JP2002273916A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2002273916A
JP2002273916A JP2001074468A JP2001074468A JP2002273916A JP 2002273916 A JP2002273916 A JP 2002273916A JP 2001074468 A JP2001074468 A JP 2001074468A JP 2001074468 A JP2001074468 A JP 2001074468A JP 2002273916 A JP2002273916 A JP 2002273916A
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Takashi Inoue
敬 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録装置内の浮遊インク粒による汚れを防
ぎ、高速記録でも使用環境の汚染を防止することがで
き、記録装置の耐久性と記録画像の品位を向上させる。 【解決手段】 記録ヘッド102の吐出口面を清掃する
清掃手段200が、ワイパーブレード201と、インク
吸収部材202とから構成される。清掃手段200は、
記録終了位置の非通紙部に配置され、更に記録装置内の
廃インクタンク(不図示)と連結している。記録ヘッド
102の吐出口面と同一面上には静電界発生手段203
が吐出口205の配列方向と平行に配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルからインク
小滴を飛翔させ、被記録媒体に記録を行うインクジェッ
ト記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ,複写機,ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、記録情
報に基づいて用紙やプラスチック薄板等の被記録材に画
像(文字や記号等を含む)を記録するように構成されて
いる。前記記録装置は、記録方式により、インクジェッ
ト式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式
等に分けることができる。
【0003】その中でもインクジェット記録方式は、電
気的な記録信号に基づいてインクを徽小な粒状の液滴と
して微小ノズルより吐出する手段であるインクジェット
ヘッドにより、ノズルに対面して設けられた被記録材に
文字,図形などの記録を行なう記録手法である。実際に
画像を記録する場合、一般にシリアルタイプと呼ばれる
インクジェット記録装置では.被記録材の搬送方向(副
走査方向)と交差する方向に、被記録材に沿ってインク
ジェットヘッドを主走査して1行分の記録を行い、その
後に所定量の紙送り(副走査としてのピッチ搬送)を行
い、再び停止した被記録材に対して次の行の画像を記録
(主走査)するという動作を繰り返すことにより、被記
録材の所望範囲に記録が行われる。また被記録材の搬送
方向の副走査のみで記録を行うラインタイプの記録装置
においては、被記録材を所定の記録位置にセットし、一
括して1行分の記録を連続的に行いながら所定量の紙送
り(ピッチ送り)を行ない、被記録材の所望範囲に画像
が記録される。インクジェット記録方法は、記録時の静
粛性、高精細な画像の出力、高速記録の手段として優れ
た利点を有している。
【0004】インクジェットヘッド内部のインク吐出機
構は、電気熱変換素子(以下、「ヒーター」と称する)
または圧電素子を用いて、電気エネルギーを力学的なエ
ネルギーに変換してインクを吐出するものであり、特に
ヒーターによりインクを瞬時にして沸騰させ、その時の
インクの相変化により生じる急激なバブル(気泡)圧を
用いる方法である。いわゆる熱インクジェット記録方法
(特公昭61−59911〜4)は、装置の小型化,ヘ
ッドの高密度化が容易であるなどの特徴を持つことが知
られている。
【0005】また、インクジェットヘッドの記録性能の
低下を防ぐために、記録装置内部には、インクジェット
ヘッドを清掃し、乾燥から保護する役目を持つ復帰手段
が記録装置内に設けられている。復帰手段は、インクジ
ェットヘッドを汚染物および乾燥から湿度的にシールす
るキャッピング機構を備え、インクジェットヘッド内の
気泡やゴミ等を圧力により排出するポンプ機構を備え、
吐出したインクの一部がヘッド表面に付着することでイ
ンク吐出の安定性に悪影響を及ぼすことを防ぐために、
