JP4771272B2 - 無線タグ情報通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、外部と情報の無線通信が可能な無線タグに対し情報の読み取りを行う、無線タグ情報通信システムに関する。
小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio
Frequency Identification)システムが知られている。
例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりIC回路部の無線タグ情報に対してアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用が期待されている。
この無線タグとの無線通信に関し、種々の通信プロトコルが既に提唱されており、各無線タグの用途に応じて多種多様な通信プロトコルがそれぞれ使用されている。これに対応し、従来、複数種類の通信プロトコルに対応可能とした通信装置が記載されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−291079号公報
上記従来技術の通信装置は、複数種類の通信プロトコルに対応可能としたマルチプロトコル対応型ではあるが、通信対象の無線タグ回路素子に合致した通信プロトコルが未知の場合、どのようにして当該通信プロトコルを特定するかについては特に配慮されていなかった。このため、このような場合には当該無線タグ回路素子との通信ができず、無線タグ情報の読み取りが困難となる可能性があった。
本発明の目的は、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子に対し通信を行う場合であっても、確実に無線タグ情報の読み取りが行える無線タグ情報通信システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、所定の情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続され情報の送受信を行うタグ側アンテナを有する無線タグ回路素子の前記タグ側アンテナとの間で無線通信により送受信を行う装置側アンテナ、前記IC回路部の情報にアクセスするアクセス情報を生成するアクセス情報生成手段、このアクセス情報生成手段で生成した前記アクセス情報を前記装置側アンテナを介して非接触で前記タグ側アンテナに送信し、前記IC回路部の情報へのアクセスを行う情報送信手段、及び、前記情報送信手段による前記IC回路部へのアクセス実行後、当該アクセスが成功したか否かの判定を行う判定手段、を備えた無線タグ情報読み取り装置と、サーバと、を有する無線タグ情報通信システムであって、前記無線タグ情報読み取り装置は、操作者が、当該操作者に係わる操作者情報、及び、当該無線タグ情報読み取り装置が使用される位置情報、を操作入力可能な操作入力手段と、前記操作入力手段で入力された前記操作者情報及び前記位置情報に対応する、前記無線タグ情報読み取り装置が前記無線タグ回路素子にアクセスするときの通信プロトコルの種類の使用頻度である使用履歴情報を問い合わせる問い合わせ信号を前記サーバへ出力する信号出力手段と、を有し、前記サーバは、前記無線タグ情報読み取り装置が過去に複数の操作者により複数の場所で使用されたときの、前記複数の操作者それぞれに係わる複数の操作者情報、及び、当該無線タグ情報読み取り装置が位置していた複数の位置情報、に対応した複数の使用履歴情報を記憶保持する記憶手段と、無線タグ情報読み取り装置の前記信号出力手段からの前記問い合わせ信号に応じて、前記操作者情報及び前記位置情報に対応する前記使用履歴情報を前記無線タグ情報読み取り装置へ出力する使用履歴情報出力手段とを有し、前記無線タグ情報読み取り装置は、前記サーバの前記使用履歴情報出力手段から出力された前記使用履歴情報を、取得する使用履歴情報取得手段と、前記操作入力手段で入力された前記操作者情報に基づき、前記使用履歴情報取得手段で取得した前記使用履歴情報のうち特定種類の通信プロトコルに対する前記操作者の属性又は所定期間内の使用履歴情報に基づいて、前記特定種類の通信プロトコルの使用を優先させるために乗じられ、前記特定種類の通信プロトコルの使用頻度を高くするウェイト値を設定する設定手段と、前記使用履歴情報取得手段で取得され、必要に応じて前記ウェイト値が乗じられた前記使用履歴情報により、前記情報送信手段で用いられる複数の前記通信プロトコルの使用順序を決定するプロトコル決定手段と、を有し、前記情報送信手段は、前記プロトコル決定手段で決定された前記複数の通信プロトコルの使用順序と、前記判定手段でのアクセス成否の判定結果とに応じ、前記通信プロトコルを切り替えて前記アクセスを行い、かつ、前記無線タグ情報読み取り装置は、さらに、前記通信プロトコルを切り替えつつ前記情報送信手段により実行されたアクセスが成功した場合に、当該アクセスにおける前記無線タグ情報読み取り装置が前記無線タグ回路素子にアクセスしたときの通信プロトコルの種類の使用頻度である、新たな使用履歴情報を出力する新使用履歴情報出力手段を有しており、前記サーバは、さらに、前記無線タグ情報読み取り装置の前記新使用履歴情報出力手段から出力された前記新たな使用履歴情報に応じて、前記記憶手段へ情報書き込みを行い当該記憶手段内に記憶された前記使用履歴情報を更新する、使用履歴情報更新手段を有している、ことを特徴とする。
本願第1発明においては、情報送信手段がIC回路部の情報へのアクセスに使用するための通信プロトコルを、プロトコル決定手段が、使用履歴情報取得手段で取得した使用履歴情報に基づいて決定する。これにより、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子に対し通信を行い上記IC回路部の情報へのアクセスを行う場合であっても、それまでの過去の実際の使用頻度等の使用履歴情報に応じ当該無線タグ回路素子に合致した通信プロトコルを決定し、確実に通信を行って無線タグ情報を読みとることができる。
このとき、無線タグ情報読み取り装置側において複数の通信プロトコルが使用可能とされている場合に、プロトコル決定手段が使用履歴情報に基づきその使用順序を決定することにより、複数プロトコルのうち通信対象の無線タグ回路素子に合致したプロトコルを効率よく迅速に見つけ出し使用することができる。
また、装置外のサーバにある記憶手段の使用履歴情報を参照して、その使用履歴情報に応じプロトコル決定手段が当該無線タグ回路素子に合致した通信プロトコルを決定することにより、確実に通信を行って無線タグ情報を読みとることができる。特に、記憶手段に記憶された使用履歴情報のうち、無線タグ情報読み取り装置を使用する操作者情報や位置情報に対応した使用履歴情報を参照することで、プロトコル決定手段が当該操作者により通常用いられる通信プロトコルや、当該場所において通常用いられる通信プロトコルを決定することができるので、確実に通信を行って無線タグ情報を読みとることができる。
また、設定手段が、特定種類の通信プロトコルに対しウェイト値を設定することにより、通常の使用履歴情報により決定される通信プロトコル使用順序に対しさらにそのウェイト値を参酌した態様で当該特定種類の通信プロトコルを他の種類の通信プロトコルよりも優先して使用するように使用順序を決定することが可能となり、応用性を高め、操作者の利便性を向上することができる。
また、情報送信手段が、プロトコル決定手段で決定された複数の通信プロトコルの使用順序と判定手段でのアクセス成否の判定結果とに応じ、通信プロトコルを切り替えてアクセスを行う。これにより、通信対象の無線タグ回路素子へのアクセスを試行するとき、プロトコル決定手段で決定された複数の通信プロトコルの使用順序に沿いつつ、アクセス成否に応じて順次通信プロトコルを切り替えながらアクセス試行を繰り返すことで、当該無線タグ回路素子に合致したプロトコルを確実に見つけ出し使用することができる。
また、無線タグ情報読み取り装置の新使用履歴情報出力手段からの新たな使用履歴情報を用いてサーバの使用履歴情報更新手段が記憶手段内の使用履歴情報を更新することにより、プロトコル決定手段で決定した通信プロトコルでアクセスを実行するごとに、当該アクセスにおける通信プロトコルの使用実績を新たな使用履歴として積み上げ、使用履歴情報を最新のものとすることができる。その際、アクセスが失敗したときには使用履歴としてカウントせず、アクセス成功した場合のみを正確に使用履歴情報として積み上げることも可能である。
第2発明は、上記第1発明において、前記設定手段で設定されたウェイト値に応じて、前記アクセス時におけるリトライ回数を可変に決定するリトライ決定手段を有することを特徴とする。
