JP4766898B2 - 薬剤溶解装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人工透析に用いる透析液の調製に使用され、粉末状或いは顆粒状とした固体透析用剤などの薬剤を所定濃度に溶解するための薬剤溶解装置に関する。
従来、人工透析に使用される透析液は、水に粉末状の透析用薬剤(あるいは、単に薬剤と称す)に水を溶解して複数(例えば2種)の透析用原液を用意し、この透析用原液を混合したものを更に水で希釈して調製されている。そして、透析用薬剤を収納する容器は、ボトル式と袋式があるが、ボトル式薬剤収納容器は、剛性の高い材料で構成されているので、使用後空になっても潰して容量を小さくし難く、ゴミとして処分する際に嵩張るという問題がある。しかしながら、袋式の薬剤収納容器(薬剤収納袋体)は、点滴用液の容器と同様に、可撓性を有するシート材で袋体に構成されているので、使用後の嵩高を減少させることができる利点がある。
また、透析液の調製作業の効率の向上を図るため、薬剤収納袋体に収納された規定量の透析用薬剤を溶解槽へ自動投入し、溶解槽内で水と混合して規定濃度となるように溶解作業を行うことができる透析用薬剤溶解装置が使用されている。この透析用薬剤溶解装置に関し、特許文献1には、搬送手段により薬剤収納袋体を載置場所から袋保持手段へ搬送し、袋保持手段で保持された薬剤収納袋体を起立するとともに上端部をカッターで開封し、薬剤収納袋体の上端部が開封されたならば、袋保持手段を回動して薬剤収納袋体の開封部分を下方のホッパーに向け、薬剤収納袋体内の薬剤をホッパーから溶解槽へ払い出すように構成された透析用薬剤溶解装置が提案されている。
特開平7−265393号公報
しかしながら、上記した透析用薬剤溶解装置では、薬剤収納袋体を袋保持手段まで搬送したり、上下逆に引っくり返したりして薬剤を溶解槽へ投入しなければならず、透析用薬剤の溶解作業を迅速に行い難い。また、溶解槽への投入時の発塵し易く、この発塵により透析用薬剤溶解装置の内部や周辺が汚染したり、装置の誤作動を引き起こしたりする虞がある。さらに、透析用薬剤溶解装置の構造が複雑になり、装置の簡略化や小型化を実現することが困難である。
そこで、本発明は、上記した事情に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な構造で薬剤の溶解作業を迅速に実施することができる薬剤溶解装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
該保持機構により保持した薬剤収納袋体を昇降する袋体昇降機構と、
溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
を備え、
ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として流下案内溝が形成され、
薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この薬剤収納袋体を袋体昇降機構により下降してその底部を切刃で開封するとともに前記流下案内溝の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置である。
請求項2に記載のものは、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
該薬剤排出ステージを昇降するステージ昇降機構と、
を備え、
ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として流下案内溝が形成され、
薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この状態で薬剤排出ステージをステージ昇降機構により上昇して薬剤収納袋体の底部を切刃で開封するとともに前記流下案内溝の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置である。
請求項3に記載のものは、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
該保持機構により保持した薬剤収納袋体を昇降する袋体昇降機構と、
溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
を備え、
ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として、開封カッターを厚さ方向に貫通させた貫通開口部が開設され、
薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この薬剤収納袋体を袋体昇降機構により下降してその底部を切刃で開封するとともに前記貫通開口部の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記貫通開口部内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置である。
請求項4に記載のものは、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
該薬剤排出ステージを昇降するステージ昇降機構と、
を備え、
ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として、開封カッターを厚さ方向に貫通させた貫通開口部が開設され、
薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この状態で薬剤排出ステージをステージ昇降機構により上昇して薬剤収納袋体の底部を切刃で開封するとともに前記貫通開口部の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記貫通開口部内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置である。
請求項5に記載のものは、前記袋体昇降機構が、薬剤収納袋体を下死点まで下降した後に、切刃が薬剤収納袋体の開封された底部開口から抜けない範囲で上昇して停止し、この停止時に薬剤収納袋体内の薬剤が薬剤投入口内に流下するようにしたことを特徴とする請求項1または3に記載の薬剤溶解装置である。
請求項6に記載のものは、前記ステージ昇降機構が、薬剤排出ステージを上死点まで上昇した後に、切刃が薬剤収納袋体の開封された底部開口から抜けない範囲で下降して停止し、この停止時に薬剤収納袋体内の薬剤が薬剤投入口内に流下するようにしたことを特徴とする請求項2または4に記載の薬剤溶解装置である。
請求項7に記載のものは、前記薬剤排出ステージに、薬剤収納袋体に振動を与えて内部の薬剤を底部開口から流下させる排出補助機構を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の薬剤溶解装置である。
請求項8に記載のものは、前記薬剤投入口の少なくとも両側に、薬剤収納袋体の底部に当接する底当接部を設け、両底当接部の間に開口する薬剤投入口上に開封カッターを配置し、底部が底当接部に当接する前に底部が切刃に当るように開封カッターの高さを設定したことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の薬剤溶解装置である。
