JP4765558B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4765558B2
JP4765558B2 JP2005318026A JP2005318026A JP4765558B2 JP 4765558 B2 JP4765558 B2 JP 4765558B2 JP 2005318026 A JP2005318026 A JP 2005318026A JP 2005318026 A JP2005318026 A JP 2005318026A JP 4765558 B2 JP4765558 B2 JP 4765558B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
counter electrode
potential
liquid
absorber
electrode part
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005318026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007125706A (ja
Inventor
隆之 富樫
薫 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2005318026A priority Critical patent/JP4765558B2/ja
Publication of JP2007125706A publication Critical patent/JP2007125706A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4765558B2 publication Critical patent/JP4765558B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、インクジェットプリンタ、ディスプレー製造装置、電極形成装置、あるいは
、バイオチップ製造装置など、液体を吐出して描画等を行う液体吐出装置に関する。
従来、液体吐出装置として、紙への印刷に適したインクジェットプリンタ等が知られて
おり、一般的には、一定方向に往復動するキャリッジに、液体(インク)を微小なノズル
から吐出する吐出ヘッドを搭載した構成である。そして、用紙を一方向に送ると共に、用
紙の送り方向に垂直に吐出ヘッドを往復動(走査)させ、用紙上にインク滴を吐出して画
像を形成するものである。
インクジェットプリンタから吐出されるインク滴は近年その微小化が進んでおり、この
ような微小化されたインク滴は、空気抵抗の影響を受けて速度を失い、浮遊化した状態(
ミスト)になりやすい。そして、発生したミストは、キャリッジの移動によって発生する
気流に乗って機内中に広がり、いわゆる機内汚れという問題を引き起こす原因となる。
また、近年では、用紙の外縁部に余白を設けずに印刷をするいわゆる縁なし印刷を行う
インクジェットプリンタも出現し(例えば、特許文献1)、上述したミストの発生がより
顕著になっている。すなわち、縁なし印刷において用紙の外縁にはみ出して吐出されるイ
ンク滴は、用紙の裏面側に配設された吸収体(スポンジ等)で受けるようになっているが
、吸収体面までの到達距離の長さに起因してミスト化しやすくなっている。
このような課題に鑑みて、静電力の作用でミストの発生を抑えるようにしたインクジェ
ットプリンタが提案されている(例えば、特許文献2)。すなわち、このプリンタにおい
ては、ノズル開口の形成面(ノズル面)と吸収体面との間に電界を発生させることにより
、インク滴を帯電させると共に当該インク滴に静電力を作用させ、インク滴の強制的な誘
引を図っている。
特開2002−103586号公報 特開2004−216887号公報
ところで、ノズルから吐出されるインク滴は、その吐出制御方法によっては、飛翔過程
において先導部(メイン滴)と後続部(サテライト滴)とに分裂することがある。そして
、このような場合において上述のような電界を発生させた場合には、メイン滴とサテライ
ト滴とが逆極性に帯電されるという知見が本願発明者らによって得られている。これによ
り、メイン滴には吸収体方向へ向かう加速力が働く反面、サテライト滴にはそれとは逆の
減速力が作用することになり、結果として、サテライト滴のミスト化を招いてしまうとい
う問題がある。
ところで、特許文献2には、ノズル面と吸収体面との間に発生させる電界の向きを周期
的に切り替えるようにした変形例についても開示がなされている。この場合、電界の向き
を反転させることで、既にミスト化したサテライト滴の誘引効果を期待できなくもない。
しかしながら当該変形例は、サテライト滴の回収を効果的に行うための積極的な手段を