ノズル表面についたインクまたは、紙紛やゴミを除去す
るゴム状のワイパーブレードを備えている。
【0006】上述したようなインクジェットヘッドの、
インク滴がノズルから吐出(噴射)した直後は、図5に
示すように、インクジェットヘッド1001からは、被
記録材に形成されるドットの主要な部分を占める主滴1
002と、それに付随する「サテライト」と呼ばれる、
主滴に比較して小さなインク滴1003,1003’が
無数飛行している。このようなサテライトの一部は被記
録材上の主滴による形成ドットの近傍に付着するが、一
部は周囲に飛散して浮遊するか、関係ないところに付着
してしまうものもある。
【0007】サテライトのうち、被記録材上の主滴によ
る形成ドット近傍に付着するもの(直径約5ミクロン以
上のインク滴、例えば図5中符号1003のインク滴)
は、通常の場合は主滴よりも速度が遅くなるために、主
滴に遅れて被記録材に付着することとなる。そのため、
記録ドットの形成がきれいでなく、文字などの品位を損
なう恐れがあるが、装置に重大な影響を与えるような致
命的欠点とはならない。サテライトのうち周囲に飛散す
るもの(直径約5ミクロン以下のインク滴、例えば図5
中符号1003’のインク滴)は、インクジェットヘッ
ドを支持しているキャリッジの動作による記録装置内部
の空気の乱れにより浮遊し、被記録材上の好ましくない
場所や、装置内部の好ましくない場所に付着することが
ある(以下、「浮遊インク粒」と称する)。被記録材上
の好ましくない場所に付着した浮遊インク粒は、通常の
場合は画像品位を下げてしまい、更に装置内部の好まし
くない場所に付着した浮遊インク粒は、使用が進むにつ
れ、汚れとして目立つようになる。更に汚れが進行する
と、記録装置内部のキャリッジ位置測定用リニアエンコ
ーダや、インク量検出用等の各種光学センサーの読み取
り能力が低下したり、インクジェットヘッドの電気回路
のような重要なコンポーネンツが故障したり、ユーザー
が内部に触れて手を汚すなどの不都合が生じる。
【0008】このような不都合を解決する手段として、
従来技術では、浮遊インク粒排出用のファンを設け、キ
ャリッジの動きに合わせて浮遊インク粒を記録装置の外
へ強制的に排出するような対策が採られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年の高速化と小液滴
化に伴い、浮遊インク粒の発生が益々激しくなってい
る。しかし、ファンを用いて強制的に浮遊インク粒を排
出する従来の解決方法では、浮遊インク粒が記録装置内
部の全体に拡散してしまっており、浮遊インク粒を効率
よく排出することができないという課題、浮遊インク粒
を記録装置外へ強制排出することは、使用場所の環境汚
染の原因になるという課題など、未解決な課題が残され
たままであり、これらの課題に対する別々の解決策が必
要になっている。
【0010】本発明は、記録装置内部に浮遊する浮遊イ
ンク粒を強制的に排出するという方法をとらず、これら
の課題を解決するものである。
【0011】すなわち、本発明の目的は、装置汚染の原
因となる、インク吐出時に発生して装置内部に浮遊する
超微小液滴を、記録中に効率的に採取し、インクジェッ
トヘッドの清掃手段によって装置内の問題とならない場
所へ処理することで、記録装置内の浮遊インク粒による
汚れを防ぎ、高速記録でも使用環境の汚染を防止するこ
とができ、記録装置の耐久性と記録画像の品位を向上さ
せることである。
【0012】
【発明を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、吐出エネルギー発生手段によりインクを吐
出する少なくとも一つ以上の吐出口を有するインクジェ
ット記録ヘッドと、前記吐出口が配列されている吐出口
面に当接し、前記吐出口面を清掃する清掃手段とを有
し、被記録材へ吐出したインクによって記録を行うイン
クジェット記録装置において、前記インクジェット記録
ヘッドの前記吐出口面と同一面上に配置されたインク吸
着手段と、該インク吸着手段の制御手段とを有し、前記
清掃手段は前記インク吸着手段の清掃も行うことを特徴
とする。
【0013】前記インク吸着手段は静電界発生手段であ
ることが好ましい。
【0014】前記清掃手段はワイパーブレードであるこ
とが好ましい。
【0015】更に、前記清掃手段はインク吸収部材を含
んでいることが好ましい。
【0016】また前記インク吸着手段は、前記インクジ
ェット記録ヘッドの記録動作中および予備吐出中に作動
するものである。
