JP4767232B2 - 排気流路バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気ガスが流通する排気流路に装着される排気流路バルブの構築技術に関するものである。
従来、車両のエンジンから排出される排気ガスが流通する排気流路に、流路切り替え用や流量調整用の排気流路バルブが設置された構成が知られている。例えば、ディーゼルエンジンから排出される排気ガス中のNOx排出量を低減させるべく設置されたEGR装置(排気ガス再循環装置)において、当該排気ガスの還流通路に流路切替バルブを備える構成が公知である(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に記載の流路切替バルブの具体的な構成としては、還流通路を開閉する弁体に連結されたシャフト部材が軸受部を介してバルブ本体に支持され、当該シャフト部材の駆動によって弁体が還流通路の開閉動作を行う構成が一般的である。本構成では、シャフト部材が挿設されるシャフト穴内において軸受部の還流通路側にシールリングを設け、還流通路から軸受部と流入する排気ガスを当該シールリングによってシールすることによって、排気ガス中の組成成分もしくは固形物、例えばPM(パティキュレートマター)中に含まれるカーボンスーツ、SOF(Soluble Organic
Fraction:可溶有機成分)などの微粒子が軸受部に入り込み、バルブ動作に悪影響を及ぼすのを阻止しようとする。
この流路切替バルブのように、排気ガスが流通する排気流路に設置される種々の排気流路バルブにおいては、排気ガス中の組成成分もしくは固形物によって生成される付着物(デポジット)の付着防止性能を高めるべく更なる技術を構築する要請が高い。
特開2002−180914号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、排気ガスが流通する排気流路に設置される排気流路バルブにおいて、排気ガス中の組成成分もしくは固形物によって生成される付着物(デポジット)の付着防止性能を高め、バルブ作動性を向上させるのに有効な技術を提供することを課題とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。これら各請求項に記載の発明は、自動車、船舶、作業用機械などに搭載されるエンジンや、その他の内燃機関に装着される排気流路バルブの構成に適用され得る。本明細書における「排気流路バルブ」は、内燃機関の排気ガスが流通する排気流路に装着される形態のバルブを広く含むものとし、例えば排気ガスの流路を切り替える流路切替用のバルブや、排気ガスの流量を調整する流量調整用のバルブなどが当該排気流路バルブに含まれる。典型的には、自動車や船舶のディーゼルエンジンに装着されるEGR装置(排気ガス再循環装置)において、EGRクーラーの排気ガス流路を切り替える流路切替バルブの構成に本発明を適用することができる。
本発明にかかる排気流路バルブは、内燃機関の排気ガスが流通する排気流路に装着されるバルブであって、バルブ本体、弁体、シャフト部材、シール部材を少なくとも備える。
バルブ本体は、排気ガスが流通する排気流路に連通する連通路が形成された構成を有する。この連通路は、入口ポート及び出口ポートによって構成される。
弁体は、排気ガスが流通する連通路に設けられ、そのバルブ動作によって排気ガスの流路を切り替えたり、排気ガスの流量を調整する機能を有する。弁体がステンレス材料を主体として構成され、バルブ本体がアルミニウム材料を主体として構成される。
シャフト部材は、弁体に連結されバルブ本体に形成されたシャフト穴に挿設されるとともに、当該シャフト穴内に設置された軸受部を介してバルブ本体に支持され、回転駆動される構成を有する。
この排気流路バルブでは、特にバルブ本体の内部に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる撥油性のコーティング処理が施されている。このような構成によれば、撥油性のコーティング処理が施工された部位に、排気ガス中の組成成分もしくは固形物によって生成される付着物(デポジット)が付着しにくくなる。ここでいう「排気ガス中の組成成分もしくは固形物」には、排気ガス中に含まれるPMや、その他の組成成分や含有物を広く包含される。
この排気流路バルブでは、バルブ本体のうち排気ガス流れが及ぶ部位(連通路に繋がる部位)および弁体の外周部に、前記の撥油性のコーティング処理が施されている。このような構成によれば、撥油性のコーティング処理が施工された部位に付着物(デポジット)が付着したとしても、排気ガス流れによって容易に剥離することとなる。
