JP3004143B2 - セラミック製液体制御弁 - Google Patents

セラミック製液体制御弁

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体制御弁に関し、特に
腐食性の高い液体の流量を制御するセラミック製液体制
御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、化学産業をはじめとする腐食
性の高い液体を移送する配管中で該液体の流量を制御し
たり、遮断したりするための制御弁には、耐薬品性に優
れた合成樹脂製やガラス製等の部品や、該合成樹脂やガ
ラス等を被覆して直接液体が接触しないようにした金属
製の部品を使用して構成されていた。
【0003】しかしながら、前記合成樹脂製やガラス製
の部品を使用した制御弁では、強度上、限度があり、大
型の化学産業用の各種装置等に適用するには不安が残
る。
【0004】また、前記合成樹脂やガラス等を被覆した
金属製の部品から成る制御弁では、被覆層が摩耗したり
クラックが入ったりして下地の金属が露出すると、配管
中を流れる液体が変質するだけでなく、シール性が劣化
するとともに、内部の金属が腐食されたりして、耐久性
が急激に悪くなり、前記液体を大量に移送するのに使用
する制御弁としては問題があることから、構造上、充分
な強度を有し、更に耐薬品性と耐久性の向上をはかるこ
とが望まれていた。
【0005】そこで前記課題を解消するために、セラミ
ック等の硬質材と耐薬品性に優れた合成樹脂を組み合わ
せ、テーパー状の弁体自体がハウジングに穿設されたテ
ーパー孔中で回動するローター型バルブが特開平4−8
4974号公報等に提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ロ
ーター型バルブでは、液体の通過する部分には該液体を
変質させたり、バルブが腐食したりする恐れはないもの
の、図5に示す如く、構造上、ハウジング12に穿設し
た流路13とテーパー状の弁体14に穿設した溝15の
組合せを切り換えて前記液体の流量を制御したり遮断し
たりするため、液体の通路有効断面積が極めて小さく、
その上、ハウジング12に穿設されたテーパー孔16と
弁体14との摺動面積が極めて大きいことから、圧力損
失及び摺動抵抗が極めて大となり、バルブの円滑な開閉
作動が得難く、更に移送する液体が高温の場合にはハウ
ジング12と弁体14との熱膨張差からシール性が阻害
されたり、流量制御が正確にできない等の恐れがあり、
化学産業等の量産設備をはじめ、各種液体の大量移送に
は不向きであるという課題があった。
【0007】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑みなされたもの
で、化学産業をはじめとする腐食性の高い液体を移送す
る配管中で該液体の流量を制御したり、遮断したりする
ための制御弁において、全開時の前記液体の通路となる
有効断面積を大として制御弁を通過する前後の液体の圧
力損失を低減し、弁の開閉を円滑に作動させ、制御弁自
体が充分な機械的強度を有し、高温度、高圧力下におい
てもシール性が損なわれることがなく、化学産業等の量
産設備をはじめ、各種液体の大量移送に好適なセラミッ
ク製液体制御弁の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック製液
体制御弁は、ハウジング、バタフライ弁及びシャフトの
3部品を、窒化珪素質焼結体に代表される非酸化物系セ
ラミックスで構成し、円環状のハウジングに設けたシャ
フト支持孔に回動自在に軸支したシャフトの切欠き面
と、いずれか一方の面に溝を有し、少なくともその外周
曲面に合成樹脂の被覆層を設けた楕円形状のバタフライ
弁のいずれか一方の面に設けた溝を嵌合して接合一体化
し、前記セラミック製シャフトと一体化したセラミック
製バタフライ弁を前記ハウジング内で回動させてバタフ
ライ弁の外周曲面の合成樹脂層をハウジングの内壁面と
圧接させたり、離したりして開閉するように配設したこ
とを特徴とするものである。
【0009】
【作用】窒化珪素質焼結体に代表される非酸化物系セラ
