JP2004017292A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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JP2004017292A
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Taku Sato
佐藤 卓
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Abstract

【課題】インクジェットプリンタのドライバ回路の熱破壊を防止し、且つ、効率的に印字することを可能とする。
【解決手段】T1〜T4は熱電対によって測定されたドライバ温度、Lim1は移行閾値設定部46より出力される移行閾値1信号(ドライバ破壊注意温度)、Lim2は移行閾値2信号(ドライバ破壊警戒温度)を示している。熱電対40〜43によって測定されたドライバの温度T1〜T4がCPU45に送られると、CPU45は予め設定された移行閾値設定部46に記憶されているLim2とT1〜T4を比較演算し、『T1〜T4≧Lim2』となると、CPU45は即時に冷却動作S1に移行する。また、演算結果が『T1〜T4<Lim2』となった場合は、印字を継続する。印字が終了すると、CPU45は温度T1〜T4とLim1とを比較演算し、『T1〜T4≧Lim1』となると、即時に冷却動作S2に移行する。
【選択図】    図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタ、より詳細には、ドライバ回路の発熱を防止し、かつ、効率的に印字することを可能とするサブタンクを用いたインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
オンデマンド型のインクジェットプリンタは、周知のように、装置の簡便な構造とカラー化が容易なことが特徴である。オンデマンド型のインクジェットプリンタのインク滴吐出にはさまざまな方式が提案されている。なかでも、インク滴の大きさを正確に制御できることから圧電素子の歪み効果を利用した圧電方式が優れているといえる。この圧電方式のインクジェットヘッドは、一方をノズル、他方をインクタンクに連通するインク室を複数有し、インク室の壁面の少なくとも一部を圧電アクチュエータを用いて変形させ、インク室内のインクを加圧し、インク滴をノズルから吐出するものであり、さまざまな構造が提案されている。
【0003】
図7は、上述の圧電方式インクジェットヘッドの一例を示す要部概略構成を示す断面図で、図中、50は圧電アクチュエータ(積層圧電素子)、51はアクチュエータ50の圧電材料、52は該アクチュエータ50の電極、53は該アクチュエータ50を駆動するための電圧を前記電極52に印加する電極配線、54は振動版(ダイヤフラム)、55はインク室、56はインク、57はノズルプレート、58はノズルで、図示のように、インク室55の壁面(ダイヤフラム)54を変形する圧電アクチュエータ50として、圧電材料51と電極52を交互に積層した積層型の圧電アクチュエータ50を用い、該圧電アクチュエータ50の厚み方向の変位でインク室55の壁面の一部を形成するダイヤフラム54を変形し、インク室55の容積を拡大・縮小することによってノズル58からインク滴を吐出させるものである。
このような構造を持つ圧電式インクジェットヘッドの駆動方法としては、いわゆる引き打ち動作を行うものと押し打ち動作を行う2種類の方法がある。
【0004】
図8は、引き打ち動作による圧電式インクジェットの圧電アクチュエータとインク室内の動作状態を説明するための図で、図8(A)は、初期状態を示す図であり、圧電アクチュエータ50はバイアス電圧が印加され充電状態を保持しており、厚み方向の変位に伸長し、インク室の容積を平衡状態より減少した状態としている。図8(B)は、ノズル58からインク滴を吐出するための準備である“引き”動作状態を示す図であり、初期状態において圧電アクチュエータ50に蓄積した電荷を放電して圧電アクチュエータ50を収縮させ、インク室55の容積を拡大することによって、インク56をインクタンク(図示せず)よりインク室55内に充填すると共に、ノズル58のメニスカスをインク室内に引き込む様子を示している。図8(C)は、ノズル58からインク滴59を吐出するための動作を示す図であり、圧電アクチュエータ50を急速に充電し再度伸長させることにより、インク室55の容積を急激に減少させ、ノズル58からインク滴59を吐出する。
【0005】
上述のように、圧電アクチュエータを充電・放電する手段として、ドライバ回路が用いられている。このドライバ回路は、圧電アクチュエータの充電・放電時に流れる電流により発熱する。
次に、プリント媒体全面に高濃度の印字データを出力する時のドライバ回路の発熱について説明する。
【0006】
