JP2001099327A - シールおよび回転アセンブリ - Google Patents

シールおよび回転アセンブリ

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JP2001099327A
JP2001099327A JP27219599A JP27219599A JP2001099327A JP 2001099327 A JP2001099327 A JP 2001099327A JP 27219599 A JP27219599 A JP 27219599A JP 27219599 A JP27219599 A JP 27219599A JP 2001099327 A JP2001099327 A JP 2001099327A
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film
lip
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Hiroaki Takebayashi
博明 竹林
Kazunori Hayashida
一徳 林田
Kazutoshi Yamamoto
和俊 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シールにおいて、密封対象空間と大気圧空間と
を仕切るとともに、密封対象空間の密封性の向上を図る
こと。 【解決手段】ハウジング3と回転軸4との対向する環状
空間に配備されて当該環状空間を真空の密封対象空間A
と大気圧空間Bとに仕切るもので、回転軸と摺動するリ
ップ18,19の表面に、軟質金属、フッ素系樹脂およ
びDLCのうちのいずれか1つにより形成された潤滑膜
30が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、径方向内外で同心
状に配設されている回転部材と固定部材との対向する空
間に配備されて当該空間を軸方向に2つの空間に仕切る
のに用いるシールおよび、前記回転部材とシールとを備
えた回転アセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のシールには、環状芯金に
弾性体を被着し、この弾性体の内周側端部に回転部材と
しての回転軸の周面上を摺動させられるリップを設けた
構造のものがある。このリップは、回転軸との締め代を
大きくとることで回転軸周面に所要の接圧で摺動する摺
動面を形成して回転軸との間の隙間を密封するようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記シールの場合、リ
ップが回転軸に対する経時的な摺動動作で摩耗すると、
前記隙間に対する密封性が低下する。
【0004】また、上記シールを前記環状空間を真空空
間と大気圧空間という特殊環境下で両空間を仕切るのに
用いた場合では、前記摩耗が進行するとリップには真空
空間側からかかる大きな負圧に対しての耐圧に不足を来
すものとなっている。
【0005】上記シールを回転軸と共に回転アセンブリ
として用いた場合、回転軸におけるシールとの摺動部の
摩耗による前記密封性の低下のみならず、転がり軸受で
回転軸を支持した場合、前記摺動部を介して転がり軸受
内の潤滑オイルが真空空間側へ漏洩することも問題とな
る。
【0006】したがって、本発明は、リップを備えたシ
ールにおいて、リップが回転軸に対する経時的な摺動動
作で摩耗しないようにしてその密封性を保持することを
共通する解決すべき課題としている。
【0007】また、本発明は、リップを備えたシールに
おいて、上記特殊環境下でその摩耗が進行した場合の耐
圧性を向上させることを他の解決すべき課題としてい
る。
【0008】さらに、本発明は、上記シールを回転軸と
共に用いた回転アセンブリにおいて、回転軸等の回転部
材におけるシールとの摺動部の摩耗およびその摺動部を
介しての潤滑オイル等の漏洩を防止することを他の解決
すべき課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)本発明第1のシー
ルは、径方向内外で同心状に配設されている回転部材と
固定部材との対向する空間に配備されて当該空間を軸方
向に2つの空間に仕切るのに用いるシールであって、回
転部材と摺動するリップを有し、このリップの表面に潤
