JPS5846651B2 - 内燃機関 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、排気弁と排気集合管とのあいだのところで
、排気管の壁面からすきまを置いてその排気管へのはめ
込み材として組付けられた、少なくともひとつの管状内
張り片、を備えている内燃機関、特にジーゼル機関、に
かかるものである。

すでに知られているこうした型式の内燃機関で、その排
気管内はめ込み材の役目は、排気が排気弁を通り抜けた
のち１段なり多段なりの反応室からなる装置へはいり込
むまでの、その排気の冷却を少なくおさえることである
。

そのような、比較的長い時間にわたる比較的高い排気温
度の維持、によって、外気へ放出される未燃焼炭化水素
や一酸化炭素の量が減少するようにされている。

そうした型式で知られている形態例のひとつでは、その
排気管はめ込み材が伺個もの小管片をつなぎ合わせたの
っぺりしたもので、ずいぶんうす板の、したがってしな
やかで振動させられやすい、構成とされているため、そ
のように使われている内はめ材の構造が複雑なほかに組
立て工程にも手かずをくうことになっている。

そうしたはめ込み材で得ようとされている作用は、不満
足にしか実現されず、それは排気との熱交換が不十分な
ためと見られる。

この発明で目的としていることは、そうしたすでに知ら
れている構造の欠点をなくシ、燃料由来のもので固体の
ものも液体や気体のものもあるという形態の、排気ガス
流れに伴う有害物質、をできるかきり無くするようにす
る、ことである。

そうした有害物質は、すす（ｑやＨＣ物質とか、ＨＣや
Ｃからなる粒子とか、でなっている。

そうした有害物質が適当な高温で酸化できる、すなわち
無害物質に変えられる、ということはすでによく知られ
ている。

こうした目的達成のために、この発明では、その内張り
片内面の少なくとも一部に、排気ガスの流れ方向に沿っ
て延びていることを好適例とするひだ、が設けられてい
る、のであり、これによって、排気と管状内張り片との
あいだの熱移動面積が大きくされて、熱交換が向上させ
られている。

もしも、熱移動とか、目的とされているそうした有害物
質あと燃焼とか、についての特殊な要求があってそれに
適合することとなるならば、そうしたひだは適宜の形で
、排気ガスの流れ方向にはすの、組付けとすることもで
きる。

この発明の特徴的な実施例として、その内張り片の少な
くともそのひだ形部分が、好ましくはその表面部分は、
材質がたとえばセリアというような金属酸化物を好適例
とする、ＨＣを含む有害な物質とか粒子とかの酸化促進
の触媒作用を持つ金属化合物、とされているものがある
。

これによれはさほど管状はめ込み材の高温を必要とせず
に有害物質の燃焼が向上させられる。

与えられた運転条件によってはそれに適合した好ましい
ものとなるこの発明によるさらに特徴的な実施形態例と
して、その内張り片が、少なくともそのひだ配設部分で
は、その内張り片の温度に対応することを好適例とする
電気加熱のできる構成とされているものがある。

すなわち、ときおりの、その内張り片付加的電気加熱、
によってその温度がいっそう高められ、しかもその加熱
度がその管状材温度に応じて制御できるものとされてい
るのである。

あらかじめ定められた管状材温度に達したときには、そ
の付加的電気加熱は通電を切ってしまうことが好ましい
。

その内張り片、特にその壁面厚さ、の寸法は、その断熱
性とかすでに述べたように備えられることのある付加的
電気加熱とかを考慮したうえで、燃やすことのできる有
害物質の着火と燃焼とができるだけ有効確実にされるこ
ととなるようにすることが好ましい。

その際に配慮すべきことは、脈動排気流れがその管状内
張り片を加熱するのは、おもに、それが高速で流れ通る
ところとなっている先行排気部分であるが、ほかのとき
にはほとんど熱を与えることがない。

ともかく、その管状内張り片はそうした断熱式加熱によ
って、有害物質が着火燃焼される所望温度、にもたらさ
れるようにされている。

そうした有害物質の燃焼によって放出される熱は、これ
またその内張り片の加熱に役立つものとなる。

シリンダ・ヘッドへの熱伝導損失は、ともかくそうした
熱供給で埋め合わされなければならない。

そうした前提条件での構造的な方策がむずかしい場合に
は、その内張り片の所要温度達成のために、すでに述べ
たような付加的な、その部材のときおりの電気加熱方式
設置を考えればよく、そうした加熱付加は、それら部材
類の寸法きめとか断熱とかに関連して配慮すべきものと
なるのである。

つきに、添付図面に示されたひとつの実施形態例につい
て、この発明をさらに詳しく説明する。

水冷シリンダ・ヘッド１内に、軸３′付きの排気弁３が
軸受は材２にはまり込んで軸方向すべり動きできるよう
に軸持ちされている。

その排気弁３の弁座４に続く排気路５は、シリンダ・ヘ
ッド側面６のところで外部へ開口している。

そのシリンダ・ヘッド１内方へ、その排気管壁から環状
すきま８を残すようにして耐熱材質の管状内張り片７が
はめ込まれている。

この内張り片７はフランジ９で、そのシリンダ・ヘッド
１の側面６へしっかりと組付けられ、その際にそのフラ
ンジ９と側面６とのあいだには断熱封止材１０、たとえ
ば石綿、がはめ付けられている。

そのようにシリンダ・ヘッド１からは断熱のその内張り
片７は、その内部空間１１が、弁座４に近い維気管５部
分に実際上なんの段付き部とかつき目とかも目につくほ
どでないといってよいなめらかな連なりとなる、という
ようにされている。

