JP2008193161A - マイクロストリップ線路−導波管変換器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高周波信号を伝送するマイクロストリップ線路4と導波管2の伝送モードの変換を行うマイクロストリップ線路導波管変換器であって、第1の誘電体基板1aと、第1の誘電体基板1aの上側に積層される第2の誘電体基板1bを有し、第1の誘電体基板1aの下側に導波管2を接続し、第1の誘電体基板1aには導波管2の開口径より外側に第1の誘電体基板1aを貫通するようにスルーホール5aが設けられ、第2の誘電体基板1bには、第1の誘電体基板1aに接続される導波管2の開口径より内側にスルーホール5bが設けられるマイクロストリップ線路導波管変換器。
【選択図】図3
Description
この第1の基板面15aには、金属導波管10が接続され、変換器基板9には、接続する金属導波管10の開口径に合わせて複数のスルーホール13が形成される。このスルーホール13で囲まれた基板内誘電体部14には、平面共振器として動作するパッチアンテナ11が設けられる。
マイクロストリップ線路12は、第2の基板面15bにおける接地導体パターン16bの一部分を切り取り、スルーホール13で囲まれた部分の内側までマイクロストリップ線路が配設される。
図6(a)と図6(b)に示すように、金属導波管10が接続される変換器基板9の第1の基板面15aには、図5(a)に示した第1の基板面15aにおける接地導体パターン16aが形成される。
この変換器基板9には、接続される金属導波管10の導波管開口径に合わせて、図5(a)に示した位置にスルーホール13が形成される。また、この変換器基板9の第1の基板面15aには平面共振器として動作するパッチアンテナ11が設けられる。
変換器基板9の第2の基板面15bには、図5(b)で示した第2の基板面15bにおける導体パターン16bとマイクロストリップ線路12が形成される。
このマイクロストリップ線路12からの高周波信号は、金属導波管10が接続される第1の基板面15aに形成した平面共振器として動作するパッチアンテナ11により金属導波管10の伝送モード変換される。これにより、平面伝送線路であるマイクロストリップ線路から立体伝送回路である金属導波管へと伝送モードが変換される。
また、変換器基板9の厚さ、すなわち第1の基板面15aに配設されているパッチアンテナ11と第2の基板面15bにおける接地導体パターン16a間の距離が離れている(距離が長い)ほどQ値は低くなる。
図7(a)の曲線17は、使用周波数帯域が60GHzの場合のマイクロストリップ線路12と金属導波管10間の伝送特性を示し、曲線18はマイクロストリップ線路12と金属導波管10間の反射特性を示す。図7(a)の曲線17から分かるように、その変換特性には単峰性の周波数特性となり、変換周波数帯域は狭い。
曲線19は、マイクロストリップ線路12と金属導波管10間の伝送特性、曲線20はマイクロストリップ線路12と金属導波管10間の反射特性を示す。図7(b)の曲線19の伝送特性から分かるように、変換器基板の厚みを厚くしたことによって生じた高次共振モードの影響により、60GHz付近の伝送損失が増加している。
本発明では、少なくとも2層以上の誘電体基板でマイクロストリップ線路-導波管変換器を構成する。このような構成とすることで、基板全体の厚さが増し、接地導体パターンから平面共振器として動作するパッチアンテナまでの距離は大きくなり、平面共振器のQ値を低下させることができる。
また、積層した複数の誘電体基板のうち、金属導波管に直接接続されない誘電体基板には、金属導波管の開口径よりも内側にスルーホールを階段状若しくはテーパー状に形成する。これにより、スルーホールで囲まれる基板内誘電体部の体積を減少させ、基板内誘電体部における高次共振モードの発生を抑えることができる。
このような本構造のマイクロストリップ線路-導波管変換器では、基板材料の比誘電率が高くなった場合でも、共振器のQ値の低下と基板内誘電体部の体積の減少を同時に実現することが可能であり、広帯域に渡り伝送損失が低く、平坦な周波数特性を実現することができる。
本実施例では、誘電体基板を2枚積層して形成した構成を例として説明するが、積層の枚数としては2枚以上であればよく、2枚に限定されるものではない。
第1の層1aの一方には、金属導波管2が接続される第1の基板面7aと、他方には、第2の層との接続面(積層面)である第2の基板面7bを備えている。また、第2の層の一方には、マイクロストリップ線路等が配設されている第3の基板面7cを備えている。