滑膜が形成されていることを特徴としている。
【0010】(2)本発明第2のシールは、径方向内外
で同心状に配設されている回転部材と固定部材との対向
する空間に配備されて当該空間を軸方向に真空またはこ
れに近い圧力の密封対象空間と大気圧空間とに仕切るの
に用いるシールであって、回転部材と摺動するリップを
有し、このリップの表面に、耐摩耗性皮膜が形成されて
いることを特徴としている。
【0011】本発明第1、第2ののシールにおいて、好
ましくは、潤滑膜が、軟質金属、フッ素系樹脂およびD
LCのうちのいずれか1つにより形成された膜である。
【0012】(3)本発明の回転アセンブリは、固定部
材に対し径方向において同心状に配設される回転部材
と、前記両部材が対向する空間に配備された本発明第1
または第2のシールとを具備したことを特徴としてい
る。
【0013】好ましくは、前記回転部材の表面に、潤滑
膜が形成されている。
【0014】この潤滑膜は、好ましくは、軟質金属、フ
ッ素系樹脂、DLCのうちのいずれか1つにより形成さ
れた膜である。
【0015】この潤滑膜は、好ましくは、リン酸マンガ
ン塩化合物の水溶液を用いた被膜形成処理により形成さ
れた膜である。
【0016】この潤滑膜は、好ましくは、撥油性を有す
る膜である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面を参照して説
明する。
【0018】図1は、回転導入機が装備された真空チャ
ンバの概略を示す断面図であり、図2は、図1の回転導
入機内の軸受ユニットの拡大断面図である。
【0019】図1を参照して、真空チャンバ1は、内部
を真空状態に保って所要の作業例えばワークの搬送等を
行うものである。
【0020】真空チャンバ1には、その搬送作業に必要
な回転を導入するため、チャンバ壁の回転導入機取付穴
に回転導入機2が取り付けられている。
【0021】回転導入機2は、例えば真空チャンバ1の
チャンバ壁の内外にまたがって配設され、チャンバ内で
ワークの搬送を行うための回転動力を導入するものであ
る。
【0022】回転導入機2は、ハウジング3と、回転軸
4と、転がり軸受5と、耐圧シール6とを備える。
【0023】ハウジング3は、その取付フランジ7がネ
ジ8によりチャンバ壁に固定されてチャンバ壁の取付穴
に取り付けられる。
【0024】回転軸4は、ハウジング3の内外に貫挿さ
れ、転がり軸受5でハウジング3内に回転可能に支持さ
れている。
【0025】図2を参照して、転がり軸受5は、軌道輪
としての内輪9および外輪10と、この内・外輪9,1
0間を転動する複数の転動体11と、各転動体11を保
持する複数の保持器12とを有する。
【0026】転がり軸受5の内・外輪9,10間には、
不図示の潤滑剤が封入されている。
【0027】転がり軸受5は、その一方軸端が真空空間
つまり密封対象空間A側の軸端となり、他方軸端が大気
圧空間B側の軸端となり、かつ、密封対象空間A側の軸
端がシール6を介して10-4Pa以下の密封対象空間A
つまり真空チャンバ1に面する形態でハウジング3内に
設置されている。
【0028】シール6は、ハウジング1と回転軸4とが
対向する環状空間を真空チャンバ1内に連通する真空空
間つまり密封対象空間Aと、真空チャンバ1外に連通し
転がり軸受5が位置する大気圧空間Bとの2つの空間に
仕切って真空チャンバ1の内外を遮断するようになって
いる。ここで、径方向内外で同心状に配設されている回
転部材と固定部材とにおいて、ハウジング1は固定部材
に相当し、回転軸4は回転部材に相当する。また、この
シール6は、上述のように真空状態の密封対象空間と大
気圧空間とを仕切るが、要するに、環状空間を低圧空間
とこれより圧力が高い高圧空間とに仕切るものである。
【0029】シール6は、回転軸4と共に実施の形態の
回転アセンブリ40を構成する。
【0030】次に、シール6の構造を詳しく説明する。
【0031】シール6は、ハウジング3と回転軸4とが
対向する環状空間を真空チャンバ1内に連通する真空空
間(密封対象空間)Aと、真空チャンバ1外に連通しか
つ転がり軸受5が位置する大気圧空間Bとの2つの空間
に仕切って真空チャンバ1の内外を遮断するためのもの
である。シール6は、第1シール部6aに第2シール部
6bを被着して構成されている。
【0032】第1シール部6aは、上半分の径方向断面
