以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの制御装置を表すブロック図である。
図において、10は記録部としてのドット式の印字ヘッドであり、該印字ヘッド10は図示されないキャリッジに搭載された状態で走査方向に進退させられる。キャリッジを進退させるために、走査用の駆動源としての走査用モータが駆動される。また、20は前記印字ヘッド10を駆動して、画像の形成、本実施の形態においては、印刷を行うヘッド駆動部であり、該ヘッド駆動部20は、印字ヘッド10に配設された複数の、本実施の形態においては、24個のピンを突出させて印刷を行う。そのために、前記ヘッド駆動部20に、図示されないコイルが配設され、該コイルに所定の駆動電流を供給することによって、所定の駆動タイミングでピンが突出させられ、図示されないインクリボンを介して媒体としての用紙を打撃し、印字を行う。
11は、温度センサとしてのヘッドサーミスタ17によって測定された所定の部品としての印字ヘッド10の温度、すなわち、ヘッド温度を読み込み、検出する温度検出部としてのヘッド温度検出部、12は計時部材としてのタイマ18によって計時された時間を検出する時間カウント部、13は上位装置としての図示されないホストコンピュータから送信された画像データとしての印刷データを受信するデータ受信部、14はヘッド温度のレベルを検出するレベル検出部、15は第1の印刷条件としての、かつ、画像形成速度としての後述される実行印刷速度を決定する速度決定部としての印刷速度決定部、16は第2の印刷条件としての印刷パスの回数、すなわち、印刷パス回数を決定するパス回数決定部としての印刷パス回数決定部、19は決定された実行印刷速度及び決定された印刷パス回数で印刷を行う印刷処理手段としての印刷処理部である。前記ヘッド温度検出部11、時間カウント部12、データ受信部13、レベル検出部14、印刷速度決定部15、印刷パス回数決定部16、印刷処理部19等によって制御回路が構成され、該制御回路は図示されないCPU、メモリ等から成る。
また、前記印刷速度決定部15及び印刷パス回数決定部16によって印刷条件設定処理手段が構成される。
前記データ受信部13は、印刷データを受信中であるかどうかを判断するデータ受信中判定部21、及び残り印刷量としての残りの印刷データのデータの数で表されるデータ量、すなわち、残り印刷データ量Dを算出する残り印刷量算出部としての残り印刷データ量算出部22を備える。
なお、前記残りの印刷データには、例えば、データ受信部13によって受信され、図示されない受信メモリに記録されているが、処理が行われていない印刷データや、受信メモリから読み出されたが、制御回路によって編集が行われていて印刷がされていない印刷データが含まれる。
受信メモリに記録されているが、処理が行われていない印刷データについては、受信メモリに記録されている印刷データのバイト数が残り印刷データ量Dとされる。また、受信メモリから読み出されたが、制御回路によって編集が行われていて印刷がされていない印刷データについては、内部で処理が行われている印刷データのバイト数が残り印刷データ量Dとされる。
また、前記レベル検出部14は、時間カウント部12によって検出された時間、すなわち、経過時間を判定し、一定の時間が経過したかどうかを判断する時間判定部23、ヘッド温度検出部11によって検出されたヘッド温度、すなわち、検出温度Tに基づいて、画像を形成する条件である印刷条件を表すレベルを判定するレベル判定部24、及び継続して印刷を行ったときの上昇温度を算出する上昇温度算出部25を備える。
そして、前記レベル判定部24は、印刷データを受信中である場合、検出温度Tに対応するレベルを判定し、印刷データを受信中でない場合、残り印刷データ量Dに対応させて変更することが可能なレベルを判定する。そのために、レベル判定部24は、検出温度T及び残り印刷データ量Dを読み込み、残り印刷データ量Dに基づいて、検出温度Tに対応するレベルでそのまま印刷を継続したときの温度上昇を予測し、レベルを変更して、最適な印刷条件を設定するためのレベルを判定する。
そして、印刷速度決定部15は、印刷条件設定処理を行い、前記レベル判定部24によって判定されたレベルを読み込み、該レベルに対応する減速率βを算出し、印刷する文字の種別においてあらかじめ設定された基本の印刷速度、すなわち、基本印刷速度に前記減速率βを乗算し、実際に印刷を行おうとする印刷速度、すなわち、実行印刷速度を決定する。また、前記印刷パス回数決定部16は、印刷条件設定処理を行い、前記レベル判定部24によって判定されたレベルに基づいて、レベルに対応する印刷パス回数を決定する。なお、実行印刷速度は前記キャリッジを進退させるときの移動速度を変更し、それに対応させて印字ヘッド10のピンを突出させる駆動タイミングを変更することによって変更される。また、印刷パス回数は、1行を印刷するのに必要な走査回数であり、キャリッジを移動させるときに突出させられるピンの数を変更することによって変更することができる。
このようにして、実行印刷速度及び印刷パス回数が決定されると、前記印刷処理部19は、印刷処理を行い、前記実行印刷速度及び印刷パス回数に基づいて印刷を行う。なお、本実施の形態においては、印刷速度決定部15及び印刷パス回数決定部16は、それぞれ、実行印刷速度及び印刷パス回数を決定するようになっているが、印刷速度決定部15及び印刷パス回数決定部16のうちの一方だけが、実行印刷速度及び印刷パス回数のうちの一方だけを決定することができる。その場合、前記印刷処理部19は、前記実行印刷速度及び印刷パス回数の一方に基づいて印刷を行う。
次に、前記レベル検出部14の動作について説明する。
図2は本発明の第1の実施の形態におけるレベル検出部の動作を示す第1のフローチャート、図3は本発明の第1の実施の形態におけるレベル検出部の動作を示す第2のフローチャート、図4は本発明の第1の実施の形態におけるヘッド温度の推移を示すタイムチャートである。
まず、時間判定部23(図1)は、一定の周期で処理を行うために、時間カウント部12によって計時された時間を読み込み、一定の時間が経過したかどうかを判断し、一定の時間が経過した場合、データ受信部13において、データ受信中判定部21は印刷データを受信中であるかどうかを判断する。所定の時間において印刷データを受信中でない場合、印刷データの受信は終了したと判断する。
印刷データを受信中である場合、残り印刷データ量Dを算出することができないので、レベル判定部24は、検出温度Tを読み込み、検出温度Tに対応するレベルを判定し、設定する。
そのために、レベル検出部14の図示されない記憶装置に、レベル判定マップが設定され、該レベル判定マップに検出温度Tとレベルとが対応させて記録される。前記レベル判定部24は、レベル判定マップを参照して、検出温度Tに対応するレベルを読み出す。なお、レベル判定マップは、以下の表1及び図4に示されるような特性に基づいて作成される。
この場合、検出温度Tは、温度T0以上、かつ、温度T1(65〔℃〕)未満の範囲においてレベル1にされ、温度T1以上、かつ、温度T2(85〔℃〕)未満の範囲においてレベル2にされ、温度T2以上、かつ、温度T3(105〔℃〕)未満の範囲においてレベル3にされ、温度T3以上、かつ、温度T4(115〔℃〕)未満の範囲においてレベル4にされ、温度T4以上、かつ、温度T5(125〔℃〕)未満の範囲においてレベル5にされ、温度T5以上、かつ、温度T6(135〔℃〕)未満の範囲においてレベル6にされ、温度T6以上において、レベル7にされる。なお、前記温度T0は印刷を開始したときの温度であり、温度T6は印刷を停止する必要が生じる印刷停止用(限界)の温度を表す。
また、印刷データを受信中でない場合、前記レベル判定部24は、検出温度Tを読み込み、検出温度Tに対応するレベルを判定し、判定されたレベルを初期値を表すレベルaとして前記記憶装置に記録する。