以上のように、本発明によれば、排気ガスが流通する排気流路に設置される排気流路バルブにおいて、バルブ本体の内部のうち排気ガス流れが及ぶ部位および弁体の外周部に撥油性のコーティング処理を施すことによって、排気ガス中の組成成分もしくは固形物によって生成される付着物(デポジット)の付着防止性能を高めることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1を用いて、本発明における「内燃機関」の一実施の形態であるディーゼルエンジン100の構成を説明する。ここで、図1には本実施の形態のディーゼルエンジン100の概略構成が示される。
図1に示すディーゼルエンジン100は、自動車、船舶、作業用機械などに搭載されるディーゼルエンジン(内燃機関)である。このディーゼルエンジン100は、図1に示すように、エンジン本体101、吸気通路103、排気通路105、ターボチャージャー107、EGR装置(排気ガス再循環装置)110等を備えている。
吸気通路103は、エンジン本体101へ吸気される吸気ガスが流通する通路であり、吸気管103a、吸気管103b、吸気マニホールド103cの順で吸気(新気)が流れるように構成されている。ターボチャージャー107を構成するコンプレッサ107aによって、吸気管103a内に吸気(新気)が流入し、コンプレッサ107aを経由して吸気管103b内へと流れる。このコンプレッサ107aは、後述するタービン107bによって駆動されるようになっている。吸気管103b内を流通した吸気(新気)は、後述するEGR管111dを流通した排気ガスと合流して吸気マニホールド103cへと流入し、新気と排気ガスが合流した当該ガスは、エンジン本体101の各気筒へ吸気されることとなる。
排気通路105は、エンジン本体101から排気された排気ガスが流通する通路であり、排気マニホールド105a、排気管105b、排気管105cの順で排気ガスが流れるように構成されている。エンジン本体101の各気筒から排気マニホールド105aへ流入した排気ガスは、そのほとんどが排気管105bを通じてタービン107b側へと流れ、タービン107bを回転させたのち、排気管105cを通じて排気ガス浄化装置(図示省略)へと流入する。一方、排気マニホールド105aへ流入した排気ガスは、その一部がEGR装置110のEGR通路111側へと分岐して流れる。
EGR装置110は、排気ガスをディーゼルエンジン100の吸気系に再循環させるEGR(Exhaust Gas
Recirculation:排気ガス再循環)機能を有する装置であり、EGR通路111、EGRクーラー113、制御部(コントローラ)115、EGRクーラー切替バルブ120等を備えている。このEGR装置110が、本発明における「EGR装置」を構成する。
EGR通路111は、エンジン本体101から排気された排気ガスが流通する通路であり、EGR管111a、このEGR管111aが分岐したEGR冷却管111b及びEGRバイパス管111c、これらEGR冷却管111b及びEGRバイパス管111cが合流したEGR管111dによって構成されている。このEGR通路111が、本発明における「排気流路」に対応している。
排気ガスが流通する排気流路であって、EGR管111aがEGR冷却管111bとEGRバイパス管111cとに分岐する箇所には、EGRクーラー切替バルブ120が設置されている。このEGRクーラー切替バルブ120が、本発明における「排気流路バルブ」に相当する。このEGRクーラー切替バルブ120は、EGR運転時において、制御部115からの制御信号によって制御され、エンジン本体101から排気された排気ガスをEGR冷却管111bとEGRバイパス管111cとに切り替えて供給可能な構成になっている。EGR冷却管111bには、EGR冷却管111bを流れる排気ガスの冷却を冷却水を用いて行う排気ガス冷却用のEGRクーラー113が設置されている。このように、制御部115がEGRクーラー切替バルブ120を制御することによって、EGRクーラー113において冷却される排気ガス量が変わり、結果としてEGR管111dを流通して吸気と合流する排気ガスの温度が制御されることとなる。なお、EGR冷却管111bが本発明における「EGR冷却管」に対応しており、EGRバイパス管111cが本発明における「EGRバイパス管」に対応しており、EGRクーラー113が本発明における「EGRクーラー」に対応している。
次に、上記EGRクーラー切替バルブ120の詳細な構成及び動作を図2〜図9を用いて説明する。