請求項9に記載のものは、前記底当接部が、薬剤収納袋体の下面に形成された凹部内に嵌合して位置決め可能な大きさと形状に設定されていることを特徴とする請求項8に記載の薬剤溶解装置である。
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、該保持機構により保持した薬剤収納袋体を昇降する袋体昇降機構と、溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、を備え、前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として流下案内溝が形成され、薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この薬剤収納袋体を袋体昇降機構により下降してその底部を切刃で開封するとともに前記流下案内溝の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたので、薬剤収納袋体を上下移動させるだけで薬剤収納袋体の開封作業を行うことができるばかりでなく、薬剤収納袋体の底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで流下が開始されることとなり、底部内で薬剤がブリッジを形成することを防止することができる。したがって、迅速に薬剤の投入作業を行うことができ、薬剤の溶解作業の効率向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、該薬剤排出ステージを昇降するステージ昇降機構と、を備え、前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として流下案内溝が形成され、薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この状態で薬剤排出ステージをステージ昇降機構により上昇して薬剤収納袋体の底部を切刃で開封するとともに前記流下案内溝の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたので、薬剤排出ステージを上下移動させるだけで薬剤収納袋体の開封作業を行うことができるばかりでなく、薬剤収納袋体の底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで流下が開始されることとなり、底部内で薬剤がブリッジを形成することを防止することができる。したがって、迅速に薬剤の投入作業を行うことができ、薬剤の溶解作業の効率向上を図ることができる。また、薬剤収納袋体を大きく動かすことなく薬剤を排出することができ、これにより薬剤収納袋体から排出された薬剤が散乱することを抑えることができる。このため、薬剤溶解装置の内部や周辺が汚染したり、装置の誤作動を引き起こしたりする不具合を抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、該保持機構により保持した薬剤収納袋体を昇降する袋体昇降機構と、溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、を備え、前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として、開封カッターを厚さ方向に貫通させた貫通開口部が開設され、薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この薬剤収納袋体を袋体昇降機構により下降してその底部を切刃で開封するとともに前記貫通開口部の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記貫通開口部内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたので、底部を切刃で開封した後、薬剤収納袋体の内部に入った開封カッターの貫通開口部内に薬剤が入ることで横方向へ流動させるようにすることができ、薬剤収納袋体の底部内で薬剤がブリッジを形成することを一層防止することができる。したがって、薬剤を薬剤収納袋体から一層迅速に流下させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、薬剤収納袋体を保持する保持機構と、溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、該薬剤排出ステージを昇降するステージ昇降機構と、を備え、前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として、開封カッターを厚さ方向に貫通させた貫通開口部が開設され、薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この状態で薬剤排出ステージをステージ昇降機構により上昇して薬剤収納袋体の底部を切刃で開封するとともに前記貫通開口部の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記貫通開口部内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたので、請求項3の発明と同様に、底部を切刃で開封した後、薬剤収納袋体の内部に入った開封カッターの貫通開口部内に薬剤が入ることで横方向へ流動させるようにすることができ、薬剤収納袋体の底部内で薬剤がブリッジを形成することを一層防止することができる。したがって、薬剤を薬剤収納袋体から一層迅速に流下させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記袋体昇降機構は、薬剤収納袋体を下死点まで下降した後に、切刃が薬剤収納袋体の開封された底部開口から抜けない範囲で上昇して停止し、この停止時に薬剤収納袋体内の薬剤が薬剤投入口内に流下するようにしたので、薬剤収納袋体を上昇させることで、底部開口の縁部を下方へ向けることができる。したがって、薬剤収納袋体を開封して底部開口の縁部が開封カッターの側部に密着したとしても、底部開口の縁部と開封カッターとの密着状態を解消することができ、さらには、開封カッターと底部開口の縁部との間に薬剤を誘導することができる。このことから、袋体昇降機構を簡単に動作させるだけで、薬剤を溶解槽へスムーズに投入することができる。
請求項6に記載の発明によれば、前記ステージ昇降機構は、薬剤排出ステージを上死点まで上昇した後に、切刃が薬剤収納袋体の開封された底部開口から抜けない範囲で下降して停止し、この停止時に薬剤収納袋体内の薬剤が薬剤投入口内に流下するようにしたので、薬剤排出ステージを下降させることで、底部開口の縁部を下方へ向けることができる。したがって、薬剤収納袋体を開封して底部開口の縁部が開封カッターの側部に密着したとしても、底部開口の縁部と開封カッターとの密着状態を解消することができ、さらには、開封カッターと底部開口の縁部との間に薬剤を誘導することができる。このことから、ステージ昇降機構を簡単に動作させるだけで、薬剤を溶解槽へスムーズに投入することができる。
