JP4764358B2 - マイクロストリップ線路−導波管変換器 - Google Patents

マイクロストリップ線路−導波管変換器 Download PDF

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本発明はマイクロストリップ線路と導波管の伝送モードの変換を行うマイクロストリップ線路−導波管変換器に関する。
マイクロストリップ線路−導波管変換器として、例えば特許文献1に記載される構造が一般に知られている。
特開平10−126114号公報
図24は、従来の一般的なマイクロストリップ線路−導波管変換器の構造を示す斜視図である。以下、図24を参照し、従来のマイクロストリップ線路−導波管変換器の構造について説明する。
従来技術に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器100は、誘電体基板101と、導波管102と、短絡導波管ブロック(バックショート)103とから構成される。誘電体基板101は、その一方の面にマイクロストリップ線路104が形成されると共に、導波管102と短絡導波管ブロック103の間に挟みこまれるようにして固定される。
尚、短絡導波管ブロック103の短絡面とマイクロストリップ線路104の離間距離は、マイクロストリップ線路104の伝送モード(TEMモード)と導波管102の伝送モード(TEモード)を高効率で変換するため、約λ/4に設定される(λは導波管102内を伝送する信号の波長)。
短絡導波管ブロック103の寸法は、導波管102の断面寸法と上記した波長λによって定まる。即ち、短絡導波管ブロック103は、その断面寸法が導波管102の断面寸法と同一となり、長さが約λ/4となる。この短絡導波管ブロック103は、高周波回路を構成する他の部材と比べて比較的大きな体積を占めるため、高周波回路の小型化を困難にする一つの要因となっていた。
また、図24に示した従来の構造は、誘電体基板101と短絡導波管ブロック103を個別に製作した後、それらを接合する作業が必要となるため、組立工数の増加に繋がっていた。さらに、この接合作業は、特にミリ波帯等の高周波帯では高い精度が要求されるため、量産時の特性ばらつきに繋がるおそれがあり、量産性の点で改善の余地を残していた。
従って、本発明の目的は上記した課題を解決し、小型かつ量産性に優れたマイクロストリップ線路−導波管変換器を提供することにある。
また、マイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、広い周波数帯域に亘って伝送損失が少なく、平坦な周波数特性を有することが望ましい。
従って本発明のさらなる目的は、小型かつ量産性に優れ、広い周波数帯域に亘って伝送損失が少なく、平坦な周波数特性を有するマイクロストリップ線路−導波管変換器を提供することにある。
上記した課題を解決するため、本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、導波管に接続される第1の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板に前記導波管から離間する方向に積層される少なくとも1枚の第2の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板の層間面に形成されるマイクロストリップ線路とを備え、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板とから誘電体充填導波管を形成することを特徴とする。
さらに、本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、前記誘電体充填導波管の断面寸法は前記導波管の開口部の形状と同一に設定されると共に、前記導波管は、その短径が前記誘電体充填導波管内を伝送する信号の波長の1/2以下に設定されることを特徴とする。
さらに、本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、前記誘電体充填導波管の断面寸法を規定するスルーホールを前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板に形成すると共に、前記スルーホールは、前記導波管から離間するに従って前記誘電体充填導波管の断面寸法が小さくなるように前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板に形成されることを特徴とする。
本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、導波管に接続される第1の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板に積層される少なくとも1枚の第2の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板の間の層に形成されるマイクロストリップ線路とを備え、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板とから誘電体充填導波管を形成する、即ち、誘電体充填導波管からなるバックショートを形成するように構成したので、マイクロストリップ線路が形成される誘電体基板とバックショートを一つの積層誘電体基板に作成することができ、従来必要とされた誘電体基板と短絡導波管ブロック(バックショート)の接合作業が不要となる。そのため、従来に比して組立工数を減少させることができると共に、組立精度に起因する特性ばらつきが生じるおそれがなく、量産性に優れる。