続いて、上昇温度算出部25は、レベルa及び残り印刷データ量Dを読み込み、上昇温度マップを参照して、レベルaにおける残り印刷データ量Dに対応する上昇温度Tupを読み出す。そのために、前記記憶装置に上昇温度マップが設定され、該上昇温度マップに、レベルa及び残り印刷データ量Dと上昇温度Tupとが対応させて記録される。なお、上昇温度マップは、表2に示されるような特性に基づいて作成される。
この場合、所定のレベルで残り印刷データ量Dについて継続して印刷を行うと、ヘッド温度が高くなるが、上昇温度Tupはそのときのヘッド温度の上昇分を表す。
次に、レベル判定部25は、検出温度Tと印刷を継続したときに限界となる印刷停止用の温度T6との差分TX
TX=T6−T
を算出する。
ところで、残り印刷データ量Dについて継続して印刷を行うと、ヘッド温度が高くなるが、そのときの上昇温度をTupとしたとき、上昇温度Tupが前記差分TXより高い場合、そのまま印刷を継続すると、ヘッド温度はレベル7に到達してしまう。これに対して、前記上昇温度Tupが差分TXより低い場合、そのまま同じ印刷条件で印刷を継続しても、ヘッド温度がレベル7に到達することはない。
そこで、レベル判定部24は、上昇温度Tupが差分TXより高いかどうかを判断し、上昇温度Tupが差分TXより高い場合、印刷条件(印刷実行速度及び印刷パス回数)を変更するために、レベルを高くし、変更する。
そのために、レベル判定部24は、レベルを変更するためのパラメータとなるレベルbをレベル1に設定する。続いて、前記上昇温度算出部25は、上昇温度マップを参照し、レベル1で印刷を行ったときの上昇温度Tupを読み出す。そして、前記レベル判定部24は、上昇温度Tupが差分TXより高いかどうかを判断し、上昇温度Tupが差分TXより高い場合、レベルbを高くし、レベル2にする。
同様に、前記上昇温度算出部25は、レベル2で印刷を行ったときの上昇温度Tupを読み出し、レベル判定部24は、上昇温度Tupが差分TXより高いかどうかを判断し、上昇温度Tupが差分TXより高い場合、レベルbを高くし、レベル3にする。
そして、上昇温度Tupが差分TXより高い間、レベル判定部24はレベルbを高くし続けるが、レベルbがレベル6より高くなると、それ以上レベルbを高くして印刷を継続するとレベル7に到達してしまう。
そこで、レベル判定部24は、レベルbを高くしても、上昇温度Tupを差分TX以下にすることはできないと判断し、検出温度Tに対応するレベルを判定し、設定する。
これに対して、レベルbがレベル6より高くなる前に、上昇温度Tupが差分TX以下になると、レベル判定部24は、そのときのレベルbが初期値であるレベルaより高いかどうかを判断する。そして、レベルbがレベルaより高い場合、検出温度Tに対応するレベルaで印刷を継続した方が印刷速度を高くすることができるので、レベル判定部24はレベルaを設定する。また、レベルbがレベルa以下である場合、レベルbで印刷を行った方が印刷速度を高くすることができるので、レベル判定部24はレベルbを設定する。
このようにして、印刷速度及び印刷パス回数を決定するために使用するレベルを設定することができる。
このように、残りの印刷データ量Dに基づいて、現在の印刷条件より、印刷速度を高くすることができるレベルで印刷を継続することができるかどうかを判断し、印刷を継続することができる場合に、印刷条件を変更するようになっているので、印刷時間を短くすることができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 一定の時間が経過したかどうかを判断する。一定の時間が経過した場合はステップS2に進み、経過していない場合は処理を終了する。
ステップS2 受信中であるかどうかを判断する。受信中である場合はステップS3に、受信中でない場合はステップS4に進む。
ステップS3 検出温度Tに対応するレベルを設定し、ステップS14に進む。
ステップS4 検出温度Tに対応するレベルaを記録する。
ステップS5 差分TXを算出する。
ステップS6 レベルを変更するためのパラメータとなるレベルbにレベル1を設定する。
ステップS7 レベル1で印刷を行ったときの上昇温度Tupを読み出す。
ステップS8 上昇温度Tupが差分TXより高いかどうかを判断する。上昇温度Tupが差分TXより高い場合はステップS9に、上昇温度Tupが差分TX以下である場合はステップS11に進む。
ステップS9 レベルbを高くする。
ステップS10 レベルbがレベル6より高いかどうかを判断する。レベルbがレベル6より高い場合はステップS3に、レベルbがレベル6以下である場合はステップS7に戻る。
ステップS11 レベルaがレベルbより低いかどうかを判断する。レベルaがレベルbより低い場合はステップS12に、レベルaがレベルb以上である場合はステップS13に進む。
ステップS12 レベルaを判定する。
ステップS13 レベルbを判定する。
ステップS14 カウンタをリセットし、処理を終了する。
ところで、本実施の形態においては、残り印刷データ量Dに基づいて印刷条件を変更するようになっているが、残り印刷データ量Dの印刷データについて印刷を継続するに当たり、印刷のデューティ、すなわち、印刷デューティが異なると、印字ヘッド10に加わる負荷が異なるので、ヘッド温度の上昇温度Tupも異なる。したがって、印刷条件を的確に変更するのが困難になってしまう。
そこで、印刷デューティが異なっても、印刷条件を的確に変更することができるようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図5は本発明の第2の実施の形態におけるプリンタの制御装置を表すブロック図、図6は本発明の第2の実施の形態におけるレベル検出部の動作を示す第1のフローチャート、図7は本発明の第2の実施の形態におけるレベル検出部の動作を示す第2のフローチャートである。
この場合、データ受信部13はデューティ算出部としての印刷デューティ算出部26を、レベル検出部14はデューティレベル判定部27を備える。前記印刷デューティ算出部26は、データ受信部13によって受信されたコマンド及び印刷データに基づいて、印刷モードを判定し、印刷データの印刷デューティdyを算出する。
なお、印刷デューティdyは、100〔%〕のドット数に対して印刷されるドット数の割合を示す。この場合、印刷されるドット数は、受信メモリに記録されているが、処理が行われていない印刷データについては、受信メモリに記録されている印刷データのドット数を表し、受信メモリから読み出されたが、制御回路によって編集が行われていて印刷がされていない印刷データについては、内部で処理が行われている印刷データのドット数を表す。
残りの印刷データが複数行存在する場合、複数行の100〔%〕のドット数が算出されるので、印刷デューティdyは、この100〔%〕のドット数に対する印刷されるドット数の割合となる。
また、前記デューティレベル判定部27は、印刷デューティ算出部26によって算出された印刷デューティdyを読み込み、該印刷デューティdyに基づいて、記録部としての、かつ、所定の部品としての印字ヘッド10に加わる負荷を表すデューティレベルを判定する。そのために、前記記憶装置に、デューティレベルマップが設定され、該デューティレベルマップに、印刷デューティdyの範囲とデューティレベルA〜Cとが対応させて記録される。前記デューティレベル判定部27は、デューティレベルマップを参照して、印刷デューティdyに対応するデューティレベルA〜Cを読み出す。なお、デューティレベルマップは、表3に示されるような特性に基づいて作成される。
この場合、印刷デューティdyが80〔%〕以上である場合、デューティレベルはA(高デューティ)にされ、印刷デューティdyが50〔%〕以上、かつ、80〔%〕未満である場合、デューティレベルはB(中デューティ)にされ、印刷デューティdyが50〔%〕未満である場合、デューティレベルはC(低デューティ)にされる。