請求項7に記載の発明によれば、前記薬剤排出ステージに、薬剤収納袋体に振動を与えて内部の薬剤を底部開口から流下させる排出補助機構を備えたので、薬剤を薬剤収納袋体内に残さずに溶解槽へ投入することができ、薬剤を確実に規定の濃度で溶解させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、前記薬剤投入口の少なくとも両側に、薬剤収納袋体の底部に当接する底当接部を設け、両底当接部の間に開口する薬剤投入口上に開封カッターを配置し、底部が底当接部に当接する前に底部が切刃に当るように開封カッターの高さを設定したので、簡単な構成で、薬剤収納袋体の底部を開封することができる。また、底部が開封された薬剤収納袋体を薬剤排出ステージ上で安定させることができる。したがって、薬剤収納袋体が不用意に倒れたり、薬剤投入口からずれたりして薬剤が薬剤排出ステージ上に飛び散ることを抑えることができる。このことから、溶解槽への投入時の発塵により薬剤溶解装置の内部や周辺が汚染したり、装置の誤作動を引き起こしたりする不具合を抑制することができる。
請求項9に記載の発明によれば、前記底当接部は、薬剤収納袋体の下面に形成された凹部内に嵌合して位置決め可能な大きさと形状に設定されているので、薬剤排出ステージ上に薬剤収納袋体を一層安定して配置することができる。また、薬剤収納袋体の底部開口を薬剤投入口の上方からずれないように位置決めすることができ、薬剤をこぼすことなく溶解槽へスムーズに投入することができる。
また、上記請求項1〜4に記載の発明においては、上記した各効果に加えて以下のような優れた効果をも奏する。
すなわち、ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにしたので、保持機構に薬剤収納袋体を掛ける工程と、薬剤収納袋体から薬剤を排出する工程と、保持機構から空の薬剤収納袋体を取り外す工程とを同時に行うことができる。このことから、バッチ処理で行われる薬剤の溶解作業(透析用原液の調製作業)を、工程をずらして複数同時に進行させることができ、薬剤溶解作業の効率向上を図ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る薬剤溶解装置(透析用薬剤溶解装置)1の平面図および正面図である。
透析用薬剤溶解装置1は、図1に示すように、ベースフレーム2を備え、該ベースフレーム2の上部には、薬剤収納袋体3を吊り下げて回転移動する回転ヘッド4を、縦向きに配置された回転軸5の上端に接続した状態で設け、ベースフレーム2の中段部分には、回転軸5の下端に接続される回転駆動源6(減速機6a、モータ6b、および減速機6aとモータ6bとを接続する駆動ベルト6c)と、薬剤が投入される縦向き円筒状の溶解槽8とを配置し、溶解槽8の底部に排出口9を備えるとともに、溶解槽8の上部に供給口10を備えている。また、ベースフレーム2の下部には、水および薬剤を循環させる溶解ポンプ(循環ポンプ)11を備え、該溶解ポンプ11の吸込口11aを溶解槽8の排出口9へ接続し、溶解ポンプ11の吐出口11bを溶解槽8の供給口10へ接続している。なお、溶解ポンプ11の吐出口11bと溶解槽8の供給口10とを接続する配管には、排出切替弁を介して排出配管が接続され(何れも図示せず)、この排出切替弁を切り替えて排出配管と溶解ポンプ11の吐出口11bとを連通状態に変換するとともに、溶解槽8の供給口10と溶解ポンプ11の吐出口11bとを遮断状態に変換し、溶解ポンプ11を用いて溶解槽8内の薬剤溶解水(すなわち透析用原液)を透析用薬剤溶解装置1の外へ排出できるように構成されている。さらに、溶解ポンプ11の吸込口11aには、水供給切替弁を介して水供給配管を接続し(何れも図示せず)、この水供給切替弁を切り替えて吸込口11aと水供給配管とを連通状態に変換するとともに、溶解槽8の排出口9と溶解ポンプ11の吸込口11aとを遮断状態に変換し、溶解ポンプ11を用いて溶解槽8内へ水(溶媒)を供給できるように構成されている。
また、回転ヘッド4の外周部には、薬剤収納袋体3を吊り下げて保持するためのハンガー15(本発明における保持機構の一部に相当)を、回転軸5を中心に90度位相をずらした位置にそれぞれ配置している。このハンガー15は、図3および図5に示すように、回転ヘッド4の下側縁部から下方へ垂下した2本のガイドロッド16に、横長なスライドブロック17を上下摺動可能な状態で貫通し、ガイドロッド16の下端にはストッパー18を止着している。そして、スライドブロック17の前面(透析用薬剤溶解装置1の外方へ臨ませた面)の両端部には、吊り下げロッド19を透析用薬剤溶解装置1の外方へ向けて延設し、吊り下げロッド19の先端に薬剤収納袋体3を引っ掛けて吊り下げるように構成されている。また、スライドブロック17の後部には回動可能なころ形状のカムフォロワ20を突設し、回転軸5を中心に配置された円盤状の固定カム21の外周側の上面にカムフォロワ20を係合して、スライドブロック17および吊り下げロッド19がその自重や薬剤収納袋体3の重さでは下方へ移動しないように構成されている。さらに、回転ヘッド4が回転すると、カムフォロワ20が固定カム21上を転動し、スライドブロック17および吊り下げロッド19が下方へ移動しない状態で回転軸5の周りを回転できるように構成されている。
なお、ハンガー15に吊り下げられる薬剤収納袋体3は、図2に示すように、可撓性シート材からなる筒状の胴部22と、この胴部22内の下部に設けた可撓性シート材製の底部23とから概略構成され、底部23を突き破って中身の薬剤を排出する袋体である。可撓性シート材としては、例えば、ポリエステルのラミネートフィルム材やポリエチレンフィルムなど可撓性のある合成樹脂シート材(フィルム材)を使用することができ、胴部22には底部23よりも高い強度のものを用い、底部23にはカッターで破断し易いように胴部22よりも弱いのものを用いる。本実施形態では、矩形状を呈した2枚の可撓性シート材を重ね合わせ、その左右側縁を溶着(あるいは融着)して断面略笹葉形或いは略舟形の筒状の胴部22を形成し、両可撓性シート材の上端縁同士を溶着(あるいは融着)することで胴部22の上端開口を封止し、該封止部24に複数の貫通孔25を開設する。また、胴部22の内側の下部に椀状或いはポケット状に彎曲した平面視略紡錘形のシート材を止着して底部23とし、上端の封止部24と底部23と胴部22とによって囲まれた空間を薬剤収納空部26とし、底部23の下方に位置する胴部22の下端開口を溶着(あるいは融着)するなどして封止する(図2(a),(b)参照)。
そして、使用する時、即ち、透析用薬剤溶解装置1にセットする時には、図2(c),(d)に示すように、薬剤収納袋体3の下端の封止部27と底部23との間で胴部22の下端部分28を切除して底部23の外側の面を下端開口内に露出するように構成されている。したがって、薬剤収納袋体3を透析用薬剤溶解装置1へセットする直前まで底部23の外側の面を胴部22の下端部分28で覆い隠してゴミや雑菌の付着を防止することができる。
また、薬剤収納袋体3の上端部には、横長な吊り下げ用アタッチメント30(本発明における保持機構の一部に相当)を取り付ける。この吊り下げ用アタッチメント30は、吊り下げ部材31と、該吊り下げ部材31の下部に重合する押え部材32とから構成され、吊り下げ部材31の左右両端部の上寄りには、吊り下げロッド19の先端が係合可能な横U字状の切欠部33を形成している。そして、吊り下げ部材31と押え部材32との間に薬剤収納袋体3の上端部を挟み、この状態で蝶ねじ等の止着部材34を封止部24の貫通孔25に貫通させて吊り下げ部材31と押え部材32とを止着すると、吊り下げ用アタッチメント30に薬剤収納袋体3を保持することができる。