ミックスで液体制御弁を構成し、シャフトに設けた切欠
き面と、楕円形状のバタフライ弁に形成した溝を嵌合し
て金属シリコン(Si)等で接合一体化し、セラミック
製バタフライ弁の少なくとも外周曲面に合成樹脂の被覆
層を設けたことから、全開時の前記液体の通路となる有
効断面積が大となり、制御弁を通過する前後の液体の圧
力損失が低減され、弁の開閉作動も円滑となり、制御弁
自体の機械的強度は勿論、高温度、高圧力下においても
シール性が確保される。
【0010】
【実施例】以下、本発明のセラミック製液体制御弁を図
面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係るセラ
ミック製液体制御弁を、酸やアルカリ等の腐食性液体の
流量を制御する弁に適用した一部破断の斜視図であり、
図2は図1のセラミック製液体制御弁のセラミック製シ
ャフトの軸芯方向から見た断面図である。
【0011】図1及び図2において、1は窒化珪素質焼
結体から成るセラミック製ハウジング2と、前記同様の
セラミック製シャフト3と、同じくセラミック製バタフ
ライ弁4から構成されるセラミック製液体制御弁であ
る。
【0012】セラミック製液体制御弁1は、セラミック
製ハウジング2に設けたシャフト支持孔5に回動自在に
軸支した図3に示すような液体の上流側に切欠き面6を
有するセラミック製シャフト3と、セラミック製シャフ
ト3の切欠き面6に嵌合する図4に示すような溝7を設
けた楕円形状のセラミック製バタフライ弁4を、図2に
示すようにセラミック製ハウジング2に組み合わせ、そ
の当接面間にシリコンウェハーの薄板を挟み込んで治具
で固定し、真空炉にて真空下、金属シリコンの融点以上
の温度に加熱してセラミック製シャフト3とセラミック
製バタフライ弁4を接合一体化したものである。
【0013】尚、接合材としての金属シリコンは、9
9.9%以上の純度を有するものであれば、微粒の金属
シリコン粉末と有機溶媒を混練して調製したペースト
を、前記当接面のいずれか一方に塗布して使用しても良
い。
【0014】また、接合温度は、金属シリコンの融点1
410℃以上で窒化珪素質焼結体が分解を起こさない1
550℃以下の温度であればいずれでも良いが、143
0℃以上、1500℃以下が好適である。
【0015】更に、接合雰囲気は1×10-1mmHg以
上の真空、より望ましくは酸素分圧を1×10-2mmH
g以下とし、アルゴン(Ar)ガスで置換するのが良
い。
【0016】また、セラミック製バタフライ弁4の少な
くとも外周曲面8に被覆する合成樹脂層9はテフロン
等、耐薬品性に優れ、耐熱性を有するものであればいづ
れも適用可能である。
【0017】本発明のセラミック製液体制御弁を評価す
るにあたり、先ず、窒化珪素(Si3 4 )粉末にイッ
トリア(Y2 3 )等の焼結助剤を添加して焼成した窒
化珪素質焼結体で内径が約100mmの前記セラミック
製ハウジングと、外径寸法の異なるセラミック製シャフ
ト、および外周曲面が成す外径寸法の異なるセラミック
製バタフライ弁を各種作製し、半導体部品として使用さ
れる高純度のシリコンウェハー薄板を接合材として真空
炉で1×10-3mmHgの真空下、1475℃の温度で
30分間加熱してセラミック製シャフト3とセラミック
製バタフライ弁4を接合一体化してセラミック製液体制
御弁を作製した。
【0018】かくして得られた評価用のセラミック製液
体制御弁を塩酸液とアルカリ液を使用して各液を循環す
る配管中に組み込み、温度を種々設定しながら、該制御
弁の開閉を繰り返し、回動の可否を評価した。
【0019】その結果、セラミック製ハウジング内径1
0とセラミック製バタフライ弁4の少なくとも外周曲面
8に被覆した合成樹脂層9が形成する外径11との差に
対する該外径11の比率に関しては、0.01%未満に
なると浸透性の高いアルカリ液において、シール不良が
認められた。
【0020】一方、セラミック製ハウジング内径10と
セラミック製バタフライ弁4の少なくとも外周曲面8に
被覆した合成樹脂層9が形成する外径11との差に対す
る該外径11の比率が0.3%を越えると、ハウジング
内径10とセラミック製バタフライ弁4の摺動部におい