弁軸３′案内用支持部１２のところで、その内張り片７
にはそのじゃまにならないためのえぐり込み１３が切込
まれている。

すでに述べた環状すきま８は排気流れを受けることがな
いといってよく、シリンダ・ヘッドに対する断熱性はよ
い。

その管状すきま８の外形１４は弁座４に近い排気管５部
分に対して径を大きくした適宜な掘込み形とされている
。

そのところは、場合によっては断熱材つめ込みとされる
こともある。

その管状内張り片７の内部空間１１に面した内壁面には
排気流れ接触表面を広くするための、排気流れ方向に沿
って延びているひだ１５、が設けられている。

ただし、これらひだは、個数についても背丈や排気流れ
への傾斜についても、いろいろに変えてもよいものであ
る。

第１図の左側部分で、排気集合管１７ともどもに示され
た排気接続管１６は、見やすくするために、その第１図
の右側部分にそのまま続くものではなくてそれとは９０
’回しずらされた形で示されている。

その排気接続管１６内にも、シリンダ・ヘッド１内と同
じように環状すきま１９を置いて管状内張り片１８が組
付けられている。

その内張り片１８の組付けかたも、やはりフランジ２０
でその排気接続管１６のフランジ２１へ、しかも断熱封
止材２２はさみ込み式のものである。

これまで述べた両フランジ９，２０のあいだにも、さら
に、これまた断熱性であることが好ましい封止材２３が
はめ込まれている。

図では引き離されているそれら部材の組付けは、全周辺
にわたる倒木もの貫通ねじによればよく、それらねじの
ひとつが、その中心線２４だけで示されている。

その管状内張り片１８にもやはり流れ方向に沿ったひだ
２５が備えられていて、それらは、内張り片７のものと
して第２図に示されているのと同じ形のものとしてよい
。

それら両内張り片７，１８の少なくともひだ部、しかも
少なくともその表面部、の材質は、ＨＣを含む有害な物
質とか粒子とかの酸化促進の触媒作用を持つものとでき
る。

そうした材質として考えてよいものに、いろいろな金属
化合物、特に金属酸化物、たとえばセリア、がある。

触媒作用のあるそうした物質は、担体上に所要厚さの層
として施すようにしてもよい。

必要によっては、これら第１，２両図に示された形態例
のものに付加的な電気加熱装置２６をも設けてよく、そ
うした装置はたとえば環状すきま８．１９内へ電気絶縁
を保ってはめ込まれたものとして、少なくとも断続式で
はあってもそうした管状部材を所定温度に保つようにす
る温度制御装置につながれたもの、とできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、シリンダ・ヘッドを、それとは９０’回しず
らされた形で示された排気接続管や排気集合管、への連
結部とともに、示した断面図、第２図は第１図中の線■
−■による断面図、である。 １・・・・・・シリンダ・ヘッド、２・・・・・・軸３
′用の軸受は材、３・・・・・・排気弁、３′・・・・
・・弁軸、４・・・・・・弁座、５・・・・・・排気路
、６・・・・・・シリンダ・ヘッド１の側面、７・・・
・・・排気路５内はめ込みの管状内張り片、８・・・・
・・排気路５の壁面と内張り片７とのあいだのすきま、
９・・・・・・内張り片７組付はフランジ、１０・・・
・・・断熱封止材、１１・・・・・・内張り片７内部空
間、１２・・・・・・弁軸３′案内支持部、１３・・・
・・・支持部１２のじゃまにならないための、内張り片
７えぐり込み、１４・・・・・・弁座４に近い排気路５
部分に対して大径に掘込まれた形のすきま８外形、１５
・・・・・・内張り片７内壁ひだ、１６・・・・・・排
気接続管、１７・・・・・・排気集合管、１８・・・・
・・排気接続管１６内はめ込みの管状内張り片、１９・
・・・・・排気接続管１６の壁面と内張り片１８とのあ
いだのすきま、２０・・・・・・内張り片１８の組付は
フランジ、２１・・・・・・フランジ２０の相手側とな
る、排気接続管１６のフランジ、２２・・・・・・断熱
封止材、２３・・・・・・両フランジ９，２０のあいだ
の封止材、２４・・・・・・両フランジ９，２０組付け
ねじのひとつ、の中心線、２５・・・・・・内張り片１
８内壁ひだ、２６・・・・・・電気加熱装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 排気弁と排気集合管とのあいだのところで、排気管
   の壁面からすきまを置いてその排気管へのはめ込み材と
   して組付けられた、少なくともひとつの管状内張り片、
   を備えているという構成のものにおいて、 その内張り片内面の少なくとも一部に、・ひだが設けら
   れている、 ことを特徴とする内燃機関。 ２、特許請求の範囲１記載の発明において、そのひだが
   、排気ガスの流れ方向に沿って延びていることを特徴と
   する内燃機関。 ３ 特許請求の範囲１または２に記載の発明において、
   その内張り片が、少なくともそのひだ配設部分では、そ
   の内張り片の温度に対応することを好適例とする電気加
   熱のできる構成とされていることを特徴とする内燃機関
   。 ４ 特許請求の範囲１から３のいずれかに記載の発明に
   おいて、その内張り片の、少なくともそれらひだの少な
   くとも表面部分の材質が、たとえばセリアというような
   金属酸化物を好適例とする、ＨＣを含む有害な物質とか
   粒子とかの酸化促進の触媒作用を持つ金属化合物、とさ
   れていることを特徴とする内燃機関。