なんら示すものではない。とりわけ、ミスト化したサテライト滴が、電界の反転を待たず
して吐出ヘッドの走査後方に生じる気流(上昇気流)に巻き込まれ、機内中に拡散、付着
してしまうのを抑えることはできない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、液滴による機内汚れを好適に
低減することができる液体吐出装置を提供することを目的としている。
本発明は、液体を吐出するノズルを一面に有し、当該一面が電極として機能する吐出ヘ
ッドと、前記一面の対向領域に位置する第1対向電極部および第2対向電極部と、前記一
面と前記第1対向電極部および第2対向電極部との間に電圧を与える電圧付与手段と、を
備え、前記第1対向電極部と前記第2対向電極部とは、互いに隣接すると共に、その前記
一面の電位に対する電位極性が互いに逆とされることを特徴とする。
この発明の液体吐出装置によれば、吐出ヘッドの一面(ノズル形成面)が第1および第
2対向電極部の境界領域付近に移動してきたときに、当該一面と両対向電極部との間隙空
間において、一方の対向電極部から他方の対向電極部に向かう電界が形成される。この電
界により、当該間隙空間における液滴はその帯電の極性に関わらず誘引され、その機内拡
散が好適に抑制される。
また好ましくは、前記液体吐出装置において、前記第1対向電極部と前記第2対向電極
部との境界が、吐出対象領域の外縁に臨んで形成されることを特徴とする。
この発明の液体吐出装置によれば、いわゆる縁無し印刷時において、吐出対象物の縁か
らはみ出して吐出される液滴をタイムリーに誘引して、当該液滴の機内拡散を好適に抑え
ることができる。
また好ましくは、前記第1対向電極部が前記吐出対象領域の内側領域に、前記第2対向
電極部が前記吐出対象領域の外側領域に形成される前記液体吐出装置において、前記一面
の電位に対する前記第1対向電極部の電位極性が、吐出対象物の帯電極性と同じ極性とさ
れることを特徴とする。
吐出対象物は、搬送過程における摩擦帯電により帯電することがあり、この場合、吐出
対象物と吐出ヘッドの一面との間において電界が形成される。この発明の液体吐出装置に
よれば、当該電界と電圧付与手段により形成される電界とが順方向で重なるようになるた
め、液滴の誘引効率を高めることができる。
また好ましくは、前記液体吐出装置において、前記第1対向電極部および前記第2対向
電極部の形成領域が可変となるように構成されていることを特徴とする。
この発明の液体吐出装置によれば、吐出対象物のサイズ等の印刷条件に応じて第1およ
び第2対向電極部の形成領域を変化させることで、液滴を効果的に誘引することができる
また好ましくは、前記一面の対向領域に複数のサブ電極部を備え、一ないし複数の当該
サブ電極部で前記第1対向電極部および前記第2対向電極部が構成される前記液体吐出装
置において、前記電圧付与手段は、少なくとも一部の前記サブ電極部について、前記一面
の電位に対する電位極性の切り替えを行うことを特徴とする。
この発明の液体吐出装置によれば、第1対向電極部および第2対向電極部の形成領域を
、簡易な構成で可変させることができる。
また好ましくは、予備吐出される液体を受けるための予備吐出受容領域を前記一面の対
向領域に備える前記液体吐出装置において、前記第1対向電極部と前記第2対向電極部と
の境界が、前記予備吐出受容部の外縁に臨んで形成されることを特徴とする。
この発明の液体吐出装置によれば、予備吐出される液体を、その帯電の極性に関わらず
共に誘引することができる。
また好ましくは、前記液体吐出装置において、前記第1ないし第2対向電極部に近接し
て、または前記第1ないし第2対向電極部と一体として配設される吸収体を備えることを
特徴とする。
この発明の液体吐出装置によれば、誘引した液滴を吸収体内に収容して、これを保持す
ることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好まし
い種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定
する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
まず、図1を参照して液体吐出装置の全体構成について説明する。
図1は、液体吐出装置の概略構成を示す斜視図である。
図1において、液体吐出装置としてのプリンタ1は、吐出対象物としての用紙2に液体
としてのインクを吐出して画像等の描画(印刷)を行う装置である。このプリンタ1は、
スチール板等で形成されたフレーム基体6と、インク滴を吐出する吐出ヘッド3と、吐出
ヘッド3を搭載するキャリッジ4と、キャリッジ4を一定の方向に往復動(走査)させる
ための走査機構5と、用紙2を搬送するための搬送ローラ14と、吐出ヘッド3のメンテ
ナンスを行うメンテナンスユニット16と、を備えている。ここで、フレーム基体6は、
