JP4771603B2 - 送り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は送り装置に係り、とくに伸縮変形部と剪断変形部とを有する駆動脚を備え、このような駆動脚の伸縮変形部と剪断変形部の変形を利用して可動子を送るようにした送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特公平3−81119号公報には、伸縮変形部と剪断変形部とを有する駆動脚を備え、伸縮変形部を伸長させて駆動脚の先端部を可動子または固定側に接触させた状態で剪断変形部を送り方向または逆方向に剪断変形させて可動子を送るようにした送り装置が開示されている。
【0003】
このような送り装置は、人間の足による歩行の原理と類似の方法によって可動子を送るものであって、駆動脚の先端側の部分を可動子または固定側と接触させて剪断変形を起させると、駆動脚の先端部と可動子または固定側との間に発生する摩擦力によって可動子が送られるものである。従って駆動脚が可動子または固定側との間に所定の摩擦力を発生するように、重力あるいはばねの押圧力によって駆動脚の先端部が可動子または固定側に接触するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような送り装置を用いてステージ装置の移動ステージに取付けられている可動子を送る場合に、駆動脚が剪断変形して可動子を送り方向に送ると、駆動脚が可動子から反力を受けて送り方向と逆方向に移動しようとする。このような反力は、駆動脚を可動子に押付けるばねの押圧力に対して直角方向のモーメントを発生させ、これによって駆動脚を備える駆動ユニットが横方向に振動して上記の押圧方向とは直角方向のブレにつながり、円滑で正確な駆動を妨げることになる。
【0005】
また駆動脚によって可動子を送る場合には、駆動脚の先端側の部分を可動子または固定側に接触せた状態で剪断変形を起させることになる。ここで剪断変形を起させるために圧電素子から成る剪断変形部に対してステップ状の駆動電圧を印加すると、応答速度が速い圧電素子によって先端側の剪断変形部は急激に剪断変形を起す。このような急激な剪断変形動作が、駆動脚スリップにつながり、可動子の円滑な送りを妨げることになる。とくに駆動周波数を上げると剪断変形の際におけるスリップが著しくなり、円滑で正確な駆動が妨げられることになる。
【0006】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、とくに先端部を可動子あるいは固定側に接触させた状態で剪断変形を起させたときに生ずる反力による押付け方向とは直角方向のブレを確実に抑えることが可能であって、駆動脚の先端部を可動子あるいは固定側に接触させた状態で剪断変形を起させたときに発生するスリップを確実に抑えることが可能な送り装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願の主要な発明は、伸縮変形部と剪断変形部とを有する駆動脚を備え、前記伸縮変形部を伸長させて前記駆動脚の先端部を可動子または固定側と接触させた状態で前記剪断変形部を送り方向または逆方向に剪断変形させて可動子を送るようにした送り装置において、
複数の駆動脚をそれらが前方に突出するように支持する共通の支持ブロックと、
前記支持ブロックを表面上において固着している面方向の変形がほぼ無視し得る0.05〜1.0mmの範囲内の板厚の金属板から成る薄板と、
前方に開放された凹部が形成され、該凹部に前記薄板を介して前記支持ブロックが取付けられている取付け台と、
前記取付け台によって受けられかつ前記薄板の開口を通して前記支持ブロックの背面側から前方に延びるように形成された円形の凹部の底部を押圧する押圧ばねと、
を具備し、前記薄板が前記取付け台に対して面方向の張力をもって取付けられ、前記押圧ばねによって前記薄板の厚さ方向であって前方に押圧して前記駆動脚の先端部を可動子または固定側に接触させることを特徴とする送り装置に関するものである。
【0008】
