JP2005131829A - 液体吐出性能維持方法及び液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 液体容器から液体吐出ヘッド内に供給された液体を液体吐出ノズルから吐出する液体吐出装置の液体吐出性能維持方法において、上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体が温度低下により増粘するのを防止する。
【解決手段】 インクタンク1から供給されたインク16をノズル面に形成されたインク吐出ノズルから吐出するプリントヘッド10内のインク16が温度低下により増粘するのを防止する液体吐出性能維持方法であって、上記インクタンク1に収容されたインク16が所定の温度以下になった時に、該インクタンク1の外部に設けられたヒータ4,4でインク16を間接的に加熱して一定温度以上に保持するものである。これにより、プリントヘッド3内に供給するためにインクタンク1内に収容されたインク16が温度低下により増粘するのを防止して、インク吐出性能を維持することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体容器から液体吐出ヘッド内に供給された液体を液体吐出ノズルから吐出する液体吐出装置の液体吐出性能維持方法に関し、詳しくは、上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体を一定温度以上に保持することによって、該液体が温度低下により増粘するのを防止する液体吐出性能維持方法及び液体吐出装置に関するものである。
従来から、液体容器から液体吐出ヘッド内に供給された液体を該液体吐出ヘッドの液体吐出ノズルから吐出する液体吐出装置として、例えばインクジェットプリンタなどの記録装置が普及している。このようなインクジェットプリンタは、プリントヘッドの下面に多数個のインク吐出ノズルが配列されており、各インク吐出ノズルに対応して設けられたインク室内には発熱素子や圧電素子などの駆動素子が形成されている。そして、この駆動素子を駆動することによって、インク室内のインクがインク吐出ノズルから吐出され、記録紙上にプリント画像を形成するようになっている。このようなインクジェットプリンタに用いられるインクは、温度によって粘度が変化する特性を有しており、特に低温では増粘する傾向がある。そのため、例えばインクの温度が低くて粘度が高いときには、インク吐出ノズルから吐出されるインクの液滴の大きさが小さくなったり、あるいは飛翔する方向がずれたりすることがあった。また、長時間の連続印刷によりプリントヘッドの温度が上昇したときには、インクの温度も高くなって粘度が低下するので、インク吐出ノズルからのインク吐出量が多くなることがあった。このような不具合は、特に低温環境下での使用時に起こり易く、その場合には印刷開始時と印刷終了時とで、プリント画像に濃淡のむらが発生することがあった。
このようなインクの温度低下による増粘を防止するための技術として、印刷開始前に、インク内に気泡が生じない程度の熱を発生させてプリントヘッドの予備加熱を行ない、このプリントヘッドを適当な温度範囲内になるように加熱した後で、インク吐出を行う方法が従来から知られている。例えば、インク吐出用の発熱素子に小さな駆動パルスを印加して、インクが吐出されない程度の熱を上記発熱素子に発生させる方式のものや、プリントヘッドの外部にヒータを設ける方式のものがあった。また、プリントヘッド内にインクの吐出に関与しない他の発熱素子を設け、この他の発熱素子でプリントヘッドの予備加熱を行う方式のものもあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭62−220345号公報 (第4〜6頁、第1図)
しかし、このような従来の技術においては、いわゆるシリアル型のプリントヘッドのインクジェットプリンタに適用されたものであって、いわゆるライン型のプリントヘッドのインクジェットプリンタに適用することは困難であった。すなわち、ライン型のプリントヘッドのインクジェットプリンタは、ノズル面に形成された多数個のインク吐出ノズルから同時にインクを吐出するようになっていたので、単位時間あたりのインクの消費量が多く、上述した発熱素子ではプリントヘッド内のインクを十分に加熱できないという問題点があった。この場合には、インク吐出ノズルから吐出されるインクの液滴の大きさが均一にならず、プリント画像の画質が低下する虞があった。