その剛性と重量によって装置全体の土台をなすと共に、電気的なアースとしての機能も果
たしている。
吐出ヘッド3から吐出するインクには、例えば、ブラック、マゼンタ、シアン、イエロ
ーの4色のものが用いられ、それぞれキャリッジ4上に搭載されたインクカートリッジ7
a〜7d内に収容されている。このインクカートリッジ7a〜7dの底部にはインクを導
出する導出部(図示せず)が設けられており、吐出ヘッド3に設けられたインク導入部(
図示せず)と結合して、吐出ヘッド3にインクを供給するようになっている。
走査機構5は、駆動力を発生するモータ(図示せず)と、キャリッジ4に当該駆動力を
伝達する駆動ベルト8と、キャリッジ4を支持すると共にその移動方向を規定するガイド
ロッド10とを備えている。かくして、キャリッジ4に搭載された吐出ヘッド3は、ガイ
ドロッド10の伸長方向(X軸方向)に沿って用紙2上を往復動(走査)する。
用紙2は、フレーム基体6の裏側に設けられている図示しない用紙トレーにストックさ
れており、図示しない給紙機構によって1枚ずつ搬送ローラ14の方へ移送(給紙)され
る。搬送ローラ14は、搬送モータ15の駆動によって回転し、走査方向に直交する方向
(Y軸方向)に用紙2を搬送する。
吐出ヘッド3のノズル面3aと対向する位置には、用紙2を裏面2b側から支持するた
めのプラテン部11が設けられている。プラテン部11の構造については後で詳しく説明
する。
吐出ヘッド3は、所定の配列でノズルが形成された一面であるノズル面3aを用紙2の
表面2aに対向させるように、キャリッジ4に搭載されている。吐出ヘッド3は、キャリ
ッジ4の走査と同期したノズル毎の吐出制御により、ノズルからインク(インク滴)を吐
出する。尚、吐出ヘッド3のノズル面3aは、SUS等の導電性部材により形成されてお
り、電界発生(詳細については後述する)のための電極としての機能も果たすようにもな
っている。
メンテナンスユニット16は、ノズル面3aの一定領域を囲んで封止可能なキャップ部
材17を備えている。キャップ部材17は、ノズル面3aを覆うことでノズルを粉塵や乾
燥などから保護する役割を果たすほか、ノズル面3aを覆ったまま底面の連通口と接続さ
れた吸引ポンプを作動させて、ノズルからインクを吸引する(吸引動作)際にも用いられ
る。
メンテナンスユニット16はまた、ゴム等で形成された板状部材であるワイパブレード
18を有している。ワイパブレード18は、吸引動作後において、ノズル面3aに付着し
たインク等を払拭するのに用いられる。
次に、図2、図3を参照して、プラテン部の周辺構成について説明する。
図2は、プラテン部の平面構造を示す概略図である。図3は、プラテン部の側断面構造
およびプラテン部周辺の電気的構成を示す図である。
図2、図3に示すように、プラテン部11は、ノズル面3aと対向する側に開口を有す
る箱型のケース20と、ケース20に形成された複数の凹部内にそれぞれ収容された吸収
体21a,21b,21c(便宜上、網掛けで図示)とを備えている。また、吸収体21
aの露出面上には、用紙2に当接してこれを支持するための支持部材22が設けられてい
る。
吸収体21a〜21cには、ポリエチレンやポリウレタンにカーボン等の導電性材料を
混入させて発泡形成し、導電性を付与したものが用いられている。これにより、吸収体2
1a〜21cは、それぞれインクを吸収する機能を有すると共に、ノズル面3aに対向す
る電極としての機能も有するようになっている。
吸収体21a〜21cを収容するケース20は、絶縁性を有する材料、例えば樹脂等で
形成されており、各吸収体21a〜21c間をそれぞれ空間的に仕切ると共に、電気的に
絶縁するようになっている。これにより、吸収体21a〜21cの露出面にインクが付着
した場合において、各吸収体21a〜21c間で電気的な短絡が起きないようになってい
る。
いわゆる縁なし印刷は、図示するように、吐出対象領域23を用紙2の外側に拡張させ
た状態で行われる。用紙2の縁からはみ出して吐出されたインク滴は、用紙2の裏面側に
位置する吸収体21a,21b内に収容されるようになっているため、用紙2の支持面を
汚すことがない。
プラテン部11における吐出対象領域23の脇には、予備吐出に係るインク滴を受ける
ための予備吐出受容領域24が設けられている。予備吐出とは、ノズル内において乾燥し
たインクを排出する目的で用紙2以外の領域に対して行われる吐出のことであり、例えば
、印刷動作中に定期的に行われる。予備吐出されたインク滴は、吸収体21b,21c内
に収容されるようになっている。
プリンタ1は、接地電位(GND)を基準として、正極性電位(+)を出力する高電圧
生成回路30と、負極性電位(−)を出力する電位反転回路31とを備えている。そして
、ノズル面3aが接地電位(GND)、吸収体21a,21cが正極性電位(+)、吸収
体21bが負極性電位(−)とされている。