ここで前記押圧ばねを受けるばね受けにボルトが連設されており、該ボルトが取付け台の雌ねじ孔に螺合されてばねの押圧力が調整されてよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図示の一実施の形態によって説明する。本実施の形態は、精密送りのためのX−Yステージ装置に関するものである。このステージ装置は図1に示すようにX軸ベース8と、X軸ステージ9と、Y軸ベース10と、Y軸ステージ11とから構成されている。X軸ステージ9はX軸ベース8上においてX軸方向に移動可能に支持されている。そしてX軸ステージ9上にY軸ベース10が固定されている。そしてY軸ステージ11はY軸ベース10にY軸方向に移動可能に支持されている。このような構成によって、2軸ステージ、すなわちX−Yステージを可能にしている。
【0012】
図2〜図5はX軸ベース8とX軸ステージ9との組合わせ、すなわちX軸ベース8上においてX軸ステージ9をX軸方向に移動するための機構を示している。これに対して図6〜図9はY軸ステージ11をY軸ベース10に対してY軸方向に移動可能に支持する機構を示している。これらX軸方向の送り機構およびY軸方向の送り機構は同様の構造をなしているので、ここでは図6〜図9に示すY軸ステージ11の移動機構について説明する。
【0013】
Y軸ベース10上には、その両側に一対のレール12が設けられている。これに対してY軸ステージ11の下面にはとくに図8および図9に示すように、その両側にレール13が設けられている。ベース10側のレール12とステージ11側のレール13とはとくに図9に示すように、その側面が互いに対向するように位置し、しかもこれらのレール12、13間に転動子14が介装されるようになっている。そしてレール12、13、および転動子14によっていわゆるクロスローラが構成されるようになっており、このようなクロスローラによってY軸ステージ11はY軸ベース10上をレール12、13の長さ方向すなわちY軸方向に摺動可能に支持される。
【0014】
ベース10上には図6および図9に示すように、互いに対向するように一対の駆動ユニット18が配される。これらの駆動ユニット18はその両側の部分を押え板19によってベース10に固定される。そしてこれら一対の駆動ユニット18は駆動脚21、22を有している。なおこれらの駆動脚21、22はそれぞれ図10に示すように、伸縮変形部23と剪断変形部24とを備えている。伸縮変形部23はその伸縮方向、すなわち長さ方向に分極され、これに対して剪断変形部24は横方向に分極されている。
【0015】
両側の駆動ユニット18の駆動脚21、22によって挟着されるように、ステージ11の下面には図6および図9に示す角柱状をなすセラミック板から成る可動子27が取付けられている。従ってこのような可動子27を駆動ユニット18の駆動脚21、22によって送ることにより、可動子27が取付けられているステージ11がレール12、13に案内されながら可動子27の長さ方向すなわちY軸方向に移動するようになる。
【0016】
このようなステージ11あるいは可動子27の移動を図7〜図9に示すリニアスケール28で検出するようにしている。リニアスケール28は上記可動子27の下面に固着されている。そしてこのようなリニアスケール28を検出する検出ヘッド29がベース10上に取付けられている。すなわち検出ヘッド29はヘッドベース30に保持されるとともに、このヘッドベース30がベース10の開口31に臨むように取付けられている。
【0017】
次にこのようなステージ11のストロークを検出する検出装置について説明する。ベース10上には図6に示すように、レール12に近接する位置にリミットセンサ35が設けられている。そしてこのリミットセンサ35は図9に示すように、ステージ11の下面にブラケット36を介して取付けられている被検出板37を光学的に検出するようになっている。
【0018】
上述の如く図2〜図5に示すX軸ステージ9の移動機構もY軸ステージ11の上述の移動機構とほぼ同一の構成になっている。なおここでとくにX軸ステージ9上にはY軸ベース10とY軸ステーシ11とが載置されるために送りの際の負荷が増大する。このような負荷の増大に対応して、図2に示すように、可動子27を駆動するために、その両側にそれぞれ一対ずつの駆動ユニット18を設けるようにしている。それ以外の構成は上記Y軸ステージ11の駆動機構と同様である。