まず、図2〜図4を参照しながら、EGRクーラー切替バルブ120の全体的な構成を説明する。図2には、図1中のEGRクーラー切替バルブ120の外観が示され、図3には、図2中のEGRクーラー切替バルブ120を側面からみた様子が示される。また、図4には、図2中のEGRクーラー切替バルブ120のA−A線断面における内部構造が示される。
図2及び図3に示すように、EGRクーラー切替バルブ120は、空冷用の空冷フィン121dを備えるバルブ本体(ボデー)121の内部に、弁体(バルブ)122が設けられている。バルブ本体121は、例えばアルミニウム材料を主体として構成される。このバルブ本体121が、本発明における「バルブ本体」に対応している。
弁体122は、シャフト123を介してバルブ本体121側に支持されており、このシャフト123は、レバー124及びロッド125を介してアクチュエータ126に接続されている。この弁体122は、例えばフェライト系やオーステナイト系のステンレス材料を主体として構成される。この弁体122が、本発明における「弁体」に対応している。
アクチュエータ126は、特に図示しないものの、内部にダイヤフラムを設けたダイヤフラム室を有し、当該ダイヤフラム室に負圧管126aを通じて負圧が付与される構成になっている。このアクチュエータ126に負圧が付与されると、ロッド125が図3中の矢印10方向に駆動され、また負圧をパージし大気圧のときは当該ロッド125が矢印12方向に駆動され、これによりシャフト123は図3中の矢印20方向あるいは矢印22方向に回転駆動されることとなる。なお、シャフト123を駆動するアクチュエータとしては、本実施の形態のような負圧式のアクチュエータ126以外に、電動機や電磁ソレノイドなどの電動式のアクチュエータを用いることもできる。
ここで、図4に示すように、バルブ本体121の内部には、EGR管111aに連通する入口ポート121a、第1出口ポート121b及び第2出口ポート121cが形成されている。これら入口ポート121a、第1出口ポート121b及び第2出口ポート121cによって、本発明における「連通路」が構成される。弁体122は、この連通路に設けられており、シャフト123に対応した箇所から2つの弁翼片122a及び122bが延在する構成になっている。これら弁翼片122a及び122bによって略L字形が形成される。弁翼片122aと弁翼片122bとの狭角(内角)は、90度未満の所定角度、例えば80度に設定される。上記構成のアクチュエータ126を介して弁体122が回転駆動されることによって、当該弁体122は第1の切り替え状態(図4中の弁体122の実線位置)と、第2の切り替え状態(図4中の弁体122の二点鎖線位置)とに切り替え動作される。
第1の切り替え状態(弁体122が図4中の実線で示す位置に設定された状態)では、弁体122の弁翼片122bが隔壁121eに当接し、EGR冷却管111bに接続された第1出口ポート121bが、弁体122の弁翼片122aによって閉鎖される。これにより、EGR管111aを流れる排気ガスは、第1の切り替え状態において入口ポート121a及び第2出口ポート121cを通じてEGRバイパス管111cへ流入する。この第1の切り替え状態は、例えば冷却水温度が低いエンジン始動時や寒冷時において形成され、排気ガスをEGRクーラー113を通さずにEGRバイパス管111cを通して直接吸気マニホールド103c側に再循環させる。
一方、第2の切り替え状態(弁体122が図4中の二点鎖線で示す位置に設定された状態)では、弁体122の弁翼片122aが隔壁121eに当接し、EGRバイパス管111cに接続された第2出口ポート121cが、弁体122の弁翼片122bによって閉鎖される。これにより、EGR管111aを流れる排気ガスは、第2の切り替え状態において入口ポート121a及び第1出口ポート121bを通じてEGR冷却管111bへ流入する。この第2の切り替え状態は、例えば冷却水温度が所定温度以上に上昇した時において形成され、排気ガスをEGRクーラー113を通して吸気マニホールド103c側に再循環させる。
次に、図5〜図9を参照しながら、EGRクーラー切替バルブ120における摺動部シール構造を説明する。ここで、図5は、図3中のEGRクーラー切替バルブ120のB−B線断面における構造を示す図であり、図6は、図5中のEGRクーラー切替バルブ120の部分拡大図である。また、図7には本実施の形態の第1シールリング128の平面視における形状が示され、図8には本実施の形態の第2シールリング129の平面視における形状が示され、図9には本実施の形態の第3シールリング130の平面視における形状が示される。
