれば、上記一部の信号光が停止した場合であっても、上記他の信号光は、上記ダミー光により励起されるので、その光パワーの変動が小さい。
【0020】
上記構成の光増幅器において、監視光を受信する監視光受信部をさらに備え、信号光の数を監視光より得るようにしてもよい。また、ダミー光の強度は、入力光に含まれている信号光の波長配置に基づいて制御されるようにしてもよい。
【0021】
上記構成において、波長多重光に含まれている信号光の数が多くなると、それに対応して励起光の光パワーが大きくなる。このため、上記信号光の数が多い場合は、所定の信号光が停止したときにダミー光が供給されていなくても、他の信号光の光パワーの変動は小さい。また、波長多重光に含まれている複数の信号光が特定の領域内に配置されているときは、複数の信号光のなかの一部の信号光が他の信号光に対する励起光として働かなくなる。このため、上記信号光がその特定の帯域内に配置されている場合は、所定の信号光が停止したときにダミー光が供給されていなくても、他の信号光の光パワーの変動は小さい。したがって、上記信号光の数またはその配置に基づいて上記ダミー光源を制御することにより、不必要なダミー光の生成が回避される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態の光増幅器の構成図である。この光増幅器は、WDM伝送システムにおいて使用され、主にLバンド内の信号光を増幅する。また、この光増幅器は、エルビウム添加ファイバを利用するエルビウム添加ファイバ光増幅器である。
【0023】
入力ポートを介して入力される波長多重光は、エルビウム添加ファイバ(EDF)1に導かれ、そこで増幅された後に出力ポートを介して出力される。なお、波長多重光の波長範囲は1570〜1607nmであり、複数の伝送チャネルの信号がこの波長範囲内の対応する波長に割り当てられている。また、波長多重光を構成する各信号光の光パワーは、入力ポートにおいて、−20dBm/chである。
【0024】
EDF1には、励起光源2および励起光源3によりそれぞれ生成される励起光が供給される。励起光源2は、980nmの波長の励起光を生成する。そして、この励起光は、合波カプラ4により波長多重光に合波されてEDF1に導かれる。一方、励起光源3は、1480nmの波長の励起光を生成する。そして、この励起光は、合波カプラ5によりEDF1に導かれる。なお、励起光源2および励起光源3の出力パワーは、制御部6により制御される。
【0025】
制御部6は、この光増幅器による利得が一定になるように、励起光源2および励起光源3の出力パワーを制御する。具体的には、この光増幅器の入力光パワーと出力光パワーから算出される利得が一定になるように、励起光源2および励起光源3をフィードバック制御する。ここで、この光増幅器の入力光パワーは、入力された波長多重光を分岐カプラ7を用いて分岐し、その分岐された波長多重光を光受信素子8に導くことにより検出される。一方、この光増幅器の出力光パワーは、EDF1を通過した後の波長多重光を分岐カプラ9を用いて分岐し、その分岐された波長多重光を光受信素子10に導くことにより検出される。なお、分岐カプラ7および分岐カプラ9は、例えば、100:1カプラである。また、光受信素子8および光受信素子10は、例えば、フォトダイオードである。
【0026】
本実施形態の光増幅器は、上記構成において、EDF1にダミー光を供給するためのダミー光源11を備える。ダミー光源11により生成されるダミー光は、合波カプラ12により波長多重光に合波されてEDF1に導かれる。ここで、このダミー光の波長は、Lバンドの波長範囲よりも短い波長が使用される。具体的には、例えば、1555nmの波長が使用される。また、このダミー光の光パワーは、例えば、−10dBm とする。さらに、本実施形態の光増幅器は、EDF1のASE(Amplified Spontaneous Emission)および反射波によるレーザ発振を抑えるために、EDF1の入力側および出力側にそれぞれ光アイソレータ13および14を備える。
【0027】
図2は、図1に示す光増幅器を用いてLバンドを増幅したときの光パワープロファイルを示す図である。なお、このプロファイルは、以下の条件の下で得られたものである。
・EDF1の長さ:44メートル
・チャネル数(多重されている信号光の数):88
・各チャネルが配置される波長間隔:0.4nm
・各チャネルが配置される波長範囲:1570〜1607nm
・チャネル毎の入力光パワー:−20dBm/ch
ここで、本実施形態の光増幅器によるプロファイルと、図15に示した既存の光増幅器によるプロファイルとを比較する。なお、図15に示したプロファイルも、上述した条件の下で得られたものである。