【0019】
次に上記駆動ユニット18の駆動回路の構成を図10によって説明する。駆動ユニット18の駆動脚21、22は制御回路41および対応する駆動回路42、43を介して駆動されるようになっている。制御回路41を介して駆動回路42、43により駆動ユニット18の駆動脚21、22の伸縮変形部23および剪断変形部24にそれぞれ所定の電圧をパルス状に加えることによって、駆動脚21、22が駆動力を発生し、このような駆動力に基いて可動子27が送り方向に駆動され、この可動子27が取付けられているステージ11が送り方向に移動される。そしてこのときの移動量がリニアスケール28および検出ヘッド29によって検出され、検出回路73を通して制御回路41にフィードバックされる。従って制御回路41はステージ11の移動量をフィードバック制御しながら所定の位置へ送るようになる。
【0020】
次に図10に示す制御回路41の構成について説明すると、制御回路41は図11に示すように、所定の周波数で発振を行なう発振器67と、周波数制御信号が加えられるカウンタ68と、方向切換えおよび振幅制御を行なう順序回路69と、波形整形回路70とを備えている。
【0021】
とくにこの制御回路41の大きな特徴は、波形整形回路70を備えていることである。波形整形回路70はとくに駆動脚21、22の先端側の剪断変形部24の剪断変形開始の際における変形動作を緩衝するようにしている。すなわち図12Aに示すように、波形整形回路70の入力側に加えられる波形は方形波であるのに対し、波形整形回路70の出力側の波形は図12Bに示すようにその立上り部分が緩衝されてほぼS字形に歪んだ波形になっている。図12Bに示すような波形整形回路70の出力を増幅器43を通して剪断変形部を構成する圧電素子24へ加えることによって、変形開始動作が緩衝される。このような変形開始動作の緩衝によって、駆動脚21、22が可動子27に対してスリップすることが防止される。
【0022】
次に駆動ユニット18の駆動脚21、22の取付け構造について図13〜図17によって説明する。駆動ユニット18をベース10上に取付けるための取付け台46が設けられている。取付け台46はその左右にそれぞれ2本ずつのボルト挿通孔47を備え、このようなボルト挿通孔47を挿通するボルトによってベース10上に固定されるようになっている。また取付け台46の前面側には凹部48が形成されており、この凹部48の部分に駆動脚21、22が配置されるようになっている。
【0023】
凹部48の表面であって前面側の部分には、例えば厚さが0.2mmのステンレス鋼板(SUS304)49が張設されている。そしてこのようなステンレス鋼板49上に支持ブロック50が固着されており、この支持ブロック50上に4本の駆動脚21と同じく4本の駆動脚22とが2列に配列されて取付けられている(図13および図14参照)。
【0024】
支持ブロック50の背面側であってステンレス鋼板49が接合される部分には4つの円形の凹部54が形成され、これらの円形の凹部54にはそれぞれコイルばねから成る押圧ばね55が挿入されている。そしてこのような押圧ばね55は上記ステンレス鋼板49に形成された円形の開口56を挿通するようになっている。
【0025】
押圧ばね55の背面側の端部はばね受け57によって受けられるようになっている。ばね受け57は背面側へ突出するようにボルト58を備え、このボルト58が取付け台46に形成されている雌ねじ孔59に螺合されている。従って雌ねじ孔59に螺合するボルト58のねじ込み量を調整することによって、ばね受け57の軸線方向の位置が調整されるようになり、押圧ばね55による支持ブロック50の押圧力を任意に調整できるようになる。
【0026】
次に以上のような構成のステージ装置のY軸ベース10上のY軸ステージ11の送り動作について説明する。図10はベース10上に設けられている駆動ユニット18によってステージ11を駆動する機構を原理的に示している。ここで駆動ユニット18の駆動脚21、22の伸縮変形部23および剪断変形部24は互いに逆相でかつ交互に作動されるようになっており、これら一対の駆動脚21、22の先端部がステージ11の可動子27を蹴るようにしてステージ11をY軸方向に送るようにしている。