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、液体容器から液体吐出ヘッド内に供給された液体を液体吐出ノズルから吐出する液体吐出装置の液体吐出性能維持方法において、上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体を一定温度以上に保持することによって、該液体が温度低下により増粘するのを防止する液体吐出性能維持方法及び液体吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明による液体吐出性能維持方法は、所定の液体を収容する液体容器から供給された液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルから吐出する液体吐出ヘッド内の液体が温度低下により増粘するのを防止する液体吐出性能維持方法であって、上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体が所定の温度以下になった時に、該液体を間接的に加熱して一定温度以上に保持するものである。
また、本発明による液体吐出装置は、所定の液体を収容する液体容器と、この液体容器内に収容された液体の供給流路となる液体供給管と、この液体供給管により上記液体容器内の液体が供給され、該液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルから吐出する液体吐出ヘッドと、を備えて成る液体吐出装置において、上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体と非接触となる部位に、該液体を間接的に加熱して一定温度以上に保持する液体加熱保温手段を備えたものである。
請求項1に係る液体吐出性能維持方法によれば、所定の液体を収容する液体容器から供給された液体を液体吐出ノズルから吐出する液体吐出ヘッド内に供給するための液体が所定の温度以下になった時に、該液体を間接的に加熱して一定温度以上に保持することにより、液体吐出ヘッド内に供給されるインクが温度低下により増粘するのを防止することができる。したがって、液体吐出ノズルから吐出される液体の液滴の大きさを均一にして、液体吐出性能を維持することができる。
また、請求項2に係る液体吐出装置によれば、所定の液体を収容する液体容器から供給された液体を液体吐出ノズルから吐出する液体吐出ヘッド内に供給するための液体と非接触となる部位に液体加熱保温手段を備えたことにより、該液体を間接的に加熱して一定温度以上に保持し、液体吐出ヘッド内に供給されるインクが温度低下により増粘するのを防止することができる。したがって、液体吐出ノズルから吐出される液体の液滴の大きさを均一にして、液体吐出性能を維持することができる。また、上記液体加熱保温手段は、液体吐出ヘッド内に供給するための液体と非接触となる部位に設けられているので、該液体が直接的に加熱されず、熱による液体の変質を防止することができる。
ここで、請求項3に係る発明によれば、上記液体加熱保温手段は、発熱温度が制御可能とされたヒータから成ることにより、液体吐出ヘッド内に供給するための液体の加熱を制御することができる。
また、請求項4に係る発明によれば、上記液体加熱保温手段は、上記液体容器の外側に設けられたことにより、該液体容器内の液体を間接的に加熱することができる。したがって、液体容器内の液体を十分に加熱してから液体吐出ヘッド内に液体を供給することができるので、ライン型のプリントヘッドの液体吐出装置に適用した場合においても、液体吐出性能を維持することができる。また、上記液体容器内には液体を加熱する手段を設けなくてよいため、該液体容器のコストを低減することができる。
さらに、請求項5に係る発明によれば、上記液体加熱保温手段は、上記液体供給管の外側に設けられたことにより、該液体供給管内を流れる液体を間接的に加熱することができる。したがって、たとえ液体供給管の流路が長い場合であっても、液体供給管内を流れる液体の温度低下を防止することができる。
さらにまた、請求項6に係る発明によれば、上記液体加熱保温手段は、上記液体供給管の途中に設けられ上記液体容器から流出した液体を該液体容器に戻す液体還流管の外側に設けられたことにより、上記液体加熱保温手段で一定温度以上に保持された液体を上記液体還流管を介して液体容器に戻すことができる。したがって、液体吐出ヘッド内に供給するために液体容器内に収容された液体が温度低下により増粘するのを防止することができる。
また、請求項7に係る発明によれば、上記液体加熱保温手段は、上記液体供給管の途中に設けられ上記液体容器から流出した液体を一時的に貯留しておくと共に上記液体吐出ヘッド内に供給された液体が液体還流管で戻される補助容器の外側に設けられたことにより、上記液体加熱保温手段で一定温度以上に保持されて液体吐出ヘッド内に供給された液体を液体還流管を介して補助容器に戻すことができる。したがって、液体吐出ヘッド内に供給するために補助容器内に収容された液体が温度低下により増粘するのを防止することができる。