そして、本実施の形態において、前記上昇温度算出部25は、前記残り印刷データ量D及びデューティレベルA〜Cを読み込み、残り印刷データ量D及びデューティレベルA〜Cに対応する上昇温度Tupを読み出す。
続いて、前記レベル判定部24は、デューティレベル判定部27によって判定されたデューティレベルA〜C及び残り印刷データ量Dを読み込み、各レベルで印刷を行ったときの上昇温度Tupを算出し、該上昇温度Tupに基づいてレベルを設定する。
そのために、前記記憶装置に、各デューティレベルA〜Cごとのサブマップから成る上昇温度マップが設定され、各サブマップごとにレベル及び残り印刷データ量Dと上昇温度Tupとが対応させて記録される。
前記レベル判定部24は、上昇温度マップを参照して、デューティレベルA〜Cに対応するサブマップを選択し、該サブマップを参照して、レベル及び残り印刷データ量Dに対応する上昇温度Tupを読み出す。なお、デューティレベルAに対応するサブマップは、表4に示されるような特性に基づいて作成され、デューティレベルBに対応するサブマップは、表5に示されるような特性に基づいて作成され、デューティレベルCに対応するサブマップは、表6に示されるような特性に基づいて作成される。
このように、印刷デューティごとに、残りの印刷データ量Dに基づいて、現在の印刷条件より、印刷速度を高くすることができるレベルで印刷を継続することができるかどうかを判断するようになっているので、印刷を継続することができるかどうかを精度良く判断することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 一定の時間が経過したかどうかを判断する。一定の時間が経過した場合はステップS22に進み、経過していない場合は処理を終了する。
ステップS22 受信中であるかどうかを判断する。受信中である場合はステップS23に、受信中でない場合はステップS24に進む。
ステップS23 検出温度Tに対応するレベルを設定し、ステップS34に進む。
ステップS24 検出温度Tに対応するレベルaを記録する。
ステップS25 差分TXを算出する。
ステップS26 レベルを変更するためのパラメータとなるレベルbにレベル1を設定する。
ステップS27 残り印刷データ量D及びデューティレベルA〜Cに対応する上昇温度Tupを読み出す。
ステップS28 上昇温度Tupが差分TXより高いかどうかを判断する。上昇温度Tupが差分TXより高い場合はステップS29に、上昇温度Tupが差分TX以下である場合はステップS31に進む。
ステップS29 レベルbを高くする。
ステップS30 レベルbがレベル6より高いかどうかを判断する。レベルbがレベル6より高い場合はステップS23に、レベルbがレベル6以下である場合はステップS27に戻る。
ステップS31 レベルaがレベルbより低いかどうかを判断する。レベルaがレベルbより低い場合はステップS32に、レベルaがレベルb以上である場合はステップS33に進む。
ステップS32 レベルaを判定する。
ステップS33 レベルbを判定する。
ステップS34 カウンタをリセットし、処理を終了する。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、前記第1、第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図8は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの概略図、図9は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの制御装置を示す第1のブロック図、図10は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの制御装置を示す第2のブロック図、図11は本発明の第3の実施の形態における制御回路を示すブロック図である。
図において、プリンタには、第1〜第4の印刷機構P1〜P4が媒体としての用紙121の搬送方向に沿って順にタンデム型に配設され、前記第1〜第4の印刷機構P1〜P4は、いずれも電子写真方式のLEDプリント機構から成る。なお、第1〜第4の印刷機構P1〜P4によって第1〜第4の画像形成機構が構成される。
前記第1の印刷機構P1は、ブラックの記録部としての、かつ、画像形成ユニットとしての画像形成部112Bk、画像データとしての印刷データに従って像担持体としての感光体ドラム116Bkの表面を露光する露光装置としてのLEDヘッド113Bk、及び前記画像形成部112Bkによって形成されたブラックの現像剤像としてのトナー像を普通紙、OHPシート等の用紙121に転写する転写部材としての転写ローラ114Bkから成る。
また、前記第2の印刷機構P2は、イエローの記録部としての、かつ、画像形成ユニットとしての画像形成部112Y、印刷データに従って像担持体としての感光体ドラム116Yの表面を露光する露光装置としてのLEDヘッド113Y、及び前記画像形成部112Yによって形成されたイエローの現像剤像としてのトナー像を用紙121に転写する転写部材としての転写ローラ114Yから成る。
そして、前記第3の印刷機構P3は、マゼンタの記録部としての、かつ、画像形成ユニットとしての画像形成部112M、印刷データに従って像担持体としての感光体ドラム116Mの表面を露光する露光装置としてのLEDヘッド113M、及び前記画像形成部112Mによって形成されたマゼンタの現像剤像としてのトナー像を用紙121に転写する転写部材としての転写ローラ114Mから成る。
さらに、前記第4の印刷機構P4は、シアンの記録部としての、かつ、画像形成ユニットとしての画像形成部112C、印刷データに従って像担持体としての感光体ドラム116Cの表面を露光する露光装置としてのLEDヘッド113C、及び前記画像形成部112Cによって形成されたシアンの現像剤像としてのトナー像を用紙121に転写する転写部材としての転写ローラ114Cから成る。
前記各画像形成部112Bk、112Y、112M、112Cは、いずれも同じ構造を有し、矢印方向に回転させられる感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116C、該感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面を一様に、かつ、均一に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ117Bk、117Y、117M、117C、及び現像部118Bk、118Y、118M、118Cから成る。そして、該現像部118Bk、118Y、118M、118Cは、現像剤担持体としての現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cを有し、該現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cは、半導電性ゴム材から成り、現像ブレード155及びスポンジローラ156が圧接させられる。また、画像形成部112Bk、112Y、112M、112Cには、非磁性1成分の各色の現像剤としてのトナーを収容する現像剤カートリッジとしてのトナーカートリッジ157が一体に、又は、画像形成部112Bk、112Y、112M、112Cの本体に対して着脱自在に配設され、各色のトナーは、トナーカートリッジ157の下部に形成された図示されない供給口から前記現像部118Bk、118Y、118M、118Cに供給される。
そして、クリーニング装置としてのクリーニングブレード195は、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cに圧接させて配設され、転写後に感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面に残留したトナーを削り落とす。そして、削り落とされたトナーは、スパイラルスクリュー158によって図示されない廃トナーボックスに蓄えられる。