このように、高電圧生成回路30および電位反転回路31は、本発明における電圧付与
手段を構成している。また、吸収体21a,21cは、本発明における第1対向電極部を
、吸収体21bは、本発明における第2対向電極部を構成している。
図示するように、第1対向電極部を構成する吸収体21aおよび21cは、それぞれ、
吐出対象領域23の内側領域、予備吐出受容領域24の内側領域に位置するように配設さ
れている。そして、第2対向電極部を構成する吸収体21bは、吐出対象領域23および
予備吐出受容領域24の外周を囲うように、吸収体21a,21cと隣接して配設されて
いる。
上述の構成により、ノズル面3aとプラテン部11との間の空間には、吐出ヘッド3の
走査位置に応じて電界が形成される。そしてこの電界により、ノズルから吐出されるイン
ク滴には、静電力が作用するようになっている。
次に、図4を参照して、インク滴に作用する静電力について説明する。
図4は、吐出動作中におけるプラテン部近傍の電界を示す側断面図である。尚、図中の
矢印は電気力線を示し、+、−の符号は、吸収体の電位極性およびインク滴の帯電極性を
示している。
図4(a)に示すように、吐出ヘッド3が吸収体21aの上方に位置する場合、吸収体
21aとノズル面3aとの間には、用紙面に垂直な平行電界が形成される。また、吸収体
21aと吸収体21bとの境界26には、この境界26を横断する強い平行電界が常に形
成される。
このような電界の下では、ノズル3bから吐出されるインク滴の先導部であるメイン滴
25aは負極(−)に帯電し、インク滴の後続部であるサテライト滴25bは、正極(+
)に帯電する。この結果、メイン滴25aには加速方向の静電力が働く。一方、サテライ
ト滴25bには減速方向の静電力が作用するが、着弾までの距離が短いためミスト化(浮
遊化)することはあまりない。
図4(b)に示すように、吐出ヘッド3が境界26の上方に位置する場合、吸収体21
aと吸収体21bとの間には、境界26を横断する平行電界に加え、湾曲した電気力線で
表される電界(湾曲電界)が境界26の上方に形成される。これにより、メイン滴25a
およびサテライト滴25bは、当該湾曲電界により誘引され、その帯電極性に関わらず吸
収体21aまたは吸収体21b内に収容されることになる。
とりわけ、本実施形態にあっては、吸収体21aと吸収体21bの境界26は、吐出対
象領域23(図2参照)の外縁に臨んで形成されるようになっている。このため、用紙2
の縁からはみ出して吐出されたメイン滴25aおよびサテライト滴25bに対してタイム
リーに上述のような静電力を作用させることができ、いわゆる縁無し印刷時のミストの発
生を好適に抑制することができる。
ところで、用紙2は、その搬送過程における摩擦帯電によって通常正極(+)に帯電さ
れる性質を持っており、このため、図示はしていないが、用紙2の帯電に依存して用紙2
からノズル面3aに向かう電界が実際には形成されている。吸収体21aを正極性電位(
+)に、吸収体21bを負極性電位(−)としたのは、このような用紙2の帯電に依存し
た電界との重なりを考慮したものであり、電界が順方向に重なるようにすることで、イン
ク滴の誘引効率を高めるようにしたものである。
図4(b)に示すような電界は、予備吐出の際に、吸収体21cと吸収体21bとの間
においても形成される。これにより、予備吐出に係るインク滴のミスト化も好適に低減さ
れるようになっている。尚、従来技術では、予備吐出に伴って発生したミストの巻き上げ
を抑えるために予備吐出後にウェイトを設け、ミストの沈静化を待ってから吐出ヘッドの
走査を再開するようにしていたが、この実施形態においては、このようなウェイトを削減
して動作の高速化を図ることも可能である。
(変形例1)
次に、図5を参照して、本発明の変形例1について、先の実施形態との相違点を中心に
説明する。図5は、変形例1に係るプラテン部の平面構造を示す概略図である。
図5に示すように、この変形例1におけるプラテン部11は、非導電性の吸収体27の
露出面上に、所定のパターンで配置された導線28a,28b,28cを備えている。こ
こで、導線28a〜28cは、線状の導体(金属等)に短絡(ショート)および腐蝕を防
止するための絶縁被膜を形成したものである。そして、導線28a,28cは高電圧生成
回路30(図3参照)の出力端子と、導線28bは電位反転回路31の出力端子(図3参
照)と接続されている。
かくして、導線28a,28cが第1対向電極部としての、導線28bが第2対向電極
部としての役割を果たすようになっており、導線28aと導線28bとの境界域、および
導線28bと導線28cとの境界域において、インク滴の誘引効果を発揮することができ
る。この変形例のように、本発明の第1対向電極部および第2対向電極部は、吸収体とは
別の導体で部分的に形成することもできる。
(変形例2)