図5及び図6に示すように、本発明における「シャフト部材」としてのシャフト123は、弁体122に連結され、バルブ本体121に形成されたシャフト穴121f(本発明における「シャフト穴」に対応)に挿設されるとともに、当該シャフト穴121f内に設置された軸受ブッシュ127を介してバルブ本体121に支持される構成になっている。この軸受ブッシュ127は、シャフト穴121f内におけるシャフト123の摺動領域であり、例えば銅系焼結材を主体として構成される。この軸受ブッシュ127が、本発明における「軸受部」に対応している。
本実施の形態では、EGRクーラー切替バルブ120の摺動部シール構造が、第1シールリング128、第2シールリング129、第3シールリング130、溝部123aを用いて構成されている。なお、この摺動部シール構造は、排気ガス中の組成成分、例えばPM(パティキュレートマター)中に含まれるカーボンスーツ、SOF(Soluble Organic
Fraction:可溶有機成分)などの微粒子(以下、「PM」という)がシャフト穴121fに流入するのを阻止する機能を有する。
第1シールリング128及び第2シールリング129は、シャフト穴121f内において軸受ブッシュ127より弁体122側(図6中の右側)のシャフト外周に設置される。本実施の形態では、第2シールリング129の両側に左右一対の第1シールリング128,128が配置されており、シャフト穴121f内には計3段(3層)のシール部材が介在する構成になっている。これら第1シールリング128及び第2シールリング129は、固形物のシールを行うべく、シャフト穴121f内における排気ガスの流れに対し交差する方向に延在する部位を有する。これら第1シールリング128及び第2シールリング129が、本発明の請求項3における「別のシール部材」、また本発明の請求項6における「シール部材」に対応している。これら第1シールリング128や第2シールリング129の設置数は、図6に示す例に限定されず、必要に応じて適宜変更可能である。
第3シールリング130は、バルブ本体121のボア部(排気ガス通路)において弁体122の両側に形成されるシャフト穴121f,121fをボア部側(入口ポート121a側)から塞ぐ(遮へいする)ように設置される。この第3シールリング130は、PMのシールを行うべく、シャフト123に対し交差する方向に延在する部位を有する。この第3シールリング130は、本発明の請求項1における「シール部材」に対応している。
これら第1シールリング128、第2シールリング129、第3シールリング130は、いずれも例えばフェライト系やオーステナイト系のステンレス材料を主体として構成される。
また、本実施の形態では、図7〜図9に示すように、これら第1シールリング128、第2シールリング129、第3シールリング130は、各シールリングを識別可能とするべく、互いに異なる形状を有する構成になっている。具体的には、第1シールリング128は、その外周面が2面カットされた2面カット部128aを有し(図7参照)、第2シールリング129は、その内周面が2面カットされた2面カット部129aを有し(図8参照)、第3シールリング130は、2面カット部128a,129aのような部位を有していない(図9参照)。これにより、EGRクーラー切替バルブ120の製造過程において、各シールリングを容易に識別することが可能とされる。
図6に戻って、シャフト123の溝部123aは、第1シールリング128及び第2シールリング129と、第3シールリング130との間において、第1シールリング128及び第2シールリング129より第3シールリング130側に設けられ、シャフト123の軸周を凹状に加工した構成を有する。この溝部123aは、軸受ブッシュ127へ向かう排気ガスの流れに関して、第3シールリング130の下流に配置される。この溝部123aは、シャフト123の軸周まわりに連続的(例えば線状)に形成された溝であり、第3シールリング130の下流に流入したPMを貯留可能な貯留容量を備える。この溝部123aが本発明における「貯留領域」、「溝部」に対応している。当該溝部123aの形状や貯留容量等は、排気ガス中のPMの濃度等に基づいて適宜設定されるのが好ましい。なお、本実施の形態では、この溝部123aにかえて、軸周まわりに非連続的(例えば点状ないし穴状)に形成された貯留領域を用いてもよい。また、本実施の形態では、この溝部123aを、シャフト123の軸方向(延在方向)に関して1段または複数段設けることができる。
また、本実施の形態では、バルブ本体121の内部、弁体122の外周部、第3シールリング130の外周部に撥油性のコーティング処理が施されている。この撥油性のコーティング処理が、本発明における「撥油性のコーティング処理」に対応している。当該コーティング処理としては、フッ素変性シリコーン、無機ケイ素樹脂、フルオロシリコーン、フルオロシリコーン及びシリコーン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などを適宜用いることができる。当該撥油性のコーティング処理は、EGRクーラー切替バルブ120を構成する各構成部材の必要部位に適宜施工することができる。