次に、現像部118Bk、118Y、118M、118Cの機能について説明する。
前記各トナーカートリッジ157から供給されたトナーは、スポンジローラ156を介して現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cに送られ、前記現像ブレード155によって現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cの表面において薄層化され、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cとの接触面に達する。そして、トナーは、薄層化されるときに現像ローラ119Bk、119Y、119M、119C及び現像ブレード155によって強く擦られて帯電させられる。本実施の形態において、トナーは負の極性に帯電させられ、反転現像が行われる。
次に、前記LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cについて説明する。
該LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cは、図示されないLEDアレイ、該LEDアレイを駆動する図示されないドライブIC、該ドライブICを搭載する図示されない基板、前記LEDアレイの光を集光する図示されないロッドレンズアレイ等から成り、印刷データに従ってLEDアレイのLED素子を選択的に発光させ、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面に静電潜像を形成する。そして、該静電潜像に現像ローラ119Bk、119Y、119M、119C上のトナーが静電気力によって付着させられ、トナー像が形成される。
また、前記各画像形成部112Bk、112Y、112M、112Cに接触させて、エンドレスのベルトとしての搬送ベルト120が走行自在に配設され、該搬送ベルト120は、前記各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cと転写ローラ114Bk、114Y、114M、114Cとの間の各転写部を走行させられる。
前記搬送ベルト120は、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムから成り、駆動ローラ131、従動ローラ132及び図示されない張設ローラ間に張設され、搬送ベルト120の抵抗値は、用紙121が搬送ベルト120の静電気力によって吸引され、かつ、用紙121が搬送ベルト120から分離させられたときに、搬送ベルト120に残存する静電気が自然に除電されるような範囲に設定される。
そして、前記駆動ローラ131は、ベルト走行用の駆動手段としてのモータ174に連結され、該モータ174によって矢印f方向に回転させられ、搬送ベルト120を走行させる。
該搬送ベルト120の上半部は、第1〜第4の印刷機構P1〜P4の転写部を通して張設され、搬送ベルト120の下半部にクリーニング装置としてのクリーニングブレード134の先端が当接させられる。前記クリーニングブレード134は、可撓性のゴム材又はプラスチック材から成り、搬送ベルト120の表面に残留したトナーを廃トナータンク135に削り落とす。また、前記搬送ベルト120と当接させて温度検出部としての温度検出センサ188が配設される。
そして、プリンタの右下側には給紙機構136が配設される。該給紙機構136は、媒体収容カセット、ホッピング機構及びレジストローラ145から成り、前記媒体収容カセットは、媒体収容箱137、押上板138及び押圧部材139を備える。また、前記ホッピング機構は、弁別部材140、ばね141及び給紙ローラ142を備え、前記弁別手段140は、ばね141によって給紙ローラ142に圧接される。
この場合、媒体収容箱137に収容された用紙121は、押上板138を介して押圧部材139によって給紙ローラ142に圧接され、図示されない給紙用のモータを駆動して給紙ローラ142を回転させると、ばね141によって給紙ローラ142に圧接された前記弁別部材140により1枚ずつ弁別されて給紙され、レジストローラ145に送られる。
続いて、前記用紙121は、吸引ローラ147と搬送ベルト120との間に送られる。なお、前記吸引ローラ147は、搬送ベルト120を介して従動ローラ132に圧接され、給紙機構136から送られてきた用紙121を帯電させ、静電気力によって搬送ベルト120に吸引させる。そのために、前記吸引ローラ147は高抵抗の半導電性ゴム材から成る。そして、吸引ローラ147と画像形成部112Bkとの間には、用紙121の前端を検出する第1の媒体検出部としてのホトセンサ152が配設される。また、前記用紙121の搬送方向における画像形成部112Cより下流側には、用紙121の後端を検出する第2の媒体検出部としてのホトセンサ153が配設される。
そして、用紙121の搬送方向における前記ホトセンサ153より下流側には、第1〜第4の印刷機構P1〜P4の各転写部において用紙121に転写された各色のトナー像を定着するための定着装置としての定着器148が配設される。該定着器148は、用紙121上のトナーを加熱する第1の定着ローラとしてのヒートローラ149、及び該ヒートローラ149に向けて用紙121を押圧する第2の定着ローラとしての加圧ローラ150を有する。
前記ヒートローラ149は、アルミニウム等の心金の上にシリコーンゴム等の弾性体を被覆し、該弾性体の表面にオフセットを防止するためのフッ素樹脂を被覆することによって形成される。また、前記加圧ローラ150は、アルミニウム等の心金の上にシリコーンゴム等の弾性体を被覆することによって形成される。そして、前記ヒートローラ149と対向させてサーミスタ159が配設され、該サーミスタ159によってヒートローラ149の温度を検出し、検出された温度を表す検出温度に従って、前記定着器148が所定の定着温度、すなわち、定着制御温度になるように、ヒートローラ149内の図示されないヒータをオン・オフ制御することができるようになっている。
さらに、前記用紙121の搬送方向における定着器148より下流側には排出口151が配設され、該排出口151の外側には排出スタッカ196が配設される。カラー画像が形成され、印刷が終了した後の用紙121は、排出口151を介して前記排出スタッカ196に排出される。
ところで、図9〜11において、161は制御回路であり、該制御回路161は、CPU220、ハードディスクインタフェース230等のほかに、ハードディスク240、中間バッファ250、フレームバッファ260等のメモリを備え、前記制御回路161の図示されない印刷処理手段は、印刷処理を行い、ホストコンピュータからインタフェース部170を介して受信された印刷データ(例えば、PDLデータ等)及び制御コマンドに基づいて、プリンタ全体の印字動作の制御を行い、カラー画像を形成することによって印刷を行う。なお、前記インタフェース部170は、前記ホストコンピュータにプリンタの状態を表す情報を送信するとともに、ホストコンピュータから受信された制御コマンドを解析し、受信された印刷データを色ごとに受信メモリ167に記録する。そして、前記インタフェース部170を介して入力された印刷データは、制御回路161によって編集され、各色の画像データ(ビデオ信号)としてLEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cに送られる。
また、154は操作部としての操作パネルであり、該操作パネル154は、プリンタの状態を表示する図示されないLED、及び操作者がプリンタへの指示を入力するための図示されないスイッチを備える。
そして、190は、前記ホトセンサ152、153、サーミスタ159等のほかに、前記プリンタの内部の各部の温度及び湿度を検出する図示されないセンサ、及びカラー画像の濃度を検出する図示されないセンサから成るセンサ部であり、該センサ部190の各センサのセンサ出力は制御回路161に送られる。
