JP2004045868A - 定着装置および定着用移動部材の温度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の定着装置は、加熱手段の温度を変更する温度変更手段と、前記加熱手段による定着用移動部材の加熱時間を検出する加熱時間検出手段と、前記温度変更手段によって変更された前記加熱手段の温度、ならびに、前記加熱時間検出手段によって検出された加熱時間とに基づき、前記定着用移動部材を過熱から保護する保護手段を備える。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタなどの乾式の電子写真装置において現像剤を用紙などに定着する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平10―312132号に開示されているように、複写機や、プリンタなどに用いられる定着装置として、一対のローラ間にベルトを掛け渡し、さらに別のローラと上述のベルトとの間でニップ部を形成してこのニップ部で定着を行うように構成したものがある。このような定着装置では、ベルトを掛け渡したローラのうちの1つにヒータランプを内蔵させてベルトを加熱し、ニップ部へ供給された用紙に加熱したベルトを接触させることにより、用紙上に現像剤像を定着する。
【0003】
この定着装置においては、記録動作開始の指示に基づき記録モードに入り、かつ定着処理された用紙の後端検知に基づいて、記録モードを終了し、レディ状態に移行する。記録モードではニップ部付近のベルト温度が約160度となるようヒータランプを内蔵したローラの表面の温度は170度に設定されている。
【0004】
一方、レディ中は、ベルトの回転が停止し、その状態で定着装置が放置されるため、ベルトの温度が急速に低下する。このため、放置された後、速やかに記録モードに復帰できるようにするため、レディ中のヒータランプ内蔵ローラの温度を、記録モード時よりも高温に設定することが試みられている。
【0005】
上述した定着用のベルトは、ニッケル電鋳やポリイミドなどの基材上に表層として弾性を有するシリコーンゴムを用いたものである。シリコーンゴム自体は現像剤に対する離型性が悪いため、一般的にはシリコーンゴムにシリコーンオイルを含浸させる、あるいは表面にシリコーンオイルを塗布するなどにより、用紙上の現像剤が定着装置に溶融付着するという、いわゆるオフセット現象を防止している。
【0006】
しかしながら、このような定着ベルトを用いて定着装置の温度を高温にして待機させた場合、シリコーンゴム中に含浸されているシリコーンオイルがゲル化し、離型性が低下するという問題が生じた。定着装置の温度が高く、定着用ベルトが高温状態にさらされる程、シリコーンオイルのゲル化が顕著となり、定着ベルトはその寿命が短くなり、耐久性が劣化する。
【0007】
もちろん、定着ベルトの保護という観点からは、レディ状態での定着装置の温度を低下させれば上記問題は解決する。しかし、それではレディ解除後記録モードに復帰させる際に、定着ベルトの温度が160度に戻るまでに時間を要するので、ファーストコピーが遅くなってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した通り、ベルト式の定着装置では、レディ時の定着装置の待機温度を上げると、ベルトの耐久性が悪くなり、オフセット現象を招きやすい。逆に待機温度を下げると、レディ解除後定着装置が使用可能なレベルに復帰するまでの時間が長くなり、ユーザにとっては非常に使いものとなる。
【0009】
そこで本発明は、定着ベルトの耐久性を劣化させることなく、速やかに記録モードに復帰することができる定着装置ならびに定着用移動部材の温度制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、加熱源を備えた加熱手段と、前記加熱手段に接触して移動可能に設けられ、前記加熱手段によって加熱された状態で被記録媒体と接触することにより前記被記録媒体上に記録像を定着する定着用移動部材と、前記加熱手段の温度を変更する温度変更手段と、前記加熱手段による前記定着用移動部材の加熱時間を検出する加熱時間検出手段と、前記温度変更手段によって変更された前記加熱手段の温度、ならびに、前記加熱時間検出手段によって検出された加熱時間とに基づき、前記移動部材を過熱から保護する保護手段を設けたことを特徴とする定着装置を提供する。