また、誘電体充填導波管からなるバックショートは、誘電体の波長短縮効果により、従来の金属製の短絡導波管ブロックからなるバックショートよりも長さを短縮することができるため、マイクロストリップ線路−導波管変換器を小型化できる。
さらに、本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、前記誘電体充填導波管の断面寸法は前記導波管の開口部の形状と同一に設定されると共に、前記導波管は、その短径が前記誘電体充填導波管内を伝送する信号の波長の1/2以下に設定されるように構成したので、誘電体充填導波管(バックショート)内における高次共振モードの発生を抑制することができ、広い周波数帯域に亘って伝送損失が少なく、平坦な周波数特性とすることができる。
さらに、本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器にあっては、前記誘電体充填導波管の断面寸法を規定するスルーホールを前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板に形成すると共に、前記スルーホールは、前記導波管から離間するに従って前記誘電体充填導波管の断面寸法が小さくなるように前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板に形成されるように構成したので、誘電体充填導波管(バックショート)内における高次共振モードの発生をより一層抑制することができ、広い周波数帯域に亘って伝送損失が少なく、平坦な周波数特性とすることができる。
以下、本発明に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器の斜視図である。また、図2は図1のII−II線断面図であり、図3は図1のIII−III線断面図である。尚、図1では、後述するスルーホールの図示を省略している。
図1から図3において符号1は、本発明の第1実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器(以下、単に「変換器」と呼ぶ)を示す。変換器1は、高周波信号を伝送するマイクロストリップ線路と導波管の伝送モードの変換を相互に行うものであり、変換器基板2と、導波管3とから構成される。変換器基板2は、導波管3に接続される誘電体基板(第1の誘電体基板)21と、誘電体基板21に積層される2枚の誘電体基板(第2の誘電体基板)22,23とからなる。即ち、変換器基板2は、誘電体基板21と、その上面に積層された誘電体基板22,23とからなる全4層(外層2層、内層2層)の積層誘電体基板(多層基板)である。また、導波管3は、具体的には金属製の方形導波管であり、その開口部3aの縦横比(d1:d2)は1:2である。導波管3と変換器基板2(誘電体基板21)は、半田によって接続される。
尚、導波管は、より詳しくは金属製の基台を介して変換器基板に接続されるが、本実施例では、その基台を含めて導波管として示している。即ち、基台と導波管を別個に製作する際には、導波管の開口部と同形状の開口部が基台にも設けられる。この場合、変換器基板と基台を半田により接続し、基台と導波管をネジなどにより接続する。
また、上記では、誘電体基板21に2枚の誘電体基板22,23を積層するようにしたが、誘電体基板21に積層される基板は1枚あるいは3枚以上であってもよい。また、誘電体基板21に誘電体基板22,23を積層すると記載したが、それは製作工程における積層順序や積層方法を規定するものではない。
変換器基板2において、外層2a(導波管3との接続面)と、内層2b(誘電体基板21と誘電体基板22の間の層)と、内層2c(誘電体基板22と誘電体基板23の間の層)と、外層2dには、それぞれ接地導体パターン(後述)が形成される。また、内層2bには、マイクロストリップ線路4が形成される。
図4から図7は、それぞれ外層2a、内層2b、内層2c、外層2dの平面パターン図である。図4から図7において、接地導体パターンまたはマイクロストリップ線路が形成されている部位を斜線で示す。尚、図4は外層2aを下方(導波管3側)から見た図であり、図5から図7は各層2b,2c,2dを上方から見た図である。
図2から図7に示すように、誘電体基板21において導波管3の開口部3aとマイクロストリップ線路4の周囲には、複数のスルーホール5aが形成される。また、誘電体基板22,23にも、スルーホール5aと連通する位置にスルーホール5b,5cが形成される。各誘電体基板21,22,23において、これらスルーホール5a,5b,5cによって囲まれた領域中、導波管3の開口部3aの上方に位置する部位が誘電体充填導波管6a,6b,6cとして機能する。即ち、誘電体充填導波管6a,6b,6cの断面寸法(縦横比)は、導波管3の開口部3aの形状(縦横比)と同一に設定される。