また、前記制御回路161には、帯電電圧制御部177、ヘッド制御部179、現像電圧制御部181、転写電圧制御部183、モータ制御部185、定着制御部187及び搬送モータ制御部160が接続される。
そして、前記帯電電圧制御部177は、制御回路161の指示を受け、各帯電ローラ117Bk、117Y、117M、117Cに電圧を印加し、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面を帯電させるための制御を行う。なお、前記帯電電圧制御部177は、各色ごとに制御を行い、帯電電圧制御部178Bk、178Y、178M、178Cを備える。
また、ヘッド制御部179は、制御回路161の指示を受け、フレームバッファ260に記録された各色の印刷データを受信した後、各LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cに送り、LEDアレイのLED素子を選択的に発光させ、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面に静電潜像を形成する。なお、前記ヘッド制御部179は、各色ごとに制御を行い、ヘッド制御部180Bk、180Y、180M、180Cを備える。
また、前記現像電圧制御部181は、制御回路161の指示を受け、各現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cに電圧を印加し、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面に形成された静電潜像に、各色のトナーを付着させ、各色のトナー像を形成する。なお、前記現像電圧制御部181は、各色ごとに制御を行い、現像電圧制御部182Bk、182Y、182M、182Cを備える。
また、前記転写電圧制御部183は、制御回路161の指示を受け、各転写ローラ114Bk、114Y、114M、114Cに電圧を印加し、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面に形成されたトナー像を用紙121に転写する。なお、前記転写電圧制御部183は、各色ごとに制御を行い、かつ、各色のトナー像を順次用紙121に転写するために、転写電圧制御部184Bk、184Y、184M、184Cを備える。
また、前記モータ制御部185は、制御回路161の指示を受け、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116C、及び各現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cを回転させるためのモータ128Bk、128Y、128M、128Cを駆動する。なお、前記モータ制御部185は、各色ごとに制御を行い、モータ制御部186Bk、186Y、186M、186Cを備える。
また、前記定着制御部187は、制御回路161の指示を受け、定着器148に内蔵されたヒータに電圧を印加する。なお、前記定着制御部187は、サーミスタ159による検出温度に基づいて前記ヒータをオン・オフ制御するとともに、定着器148が定着制御温度になったときに、モータ175を駆動してヒートローラ149及び加圧ローラ150を回転させる。
そして、前記搬送モータ制御部160は、モータ174を駆動することによって前記搬送ベルト120を走行させる。なお、189は、温度検出測定回路であり、前記温度検出センサ188のセンサ出力を検出電圧に変換し、制御回路161に送る。
次に、ハードディスク240にスプールされたジョブ(印字ジョブ)のフォーマットについて説明する。
図12は本発明の第3の実施の形態における印字ジョブのフォーマットを示す図である。
前記ハードディスク240(図11)にスプールされた各ジョブには、それぞれヘッダーが付いていて、該ヘッダーにはジョブを特定するためのジョブID(JOB ID)、ジョブの総ページ数(TOTAL PAGES)、ジョブにおいて印刷がされていないページ数、すなわち、未印刷ページ数(UNPRINTED PAGES)、既に印刷がされたページ数、すなわち、印刷済みページ数(PRINTED PAGES)等が記録される。最初にハードディスク240にスプールされたとき、未印刷ページ数は、総ページ数と等しくされる。1ページの印刷が終了するごとに、前記未印刷ページ数は、減少させられる。ここで、1ページの印刷が終了するとは、1ページの内部的なデータ(中間データ)が生成され、フレームバッファ260から1ページの画像データが各現像ローラ119Bk(図9)、119Y、119M、119Cに送り終わることを表す。そして、1ページの印刷が終了すると、中間バッファ250内の中間データがなくなり、未印刷ページ数が零(0)になると、ハードディスク240から印字ジョブが削除される。
次に、前記構成のプリンタの動作について説明する。
前記制御回路161は、ホストコンピュータからインタフェース部170を介して送信された印刷データ及び制御コマンドを受信すると、定着制御部187(図10)に所定の指示を送り、該定着制御部187は、サーミスタ159による検出温度を読み込み、定着器148の温度が使用可能な温度範囲に収まるかどうかを判断する。定着器148の温度が使用可能な温度範囲に収まらない場合、定着制御部187は、ヒータをオンにして前記温度範囲になるまで定着器148を加熱する。そして、該定着器148の温度が所定の温度になり、使用可能な温度範囲に収まると、定着制御部187は、モータ175を駆動してヒートローラ149及び加圧ローラ150を回転させる。
次に、前記制御回路161は、モータ制御部185に所定の指示を送り、該モータ制御部185は、各モータ128Bk、128Y、128M、128Cを駆動し、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116C及び各現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cを回転させる。また、前記制御回路161は、帯電電圧制御部177、現像電圧制御部181及び転写電圧制御部183に所定の指示を送り、各帯電電圧制御部177、現像電圧制御部181及び転写電圧制御部183は、各LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113C、各現像ローラ119Bk、119Y、119M、119C及び各転写ローラ114Bk、114Y、114M、114Cに電圧を印加する。
そして、制御回路161は、媒体残量センサ及び媒体サイズセンサによって検出された媒体収容箱137(図8)にセットされている用紙121の残量及びサイズを読み込み、前記用紙121の種類に対応させて搬送を行うために、搬送モータ制御部160に所定の指示を送り、前記搬送モータ制御部160は、モータ174を駆動して駆動ローラ131を回転させ、用紙121の搬送を開始する。この場合、モータ174を双方向に駆動することができるようになっていて、まず、モータ174を逆方向に駆動すると、給紙ローラ142が回転させられ、用紙121は媒体収容箱137から取り出され、図示されない媒体吸入口センサによって用紙121の前端が検出されるまであらかじめ設定された量だけ搬送される。続いて、モータ174を正方向に駆動すると、レジストローラ145が回転させられ、用紙121は第1の印刷機構P1の転写部に送られる。
そして、前記制御回路161は、用紙121が所定の位置に到達すると、フレームバッファ260から画像データを読み出してヘッド制御部179に送る。該ヘッド制御部179は、1ライン分の画像データを受けると、各LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cに画像データ及びラッチ信号を送り、画像データをLEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cに保持させる。そして、前記ヘッド制御部179は、各LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cに印刷駆動信号STBを送り、その結果、各LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cは、前記画像データに従ってラインごとにLEDアレイのLED素子を選択的に点灯させる。