通信プロトコルに対する優先順序づけに対応して、無線タグ回路素子へのアクセス失敗時のリトライ(再試行)回数を変化させることにより、優先度の高いものはリトライ回数を多くし優先度の低いものはリトライ回数を少なくする等の制御が可能となり、さらに応用性を高め、操作者の利便性を向上することができる
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記設定手段は、入力された操作信号に応じて可変に前記ウェイト値を設定することを特徴とする。
ウェイト値を操作信号で可変設定可能とすることにより、さらに操作者の利便性を向上することができる。
本発明によれば、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子に対し通信を行う場合であっても、確実に無線タグ情報の読み取りが行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の無線タグ情報読み取り装置(スキャナ、但しこの例では書き込み機能も備える)を有する無線タグ情報通信システムを表すシステム構成図である。
図1に示す無線タグ情報通信システム1においては、無線タグTに備えられた無線タグ回路素子Toの情報(詳細は後述)にアクセスする(読み取り、書き込みを行う)スキャナ200と、このスキャナ200と無線LAN(Local Area
Network)を介し無線通信可能な基地局204と、この基地局204と有線あるいは無線による通信回線206を介し接続されデータベースDBを備えたサーバ207とから構成されている。
無線タグTは、アンテナ151とIC回路部150とを備えた上記無線タグ回路素子Toを有しており、対応する対象物(例えば物品、資材、倉庫等)に対して添付、貼り付け、同梱等、何らかの形で関連づけて取り扱われるようになっている。
スキャナ200は、無線タグ回路素子Toの上記アンテナ151との間で無線通信により信号の授受を行うアンテナ(装置側アンテナ)10と、このアンテナ10を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)とともに、無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路201と、基地局204のアンテナ205を介し無線LANによる通信を行うためのLANカード203と、高周波回路201及びLANカード203と接続されそれらの制御を行う制御回路202とを有する。
無線タグ回路素子Toは、固有の(但し書き換え可能でもよい)ID(無線タグ情報としてのタグID)を記憶しており、制御回路202がこのタグIDによって上記サーバ207に問い合わせを行うことで、サーバ207のデータベースDBに予め格納保持された、当該対象物に関する種々の情報(=対象物情報や使用履歴情報)を上記サーバ207から読み込めるようになっている(詳細は後述)。
図2は、本実施形態のスキャナ200の全体概略構造を表す図であり、図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)中I方向からみた矢視図である。
これら図2(a)及び図2(b)において、このスキャナ200は、本体ユニット2と、この本体ユニット2に取り付けられたアンテナユニット3とを有している。
本体ユニット2は、筐体4と、この筐体4の上部(図2(a)中手前側)の大部分を占めるように配設された表示部5と、筐体4のうち表示部5の側方(図2(a)中左側)に配設された操作部6及び音声報知手段7(例えばブザー、アラーム、チャイムスピーカ等)とを備えている。
操作部6は、操作入力手段として適宜のキー6A、その他、ボタン、スイッチ、 パッド等を備えており、表示や探索等に係わる種々の操作入力が行えるようになっている。なお、表示部5を公知のタッチパネルとし、操作部6の機能の一部又は全部をこのタッチパネルにて行えるようにしてもよい。
図3は、上記アンテナユニット3の構造を表す図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)中II方向からみた矢視図である。
これら図3(a)及び図3(b)において、アンテナユニット3は、ユニット基部9と、この基部9内に設けられ、上記無線タグ回路素子Toへの信号を送信及び受信する上記アンテナ10(装置側アンテナ)とを備えている。
基部9は、係止具14を備えており、これら係止具14が本体ユニット2下面の係合部(図示せず)と係合することにより、上記本体ユニット2に対し着脱可能となっている。
図4は、上記スキャナ200の検索(探索)対象である対象物に関連して取り扱われる無線タグTに備えられた上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。
図4において、無線タグ回路素子Toは、前述したように、スキャナ200側のアンテナ10とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行うアンテナ151(タグ側アンテナ)と、このアンテナ151に接続されたIC回路部150とを有している。
IC回路部150は、アンテナ151により受信された搬送波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された搬送波のエネルギを蓄積しIC回路部150の駆動電源とするための電源部153と、上記アンテナ151により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部(後述)157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部155と、上記アンテナ151に接続された変復調部156と、上記整流部152、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
変復調部156は、アンテナ151により受信された上記スキャナ200の送信アンテナ10からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部157からの返信信号に基づき、送信アンテナ10より受信された搬送波を変調反射する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、上記変復調部156により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図5は、上記本体ユニット2及びアンテナユニット3の制御系の構成を表す機能ブロック図である。
図5において、本体ユニット2は、上記アンテナ10を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報(無線タグ情報)へアクセスする(読み取り又は書き込みを行う)ための上記高周波回路201と、無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするためのアクセス情報を生成する機能を含み、スキャナ200全体の動作を制御するための上記制御回路202とを有する。
高周波回路201は、アンテナ10を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、アンテナ10により受信された無線タグ回路素子Toからの反射波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成される。
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスする(読み取り/書き込みを行う)ための搬送波を発生させる搬送波発生部として機能する発振回路215と、上記制御回路202から供給される信号に基づいて上記搬送波発生部により発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路202からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(但し「TX_ASK信号」の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例では制御回路202からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する可変送信アンプ217とを備えている。