【0017】更に、前記インク吸着手段は、前記清掃手
段が前記インクジェット記録ヘッドを清掃中は、作動し
ないことが好ましい。
【0018】また、インク吸着手段である静電界発生手
段の配置及び電界発生方法について、前記静電界発生手
段は、前記吐出口の配列方向と平行に配置されているこ
とが好ましく、前記インクジェット記録ヘッド内の液路
に、前記静電界発生手段の設定電位と異なる電位を持
つ、インクと接触した帯電電極を設けるか、もしくは前
記静電界発生手段は前記吐出口の配列を挟んで別々に2
つ配置され.その各々が異なる電位を持つようにするこ
とが好ましい。
【0019】また、前記インクジェット記録ヘッドはイ
ンクジェット記録装置から脱着可能であってもよい。
【0020】また本発明は、上記のような記録装置は、
前記吐出エネルギー発生手段が電気熱変換体であり、前
記電気熱変換体から発生する熱エネルギーにより、イン
クに生じる相変化を利用して吐出口よりインクを飛翔さ
せる方式のもので好適に作用する。
【0021】上記のとおり構成したインクジェット記録
装置では、従来技術の欄で述べたようなファンによる浮
遊インク粒の強制排出を行うことなく、本来ならば記録
装置内部に飛散してしまうような吐出インクの一部の微
小インク粒を、浮遊してしまうより前にその少なくとも
一部を静電界発生手段で効率的に採取し、装置内に浮遊
させない。また採取したインクはインクジェット記録ヘ
ッドの吐出口面と同一の面上に堆積する。
【0022】本発明では、記録途中、または記録前後に
行われるインクジェット記録ヘッドの清掃動作時に、イ
ンクジェット記録装置に設けられた吐出口面の清掃手段
により、採取インクを拭き取ることとその制御方法につ
いて提案しているが、それに従えば、拭き取られたイン
クは経時によって蒸発するか、記録装置内の廃インクタ
ンクヘ処理され、記録装置に致命的ダメージを与えるよ
うなことはない。
【0023】以上により、記録装置内の浮遊インク粒に
よる汚れを防ぎ、高速記録、小液滴記録でも使用環境の
汚染を防止することができ、耐久性にも優れたインクジ
ェット記録装置を提供することと、鮮明な画像を記録す
ることができるインクジェット記録装置を提供すること
が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1
の実施の形態によるシリアルタイプのインクジェット記
録装置の概略斜視図である。
【0026】図1において、キャリッジ101は記録ヘ
ッド102を脱着可能に搭載しており、ガイドシャフト
103はキャリッジ101を移動可能に案内支持してい
る。エンドレスベルト104は、その一部がキャリッジ
101に接続されている。キャリッジ101は、モータ
ドライバ151により駆動されるパルスモータである駆
動モータ105によりエンドレスベルト104を介して
ガイドシャフト103上を紙等の被記録材である記録用
紙106の記録面に沿って移動するように駆動される。
さらに記録装置は、記録用紙106を搬送する搬送ロー
ラ107、記録用紙106を案内する案内ローラ108
A,108B、および記録用紙搬送モータ109を備え
ている。
【0027】また記録ヘッド102には、記録用紙10
6に向けてインク滴を吐出させる液路(不図示)が設け
られており、液路に対しては、インクタンク111から
供給チューブ112を介してインクが供給される。各液
路に設けられた吐出エネルギー発生手段(不図示)に対
してはヘッドドライバ152よりフレキシブルケーブル
114を介してインク吐出信号が選択的に供給され、こ
れにより吐出エネルギー発生手段(不図示)が駆動さ
れ、記録ヘッド102の吐出口(図2中の符号205参
照)よりインクが記録用紙106に向かって飛翔する。
【0028】キャッピング手段120は、非記録時に記
録ヘッド102の吐出口面に当接されるもので、キャリ
ッジ移動方向(記録用紙106の搬送方向と交差する方
向)にあって通紙領域の外側(以下、「非通紙部」とい
う)に配置され、非記録時には記録ヘッド102がキャ
ッピング手段120と対向する位置へ移動する。そのと
き、キャッピング手段120は前進駆動され、弾性部材
121を記録ヘッド102の吐出口面に圧接させてキャ
ッピングを行う。キャッピング手段120はその密閉空
間120Aにインク中の揮発成分を含む溶液を収容する
とともに溶液が含浸される液体保持部材122を内装し
ている。これにより、溶液の揮発蒸気を空間120A内
に充満させて記録ヘッド102の吐出口からのインクの
揮発成分が蒸発するのを防止し、記録ヘッド102の液
