JP4773313B2 - 塩化第一鉄液の製造方法 - Google Patents

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この発明は、粗塩化第一鉄液中に存在する重金属類を効果的に除去して塩化第一鉄液を製造する方法に関するものである。
液晶モニターやプラズマモニター等に、透明電極としてITO(インジウム・錫・酸化物)材やIZO(インジウム・亜鉛・酸化物)材が多く用いられている。この透明電極は、一般的にガラス材等の表面にITOまたはIZOが薄膜として形成され、これを用いて電極回路を形成する。この回路形成のためフォトエッチング等が使用され、特にITO材では、エッチング剤として塩化第二鉄と塩酸の混合液や王水等が多く用いられている。そしてエッチング剤は高速エッチングや微細回路パターン形成に必要な高エッチファクターを得るために塩化第二鉄と塩酸の混合液が使われる事が多い。
このエッチングにより、エッチング廃液には、ITO材に由来するインジウムと錫が含まれるが、特にインジウムは資源量が少ないことから、過去多くの回収方法が提案されている。塩化鉄からのインジウム回収として特開2004−75463号公報(特許文献1)に、ニッケル共存下、鉄粉でインジウムと錫とを除去及び回収する方法が開示されている。しかし、本件は高価なニッケルを共存させる必要があること、および回収されたインジウム以外の成分、即ち鉄やニッケルの含有量が高く、インジウムを高濃度で回収することが難しかった。
イオン交換樹脂やキレート樹脂により不純物を除去および回収する方法も多く提案されている。例えば、特開2003−266065号公報(特許文献2)では、塩化第二鉄液中に含まれるコバルトおよび/または亜鉛を、除去および回収するために、該液に鉄板等を加え一旦塩化第一鉄に還元して、更に濃度調整を行って前記樹脂に吸着/脱着させることにより、塩化鉄液からの不純物除去(その後塩素等によって塩化第一鉄は塩化第二鉄に酸化して再生)および不純物液からの金属類の回収が開示されている。
特開昭60−19087号公報(特許文献3)では、塩化第一鉄や塩化第二鉄などの水溶液中からエチレンイミン重合体を母体とするアミノ基−NHR−(R:水素原子または炭素数10以下のアルキルアミノ基)を有するキレート樹脂または弱塩基性陰イオン交換樹脂を用いてクロム、ニッケル、亜鉛、鉛、銅、水銀などの重金属除去方法が開示されている。
オキシム基、アミノアルキレンリン酸基、オキシン基、ジチオカルバミン酸基および前記官能基の金属塩から選ばれた少なくとも一種の官能基を有するキレート樹脂と、インジウムを含有する溶液を接触させて、インジウムを回収する方法が特開昭58−172256(特許文献)に開示されている。このインジウムを含有する溶液は、海水または亜鉛、鉛を精製する際の副産物の硫酸浸出液である。
2種以上のイオン価を有する金属のイオンが共存するインジウム等の希有金属含有水溶液をキレート樹脂と接触させて選択的に希有金属を吸着し回収する方法において、上記2種以上のイオン価を有する金属のイオンを最も低いイオン価として行なうことを特徴とする希有金属の回収方法が特開昭62−176914(特許文献)に開示されている。このキレート樹脂としては、分子中に=NOH、−P+(R)3、−PO(OR)2、−PH(OR)3、−SR、−N(R)2またはオキシン基(但し、上式中Rは水素、フェニル基、アルキル基またはアルケニル基を示し、2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。)で表わされる官能基もしくはその無機塩から選ばれる少なくとも一種の基を有するものである。
ITOを有するLCD廃パネルを塩酸で処理して得たインジウム含有塩酸溶液を第4級アンモニウム基または第3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂に接触させてインジウムを吸着させ、この陰イオン交換樹脂からインジウムを回収することが報告されている(非特許文献1参照)。
特開2004−75463号公報 特開2003−266065号公報 特開昭60−19087号公報 特開昭58−172256号公報 特開昭62−176914号公報 本馬隆道,外1名,「LCD廃パネルよりのマテリアル回収」,シャープ技報,2005年8月,第92号,p.17−22.