なお、本実施形態では、吊り下げ用アタッチメント30と吊り下げロッド19との係合箇所は、切欠部33に限定されず、例えば、吊り下げロッド19の先端を挿通可能な挿通孔であってもよい。そして、挿通孔に吊り下げロッド19を挿通してハンガー15に吊り下げ用アタッチメント30および薬剤収納袋体3を保持すれば、後述する薬剤収納袋体3の搬送中に吊り下げ用アタッチメント30が吊り下げロッド19から外れ難く、薬剤収納袋体3が落下し難いので好適である。
さらに、薬剤収納袋体3内に収納する薬剤(透析用剤)は、溶解時における化学反応を防止するためにA剤とB剤との2種類に分けて提供される。A剤はブドウ糖、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムなどの成分を含んだ薬剤であり、A剤のみを収納する透析用薬剤収納袋体3の内部に所定量(例えば、2682.0g)が収納される。また、B剤は炭酸水素ナトリウムを主成分とする薬剤であり、B剤のみを収納する透析用薬剤収納袋体3の内部に所定量(例えば、661.6g)が収納される。
そして、透析用薬剤溶解装置1は、図1(a)に示すように、ベースフレーム2の上部において、袋体供給ステージ36、塊崩壊ステージ37、薬剤排出ステージ38、袋体回収ステージ39を、回転軸5を中心に時計回りで90度ずつ位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッド4を時計回りに回転することにより、ハンガー15に保持される薬剤収納袋体3を袋体供給ステージ36、塊崩壊ステージ37、薬剤排出ステージ38、袋体回収ステージ39の順番で搬送できるように構成されている。以下、各ステージ36〜39について説明する。
袋体供給ステージ36は、ハンガー15に薬剤収納袋体3を供給するステージであり、その外方(図中右側方)には、2本の吊り下げレール41を外方へ延設する状態で備え、該吊り下げレール41に吊り下げ用アタッチメント30の切欠部33を係合することで薬剤収納袋体3を吊り下げられるように構成されている。また、吊り下げレール41は、その端部を吊り下げロッド19の先端に対向する位置、具体的には、袋体供給ステージ36に停止し、且つ上死点(すなわちガイドロッド16の上部)まで上昇した状態のハンガー15の吊り下げロッド19の先端に対向する位置に配置している。したがって、袋体供給ステージ36にハンガー15を停止して吊り下げロッド19と吊り下げレール41と一直線上に配置することができ、この状態で吊り下げレール41に掛けられた薬剤収納袋体3を袋体供給ステージ36へ向けて移動すれば、吊り下げ用アタッチメント30のうち吊り下げレール41に係合された切欠部33を吊り下げロッド19へスムーズに係合することができ、ハンガー15に薬剤収納袋体3を供給することができる。なお、本実施形態では、作業員が吊り下げレール41に掛けられた薬剤収納袋体3を手で押してハンガー15へ供給するが、本発明はこれに限定されない。例えば、薬剤収納袋体3や吊り下げ用アタッチメント30に当接する当接アーム(図示せず)を設け、この当接アームを移動することで薬剤収納袋体3をハンガー15へ押し出して供給してもよい。あるいは、吊り下げレール41に螺旋状の搬送溝を刻設し、該搬送溝に吊り下げ用アタッチメント30の切欠部33の縁部を遊嵌し、この遊嵌状態で吊り下げレール41をサーボモータ等により回転することで吊り下げ用アタッチメント30を吊り下げロッド19へ向けて送り出し、薬剤収納袋体3をハンガー15へ供給してもよい。
塊崩壊ステージ37は、ハンガー15に保持された薬剤収納袋体3の中で薬剤が塊を形成している場合に、この薬剤塊を砕いて崩すためのステージであり、当該塊崩壊ステージ37の外側(回転軸5とは反対側)には塊崩壊機構42を備えている。この塊崩壊機構42は、上昇状態(上死点到達状態)のハンガー15に保持された薬剤収納袋体3の胴部22と略同じ高さに配置され、塊崩壊ステージ37の中央側へ臨ませた部分に、薬剤収納袋体3の側方を押圧する押圧部43を塊崩壊ステージ37上の薬剤収納袋体3に対して進退可能な状態で備え、押圧部43を進出することで薬剤収納袋体3を側方から押圧して内部の薬剤塊を崩壊できるように構成されている。なお、塊崩壊ステージ37のうち、薬剤収納袋体3の停止位置を挟んで塊崩壊機構42とは反対側に、薬剤収納袋体3の側部を支持可能な支持部材(図示せず)を備え、塊崩壊ステージ37に停止する薬剤収納袋体3を、塊崩壊機構42の押圧部43と支持部材との間に挟むようにして押圧すれば、薬剤塊を一層崩し易くなるので好適である。
薬剤排出ステージ38は、薬剤収納袋体3の底部23を開封して薬剤を溶解槽8へ排出(投入)するためのステージであり、当該薬剤排出ステージ38の略中央には、薬剤収納袋体3の底部23を開封して溶解槽8へ排出するための排出操作部44を設け、該排出操作部44よりも回転軸5側には、薬剤収納袋体3をハンガー15に保持した状態で昇降する袋体昇降機構45を備え、排出操作部44を挟んで袋体昇降機構45とは反対側には、薬剤収納袋体3に振動を与える排出補助機構46を備えている。
袋体昇降機構45は、図3に示すように、ベースフレーム2から立設されたブラケット48にギアボックス49を備え、該ギアボックス49にピニオンギア(図示せず)を内蔵し、このピニオンギアに噛合する縦長なラックギア50を上下移動可能な状態で配置している。さらに、ラックギア50の上端部には断面コ字状の係合受部51を備え、該係合受部51を、固定カム21の薬剤排出ステージ38側に形成された切欠部21aから上方へ突設可能とし、回転ヘッド4が回転してハンガー15が薬剤排出ステージ38上に移動してくると、係合受部51がハンガー15のカムフォロワ20を係合できるように構成されている。また、排出補助機構46は、下降状態(下死点到達状態あるいは下死点近傍に到達した状態)のハンガー15に保持された薬剤収納袋体3の胴部22と略同じ高さに配置され、排出操作部44へ臨ませた部分に薬剤収納袋体3の胴部22へ当接可能な当接部54を、薬剤収納袋体3に対して進退可能な状態で備え、当接部54を進出することで胴部22を叩いて薬剤収納袋体3に振動を与え、内部の薬剤を底部23の開封開口から流下させるように構成されている。なお、排出操作部44については、後で詳細に説明する。
袋体回収ステージ39は、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体3を回収するためのステージであり、その外方(袋体回収ステージ39を挟んで回転軸5とは反対側)には、空の薬剤収納袋体3をハンガー15から取り外して移動するのに十分なスペースが確保されている。なお、本実施形態では、作業員が袋体回収ステージ39上のハンガー15から空の薬剤収納袋体3を手で取り外して回収しているが、自動で回収作業を行えるようにしてもよい。例えば、袋体回収ステージ39上を吊り下げロッド19の延設方向に沿って進退可能なアーム(図示せず)を備え、回収箱(図示せず)をアームの後退位置の下方に配置し、該アームに空の薬剤収納袋体3または吊り下げ用アタッチメント30を係合し、この状態でアームを後退させてハンガー15から薬剤収納袋体3を取り外し、そのまま回収箱へ落下させて回収するようにしてもよい。