例えば、印字データがベタ画像の場合、インク滴を全ノズルから吐出させる必要がある。言い換えれば、全圧電アクチュエータを変位させる必要がある。インク滴を数滴吐出する場合は、圧電アクチュエータの充電・放電により発生する電流は微量であるため、発熱量も僅かであるので問題には至らない。しかし、インク滴を全ノズルから吐出させるベタ画像のような高濃度の印字データの場合は、圧電アクチュエータの充電・放電により発生する電流が大きくなり、それに伴って発熱量も増加する。高濃度の印字データが数枚の場合は、発熱量がドライバ回路の熱破壊に至ることはないが、高濃度の印字データを例えば数十枚と多量に連続出力すると発熱によりドライバ回路が熱破壊する可能性がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のごとき実情に鑑みて、本出願人は、先に、ドライバ回路の温度を監視し、コントローラが温度異常と判断した場合には、印字動作を一時中断させる冷却動作に移行すると同時に、サブタンクへインクを補給する補給動作を行うことによりドライバ回路の熱破壊を防止し、且つ、効率的に印字することが可能としたインクジェットプリンタについて提案した(JP0202495(チェック依頼中))。
【0008】
しかし、本出願人が先に提案したインクジェットプリンタでは、ドライバ回路の温度上昇を検出する閾値が一点しか設定されていないため、印字残データが非常に少ない場合(例えば、残データが1ライン分のみ)でも冷却動作に移行してしまい、状況に応じた冷却動作移行タイミングを制御することが出来なかった。
【0009】
本発明は、本出願人が先に提案したインクジェットプリンタを更に改良したドライバ回路の熱破壊を防止し、且つ、効率的に印字することが可能な、インクジェットプリンタを提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インクジェットヘッドに供給するインクを一時貯留するサブタンクを有し、前記インクジェットヘッドを駆動してインク滴を吐出し、プリント媒体に像を得るサブタンク式インクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドを駆動するドライバの温度を検出する温度検出手段と、前記ドライバの温度を予め設定されたドライバ温度閾値と比較演算する温度比較演算処理手段と、印字ページ中の残データ数を予め設定された残データ閾値と比較演算する残データ比較演算処理手段とを有し、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に達すると、印字動作を一時中断するドライバ冷却動作への移行タイミングを制御し、前記冷却動作と同時期に前記サブタンクへのインクの補給動作を行うようにし、これにより、残データ数が少ない場合は、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に到達しても印字を縦続することができ、効率的に印字可能としたものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ドライバ温度閾値を予め複数設定するようにし、これにより、ドライバの熱破壊を防止し、且つ、効率的に印字することを可能としたものである。
【0012】
請求項3の発明は、インクジェットヘッドに供給するインクを一時貯蔵するサブタンクを有し、前記インクジェットヘッドを駆動してインク滴を吐出し、プリント媒体に像を得るサブタンク式インクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドを駆動するドライバの温度を検出する温度検出手段と、前記ドライバの温度を予め設定された複数のドライバ温度閾値と比較演算する温度比較演算処理手段とを有し、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に達すると冷却動作に移行し、該冷却動作と同時期に前記サブタンクへのインクの補給動作を行うようにし、これにより、印字終了時点で前記ドライバが直ぐに熱破壊に至らない温度である場合にも冷却動作に移行することを可能とし、前記ドライバの熱破壊を防止し、且つ、効率的に印字することを可能としたものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、冷却動作から印字動作に復帰するためのドライバ温度復帰閾値を有し、ドライバの温度が前記ドライバ温度復帰閾値に達した時に、冷却動作から印字動作に移行するようにし、これにより、ドライバが確実に冷却されてから印字動作に復帰することを可能としたものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記冷却動作から印字動作に復帰するためのドライバ温度復帰閾値を複数設け、これにより、状況に応じた復帰のタイミングを制御することを可能としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るインクジェットプリンタ(以下単にプリンタと略す)の要部構成を示す斜視図、図2は