そして、請求項8に係る発明によれば、上記液体加熱保温手段は、上記液体吐出ヘッド内に供給される液体の温度を検知する温度センサにより発熱温度が制御されるものであることにより、液体吐出ヘッド内に供給される液体の温度が温度センサで検知され、液体加熱保温手段の発熱温度を制御することができる。したがって、上記液体吐出ヘッド内に供給される液体を一定温度以上に保持することができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明による液体吐出性能維持方法の実施形態を示す説明図である。この液体吐出性能維持方法は、インクタンク(液体容器)1内からインク供給管(液体供給管)2を介してプリントヘッド(液体吐出ヘッド)3内に供給されたインク(所定の液体)16を、該プリントヘッド3の下面のノズル面から吐出する液体吐出性能を維持する方法であって、上記プリントヘッド3内に供給されるインク16の温度が低下して該インク16が増粘するのを防止するものである。ここで、本発明による液体吐出性能維持方法においては、上記プリントヘッド3内に供給するためにインクタンク1内に収容されたインク16が所定の温度以下になった時に、該インク16を間接的に加熱して一定温度以上に保持するものである。これにより、上記プリントヘッド3内のインク16の温度が低下して増粘するのを防止することができる。したがって、低温環境下で使用した場合でも、印刷開始時と印刷終了時とで、インク吐出性能が維持されるようになり、プリント画像に濃淡のむらが発生しないようにすることができる。
次に、この液体吐出方法を実現するための装置構成を以下に説明する。
図1は、本発明による液体吐出装置としてのインクジェットプリンタの実施形態を示す概要図である。このインクジェットプリンタは、インクジェットプリンタ用のインク16が収容されたインクタンク1内からインク供給管2を介してプリントヘッド3に供給されたインク16を、図2に示すインク吐出ノズル10から吐出するものであって、図1に示すように、インクタンク1と、インク供給管2と、プリントヘッド3とを有し、さらにヒータ4と、ヒータ制御回路5と、温度センサ6とを備えて成るものである。
上記インクタンク1は、インク16を収容する液体容器であって、例えばポリプロピレンのような丈夫で耐熱性に優れた樹脂材料等を射出成形して箱状に形成されており、インクタンクホルダ7の内側に着脱可能とされている。このインクタンク1は、その底面中央部にゴム栓8が取り付けられている。これにより、インクタンクホルダ7の内部にインクタンク1が装着されたときに、後述するインク供給管2によってゴム栓8に貫通孔が空けられて、インクタンク1内のインク16がインク供給管2を流出するようになっている。
このインク供給管2は、インクタンク1内のインク16を後述するプリントヘッド3に供給する流路となるものであって、その上端部は中空の針状となっており、インクタンク1のゴム栓8を貫通できるようになっている。このインク供給管2の途中にはインク調整弁9が設けられている。このインク調整弁9は、インクタンク1内からインク供給管2を通って流出してきたインクの流量を調整する手段となるもので、後述するプリントヘッド3内に供給されたインクが、図2(a)に示すように、インク吐出ノズル10から自然漏出しないようにすることができる。
また、図1に示すように、インク供給管2の下端部には、プリントヘッド3が設けられている。このプリントヘッド3は、その下面のノズル面の長手方向に多数個のインク吐出ノズル10(図2参照)が配列されたライン型のプリントヘッドとよばれるものであって、インクタンク1からインク供給管2を通って供給されたインクを、図2に示すインク吐出ノズル10から吐出するようになっている。このプリントヘッド3は、所定の制御信号を受けてノズル面からインクの吐出動作を行うようになっている。