形状がほぼ横L字形の環状芯金14に弾性体15を環状
に被着してなる。
【0033】第2シール部6bは、上半分の径方向断面
形状がほぼ凹部形状をなしリップが密封対象空間Aの負
圧で該密封対象空間A方向にまくれあがるのを防止する
金属環体16に弾性体17を環状に被着してなる。
【0034】第1シール部6aにおける弾性体15の回
転軸4側端部つまり内周部分は、大気圧空間B側へ延び
かつ内周側に向けて延びかつ上半分断面形状がほぼ逆三
角形で、その三角形の頂点に対応するエッジ形状が丸み
を帯びた形状の主リップ18とされる。この主リップ1
8は、回転軸4上を摺動するときそのエッジが変形して
所定の軸方向接触幅で該回転軸4上を摺動することがで
きる。
【0035】第2シール部6bにおける弾性体17の回
転軸4側端部つまり内周部分は、主リップ18から離隔
しかつこれよりも密封対象空間A側に位置して設けられ
密封対象空間A側に向けて上半分断面形状が漸次縮径す
るテーパ形状を有した補助リップ19とされる。
【0036】主リップ18の外周には、それを回転軸4
の外周面に対して圧接させるガータスプリング20が装
着されている。
【0037】主リップ18のエッジおよびその両斜面な
らびに両リップ18,19間の潤滑剤保持面、さらに補
助リップ19の表面にかけて潤滑膜30が連続して形成
されている。
【0038】この潤滑膜30の材料は、軟質金属(金、
銀、銅等)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレ
ン等)、DLC(Diamond Like Carb
onの略称で黒鉛を含むカーボン焼成体とダイヤモンド
皮膜の中間の特性を有するすべての炭素系材料)の各材
料の中からいずれか1種類が選択されて形成された膜で
ある。
【0039】また、回転軸4の表面にも、前記軟質金
属、フッ素系樹脂、DLCから選択されたいずれか1種
類から選択されて形成された潤滑膜31が連続して形成
されている。
【0040】以上の構成を備えたシール6においては、
各リップ18,19および回転軸4それぞれの表面に潤
滑膜30,31が形成されているので、各リップ18,
19が回転軸4に対し経時的に摺動動作しても、その摩
耗が著しく軽減される結果、上述した特殊環境下であっ
てもその密封性を保持することができて好ましい。
【0041】なお、本発明は、上述の実施の形態では、
回転軸4の表面に、軟質金属、フッ素系樹脂、DLCに
よる潤滑膜31(軟質潤滑膜)が形成されているが、こ
の回転軸4の表面にはリン酸マンガン塩化合物の水溶液
を用いた被膜形成処理による潤滑膜31(リン酸マンガ
ン塩潤滑膜)を施しても構わない。
【0042】このようなリン酸マンガン塩潤滑膜31
は、それ自体が潤滑性を有するのみならず、オイルやグ
リースなどの潤滑剤を保持する機能もあって好ましい。
【0043】以下、この回転軸4表面へのリン酸マンガ
ン塩潤滑膜31の形成について説明する。
【0044】まず、回転軸4の表面に洗浄等の前処理を
施しリン酸マンガン塩化合物の水溶液を用いた被膜形成
処理を施す。この処理により、回転軸4の表面では、リ
ン酸マンガン塩化合物による表面の腐食と、表面上での
リン酸マンガン塩の結晶の析出とが生じる。これによ
り、回転軸4の表面では、前記腐食作用により微小で浅
い凹凸が形成されるとともに、回転軸4の表面全体には
リン酸マンガン塩潤滑膜31が形成される。
【0045】この場合、このリン酸マンガン塩潤滑膜3
1形成前の回転軸4の表面には、製造時の研磨具合等に
起因した初期凹凸が存在するが、その初期凹凸は比較的
大きく、かつ偏在しており、さらには、その初期凹凸の
中には特に深い筋状の凹みも散在している。このような
不均一な初期凹凸を有する回転軸4の表面にリン酸マン
ガン塩潤滑膜31を形成すると、前記腐食作用で形成さ
れる均一な微小の凹凸により、不均一な初期凹凸がなら
されるとともに、散在している深い筋状の凹みも分断さ
れて消滅して、微小な凹凸がまんべんなく配置されるこ
とになる。そのため、小さくならされ、かつ、まんべん
なく存在する凹凸の上から形成されるリン酸マンガン塩
潤滑膜31の表面も、凹凸と同様に、深さの浅い微小な
凹凸がほぼまんべんなく形成される。以上のようにし
て、回転軸3の表面に微小な凹凸を有するリン酸マンガ
ン塩潤滑膜31が形成される。その結果、このリン酸マ