前記各LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113Cは、負の極性に帯電させられた各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cを照射し、該感光体ドラム1116Bk、116Y、116M、116Cの表面に、電位の高くなったドットを形成することによって静電潜像を形成する。そして、負の極性に帯電させられたトナーが電気的な吸引力によって各ドットに吸引され、各色のトナー像が形成される。その後、該各トナー像は、第1〜第4の印刷機構P1〜P4の転写部に送られる。このとき、前記制御回路161は、転写電圧制御部183に指示を送り、該転写電圧制御部183は、転写ローラ114Bk、114Y、114M、114Cに正の極性の転写用の電圧を印加する。その結果、転写ローラ114Bk、114Y、114M、114Cによって、各転写部を通過する用紙121に各色のトナー像が順次重ねて転写され、用紙121にカラーのトナー像が形成される。
そして、カラーのトナー像が形成された用紙121は、定着器148に送られ、定着器148においてトナー像が加熱され、加圧されて用紙121に定着され、カラー画像が形成される。その後、用紙121は更に搬送され、図示されない用紙排出口センサを通過し、排出スタッカ196に排出される。
そして、用紙121が前記用紙排出口センサを通過すると、前記制御回路161は、LEDヘッド113Bk、113Y、113M、113C、現像ローラ119Bk、119Y、119M、119C、転写ローラ114Bk、114Y、114M、114C等への電圧の印加を終了し、同時にモータ128Bk、128Y、128M、128C及びモータ174、175の駆動を停止させる。
ところで、前記プリンタの内部には、一連の動作を行うための多数の駆動部材が配設され、該各駆動部材はそれぞれ熱源となって発熱する。各駆動部材のうちの、特に、ヒートローラ149は、用紙121に形成されたカラーのトナー像を定着するために150〔℃〕を超える高温で制御され、大きな熱源になる。また、モータ128Bk、128Y、128M、128C、174、175等も駆動時には熱源になる。
したがって、環境に変化が生じたり、連続印刷枚数が多くなったりすると、プリンタの内部の、特に、定着器148と第4の印刷機構P4との間の領域においては、前記各熱源からの熱によって周囲の温度が50〔℃〕を超えてしまう。
一般に、トナーは、温度が極度に高くなると、各画像形成部112Bk、112Y、112M、112C内における流動性が低下し、現像ローラ119Bk、119Y、119M、119Cによるトナーの搬送能力が低下してしまう。その結果、トナーは、現像部118Bk、118Y、118M、118C内で攪拌され続けて凝集し、微妙な色合いが要求される中間調濃度の再現性が低下し、ガンマ特性が立ったり、連続階調変化の滑らかさが無くなったりしてしまう。
また、トナーは、高温高湿の環境条件下において帯電量が少なくなり、帯電量の少ないトナーを使用すると、用紙121上の非画像形成領域にトナーが付着して地かぶりが形成されてしまう。さらに、トナーは、温度が高くなるのに伴って軟化し、凝固気味になるので、凝固気味になったトナーが帯電ローラ117Bk、117Y、117M、117C、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116C等に付着すると、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面電位が低下し、地かぶりが形成されてしまう。
そこで、各第1〜第4の印刷機構P1〜P4ごとの感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cにおいて、トナーの温度又は感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度を検出し、トナーの温度又は感光体ドラム116Bk、1116Y、116M、116Cの表面温度が高くなるのを抑制することが望ましいが、画像形成部112Bk、112Y、112M、112C内に、例えば、トナーの温度又は感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度を検出するためのサーミスタを配設することは困難であり、また、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面には特殊な感光材料が薄膜状に塗布され、デリケートな感光層が形成されているので、仮に、サーミスタを直接押し当てて感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度を検出すると、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面に傷が付き、画像形成プロセスに支障をきたしてしまう。また、非接触方式で感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度を検出する方法が考えられるが、その場合、センサのコストが高くなってしまうだけでなく、センサを取り付けるためのスペースを確保することができない。
そこで、本実施の形態においては、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cと接触し、ほぼ同じ温度に加熱される搬送ベルト120の表面温度を検出することによって、各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度を推測して検出し、検出された各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度に基づいてプリンタの制御を行うようにしている。
そのために、ヒートローラ149より下方において、ヒートローラ149の熱の影響を直接受けることのない位置に温度検出センサ188が搬送ベルト120と当接させて配設され、温度検出センサ188は、用紙121が分離させられた後の、所定の部品としての搬送ベルト120の表面温度を検出する。前記温度検出センサ188が配設される位置は、搬送ベルト120の走行方向における感光体ドラム116Cより下流側において、感光体ドラム116Cに近接する位置であるので、感光体ドラム116Cを通過した搬送ベルト120の表面温度と感光体ドラム116Cの表面温度とはほぼ等しくなる。また、前記温度検出センサ188が配設される位置は、搬送ベルト120を介して駆動ローラ131と対向する位置でもあるが、駆動ローラ131及び各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cは、いずれも、図示されないアルミニウム製の管から成るシャフトを備え、温度特性が同じであるので、駆動ローラ131の温度と各感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度とはほぼ等しい。
なお、前記温度検出センサ188は駆動ローラ131上の湾曲部と対向させられるので、温度検出センサ188を搬送ベルト120に容易に押し当てることができる。
そして、前記温度検出センサ188のセンサ出力は、温度検出測定回路189によって検出電圧に変換され、該検出電圧が制御回路161に送られる。該制御回路161の図示されない温度検出処理手段は、温度検出処理を行い、前記検出電圧を読み込み、搬送ベルト120の検出温度に変換する。