本実施の形態では、EGRクーラー切替バルブ120の上記構成の摺動部シール構造により以下のような作用効果を奏することとなる。
すなわち、本実施の形態では、バルブ本体121のボア部において弁体122の両側に形成されるシャフト穴121f,121fをボア部側から塞ぐように第3シールリング130を設けることにより、排気ガス中のPMがシャフト穴121f,121f内に入り込むのを防止することが可能となる。特に、本実施の形態のように、シャフト穴121f,121fの外部において当該シャフト穴121f,121fをボア部側から塞ぐようにしてシャフト穴121f,121f内に入り込もうとするPMの流れを遮へいする構成は、一旦シャフト穴121f,121f内に入り込んだPMの流れを遮へいする構成に比して、当該PMのシャフト穴121f,121f内への流入をより確実に阻止するのに有効である。また、弁体122の両側に第3シールリング130を設けることにより、弁体122のスラスト方向(図5ないし図6中の左右方向)に関する位置を安定させることができ、当該弁体122によるバルブシール性を安定させることが可能となる。
また、本実施の形態では、第3シールリング130に加えて、当該第3シールリング130の下流に溝部123aを配置したため、第3シールリング130の下流に流入した排気ガス中のPMに含まれる例えばカーボンスーツが溝部123aに貯留される。これにより、溝部123aの下流の軸受ブッシュ127にPMに含まれるカーボンスーツが入り込むのを防止することが可能となる。
更に、本実施の形態では、シャフト穴121f,121f内において溝部123aの下流に第1シールリング128及び第2シールリング129を設けたため、PMが溝部123aの下流に入り込んだとしても、当該PMが軸受ブッシュ127へ入り込もうとするのを、第1シールリング128及び第2シールリング129によって阻止することが可能となる。
また、本実施の形態では、バルブ本体121の内部、弁体122の外周部、第3シールリング130の外周部などに撥油性のコーティング処理を施工しているため、当該コーティング処理が施工された部位に、PMによって生成される付着物(デポジット)が付着しにくくなり、また付着したとしても排気ガス流れによって容易に剥離することとなる。また、バルブ本体121の内部、弁体122の外周部に撥油性のコーティング処理を施工することにより、バルブ本体と弁体とが金属接触する場合に比してバルブ本体121と弁体122との間の摺動抵抗を低減させ、弁体122の円滑な動作を実現することが可能となる。
以上のような各作用効果により、シャフト123とバルブ本体121、第1シールリング128及び第2シールリング129、軸受ブッシュ127との間のクリアランスを適正に保つとともに、バルブ本体121と弁体122との間の摺動抵抗を低減させることによって、シャフト123の動作に関する不具合の発生を防止することが可能となる。とりわけ、本実施の形態によれば、PM中に含まれるカーボンスーツ、SOF(可溶有機成分)によって生成される付着物(デポジット)の粘着性によりバルブ作動性(バルブ制御性)に悪影響が及ぶのを排除することができる。
(他の実施の形態)
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
上記実施の形態では、貯留領域としての溝部123aをシャフト123の軸周に設ける場合について記載したが、このような溝部の形状や、当該溝部を設置する箇所はシャフト穴121f内において適宜変更可能である。例えば、溝部123aにかえてバルブ本体121のシャフト123に対向する部位を凹ませて溝部を形成したり、溝部123aに加えてバルブ本体121の当該溝部123aに対向する部位を凹ませた凹部を形成し、これら溝部123aと凹部との協働によって溝部を形成する構成を用いることができる。
また、上記実施の形態では、シャフト穴121f内において溝部123aの軸受ブッシュ127側に第1シールリング128及び第2シールリング129を配置する場合について記載したが、本発明では、第1シールリング128や第2シールリング129のようなシール部材を、溝部123aのボア部側(第3シールリング130側)のみに配置したり、溝部123aの両側に配置することが可能である。