次に、薬剤排出ステージ38に設けられた排出操作部44について説明する。
排出操作部44は、図3〜5に示すように、溶解槽8の上部を閉塞する円形トレイ状の袋体載置部58を備え、該袋体載置部58の全周に亘って薬剤流出防止壁59を立設し、袋体載置部58に横長な六角形状の開口を開設して溶解槽8の内部に通じる薬剤投入口60としている。また、該薬剤投入口60の前後両側には、薬剤投入口60に対して進退可能なスライドベース61を備え(図4参照)、該スライドベース61の上面に、薬剤収納袋体3の底部23に当接する底当接部62を設け、両底当接部62の間に開口する薬剤投入口60上には、ホルダ63により保持された薄肉の開封カッター64を、切刃65を上向きにした状態で薬剤投入口60の幅方向の略中央に配置している。
底当接部62は、薬剤収納袋体3の下面に形成された凹部67(具体的には、胴部22を形成するシート材の内側面と底部23を形成するシート材の外側面とに囲まれて形成された凹部67(図2(c)参照))の内部に嵌合して位置決め可能な大きさと形状に設定され、スライドベース61とともにスライドすることにより薬剤収納袋体3の幅、すなわち凹部67の配置箇所に合わせて位置調整できるように構成されている。本実施形態では、開封カッター64および薬剤投入口60へ向けて下り傾斜した底当接面68を備えた略三角錐状の突起で形成されている。また、開封カッター64は、その高さを、薬剤収納袋体3の底部23が底当接部62に当接する前に底部23が切刃65に当るように設定し、上部の切刃65の刃先を略へ字状に形成して頂部を尖らせている。さらに、この切刃65よりも低い位置には、厚さ方向に貫通開口部を貫通して開設し(図6参照)、この貫通開口部を薬剤流下空部69とし、開封カッター64が底部23に押し込まれて薬剤収納袋体3が開封されると、開封カッター64の周辺の薬剤が薬剤流下空部69へ移動して流動できるように構成されている。
なお、スライドベース61および底当接部62は、袋体載置部58に固定して、薬剤投入口60に対して進退しないように構成してもよい。
そして、排出操作部44の袋体載置部58には、溶解槽8の供給口10が上下に貫通した状態で設けられている。この供給口10は、その軸心を溶解槽8の円筒中心軸からオフセットするとともに、円筒中心軸に対して傾斜した状態で配置されている。したがって、溶解ポンプ11により循環される水および薬剤が供給口10の下端開口(溶解槽8側の開口)から流出すると、この水および薬剤が溶解槽8の内周に沿って旋回して溶解槽8内を攪拌し、薬剤を一層溶解し易くすることができる。
次に、上記のような構成を備えた透析用薬剤溶解装置1の作用について説明する。なお、薬剤の溶解作業を行う準備として、各ハンガー15のカムフォロワ20が固定カム21の上面に係合(載置)して、各ハンガー15を上死点まで上昇した位置に配置し、何れのハンガー15にも薬剤収納袋体3および吊り下げ用アタッチメント30を保持していないものとする。また、溶解槽8には、薬剤を溶解するための水が予め規定量(具体的には、1つの薬剤収納袋体3内の薬剤の量に対して規定濃度の溶解水が生成できる量)だけ、水供給配管から溶解ポンプ11を介して供給されて貯留されている。また、排出切替弁を操作して溶解ポンプ11の吐出口11bと溶解槽8の供給口10とを連通するとともに、水供給切替弁を操作して溶解ポンプ11の吸込口11aと溶解槽8の排出口9とを連通し、溶解ポンプ11を作動すると溶解槽8内の水が溶解ポンプ11を介して循環できるように設定しておく。
まず、回転ヘッド4を回転してハンガー15を袋体供給ステージ36上に配置し、吊り下げ用アタッチメント30に保持された薬剤収納袋体3を吊り下げレール41から袋体供給ステージ36の上方へスライド移動し、ハンガー15に薬剤収納袋体3を吊り下げた状態で保持する。
袋体供給ステージ36上のハンガー15に薬剤収納袋体3が保持されたならば、回転ヘッド4を時計回りに90度回転して薬剤収納袋体3を塊崩壊ステージ37上へ移送する。そして、回転ヘッド4を停止して塊崩壊ステージ37上に薬剤収納袋体3を配置したならば、塊崩壊機構42を作動させ、塊崩壊機構42の押圧部43により薬剤収納袋体3を側方から押圧して内部の薬剤塊を崩壊する。したがって、薬剤塊を薬剤収納袋体3の内部に収納した状態で崩すことができ、底部23を開封した薬剤収納袋体3から薬剤を滞りなく流下させ易くすることができる。また、薬剤が塊のまま溶解槽8へ投入されることを防ぐことができ、薬剤を溶解し易くすることができる。
塊崩壊ステージ37において薬剤塊を崩したならば、回転ヘッド4を時計回りに90度回転して、薬剤塊が崩された薬剤収納袋体3を薬剤排出ステージ38の上方へ移送する。そして、回転ヘッド4を停止して薬剤排出ステージ38上に薬剤収納袋体3を配置すると、ハンガー15に掛けられた薬剤収納袋体3の底部23が開封カッター64の直上に配置され(図7(a)参照)、また、ハンガー15のカムフォロワ20が固定カム21の切欠部21aから上方へ突出した係合受部51に係合される。カムフォロワ20と係合受部51とが係合したならば、袋体昇降機構45を作動してラックギア50および係合受部51を下降し、ハンガー15とともに薬剤収納袋体3を袋体昇降機構45により下降させる。すると、薬剤収納袋体3の底部23が開封カッター64の切刃65に当たり、さらに薬剤収納袋体3を袋体昇降機構45により下死点まで下降させると、開封カッター64の切刃65が薬剤収納袋体3の底部23を貫通して開封し(図7(b)参照)、底当接部62が薬剤収納袋体3の凹部67に嵌合するとともに、底当接面68が薬剤収納袋体3の底部23に当接する。このようにして、簡単な構成で、薬剤収納袋体3の底部23を開封することができる。また、底部23が開封された薬剤収納袋体3を薬剤排出ステージ38上で安定させることができ、薬剤収納袋体3が不用意に倒れたり、薬剤投入口60からずれたりして薬剤が薬剤排出ステージ38上に飛び散ることを抑えることができる。これにより、溶解槽8への投入時の発塵により透析用薬剤溶解装置1の内部や周辺が汚染したり、装置の誤作動を引き起こしたりする不具合を抑制することができる。しかも、底当接部62は、薬剤収納袋体3の凹部67内に嵌合して位置決め可能な大きさと形状に設定されているので、薬剤排出ステージ38上に薬剤収納袋体3を一層安定して配置することができる。
そして、開封カッター64には切刃65よりも低い位置に薬剤流下空部69が形成されているので、薬剤流下空部69を底部23の内側に到達させることができる。したがって、底部23の近くに収納されていた薬剤が先ず薬剤流下空部69に流れ込んで流下が開始され、薬剤が薬剤収納袋体3の内部でバランスして滞留することを防ぐことができる。このことから、薬剤収納袋体3を開封しても中の薬剤が流下しないという不具合の発生を抑えることができ、薬剤の投入作業を迅速に行うことができる。また、薬剤流下空部69が貫通開口部により構成されていることから、薬剤を横方向へ流動させるようにすることができ、薬剤収納袋体3の底部23内で薬剤が滞留することを一層防止することができる。