て、前記セラミック製バタフライ弁4の外周曲面8に被
覆した合成樹脂に摩耗が発生した。よって前記比率は
0.01〜0.3%の範囲が望ましい。
【0021】前記範囲内では、いづれも本発明のセラミ
ック製液体制御弁は20万回の開閉試験においても何ら
異常は認められなかった。
【0022】次に、前記評価用のセラミック製液体制御
弁を使用して以下の様な熱履歴後の接合強度を、セラミ
ック製シャフトを支え、バタフライ弁部をシャフトの切
欠き部より押し抜くように加圧し、剥離した時の荷重を
測定して評価した。
【0023】先ず、前記セラミック製液体制御弁に、−
40℃と300℃の温度を交互に200サイクル迄加え
た場合、熱履歴前の全荷重の平均が103.2kgfで
あるのに対し、100サイクル後は平均101.5kg
f、200サイクル後が平均107.6kgfとなり、
また、100℃と950℃の冷熱サイクルを2500サ
イクル迄加えた場合、熱履歴前の全荷重の平均が10
3.2kgfであるのに対し、1000サイクル後は平
均113.8kgf、2500サイクル後が平均10
8.7kgfとなり、いずれも接合部の強度に劣化のな
いことを確認した。
【0024】更に、950℃の雰囲気中に1000時間
放置する高温放置試験においても接合部の剥離荷重は、
熱履歴前の全荷重の平均が103.2kgfであるのに
対し、熱履歴後の全荷重の平均が105.3kgfと接
合部の強度に劣化のないことを確認した。
【0025】
【発明の効果】本発明のセラミック製液体制御弁によれ
ば、熱膨張係数が小さい窒化珪素質焼結体等の非酸化物
系セラミックスでハウジング、シャフト及びバタフライ
弁を構成し、切欠き面を有するセラミック製シャフト
と、該シャフトの切欠き面に嵌合する溝を設けた楕円形
状のセラミック製バタフライ弁を接合一体化し、該セラ
ミック製バタフライ弁の少なくとも外周曲面に合成樹脂
の被覆層を形成したことから、全開時の腐食性を有する
液体の通路となる有効断面積を大として制御弁を通過す
る前後の液体の圧力損失を低減することができ、弁の開
閉も円滑に作動し、高温度、高圧力下においてもハウジ
ングの内壁にバタフライ弁の外周曲面に被覆した合成樹
脂層を直接接触させて弁を閉じることができ、シール性
が向上するとともに、シャフトとバタフライ弁の接合強
度も高温まで劣化せず、かつ接合工程での変形もなく、
化学産業等の量産設備をはじめ、各種液体の大量移送に
極めて有用なセラミック製液体制御弁が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミック製液体制御弁を、酸や
アルカリ等の腐食性液体の流量を制御する弁に適用した
一部破断の斜視図である。
【図2】図1のセラミック製液体制御弁をセラミック製
シャフトの軸芯方向から見た断面図である。
【図3】図1のセラミック製液体制御弁を構成するセラ
ミック製シャフトの斜視図である。
【図4】図1のセラミック製液体制御弁を構成するセラ
ミック製バタフライ弁の斜視図である。
【図5】従来のセラミック材と合成樹脂材で構成された
ローター型バルブの断面図である。
【符号の説明】
1 セラミック製液体制御弁 2 セラミック製ハウジング 3 セラミック製シャフト 4 セラミック製バタフライ弁 5 シャフト支持孔 6 切欠き面 7 溝 8 外周曲面 9 合成樹脂層 10 内径 11 外径

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】いずれか一方の面に溝を有し、少なくとも
    その外周曲面に合成樹脂層を設けた楕円形状のセラミッ
    ク製バタフライ弁と、該バタフライ弁の溝に嵌合する切
    欠き面を有するセラミック製シャフトと、接合一体化し
    たセラミック製バタフライ弁とセラミック製シャフトを
    シャフト支持孔で回動自在に軸支するとともに、セラミ
    ック製バタフライ弁を回動して開閉するように配設した
    セラミック製ハウジングとから成ることを特徴とするセ
    ラミック製液体制御弁。
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