このプリントヘッド3のノズル面は、図2に示すように、基板部材11と、バリア層12と、ノズル部材13とを備えて成り、上記インクタンク1からのインク16が充填されるインク室14内には、発熱素子(駆動素子)15が形成されている。この基板部材11は、インク室14の上面を構成する部材であって、その下面側には発熱素子15が形成されている。この発熱素子15は、所定の制御信号を受けて発熱するようになっている。また、この基板部材11の下面にはバリア層12が形成されている。このバリア層12は、インク室14の側壁面を構成するものであって、例えば露光硬化型のドライフィルムレジストを基板部材11の下面の全体に積層した後に、フォトリソプロセスによって不要な部分を除去することにより、所定の形状に形成されている。さらに、バリア層12の下面にはノズル部材13が接着されている。このノズル部材13は、インク室14の下面を構成するシート状の部材であって、インク16を吐出するためのインク吐出ノズル10が配列されている。このノズル部材13は、例えばニッケルの電鋳技術によって形成されており、インク吐出ノズル10の位置が発熱素子15の位置と合致するように、すなわちインク吐出ノズル10が発熱素子15に対向するようにバリア層12の下面に貼り合わされている。
これにより、図1に示すインクタンク1からインク供給管2を通ってプリントヘッド3内に供給されたインクは、図2(a)に示すように、インク吐出ノズル10に対応して設けられたインク室14内に補充される。そして、このインク室14内の発熱素子15が所定のパルス信号を受けて発熱すると、その熱でインク室14内のインク16が加熱されてインク吐出ノズル10から液滴として吐出される。具体的には、図2(a)に示す発熱素子15に、例えば1〜3マイクロ秒程度の間だけパルス信号が供給されると、発熱素子15が急速に発熱する。この発熱素子15の発熱によりインク室14内のインク16が加熱され、図2(b)に示すように、発熱素子15の下面側のインク16内に気泡Bが発生する。そして、このインク室14内にて膨張する気泡Bによって、インク16が押し退けられ、図2(c)に示すように、インク吐出ノズル10からインク16の液滴を吐出することができる。
また、インク吐出ノズル10からインク16の液滴が吐出された後は、図2(a)に示すように、インク室14内にインク16が補充されるので、この補充されたインク16により発熱素子15が冷却されて気泡Bが消失し、再び吐出前の状態に戻る。すなわち、インク室14内のインク16に加えられた負圧によって、インク吐出ノズル10からインク16が自然漏出しないようになり、インク吐出ノズル10内のインク16には表面張力による凹状のメニスカス17が形成された状態となる。この状態で長時間待機状態が続いた場合には、たとえプリントヘッド3にヘッドキャップ(図示せず)を被せた場合でも、インク吐出ノズル10内のインク16が空気と触れることがあるため、図2(a)に示すように、該インク吐出ノズル10内におけるインク16のメニスカス17が乾燥して徐々に増粘、固化するようになる。そのため、プリンタの電源投入時や印刷開始前に、インク室14内のインク16に滞った空気(図示せず)を取り除く目的も含めて、インク吐出ノズル10からインク16の空吐出を行う。これにより、インク吐出ノズル10内で増粘、固化したインク16が廃棄される。
ここで、本発明においては、図1に示すように、上記プリントヘッド3内に供給されるインク16と非接触となる部位に、例えばインクタンクホルダ7の底面部にてインクタンク1のゴム栓8の両側に、二つのヒータ4,4が設けられている。このヒータ4は、プリントヘッド3内に供給するためにインクタンク1内に収容されたインク16を、インクタンク1の外部から間接的に加熱して一定温度以上に保持する液体加熱保温手段となるものであって、該ヒータ4と電気的に接続されたヒータ制御回路5により、発熱温度を制御可能となっている。また、インクタンクホルダ7の側面部にてインクタンク1の底面の近傍には、温度センサ6が設けられている。この温度センサ6は、インクタンク1内に収容されたインク16の温度を検知する手段となるもので、上記ヒータ制御回路5と電気的に接続されている。そして、上記温度センサ6によって検知されたインク16の温度の検知信号はヒータ制御回路5に送られ、この検知信号に基づいてヒータ制御回路5がヒータ4の発熱温度を制御するようになっている。
次に、このように構成されたインクジェットプリンタの動作について説明する。まず、図1において、プリントヘッド3は、インク吐出ノズル10(図2参照)からインク16を吐出可能な状態で待機しているとする。次に、プリンタ本体の電源を入れると、上記温度センサ6でインクタンク1内のインク16の温度を検知し、この検知信号がヒータ制御回路5に送られる。このとき、インクタンク1内のインク16の温度が所定温度(例えば25℃)以下と検知された場合には、ヒータ制御回路5からの制御信号を受けてヒータ4が発熱し、インクタンク1内のインク16を加熱する。上述したように、ヒータ4はインクタンクホルダ7の底面部に設けられているので、インクタンク1内のインク16を直接加熱せずに、インクタンク1を介して間接的に加熱することができる。これにより、インク16が急激に加熱されずに、ゆっくりと徐々に温められるので、熱によるインク16の変質を防止することができる。さらに、インクタンク1内のインク16が十分加熱されて粘度が十分に低下したときには、ヒータ制御回路5の制御によりヒータ4が発熱しなくなる。