図13は本発明の第3の実施の形態における温度検出測定回路のブロック図、図14は本発明の第3の実施の形態における温度テーブルを示す図である。
図において、162は5〔V〕の電源系、163は0〔V〕のグラウンドであり、前記電源系162とグラウンド163との間に、温度検出センサ188及び基準抵抗R1が直列に接続され、温度検出センサ188と基準抵抗R1との間に出力抵抗R2の一端が接続され、該出力抵抗R2の他端が制御回路161に接続される。そして、前記基準抵抗R1及び出力抵抗R2によって温度検出測定回路189が構成される。
前記温度検出センサ188はサーミスタによって構成され、該サーミスタは、図14の温度テーブルに示されるような特性を有し、検出される温度が高くなるほど、抵抗値が小さくなり、その分、温度検出測定回路189から出力される検出電圧が高くなる。
ところで、ホストコンピュータから送られた印刷データは、前述されたように、受信メモリ167(図9)に一旦記録されるが、続いて、制御回路161において、CPU220(図11)は、受信メモリ167から印刷データを読み出し、ハードディスクインタフェース230を介してハードディスク240にジョブとして書き込み、ページ単位でスプールする。そして、前記CPU220は、前記ジョブにおける1ページの印刷データをハードディスク240から読み出して、中間データに変換し、中間バッファ250に記録し、中間バッファ250から中間データを読み出し、一層シンプルな内部データに変換し、フレームバッファ260に記録する。続いて、前記CPU220は、フレームバッファ260から内部データを読み出し、パターン情報に基づいて画像データを発生させ、ヘッド制御部179に送る。
ところで、本実施の形態においては、ハードディスク240にスプールされた印刷データに基づいて残り印刷量として残り印刷枚数が算出され、該残り印刷枚数に応じて印刷条件が変更されるようになっている。
図15は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャート、図16は本発明の第3の実施の形態におけるプリンタの動作を示すタイムチャート、図17は本発明の第3の実施の形態における待機状態を説明するための第1のタイムチャート、図18は本発明の第3の実施の形態における待機状態を説明するための第2のタイムチャートである。
この場合、制御回路161(図9)の図示されない印刷条件設定処理手段は、印刷条件設定処理を行い、印刷条件としての印刷を待機する状態、すなわち、印刷待機状態を設定する。
そのために、前記印刷条件設定処理手段の温度検出処理手段は、前記検出電圧を読み込み、前記制御回路161の図示されないROMに記録された図14に示される温度テーブルを参照し、前記検出電圧を、搬送ベルト120(図8)の表面温度を表す検出温度Tbに変換することによって、検出温度Tbを検出する。
続いて、前記印刷条件設定処理手段の温度判定処理手段は、温度判定処理を行い、検出温度Tbが閾値としての設定温度ψ1(本実施の形態においては、50〔℃〕)より高いかどうかを判断する。検出温度Tbが設定温度ψ1より高い場合、印刷条件処理手段の残り印刷量算出処理手段としての残り印刷枚数算出処理手段は、残り印刷量算出処理としての残り印刷枚数算出処理を行い、残り印刷枚数Prを、現在印刷中のジョブの未印刷ページ数を読み込むことによって算出する。
次に、前記印刷条件設定処理手段の待機判定処理手段は、待機判定処理を行い、残り印刷枚数Prが閾値Pth1(本実施の形態においては、5枚)より大きいかどうかを判断する。なお、前記閾値Pth1は、実際に使用されるプリンタの特性に基づいて決められる。
そして、残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きい場合、前記印刷条件設定処理手段の待機処理手段は、待機処理を行い、給紙機構136による媒体供給動作としての給紙動作を行わず、設定時間τ(本実施の形態においては、20秒)が経過するまで、画像形成処理としての印刷処理を開始するのを待機する。このようにして、プリンタを待機状態に置き、印刷処理を一時的に停止させることができる。
なお、前記温度判定処理手段は、前記温度テーブルに基づいて検出温度Tbが設定温度ψ1より高いかどうかを判断する場合、検出電圧が2.712〔V〕より高いかどうかを判断する。また、前記設定温度ψ1は、本実施の形態において50〔℃〕に設定されているが、使用されるトナーの特性によって種々の値を採り、前述されたように、トナーの流動性が低下したり、帯電量が多くなったり、軟化したりする温度を考慮し、あらかじめ実験によって求められて設定され、前記ROMに記録される。
前記設定時間τは、本実施の形態において20秒に設定されているが、50〔℃〕を超えた温度が50〔℃〕を下回るのに必要な時間であり、プリンタの構造、冷却手段(例えば、冷却用のファン装置)の有無等によって異なる。なお、設定時間τは、高温の環境下において、設定時間τの間隔を置いて間欠的に印刷を行うと、プリンタの内部の温度が上昇しないように設定される。
このようにして、搬送ベルト120の表面温度が低くなると、前記印刷条件設定処理手段の印刷開始処理手段は、印刷開始処理を行い、給紙動作を行い、印刷処理を開始し、1ページの印刷を行う。そして、前記印刷開始処理手段は、図16に示されるように、印刷動作を繰り返し、残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうかを判断する。残り印刷枚数Prの印刷が終了すると、印刷処理手段は処理を終了する。
これに対して、残り印刷枚数Prが閾値Pth1以下である場合、前記印刷条件設定処理手段の印刷継続処理手段は、印刷継続処理を行い、残り印刷枚数Prの印刷を行い、印刷動作を繰り返し、残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうかを判断する。残り印刷枚数Prの印刷が終了すると、前記待機処理手段は、前述されたような待機処理を行う。
なお、前記待機状態において、前記待機処理手段は、画像形成スループットとしての印刷スループットを低下させないように、用紙121を媒体収容箱137内に置くのではなく、画像形成プロセスを直ちに開始することができる位置、例えば、用紙121の前端をホトセンサ152の直前に設定された待機位置に置く。また、前記待機処理手段は、前記定着器148の定着制御温度を低くするか、定着器148のヒータをオフにすることによって感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116C及びプリンタの内部の温度を低くする。
前記定着器148の定着制御温度を低くするために、前記待機処理手段は、図17に示されるように、設定時間τの間、定着器モータ制御信号SG1をオフにし、それに伴って、ヒータ制御信号SG2がオフになる時間を長くする。この場合、設定時間τの間、ヒータの電源がオン・オフ制御され続けるので、検出温度Tbは低くなるが、ヒータは間欠的に通電され続ける。したがって、プリンタの内部の温度を急速に低くすることができない。
ところが、設定時間τが経過して印刷処理が開始されたときに、ヒータは定着器148の定着制御温度に近い温度で制御されているので、定着器148は直ちに定着制御温度に到達する。したがって、印刷動作を直ちに行うことができる。
なお、前記定着器148の定着制御温度を低くするのに代えて、ヒータをオフにすることもできる。その場合、前記待機処理手段は、図18に示されるように、設定時間τの間、定着器モータ制御信号SG1をオフにし、それに伴って、ヒータ制御信号SG2が完全にオフになる。この場合、設定時間τの間、ヒータの電源がオフにされるので、プリンタの内部の温度を急速に低くすることができる。ところが、設定時間τが経過して印刷処理が開始されたときに、ヒータの温度が低くなっているので、定着器148が定着制御温度に到達するのに時間がかかる。したがって、印刷動作を直ちに行うことができない。