そして、上記搬送波発生部により発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介し送信アンテナ10に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、無線タグ情報は上記のように変調した信号に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部213は、アンテナ10で受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路218と、その受信第1乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ219と、この第1バンドパスフィルタ219の出力を増幅する受信第1アンプ221と、この受信第1アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第1リミッタ220と、上記アンテナ10で受信された無線タグ回路素子Toからの反射波と上記発生された後に移相器227により位相が90°遅れた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路222と、その受信第2乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ223と、この第2バンドパスフィルタ223の出力を増幅する受信第2アンプ225と、この受信第2アンプ225の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第2リミッタ224とを備えている。そして、上記第1リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路202に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ221及び受信第2アンプ225の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路202に入力されるようになっている。このようにして、本実施形態のスキャナ200では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの反射波の復調が行われる。
LANカード203は、入出力インターフェイス(図示せず)を介し制御回路202に接続されている。
制御回路202は、無線タグ回路素子Toとの通信用に予め用意された複数のプロトコルのうち選択設定した1つのプロトコル(詳細は後述)に対応して、上述した上記高周波回路送信部212への増幅制御信号及び変調制御信号を出力するとともに、上記高周波回路受信部213からの受信信号を入力した後上記プロトコルに基づいて無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理するための所定の演算処理を行う。また、操作部6からの操作信号を入力するとともに、表示部5への表示制御信号、音声報知手段7への報知信号(音声駆動制御信号)等を出力する。
図6は、この制御回路202の詳細機能を表す機能ブロック図である。
図6において、制御回路202は、いわゆるマイクロコンピュータであり、中央演算処理装置であるCPU202A、ROM202B、RAM202C、高周波回路201との信号送受を行う回路制御部202D等から構成され、RAM202Cの一時記憶機能を利用しつつROM202Bに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うようになっている。またこの制御回路202は、LANカード203とアンテナ205との無線LAN通信及び基地局204を介し通信回線206に接続されており、この通信回線206に接続された前述のサーバ207や、さらに他の端末、コンピュータ、及びサーバ等との間で情報のやりとりが可能となっている。また、後述するように不揮発性メモリ(Flash ROM)202Eを備えても良い。
なお、前述のサーバ207についてもCPU、ROM、及びRAM等から構成されている。
以上において、本実施形態の要部は、サーバ207に予め格納されている各ユーザごとの通信プロトコル使用頻度情報に基づき、スキャナ200が無線タグ回路素子Toにアクセスするときの通信プロトコルを決定することにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
図7(a)〜(c)は、図1に示した前述のサーバ207のデータべースDB内に格納保持されている、使用履歴決定因子としての操作者情報(=ユーザID)と使用履歴情報としての通信プロトコル使用頻度情報との相関(以下適宜、通信プロトコル使用頻度情報テーブルと称する)を表す図であり、この例では、3人のユーザ毎の通信プロトコル使用頻度情報を表している。横軸には、通信プロトコルの種類(この例では、5種類の通信プロトコル;a、b、c、d、e)をとって表わしており、縦軸には、その使用頻度として、例えば、無線タグTの探索(サーチ)を行なった回数をとって表している。なお、本実施形態で用いる上記5種類の通信プロトコル(a〜e)は、通信ロトコルa;EPCグローバルClass1、通信プロトコルb;EPCグローバルClass2、通信プロトコルc;ISOプロトコル、d;ユビキタスIDClass1、e;ユビキタスIDClass2にそれぞれ対応している。
図7(a)は、ユーザAさんの例を表しており、図示のように、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルd、プロトコルe、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、後述するように、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルb→c→d→e→aの順でアクセスを行う)。
図7(b)は、ユーザBさんの例を表しており、図示のように、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルe、プロトコルd、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、後述するように、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルb→c→e→d→aの順でアクセスを行う)。
図7(c)は、ユーザCさんの例を表しており、図示のように、プロトコルd、プロトコルb、プロトコルe、プロトコルc、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、後述するように、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルd→b→e→c→aの順でアクセスを行う)。
図8は、スキャナ200に備えられた上記制御回路202のCPU202Aが実行する制御手順を表すフローチャートである。
図8において、例えば操作部6においてユーザID及び探索対象の無線タグ回路素子Toに係わる情報(例えばタグID等)が入力されスキャナ200による無線タグTのスキャン操作(言い換えればタグ情報読み取り操作)が開始されるとこのフローが開始される。まず、ステップS1で、上記操作部6で入力された上記ユーザIDを入力し、そのユーザ識別(判定)が行なわれる。
その後、ステップS2で、上記ステップS1で判定されたユーザIDに関する通信プロトコル使用頻度情報についてサーバ207に対しLANカード203及び基地局204を介して問合せ信号を出力し、これに応じてサーバ207から基地局204及びLANカード203を介して送られてきた通信プロトコル使用頻度情報に基づき、対応する通信プロトコル(の使用順序)を決定する。
次に、ステップS3で、ステップS2で決定した通信プロトコルを使用して、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする。
その後、ステップS4で、上記ステップS3において使用した通信プロトコルについて、その新たな使用実績(使用頻度)である旨をLANカード203及び基地局204を介してサーバ207へ出力し、これによってサーバ207にて対応する使用履歴情報が更新される。
図9は、上記ステップS1の詳細手順を表すフローチャートである。
図9において、まずステップS11において、上記操作部6より上記ユーザIDに係わる操作信号を入力(識別)する(制御回路202のRAM202C内に一旦記憶してもよい)。
その後ステップS12において、上記ステップS11で入力した操作信号に対し所定の処理(必要に応じ演算、分析、抽出等を含む)を行なうことにより、上記ユーザIDを取得する。
そして、ステップS13に移り、取得したユーザID情報を制御回路202のRAM202C内に記憶させる。
図10は、図8に示したステップS2の詳細手順を表す手順を示すフローチャートである。
まず、上記ステップS21において、上記ステップS13においてRAMに記憶させたユーザID情報を読み出す。