【0028】
既存の光増幅器を用いてLバンドを増幅すると、図15に示したように、短波長側の信号光の光パワーが、EDF1の長さに依存して大きく変化してしまう。具体的には、EDF1の長さが10mを越えると、短波長側の信号光の光パワーは低下していく。そして、この原因は、上述したように、短波長側の信号光が長波長側の信号光を励起するための励起光として作用するためである。
【0029】
一方、本実施形態の光増幅器を用いてLバンドを増幅する場合は、図2に示すように、短波長側の信号光の光パワーは、EDF1の長さにさほど依存しなくなる。具体的には、1570nmの波長の信号光の光パワーは、EDF1の長さが10〜30m程度のときは概ね一定であり、EDF1の長さが30mを越えると徐々に低下していくようなプロファイルとなっている。このことは、短波長側の信号光から長波長側の信号光に移動するエネルギーが少ないことを示している。すなわち、本実施形態の光増幅器においては、短波長側の信号光は、長波長側の信号光を励起するための励起光として作用する割合いが小さい。
【0030】
このように、本実施形態の光増幅器では、EDF1にダミー光を供給することにより、短波長側の信号光が長波長側の信号光を励起するための励起光として作用する割合いが小さくなる。換言すれば、長波長側の信号光の光パワーは、短波長側の信号光の影響をさほど受けないことになる。
【0031】
図3は、ダミー光を供給することによる効果を説明する図である。ここでは、図18に示したプロファイルと同様に、WDM伝送システムにおいて1570nmの信号光および1584nmの信号光のみが使用されているものとする。そして、プロファイルaは、1570nmの信号光および1584nmの信号光が伝送されているときの1570nmの信号光の光パワーを表し、プロファイルbは、1570nmの信号光および1584nmの信号光が伝送されているときの1584nmの信号光の光パワーを表し、プロファイルcは、1584nmの信号光のみが伝送されているときの1584nmの信号光の光パワーを表す。
【0032】
図3に示すように、1584nmの信号光の光パワーは、1570nmの信号光が存在する場合と存在しない場合とで殆ど差はない。具体的には、44mのEDF1により増幅された後の1584nmの信号光の光パワーは、1570nmの信号光が停止したときに、僅かに0.4dBだけ低下するに過ぎない。
【0033】
図4においては、図3に示した1570nmおよび1584nmの信号光のプロファイルに加えて、ダミー光のプロファイルが描かれている。ダミー光の光パワーは、EDF1の長さが30mを越えると急激に低下している。これは、ダミー光のエネルギーが1584nmの信号光により吸収されていることを示している。なお、ダミー光の光パワーは、1570nmの信号光および1584nmの信号光の双方が使用されているとき(プロファイルd)よりも、1584nmの信号光のみが使用されているとき(プロファイルe)の方が高くなっている。これは、1570nmの信号光および1584nmの信号光の双方が使用されているときは、1584nmの信号光が、ダミー光からだけでなく1570nmの信号光からもエネルギーを吸収するからであると考えられる。
【0034】
次に、ダミー光の波長および光パワーを決定する方法について説明する。ダミー光の波長および光パワーは、図1に示す光増幅器においては、基本的に固定されている。すなわち、ダミー光の波長および光パワーは、伝送システムの構築時に決定される。
【0035】
ダミー光の波長は、以下のようにして決定される。すなわち、ダミー光は、Lバンド内の長波長側の信号光に対する励起光としての役割を考えると、Lバンド内の短波長側の信号光の代わりに供給される必要がある。換言すれば、ダミー光の波長は、基本的には、Lバンド内の短波長側の信号光の波長と同等であるべきである。したがって、ダミー光の波長としては、一例としては、Lバンドの中の比較的短い波長であって、信号光に対して割り当てられられることのない波長を使用することができる。ただし、ダミー光は、Lバンド内の長波長側の信号光を励起する必要があるので、図15に示すプロファイルにおいて、EDF1を長くすることに伴って光パワーが低下していくような波長を選ばなければならない。このような条件を考えると、ダミー光の波長は、1585nm以下にすることが望ましい。
【0036】
なお、ダミー光は、Lバンド内の短波長側の信号光の代わりに供給されるものであるが、ダミー光の波長は、Lバンドの最短波長よりも短くてもよい。但し、ダミー光は、Lバンド内の短波長側の信号光が停止したときに、その停止により生じる影響を補償するためのものであるので、Lバンドから遠く離れた波長を使用することは好ましくない。