側面図で、このプリンタは、装置本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、該キャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなる記録ヘッド、該記録ヘッドへインクを供給するサブタンク等で構成される印字機構部2等を収納し、装置本体1の下方部には前方側から多数枚の用紙3を積載可能な給紙カセット4(或いは給紙トレイでもよい)を抜き差し自在に装着することができ、また、用紙3を手差しで給紙するための手差しトレイ5を開倒することができ、給紙カセット4或いは手差しトレイ5から給送される用紙3を取り込み、該用紙に印字機構部2によって所要の画像を印字した後、後面側に装着された排紙トレイ6に排紙する。
【0016】
印字機構部2は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向に摺動自在に保持し、このキャリッジ13にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッドからなるヘッド14を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。また、キャリッジ13にはヘッド14に各色のインクを供給するための各サブタンク15を装着している。
【0017】
サブタンク15は上方に大気と連通する大気口、下方にはインクジェットヘッドへインクを供給する供給口を、内部にはインク残量を検知するセンサと、インクが充填された多孔質体を有しており、多孔質体の毛管力によりインクジェットヘッドへ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。本実施例のサブタンク15の容量は、プリンタの高速化に伴うキャリッジ13の軽量化のため、必要最小限の大きさになっている。従って、サブタンク15の中のインクが少なくなるとインクを補給しなければならない。
【0018】
記録ヘッドとして、ここでは、各色のヘッド14を用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。さらに、ヘッド14として用いるインクジェットヘッドは、圧電素子などの電気機械変換素子で液室壁面を形成する振動板を介してインクを加圧するピエゾ型、或いは、インク流路壁面を形成する振動板とこれに対向する電極との間の静電力で振動板を変位させてインクを加圧する静電型などを使用することができるが、本実施形態ではピエゾ型インクジェットヘッドを用いている。
【0019】
ここで、キャリッジ13は後方側(用紙搬送方向下流側)を主ガイドロツド11に摺動自在に嵌装し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロツド12に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ17で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19との間にタイミングベルト20を張装し、このタイミングベルト20をキャリッジ13に固定しており、主走査モータ17の正逆回転によりキャリッジ13が往復駆動される。
【0020】
一方、給紙カセット4にセットした用紙3をヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリクションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ローラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転駆動される。
【0021】
そして、キャリッジ13の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙3を記録ヘッド14の下方側で案内する用紙ガイド部材である印写受け部材29を設けている。この印写受け部材29の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車32を設け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイド部材35,36とを配設している。
【0022】
記録時には、キャリッジ13を移動させながら印字信号に応じてヘッド14を駆動することにより、停止している用紙3にインクを吐出して1行分を記録し、用紙3を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号または、用紙3の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙3を排紙する。
【0023】