【0027】
ここで駆動脚21の伸縮変形部23に電圧が加えられると伸長し、この駆動脚21の先端側の部分が可動子27に接触する。そしてこの状態において剪断変形部24を剪断変形させることによって、駆動脚21の先端部が送り方向に可動子27に駆動力を与える。なおこのときに反対側の駆動脚22の伸縮変形部23が収縮しているために、駆動脚22はその先端部が可動子27から離間している。そしてこのように先端部が可動子27から離間している駆動脚22の剪断変形部24は、次の駆動に備えて逆方向に剪断変形を行なっている。
【0028】
このような動作が2本の駆動脚21、22に交互にかつ順次繰返されることによって、可動板27を有するY軸ステージ11が図10において矢印で示すY軸方向に移動される。なおこのときにレール12および転動子14によってステージ11の案内が行なわれる。
【0029】
このような駆動ユニット18の駆動脚21、22による可動子27の駆動によって、可動子27が取付けられているY軸ステージ11が図6〜図8において横方向、すなわちY軸方向に移動される。そしてこのようなステージ11の移動は、可動子27の底部に取付けられているリニアスケール28の目盛をベース10の開口31の部分にヘッドベース30を介して取付けている検出ヘッド29によって読取られるようになる。
【0030】
従ってこのことから、駆動ユニット18によって移動されるステージ11の位置がリニアスケール28および検出ヘッド29によって検出される。またこのときのステージ11の最大ストロークは、ベース10側に設けられている一対のリミットセンサ35によって検出される位置で規制される。Y軸方向にステージ11が大きく移動すると、被検出板37がリミットセンサ35を検出し、その位置でステージ11の駆動が停止する。従ってこれにより、クロスローラを構成する一対のレール12、13間に配されている転動子14が脱落することがない。
【0031】
以上の動作はY軸ステージ11の駆動動作であるが、図2〜図5に示すX軸ステージ9も同様に駆動される。すなわちベース8上に設けられている左右一対ずつであって合計4個の駆動脚18(図2参照)によってX軸ステージ9をX軸方向に駆動することによって、X軸ステージ9がX軸方向に駆動されるようになる。従ってこのようなX軸ステージ9のX軸方向の駆動とY軸ステージ11のY軸方向の駆動とによって、X−Yステージが構成され、X軸方向およびY軸方向の任意の位置決めが行なわれる。
【0032】
このようにしてステージ11の可動子27を送る駆動ユニット18の駆動脚21、22は図13〜図17に示す支持装置によってベース10側に取付けられている。ここでとくに駆動脚21、22が支持ブロック50の前面側に固着されるとともに、支持ブロック50が取付け台46上に張設されたステンレス鋼板49に取付けられており、しかも背面側から押圧ばね55によって支持ブロック50が前面側に押圧されるようになっている。
【0033】
従ってこのような支持構造を有する駆動ユニット18によれば、とくにステンレス鋼板49の厚さ方向の微小な変形によって、駆動脚21、22と可動子27との間のギャップを任意に調整することが可能になり、駆動脚21、22が常に正しく可動子27の表面に接触することになる。従って駆動脚21、22の伸縮変形部23が伸長した状態で剪断変形部24が剪断変形を行なったときに、駆動脚21、22の先端部と可動子27との間の摩擦力によって可動子27を確実に送り方向に正しく送ることが可能になる。
【0034】
またこのように駆動脚21、22の剪断変形部24が剪断変形を起したときに駆動脚21、22が受ける反力は支持ブロック50を介してステンレス鋼板49で受けられる。ステンレス鋼板49は取付け台46の凹部48の前面側に張設されており、所定の張力をもって取付け台46上に取付けられている。従って駆動脚21、22に剪断変形部24の変形に伴う反力が発生しても、このような反力がステンレス鋼板49によって拘束される。