【0037】
一方、ダミー光の光パワーは、ダミー光が供給されることにより得られる効果と、ダミー光に起因するノイズの双方を考慮する必要がある。すなわち、ダミー光の光パワーを大きくすると、励起光としての効果が大きくなるが、その一方で信号光のノイズも大きくなってしまう。反対にダミー光の光パワーを小さくすると、ノイズは抑えられるが、励起光としての効果も小さくなってしまう。したがって、これらの要因を考えて適切な値を選択する必要がある。
【0038】
図5(a) は、ダミー光の波長、ダミー光の光パワー、及び出力変動の関係を示す図である。ここで、出力変動は、図3を参照しながら説明した構成において、1570nmの信号光が停止したときの1584nmの信号光の光パワーの変動を表す。この図に示す例においては、ダミー光の光パワーが0dBm 〜−10dBm であり、且つ、ダミー光の波長が1550〜1565nmであるときに出力変動が小さくなっている。
【0039】
図5(b) は、ダミー光の波長、ダミー光の光パワー、およびノイズ(NF)の関係を示す図である。この図に示す例においては、ダミー光の光パワーが−10dBm 〜−20dBm であるときにノイズが小さくなっている。従って、図5(a) および図5(b) に示す例においては、ダミー光の光パワーを−10dBm とし、ダミー光の波長を1550〜1565nmとすることが好適である。
【0040】
このように、図1に示す光増幅器においては、EDF1にダミー光を供給することにより、Lバンド内の長波長側の信号光の光パワーの変動が小さくなっている。なお、図1に示す光増幅器では、信号光(波長多重光)に対してダミー光が合波された後に励起光が合波されているが、この順番は特に限定されるものではない。また、図1に示す光増幅器では、ダミー光は、EDF1の前方から供給されているが、EDF1の後方から供給されてもよい。以下、図6〜図10を参照しながら、図1に示す光増幅器のバリエーションを示す。
【0041】
図6に示す光増幅器では、まず、信号光に対して励起光源2により生成される励起光が合波され、その後にその信号光に対してダミー光が合波される。この構成においては、ダミー光が光アイソレータ13および合波カプラ4を介することなくEDF1に導かれる。したがって、この構成においては、光アイソレータ13および合波カプラ4は、ダミー光の波長を考慮する必要がない。なお、このメリットは、特に、ダミー光の波長がLバンドの波長領域の外に設定される場合に大きい。
【0042】
図7に示す光増幅器では、励起光源2により生成される励起光およびダミー光源11により生成されるダミー光が合波カプラ21により合波され、その合波光が合波カプラ22によりEDF1に導かれる。この構成においては、信号光が通過すべき光学素子の数が少なくなる。具体的には、図1または図6に示した構成では、入力ポートからEDF1に至る経路において3個の光カプラ(分岐カプラ7、合波カプラ12、合波カプラ4)を設けられているのに対し、図7に示す構成では、その経路に設けられている光カプラは2個(分岐カプラ7、合波カプラ22)である。したがって、図7に示す構成においては、信号光のノイズが小さくなる。
【0043】
図8、図9、図10に示す光増幅器は、ぞれぞれ図1、図6、図7に示した光増幅器に対応する構成であって、EDF1の後方からダミー光が供給される。具体的には、図8および図9に示す構成では、ダミー光源11により生成されるダミー光は、EDF1の後段に設けられている合波カプラ12によりEDF1に導かれる。また、図10に示す構成では、励起光源3により生成される励起光およびダミー光源11により生成されるダミー光が合波カプラ21により合波され、その合波光がEDF1の後段に設けられている合波カプラ22によりEDF1に導かれる。
【0044】
なお、図1、図6、図7に示す光増幅器においては、ダミー光源11により生成されるダミー光は、信号光と同じ方向に伝送される。このため、ダミー光は、EDF1により増幅された後、分岐カプラ9により分岐されてその一部が光受信素子(PD)10に導かれる。すなわち、これらの光増幅器においては、光受信素子(PD)8が信号光の光パワーを検出するのに対し、光受信素子(PD)10は信号光とダミー光との合波光の光パワーを検出することになるので、EDF1の利得を正確にモニタできない可能性がある。
【0045】
この問題を解決するためには、例えば、EDF1の出力光からダミー光を除去するためのフィルタを設ければよい。具体的には、例えば、ダミー光の波長のみを排除するフィルタを、分岐カプラ9と光受信素子(PD)10との間に設ければよい。なお、図8〜図10に示す光増幅器においては、ダミー光が信号光とは逆方向に伝送されるので、光アイソレータ13によりカットされる。従って、必ずしも上述のようなフィルタを設ける必要はない。