次に、図6、図7を参照して、本発明の変形例2について、先の実施形態との相違点を
中心に説明する。図6は、変形例2に係るプラテン部の断面構造およびプラテン部の電気
的構成を示す図である。図7は、変形例2に係る吸収体の電位構成の例を示す図である。
図6に示すように、この変形例2におけるプラテン部11は、走査方向(X軸方向)に
並べて配設された、導電性の吸収体29a,29b,29c,29d,29e,29f,
29g,29hを備えている。そして、吸収体29aは高電圧生成回路30の出力端子と
、吸収体29bは電位反転回路31の出力端子とそれぞれ接続されている。また、吸収体
29c〜29hは、それぞれ、電圧付与手段を構成するスイッチ回路32の出力端子と接
続されている。
スイッチ回路32は、その入力端子が高電圧生成回路30および電位反転回路31の出
力端子と接続されており、正極性電位(+)および負極性電位(−)の一方を選択して吸
収体29c〜29hに与えるようになっている。この電位選択の制御は、電圧付与手段を
構成する電位選択制御部33によって、対応する各吸収体29c〜29h毎に行われる。
かくして、吸収体29a〜29hはサブ電極部としての機能を果たし、付与される電位
極性の切り替えによって、本発明の第1対向電極部ないし第2対向電極部を領域可変に構
成することになる。尚、吸収体29aおよび吸収体29bの電位極性は、本実施形態では
固定されるようになっている。
図7(a)〜(c)は、吸収体29a〜29fの電位構成の例を示しており、この例で
は、用紙2のサイズに応じて、その電位極性の選択が行われるようになっている。
図7(a)のケースでは、吸収体29a,29c,29d,29eは正極性電位(+)
、吸収体29b,29fは負極性電位(−)とされる。このとき、用紙2の縁からはみ出
して吐出されたインク滴は、吸収体29aと吸収体29bとの境界域、および、吸収体2
9eと吸収体29fとの境界域に発生する湾曲電界によってそれぞれ捕集される。
図7(b)のケースでは、吸収体29a,29c,29eは正極性電位(+)、吸収体
29b,29d,29fは負極性電位(−)とされる。このとき、用紙2の縁からはみ出
して吐出されたインク滴は、吸収体29aと吸収体29bとの境界域、および、吸収体2
9cと吸収体29dとの境界域に発生する湾曲電界によってそれぞれ捕集される。
図7(c)のケースでは、吸収体29a,29d,29fは正極性電位(+)、吸収体
29b,29c,29eは負極性電位(−)とされる。このとき、用紙2の縁からはみ出
して吐出されたインク滴は、吸収体29aと吸収体29bとの境界域、および、吸収体2
9aと吸収体29cとの境界域に発生する湾曲電界によってそれぞれ捕集される。
また、図7(b)や図7(c)のケースでは、吐出対象領域から離れた領域に位置する
吸収体29dと吸収体29eとの境界域や、吸収体29eと吸収体29fとの境界域にも
湾曲電界が形成される。このため、吐出対象領域においてインク滴を捕集しきれずにその
一部がミスト化してしまった場合に、機内に浮遊するミストを吐出対象領域から離れた領
域において効率的に捕集することが可能である。
この変形例ように、第1対向電極部および第2対向電極部の形成領域が可変となるよう
に構成された態様においては、吐出対象領域(用紙サイズの)の変化に応じて湾曲電界の
発生領域を最適化することが可能であり、ミストによる機内汚れを効果的に低減すること
ができるようになっている。
本発明は上述の実施形態に限定されない。
例えば、第1対向電極部を構成する吸収体21a,21cを負極性電位(−)に、第2
対向電極部を構成する吸収体21bを正極性電位(+)にした態様であっても、上述の実
施形態と同様の効果を得ることができる。
また、各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他
の構成と組み合わせたりすることができる。
液体吐出装置の概略構成を示す斜視図。 プラテン部の平面構造を示す概略図。 プラテン部の側断面構造およびプラテン部周辺の電気的構成を示す図。 (a)、(b)は、吐出動作中におけるプラテン部近傍の電界を示す側断面図。 変形例1に係るプラテン部の平面構造を示す概略図。 変形例2に係るプラテン部の断面構造およびプラテン部の電気的構成を示す図。 (a)〜(c)は、変形例2に係る吸収体の電位構成の例を示す図。
符号の説明
1…液体吐出装置としてのプリンタ、2…吐出対象物としての用紙、3…吐出ヘッド、
3a…吐出ヘッドの一面としてのノズル面、3b…ノズル、4…キャリッジ、5…走査機
構、6…フレーム基体、11…プラテン部、20…ケース、21a,21c…第1対向電
極部を構成する吸収体、21b…第2対向電極部を構成する吸収体、22…支持部材、2
3…吐出対象領域、24…予備吐出受容領域、25a…液滴としてのメイン滴、25b…