【0035】
従って押圧ばね55による押圧力とは直角方向の慣性モーメントをステンレス鋼板49の剛性によって受けることが可能になり、このために押圧ばね55の押圧方向と直角方向のブレを抑制し、これによって不要な振動の発生を抑えることが可能になる。従って駆動ユニット18によって可動子27を介してステージ11を円滑に送ることが可能になり、円滑でかつ正確な送り動作が達成されるステージ装置が提供される。
【0036】
なおこのように横方向のブレを防止するステンレス鋼板49は、その面方向の剛性によって横ブレを防止するものであるから、0.05〜1.0mmの範囲内の板厚であることが好ましい。板厚があまり薄いとステンレス鋼板49が横方向の力によって変形し、あるいはまた破壊される可能性がある。また1.0mm以上のステンレス鋼板の場合には、その厚さ方向の変形が困難になり、これによって駆動脚21、22の先端部を可動子27に正しく接触することができない可能性がある。従って上記の範囲内の板厚のステンレス鋼板等の金属板を用いることが好ましい。
【0037】
このようなY軸ステージ11あるいはX軸ステージ9の駆動のための駆動脚21、22の駆動の際に、とくに図11および図12に示すように、駆動脚21、22の剪断変形部24はその剪断変形開始動作が波形整形回路70によって緩衝されるようになっている。すなわち図12Bに示すように剪断変形部24に加えられる駆動電圧のとくに立上り部分がS字形に緩衝されている。従って剪断変形部24が変形開始するときに緩衝動作がゆっくり行なわれる。従って駆動脚21、22の先端側の部分が可動子27に対してスリップを起すことなく、円滑な駆動が可能になる。このことはY軸ステージ11あるいはX軸ステージ9の円滑な移動動作を可能にするものである。
【0038】
なお図12Bに示すような波形整形回路70による剪断変形部24に加えられる駆動電圧の立上り部分の緩衝動作は、緩衝の度合を駆動脚21、22に加えられる駆動周波数に応じて変更することが可能であって、駆動周波数が低い場合には波形整形回路50による波形整形の度合を弱めるようにしてもよい。
【0039】
また上記実施の形態においては、駆動脚21、22の剪断変形部24に加えられる駆動電圧の変形開始部分の緩衝動作を行なうために図11に示すように、ROMから成る波形整形回路70を用いるようにしているが、ROMから成る波形整形回路70に代えて積分回路を用いるようにしてもよい。このときに積分回路の時定数を調整することによって、緩衝の度合を調整することが可能になる。
【0040】
またこのステージ装置は、とくに図2および図6に示すように、ステージ9、11の下面に取付けられている可動子27をその両側から一対の駆動ユニット18によって挟着するようにして送るようにしている。可動子27に対して片側にのみ駆動ユニット18を取付けた場合には、駆動の際にレール12、13と転動子14とから成るクロスローラの部分のガタによって可動子27およびステージ11のガタに伴う振動が発生し、これによってスリップの原因となる可能性がある。
【0041】
ところが可動子27を両側から挟着するようにして一対の駆動ユニット18で駆動する場合には、両側からの可動子27に加わる駆動力のとくに互いに対向する方向の成分が相殺されるために、レール12、13および転動子14から成るクロスローラ、すなわちステージ11の送り機構のガタがあっても横振動を発生しなくなり、これによってステージ11の移動をより円滑に行なうことが可能になる。従ってステージ11がベース10上を円滑に送り方向に移動することになる。
【0042】
【発明の効果】
本願の主要な発明は、伸縮変形部と剪断変形部とを有する駆動脚を備え、伸縮変形部を伸長させて駆動脚の先端部を可動子または固定側と接触させた状態で剪断変形部を送り方向または逆方向に剪断変形させて可動子を送るようにした送り装置において、複数の駆動脚をそれらが前方に突出するように支持する共通の支持ブロックと、支持ブロックを表面上において固着している面方向の変形がほぼ無視し得る0.05〜1.0mmの範囲内の板厚の金属板から成る薄板と、前方に開放された凹部が形成され、該凹部に薄板を介して支持ブロックが取付けられている取付け台と、取付け台によって受けられかつ薄板の開口を通して支持ブロックの背面側から前方に延びるように形成された円形の凹部の底部を押圧する押圧ばねと、を具備し、薄板が取付け台に対して面方向の張力をもって取付けられ、押圧ばねによって薄板の厚さ方向であって前方に押圧して駆動脚の先端部を可動子または固定側に接触させるようにしたものである。