【0046】
図11は、多段構成の光増幅装置に本発明を適用した例を示す図である。この光増幅装置は、高い利得を得るために、4個のエルビウム添加ファイバ光増幅器を直列的に接続することにより構成されている。
【0047】
初段および最終段の光増幅器は、基本的に、図1に示した光増幅器と同じ構成である。即ち、初段の光増幅器では、励起光源2aにより生成される励起光、励起光源3aにより生成される励起光、およびダミー光源11aにより生成されるダミー光がEDF1aに供給される。同様に、最終段の光増幅器では、励起光源2dにより生成される励起光、励起光源3dにより生成される励起光、およびダミー光源11dにより生成されるダミー光がEDF1dに供給される。一方、2段目および3段目の光増幅器では、ダミー光は使用されず、また、励起光源もそれぞれ1つである。
【0048】
なお、この光増幅装置は、利得等化器(GEQ:Gain Equalizer)31を備える。利得等化器31は、信号光が配置されている帯域(ここでは、Lバンド)の利得を均一化するための装置であり、既存の技術により実現される。また、この光増幅装置は、可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator )32を備える。可変光減衰器32は、信号光の平均光パワーが予め決められた一定のレベルになるように、制御部33により制御される。具体的には、初段の光増幅器と2段目の光増幅器との間に設けられている可変光減衰器32は、2段目の光増幅器の出力光の光パワーが一定になるように制御される。また、3段目の光増幅器と最終段の光増幅器との間に設けられている可変光減衰器32は、3段目の光増幅器への入力光の光パワーが一定になるように制御される。さらに、この光増幅器は、信号光の分散を補償するための分散補償ファイバ(DCF:Dispersion Compensation Fiber )34を備える。実施例では、2段目の光増幅器と3段目の光増幅器との間の設けられている。さらに、各光受信素子(10a、8b、10b、8c、10c、8d、10d)の入力部分に、ダミー光を阻止するためのフィルタFが設けられている。
【0049】
ところで、多段構成の光増幅装置のノイズ(NF)を小さくするためには、初段の光増幅器の利得を大きくすることが望ましい。また、この光増幅装置の出力光パワーを高くするためには、最終段の光増幅器の利得を大きくすることが望ましい。このため、図11に示す光増幅装置では、初段の光増幅器に設けられるEDF1aおよび最終段の光増幅器に設けられるのEDF1dとして比較的長いエルビウム添加ファイバが使用されている。ここで、光増幅器に使用されるエルビウム添加ファイバの長さが長くなると、図18を参照しながら説明した問題が発生してしまう。したがって、図11に示す光増幅装置では、初段および最終段の光増幅器においてダミー光を使用することにより、上記問題を回避している。
【0050】
一方、2段目および3段目の光増幅器では、EDF1bおよびEDF1cは、図18を参照しながら説明した問題は発生しないような長さに設計される。具体的には、例えば、EDF1bおよびEDF1cは、おおよそ30m以下に設計される。従って、2段目および3段目の光増幅器では、ダミー光は不要である。
【0051】
なお、上述の実施例では、一定のダミー光が生成される構成であったが、本発明はこの構成に限定されるものではない。すなわち、本発明の光増幅器は、所定の条件に従ってダミー光が制御される構成であってもよい。
【0052】
図12は、所定の条件に基づいてダミー光が制御される光増幅器の構成図である。ここで、この光増幅器が使用される伝送システムでは、信号光と共に、システムの状態を監視するための監視光が伝送されているものとする。そして、各光増幅器は、その監視光により伝送される情報に基づいてダミー光を調整する。なお、この光増幅器は、2個のエルビウム添加ファイバ光増幅器を直列的に接続することにより構成されており、各エルビウム添加ファイバ光増幅器は、図1を参照しながら説明した構成をベースにしている。また、利得等化器(GEQ)、可変光減衰器(VOA)、分散補償ファイバ(DCF)については、図11を参照しながら説明した通りである。
【0053】
監視光は、信号光から分離可能な波長が割り当てられており、送信局により生成される。また、監視光により伝送される情報は、図13に示すように、信号光として使用されている波長の数を表す情報、および信号光として使用されている波長の配置を表す情報を含んでいる。