尚、外層2aには、導波管3の開口部3aに対向する部位を除き、接地導体パターン7aが形成される。また、内層2b,2cには、スルーホール5b,5cで囲まれる領域を除き、接地導体パターン7b,7cが形成される。図示の如く、マイクロストリップ線路4の端部は、誘電体充填導波管の内部に配置される。また、外層2dには、全面に亘って接地導体パターン7dが形成される。この接地導体パターン7dが誘電体充填導波管6a,6b,6cの短絡面となり、誘電体充填導波管6a,6b,6cからなるバックショートが形成される。
このバックショートの長さは、変換器基板2の厚さ、即ち、各誘電体基板21,22,23の厚さの総計となる。従って、マイクロストリップ線路4の伝送モードと導波管3の伝送モードを高効率で変換するため、バックショートの長さが誘電体内波長λの約1/4となるように、変換器基板2を構成する各基板の厚さと枚数を設定する。
上記した変換器1の伝送特性と反射特性を図8に示す。図8は、有限要素法による電磁界解析プログラムを用いて得たシミュレーション結果であり、使用周波数を60GHzとして設計したときの特性図である。
このように、本発明の第1実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器1にあっては、導波管3に接続される誘電体基板21と、誘電体基板21に積層される誘電体基板22,23と、誘電体基板21と誘電体基板22の間の層に形成されるマイクロストリップ線路4とを備え、誘電体基板21と誘電体基板22,23とから誘電体充填導波管6a,6b,6cを形成する、即ち、誘電体充填導波管6a,6b,6cからなるバックショートを形成するように構成したので、マイクロストリップ線路4が形成される誘電体基板とバックショートを一つの積層誘電体基板(変換器基板2)に作成することができ、従来必要とされた誘電体基板と短絡導波管ブロック(バックショート)の接合作業が不要となる。そのため、従来に比して組立工数を減少させることができると共に、組立精度に起因する特性ばらつきが生じるおそれがなく、量産性に優れる。
また、誘電体充填導波管6a,6b,6cからなるバックショートは、誘電体の波長短縮効果により、従来の金属製の短絡導波管ブロックからなるバックショートよりも長さを短縮することができるため、マイクロストリップ線路−導波管変換器1を小型化することができる。
次いで、本発明の第2実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器について、第1実施例との相違点に焦点をおいて説明する。尚、以下の説明において、第1実施例と同様な構成については同一符号を付して説明を省略する。
第1実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器1にあっては、小型化と量産性の向上という目的は達成している一方で、図8に示すように、伝送損失が増加する周波数帯が複数存在している。これは、誘電体充填導波管からなるバックショート内部に、高次共振モードが発生するためである。前述したように、誘電体充填導波管には誘電体による波長短縮効果が働くので、誘電体充填導波管内の管内波長は金属導波管内の管内波長よりも短くなる。そのため、誘電体充填導波管内には金属導波管内の伝送モードよりも高次の伝送モードが存在する。この高次モードの存在は、誘電体充填導波管によるバックショート部内に不要な高次共振モードを発生させる原因となり、この高次共振モードはその発生周波数において、マイクロストリップ線路−導波管変換器の伝送損失を増加させる。
そこで本発明の第2実施例にあっては、誘電体充填導波管からなるバックショート内部で高次共振モードの発生が抑制されるように、以下の手法により誘電体充填導波管の断面寸法を決定するようにした。
図9は、本発明の第2実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器の斜視図である。また、図10は図9のX−X線断面図であり、図11は図9のXI−XI線断面図である。図9では、図1と同様にスルーホールの図示を省略している。
図9から図11に示すように、本実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器1Bにあっては、変換器基板2に接続される導波管3Bの短径d1を第1実施例に比して小さく設定した。以下、その理由について説明する。
導波管の基本伝送モードであるTE10モードの遮断波長は導波管の短径をd1、長径をd2としたとき、2*d2となる。すなわち、遮断波長は長径d2のみに依存するので、短径d1を変更してもTE10モードは導波管内を伝送する。一方、導波管短径方向に対する高次モードの遮断波長は短径d1にも依存し、d1が短くなるほど高次モードの遮断波長は短くなる。
即ち、短径d1を短くすることで高次モードの発生する周波数は使用周波数帯域外へと上昇し、使用周波数帯内での高次モードの伝送は阻止される。従って、導波管およびそれに接続される誘電体充填導波管の短径d1を短くするほど、誘電体充填導波管内に生じる不要な高次モードの伝送は阻止される。
具体的には、この短径d1の長さを誘電体内波長の1/2以下にすると、短径方向に対する高次モードの伝送が阻止される。そこで、第2実施例にあっては、短径d1を以下の式1の関係を満たすように設定するようにした。
d1<{c/(2*f*(εr1/2)} ・・・式1