路内のインクの成分比率が変化しないように構成され
る。
【0029】また、キャリッジ部の拡大斜視図である図
2にも示すように、記録ヘッド102の吐出口面を清掃
する清掃手段200が、ワイパーブレード201と、イ
ンク吸収部材202とから構成される。清掃手段200
は、記録終了位置の非通紙部に配置され、更に記録装置
内の廃インクタンク(不図示)と連結している。
【0030】記録ヘッド102の吐出口面と同一面上の
吐出口(オリフィス)近傍には、微小インク吸着手段と
しての静電界発生手段203が吐出口205の配列方向
と平行に配設されている。記録ヘッド内部の液路には、
静電界発生手段203の設定電位と異なる電位を持つ、
インクと接触した帯電電極(図3中符号204参照)が
設けられている。静電界発生手段203は、モータドラ
イバ151やヘッドドライバ152の制御手段である制
御回路により制御される。インク吸収部材202の材質
としては、高分子多孔質体が使用可能であり、高分子多
孔質体を用いる場合、高分子発泡体のようにインクの吸
収による体積変化が顕著なものではなく、インクを吸収
しても体積の変化しない種類のものが好ましく、例えば
発泡ホルマール樹脂タイプのものを好適なものとして挙
げることができる。また、ここで用いられるインク吸収
部材202として、熱焼結タイプの高分子多孔質体も利
用することができ、例えば低密度ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、高分子量ポリエチレン、複合ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルメタアクリレート、ポ
リスチレン、アクリロニトリル系共重合体、エチレン酢
酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、フェノール樹脂等の熱
焼結体を上げることができ、中でも吸収性、耐インク性
から低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、高分子
量ポリエチレン、ポリプロピレンを用いたものが好まし
い。
【0031】図3は、本実施形態の記録ヘッドの一つの
吐出口における吐出時の動作を説明するための模式図で
ある。図3中の細い矢印は浮遊インク粒の動き、黒太の
矢印はインク滴の飛翔方向を示す。
【0032】図3に示すような記録動作中(インク吐出
中)および予備吐出中は、常に静電界発生手段203と
帯電電極204は作動している。帯電電極204によっ
て帯電したインク(本例ではプラス電位に帯電)には、
吐出エネルギー発生手段113によって吐出口205よ
り大きな初速度をもって(5m/s〜25m/s)記録
紙106に向かって飛翔する。飛翔したインクは数十マ
イクロ秒の後に、記録紙106に形成されるドットの主
要な部分を占める主滴301と、それに付随するサテラ
イトと呼ばれる無数の、主滴に比較して小さなインク滴
302,302’に分離する。大きさが約5ミクロン以
上のインク滴302は、主滴301による記録紙106
上の形成ドットの近傍に付着するが、大きさ5ミクロン
以下のインク滴302’は、空気抵抗により記録紙方向
への速度を失ってしまう。従って、インクの帯電電位
(本例ではプラス電位)とは逆極の電位(マイナス電
位)を持つ静電界発生手段203の静電力によって、サ
テライトのうちの微小なインク滴302’は、静電界発
生手段203の表面に選択的に吸着、採取される。
【0033】記録終了後、図2に示した清掃手段200
のワイパーブレード201を記録ヘッド102の吐出口
の配列方向に圧接従動させ、吐出口周囲に溜まったイン
クと、記録動作中に採取した静電界発生手段203上に
溜まった浮遊インク粒を拭き取る。このとき、ブレード
等の圧接によって吐出口面で静電界発生手段203と帯
電電極204が電気的にショートしないために、静電界
発生手段203及び帯電電極204を前述した制御回路
で制御し、作動を停止させる。
【0034】インク拭き取り性をさらに向上させるため
に、本実施形態では、更にインク吸収部材202を記録
ヘッド102の吐出口面に圧接従動させ、吐出口周囲と
静電界発生手段203上に溜まったインクを吸収する。
清掃手段200のワイパーブレード201とインク吸収
部材202は記録ヘッド102の清掃時にはどちらか一
方のみ作動させてもよいし、そもそも清掃手段200に
は、どちらか一方のみ採用してもよい。もちろん両方の
使用によってインクの拭き取り性能は飛躍的に向上する
から、両方の使用が望ましいといえる。