そして、図2に示すように、この状態でインク室14内の発熱素子15を駆動すると、インク室14内のインク16をインク吐出ノズル10から液滴として吐出することができる。このとき、インクタンク1内のインク16が十分に加熱されてから、インク吐出ヘッド3内にインク16が供給されるようになっているので、インク室14内のインク16が一定温度以上に保持された状態となり、プリント動作の途中でインク16の粘度が変化することを防止することができる。したがって、図1に示すライン型ヘッドのインクジェットプリンタに適用した場合においても、インク吐出性能を維持することができる。特に気温が低い時期や、空調で室温が低く設定された室内のような低温環境下においても、安定したインク吐出性能を維持することができる。また、上記インクタンク1内にはインク16を加熱する手段を設けなくてよいため、該インクタンク1のコストを低減することができる。
なお、以上のようにインクジェットプリンタを動作させた場合には、インクの吐出性能を維持して印刷物の画質を向上させるという効果があるものの、印刷する前にインクタンク1内のインク16を温める必要があるため、印刷開始(ファーストプリント)までに時間がかかるのが難点である。特に、インクタンク1の容量が大きいほど、その問題点が顕著になり、ユーザーにとっては好ましくない事態といえる。そのため従来技術にあったプリントヘッド3内のヒータでインクをプリヒートする技術と共に運用する事で、電源投入直後の使用にも支障のないインクジェットプリンタを構成できる。
また、以上の説明においては、ヒータ4はインクタンクホルダ7の底面部に設けられているとしたが、本発明はこれに限られず、プリントヘッド3内に供給されるインク16と非接触となる部位であれば、どの位置でもよい。例えば、図1に示すように、インク供給管2の外側に、上述したと同様のヒータ4′,4′を設けてもよい。これにより、たとえインク供給管2の流路が長い場合であっても、インク供給管2内を流れるインク16の温度低下を防止することができる。したがって、プリントヘッド3内に供給されるインク16の温度低下による増粘を防止することができる。
図3は、本発明の第2の実施形態を示す概要図である。この実施形態は、インクタンク1内に収容されたインク16の供給流路となるインク供給管2の途中に、上記インクタンク1内から流出したインク16を該インクタンク1に戻すインク還流管20を備え、このインク還流管20の途中に送液ポンプ21を設けると共に、上記インク還流管20の外側に図1に示すと同様のヒータ4を備えたものである。この場合は、上記ヒータ4で一定温度以上に保持されたインク16をインク還流管20を介してインクタンク1内に戻すことができる。これにより、プリントヘッド3に供給するためにインクタンク1内に収容されたインク16が温度低下により増粘するのを防止することができる。したがって、プリントヘッド3のインク吐出ノズル10(図2参照)から吐出されるインク16の液滴の大きさを均一にして、インク吐出性能を維持することができる。
図4は、本発明の第3の実施形態を示す概要図である。この実施形態は、インクタンク1内に収容されたインク16の供給流路となるインク供給管2の途中にインク16を一時的に貯留しておくサブタンク22を設けると共に、このサブタンク22からプリントヘッド3に供給されたインク16を該サブタンク22に戻すインク還流管23を備え、このインク還流管23の途中に送液ポンプ24を設けると共に、上記サブタンク22の外側に図1に示すと同様のヒータ4を備えたものである。この場合は、上記ヒータ4で一定温度以上に保持されてプリントヘッド3内に供給されたインク16をインク還流管23を介してサブタンク22に戻すことができる。これにより、プリントヘッド3内に供給するためにサブタンク22内に収容されたインク16が温度低下により増粘するのを防止することができる。したがって、プリントヘッド3のインク吐出ノズル10(図2参照)から吐出されるインク16の液滴の大きさを均一にして、インク吐出性能を維持することができる。
なお、図2において、プリントヘッド3のインク吐出ノズル10に対応して設けられたインク室14内には、インク16を加熱して吐出する発熱素子15が形成されているとして説明したが、本発明はこれに限られず、インク室14内のインク16を吐出する駆動素子として、例えば圧電素子等の電気機械変換素子を形成し、この圧電素子でインク室14内のインク16を押し出して吐出させるものでもよい。