ここで、cは光速、fは使用周波数、εrは誘電体材料の比誘電率である。誘電体内波長は、式1中のc/(f*(εr1/2)により求められる。式1より、使用する誘電体材料の比誘電率εrが大きくなるに従い、短径d1の長さはより短くする必要があることが解る。
上記式1から、例えば使用周波数を65GHz、誘電体基板の比誘電率εrを8に設定したとき、d1は0.7mm程度に設定すればよいことが導き出せる。
図9から図11では、誘電体内波長をd1より短くした結果、導波管3Bの開口部3aBの縦横比(d1:d2)が約1:6とされた場合を例示している。
図12から図15は、それぞれ変換器基板2の外層2a、内層2b、内層2c、外層2dの平面パターン図である。変換器基板2に設けられる誘電体充填導波管6aB,6bB,6cBの断面寸法(縦横比)も、導波管3Bの開口部3aBと同じく1:6に設定される。
導波管3Bは、具体的には図9に示す如く、短径の異なる複数(本実施例では3個)の導波管31B,32B,33Bを接続して構成される。このうち、変換器基板2に接続されるのは導波管31Bであり、その縦横比は1:6に設定される。尚、導波管33Bは縦横比1:2の一般的な形状とされる。導波管31Bは、導波管32Bを介して導波管33Bに接続される。導波管32Bはインピーダンス整合用であり、その短径は導波管31Bと導波管33Bの間の値に設定される。
図16は、変換器1Bの伝送特性と反射特性を示す、図8と同様な特性図である。第2実施例では、導波管3B及び誘電体充填導波管6aB,6bB,6cBの短径を誘電体内波長の1/2以下に設定したことにより、高次モードの伝送が抑制された。その結果、図8で見られた伝送損失の増加はなくなり、広帯域に渡り平坦な周波数特性が実現できている。
このように、本発明の第2実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器1Bにあっては、導波管3B及び誘電体充填導波管6aB,6bB,6cBの短径を誘電体内波長の1/2以下に設定するように構成したので、第1実施例で述べた効果に加え、誘電体充填導波管6aB,6bB,6cBからなるバックショート内における高次共振モードの発生を抑制することができ、広い周波数帯域に亘って伝送損失が少なく、平坦な周波数特性を得ることができる。
次いで、本発明の第3実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器について、第2実施例との相違点に焦点をおいて説明する。尚、以下の説明において、従前の実施例と同様な構成については同一符号を付して説明を省略する。
上述したように、第2実施例では伝送損失の改善が見られたが、図16に示すように、特定の周波数F0においては依然として部分的な伝送損失の増加がみられる。このF0において伝送損失が増加しているのは、導波管の短径寸法を短くするだけではその発生を抑制できなかったバックショート内高次共振モードの影響であると考えられる。高次共振モードは、誘電体体積が大きいほど発生し易いことから、第3実施例にあっては、以下のようにして誘電体充填導波管の断面寸法を減少させるようにした。
図17及び図18は、第3実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器を示す、図10及び図11と同様な断面図である。
図で符号1Cは、本実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器である。変換器1Cの構造は、後述するスルーホールの形成位置を除き、第2実施例で説明した変換器1Bと同一である。
図19から図23は、それぞれ変換器基板2の外層2a、内層2b、内層2c、外層2dの平面パターン図である。
図17から図23に示すように、誘電体基板21に形成されるスルーホール5aCは従前の実施例と同様に導波管3Bの開口部3aBの周囲に形成される。一方、誘電体基板22には、スルーホール5aCの形成位置と同位置に加え、スルーホール5aCの形成位置よりもさらに基板内方にもスルーホール5bCが形成される。前述したように、誘電体充填導波管はスルーホールによって囲まれた領域であり、誘電体充填導波管の断面寸法は、スルーホールの形成位置によって規定される。従って、誘電体基板22に形成される誘電体充填導波管6bCは、その断面寸法が誘電体基板21に形成される誘電体充填導波管6aCの断面寸法よりも小さくなる。換言すれば、誘電体充填導波管6bCの断面寸法は、導波管3Bの開口部3aBよりも小さく設定される。
また、誘電体基板23には、スルーホール5bCの形成位置と同位置に加え、スルーホール5bCの形成位置よりもさらに基板内方までスルーホール5cCが形成される。即ち、誘電体基板23に形成される誘電体充填導波管6cCは、その断面寸法が誘電体基板22に形成される誘電体充填導波管6bCのそれよりも小さくされる。このように、誘電体充填導波管6aC,6bC,6cCの断面寸法(短径及び長径)は、導波管3Bから離間するに従って徐々に小さくなるように設定される。それにより、誘電体充填導波管6aC,6bC,6cCからなるバックショート内部の体積が減少し、バックショート内部における高次共振モードの発生が抑制される。
図23は、変換器1Cの伝送特性と反射特性を示す、図8と同様な特性図である。第3実施例にあっては、誘電体充填導波管6aC,6bC,6cCの断面寸法を導波管3Bから離間するに従って徐々に小さくすることで、バックショート内部の体積を減少させた。これによりバックショート内部における高次共振モードの発生が抑制され、部分的な伝送損失の増加も見られない。