【0054】
図12に示す光増幅器に信号光および監視光が多重された波長多重光が入力されると、分波カプラ41により信号光と監視光とが分波される。これにより、監視光はダミー光制御部42に導かれる。そして、ダミー光制御部42は、監視光により伝送される情報を解析し、その情報に従ってダミー光源11xおよびダミー光源11yを制御する。具体的には、信号光として使用されている波長の数、および使用されている波長の配置に基づいてダミー光が制御される。
【0055】
ここで、信号光として使用されている波長の数が多いと、AGC機能により、それらの波長を増幅するための励起光の光パワーが大きくなる。このため、この場合、Lバンドの長波長側の信号光は、主に励起光により励起され、短波長側の信号光が長波長側の信号光に対する励起光として作用する割合は低下する。すなわち、短波長側の信号光が停止しても、長波長側の信号光の光パワーはさほど影響を受けない。一方、信号光として使用されている波長の数が少ないと、AGC機能により、それらの波長を増幅するための励起光の光パワーが小さくなる。このため、この場合、短波長側の信号光が長波長側の信号光に対する励起光として作用する割合が大きくなる。すなわち、短波長側の信号光が停止すると、長波長側の信号光の光パワーは大きく変動し得る。
【0056】
したがって、ダミー光制御部42は、監視光を解析することにより「使用されている波長の数」を検出し、その波長数が所定数を越えているか否かを調べる。そして、その波長数が所定数よりも少なければ、ダミー光を出力すべき旨の指示をダミー光源11xおよび11yに与える。一方、その波長数が所定数よりも多ければ、ダミー光を停止する旨の指示、またはダミー光の光パワーを低下させる旨の指示をダミー光源11xおよび11yに与える。
【0057】
また、Lバンドを増幅する際には、図15を参照しながら説明したように、短波長側の信号光が長波長側の信号光に対する励起光として働く。換言すれば、短波長の信号光のみが使用されている場合、あるいは長波長の信号光のみが使用されている場合は、ある信号光が他の信号光に対する励起光として働く割合が小さくなる。すなわち、短波長の信号光のみが使用されている場合、あるいは長波長の信号光のみが使用されている場合は、各信号光は、それぞれ他の信号光によっては殆ど励起されることはなく、主に励起光により励起されるので、ダミー光は不要になる。
【0058】
なお、ダミー光を供給しな環境下で、エルビウム添加ファイバが長くなるについれて光パワーが低下していく信号光(すなわち、他の信号光に対する励起光として働く信号光)は、その波長が1585nmよりも短い光である。したがって、ダミー光制御部42は、監視光を解析することにより「使用されている波長の配置」を検出し、例えば、波長が1585nmよりも長い信号光のみが使用されている場合は、ダミー光が必要ないものと判断し、ダミー光を停止する旨の指示、またはダミー光の光パワーを低下させる旨の指示をダミー光源11xおよび11yに与える。
【0059】
図14は、ダミー光制御部42のブロック図である。ダミー光制御部42は、上述の通り、監視光に基づいて各ダミー光源を制御する。
光電素子(O/E)51は、分波カプラ41により分波された監視光を電気信号に変換する。これにより図13に示す情報が得られる。波長数検出部52は、図13に示す情報を解析し、信号光として使用されている波長の数を検出する。判断部53は、波長数検出部52により検出された波長数と予め設定されている閾値とを比較し、その結果を指示作成部56に通知する。同様に、波長配置検出部54は、図13に示す情報を解析し、信号光として使用されている波長の配置を検出する。判断部55は、予め用意されているマスク情報により指定される波長範囲の外に位置する波長が信号光として使用されているか否かを調べ、その結果を指示作成部56に通知する。ここで、マスク情報により指定される波長範囲は、例えば、1585〜1610nmである。そして、指示作成部56は、判断部53および判断部55からの通知に基づいて、各ダミー光源に対して指示を送出する。
【0060】
なお、この実施例では、信号光として使用されている波長の数、およびその配置に基づいてダミー光が制御されているが、他のパラメータに基づいてダミー光が制御されてもよい。例えば、信号光の入力光パワーまたは当該光増幅器の利得に基づいてダミー光を制御するようにしてもよい。この場合、例えば、信号光の入力光パワーが大きいときにダミー光を生成し、その入力光パワーが小さいときにダミー光を停止する。また、当該光増幅器の利得が大きいときにダミー光を生成し、その入力光パワーが小さいときにダミー光を停止する。
【0061】