そして、上記ステップS22で、読み出されたユーザID情報に対応するプロトコルの問合せ信号をLANカード203へ出力する。この問い合わせ信号は、無線LAN通信によって基地局204のアンテナ205にて受信され、さらに通信回線206を介しサーバ207へと入力される。
その後、ステップS23において、上記ステップS22の問い合わせ信号に応じてサーバ207から通信回線206を介し基地局204へ出力され、さらにアンテナ205より無線LAM通信を介しLANカード203で取得された、当該ユーザIDに対応するプロトコルの使用頻度情報が読み出される。このとき読み出される情報は、先に図7に示した通信プロトコル使用頻度情報であり、例えばステップS13で読み出したユーザIDがAさんのものである場合には、図7(a)に示した内容が入力される。入力データ形式は、例えば各プロトコルa,b,c,d,eの使用頻度の値(絶対値又は相対値)そのものでもよいし、それらの使用頻度順位でもよい。
そして、ステップS24に移り、ステップS23で読み出された上記通信プロトコルの使用頻度情報に基いて、使用頻度が高い順に通信プロトコルの使用順序を決定する。すなわち例えば、ユーザAさんの場合では、通信プロトコルb→c→d→e→aの順となり、ユーザBさんの場合では、通信プロトコルb→c→e→d→aの順となり、ユーザCさんの場合では、通信プロトコルd→b→e→c→aの順となる。このステップS24が終了すると、このフローを終了し、上記ステップS3へ移る。
図11は、上記図10のフローチャートに関連して上記サーバ207のCPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。
図11において、まず、ステップS31で、前述した図10のステップS22においてスキャナ200から出力されLANカード203、基地局204、通信回線206を介して入力されたプロトコル問合せ信号が、入力される(サーバ207のRAM内に一旦記憶してもよい)。
次に、ステップS32に移り、タグ属性パラメータ情報に対応してサーバ207のデータベースDC内に格納されている通信プロトコル使用頻度情報テーブルのうち、ステップS31で入力した問い合わせ信号に対応するものを参照する。前述の例では、ステップS22においてスキャナ200側から出力されたユーザIDがAさんのものであれば図7(a)に示した通信プロトコル使用頻度情報テーブルを上記データベース等から参照(引用)し、ユーザIDがBさんのものであれば図7(b)に示した通信プロトコル使用頻度情報テーブルを参照(引用)し、ユーザIDがCさんのものであれば図7(c)に示した通信プロトコル使用頻度情報テーブルを参照(引用)する。
その後、ステップS33で、上記ステップS32で参照(引用した)通信プロトコル使用頻度情報を通信回線206を介し基地局204へ出力する。これにより、前述したようにこの情報は基地局204よりスキャナ200のLANカード203を介して制御回路202へ入力される。なお前述したように、このとき出力される情報のデータ形式は、例えば各プロトコルa,b,c,d,eの使用頻度の値(絶対値又は相対値)そのものでもよいし、それらの使用頻度順位でもよい。ステップS33が終了したら、このフローを終了する。
図12は、図8に示した上記ステップS3のタグ情報アクセスとしての、無線タグ回路素子ToのIC回路部151からの無線タグ情報読み取り手順を表すフローチャートである。
この図12において、まず、ステップS90において、図8のフローチャートにおけるステップS2で決定した通信プロトコルの使用順序に基づき、今回の通信で使用する通信プロトコルを設定する。
その後、ステップS110において、無線タグ回路素子Toからの応答がない場合にリトライを行う回数(アクセス試行回数)をカウントする変数Nを0に初期化する。
そして、ステップS120において、先のステップS90で設定した通信プロトコルに基づき特定の無線タグ回路素子Toに記憶された情報を読み出す「Scroll ID」コマンドを制御回路202に出力する。これに応じて制御回路202でアクセス情報としての「Scroll
ID」信号が生成されて高周波回路201を介し対応する探索対象の無線タグ回路素子Toに上記通信プロトコルを用いて送信され、返信を促す。
次に、ステップS130において、上記「Scroll ID」信号に対応して探索対象の無線タグ回路素子Toから送信されたリプライ信号(タグID等の無線タグ情報を含む)を、アンテナ10を介して受信し、高周波回路201及び制御回路202を介し取り込む。
次に、ステップS140において、上記ステップS130で受信したリプライ 信号に誤りがないか否かを公知のCRC符号(Cyclic Redundancy Check)を用いて判定する。
判定が満たされない場合はステップS150に移ってNに1を加え、さらにステップS160においてN=5かどうかが判定される。N≦4の場合は判定が満たされずステップS120に戻り同様の手順を繰り返す。
N=5の場合はステップS170に移り、図8のフローチャートにおけるステップS2で決定した通信プロトコルのうち全ての通信プロトコルをアクセス試行したか否かが判断される。全ての通信プロトコルをアクセス試行していない場合にはステップS170の判定が満たされずステップS180に移り、通信プロトコルを、図8のフローチャートにおけるステップS2で決定した使用順序に沿って次のプロトコルに切換え、ステップS110に戻り、同様の手順を繰り返す。
ステップS170で、図8のフローチャートにおけるステップS2で決定した通信プロトコルの全てを用いたアクセスが行われていた場合は、ステップS190に移り、エラー表示信号を、上記表示部5へ出力し対応する読み取り失敗(エラー)表示を行わせるか、又はエラー音声信号を上記音声報知手段7へ出力し対応する音声を発声させ、このフローを終了する。
一方、ステップS140の判定が満たされた場合、探索対象とする無線タグ回路素子Toからの無線タグ情報の読み取り(=対象無線タグTのスキャン)が完了し、このフローを終了する。
以上のルーチンにより、探索対象の無線タグ回路素子Toに対し、対応した最適な通信プロトコルを用いてIC回路部151の無線タグ情報にアクセスし、これを読み出すことができる。
以上において、制御回路202は、各請求項記載の、IC回路部151の情報へアクセスするためのアクセス情報(「Scroll ID」信号等)を生成するアクセス情報生成手段を構成する。また、高周波回路201の送信部32は、アクセス情報生成手段で生成したアクセス情報を、装置側アンテナを介して非接触でタグ側アンテナに送信し、IC回路部の情報へのアクセスを行う情報送信手段を構成する。
また、サーバ207のデータベースDBが、無線タグ情報読み取り装置外に備えられた第2記憶手段を構成し、図7(a)〜(c)に一例を示した通信プロトコル使用頻度情報テーブルがその第2記憶手段に記憶された使用履歴情報に相当する。
また、制御回路202の実行する図8に示したフローのステップS2が、第2記憶手段に記憶された使用履歴情報を取得する使用履歴情報取得手段を構成するとともに、この使用履歴情報取得手段で取得した使用履歴情報に基づき情報送信手段による、装置側アンテナを介して非接触でタグ側アンテナへの送信に使用するための通信プロトコルを決定するプロトコル決定手段をも構成する。また、ステップS4が、アクセス実行後、アクセス結果に応じて第2記憶手段へ情報書き込みを行い前記使用履歴情報を更新するための信号を出力する情報更新手段を構成し、図12のステップS140が、アクセス実行後、IC回路部へのアクセスが成功したか否かの判定を行う判定手段を構成する。
以上のように構成した本実施形態において、対象となる無線タグTを探索する際には、操作者がタグID等の無線タグ回路素子Toに係わる情報を入力すると、これに対応して制御回路202で生成されたアクセス情報(この例ではScroll ID信号)が、アンテナ10より無線タグ回路素子Toのアンテナ152へ送信され、IC回路部151へアクセス(読み取り)が行われる。このとき、制御回路202は、サーバ207より取得した使用履歴情報(特にこの例では当該操作者のユーザIDごとの使用履歴情報)に応じて無線タグ回路素子Toとの通信に使用する通信プロトコルを決定する。これにより、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子Toに対し通信を行う(言い換えればスキャンを行う)場合であっても、それまでの過去の実際の使用頻度等の使用履歴情報に応じ当該操作者無線タグ回路素子Toに合致した通信プロトコルを決定し、確実に通信を行ってタグID等を含む無線タグ情報を読み取ることができる。