【0043】
従ってこのような構成によれば、駆動脚の伸縮変形部を伸長させて駆動脚の先端部を可動子または固定側と接触させ、この状態で剪断変形部を剪断変形させ、可動子の送り方向の駆動力を発生させた場合に、駆動脚が受ける反力による力を駆動脚を取付けている薄板によって抑えることが可能になり、とくに押圧手段による押圧方向とは直角方向の慣性モーメントによるブレを防止して安定な送り動作を達成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】X−Yステージの分解斜視図である
【図2】X軸ステージ装置のベースの平面図である。
【図3】X軸ステージ装置の図2におけるA−A線断面図である。
【図4】X軸ステージの底面図である。
【図5】X軸ステージ装置の図2におけるB−B線断面図である。
【図6】Y軸ステージ装置のベースの平面図である。
【図7】Y軸ステージ装置の図6におけるC−C線断面図である。
【図8】Y軸ステージの底面図である。
【図9】Y軸ステージ装置の図6におけるD−D線断面図である。
【図10】駆動ユニットを駆動する駆動回路のブロック図である。
【図11】制御回路の構成を示すブロック図である。
【図12】駆動脚に加えられる駆動電圧を示す波形図である。
【図13】駆動ユニットの外観斜視図である。
【図14】同駆動ユニットの正面図である。
【図15】図14におけるE〜E線断面図である。
【図16】図14におけるF〜F線断面図である。
【図17】駆動ユニットの分解斜視図である。
【符号の説明】
8 ベース(X軸)
9 ステージ(X軸)
10 ベース(Y軸)
11 ステージ(Y軸)
12 レール(ベース側)
13 レール(ステージ側)
14 転動子
18 駆動ユニット
19 押え板
21、22 駆動脚
23 伸縮変形部
24 剪断変形部
27 可動子(セラミック板)
28 リニアスケール
29 検出ヘッド
30 ヘッドベース
31 開口
35 リミットセンサ
36 ブラケット
37 被検出板
41 制御回路
42 駆動回路
46 取付け台
47 ボルト挿通孔
48 凹部
49 ステンレス鋼板
50 支持ブロック
54 円形の凹部
55 押圧ばね
56 開口
57 ばね受け
58 ボルト
59 雌ねじ孔
67 発振器
68 カウンタ
69 順序回路
70 波形整形回路
73 検出回路

Claims (2)

  1. 伸縮変形部と剪断変形部とを有する駆動脚を備え、前記伸縮変形部を伸長させて前記駆動脚の先端部を可動子または固定側と接触させた状態で前記剪断変形部を送り方向または逆方向に剪断変形させて可動子を送るようにした送り装置において、
    複数の駆動脚をそれらが前方に突出するように支持する共通の支持ブロックと、
    前記支持ブロックを表面上において固着している面方向の変形がほぼ無視し得る0.05〜1.0mmの範囲内の板厚の金属板から成る薄板と、
    前方に開放された凹部が形成され、該凹部に前記薄板を介して前記支持ブロックが取付けられている取付け台と、
    前記取付け台によって受けられかつ前記薄板の開口を通して前記支持ブロックの背面側から前方に延びるように形成された円形の凹部の底部を押圧する押圧ばねと、
    を具備し、前記薄板が前記取付け台に対して面方向の張力をもって取付けられ、前記押圧ばねによって前記薄板の厚さ方向であって前方に押圧して前記駆動脚の先端部を可動子または固定側に接触させることを特徴とする送り装置。
  2. 前記押圧ばねを受けるばね受けにボルトが連設されており、該ボルトが取付け台の雌ねじ孔に螺合されてばねの押圧力が調整されることを特徴とする請求項に記載の送り装置。
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