【0011】
また本発明は、加熱された状態で、被記録媒体と接触することにより、前記被記録媒体上に記録像を定着する定着用移動部材の温度制御方法において、前記定着用移動部材を加熱する加熱ステップと、前記加熱ステップによって加熱された前記定着用移動部材を移動させつつ前記被記録媒体と接触させることにより、前記被記録媒体上に記録像を定着する定着ステップと、前記定着ステップが終了した後、前記定着用移動部材の加熱温度を変更する温度変更ステップと、前記温度変更ステップにて変更された温度にて、前記定着用移動部材が加熱される時間を検出する加熱時間検出ステップと、前記加熱時間検出ステップにて検出される加熱時間に応じて、前記定着用移動部材を移動させ、前記定着用移動部材を過熱から保護する保護ステップとを有することを特徴とする定着装置の温度制御方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態として、複写機に用いられる定着装置を説明する。
【0013】
図1は、カラーの複写機1の概略構成図である。複写機1は、図示矢印a方向に回転可能な感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kを備えている。感光体ドラム2Yの周囲には、その回転方向に沿って、帯電チャージャ3Y、図示しない露光装置からの露光ポイント5Y、イエローの現像剤が収容された現像器7Yが設けられている。感光体ドラム2M、2C、2Kも感光体ドラム2Yと同様の構成で、その周囲にそれぞれ、帯電チャージャ3M、3C、3K、図示しない露光装置からビーム光が入射する露光ポイント5M、5C、5K、現像器7M、7C、7Kが設けられている。ただし、現像器7Mにはマゼンタの現像剤、現像器7Cにはシアンの現像剤、現像器7Kにはブラックの現像剤が収容されている。
【0014】
感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの下方には、用紙を搬送する搬送ベルト9が配置されている。搬送ベルト9を介して、感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kとそれぞれ対面するように転写ローラ11Y、11C、11M、11Kが配置されている。搬送ベルト9は、図示矢印b方向に移動する。図示しない用紙供給装置から用紙Pが搬送ベルト9上に供給され、搬送ベルト9が図示矢印b方向に移動することにより用紙Pが搬送される。搬送される用紙P上には、感光体ドラム2Y、2M、2C、2K上に形成されたそれぞれの現像剤像が順次転写される。
【0015】
搬送ベルト9の移動方向に沿って、感光体ドラム2Kの下流には、定着装置13が配置されている。定着装置13で現像剤像は加熱加圧を受けて用紙P上に定着される。
【0016】
図2は、定着装置13の概略断面図である。定着装置13は、加熱手段である加熱ローラ15と、後述する定着ベルト21を支持し、この定着ベルト21に所定のテンションを与えるための定着ローラ17を備えている。加熱ローラ15は、加熱源として550wのヒータランプ19を内蔵している。加熱ローラ15は図示矢印c方向に回転可能に構成され、定着ローラ17は矢印d方向に回転可能に構成されている。加熱ローラ15と定着ローラ17には、定着用移動部材である定着ベルト21が巻きつけられ、加熱ローラ15と定着ローラ17が回転することにより、定着ベルト21が移動する。
【0017】
定着ベルト21を介して定着ローラ17と対面するように、加圧手段である加圧ローラ23が設けられている。加圧ローラ23には、定着ベルト21を介して定着ローラ17との間で、不図示のスプリングにより250Nの荷重がかけられており、定着ローラ17との間に7.5mmのニップ部を形成し、定着領域を構成している。搬送ベルト9にて搬送された用紙は、このニップ部を通過する際、加熱された定着ベルト21と接触し、加熱加圧を受けて、現像剤像が定着される。
【0018】
加熱ローラ15は肉厚3mmのアルミパイプの芯金15a上に厚さ20μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる被覆層をコーティングしたもので、外径30mmである。