また、特にこの実施形態では、複数の通信プロトコルが使用可能とされているスキャナ200に対し、制御回路202がサーバ207の使用履歴情報に基づきその複数の通信プロトコルの使用順序(試行順序)を決定する(上記の例では使用頻度が高いほど先の順番にて試行する)ことにより、複数プロトコルのうち通信対象の無線タグ回路素子Toに合致したプロトコルを効率よく迅速に見つけ出 し使用することができる。
また、特にこの実施形態では、操作者が操作部6で操作入力したユーザIDに応じて制御回路202がそのユーザID情報を含む問い合わせ信号をサーバ207へ送信して対応する使用履歴情報を取得する。これにより、1つのスキャナ200を異なる操作者(ユーザ)が交代して使用する場合であっても、速やかにかつ容易に各ユーザに対応した最適な通信プロトコルを用いて情報通信を行うことができる。
更に、この実施形態では特に、制御回路202で決定した通信プロトコルでアクセスを実行するごとに、当該アクセスにおける通信プロトコルの使用実績を新たな使用履歴としてサーバ207のデータベースDBに積み上げることで、使用履歴情報を常に最新のものとすることができる。このとき特に、アクセスが成功した場合にのみ、データベースDBの使用履歴情報を更新し、アクセスが失敗したときには使用履歴としてカウントしないことにより、アクセス成功した場合のみを正確に使用履歴情報として積み上げることができる。
なお、上記の例ではサーバ207から制御回路202へプロトコル使用頻度情報を入力し制御回路202側でそれに基づき通信プロトコル使用順序を決定したが、これに限られない。すなわち、制御回路202から問い合わせがあった段階でサーバ207が当該ユーザに関わる通信プロトコル使用順序まで決定し、その決定した使用順序を制御回路202へ送信するようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
さらに、本発明は、上記実施形態に限られず、その趣旨と技術思想の範囲を逸脱しない範囲で更に種々の変形が可能である。以下その変形例を説明する。
(1)スキャナ使用場所に対応した使用履歴情報を用いる場合
上記実施形態においては、操作者情報としてのユーザIDに基づき、これに対応する使用履歴情報がサーバ207で検索され、これに基づきスキャナ200側で通信プロトコルを決定したが、これに限られない。すなわち、使用履歴決定因子としてのスキャナ200の(使用に供された)位置情報に対応する使用履歴情報が予めデータベースDBに蓄積格納されており、通信時に操作部6より入力された位置情報(場所名等)に基づき、これに対応する使用履歴情報がサーバ207で検索され、これに基づきスキャナ200側で通信プロトコルを決定するようにしてもよい。
図13(a)〜(c)は、本変形例においてサーバ207のデータベース内に格納保持されている上記ユーザID情報と通信プロトコル使用頻度情報との相関(通信プロトコル使用頻度情報テーブル)を表す図であって上記実施形態の図7に対応する図であり、この例では、3つの場所(部屋1、部屋2、部屋3)毎の通信プロトコル使用頻度情報を表している。横軸には、上記図7と同様、通信プロトコルの種類(この例では、5種類の通信プロトコル;a、b、c、d、e)をとって表わしており、縦軸には、その使用頻度をとって表わしている。
図13(a)は、部屋1においてスキャナ200が使用された場合の例を表しており、図示のように、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルd、プロトコルe、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、後述するように、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルb→c→d→e→aの順でアクセスを行う)。
図13(b)は、部屋2においてスキャナ200が使用された場合の例を表しており、図示のように、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルe、プロトコルd、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、後述するように、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルb→c→e→d→aの順でアクセスを行う)。
図13(c)は、部屋3においてスキャナ200が使用された場合の例を表しており、図示のように、プロトコルd、プロトコルb、プロトコルe、プロトコルc、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、後述するように、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルd→b→e→c→aの順でアクセスを行う)。
図14は、本変形例におけるスキャナ200に備えられた制御回路202のCPU202Aが実行する制御手順を表すフローチャートであり、上記図8に対応する図である。
図14において、例えば操作部6においてユーザID及び探索対象の無線タグ回路素子Toに係わる情報(例えばタグID等)が入力され、さらに位置情報(場所名等)が入力され(あるいは各場所に設けられた無線タグTにより場所情報・位置情報を読み込むようにしたり、GPS等により自動検知するようにしてもよい)、スキャナ200による無線タグTのスキャン操作(言い換えればタグ情報読み取り操作)が開始されるとこのフローが開始される。
まず、図8のステップS1に対応するステップS1′で、操作部6からの上記ユーザID及び位置情報を入力し、その場所識別(判定)が行なわれる。
その後、上記ステップS2に対応するステップS2′に移り、上記ステップS1′で判定されたスキャナ使用場所に関する通信プロトコル使用頻度情報についてサーバ207に対し問合せ信号を出力し、これに応じてサーバ207から送られてきた通信プロトコル使用頻度情報に基づき、対応する通信プロトコル(の使用順序)を決定する。
次に、上記ステップS3に対応するステップS3′に移り、ステップS2′で決定した通信プロトコルを使用して、無線タグ回路素子ToのIC回路部151の無線タグ情報にアクセスする。なおこのステップS3′の詳細は、例えば前述の図12と同じ手順で足りるので、詳細な説明を省略する。
そして、上記ステップS4に対応するステップS4′に移り、上記ステップS3′において使用した通信プロトコルについて、その新たな使用実績(使用頻度)である旨をサーバ207に送信し、これによってサーバ207にて対応する使用履歴情報が更新される。
図15は、上記ステップS1′の詳細手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図9に相当する図である。
図15において、まずステップS11′において、上記操作部6等からの上記位置情報信号を入力(識別)する(制御回路202のRAM202C内に一旦記憶してもよい)。
その後ステップS12′において、上記ステップS11′で入力した信号に対し所定の処理(必要に応じ演算、分析、抽出等を含む)を行なうことにより、スキャナ200の位置情報を取得する。
そして、ステップS13′に移り、取得したスキャナ位置情報を制御回路202のRAM202C内に記憶させる。
図16は、図14に示したステップS2′の詳細手順を表す手順を示すフローチャートであり、上記実施形態における図10に対応する図である。
まず、上記ステップS21に対応するステップS21′において、上記ステップS13′においてRAM202Cに記憶させたスキャナ200の位置情報を読み出す。
そして、上記ステップS22に対応するステップS22′で、読み出されたスキャナ位置情報に対応するプロトコルの問合せ信号をサーバ207に出力する。
その後、上記ステップS23に対応するステップS23′において、上記実施形態のステップS22及びステップS23と同様、上記ステップS22′の問い合わせ信号に応じてサーバ207から出力された、当該スキャナ位置情報に対応するプロトコルの使用頻度情報が読み出される。このとき読み出される情報は、先に図13に示した通信プロトコル使用頻度情報であり、例えばステップS13′で読み出したスキャナ位置情報が部屋1であった場合には、図13(a)に示した内容が入力される。入力データ形式は、例えば各プロトコルa,b,c,d,eの使用頻度の値(絶対値又は相対値)そのものでもよいし、それらの使用頻度順位でもよい。
そして、上記ステップS24に対応するステップS24′に移り、ステップS23′で入力された上記通信プロトコルの使用頻度情報に基いて、使用頻度が高い順に通信プロトコルの使用順序を決定する。すなわち例えば、スキャナ200の位置が部屋1の場合では、通信プロトコルb→c→d→e→aの順となり、部屋2の場合では、通信プロトコルb→c→e→d→aの順となり、部屋3の場合では、通信プロトコルd→b→e→c→aの順となる。このステップS24′が終了すると、このフローを終了し、上記ステップS3′へ移る。