ンガン塩潤滑膜31は、潤滑性と潤滑剤保持の機能を有
し、回転軸4の摩耗を抑制し、これによってシールとの
間の密封性を確保できて好ましい。
【0046】なお、このリン酸マンガン塩潤滑膜31
は、少なくとも、回転軸4においてシール6との摺動部
に形成しても構わない。
【0047】なお、なお、本発明は、上述の実施の形態
では、回転軸4の表面に、軟質金属、フッ素系樹脂、D
LCによる軟質潤滑膜31が形成されているが、この回
転軸4の表面には撥油性を備えた皮膜による潤滑膜31
(撥油性潤滑膜)を形成しても構わない。撥油性潤滑膜
31の材料は、テフロンやPTFE等のフッ素系撥油剤
であり、これを回転軸4の表面にコーティング処理す
る。
【0048】この処理により、回転軸4の表面にはオイ
ルが付着しにくくなる(濡れ性の低下)。この撥油性潤
滑膜31も、その撥油性により転がり軸受5内部のオイ
ル成分が真空チャンバ1内に漏洩することを防止し内部
の雰囲気の良好に保持できて好ましい。
【0049】なお、この撥油性潤滑膜31は、回転軸4
の表面全体に形成する必要は必ずしもなく、少なくと
も、回転軸4においてシール6との摺動部から密封対象
空間方向の端部にまで形成するだけでも構わない。
【0050】なお、上述の実施の形態では、回転軸4の
表面に、軟質金属、フッ素系樹脂、DLCによる軟質潤
滑膜か、リン酸マンガン塩潤滑膜か、撥油性潤滑膜かの
いずれかが形成されるだけであるが、回転軸4の表面を
軸方向に領域に区分し、一方の領域にリン酸マンガン塩
潤滑膜、他方の領域に撥油性潤滑膜を形成してもよい。
こうすると、回転軸4は、潤滑性と撥油性とを備えて好
ましい。
【0051】なお、上述の実施の形態では転がり軸受5
とシール6とは別体であるが、転がり軸受5にシール6
を内蔵させても構わない。転がり軸受5にシール6を内
蔵する場合は、例えばシール6が摺動する摺動部として
シール6が配備される転がり軸受5の内輪の肩部の一部
に撥油性潤滑膜を形成するとよい。
【0052】なお、この場合、転がり軸受5のようなオ
イルではなく、真空チャンバ1内に水の侵入を防止する
場合では回転軸4の表面に撥水性潤滑膜を形成するとよ
い。
【0053】なお、図3の実施の形態で示すように、補
助リップ19は、大気圧空間B側に向けて上半分断面形
状が漸次縮径するテーパ形状を有したものであっても構
わない。このような構造を有する補助リップ19では、
回転軸4に対する締め代(補助リップ19の内径と回転
軸4の軸径との差)が十分に確保される結果、その両側
の過大な圧力差により、補助リップ19が密封対象空間
A側にまくれあがるのを防止され、密封性をより向上す
ることができるものとなる。
【0054】
【発明の効果】(1)本発明第1のシールは、リップの
表面に、潤滑膜が形成されているので、その潤滑膜によ
りリップの回転軸との摺動による摩耗を軽減でき、その
密封性を保持できて好ましいシールとなる。
【0055】(2)本発明第2のシールは、回転部材と
固定部材との対向空間を軸方向に真空またはこれに近い
圧力の密封対象空間と大気圧空間とに仕切るのに、その
リップの表面に、潤滑膜が形成されているので、リップ
に密封対象空間により強い負圧が作用して、リップが回
転部材表面に強く摺動しても、その潤滑膜によりその摺
動による摩耗が軽減される結果、耐圧性に優れたものと
なり好ましい。
【0056】本発明第1および第2のシールの場合、そ
の潤滑膜が、軟質金属、フッ素系樹脂およびDLCのう
ちのいずれか1つにより形成された膜である場合は、そ
れらの材質が軟質であるので、硬質の材質による潤滑膜
と比較して、リップ表面に傷がつきににくなり、また、
回転部材側にも傷がつきにくくなる結果、密封性が損な
われることをより効果的に防止できて好ましい。
【0057】(3)本発明の回転アセンブリは、固定部
材に対し径方向において同心状に配設される回転部材
と、前記両部材が対向する空間に配備された前記シール
とを具備したので、リップとその回転部材との間の摺動
による摩耗が軽減され、密封性に優れたものとなる。
【0058】この場合、回転部材の表面に、潤滑膜が形
成されていると、その潤滑膜によりリップの回転軸との
摺動による摩耗を軽減でき、その密封性を保持できて好
ましい。
【0059】この潤滑膜が、軟質金属、フッ素系樹脂お
よびDLCのうちのいずれか1つにより形成された膜で