また、上記実施の形態では、EGRクーラー切替バルブ120の摺動部シール構造を、第1シールリング128、第2シールリング129、第3シールリング130、溝部123aを用いて構成する場合について記載したが、本発明は少なくとも第3シールリング130ないし溝部123aに相当する手段を有していれば足り、その他の手段は必要に応じて適宜省略することができる。
具体的には、EGRクーラー切替バルブ120の摺動部シール構造を、第3シールリング130のみを用いて構成する第1の態様、第3シールリング130と第1シールリング128ないし第2シールリング129とを組み合わせて構成する第2の態様、第3シールリング130と溝部123aとを組み合わせて構成する第3の態様、溝部123aのみを用いて構成する第4の態様、溝部123aと第1シールリング128ないし第2シールリング129とを組み合わせて構成する第5の態様等がある。なお、第3シールリング130を用いる第1〜第3の態様では、当該第3シールリング130に対する撥油性のコーティング処理を必要に応じて省略することもできる。
また、上記実施の形態では、バルブ本体121の内部、弁体122の外周部、第3シールリング130の外周部に撥油性のコーティング処理を施工する場合について記載したが、必要に応じてこれらの部材以外の箇所、例えば第1シールリング128や第2シールリング129に当該コーティング処理を適宜施工可能である。
また、上記実施の形態では、自動車、船舶、作業用機械などに搭載されるEGR装置110付きのディーゼルエンジン100において、当該EGR装置110を構成するEGRクーラー切替バルブ120に本発明を適用する場合について記載したが、種々の内燃機関において排気ガスが流通する排気流路に設置される各種のバルブに、本発明を適用することができる。例えば、自動車に装着される排気ブレーキ用バタフライバルブの構成に本発明を適用することができる。
本実施の形態のディーゼルエンジン100の概略構成を示す図である。 図1中のEGRクーラー切替バルブ120の外観を示す図である。 図2中のEGRクーラー切替バルブ120を側面からみた様子を示す図である。 図2中のEGRクーラー切替バルブ120のA−A線断面における内部構造を示す図である。 図3中のEGRクーラー切替バルブ120のB−B線断面における構造を示す図である。 図5中のEGRクーラー切替バルブ120の部分拡大図である。 本実施の形態の第1シールリング128の平面視における形状を示す図である。 本実施の形態の第2シールリング129の平面視における形状を示す図である。 本実施の形態の第3シールリング130の平面視における形状を示す図である。
100…ディーゼルエンジン
101…エンジン本体
103…吸気通路
103a,103b…吸気管
103c…吸気マニホールド
105…排気通路
105a…排気マニホールド
105b,105c…排気管
107…ターボチャージャー
107a…コンプレッサ
107b…タービン
110…EGR装置
111…EGR通路
111a,111d…EGR管
111b…EGR冷却管
111c…EGRバイパス管
113…EGRクーラー
115…制御部
120…EGRクーラー切替バルブ
121…バルブ本体
121a…入口ポート
121b…第1出口ポート
121c…第2出口ポート
121d…空冷フィン
121e…隔壁
121f…シャフト穴
122…弁体
122a,122b…弁翼片
123…シャフト
123a…溝部
124…レバー
125…ロッド
126…アクチュエータ
127…軸受ブッシュ
128…第1シールリング
128a,129a…2面カット部
129…第2シールリング
130…第3シールリング

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気ガスが流通する排気流路に装着される排気流路バルブであって、
    前記排気流路に連通する連通路が形成されたバルブ本体と、
    前記連通路に設けられた弁体と、
    前記弁体に連結され、前記バルブ本体に形成されたシャフト穴に挿設されるとともに、当該シャフト穴内に設置された軸受部を介して前記バルブ本体に支持され、回転駆動されるシャフト部材と、
    を備え、
    前記弁体がステンレス材料を主体として構成され、
    前記バルブ本体がアルミニウム材料を主体として構成され、
    前記バルブ本体の内部のうち排気ガス流れが及ぶ部位および前記弁体の外周部に、前記連通路を流れる排気ガス中の付着物の付着を防止し、且つ前記バルブ本体と前記弁体との接触部位の摺動抵抗を低減させるべくポリテトラフルオロエチレンからなる撥油性のコーティング処理が施されていることを特徴とする排気流路バルブ。
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