なお、上記において、図13(a)〜(c)に一例を示した通信プロトコル使用頻度情報テーブルが、各請求項記載の、第2記憶手段に記憶された使用履歴情報に相当する。また、制御回路202の実行する図14に示したフローのステップS2′が、第2記憶手段に記憶された使用履歴情報を取得する使用履歴情報取得手段を構成するとともに、この使用履歴情報取得手段で取得した使用履歴情報に基づき情報送信手段による、装置側アンテナを介して非接触でタグ側アンテナへの送信に使用するための通信プロトコルを決定するプロトコル決定手段をも構成する。またステップS4′が、アクセス実行後、アクセス結果に応じて第2記憶手段へ情報書き込みを行い使用履歴情報を更新するための信号を出力する情報更新手段を構成する。
本変形例においても、上記実施形態同様の効果を得る。
すなわち、制御回路202がスキャナ200の位置情報に基づいて無線タグ回 路素子Toとの通信に使用する通信プロトコルを決定するので、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子Toに対し通信を行う場合であっても、その場所で通常ユーザが無線タグ回路素子Toについて使用する通信プロトコルの過去の使用履歴情報(=使用傾向等)に応じ通信プロトコルを決定し、当該無線タグ回路素子Toに合致した通信プロトコルを用いて確実に通信を行うことができる。
このとき、特に本変形例では、複数の通信プロトコルが使用可能とされているスキャナ200側に対し、制御回路202が上記使用履歴情報に基づきその複数の通信プロトコルの使用順序(試行順序)を決定する(上記の例では使用頻度が高いほど先の順番にて試行する)ことにより、複数プロトコルのうち通信対象の無線タグ回路素子Toに合致したプロトコルを効率よく迅速に見つけ出し使用することができる。
更に、本変形例では特に、制御回路202で決定した通信プロトコルでアクセ スを実行するごとに、上記同様新たな使用履歴としてサーバ207のデータベースDBに積み上げることで、使用履歴情報を常に最新のものとすることができる。また、アクセスが失敗したときには使用履歴としてカウントしないことで、アクセス成功した場合のみを正確に使用履歴情報として積み上げることができる。
なお、この変形例でも、上記同様、サーバ207から制御回路202へプロトコル使用頻度情報を入力し制御回路202側でそれに基づき通信プロトコル使用順序を決定するのに限られず、制御回路202から問い合わせがあった段階でサーバ207が当該ユーザに関わる通信プロトコル使用順序まで決定し、その決定した使用順序を制御回路202へ送信するようにしてもよい。この場合も同様の効果を得る。
(2)スキャナ使用時刻に対応した使用履歴情報を用いる場合
上記(1)の変形例においては、スキャナ200の位置情報に基づき、これに対応する使用履歴情報がサーバ207で検索され、これに基づきスキャナ200側で通信プロトコルを決定したが、これに代えて、使用履歴決定因子としてのスキャナ200の使用に供された時刻情報(年・時・分・秒のみならず、季節、時期等も含む)に対応する使用履歴情報を予めデータベースDBに蓄積格納しておき、通信時に操作部6より入力された時刻情報(あるいは制御回路202内に設けたタイマーで検出した時刻情報)に基づき、これに対応する使用履歴情報がサーバ207で検索され、これに基づきスキャナ200側で通信プロトコルを決定するようにしてもよい。
図17(a)〜(c)は、本変形例においてサーバ207のデータベース内に格納保持されている上記時刻情報と通信プロトコル使用頻度情報との相関(通信プロトコル使用頻度情報テーブル)を表す図であり、この例では、3つの時期(時期A:4月〜7月、時期B:8月〜11月、時期C:12月〜3月)毎の通信プロトコル使用頻度情報を表している。横軸には、上記図7と同様、通信プロトコルの種類(この例では、5種類の通信プロトコル;a、b、c、d、e)をとって表わしており、縦軸には、その使用頻度をとって表わしている。
図17(a)は、時期Aにおいてスキャナ200が使用された場合の例を表しており、図示のように、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルd、プロトコルe、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている。この場合、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルb→c→d→e→aの順でアクセスを行う。
図17(b)は、時期Bにおいてスキャナ200が使用された場合の例を表しており、図示のように、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルe、プロトコルd、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている。この場合、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルb→c→e→d→aの順でアクセスを行う。
図17(c)は、時期Cにおいてスキャナ200が使用された場合の例を表しており、図示のように、プロトコルd、プロトコルb、プロトコルe、プロトコルc、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている。この場合、スキャナ200側では使用頻度が高い通信プロトコルd→b→e→c→aの順でアクセスを行う。
なお、本変形例におけるスキャナ200に備えられた制御回路202のCPU202Aが実行する制御手順は、図14等に表したフローの制御手順における位置情報を時刻情報に置換しただけのもので足りるので、説明を省略する。
本変形例においても、上記実施形態同様の効果を得る。
すなわち、制御回路202がスキャナ200の使用時刻(時期)情報に基づいて無線タグ回路素子Toとの通信に使用する通信プロトコルを決定するので、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子Toに対し通信を行う場合であっても、その時刻(時期)に通常ユーザが無線タグ回路素子Toについて使用する通信プロトコルの過去の使用履歴情報(=使用傾向等)に応じ通信プロトコルを決定し、当該無線タグ回路素子Toに合致した通信プロトコルを用いて確実に通信を行うことができる。
なお、上述した実施形態、(1)の変形例、(2)の変形例における使用履歴情報の手法を適宜組み合わせてもよい。例えば、上記実施形態と(1)の変形例との組み合わせの場合、サーバ207内にユーザのスキャナ使用場所ごとに使用履歴情報(Aさんが部屋1で使用したときの通信プロトコル、Aさんが部屋2で使用したときの通信プロトコル、等)を蓄積しておき、スキャナ開始時におけるユーザIDと場所情報とに応じて当該使用履歴情報を取得し、これに応じて通信プロトコルを決定するようにしてもよい。その他の組み合わせについても同様である。これらの場合も、上記同様、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子Toに対しスキャンを行う場合であっても、それに合致した通信プロトコルを決定し、確実に通信を行ってタグID等を含む無線タグ情報を読み取れるという本発明本来の効果を得ることができる。
(3)特定の通信プロトコルに優先決定因子を設定する場合
すなわち、以上においては、使用履歴情報を取得してこれにそのまま対応して通信プロトコルの試行順序を決定したが、これに限られず、特定のある通信プロトコルに対し何らかの優先決定因子を設定するようにしても良い。その手法としては種々考えられるが、サーバ207より取得した使用履歴情報の値に対し、特定の通信プロトコルについて上記優先決定因子としての所定のウェイト(重み)を乗じる重み付け計算を行い、この重み付け後の使用履歴情報値に基づいて通信プロトコルの試行順序を決定しても良い。
図18は、そのようなウェイトの一例を表しており、スキャナ200が使用さ れる一年のうちの時期(時刻情報のひとつ)に応じて上述した通信プロトコルa〜eのうち特定のものに上記ウェイト付けを行う例を表している。図示のように、この例では、1月1日〜15日の年始めにおいては通信プロトコルaの使用履歴情報値を2倍とする重み付けを行い(言い換えれば通信プロトコルaの優先度を上げるように優先決定因子を決定し)、3月1日〜31日の年度末においては通信プロトコルbの使用履歴情報値を4.5倍とする重み付けを行い(言い換えれば通信プロトコルbの優先度を上げるように優先決定因子を決定し)、12月10日〜31日の年末においては通信プロトコルaの使用履歴情報値を1.5倍とする重み付けを行い、その他についてはすべて重み付けを行わない(=ウェイト値を1とする)。