薬剤収納袋体3を下死点まで下降し、切刃65によって底部23に開口(底部開口)71を開設したならば、その後に袋体昇降機構45により薬剤収納袋体3を僅かに上昇させて停止する。詳しくは、切刃65が薬剤収納袋体3の開封された底部開口71から抜けない範囲で上昇して停止する。すると、開封カッター64が底部23から僅かに引き抜かれ、この開封カッター64の引き抜き動作により、開封された底部開口71の縁部が下方へ向きを変える(図7(c)参照)。したがって、薬剤収納袋体3を開封して底部開口71の縁部が開封カッター64の側部に密着したとしても、底部開口71の縁部と開封カッター64との密着状態を解消することができ、さらには、開封カッター64と底部開口71の縁部との間に薬剤を誘導することができる。
そして、薬剤収納袋体3の停止時に、薬剤収納袋体3内の薬剤が開封された底部開口71から排出され、下方に開設された薬剤投入口60内を通って流下し、溶解槽8内に投入される。したがって、薬剤収納袋体3を上下移動させるだけで薬剤収納袋体3の開封作業を行うことができるとともに、薬剤を溶解槽8へ投入することができる。このことから、簡単な構造で開封作業を行える透析用薬剤溶解装置1を実現することができる。しかも、薬剤の投入作業を迅速に行うことができ、薬剤の溶解作業、ひいては透析液の調製作業の効率向上を図ることができる。そして、袋体3の底部開口7が溶解槽8の薬剤投入口60に直結する構成を採っているので、底部開口71と溶解槽8との間に、薬剤を集めて溶解槽8の内部へ案内するためのホッパーやシュートを備える必要がない。したがって、薬剤の流下路の途中に、流下中の薬剤が衝突し得る障害物を配置しないように構成することができる。このことから、薬剤収納袋体3から排出された薬剤が流下中に発塵し難くなり、透析用薬剤溶解装置1の内部や周辺が汚染する不具合を抑えることができる。
また、薬剤収納袋体3は、図5に示すように、下死点から僅かに上昇して停止している状態、言い換えると、薬剤を排出している状態であっても、当該薬剤収納袋体3の下部の凹部67に底当接部62を嵌合している。したがって、薬剤収納袋体3をその底部開口71が薬剤投入口60の上方からずれないように位置決めすることができ、薬剤をこぼすことなく溶解槽8へスムーズに投入することができる。さらに、底当接部62を嵌合した薬剤収納袋体3は、図4中二点鎖線で示すように、その下端が薬剤投入口60を十分に覆う程度に広がった状態が維持され、図3および図5に示すように、当該薬剤収納袋体3の下端と薬剤投入口60の開口縁周辺とが当接するので、薬剤が溶解槽8に投入されて発塵したとしても、薬剤が薬剤投入口60から上方へ舞いあがることを抑えようとすることができ、透析用薬剤溶解装置1の周辺が薬剤により汚染し難くすることができる。
そして、薬剤収納袋体3が薬剤排出ステージ38上に停止して薬剤を排出し始めたならば、排出補助機構46を作動し、当接部54により薬剤収納袋体3の胴部22を叩いて振動を与え、薬剤の排出を促進させる。したがって、薬剤を薬剤収納袋体3内に残さずに溶解槽8へ投入することができ、薬剤を確実に規定の濃度で溶解させることができる。なお、排出補助機構46は、薬剤収納袋体3が開封された後であれば、薬剤が排出し始める前に胴部22を叩いて振動を与えて、薬剤の排出開始を促すようにしてもよい。
薬剤収納袋体3から薬剤を投入し終わったならば、袋体昇降機構45により空になった薬剤収納袋体3を上死点まで上昇し、回転ヘッド4を時計回りに90度回転して空の薬剤収納袋体3を袋体回収ステージ39上へ移送する。そして、回転ヘッド4を停止して袋体回収ステージ39上に空の薬剤収納袋体3を配置したならば、ハンガー15から空の薬剤収納袋体3を取り外し、回収箱へ回収する。さらに、回転ヘッド4を時計回りに90度回転すれば、薬剤収納袋体3が取り外されたハンガー15を袋体供給ステージ36上に配置することができ、新たに薬剤収納袋体3を吊り下げる準備を整えることができる。なお、回収した薬剤収納袋体3は、押し潰して簡単に減容できる。
また、上記した操作により薬剤を投入したならば、溶解ポンプ11を作動し、水および薬剤を溶解槽8と溶解ポンプ11との間に循環して攪拌する。そして、薬剤が十分に溶解したならば、溶解ポンプ11を一旦停止し、排出切替弁を切り替えて排出配管と溶解ポンプ11の吐出口11bとを連通状態に変換するとともに、溶解槽8の供給口10と溶解ポンプ11の吐出口11bとを遮断状態に変換し、再び溶解ポンプ11を作動する。すると、溶解水が溶解槽8から排出配管へ送出され、排出配管の下流側に設けた溶解水回収容器(図示せず)へ回収される。
このようにして、A剤を収納した薬剤収納袋体3をA剤用の透析用薬剤溶解装置1にセットし、A剤用の溶解槽8で9L(リットル)のA原液を調製し、B剤を収納した薬剤収納袋体3をB剤用の透析用薬剤溶解装置1にセットし、B剤用の溶解槽8で11.34LのB原液を調製する。そして、A原液:B原液:水=1:1.26:32.74の比率で混合すれば、315Lの透析液を調製することができる。
なお、本実施形態では、4つのハンガー15が回転ヘッド4のうち回転軸5を中心に90度位相をずらした位置にそれぞれ配置され、4つの異なるステージ36〜39が回転軸5を中心に90度位相をずらした位置にそれぞれ設定されているので、回転ヘッド4を停止して各ステージ36〜39上に1つずつハンガー15を配置することができる。したがって、ハンガー15に薬剤収納袋体3を掛ける工程と、薬剤収納袋体3内の薬剤塊を砕く工程と、薬剤収納袋体3から薬剤を排出する工程と、ハンガー15から空の薬剤収納袋体3を取り外す工程とを同時に行うことができる。このことから、バッチ処理で行われる薬剤の溶解作業(透析用原液の調製作業)を、工程をずらして複数同時に進行させることができ、薬剤溶解作業の効率向上を図ることができる。
また、薬剤流下空部69は、開封カッター64を厚さ方向に貫通させて開設した貫通開口部により構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8に示すように、開封カッター64の表裏両面部に縦長な複数の流下案内溝73を横に並べて形成し、この流下案内溝73を薬剤流下空部69として構成してもよく、縦長な流下案内溝73に入り込んだ薬剤が下方へ案内されて薬剤投入口60へ流下し易くなるので好適である。
上記実施形態では、予め水が貯留された溶解槽8に薬剤を投入し、その後に水および薬剤を循環させて攪拌して溶解作業を行うように設定されたが、本発明はこれに限定されず、例えば、溶解ポンプ11により溶解槽8内の水を循環させ、この状態で溶解槽8に薬剤を投入して水と薬剤とを攪拌してもよい。要は、溶解槽8に投入された水および薬剤を攪拌して水に薬剤を溶解できればどのような手順でもよい。
また、本発明は、溶解槽8を薬剤排出ステージ38の下方に配置することに限定されず、薬剤排出ステージ38に、溶解槽8の内部に通じる薬剤投入口60を臨ませていればよい。例えば、溶解槽8を薬剤排出ステージ38の下方からずれた位置に配置し、溶解槽8の上部と薬剤投入口60との間に薬剤投入シュート(図示せず)を設け、薬剤投入口60に落下した薬剤が薬剤投入シュートを流下して溶解槽8へ投入されるように構成してもよい。