ある場合は、それらの材質が軟質であるので、硬質の材
質による潤滑膜と比較して、リップ表面に傷がつきにに
くなり、また、回転部材側にも傷がつきにくくなる結
果、密封性が損なわれることを防止できて好ましい。
【0060】この潤滑膜が、リン酸マンガン塩化合物の
水溶液を用いた被膜形成処理により形成された膜である
と、この皮膜の潤滑性を利用できるとともに、かつ、そ
の潤滑剤保持能力により、例えばリップ間に潤滑剤を保
持させ、その潤滑剤により軸受リップとその回転部材と
の間の摺動による摩耗を軽減できる結果、密封性を高め
られるものとなり好ましい。
【0061】この潤滑膜が、撥油性を有する膜である
と、この膜の撥油作用により、真空チャンバ内に転がり
軸受内の潤滑オイルなどの侵入が阻止できる結果、密封
性に優れたものとなり好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の回転アセンブリを装着した
真空チャンバの概略断面図
【図2】図1のシールの上半分の断面図
【図3】本発明の他の実施の形態のシールの上半分の断
面図
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 回転導入機 3 ハウジング 4 回転軸 5 転がり軸受 6 シール 18,19 リップ 30,31 潤滑膜 40 回転アセンブリ A 密封対象空間 B 大気圧空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 和俊 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3J006 AE17 CA04 3J016 AA04 BB03 CA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向内外で同心状に配設されている回転
    部材と固定部材との対向する空間に配備されて当該空間
    を軸方向に2つの空間に仕切るのに用いるシールであっ
    て、 回転部材と摺動するリップを有し、このリップの表面
    に、潤滑膜が形成されている、ことを特徴とするシー
    ル。
  2. 【請求項2】径方向内外で同心状に配設されている回転
    部材と固定部材との対向する空間に配備されて当該空間
    を軸方向に真空またはこれに近い圧力の密封対象空間と
    大気圧空間とに仕切るのに用いるシールであって、 回転部材と摺動するリップを有し、このリップの表面
    に、潤滑膜が形成されている、ことを特徴とするシー
    ル。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のシールにおい
    て、 潤滑膜が、軟質金属、フッ素系樹脂およびDLCのうち
    のいずれか1つにより形成された膜である、ことを特徴
    とするシール。
  4. 【請求項4】固定部材に対し径方向において同心状に配
    設される回転部材と、前記両部材が対向する空間に配備
    された請求項1ないし3いずれかに記載のシールと、 を具備したことを特徴とする回転アセンブリ。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の回転アセンブリにおい
    て、 前記回転部材の表面に、潤滑膜が形成されている、こと
    を特徴とする回転アセンブリ。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の回転アセンブリにおい
    て、 前記潤滑膜が、軟質金属、フッ素系樹脂、DLCのうち
    のいずれか1つにより形成された膜である、ことを特徴
    とする回転アセンブリ。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の回転アセンブリにおい
    て、 前記潤滑膜が、リン酸マンガン塩化合物の水溶液を用い
    た被膜形成処理により形成された膜である、ことを特徴
    とする回転アセンブリ。
  8. 【請求項8】請求項5に記載の回転アセンブリにおい
    て、 前記潤滑膜が、撥油性を有する膜である、ことを特徴と
    する回転アセンブリ。
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