図19(a)及び図19(b)は、そのような重み付けによる使用履歴情報値の変化(優先度の変化)の一例を表す図である。まず図19(a)は、上記実施形態において説明した前述の図7(a)と同等の図であり、すなわち、ユーザAさんに対応してサーバ207から取得した使用履歴情報(使用頻度情報)が、プロトコルb、プロトコルc、プロトコルd、プロトコルe、プロトコルaの順に使用頻度が高くなっている(この結果、このままではスキャナ200側では通信プロトコルb→c→d→e→aの順でアクセスを行うこととなる)状態を表している。
ここで、このようにしてユーザAさんがスキャナ200を操作した時期が、1月1日〜15日の年始め時期に該当していたとすると、図18の「年始め」の欄におけるウェイト設定に基づき、通信プロトコルa,b,c,d,eのうち、通信プロトコルaだけが使用頻度値が2倍に重みづけられる。この結果、図19(a)に示された使用頻度値分布は、図19(b)に示されるように変化し、プロトコルaがプロトコルbの次に使用頻度値が高くなる結果、全体では、プロトコルb、プロトコルa、プロトコルc、プロトコルd、プロトコルeの順に使用頻度が高くなるように変化する。この結果、スキャナ200側では通信プロトコルb→a→c→d→eの順でアクセスを行うこととなる。
図20は、上記ウェイトの他の例を表しており、スキャナ200を使用する操作者のランク(操作者情報のひとつ)に応じて上述した通信プロトコルa〜eのうち特定のものに上記ウェイト付けを行う例を表している。図示のように、この例では、操作者がパート従業員である場合には通信プロトコルaの使用履歴情報値を2倍とする重み付けを行い(言い換えれば通信プロトコルaの優先度を上げるように優先決定因子を決定し)、操作者がアルバイト従業員である場合には通信プロトコルaの使用履歴情報値を1.5倍とする重み付けを行い(言い換えれば通信プロトコルaの優先度を上げるように優先決定因子を決定し)、操作者が正社員である場合には通信プロトコルbの使用履歴情報値を3倍とする重み付けを行い(言い換えれば通信プロトコルbの優先度を上げるように優先決定因子を決定し)、操作者が役員である場合には通信プロトコルcの使用履歴情報値を5倍とする重み付けを行い(言い換えれば通信プロトコルcの優先度を上げるように優先決定因子を決定し)、その他についてはすべて重み付けを行わない(=ウェイト値を1とする)。
図示は省略するが、このような操作者のランクに対応した形でも、上述したのと同様に、サーバ207から取得した通信プロトコルa〜eそれぞれの使用頻度値のうち特定のものにウェイト付けを行うことで、プロトコルa〜e全体で見たときの使用頻度値の高い順番を変化させることができる。
これらのような特定の通信プロトコルに優先決定因子を設定する変形例において、スキャナ200に備えられた上記制御回路202のCPU202Aが実行する制御手順のうち、上記実施形態と異なるのは、図8のステップS2において、図10に示されたプロトコル決定手順に代えて図21に示すプロトコル決定手順を実行することである。
図21において、図10と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。この図21では、図10におけるステップS23とステップS24との間に、ステップS25とステップS26とが新たに加入されている。すなわち、ステップS21でユーザID情報を読み出し、ステップS22でこれに対応するプロトコル問い合わせ信号をサーバ207へ出力し、ステップS23で対応する使用頻度情報をサーバ207より取得する。
本変形例では、その後ステップS25に移り、上記図18や図20に例示したようなウェイトテーブル(これらテーブルは例えば制御回路202内のRAM202Cや不揮発性メモリ202E等に予め記憶されている)のうち上記ステップS23で取得した使用頻度情報に対応するものを参照し、例えば各通信プロトコルに乗じるべきウェイト値がそれぞれいくつであるかを決定する。
そしてステップS26でその決定したウェイト値を各使用頻度情報に乗じる。
その後のステップS24は図10と同様であり、上記ステップS26にてウェイト値が乗じられた後の各通信プロトコルの使用頻度情報値に基き、使用頻度が高い順に通信プロトコルの使用順序を決定し、このフローを終了する。
以上において、ステップS25が、各請求項記載の、複数の通信プロトコルの使用順序の決定の際、特定の通信プロトコルに対する優先決定因子を設定する設定手段を構成する。
なお、上記のように、通信プロトコルの使用順序を決定する根拠となる使用頻度情報値についてウェイト値によって増減を行うのでなく、使用頻度情報値に基づいて通常通り決定された通信プロトコルの使用順序自体について、特定の通信プロトコルを所定順序だけ繰り上げるあるいは繰り下げる等を行ってもよい。あるいは、それらのようなウェイトを用いた数値的増減だけにも限られず、例えば特定の通信プロトコルを(ある所定の時期的条件、場所的条件等が満足されたことを条件として)無条件に使用順序第1位(あるいはそれ以外の所定順位)とするようなことも考えられる。いずれにしても、特定の通信プロトコルに対して、それ以外の通信プロトコルよりも優先的に取り扱う優先決定因子を設定するようにすればよい。
以上説明したように、本変形例においては、通信プロトコルa〜eのうち特定の通信プロトコルに対し優先決定因子(例えばウェイト等)を設定することにより、通常の使用履歴情報により決定される通信プロトコル使用順序に対しさらにその優先決定因子を参酌した態様で使用順序を決定することが可能となり、応用性を高め、操作者の利便性を向上することができる。
なお、上記の例では優先決定因子としてのウェイトが図18や図20に示したように所定の記憶手段(前述の例ではRAM202Cや不揮発性メモリ202E)に固定的に設定記憶されていたが、これに限られず、例えば操作部6からの入力操作信号に応じて可変に設定できるようにしてもよい。このように優先決定因子を操作信号で可変設定可能とすれば、さらに操作者の利便性を向上することができる。
また、上記優先決定因子のさらなる拡張として、図12に示したリトライ回数をその優先決定因子(例えばウェイト等)によって可変としてもよい。例えば前述の図19(a)及び図19(b)を用いて説明した例で言えば、ユーザAさんがスキャナ200を操作した時期が1月1日〜15日の年始め時期に該当し、図18に基づき通信プロトコルaだけが使用頻度値が2倍とされ、スキャナ200側で通信プロトコルb→a→c→d→eの順でアクセスを行うとき、上記2倍のウェイト値に応じて、通信プロトコルaでアクセスを行うときには図12のステップS160のリトライ回数が2倍となる(すなわちN=10回となるまでリトライする)ようにしてもよい(リトライ決定手段)。
このように、通信プロトコルに対する優先順序づけに対応して無線タグ回路素子Toへのアクセス失敗時のリトライ(再試行)回数を変化させることにより、優先度の高い(上記の例ではウェイトが大きい)ものはリトライ回数Nを多くし優先度の低い(上記の例ではウェイトが小さい)ものはリトライ回数Nを少なくする等の制御が可能となるので、さらに応用性を高め、操作者の利便性を向上することができる。
(4)スキャナ200内にデータベースを備える場合
すなわち、上記実施形態及び(1)〜(3)の変形例においては、スキャナ200外のサーバ207にデータベースDBが備えられていたが、このデータベースDBをスキャナ200側に備えるようにしてもよい。この場合、データベースDBは、例えば制御回路202の第1記憶手段としての不揮発性メモリ202E(前述の図6参照)に備えられている。
この場合、上記スキャナ200内のデータベースDBに、前述した図7に一例 を示したような操作者情報と通信プロトコル使用頻度情報との相関(通信プロトコル使用頻度情報テーブル)が格納されている。そして、操作部6で操作入力されたユーザIDに応じて、制御回路202の上記CPU202Aが対応するテーブルを上記データベースDBより参照して使用し使用履歴情報を取得する。使用履歴情報取得後の処理(書き込み更新を含む)は前述と同様であるので説明を省略する。
本変形例によっても、上記実施形態や(1)〜(3)の変形例と同様の効果を得ることができる。
(5)その他
(通信プロトコルの決定のバリエーション)
以上は、通信プロトコルとして複数種類のものが予め用意され、そのすべてを使用するときの使用(試行)順序を過去の使用履歴に応じて決定して用いる(それら複数種類のものを順次切り替えて試していく)場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、使用履歴に応じて上記複数種類のプロトコル群の中からの一部(少なくとも1つの)プロトコルのみを選択し、その選択されたプロトコルについてのみ上記のように使用履歴に応じて使用順序を決定するようにしてもよいし、複数種類のプロトコル群の中から、使用履歴に応じて1つのプロトコルのみを選択しこれを用いて通信(試行)を行うようにしてもよい。