尚、変換器基板2の内層2b,2cには、最も内方に形成されたスルーホール5bC,5cCの位置まで、接地導体パターン7b,7cが形成される。残余の構成は第2実施例と同様であるので、説明を省略する。
このように、本発明の第3実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器1Cにあっては、誘電体充填導波管6aC,6bC,6cCの断面寸法を導波管3Bから離間するに従って徐々に小さくすることで、バックショート内部の体積を減少させるように構成したので、従前の実施例で述べた効果に加え、誘電体充填導波管6aC,6bC,6cCからなるバックショート内における高次共振モードの発生をより一層抑制することができ、広い周波数帯域に亘って伝送損失が少なく、平坦な周波数特性を得ることができる。
尚、上記において、第3実施例に係る構成を第2実施例に係る構成に適用するようにしたが、第1実施例に係る構成に適用してもよい。また、図8、図16、図23では、使用周波数を60GHzとして設計された変換器1,1B,1Cの特性を示したが、本発明は60GHz帯に特化したものではなく、使用する周波数に応じて誘電体基板の寸法、比誘電率及び接地導体パターンの寸法を適宜設定することで、任意の周波数帯に対応した変換器を得ることができる。さらに、本発明は上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
本発明の第1実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器の斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1に示す変換器基板の外層の平面パターン図である。 図1に示す変換器基板の内層の平面パターン図である。 図1に示す変換器基板の内層の平面パターン図である。 図1に示す変換器基板の外層の平面パターン図である。 図1に示すマイクロストリップ線路−導波管変換器の特性図である。 本発明の第2実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器の斜視図である。 図9のX−X線断面図である。 図9のXI−XI線断面図である。 図9に示す変換器基板の外層の平面パターン図である。 図9に示す変換器基板の内層の平面パターン図である。 図9に示す変換器基板の内層の平面パターン図である。 図9に示す変換器基板の外層の平面パターン図である。 図9に示すマイクロストリップ線路−導波管変換器の特性図である。 本発明の第3実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器を示す、図10と同様な断面図である。 本発明の第3実施例に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器を示す、図11と同様な断面図である。 図17に示す変換器基板の外層の平面パターン図である。 図17に示す変換器基板の内層の平面パターン図である。 図17に示す変換器基板の内層の平面パターン図である。 図17に示す変換器基板の外層の平面パターン図である。 図17に示すマイクロストリップ線路−導波管変換器の特性図である。 従来技術に係るマイクロストリップ線路−導波管変換器の斜視図である。
符号の説明
1,1B,1C:マイクロストリップ線路−導波管変換器、 2:変換器基板、 21:誘電体基板(第1の誘電体基板)、 22,23:誘電体基板(第2の誘電体基板)、 2b:内層(第1の誘電体基板と第2の誘電体基板の間の層)、 3,3B:導波管、 3a,3aB:導波管の開口部、 4:マイクロストリップ線路、 5a,5b,5c,5aC,5bC,5cC:スルーホール、 6a,6b,6c,6aB,6bB,6cB,6aC,6bC,6cC:誘電体充填導波管、

Claims (1)

  1. マイクロストリップ線路と導波管の伝送モードの変換を行うマイクロストリップ線路−導波管変換器であって、
    前記導波管に接続される第1の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板に積層される複数枚の第2の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板の間の層に形成されるマイクロストリップ線路と、
    を備え、
    前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板にスルーホールを形成して前記スルーホールによって囲まれる領域からなるバックショートを形成すると共に、
    前記スルーホールは、前記導波管から離間するに従って前記導波管の開口部の上方における前記バックショートの断面寸法が小さくなるように前記第1の誘電体基板と前記第2の誘電体基板に形成されることを特徴とするマイクロストリップ線路−導波管変換器。
JP2007022310A 2007-01-31 2007-01-31 マイクロストリップ線路−導波管変換器 Active JP4764358B2 (ja)

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