また、上述の実施例では、ダミー光の波長が一定であるが、所定の条件に基づいてダミー光の波長を変化させるようにしてもよい。すなわち、信号光として使用されている波長の数、または信号光として使用されている波長の配置等に基づいてダミー光の波長を調整するようにしてもよい。
【0062】
このように、図12に示す光増幅器では、必要に応じてダミー光が生成されるので、ダミー光を生成するための電力の浪費がなくなり、また、ダミー光に起因するノイズが抑えられる。
【0063】
なお、上述の実施例では、Lバンド内の短波長側の信号光が停止したときの効果について説明したが、Lバンド内の長波長側の信号光が停止した場合にも以下の効果が得られる。すなわち、ダミー光が無いとすると、短波長側の信号光のエネルギーの一部が長波長側の信号光に吸収されるが、この状態で長波長側の信号光が停止すると、短波長側の信号光のエネルギーが一時的に過剰になり、短波長側の信号光の光レベルが高くなる可能性がある。しかし、ダミー光が供給されている状態においては、長波長側の信号光は短波長側の信号光から殆どエネルギーを受け取らないので、その長波長側の信号光が停止したとき、短波長側の信号光の光レベルの上昇は小さい。
【0064】
このように、本実施形態の光増幅器においては、ダミー光を使用することにより、波長多重光を構成する複数の信号光の中の任意の信号光が停止したときに、他の信号光の光パワーの変動が小さい。
【0065】
なお、上述の実施例では、光増幅器を実現するための一例としてエルビウム添加ファイバ光増幅器が採り上げられているが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、Pr添加ファイバ光増幅器、Nd添加ファイバ光増幅器、Tb添加ファイバ光増幅器などにも適用可能であり、波長範囲も限定されるものではない。また、本発明は、希土類添加ファイバ光増幅器のみに限定されるものではなく、他の形態の光増幅器(例えば、ラマン増幅器など)にも適用できる。
【0066】
(付記1)波長多重光伝送システムにおいて使用される光増幅器であって、
複数の信号光から構成される波長多重光を増幅するための光ファイバと、
上記光ファイバに励起光を供給する励起光源と、
上記光ファイバにダミー光を供給するダミー光源と、
上記光ファイバに入射される光パワーを検出する入力モニタと、
上記光ファイバにおいて増幅された複数の信号光の光パワーを検出する出力モニタと、
上記入力モニタおよび上記出力モニタにより検出された光パワーに基づいて上記励起光源により生成される励起光の光パワーを制御する制御手段と、
を有する光増幅器。
【0067】
(付記2)波長多重光伝送システムにおいて使用される光増幅器であって、
複数の信号光から構成される波長多重光を増幅するための光ファイバと、
上記光ファイバに励起光を供給する励起光源と、
上記光ファイバにダミー光を供給するダミー光源と、
上記波長多重光に含まれている信号光の数に基づいて上記ダミー光源を制御する制御手段と、
を有する光増幅器。
【0068】
(付記3)波長多重光伝送システムにおいて使用される光増幅器であって、
複数の信号光から構成される波長多重光を増幅するための光ファイバと、
上記光ファイバに励起光を供給する励起光源と、
上記光ファイバにダミー光を供給するダミー光源と、
上記波長多重光に含まれている信号光の配置に基づいて上記ダミー光源を制御する制御手段と、
を有する光増幅器。
【0069】
(付記4)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器であって、
上記ダミー光の波長は、上記複数の信号光が配置される波長帯域よりも短い波長である。
【0070】
(付記5)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器であって、
上記ダミー光の波長は、上記複数の信号光が配置される波長帯域の中の比較的に短い波長である。
【0071】
(付記6)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器であって、
上記ダミー光の波長は、上記複数の信号光が配置される波長帯域の中の波長であって、その波長帯域の中の長波長光に対してエネルギーを受け渡すような波長である。
【0072】
(付記7)付記1に記載の光増幅器であって、
上記光ファイバから出力されるダミー光を除去する除去手段を更に有する。
(付記8)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器であって、
上記光ファイバの前段または後段の少なくとも一方に光アイソレータをさらに有する。
【0073】