本発明の課題は、重金属不純物を含有する粗塩化第一鉄液中の重金属を簡単な手段で低レベルまで除去して高純度の塩化第一鉄液を得る方法を提供するものである。また、簡単な手法で再生した陰イオン交換樹脂を用いて高純度の塩化第一鉄液を得る方法を提供することである。
本発明者は、粗塩化第一鉄液(例えば、ITO材等の塩化第二鉄によるエッチング廃液を鉄材等で処理して得たもの)から重金属を除去して再生する方法を鋭意検討した結果、官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂を用いることにより塩化第一鉄液を得ることができることを見出し本発明を完成させたのである。即ち、具体的には、
<1>官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂を用いて粗塩化第一鉄液中のインジウムを除去することを特徴とする塩化第一鉄液の製造方法であり、
<2>粗塩化第一鉄液のpHが2以下である前記1に記載の塩化第一鉄液の製造方法であり、
<3>粗塩化第一鉄液中のインジウムが吸着した、官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂から、水、希塩酸および/または希塩化第一鉄液を用いてインジウムを除去して再生した陰イオン交換樹脂を使用する、前記1または2に記載の塩化第一鉄液の製造方法である。
本発明の塩化第一鉄液の製造方法により、粗塩化第一鉄液を複雑な希釈やpH調整することなく重金属不純物を除去できることから、高純度の塩化第一鉄液を容易に得ることができる。このことから、この高純度の塩化第一鉄液からエッチング等に使用できる塩化第二鉄を簡単に得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、「%」は特に明記しない限り「重量%」を示し、「ppm」は特に明記しない限り「重量ppm」を示す。
塩化第二鉄系でのITOエッチング液は、一般に塩酸と混合されており、このものが市場で多く流通している。例えば、ITOエッチング液は、35%塩酸と40〜50度ボーメの塩化第二鉄液とを3:1〜1:10の重量比で混合したものであり、多用されているものは、3:2〜1:2の範囲のものである。
本発明において粗塩化第一鉄液とは、インジウム、ニッケル、クロム、モリブデン、スズ、亜鉛、および/または銅等の重金属を含有する塩化第一鉄溶液あでる。粗塩化第一鉄液に含まれる重金属としては、インジウム、ニッケルおよび/またはスズ等であればより良く、インジウムおよび/またはニッケルであれば更に良い。本発明の塩化第一鉄液の製造方法において、粗塩化第一鉄液中に含まれる重金属がこれらであると効率よく除去でき好ましい。
本発明において粗塩化第一鉄液として特に好ましいものは、ガラス材等の表面にあるITO材等に対しITOエッチング液を用いてエッチングを施した後の廃液であり、この溶液中に含まれる塩化第二鉄を塩化第一鉄に変換したものでも良い。この塩化第二鉄から塩化第一鉄への変換は、電解又は、鉄材を加えて行ったものが好ましい。
本発明において官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂としては、Amberlite−IRA96SB(商品名、Rohm & Haas社製)、Dowex−3(商品名、Dow Chemical社製)、Amberlite−IRA400(商品名、Rohm & Haas社製)、Amberlite−IRA410(商品名、Rohm & Haas社製)、Dowex−1(商品名、Dow Chemical社製)、Dowex−2(商品名、Dow Chemical社製)などがある。
本発明の製造方法において用いる陰イオン交換樹脂としては、第3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂がより重金属を除去できおよび再生できるので好ましい。
本発明における粗塩化第一鉄液は、塩化第一鉄の含有量として、10〜48%が好ましく、25〜48%がより好ましく、30〜42%が更に好ましく、33〜39%が最も好ましい。塩化第一鉄の含有量が10%未満の粗塩化第一鉄液であっても本発明の製造方法を適用できるが、得られた塩化第一鉄液は、濃度を上げて製品にする必要があるため製造効率が悪いので好ましくない。
本発明における粗塩化第一鉄液は、塩化第二鉄の含有量が5%以下であり、3%以下が好ましく、2%以下がより好ましく、1%以下が更に好ましい。粗塩化第一鉄液に塩化第二鉄を含む場合は、塩化第二鉄の含有量が0.01%以上が好ましく、0.05%以上がより好ましい。当該粗塩化第一鉄液中の塩化第二鉄の含有量がこの濃度であると、重金属不純物の除去を効率よくできるので好ましい。なお、粗塩化第一鉄液中の塩化第二鉄含有量は、鉄を用いて還元して塩化第一鉄とすることができる。
本発明において用いる粗塩化第一鉄液は、pH測定器を用いて測定した場合、粗塩化第一鉄液のpHは、2以下が好ましく、1以下がより好ましく、0以下が更に好ましい。また、pHが−1.5以上が好ましく、−1.3以上がより好ましく、−1以上が更に好ましい。本発明においてpHがこの範囲であると、粗塩化第一鉄液中から効率よく重金属不純物を除去することができるので好ましい。