ところで、上記実施形態では、薬剤排出ステージ38に移送された薬剤収納袋体3を開封カッター64へ向けて下降させて薬剤収納袋体3の底部23を開封したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図9に示すように、開封カッター64を上昇させて薬剤収納袋体3の底部23を開封してもよい。同図の実施形態では、基本的には第1実施形態と同じであるが、袋体昇降機構を設けておらず、その代わりに薬剤排出ステージ38(詳しくは、溶解槽8、排出操作部44および排出補助機構46)を昇降するステージ昇降機構76を設けている点で異なる。ステージ昇降機構76は、溶解槽8の下方に設けられ、ベースフレーム2から立設されたブラケット77にギアボックス78を備え、該ギアボックス78にピニオンギア(図示せず)を内蔵し、このピニオンギアに噛合する縦長なラックギア79を溶解槽8の下部に接続している。
このような構成を備えた薬剤排出ステージ38上において、薬剤収納袋体3を開封するには、まず、ハンガー15に薬剤収納袋体3を保持した状態で薬剤排出ステージ38の溶解槽8、排出操作部44および排出補助機構46をステージ昇降機構76により上昇させる。すると、開封カッター64の切刃65が薬剤収納袋体3の底部23に当たり、さらに薬剤排出ステージ38をステージ昇降機構76により上死点まで上昇させると、開封カッター64の切刃65が薬剤収納袋体3の底部23を貫通して開封することができる。また、薬剤収納袋体3を大きく動かす必要がなく、これにより薬剤収納袋体3から排出された薬剤が散乱することを抑えることができ、透析用薬剤溶解装置1の内部や周辺が汚染したり、装置の誤作動を引き起こしたりする不具合を抑制することができる。
薬剤排出ステージ38(すなわち開封カッター64)を上死点まで上昇し、切刃65によって底部23に開口(底部開口)71を開設したならば(図7(b)参照)、その後にステージ昇降機構76により薬剤排出ステージ38を僅かに下降して停止する。詳しくは、切刃65が薬剤収納袋体3の開封された底部開口71から抜けない範囲で下降して停止する。すると、開封カッター64が底部23から僅かに引き抜かれ、この開封カッター64の引き抜き動作により、開封された底部開口71の縁部が下方へ向きを変える(図7(c)参照)。したがって、薬剤収納袋体3を開封して底部開口71の縁部が開封カッター64の側部に密着したとしても、底部開口71の縁部と開封カッター64との密着状態を解消することができ、さらには、開封カッター64と底部開口71の縁部との間に薬剤を誘導することができる。
そして、上記実施形態では、回転ヘッド4を回転することにより薬剤収納袋体3を各ステージに移送して溶解作業を進めるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、回転ヘッド4を固定し、上部に各ステージ36〜39が設定されたベースフレーム2を、回転軸5を中心して回転可能且つ回転軸5に沿って昇降可能とし、ベースフレーム2が回転して薬剤収納袋体3の下方に各ステージ36〜39が移動し、薬剤排出ステージ38および溶解槽8が薬剤収納袋体3の下方に配置されると、ベースフレーム2を上昇して薬剤収納袋体3の底部23を開封カッター64により開封し、この開封部から薬剤を流下させて溶解槽8へ投入できるように構成してもよい。
また、薬剤収納袋体3あるいは各ステージ36〜39を回転させる構成に限定されない。例えば、各ステージ36〜39を直線上に設定し、各ステージ36〜39上において薬剤収納袋体3を直線移動させて移送したり、あるいは、移動しない状態で保持された薬剤収納袋体3の下方に各ステージ36〜39をスライドさせたりして薬剤収納袋体3を各ステージ36〜39上に配置し、薬剤の溶解処理を行なうように構成してもよい。
そして、上記実施形態では、透析用薬剤溶解装置1で溶解処理する薬剤を透析用薬剤としたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、溶媒に溶解される固体の薬剤(顆粒剤や粉末剤)であればどのようなものでもよい。
さらに、上記実施形態では、薬剤収納袋体3に吊り下げ用アタッチメント30を介してハンガー15に薬剤収納袋体3を保持していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、薬剤収納袋体3の上端部を肉厚に形成し、この上端部に横U字状の切欠部、あるいは挿通孔を形成し、該切欠部あるいは挿通孔に吊り下げロッド19の先端を係合してハンガー15に薬剤収納袋体3を吊り下げてもよい。このようにすれば、吊り下げ用アタッチメント30を用いなくてもハンガー15に薬剤収納袋体3を吊り下げることができて好適である。
透析用薬剤溶解装置の概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 薬剤収納袋体の概略図であり、(a)は下端を封止した状態の正面図、(b)は側面図、(c)は下端封止部を切除し、吊り下げ用アタッチメントを取り付けた状態の正面図、(d)は側面図である。 薬剤排出ステージ周辺の拡大正面図である。 薬剤排出ステージ周辺の拡大平面図である。 薬剤排出ステージ周辺の拡大側面図である。 開封カッターの概略図であり、(a)は正面図、(b)は断面図である。 (a)は薬剤収納袋体の底部が開封カッターの上方に配置された状態図、(b)は薬剤収納袋体を下死点まで下降して底部を開封した状態図、(c)は薬剤収納袋体を下死点から僅かに上昇させた状態図である。 開封カッターの変形例の概略図であり、(a)は正面図、(b)は断面図である。 ステージ昇降機構を備えた薬剤排出ステージ周辺の拡大正面図である。
符号の説明
1 透析用薬剤溶解装置
2 ベースフレーム
3 薬剤収納袋体
4 回転ヘッド
5 回転軸
6 回転駆動源
6a 減速機
6b モータ
6c 駆動ベルト
8 溶解槽
9 排出口
10 供給口
11 溶解ポンプ
11a 吸込口
11b 吐出口
15 ハンガー
16 ガイドロッド
17 スライドブロック
18 ストッパー
19 吊り下げロッド
20 カムフォロワ
21 固定カム
21a 切欠部
22 胴部
23 底部
24 封止部
25 貫通孔
26 薬剤収納空部
27 封止部
28 下端部分
30 吊り下げ用アタッチメント
31 吊り下げ部材
32 押え部材
33 切欠部
34 止着部材
36 袋体供給ステージ
37 塊崩壊ステージ
38 薬剤排出ステージ
39 袋体回収ステージ
41 吊り下げレール
42 塊崩壊機構
43 押圧部
44 排出操作部
45 袋体昇降機構
46 排出補助機構
48 ブラケット
49 ギアボックス
50 ラックギア
51 係合受部
54 当接部
58 袋体載置部
59 薬剤流出防止壁
60 薬剤投入口
61 スライドベース
62 底当接部
63 ホルダ
64 開封カッター
65 切刃
67 凹部
68 底当接面
69 薬剤流下空部
71 底部開口
73 流下案内溝
76 ステージ昇降機構
77 ブラケット
78 ギアボックス
79 ラックギア

Claims (9)

  1. 薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
    該保持機構により保持した薬剤収納袋体を昇降する袋体昇降機構と、
    溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
    を備え、
    ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
    前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