【0035】以上から本実施形態によれば、装置汚染の
原因となる、インク吐出時に発生する浮遊の可能性のあ
る微小インク粒を、静電気の作用により、静電界発生手
段に吸着させることで、記録動作中および予備吐出中に
効率的に採取し、記録途中、あるいは記録前後における
記録ヘッドの清掃動作と同時に静電界発生手段に付着し
たインクを除去し、装置内の問題とならない場所(例え
ば記録装置内の廃インクタンク)へ退避させることが可
能となる。その結果、記録装置の耐久性と記録画像の品
位が向上する。
【0036】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態として、インク吐出時の微小インク滴の採
取方法について第1の実施の形態と異なるもう一つの方
法を説明する。
【0037】図4は本発明の第2の実施の形態によるイ
ンクジェット記録装置の記録ヘッドの一つの吐出口にお
ける吐出時の動作を説明するための模式図である。図4
中の細い矢印はインク粒の動き、点線は電気力線を示
す。
【0038】図4において、静電界発生手段203は第
1の実施の形態と同様に吐出口205の配列を挟んで別
々に2列配置されているが、吐出口205に繋がる液路
には帯電電極を設けず、静電界発生手段203の各々が
異なる電位を持っている点が異なる。
【0039】記録中(インク吐出中)は、電位の異なる
二つの静電界発生手段203によって、吐出口205か
ら記録紙106にかけて常に電気力線(図4中の点線)
が走っている。このため、吐出口205から吐出された
主滴301とこれに付随するサテライトと呼ばれる無数
の、主滴に比較して小さなインク滴302,302’は
上記の電気力線に沿って分極する。サテライトのうち、
大きさが5ミクロン以下の微小なインク滴302’は吐
出後にキャリッジの移動による空気の乱れを受けて浮遊
し、まっすぐに飛翔しないため、電気力線の勾配の影響
を受け、静電界発生手段203に吸着、採取される。
【0040】記録終了後の動作については第1の実施の
形態と同様に、清掃手段で記録ヘッドの吐出口面に対す
る清掃動作と同時に静電界発生手段に付着したインクを
除去し、装置内の問題とならない場所(例えば記録装置
内の廃インクタンク)へ退避させる。
【0041】なお、上述した各実施形態では記録媒体と
して紙で説明してきたが、本発明はこれに限らず、たと
えばプラスチック製フィルムや布材など、インクジェッ
ト方式で記録可能なものであれば、いかなるものあって
も適用可能である。
【0042】また、各実施形態では本発明のインクジェ
ット記録装置としてシリアルタイプを例に挙げて説明し
たが、本発明の装置はラインタイプにも装置内部の空気
が乱れる要因がある場合は適用できるものである。
【0043】また本発明は、特にインクジェット記録方
式の中でも熱エネルギーを利用してインクに生ずる相変
化(膜沸騰)を利用して飛翔液滴を形成し、被記録材に
記録を行う方式のインクジェット記録ヘッドおよび記録
装置において優れた効果をもたらすものである。更に特
開平4−10940号公報等に記載の小液滴形成に有効
な方法である。相変化時に発生した気泡を大気に連通さ
せる方式のインクジェット記録ヘッドおよび記録装置に
おいても同じく優れた効果をもたらすものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクジェット記録ヘッドから被記録材ヘインクを吐出
して記録を行うインクジェット記録装置において、記録
ヘッド吐出口面上にインク吸着手段としての静電界発生
手段を備えたことにより、第1に、装置汚染の原因とな
る、インク吐出時に発生する微小インク粒を静電界の作
用により、浮遊してしまうより以前に効率的に採取し、
更に記録ヘッド吐出口面の清掃手段によって装置内の問
題とならない場所へ処理できること、第2に、記録装置
内の浮遊インク粒による汚れを防ぐこと、第3に、高速
記録、小液滴による記録でも使用環境の汚染を防止する
ことができること、第4に、インクジェット記録装置の
耐久性の向上、第5に、記録画像の品位の向上という効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるシリアルタイ
プのインクジェット記録装置の概略斜視図である。
【図2】図1のキャリッジ部の拡大斜視図である
【図3】本発明の第1の実施の形態の記録ヘッドの一つ
の吐出口における吐出時の動作を説明するための模式図
である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の記録ヘッドの一つ