【0019】
定着ローラ17は、芯金17aの外周面に、厚さ8mmのシリコーンスポンジからなる耐熱弾性体層17bが被覆されたもので、外径が38mm、ASKER―C硬度が35°である。耐熱弾性体層17bは熱的絶縁性が高く、低荷重で上述のニップ部を確保できるという観点からスポンジが望ましい。
【0020】
定着ベルト21は、ニッケル等金属あるいはポリイミドなどの耐熱性樹脂により成型された薄肉のシームレスベルトを基材にし、その表面にシリコーンオイルを含浸したシリコーンゴムを被覆して構成されている。本実施形態では、定着ベルト21は、円を構成したときの内径が70mmとなる長さで、厚さ37μmのニッケル電鋳からなる薄肉シームレスベルトの外周面上に、厚さ200μmでシリコーンオイルを含浸したシリコーンゴムを用いている。
【0021】
加圧ローラ23は、厚さ5mmのアルミパイプからなる芯金23aの外周面に、厚さ1mm、JIS―A硬度20°のシリコーンゴム層23bが被覆されている。さらにこのシリコーンゴム層23bの外周には厚さ30μmでPFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体)チューブ23cが積層されている。加圧ローラ23の外径は40mm、ASKER―C硬度が80°である。また加圧ローラ23は、加圧ローラ23表面の温度を安定化させるために、その内部に発熱源として450wのヒータランプ25を内蔵している。加圧ローラ23の温度が低すぎると、加圧ローラ23が定着ベルト21の熱を奪ってしまい、定着ベルト21の温度が下がるため、定着不良を引き起こすことがある。このためヒータランプ25にて加圧ローラ23の表面を145℃程度に加熱している。但し、このヒータランプ25は必ずしも必要なものではない。
【0022】
さらに定着ベルト21の外周には、現像剤の定着ベルトへのオフセット現象を防止するためシリコーンオイルを定着ベルト21上に塗布するオイル塗布ローラ27が接触配置されている。オイル塗布ローラ27の外周には、オイル塗布ローラ27に付着した現像剤や紙粉などを除去するクリーニングするクリーニングローラ29が接触配置されている。オイル塗布ローラ27は、芯金上にオイルが塗布された耐熱紙が巻かれており、さらにそのその外側には耐熱紙からのオイル供給量を制御しかつ離型性の高い多孔質フッ素樹脂チューブが被覆され、外径が22mmである。クリーニングローラ29は、アルミローラ表面に厚さ20μmのフッ素樹脂をコーティングして構成され、外径が21mmである。
【0023】
加熱ローラ15表面には、加熱ローラ15に内蔵されたヒータランプ19の通電を制御するために、加熱ローラ15の表面温度を検出するサーミスタ31が配置されている。このサーミスタ31は加熱ローラ15の外周面に巻き付けられた定着ベルト21表面に配置してもよい。加熱ローラ15と同様に、加圧ローラ23の表面には、加圧ローラ23に内蔵されたヒータランプ25の通電を制御するため加圧ローラ23の表面温度を検出するサーミスタ33が設けられている。
【0024】
図3は、定着装置13の動作を説明するためのブロック図である。CPU41は、定着ローラ17を駆動するための図示しない定着器モータ35へモータ駆動信号を送る。またサーミスタ31およびサーミスタ33の検出温度に基づいて、ヒータランプ19およびヒータランプ25の通電オン、オフを制御する信号を送る。CPU41は、タイマー43を備えており、複写機1が記録動作を終え待機状態に入ったことを示すレディ信号が入力されると、このタイマー43を動作させるとともに、定着器モータ35の駆動や、ヒータランプ19、ヒータランプ25の通電をコントロールし、定着ベルト21の表面が過熱されないように保護する。
【0025】
この定着ベルトの保護について、図4に示すフローチャートに基づいて以下に詳述するが、その前にまず、複写機1が記録モードであり、記録動作を行っている場合の定着装置13の動作について説明しておく。
【0026】