さらに、本発明による液体吐出装置の液体吐出ヘッドは、ライン型のプリントヘッドに限られず、シリアル型のプリントヘッドに適用することもできる。
さらにまた、以上の説明においては、インクジェットプリンタに適用された例について述べたが、本発明はこれに限らず、液体吐出ヘッドの液室に収容された液体を液体吐出ノズルから液滴として吐出するものであればどのようなものでもよい。例えば、記録方式がインクジェット方式のファクシミリ装置や複写機等についても適用可能である。また、液体吐出装置の液体吐出ヘッドのノズルから吐出される液体はインクに限られず、液室内の液体を吐出してドット列又はドットを形成するものであれば、他の液体の吐出装置にも適用することができる。例えば、DNA鑑定などにおいてDNA含有溶液をパレット上に吐出するための液体吐出装置や、プリント配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出する液体吐出装置にも適用することができる。
本発明による液体吐出装置の実施形態を示す概要図である。 図1に示す液体吐出装置のプリントヘッドのA−A線断面図であり、インク吐出ノズルからインクを吐出する動作を示す説明図である。 上記液体吐出装置の第2の実施形態を示す概要図である。 上記液体吐出装置の第3の実施形態を示す概要図である。
符号の説明
1…インクタンク
2…インク供給管
3…プリントヘッド
4,4′…ヒータ
5…ヒータ制御回路
6…温度センサ
7…インクタンクホルダ
8…ゴム栓
9…インク調整弁
10…インク吐出ノズル
11…基板部材
12…バリア層
13…ノズル部材
14…インク室
15…発熱素子
16…インク
20…インク還流管
21…送液ポンプ
22…サブタンク
23…インク還流管
24…送液ポンプ

Claims (8)

  1. 所定の液体を収容する液体容器から供給された液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルから吐出する液体吐出ヘッド内の液体が温度低下により増粘するのを防止する液体吐出性能維持方法であって、
    上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体が所定の温度以下になった時に、該液体を間接的に加熱して一定温度以上に保持することを特徴とする液体吐出性能維持方法。
  2. 所定の液体を収容する液体容器と、
    この液体容器内に収容された液体の供給流路となる液体供給管と、
    この液体供給管により上記液体容器内の液体が供給され、該液体をノズル面に形成された液体吐出ノズルから吐出する液体吐出ヘッドと、
    を備えて成る液体吐出装置において、
    上記液体吐出ヘッド内に供給するための液体と非接触となる部位に、該液体を間接的に加熱して一定温度以上に保持する液体加熱保温手段を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  3. 上記液体加熱保温手段は、発熱温度が制御可能とされたヒータから成ることを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
  4. 上記液体加熱保温手段は、上記液体容器の外側に設けたことを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
  5. 上記液体加熱保温手段は、上記液体供給管の外側に設けたことを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
  6. 上記液体加熱保温手段は、上記液体供給管の途中に設けられ上記液体容器から流出した液体を該液体容器に戻す液体還流管の外側に設けたことを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
  7. 上記液体加熱保温手段は、上記液体供給管の途中に設けられ上記液体容器から流出した液体を一時的に貯留しておくと共に上記液体吐出ヘッド内に供給された液体が液体還流管で戻される補助容器の外側に設けたことを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
  8. 上記液体加熱保温手段は、上記液体吐出ヘッド内に供給される液体の温度を検知する温度センサにより発熱温度が制御されるものであることを特徴とする請求項2記載の液体吐出装置。
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