このスルーホール5aで囲まれた基板内誘電体部6aには、平面共振器として動作するパッチアンテナ3が設けられる。
第2の層1bにおけるスルーホール5bは、金属導波管2の開口径に合わせて形成された第1の層1aにおけるスルーホール5aよりも内側にまで形成されている。
第2の基板面7bにおける接地導体パターン8bはこのスルーホール5bの位置及び基板内誘電体部6bに合わせて形成される。
第2の層1bにおけるスルーホール5bは、金属導波管2の開口径に合わせて形成された第1の層1aにおけるスルーホール5aより内側にまで形成されている。
マイクロストリップ線路4は、接地導体パターン8cの一部分を切り取り、スルーホール5bで囲まれた部分の内部にまで配設される。
これにより、マイクロストリップ線路4からの高周波信号は、平面共振器として動作するパッチアンテナ3により金属導波管10へ伝送され、伝送モードが平面伝送線路であるマイクロストリップ線路から立体伝送回路である金属導波管へと変換される。
第1の層1aの第1の基板面7aには金属導波管2が接続される。その接続面である第1の基板面7aには、図2(a)に示すような平面パターンが形成される。
この第1の層1aの第1の基板面7aには、接続される金属導波管2の導波管の開口径に合わせて、図2(a)に示した位置にスルーホール5aが第1の層を貫通するように形成される。
この第2の層1bには、図2(b)で示した位置にスルーホール5bが形成される。このスルーホール5bは、接続される金属導波管2の開口径よりも内側にまで形成される。
これにより、変換器基板の厚みを厚くすることと、基板内誘電体部6a、6bの体積の増加を抑えることを同時に実現している。
したがって、図1に示す本構造の変換器基板1の厚みと図4に示す従来構造の変換器基板9の厚みが等しく、かつ接続する金属導波管の口径が等しい場合、本構造の基板内誘電体部の体積は、従来構造よりも減少している。これにより、基板内誘電体部における高次共振モードの発生を抑えることができる。
図7(c)の場合の変換器基板の厚さは、誘電体基板を2枚積層したことによって、図7(a)の場合の変換器基板の2倍になっている。
これにより、平面共振器のQ値が低下し、従来構造の結果のである図7(a)に比べて広帯域な伝送特性が実現できている。
尚、図7(a)、図7(b)、図7(c)は、使用周波数60GHzで設計された変換器の伝送特性、反射特性を算出したものであるが、本発明は60GHz帯に特化したものではなく、使用する周波数において適した誘電体基板寸法、基板誘電率、導体パターン寸法を選ぶことで、任意の周波数帯に対応したマイクロストリップ線路−導波管変換器を実現することができる。
また、積層した複数の誘電体基板(層)のうち、金属導波管に直接接続されない誘電体基板には、金属導波管の開口径よりも内側にスルーホールを階段状若しくはテーパー状に形成する。これにより、スルーホールで囲まれる基板内誘電体部の体積を減少させ、基板内誘電体部における高次共振モードの発生を抑えることができる。
このような本構造のマイクロストリップ線路-導波管変換器では、基板材料の比誘電率が高くなった場合でも、共振器のQ値の低下と基板内誘電体部の体積の減少を同時に実現することが可能であり、広帯域に渡り伝送損失が低く、平坦な周波数特性を実現することができる。
Claims (1)
- 高周波信号を伝送するマイクロストリップ線路と導波管の伝送モードの変換を行うマイクロストリップ線路導波管変換器であって、
第1の誘電体基板と、前記第1の誘電体基板の上側に積層される第2の誘電体基板を有し、
前記第1の誘電体基板の下側に導波管を接続し、前記第1の誘電体基板には前記導波管の開口径より外側に第1の誘電体基板を貫通するようにスルーホールが設けられ、
前記第2の誘電体基板には、前記第1の誘電体基板に接続される導波管の開口径より内側にスルーホールが設けられることを特徴とするマイクロストリップ線路導波管変換器。
Priority Applications (1)
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JP2007022307A JP2008193161A (ja) | 2007-01-31 | 2007-01-31 | マイクロストリップ線路−導波管変換器 |
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2007
- 2007-01-31 JP JP2007022307A patent/JP2008193161A/ja active Pending
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