液滴としてのサテライト滴、26…境界、27…吸収体、28a,28c…第1対向電極
部を構成する導線、28b…第2対向電極部を構成する導線、29a〜29h…サブ電極
部としての吸収体、30…電圧付与手段を構成する高電圧生成回路、31…電圧付与手段
を構成する電位反転回路、32…電圧付与手段を構成するスイッチ回路、33…電圧付与
手段を構成する電位選択制御部。

Claims (6)

  1. 液体を吐出対象物に吐出するノズルが形成されているノズル面を有し、前記ノズル面が電極として機能する吐出ヘッドと、
    前記ノズル面と対向する領域に位置する第1対向電極部および第2対向電極部と、
    前記ノズル面と前記第1対向電極部および第2対向電極部との間に電位差を生じさせる電圧付与手段と、を備え、
    前記第1対向電極部および前記第2対向電極部は、互いに隣り合って設けられるとともに、前記ノズル面の電位を基準とする基準電位に対して互いに逆の電位極性とされ、
    前記第1対向電極部および前記第2対向電極部のどちらか一方は前記吐出ヘッドが前記液体を吐出する吐出対象領域の内側に設けられ、他方は前記吐出対象領域の外側に設けられることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1対向電極部の電位極性は、前記吐出対象物の電位極性と同じであることを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1対向電極部および前記第2対向電極部が設けられる領域は可変となるように構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記ノズル面と対向する領域に複数のサブ電極部を備え、
    前記複数のサブ電極部の少なくとも一部は、前記第1対向電極部または前記第2対向電極部のどちらかとして設けられ、
    前記電圧付与手段は、前記第1対向電極部または前記第2対向電極部として設けられたサブ電極部について、前記基準電位に対する電位極性の切り替えを行うことを特徴とする液体吐出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記ノズル面に対向する領域に予備吐出を行うための予備吐出受容領域を備え、
    前記第1対向電極部と前記第2対向電極部のどちらか一方は前記予備吐出受容領域の内側に設けられ、他方は前記予備吐出受容領域の外側に設けられることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1または第2対向電極部の少なくとも一方に近接して、もしくは前記第1または第2対向電極部の少なくとも一方と一体として設けられる吸収体を備えることを特徴とする液体吐出装置。
JP2005318026A 2005-11-01 2005-11-01 液体吐出装置 Expired - Fee Related JP4765558B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005318026A JP4765558B2 (ja) 2005-11-01 2005-11-01 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005318026A JP4765558B2 (ja) 2005-11-01 2005-11-01 液体吐出装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011063902A Division JP4883234B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007125706A JP2007125706A (ja) 2007-05-24
JP4765558B2 true JP4765558B2 (ja) 2011-09-07

Family

ID=38148784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005318026A Expired - Fee Related JP4765558B2 (ja) 2005-11-01 2005-11-01 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4765558B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5499797B2 (ja) * 2010-03-16 2014-05-21 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置