(付記9)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器であって、
上記光ファイバにおける上記波長多重光に対する利得を均一化する利得等価器をさらに有する。
【0074】
(付記10)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器であって、
上記光ファイバが複数の希土類添加ファイバから構成されており、
それら複数の希土類添加ファイバ同士の間に可変光減衰器が設けられる。
【0075】
(付記11)付記1〜3のいずれか1つに記載の光増幅器を直列的に接続することにより構成される光増幅システムであって、
それら複数の光増幅器同士の間に分散補償手段を設けた光増幅システム。
【0076】
(付記12)複数の信号光から構成される波長多重光を増幅する光増幅方法であって、
上記波長多重光を増幅するための光ファイバに励起光を供給し、
上記複数の信号光が配置される波長帯域の中の所定の波長の信号光に対応するダミー光を上記光ファイバに供給し、
上記波長多重光に含まれている信号光の数または上記波長多重光に含まれている信号光の配置に基づいて上記ダミー光源を制御する光増幅方法。
【0077】
【発明の効果】
本発明によれば、波長多重光伝送システムにおいて使用される光増幅器の出力変動を抑えることができる。具体的には、信号光として使用されている波長の数が変動したときの光増幅器の出力パワーの変動が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の光増幅器の構成図である。
【図2】本実施形態の光増幅器を用いてLバンドを増幅したときの光パワープロファイルを示す図である。
【図3】ダミー光を供給することによる効果を説明する図(その1)である。
【図4】ダミー光を供給することによる効果を説明する図(その2)である。
【図5】 (a) は、ダミー光の波長、ダミー光の光パワー、および出力変動の関係を示す図、(b) は、ダミー光の波長、ダミー光の光パワー、およびノイズの関係を示す図である。
【図6】本実施形態の光増幅器のバリエーション(その1)である。
【図7】本実施形態の光増幅器のバリエーション(その2)である。
【図8】本実施形態の光増幅器のバリエーション(その3)である。
【図9】本実施形態の光増幅器のバリエーション(その4)である。
【図10】本実施形態の光増幅器のバリエーション(その5)である。
【図11】多段構成の光増幅器に本発明を適用した例を示す図である。
【図12】所定の条件に基づいてダミー光が制御される光増幅器の構成図である。
【図13】監視光により伝送される情報の例である。
【図14】ダミー光制御部のブロック図である。
【図15】既存のエルビウム添加ファイバ光増幅器の特性を示す図である。
【図16】エルビウム添加ファイバ光増幅器の平均利得および利得偏差を示す図である。
【図17】エルビウム添加ファイバ光増幅器の利得の反転分布率依存性を示す図である。
【図18】互いに波長の異なる信号光の間の相互作用を説明する図である。
【符号の説明】
1 エルビウム添加ファイバ(EDF)
2、3 励起光源
6 制御部
11 ダミー光源
13、14 光アイソレータ
31 利得等化器
32 可変光減衰器
34 分散補償ファイバ
42 ダミー光制御部
Claims (4)
- 励起光により励起され、入力光を増幅する、希土類元素が添加された増幅用光ファイバと、
前記増幅用光ファイバにダミー光を供給するダミー光源と、
前記励起光および前記ダミー光を制御する制御部と、を備え、
前記ダミー光の波長は、前記増幅用光ファイバの反転分布率に応じて、前記増幅用光ファイバに対し吸収および放射を生じ、かつ、前記放射が生じる前記反転分布率においては、前記入力光に含まれる信号光を前記増幅用光ファイバにおいて増幅する波長であり、
前記ダミー光の強度は、前記入力光に含まれている信号光の数に基づいて制御されることを特徴とする光増幅器。 - 請求項1記載の光増幅器であって、
監視光を受信する監視光受信部を有し、
前記信号光の数は、前記監視光より得ることを特徴とする光増幅器。 - 請求項1記載の光増幅器であって、
前記ダミー光の強度は、前記入力光に含まれている信号光の波長配置に基づいて制御されることを特徴とする光増幅器。 - 請求項3記載の光増幅器であって、
前記入力光の波長配置が、前記ダミー光が前記増幅用光ファイバにおいて増幅を行う波長に信号光が存在しない波長配置であるときは、前記ダミー光の出力を停止または低下させることを特徴とする光増幅器。
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