    前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
    前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
    前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として流下案内溝が形成され、
    薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この薬剤収納袋体を袋体昇降機構により下降してその底部を切刃で開封するとともに前記流下案内溝の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置。
  2. 薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
    溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
    該薬剤排出ステージを昇降するステージ昇降機構と、
    を備え、
    ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
    前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
    前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
    前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
    前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として流下案内溝が形成され、
    薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この状態で薬剤排出ステージをステージ昇降機構により上昇して薬剤収納袋体の底部を切刃で開封するとともに前記流下案内溝の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記流下案内溝内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置。
  3. 薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
    該保持機構により保持した薬剤収納袋体を昇降する袋体昇降機構と、
    溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
    を備え、
    ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
    前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
    前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
    前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
    前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として、開封カッターを厚さ方向に貫通させた貫通開口部が開設され、
    薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この薬剤収納袋体を袋体昇降機構により下降してその底部を切刃で開封するとともに前記貫通開口部の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記貫通開口部内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置。
  4. 薬剤収納袋体を保持する保持機構と、
    溶解槽の内部に通じる薬剤投入口を有し、この薬剤投入口上に、切刃を上向きにして開封カッターを設けた薬剤排出ステージと、
    該薬剤排出ステージを昇降するステージ昇降機構と、
    を備え、
    ベースフレームの上部に、薬剤収納袋体を保持して回転移動する回転ヘッドを回転軸の上端に接続した状態で設けるとともに、前記ベースフレームにおいて、袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージを、前記回転軸を中心に位相をずらした箇所に設定し、回転ヘッドを回転することにより、回転ヘッドの前記保持機構に保持される薬剤収納袋体を袋体供給ステージ、薬剤排出ステージ、袋体回収ステージの順番で搬送できるように構成し、
    前記袋体供給ステージでは、前記保持機構に薬剤収納袋体を供給し、
    前記薬剤排出ステージでは、薬剤収納袋体の底部を前記開封カッターにより開封して薬剤を溶解槽へ投入し、
    前記袋体回収ステージでは、薬剤が排出されて空となった薬剤収納袋体を保持機構から取り外して回収するようにし、
    前記開封カッターは、頂部が尖った切刃を有し、この切刃よりも低い上下の途中の位置に当該開封カッターの厚さ方向に凹んだ薬剤流下空部として、開封カッターを厚さ方向に貫通させた貫通開口部が開設され、
    薬剤排出ステージの上方に薬剤収納袋体を保持機構により保持し、この状態で薬剤排出ステージをステージ昇降機構により上昇して薬剤収納袋体の底部を切刃で開封するとともに前記貫通開口部の上部を底部の内側に到達させ、底部近くに収納された薬剤が前記貫通開口部内に流れ込んで下方へ案内されて薬剤投入口への流下が開始されるようにしたことを特徴とする薬剤溶解装置。
  5. 前記袋体昇降機構は、薬剤収納袋体を下死点まで下降した後に、切刃が薬剤収納袋体の開封された底部開口から抜けない範囲で上昇して停止し、この停止時に薬剤収納袋体内の薬剤が薬剤投入口内に流下するようにしたことを特徴とする請求項1または3に記載の薬剤溶解装置。
  6. 前記ステージ昇降機構は、薬剤排出ステージを上死点まで上昇した後に、切刃が薬剤収納袋体の開封された底部開口から抜けない範囲で下降して停止し、この停止時に薬剤収納袋体内の薬剤が薬剤投入口内に流下するようにしたことを特徴とする請求項2または4に記載の薬剤溶解装置。
  7. 前記薬剤排出ステージに、薬剤収納袋体に振動を与えて内部の薬剤を底部開口から流下させる排出補助機構を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の薬剤溶解装置。
  8. 前記薬剤投入口の少なくとも両側に、薬剤収納袋体の底部に当接する底当接部を設け、両底当接部の間に開口する薬剤投入口上に開封カッターを配置し、底部が底当接部に当接する前に底部が切刃に当るように開封カッターの高さを設定したことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の薬剤溶解装置。
  9. 前記底当接部は、薬剤収納袋体の下面に形成された凹部内に嵌合して位置決め可能な大きさと形状に設定されていることを特徴とする請求項8に記載の薬剤溶解装置。
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