粗塩化第一鉄液中の塩酸濃度は、0〜5%がより好ましく、0.1〜2%が更に好ましく、0.2〜1%が特に好ましい。本発明において塩酸濃度がこの範囲であると、粗塩化第一鉄液中から効率よく重金属不純物を除去することができるので好ましい。
本発明の製造方法において、pHが−2まで測定できるpH測定器を用いて、粗塩化第一鉄液のpHを測定することが、製造の効率面から好ましい。
本発明の製造方法における粗塩化第一鉄液中のニッケル、クロム、モリブデン、亜鉛、錫および/または銅等は200ppm以下が好ましく、より好ましくは100ppm以下であり、1ppm以上が好ましい。これらの不純物がこの濃度であると、本発明の製造方法により純度の高い塩化第一鉄水溶液を得ることができ好ましい。
本発明の製造方法における粗塩化第一鉄液中のインジウムの濃度は、溶解していれば如何様な濃度でも良いが、0.2%以下がより好ましく、更に好ましくは50〜1500ppmである。インジウムの濃度が上記範囲であると、本発明の製造方法により純度の高い塩化第一鉄水溶液と脱着液での高濃度インジウム液を得ることができ好ましい。
本発明において、該陰イオン交換樹脂の使用量は、粗塩化第一鉄液中の重金属の含有量により決定すればよい。例えば、該陰イオン交換樹脂からの溶出液中の重金属含有量をモニターして粗塩化第一鉄液の処理量を決めてもよい。
本発明の製造方法において、粗塩化第一鉄液と該陰イオン交換樹脂との処理時間は、例えば充填塔で吸着させる場合は空塔速度(以下SVと表記)で、SV=0.1〜20[1/h]、更に好ましくはSV=0.2〜10[1/h]、特に好ましくはSV=0.3〜5[1/h]で接触させることにより効率良く重金属を吸着する事ができる。この範囲であると効率良く重金属を除去することができることから好ましい。
本発明の製造方法において、操作温度は0℃から80℃程度であり、好ましくは5℃から60℃であり、より好ましくは10℃から50℃である。該陰イオン交換樹脂との接触温度がこの範囲であると粗塩化第一鉄液中の重金属を効率よく除去することができるので好ましい。
例えば、粗塩化第一鉄液をカラムにつめた該陰イオン交換樹脂と0℃から80℃の間の温度で1時間接触させる流速で流して重金属イオンを除去して、高純度塩化第一鉄液を製造することができる。または、粗塩化第一鉄液と該陰イオン交換樹脂とをバッチで0℃から80℃の間の温度で例えば2時間接触させて重金属イオンを除去して、高純度塩化第一鉄液を製造することができる。
本発明の製造方法を用いて製造した高純度塩化第一鉄液は、用途により濃度を調整して使用することができる。
本発明の製造方法を用いて製造した高純度塩化第一鉄液は、塩素等を用いて酸化して高純度塩化第二鉄として使用することができる。
本発明の製造方法において、重金属および/またはインジウムの除去に使用した陰イオン交換樹脂は、再生して本発明の製造方法に用いる陰イオン交換樹脂として再利用することができる。
当該陰イオン交換樹脂の再生方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、当該陰イオン交換樹脂の再生方法としては、水洗によるもの、水洗した後に希塩化第一鉄液によるもの、水洗した後に希塩酸によるもの、水洗した後に希塩化第一鉄液と希塩酸との混合液によるもの、希塩化第一鉄液によるもの、希塩化第一鉄液と希塩酸との混合液によるもの、および希塩酸によるものなどを挙げることができる。本発明の製造方法においては、水洗によるもの、水洗した後に希塩化第一鉄液によるもの、水洗した後に希塩酸によるもの、または水洗した後に希塩化第一鉄液と希塩酸との混合液による陰イオン交換樹脂の再生方法が好ましい。なお、希塩化第一鉄液の濃度は、10%未満の液であることが好ましく、5%以下がより好ましく、2%以下のものが更に好ましいものとして例示できる。また、希塩酸の濃度は、10%以下の液であることが好ましく、5%以下がより好ましく、2%以下のものが更に好ましいものとして例示できる。
本発明の製造方法において上記記載の水または水溶液の使用量は、当該陰イオン交換樹脂が再生できれば如何様な量でも良い。例えば当該陰イオン交換樹脂量に対して1.2〜10倍量が挙げられる。
本発明の製造方法において当該陰イオン交換樹脂の再生は、0〜80℃であり、10〜60℃が好ましい。
また、粗塩化第一鉄液中のインジウムを吸着させた陰イオン交換樹脂から、水および/または希塩化第一鉄水溶液および/または希塩酸を用いてインジウムを溶出させて、インジウム化合物を製造することができる。
また、本再生方法にて樹脂の再生を繰り返していると、インジウムより吸着性の高い鉄(III)やニッケル等の重金属類が樹脂内に留まり、吸着能力が低下する場合がある。この様な場合、例えば3〜20%の塩酸等の酸性液にて重金属類を脱離させ、その後水洗等にて、同様に再生を行うことによりインジウム等の吸着力を再生する事ができる。即ち、本発明の製造方法において重金属および/またはインジウムの除去に使用した該陰イオン交換樹脂は、上記記載の方法により再生することができる。
○実施態様
粗塩化第一鉄液中の重金属不純物が吸着した官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂を水を用いて重金属を除去する、官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂の再生方法。