複写機1が記録動作中は、定着装置3では、定着器モータ35の駆動により定着ローラ17が図示矢印d方向に、127mm/secの周速で回転移動する。この回転に伴い、定着ベルト21、加熱ローラ15も従動回転を行っている。CPU41は、ニップ部付近の定着ベルト21の温度を160°にするため、加熱ローラ15の温度は170°になるようヒータランプ19の通電を制御している。定着ベルト21は、加熱ローラ15との接触領域において加熱され、この加熱された領域は定着ベルト21の回転により定着ローラ17と加圧ローラ23との間のニップ部に到達する。用紙P上に転写された未定着の現像剤像は、このニップ部を通過することにより定着ベルト21と接触し、熱と圧力で用紙P上に定着される。
【0027】
以下図4に基づいて定着ベルト21の保護について説明を行う。
【0028】
用紙Pの後端検知などに基づいて記録動作が終了したことが検出されるとレディ信号がCPU41に入力され(ステップ1)、CPU41は図示しない複写機1に備えられたコンパネ等においてランプを点灯させてレディ状態であることを表示する(ステップ2)。それと同時に、加熱ローラ15の温度を変更する変更手段であるCPU41は、加熱ローラ15の設定温度を160°から190°に切り替えるためにヒータランプ19の通電を制御する。同時にCPU41は、タイマ43によるカウントをスタートさせ、加熱ローラ15の温度が切替えられた後の定着ベルト21の加熱時間を検出する。言い換えると、CPU41は、高温に設定された加熱ローラ15による定着ベルト21の加熱時間を検出する加熱時間検出手段でもある。
【0029】
レディ状態では、加熱ローラ15、定着ベルト21などの回転は停止されるため、定着ベルト21の温度は加熱ローラ15に接触している部分を除き、急速に低下する。このため、加熱ローラ15の温度を高くすることによって、レディ状態が解除された後の記録動作開始時に定着ベルト21の周面全体の温度を、もとの設定温度である160°に速やかに戻すことができる。従って、ファーストコピーに要する時間を短くすることができる。
【0030】
タイマー43がカウントを開始してから(ステップ3)、コピー開始要求がされていないかどうかが判断され(ステップ4)、コピー要求がなくT1時間経過した場合には(ステップ5)、CPU41は定着器モータ35をtA時間駆動する(ステップ6)。一方、コピー開始要求がされていないか判断するステップ(ステップ4)において、コピー開始要求がされている場合には、通常のコピー動作が行われる(ステップ7)。
【0031】
本実施形態においては、t1を60分、tAを1分と設定している。すなわち、加熱ローラ15が定着ベルト21を局所的に加熱している時間が60分に達したことを検出した場合、CPU41は、定着ベルト21を1分間回転移動させる。この移動により、加熱ローラ15によって定着ベルト21が局所的に加熱され続けることがなくなる。言い換えると、CPU41は、加熱ローラ15の温度とこの加熱ローラ15が定着ベルト21を加熱した時間とに基づいて、定着ベルト21を一定時間移動させ、この移動により定着ベルト21を局所的過熱から保護するようにしている。
【0032】
図5に定着器モータ35の駆動時間を示すタイミングチャートを示す。図5に示されるように、レディ状態の間は、t1時間経過した後、tA時間定着器モータ35を駆動する動作を継続して行う。
【0033】
なお、図4のフローチャートにおいて、コピー開始要求有り無しの判断ステップ(ステップ4)でコピー要求有りと判断された場合など、途中で記録動作を要求する信号が入力された場合には、この記録動作の開始を優先させ、記録動作終了後再びレディ状態になると、図4に示される動作を再開する。
【0034】
定着器モータ35を駆動する時間tAは、図2に示す定着ベルト21の加熱ローラ15に接触していた部分Lが、tA時間駆動され移動した後に再度加熱ローラ15に接触しない時間を選択している。
【0035】
このような制御を行ったところ、従来800時間程度しか持たなかった定着ベルト21の耐久性が2倍以上になることが確認された。従って本実施形態により、定着ベルト21の耐久性を向上させ、かつレディ状態解除後のファーストコピーに要する時間も短縮することができる。
【0036】
次に本発明の第2の実施形態について図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0037】
本実施形態においても、先に述べた実施形態と同じように複写機に用いられる定着装置について説明するため、複写機1、定着装置13の構成に関しては、先の実施形態と同じものについては、同じ参照符号を用いるとともに、その説明を省略する。
【0038】
レディ信号が入力される(ステップ11)と、CPU41はコンパネ等においてランプを点灯させてレディ状態であることを表示する(ステップ12)。同時に、CPU41は、加熱ローラ15の温度を160°から190°を切り替えるためにヒータランプ19の通電を制御し、またタイマー43によるカウントをスタートさせる(ステップ13)。タイマー43がカウントを開始してから、コピー開始要求がなされていないかどうかが判断され(ステップ14)、コピー開始要求なくt1時間経過したことが検出された場合には(ステップ15)、CPU41は定着器モータ35をtA時間駆動する(ステップ16)。本実施形態においてもt1を60分、tAを1分として設定している。
【0039】
定着器モータ35をtA時間駆動させて、定着ベルト21を移動させる動作をレディ状態中は繰り返すが、本実施形態においては、CPU41が定着器モータ35の駆動回数、言い換えると定着ベルト21の移動回数を検出している。定着ベルト21の移動回数がn回に達したことが検出された場合(ステップ17)、CPU41は加熱ローラ15の表面温度を190°から180°になるように設定温度を切替え、ヒータランプ19の通電を制御する。またCPU41は、加熱ローラ15の表面温度の設定を切り替えると同時にt1をt2(t1<t2)に設定して(ステップ18)、再びタイマーのカウントを始める。本実施形態では、nを3と設定し、t1=60分からt2=90分に設定し直している。
【0040】
本実施形態では、定着ベルト21の移動回数を、CPU41がカウントしているが、定着器の移動回数ではなく、レディ状態で放置されている時間が所定の時間に達した場合に、加熱ローラ15の温度を変更するようにしてもよい。
【0041】
定着器モータ35の移動が何度も行われるということは、複写機1が長時間使用されていないということであるから、加熱ローラ15の温度の温度を下げることにより省エネを図ることができる。また加熱ローラ15の温度を下げたことにより、定着器モータ35をt1時間駆動するまでの時間を延長することができる。
【0042】
コピー開始要求有無の判断ステップ(ステップ14)において、コピー開始要求有りと判断された場合には、加熱ローラ15の表面温度が所定温度、例えば160°以下であるか否かをチェックする(ステップ19)。ここで、加熱ローラの温度が所定温度以下の場合には、加熱ローラ15の設定温度を190°に再び上昇させ(ステップ20)、一定時間定着ベルト21を回転させてプレラン動作を行い(ステップ21)定着ベルト21の表面温度が160°付近まで上昇してから記録動作を開始することになる。
【0043】
図7は、加熱ローラ15の温度と、その温度で連続的に加熱した場合に定着ベルト21表面のシリコーンゴム中のシリコーンオイルがゲル化しオフセット現象を引き起こすまでの加熱時間との関係を示すものである。加熱温度が200°付近にあるときと、180°付近にあるときでは加熱時間は4倍近く異なることがわかる。
【0044】
本実施形態では、定着ベルト21の移動が何度も行われた場合には、加熱ローラ15の温度を下げるようにしたため、温度を下げない場合に比べれば、ファーストコピー開始までに要する時間は多少長くなる。しかしながら、定着ベルト21の耐久性向上という観点からは、本実施形態の方がより耐久性を向上させることができる上、省エネの点では大きなメリットがある。従って、省エネを優先させたい場合等にユーザが本実施形態の実施を選択できるようにしてもよい。
【0045】
上述した実施形態において用いられる、t1、t2、tA、nにどのような値を選択するかは任意であることはいうまでもない。また本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々実施可能なこともいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、レディ解除後復帰動作に必要な時間を長くすることなく、定着ベルトの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる定着器を備えた複写機の概略断面図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる定着器の概略断面