の吐出口における吐出時の動作を説明するための模式図
である。
【図5】インクジェット記録ヘッドによるインク吐出の
様子を表した図である。
【符号の説明】
101 キャリッジ 102 記録ヘッド 103 ガイドシャフト 104 エンドレスベルト 105 駆動モータ 106 記録用紙(被記録材) 107 搬送ローラ 108A,108B 案内ローラ 109 搬送モータ 111 インクタンク 112 供給チューブ 114 フレキシブルケーブル 120 キャッピング手段 120A 密閉空間 121 弾性部材 122 液体保持部材 151 モータドライバ 152 ヘッドドライバ 200 清掃手段 201 ワイパーブレード 202 インク吸収部材 203 静電界発生手段 204 帯電電極 205 吐出口 301 主滴 302,302’ インク滴

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出エネルギー発生手段によりインクを
    吐出する少なくとも一つ以上の吐出口を有するインクジ
    ェット記録ヘッドと、前記吐出口が配列されている吐出
    口面に当接し、前記吐出口面を清掃する清掃手段とを有
    し、被記録材へ吐出したインクによって記録を行うイン
    クジェット記録装置において、 前記インクジェット記録ヘッドの前記吐出口面と同一面
    上に配置されたインク吸着手段と、該インク吸着手段の
    制御手段とを有し、前記清掃手段は前記インク吸着手段
    の清掃も行うことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記インク吸着手段は静電界発生手段で
    ある請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記清掃手段はワイパーブレードである
    請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記清掃手段はインク吸収部材を含んで
    いる請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記インク吸着手段は、前記インクジェ
    ット記録ヘッドの記録動作中および予備吐出中に作動す
    る請求項1から4のいずれか1項に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  6. 【請求項6】 前記インク吸着手段は、前記清掃手段が
    前記インクジェット記録ヘッドを清掃中は、作動しない
    請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット
    記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インク吸着手段は、前記吐出口の配
    列方向と平行に配置されている請求項1から6のいずれ
    か1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記インクジェット記録ヘッド内の液路
    には、前記静電界発生手段の設定電位と異なる電位を持
    つ、インクと接触した帯電電極が設けられている請求項
    2から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装
    置。
  9. 【請求項9】 前記静電界発生手段は前記吐出口の配列
    を挟んで別々に2つ配置され.その各々が異なる電位を
    持つ請求項2から7のいずれか1項に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記インクジェット記録ヘッドはイン
    クジェット記録装置から脱着可能である請求項1から9
    のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記吐出エネルギー発生手段が電気熱
    変換体であり、前記電気熱変換体から発生する熱エネル
    ギーにより、インクに生じる相変化を利用して吐出口よ
    りインクを飛翔させるものである請求項1から10のい
    ずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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