粗塩化第一鉄液中の重金属不純物が吸着した官能基として第3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂を水を用いて重金属を除去する、官能基として第3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂の再生方法。
粗塩化第一鉄液中の重金属不純物が吸着した官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂を水を用いて再生した当該陰イオン交換樹脂を用いて、粗塩化第一鉄液中の重金属不純物を除去する塩化第一鉄液の製造方法。
粗塩化第一鉄液中の重金属不純物が吸着した官能基として第3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂を水を用いて再生した当該陰イオン交換樹脂を用いて、粗塩化第一鉄液中の重金属不純物を除去する塩化第一鉄液の製造方法。
pHが−1.5〜2以下である粗塩化第一鉄液中の重金属不純物を官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂により除去する塩化第一鉄液の製造方法。
本発明の塩化第一鉄の製造方法で得た塩化第一鉄を、塩素酸化して製造した塩化第二鉄。
以下具体例を実施例にて説明するが、本発明はこれらの実施例だけにとどまるものではない。なお、%は重量%を、ppmは重量ppmを表す。
インジウムを98ppm含む粗塩化第一鉄液(FeCl2濃度:34%、pHは−0.1であった)をアンバーライトIRA96SB(商品名、Cl型、第3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂)を充填した樹脂層高さ60cmのカラム(40℃に保温)に、SV=1hr-1で流し、塩化第一鉄液を製造した。なお1時間ごとに塩化第一鉄液の通過液を集め、それらのインジウム含有量を測定し(ICP発光分光分析による。なお、試料液に鉄を含んでいることからインジウムの検出限界が悪くなっている。)、結果を表1に記載した。
Figure 0004773313
インジウムを100ppm含む粗塩化第一鉄液(FeCl2濃度:34%、pHは−0.1であった)をアンバーライトIRA400(商品名、Cl型、第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂)を充填した樹脂層高さ60cmのカラム(40℃に保温)に、SV=2hr-1で流し、塩化第一鉄液を製造した。なお1時間ごとに塩化第一鉄液の通過液を集め、インジウム含有量を測定し、結果を表2に記載した。
Figure 0004773313
実施例1において使用したアンバーライトIRA96SB(商品名)を水を流して再生した(40℃、SV=1hr-1)。この再生した樹脂に再度粗塩化第一鉄液を通液して塩化第一鉄液を製造した。なお、水での再生状況(1時間ごとに再生液を集め、この中のインジウム含有量を測定した)を表3に記載した。
Figure 0004773313
実施例2において使用したアンバーライトIRA400(商品名)を水で流して再生した(40℃、SV=4hr-1)。この再生した樹脂に再度粗塩化第一鉄液を通液して塩化第一鉄液を製造した。なお、水での再生状況(0.5時間ごとに再生液を集め、この中のインジウム含有量を測定した)を表4に記載した。
Figure 0004773313
3価の鉄を400ppm含有する粗塩化第一鉄液を用いた以外は、実施例1と同様に操作して塩化第一鉄液を製造した。この結果、6時間通液してもIn濃度は20ppm以下であった。
3価の鉄を0.4%含有する粗塩化第一鉄液を用いた以外は、実施例1と同様に操作して塩化第一鉄液を製造した。この結果、6時間通液してもIn濃度は20ppm以下であった。
3価の鉄を0.8%含有する粗塩化第一鉄液を用いた以外は、実施例1と同様に操作して塩化第一鉄液を製造した。この結果、4時間通液してもIn濃度は20ppm以下であった。
水の替わりに2%塩酸または5%塩酸を用いた以外は実施例3と同様に処理した。この結果を表5に記載した。
Figure 0004773313
本発明の製造方法は、液晶モニターやプラズマモニター等に透明電極として使用されているITO(インジウム・錫・酸化物)材やIZO(インジウム・亜鉛・酸化物)材のエッチングに使用した塩化第二鉄系溶液等の再生に適用することができる。

Claims (3)

  1. 官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂を用いて粗塩化第一鉄液中のインジウムを除去することを特徴とする塩化第一鉄液の製造方法。
  2. 粗塩化第一鉄液のpHが2以下である請求項1に記載の塩化第一鉄液の製造方法。
  3. 粗塩化第一鉄液中のインジウムが吸着した、官能基として第3級アミノ基または第4級アンモニウム基を有する陰イオン交換樹脂から、水、希塩酸および/または希塩化第一鉄液を用いてインジウムを除去して再生した陰イオン交換樹脂を使用する、請求項1または2に記載の塩化第一鉄液の製造方法。
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