JP5858331B2 (ja) * 2011-09-16 2016-02-10 株式会社リコー 薄膜製造装置、電気機械変換膜素子、液滴吐出ヘッド、及び、液滴吐出装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2846082B2 (ja) * 1990-07-27 1999-01-13 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP2915635B2 (ja) * 1990-08-31 1999-07-05 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JPH07232432A (ja) * 1994-02-24 1995-09-05 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2002273916A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2005161764A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Canon Inc 回路基板及び該回路基板を用いるインクジェット記録装置
JP4155188B2 (ja) * 2003-12-24 2008-09-24 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置及び液体噴射方法
JP4470151B2 (ja) * 2003-12-24 2010-06-02 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置及び液体噴射方法
JP4461811B2 (ja) * 2004-01-16 2010-05-12 セイコーエプソン株式会社 液体のフラッシング装置および液体噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007125706A (ja) 2007-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7497560B2 (en) Liquid ejecting apparatus
US9033460B2 (en) Image forming apparatus capable of collecting ink mist
US9469114B2 (en) Liquid ejection apparatus
JP2004202867A (ja) 液体噴射装置
JP2006175744A (ja) 記録装置、及び記録方法
JP5760700B2 (ja) 液体噴射装置
JP5641197B2 (ja) 液体噴射装置
US9707763B2 (en) Printing apparatus and mist collection method
JP4765558B2 (ja) 液体吐出装置
US20110102507A1 (en) Liquid ejecting apparatus
JP2003305840A (ja) 液体噴射装置
JP4883234B2 (ja) 液体吐出装置
JP5510536B2 (ja) 液体吐出装置
JP4774922B2 (ja) 液体吐出装置
JP5229346B2 (ja) 液体吐出装置
JP4344129B2 (ja) 液体噴射装置
JP5029977B2 (ja) 液体噴射装置
US8382252B2 (en) Liquid ejecting apparatus with an electric potential control unit
JP2006335531A (ja) 液体吐出装置
JP4218035B2 (ja) 液体噴射装置
US6755505B2 (en) Carriage dam for inkjet printer
JP5397283B2 (ja) 液体噴射装置
JP2006239916A (ja) 液体吐出装置
JP2011140238A (ja) 液体噴射装置
JP2010173324A (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070405

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110419

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110517

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110530

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140624

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees