JPH0814257A - 軸受部材 - Google Patents

軸受部材

Info

Publication number
JPH0814257A
JPH0814257A JP14338094A JP14338094A JPH0814257A JP H0814257 A JPH0814257 A JP H0814257A JP 14338094 A JP14338094 A JP 14338094A JP 14338094 A JP14338094 A JP 14338094A JP H0814257 A JPH0814257 A JP H0814257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bearing
bearing member
oxide film
film layer
stainless steel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14338094A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Tanaka
誠一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP14338094A priority Critical patent/JPH0814257A/ja
Publication of JPH0814257A publication Critical patent/JPH0814257A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、良好な高温摺動性を有する軸受部
材に関し、高温摺動性に優れた安価な軸受部材を提供す
ることを目的とする。 【構成】 軸受本体41をステンレス鋼により形成する
とともに、前記軸受本体41の摺動面43に酸化皮膜層
45を形成して構成する。また、酸化皮膜層45を、前
記軸受本体41を900℃以上の大気雰囲気中において
加熱することにより形成して構成する。さらに、ステン
レス鋼を、24重量%のクロムおよび19重量%のニッ
ケルを含有して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好な高温摺動性を有
する軸受部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車の排気系では、排
気系にバタフライバルブを配置し、エンジンの回転数に
応じてバタフライバルブを開閉し、排気騒音を低減する
ことが行われており、このようなバタフライバルブとし
て、例えば、実開平4−123336号公報に開示され
るものが知られている。
【0003】図7は、この種のバタフライバルブを示す
もので、このバタフライバルブでは、管体11を横切っ
て回動軸13が挿通され、管体11内の回動軸13に弁
体15が固定されている。
【0004】そして、回動軸13の両端が、管体11に
固定される軸受ケース17,19に軸受部材21を介し
て支持されている。一方、近時、例えば、特開平5−1
525号公報に開示されるような排気系が知られてい
る。
【0005】この排気系は、図8に示すように、主触媒
コンバータ23の上流にバイパス通路25を形成し、暖
機運転時に、切替弁27を主通路29側に倒し、バイパ
ス通路25を開いて排気ガスをバイパス通路25に流
し、排気ガスをヒータ31により加熱した後、副触媒コ
ンバータ33により浄化し、この後、排気ガスを主触媒
コンバータ23に流すように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の排気系では、切替弁27として弁体35を回
動軸37に片持ち支持したものが使用されているため、
回動軸37に多大な負荷がかかり、所定の耐用年数を得
ることが困難になるという問題があった。
【0007】そこで、図7に示したバタフライバルブを
使用することが検討されているが、上述した排気系で
は、排気ガスの温度が、例えば、900℃程度になるた
め、軸受部材21が700℃程度の高温になり、軸受部
材21の劣化が激しくなり、回動軸13の摺動性能が低
下し、回動軸13の摺動時に異音が発生するという問題
があった。
【0008】なお、従来、500℃以下程度の低温域で
は、軸受部材21として、カーボン材、あるいは、固体
潤滑材を含む材料の適用が可能であるが、600℃を越
える高温域では、これ等の適用が難しく、無潤滑軸受が
必要になり、適当な材料が絞られていないのが現状であ
る。
【0009】また、軸受部材21に、例えば、窒化珪素
からなるセラミックスを使用した例があるが、この場合
には、コストが非常に高くなるという問題があった。本
発明は、上記のような問題を解決したもので、高温摺動
性に優れた安価な軸受部材を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の軸受部材は、
軸受本体をステンレス鋼により形成するとともに、前記
軸受本体の摺動面に酸化皮膜層を形成してなるものであ
る。
【0011】請求項2の軸受部材は、請求項1におい
て、前記酸化皮膜層は、前記軸受本体を900℃以上の
大気雰囲気中において加熱することにより形成されたも
のである。
【0012】請求項3の軸受部材は、請求項1または2
において、前記ステンレス鋼は、24重量%のクロムお
よび19重量%のニッケルを含有しているものである。
【0013】
【作用】請求項1の軸受部材では、軸受本体をステンレ
ス鋼により形成し、軸受本体の摺動面に酸化皮膜層を形
成したので、酸化皮膜層により、特に、高温摺動性が優
れたものになる。
【0014】請求項2の軸受部材では、酸化皮膜層が、
軸受本体を900℃以上の大気雰囲気中において加熱す
ることにより形成されるため、高温摺動性および耐磨耗
性が優れたものになる。
【0015】請求項3の軸受部材では、ステンレス鋼
に、24重量%のクロムおよび19重量%のニッケルを
含有したものが使用されるため、高温摺動性および耐磨
耗性が非常に優れたものになる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の詳細を図面に示す一実施例に
ついて説明する。図1は、本発明の軸受部材の一実施例
を示すもので、図において符号41は、円環状の軸受本
体を示している。
【0017】この軸受本体41は、例えば、24重量%
のクロム(Cr)および19重量%のニッケル(Ni)
を含有した、ステンレス鋼(Fe−24Cr−19N
i)により形成されている。
【0018】そして、軸受本体41の内周からなる摺動
面43,外周および側面には、酸化皮膜層45が形成さ
れている。この酸化皮膜層45は、酸化クロム(Cr2
3 )および酸化鉄(Fe2 3)により形成されてい
る。
【0019】上述した軸受部材47は、以下述べるよう
にして製造される。先ず、ステンレス鋼(Fe−24C
r−19Ni)からなるパイプ材が所定の長さに切断さ
れ軸受本体41が形成される。
【0020】この後、軸受本体41を900℃以上の大
気雰囲気中において加熱することにより、軸受本体41
に酸化皮膜層45が形成される。この実施例では、酸化
皮膜層45の形成には、図2に示すように、電気ヒータ
ー49を用いた熱処理炉51が使用される。
【0021】熱処理炉51内は、電気ヒーター49に電
気を通電することにより、1100℃程度の大気雰囲気
とされ、この雰囲気中に軸受本体41を30〜60分間
収容加熱することにより、酸化皮膜層45が形成され
る。
【0022】しかして、上述した軸受部材47では、軸
受本体41をステンレス鋼により形成し、軸受本体41
の摺動面43に酸化皮膜層45を形成したので、酸化皮
膜層45により、特に、高温摺動性が優れたものにな
る。
【0023】そして、ステンレス鋼を熱処理することに
より軸受部材47が得られるため、セラミックス等の軸
受部材47に比較して、非常に安価なものになる。ま
た、酸化皮膜層45が、軸受本体41を900℃以上の
大気雰囲気中において加熱することにより形成されるた
め、高温摺動性および耐磨耗性に優れたものになり、さ
らに、上述した実施例では、ステンレス鋼に、24重量
%のクロムおよび19重量%のニッケルを含有したもの
を使用したので、高温摺動性および耐磨耗性がより優れ
たものになる。
【0024】すなわち、図3は、Fe−24Cr−19
Niからなるステンレス鋼(SUS310S)に酸化皮
膜層45を形成した軸受部材47の摩擦係数を示すもの
で、熱処理温度が900℃以上になると、摩擦係数が明
確に低下しているのがわかる。
【0025】また、図4は、Fe−24Cr−19Ni
からなるステンレス鋼(SUS310S)に酸化皮膜層
45を形成したリング部材53とディスク部材55との
磨耗量を示すもので、熱処理温度が1100℃になる
と、磨耗量が極端に低下しているのがわかる。
【0026】なお、この磨耗量の測定は、図5に示すよ
うに、ディスク部材55にリング部材53を、1kg/cm
2 の圧力で押圧し、リング部材53を20rpmで回転
することにより行われた。
【0027】図4において、白塗りの棒線はディスク部
材55の磨耗量を、黒塗りの棒線はリング部材53の磨
耗量を示している。図6は、上述した軸受部材47が使
用されるバタフライバルブの一例を示しており、図にお
いて符号61は、例えば排気管等の金属製の管体を示し
ている。
【0028】この管体61の内周面により流体通路63
が形成され、この流体通路63を横切って回動軸65が
配置されている。この回動軸65は、上述した軸受部材
47とほぼ同様に、ステンレス鋼(SUS310S)か
らなるシャフトの表面に酸化皮膜層45を形成して構成
されている。
【0029】そして、回動軸65には、流体通路63の
開閉を行う弁体67がビス69により固定されている。
回動軸65は、管体61に固定される軸受部71,73
により支持されている。
【0030】軸受部71は、管体61に固定される軸受
ケース75と、この軸受ケース75内に収容され回動軸
65の端部が嵌合される軸受部材47とを有しており、
軸受ケース75は、蓋部材79により密閉されている。
【0031】軸受部73は、管体61に固定される軸受
ケース81を有しており、この軸受ケース81内には、
シールリング83の両側に、回動軸65の端部が嵌合さ
れる軸受部材47が収容されている。
【0032】また、軸受ケース81は、シール部材85
を介して蓋部材87により密閉されている。なお、軸受
ケース75,81はステンレス等の金属により形成され
ている。
【0033】回動軸65の一端は、軸受部81から外方
に向けて突出されており、この突出部には、回動軸65
を回動して流体通路63の開閉を行うための開閉機構8
9が配置されている。
【0034】この開閉機構89は、回動軸65の端部に
ナット91により固定される牽引板93を有している。
そして、牽引板93を、図示しないアクチュエーターに
一端を連結された図示しないワイヤーにより牽引するこ
とにより回動軸65が回動される。
【0035】上述したバタフライバルブでは、軸受部材
47と回動軸65とに酸化皮膜層45を形成したので、
図4に示したように、軸受部材47と回動軸65との摺
動性が非常に良好なものになる。
【0036】そして、軸受部材47と回動軸65とが同
一の素材により形成されるため、軸受部材47と回動軸
65との熱膨張差に起因した摺動性の低下を確実に防止
することができる。
【0037】なお、軸受部材47と回動軸65とは、摺
動の繰り返しにより、酸化皮膜層45が磨耗して行くこ
とが考えられるが、図4に示したように、磨耗量が微小
であり、バタフライバルブの組み付け時に、軸受部材4
7と回動軸65とに酸化皮膜層45を形成すれば、その
後には、排気ガスの熱により、酸化皮膜層45が適宜補
充されていくと考えられる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の軸受部材
では、軸受本体をステンレス鋼により形成し、軸受本体
の摺動面に酸化皮膜層を形成したので、酸化皮膜層によ
り、特に、高温摺動性が優れたものになり、高温摺動性
に優れた安価な軸受部材を提供することができる。
【0039】請求項2の軸受部材では、酸化皮膜層が、
軸受本体を900℃以上の大気雰囲気中において加熱す
ることにより形成されるため、高温摺動性および耐磨耗
性に優れた軸受部材を提供することができる。
【0040】請求項3の軸受部材では、ステンレス鋼
に、24重量%のクロムおよび19重量%のニッケルを
含有したものが使用されるため、高温摺動性および耐磨
耗性が非常に優れた軸受部材を提供することができると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸受部材の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】図1の軸受部材への酸化皮膜層の形成に使用さ
れる熱処理炉を示す説明図である。
【図3】図1の軸受部材の温度による摩擦係数の変化を
示す説明図である。
【図4】図1の軸受部材の温度による磨耗量の変化を示
す説明図である。
【図5】図1の軸受部材の磨耗量の測定方法を示す説明
図である。
【図6】図1の軸受部材が配置されるバタフライバルブ
を示す断面図である。
【図7】従来のバタフライバルブの一例を示す断面図で
ある。
【図8】従来の排気系の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
41 軸受本体 43 摺動面 45 酸化皮膜層 47 軸受部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受本体(41)をステンレス鋼により
    形成するとともに、前記軸受本体(41)の摺動面(4
    3)に酸化皮膜層(45)を形成してなることを特徴と
    する軸受部材。
  2. 【請求項2】 前記酸化皮膜層(45)は、前記軸受本
    体(41)を900℃以上の大気雰囲気中において加熱
    することにより形成されたことを特徴とする請求項1記
    載の軸受部材。
  3. 【請求項3】 前記ステンレス鋼は、24重量%のクロ
    ムおよび19重量%のニッケルを含有していることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の軸受部材。
JP14338094A 1994-06-24 1994-06-24 軸受部材 Pending JPH0814257A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14338094A JPH0814257A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 軸受部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14338094A JPH0814257A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 軸受部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0814257A true JPH0814257A (ja) 1996-01-16

Family

ID=15337436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14338094A Pending JPH0814257A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 軸受部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0814257A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1772598A2 (en) * 2005-10-06 2007-04-11 Arvin Technologies, Inc. Exhaust valve bushing
JP2008014317A (ja) * 2007-08-20 2008-01-24 Aisan Ind Co Ltd 排気流路バルブ
DE102013012555A1 (de) * 2013-07-27 2015-01-29 Kazim Serin Gleitlager mit Eisenoxid-beschichteten Gleitflächen
JP2016186123A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 アベル株式会社 ステンレス鋼摺動部材
WO2017051658A1 (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 Ntn株式会社 フォイル軸受及びその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1772598A2 (en) * 2005-10-06 2007-04-11 Arvin Technologies, Inc. Exhaust valve bushing
EP1772598A3 (en) * 2005-10-06 2007-05-02 Arvin Technologies, Inc. Exhaust valve bushing
JP2008014317A (ja) * 2007-08-20 2008-01-24 Aisan Ind Co Ltd 排気流路バルブ
DE102013012555A1 (de) * 2013-07-27 2015-01-29 Kazim Serin Gleitlager mit Eisenoxid-beschichteten Gleitflächen
JP2016186123A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 アベル株式会社 ステンレス鋼摺動部材
WO2017051658A1 (ja) * 2015-09-25 2017-03-30 Ntn株式会社 フォイル軸受及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2362889C2 (ru) Применение теплоизолирующего слоя для корпуса паровой турбины и паровая турбина
JPH0814257A (ja) 軸受部材
JPS5846651B2 (ja) 内燃機関
JPS6130124B2 (ja)
US3877678A (en) Device for closing a round hot air or exhaust duct
JPH0814032A (ja) 排気浄化装置
JPH0814071A (ja) バタフライバルブ
JPH0960642A (ja) 軸受部材
JPH11257104A (ja) 排気ブレーキバルブ
US4143882A (en) Rubbing contact fluid seal
CN216894619U (zh) 用于将压缩空气输送至内燃机的涡轮增压器
US5979870A (en) Butterfly value with offset stem
JP3204586B2 (ja) 排気系の制御バルブ装置
JPH08145569A (ja) 回転炉のシール構造及びシール方法
JP3398209B2 (ja) 流体制御弁
JPWO2013008268A1 (ja) バルブの軸シール構造
JP3004143B2 (ja) セラミック製液体制御弁
JP2000110951A (ja) バタフライバルブ
JPH0481523A (ja) ターボチャージャ用タービンハウジングおよびその製造方法
JPS6011631A (ja) タ−ボチヤ−ジヤ用タ−ビンハウジング
RU2817230C2 (ru) Перепускная заслонка с пониженным током утечки
JPH06280627A (ja) セラミック製排気ガス切替弁
CN111566327A (zh) 用于废气涡轮增压器的废气门组件
JPS5928728B2 (ja) 触媒式排気ガス浄化装置
JPH0791270A (ja) ターボチャージャの過給圧制御装置