また、キャリッジ13の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、ヘッド14の吐出不良の回復、サブタンクにインクを供給するメインのインクタンク等で構成される回復装置37を配置している。回復装置37はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段とインク補給手段を有している。キャリッジ13は印字待機中にはこの回復装置37側に移動されてキャッピング手段でヘッド14をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
【0024】
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でヘッド14の吐出口を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出し、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。また、吸引されたインクは、本体下部に設置された廃インク溜(図示せず)に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
【0025】
サブタンク15内にインクが無くなった場合等には、インクの補給はキャリッジ13が所定の位置に来たときに回復装置37により行われる。YMCKの4色別のインクタンクを備えた回復装置37は、YMCKの各色毎のサブタンクとチューブ等を介して直結されており、常に一定の水頭圧がかけられている。回復装置37にはインク供給ノズルとバルブが備え付けられており、インク供給の必要が生じたとき、バルブが開いてインク供給ノズルよりインクが流れ出るようになり、サブタンク15へのインクの供給が可能になる。
【0026】
本実施例のインクジェットプリンタには、ヘッドを駆動するドライバ回路が備えられており、前記ヘッドを駆動する時に流れる電流により該ドライバ回路が発熱する。
【0027】
図3は、本実施例でのドライバ回路の温度変化について説明するための図で、ドライバ回路の周囲の雰囲気温度に対して、発熱時の温度が高くなるような場合は、ドライバ回路駆動時の発熱による温度上昇に要する時間をTim1とし、前記ドライバ回路を非駆動にした時の自然冷却による温度下降に要する時間をTim2としたとすると、前記時間の関係は、『Tim1>Tim2』となる。尚、前記関係はドライバ回路周囲の雰囲気温度が一様に一定であり、同じ温度変化範囲Tempの温度上昇、及び、温度下降についてである。
本実施例では、前記ドライバの温度を測定する方法として熱電対を用いているが、その他の温度センサ等を用いてもよい。
【0028】
図4は、熱電対の配備例を示す図で、図4(A)はキャリッジ13の概略斜視図、図4(B)はキャリッジ13の概略上面図で、図示のように、キャリッジ13内にはドライバ(図示せず)を備えたイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)各色のサブタンクが備えられており、これらサブタンクを囲むように温度センサ(例えば熱電対)40〜43が配備され、これら熱電対により前記ドライバの温度が測定できるようになっている。尚、本実施例ではドライバ8個に対して前記熱電対は4個配備するようにしているが、前記熱電対は個々の前記ドライバに配備するようにしてもよい。
【0029】
図5は、本発明の一実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、40〜43は温度センサ(例えば、熱電対)、45はCPU、46は移行閾値設定部、47は復帰閾値設定部で、本発明においては、ドライバの温度の閾値を複数設けて冷却動作移行と復帰のタイミングを設定している。なお、本実施例では各閾値の定義は以下のようになっている。
移行閾値1:ドライバ破壊注意温度(Lim1)
移行閾値2:ドライバ破壊警戒温度(Lim2)
復帰閾値1:再印字可能温度(Ret1)
復帰閾値2:最冷却温度(Ret2)
【0030】
先ず、冷却動作移行に関して説明する。
印字中に前記ドライバの温度が移行閾値2(Lim2)に達すると、即時に冷却動作に移行する。前記冷却動作が終了すると印字が再開され、印字が終了するまで監視が続けられる。印字が終了すると、前記ドライバの温度を移行閾値1(Lim1)と比較する。ドライバ温度が移行閾値1(Lim1)に達していると冷却動作に移行するようになっている。冷却動作に移行すると、サブタンクへのインク補給動作を行う。本実施例では、閾値を複数設けて冷却動作移行を設定しているが、前記閾値到達時の残データ数によって移行を制御するようにしてもよい。残データ数が少なく前記閾値到達後の印字縦続時においても、良好に印字を行うことが出来るようにするために、前記閾値を低めに設定する必要がある。また、残データ閾値は印字を縦続してもドライバ破壊温度に至らないように設定する必要がある。また、前記印字継続中に予め設定されたドライバ破壊警戒閾値に達すると、冷却動作に移行するようにしてもよい。
【0031】
次に、印字動作への復帰に関して説明する。
復帰用の閾値は2点設けられており、復帰閾値1(Ret1)は前記移行閾値2(Lim2)により実行された冷却動作の復帰用閾値であり、復帰閾値2(Ret2)は前記移行閾値1(Lim1)により実行された冷却動作の復帰用閾値となっている。前記移行閾値1(Lim1)で始まった冷却動作はドライバの温度が前記復帰閾値2(Ret2)になると冷却動作を止め通常動作に復帰する。また、前記移行閾値2(Lim2)で始まった冷却動作はドライバの温度が前記復帰閾値1(Ret1)になると冷却動作を止め印字動作に復帰する。本実施例では、復帰閾値を複数点設けているが、復帰閾値を1点としてもよい。
【0032】
図6は、温度を予め設定された閾値と比較演算する比較演算の動作説明をするためのフロー図で、T1〜T4は熱電対によって測定されたドライバ温度、Lim1は移行閾値設定部46より出力される移行閾値1信号、Lim2は移行閾値設定部46より出力される移行閾値2信号を示している。
【0033】
熱電対40〜43によって測定されたドライバの温度T1〜T4がCPU45に送られると、CPU45は予め設定された移行閾値設定部46に記憶されているLim2とT1〜T4を比較演算する。この演算結果が『T1〜T4≧Lim2』となると、CPU45は即時に冷却動作S1に移行する。また、演算結果が『T1〜T4<Lim2』となった場合は、印字を縦続する。
印字が終了すると、CPU45は温度T1〜T4とLim1とを比較演算する。この演算結果が『T1〜T4≧Lim1』となると、CPU45は即時に冷却動作S2に移行する。尚、印字終了時に『T1〜T4<Lim1』となった場合は冷却動作に移行せず終了する。
【0034】
前記冷却動作に移行すると、先ずキャリッジが回復装置37がある所謂ホームポジションに移動する。次に、サブタンク15にインクを補給する補給動作に移行する。前記補給動作中の待機状態では自然冷却され、更に補給されるフレッシュインクにより冷却が促進される。
【0035】
補給動作が終了すると、CPU45はドライバの温度T1〜T4と復帰閾値設定部47に予め設定された復帰閾値とを比較演算し、ドライバ温度が復帰閾値まで下がったと判断されると冷却動作から通常動作に復帰する。尚、ドライバ温度が復帰閾値に下がるまで待機状態は持続される。
【0036】
冷却動作S1では『T1〜T4≦Ret1』を演算し、冷却動作S2では『T1〜T4≦Ret2』を演算する。ここで、Ret1は復帰閾値設定部47より出力される復帰閾値1信号、Ret2は復帰閾値設定部47より出力される復帰閾値2信号を示している。
【0037】
【発明の効果】
・請求項1に対応する効果
インクジェットヘッドに供給するインクを一時貯留するサブタンクを有し、前記インクジェットヘッドを駆動してインク滴を吐出し、プリント媒体に像を得るサブタンク式インクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドを駆動するドライバの温度を検出する温度検出手段と、前記ドライバの温度を予め設定されたドライバ温度閾値と比較演算する温度比較演算処理手段と、印字ページ中の残データ数を予め設定された残データ閾値と比較演算する残データ比較演算処理手段とを有し、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に達すると同時に、印字動作を一時中断するドライバ冷却動作への移行タイミングを制御し、前記冷却動作と同時期に前記サブタンクへのインクの補給動作を行うようにしたので、ドライバの熱破壊を防止し、且つ、残データ数が少ない場合はドライバ温度閾値に到達しても印字を縦続することが可能となり、効率的に印字を行うことが可能となる。
【0038】
・請求項2に対応する効果
請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記ドライバ温度閾値を予め複数設定するようにしたのでドライバの熱破壊を確実に防止することが可能となる。
【0039】
・請求項3に対応する効果
インクジェットヘッドに供給するインクを一時貯蔵するサブタンクを有し、前記インクジェットヘッドを駆動してインク滴を吐出し、プリント媒体に像を得るサブタンク式インクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドを駆動するドライバの温度を検出する温度検出手段と、前記ドライバの温度を予め設定された複数のドライバ温度閾値と比較演算する温度比較演算処理手段とを有し、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に達すると冷却動作に移行し、該冷却動作と同時期に前記サブタンクへのインクの補給動作を行なうようにしたので、ドライバの熱破壊を防止し、且つ、効率的に印字を行うことが可能となる。
【0040】
・請求項4に対応する効果