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる定着器の制御を説明するためのブロック図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる定着器の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態にかかる定着器の駆動状態を説明するためのタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施形態にかかる定着器の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】加熱ローラの温度と、定着ベルトに劣化を生じるまでの加熱時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
13・・・定着装置
15・・・加熱ローラ
17・・・定着ローラ
21・・・定着ベルト
25・・・加圧ローラ
41・・・CPU
Claims (5)
- 加熱源を備えた加熱手段と、
前記加熱手段に接触して移動可能に設けられ、前記加熱手段によって加熱された状態で被記録媒体と接触することにより前記被記録媒体上に記録像を定着する定着用移動部材と、
前記加熱手段の温度を変更する温度変更手段と、
前記加熱手段による前記定着用移動部材の加熱時間を検出する加熱時間検出手段と、
前記温度変更手段によって変更された前記加熱手段の温度、ならびに、前記加熱時間検出手段によって検出された加熱時間とに基づき、前記定着用移動部材を過熱から保護する保護手段を設けたことを特徴とする定着装置。 - 加熱ローラと、
前記加熱ローラに接触して移動可能に設けられ、前記加熱ローラによって加熱された状態で被記録媒体と接触することにより前記被記録媒体上に記録像を定着する定着ベルトと、
前記加熱ローラの温度を、記録時よりも待機状態時に高温に切り替える温度切替手段と、
前記加熱ローラが前記定着ベルトを加熱する時間を検出する加熱時間検出手段と、
待機状態において、前記温度切替手段によって切り替えられた前記加熱ローラの温度、ならびに、前記加熱時間検出手段によって検出された加熱時間とに基づき、前記定着ベルトを所定のタイミングで移動させて前記定着ローラを過熱から保護する保護手段とを有することを特徴とする定着装置。 - 加熱ローラと、
前記加熱ローラに接触して移動可能に設けられ、前記加熱ローラによって加熱された状態で被記録媒体と接触することにより前記被記録媒体上に記録像を定着する定着ベルトと、
前記加熱ローラの温度を、記録時よりも待機状態時に高温に切り替える温度切替手段と、
前記加熱ローラが前記定着ベルトを加熱する時間を検出する加熱時間検出手段と、
待機状態において、前記温度切替手段によって切り替えられた前記加熱ローラの温度、ならびに、前記加熱時間検出手段によって検出された加熱時間とに基づき、前記定着ベルトを所定のタイミングで移動させて前記定着ベルトを過熱から保護する保護手段と、
前記定着ベルトの移動回数が所定の回数に達した場合、前記加熱ローラの温度を再度変更して温度設定する設定手段を有することを特徴とする定着装置。 - 前記設定手段は、前記加熱ローラの温度を変更する際に、前記定着ベルトを移動させるタイミングもあわせて変更することを特徴とする請求項3記載の定着装置。
- 加熱された状態で、被記録媒体と接触することにより、前記被記録媒体上に記録像を定着する定着用移動部材の温度制御方法において、
前記定着用移動部材を加熱する加熱ステップと、
前記加熱ステップによって加熱された前記定着用移動部材を移動させつつ前記被記録媒体と接触させることにより、前記被記録媒体上に記録像を定着する定着ステップと、
前記定着ステップが終了した後、前記定着用移動部材の加熱温度を変更する温度変更ステップと、
前記温度変更ステップにて変更された温度にて、前記定着用移動部材が加熱される時間を検出する加熱時間検出ステップと、
前記加熱時間検出ステップにて検出される加熱時間に応じて、前記定着用移動部材を移動させ、前記定着用移動部材を過熱から保護する保護ステップとを有することを特徴とする定着用移動部材の温度制御方法。
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