また、前記待機処理において、前記定着器148の定着制御温度を低くするか、ヒータをオフにするかは、プリンタの構造的な特徴、使用されている部品の特性、実現される画像品位等によって適宜選択される。
このように、搬送ベルト120の温度が検出され、検出温度Tbが設定温度ψ1より高い場合に、印刷処理を開始するのが待機させられるので、感光体ドラム116Bk、116Y、116M、116Cの表面温度及びプリンタの内部の温度が高くなるのを抑制することができる。
そして、本実施の形態においては、検出温度Tbが設定温度ψ1より高い場合、印刷中のジョブにおける残り印刷枚数Prが閾値Pth1以下であれば、残り印刷枚数Prの印刷を終了してから待機処理を行うようになっているので、操作者がジョブのすべての印刷枚数の印刷を終了するまでの待機時間を短くすることができる。したがって、印刷中に、所定の部品が過剰に加熱されるのを抑制することができ、印刷スループットを良くすることができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 検出温度Tbが設定温度ψ1より高いかどうかを判断する。検出温度Tbが設定温度ψ1より高い場合はステップS42に、検出温度Tbが設定温度ψ1以下である場合はステップS47に進む。
ステップS42 残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きいかどうかを判断する。残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きい場合はステップS45に、残り印刷枚数Prが閾値Pth1以下である場合はステップS43に進む。
ステップS43 残り印刷枚数Prの印刷を行う。
ステップS44 残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうか判断する。残り印刷枚数Prの印刷が終了した場合はステップS45に進み、終了していない場合はステップS43に戻る。
ステップS45 給紙動作を行わず待機する。
ステップS46 設定時間τが経過したかどうかを判断する。設定時間τが経過した場合はステップS47に進み、経過していない場合はステップS45に戻る。
ステップS47 給紙動作を行う。
ステップS48 1ページの印刷を行う。
ステップS49 残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうかを判断する。残り印刷枚数Prの印刷が終了した場合は処理を終了し、終了していない場合はステップS41に戻る。
本実施の形態においては、残り印刷量として現在印刷中のジョブの残り印刷枚数Prを算出するようになっているが、残り印刷量として第1、第2の実施の形態のような、印刷データ量Dを算出したり、ドット数を算出したりすることができる。そして、1枚の用紙に複数のNページ分の印刷を行うN−up(例えば、2−up)のような印字モードで印刷を行う場合、N−upを1ページとして算出することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、前記第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
図19は本発明の第4の実施の形態におけるプリンタの動作を示すフローチャートである。
第3の実施の形態においては、印刷中のジョブに基づいて、残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きいかどうかを判断するようになっているが、本実施の形態においては、印刷中のジョブだけでなく、他のスプールされているジョブの総ページ数に基づいて判断するようになっている。
そのために、前記待機判定処理手段は、残り印刷枚数Prが閾値Pth1(本実施の形態においては、5枚)より大きいかどうかを判断する。
そして、残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きい場合、前記待機処理手段は、ハードディスク240(図11)にスプールされている未印刷のジョブの中に、ジョブの総印刷枚数Piと前記残り印刷枚数Prとの和ΣP
ΣP=Pi+Pr
が閾値Pth1以下になるジョブが少なくとも一つあるかどうかを判断する。
前記和ΣPが閾値Pth1以下になるジョブが少なくとも一つある場合、前記印刷継続処理手段は、現在印刷中のジョブの残り印刷枚数Pr及び少なくとも一つジョブの印刷を行い、残り印刷枚数Pr及び少なくとも一つジョブの印刷が終了したかどうかを判断する。残り印刷枚数Pr及び少なくとも一つジョブの印刷が終了すると、前記待機処理手段は、前述されたような待機処理を行う。
また、未印刷のジョブの中に、和ΣPが閾値Pth1以下になるジョブがない場合、前記印刷継続処理手段は、現在印刷中のジョブの残り印刷枚数Prの印刷を行い、残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうかを判断する。残り印刷枚数Prの印刷が終了すると、前記待機処理手段は、前述されたような待機処理を行う。
このように、本実施の形態においては、和ΣPが閾値Pth1以下になるジョブが少なくとも一つある場合、現在印刷中のジョブの残り印刷枚数Pr及び少なくとも一つジョブの印刷を終了してから待機処理を行うようになっているので、操作者がジョブのすべての印刷枚数の印刷を終了するまでの待機時間を短くすることができるだけでなく、その次に印刷を行う操作者のジョブの待機時間を短くすることができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS51 検出温度Tbが設定温度ψ1より高いかどうかを判断する。検出温度Tbが設定温度ψ1より高い場合はステップS52に、検出温度Tbが設定温度ψ1以下の場合はステップS60に進む。
ステップS52 残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きいかどうかを判断する。残り印刷枚数Prが閾値Pth1より大きい場合はステップS58に、残り印刷枚数Prが閾値Pth1以下の場合はステップS53に進む。
ステップS53 和ΣPが閾値Pth1以下になるジョブが少なくとも一つあるかどうかを判断する。和ΣPが閾値Pth1以下になるジョブが少なくとも一つある場合はステップS54に、ない場合はステップS56に進む。
ステップS54 印刷中のジョブ及び少なくとも一つのジョブの印刷を行う。
ステップS55 残り印刷枚数Pr及び少なくとも一つのジョブの印刷が終了したかどうか判断する。残り印刷枚数Pr及び少なくとも一つのジョブの印刷が終了した場合はステップS58に進み、終了していない場合はステップS54に戻る。
ステップS56 残り印刷枚数Prの印刷を行う。
ステップS57 残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうか判断する。印刷が終了した場合はステップS58に進み、終了していない場合はステップS56に戻る。
ステップS58 給紙動作を行わず待機する。
ステップS59 設定時間τが経過したかどうかを判断する。設定時間τが経過した場合はステップS60に進み、経過していない場合はステップS58に戻る。
ステップS60 給紙動作を行う。
ステップS61 1ページの印刷を行う。
ステップS62 残り印刷枚数Prの印刷が終了したかどうかを判断する。残り印刷枚数Prの印刷が終了した場合は処理を終了し、終了していない場合はステップS51に戻る。
前記各実施の形態においては、画像形成装置としてのプリンタに適用した例について説明したが、本発明を、複写機、ファクシミリ装置、複合機等に適用することができる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。