請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、冷却動作から印字動作に復帰するためのドライバ温度復帰閾値を設け、ドライバの温度が前記ドライバ温度復帰閾値に達した時に、冷却動作から印字動作に移行するようにしたので、ドライバが確実に冷却されてから印字動作に復帰することが可能となる。
【0041】
・請求項5に対応する作用効果
請求項4記載のインクジェットプリンタにおいて、前記冷却動作から印字動作に復帰するためのドライバ温度復帰閾値を複数設けたので、状況に応じた復帰のタイミングを制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの要部構成の斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェットプリンタの側面図である。
【図3】本実施例でのドライバ回路の温度変化の例を示す図である。
【図4】本実施例での熱電対の配備箇所の例を示す図である。
【図5】ドライバ温度を閾値と比較演算する比較演算処理の一例を説明するための要部ブロック図である。
【図6】ドライバ温度制御の一例を説明するためのフロー図である。
【図7】圧電式インクジェットヘッドの要部断面図である。
【図8】引き打ち駆動による圧電アクチュエータとインク室内の動作状態を説明するための図である。
【符号の説明】
1…インクジェットプリンタ本体、2…印字機構部、3…用紙、4…給紙カセット、5…手差しトレイ、6…排紙トレイ、11…主ガイドロッド、12…従ガイドロッド、13…キャリッジ、14…ヘッド、15…サブタンク、17…主走査モータ、18…駆動プーリ、19…従動プーリ、20…タイミングベルト、21…給紙ローラ、22…フリクションパッド、23…ガイド部材、24…搬送ローラ、25…搬送コロ、26…先端コロ、27…副走査モータ、29…印写受け部材、31…搬送コロ、32…拍車、33…排紙ローラ、34…拍車、35,36…ガイド部材、37…回復装置、40…熱電対1、41…熱電対2、42…熱電対3、43…熱電対4、45…CPU、46…閾値記憶回路。

Claims (5)

  1. インクジェットヘッドに供給するインクを一時貯留するサブタンクを有し、前記インクジェットヘッドを駆動してインク滴を吐出し、プリント媒体に像を得るサブタンク式インクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドを駆動するドライバの温度を検出する温度検出手段と、前記ドライバの温度を予め設定されたドライバ温度閾値と比較演算する温度比較演算処理手段と、印字ページ中の残データ数を予め設定された残データ閾値と比較演算する残データ比較演算処理手段とを有し、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に達した時に、印字動作を一時中断するドライバ冷却動作への移行タイミングを制御し、前記冷却動作への移行と同時期に前記サブタンクへのインク補給動作を行うことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項1記載のインクジェットプリンタにおいて、前記ドライバ温度閾値を予め複数設定することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. インクジェットヘッドに供給するインクを一時貯蔵するサブタンクを有し、前記インクジェットヘッドを駆動してインク滴を吐出し、プリント媒体に像を得るサブタンク式インクジェットプリンタにおいて、前記インクジェットヘッドを駆動するドライバの温度を検出する温度検出手段と、前記ドライバの温度を予め設定された複数のドライバ温度閾値と比較演算する温度比較演算処理手段とを有し、前記ドライバの温度が前記ドライバ温度閾値に達する毎に冷却動作に移行し、該冷却動作と同時期に前記サブタンクへのインク補給動作を行うことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェットプリンタにおいて、冷却動作から印字動作に復帰するためのドライバ温度復帰閾値を有し、ドライバの温度が前記ドライバ温度復帰閾値に達した時に、冷却動作から印字動作に移行することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項4記載のインクジェットプリンタにおいて、前記冷却動作から印字動作に復帰するためのドライバ温度復帰閾値を複数有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008246768A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Oki Data Corp 画像形成装置
JP2015063074A (ja) * 2013-09-25 2015-04-09 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド

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