また、上記のようにして一部を選択しあるいはさらに使用順序を決定した後の通信プロトコルや、上記実施形態のようにして順序を決定した通信プロトコルと、予め固定的に使用順序(例えば必ず第1回目は所定の通信プロトコルで通信を行う、あるいはすべてだめだった場合は前述のエラー表示を出す前に最後に所定の通信プロトコルで通信を行う等)を定めた通信プロトコルとを組み合わせてもよい。
以上のいずれの場合も、少なくとも、通信プロトコルが未知の無線タグ回路素子Toとの通信について全く配慮されずこのような場合にアトランダムに通信プロトコルを試してみるしかなかった従来技術に比べれば、該当する通信プロトコルを確実に探しだし、確実に通信を行える効果を得る。
なお、以上で用いた「Scroll
ID信号」等は、EPC globalが策定した仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
本発明の一実施形態による無線タグ情報読み取り装置(スキャナ)を有する無線タグ情報通信システムを表すシステム構成図である。 図1に示したスキャナの全体概略構造を表す上面図及び図2(a)中I方向からみた矢視図である。 図1に示したアンテナユニットの構造を表す上面図及び図3(a)中II方向からみた矢視図である。 スキャナの探索対象である対象物に関連して取り扱われる無線タグに備えられた無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である 本体ユニット及びアンテナユニットの制御系の構成を表す機能ブロック図である。 図5に示した制御回路の詳細機能を表す機能ブロック図である。 図1に示したサーバのデータべース内に格納保持されている操作者情報と通信プロトコル使用頻度情報との相関を表す図である。 スキャナに備えられた制御回路のCPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。 図8のステップS1の詳細手順を表すフローチャートである。 図8に示したステップS2の詳細手順を表す手順を示すフローチャートである。 図10のフローチャートに関連してサーバのCPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。 図8に示したステップS3のタグ情報アクセスとしての、無線タグ回路素子のIC回路部からの無線タグ情報読み取り手順を表すフローチャートである。 スキャナ使用場所に対応した使用履歴情報を用いる変形例においてサーバのデータベース内に格納保持されているユーザID情報と通信プロトコル使用頻度情報との相関を表す図である。 スキャナに備えられた制御回路のCPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。 ステップS1′の詳細手順を表すフローチャートである。 図14に示したステップS2′の詳細手順を表す手順を示すフローチャートである。 スキャナ使用時刻に対応した使用履歴情報を用いる変形例においてサーバのデータベース内に格納保持されている時刻情報と通信プロトコル使用頻度情報との相関を表す図である。 特定の通信プロトコルに優先決定因子を設定する変形例において、設定される優先決定因子(ウェイト)の一例を表す図である。 重み付けによる使用履歴情報値の変化(優先度の変化)の一例を表す図である。 ウェイトの他の例を表す図である。 特定の通信プロトコルに優先決定因子を設定する変形例において、制御回路のCPUが実行するステップS2の詳細手順を表す手順を示すフローチャートである。
符号の説明
7 サーバ
10 アンテナ(装置側アンテナ)
150 IC回路部
151 アンテナ(タグ側アンテナ)
200 スキャナ(無線タグ情報読み取り装置)
202 制御回路(アクセス情報生成手段)
202E 不揮発性メモリ(第1記憶手段)
212 送信部(情報送信手段)
DB データベース(第2記憶手段)
T 無線タグラベル
To 無線タグ回路素子

Claims (3)

  1. 所定の情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続され情報の送受信を行うタグ側アンテナを有する無線タグ回路素子の前記タグ側アンテナとの間で無線通信により送受信を行う装置側アンテナ、前記IC回路部の情報にアクセスするアクセス情報を生成するアクセス情報生成手段、このアクセス情報生成手段で生成した前記アクセス情報を前記装置側アンテナを介して非接触で前記タグ側アンテナに送信し、前記IC回路部の情報へのアクセスを行う情報送信手段、及び、前記情報送信手段による前記IC回路部へのアクセス実行後、当該アクセスが成功したか否かの判定を行う判定手段、を備えた無線タグ情報読み取り装置と、
    サーバと、
    を有する無線タグ情報通信システムであって、
    前記無線タグ情報読み取り装置は、
    操作者が、当該操作者に係わる操作者情報、及び、当該無線タグ情報読み取り装置が使用される位置情報、を操作入力可能な操作入力手段と、
    前記操作入力手段で入力された前記操作者情報及び前記位置情報に対応する、前記無線タグ情報読み取り装置が前記無線タグ回路素子にアクセスするときの通信プロトコルの種類の使用頻度である使用履歴情報を問い合わせる問い合わせ信号を前記サーバへ出力する信号出力手段と、
    を有し、
    前記サーバは、
    前記無線タグ情報読み取り装置が過去に複数の操作者により複数の場所で使用されたときの、前記複数の操作者それぞれに係わる複数の操作者情報、及び、当該無線タグ情報読み取り装置が位置していた複数の位置情報、に対応した複数の使用履歴情報を記憶保持する記憶手段と、
    無線タグ情報読み取り装置の前記信号出力手段からの前記問い合わせ信号に応じて、前記操作者情報及び前記位置情報に対応する前記使用履歴情報を前記無線タグ情報読み取り装置へ出力する使用履歴情報出力手段と
    を有し、
    前記無線タグ情報読み取り装置は、
    前記サーバの前記使用履歴情報出力手段から出力された前記使用履歴情報を、取得する使用履歴情報取得手段と、
    前記操作入力手段で入力された前記操作者情報に基づき、前記使用履歴情報取得手段で取得した前記使用履歴情報のうち特定種類の通信プロトコルに対する前記操作者の属性又は所定期間内の使用履歴情報に基づいて、前記特定種類の通信プロトコルの使用を優先させるために乗じられ、前記特定種類の通信プロトコルの使用頻度を高くするウェイト値を設定する設定手段と、
    前記使用履歴情報取得手段で取得され、必要に応じて前記ウェイト値が乗じられた前記使用履歴情報により、前記情報送信手段で用いられる複数の前記通信プロトコルの使用順序を決定するプロトコル決定手段と、
    を有し、
    前記情報送信手段は、
    前記プロトコル決定手段で決定された前記複数の通信プロトコルの使用順序と、前記判定手段でのアクセス成否の判定結果とに応じ、前記通信プロトコルを切り替えて前記アクセスを行い、
    かつ、
    前記無線タグ情報読み取り装置は、さらに、
    前記通信プロトコルを切り替えつつ前記情報送信手段により実行されたアクセスが成功した場合に、当該アクセスにおける前記無線タグ情報読み取り装置が前記無線タグ回路素子にアクセスしたときの通信プロトコルの種類の使用頻度である、新たな使用履歴情報を出力する新使用履歴情報出力手段
    を有しており、
    前記サーバは、さらに、
    前記無線タグ情報読み取り装置の前記新使用履歴情報出力手段から出力された前記新たな使用履歴情報に応じて、前記記憶手段へ情報書き込みを行い当該記憶手段内に記憶された前記使用履歴情報を更新する、使用履歴情報更新手段
    を有している、
    ことを特徴とする無線タグ情報通信システム。
  2. 請求項1記載の無線タグ情報通信システムにおいて、
    前記無線タグ情報読み取り装置は、
    前記設定手段で設定された前記ウェイト値に応じて、前記アクセス時におけるリトライ回数を可変に決定するリトライ決定手段
    をさらに有することを特徴とする無線タグ情報通信システム。
  3. 請求項1又は2記載の無線タグ情報通信システムにおいて、
    前記無線タグ情報読み取り装置の前記設定手段は、
    前記操作入力手段での入力に対応した操作信号に応じて可変に前記ウェイト値を設定する
    ことを特徴とする無線タグ情報通信システム。
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