〔変換器の構成〕
本発明の一実施形態に係る変換器について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る変換器1の分解斜視図であり、図2は、本実施形態に係る変換器1の断面図である。
変換器1は、導波管11とマイクロストリップ線路13とを互いに接続するための変換器であり、図1に示すように、導波管11、ポスト壁導波路12、マイクロストリップ線路13、及びバックショートブロック14を備えている。ポスト壁導波路12は、特許請求の範囲に記載の基板型導波路に相当する。
導波管11は、両端が開放した管状部材であり、その管壁は、金属などの導体からなる。導波管11の内部に形成された空洞11aは、空気で満たされていてもよいし、空気以外の誘電体で満たされていてもよいが、本実施形態においては、前者の構成を採用する。この導波管11は、図示した座標系において、その管軸がz軸と平行になるように配置される。
ポスト壁導波路12は、第1の誘電体層102、並びに、第1の誘電体層102を介して互いに対向する第1の面状導体101及び第2の面状導体103により構成される。第1の誘電体層102には、柵状に配列された複数の導体ポスト102a1,102a2,…,102aNのからなるポスト壁102aが形成されている。各導体ポスト102ai(i=1,2,…,N)は、その下端が第1の面状導体101に接続され、その上端が第2の面状導体103に接続された円筒状導体(具体的には、第1の誘電体層102を貫通する貫通孔の壁面に形成された導体メッキ)である。
ポスト壁導波路12においては、第1の誘電体層102のうち、第1の面状導体101及び第2の面状導体103により上下を挟まれ、ポスト壁102aにより前後左右を囲まれた直方体状の領域が、電磁波を導波する導波領域102bとなる。このポスト壁導波路12は、図示した座標系において、第1の面状導体101及び第2の面状導体がxy面と平行になるように配置される。
第1の面状導体101には、第1の開口101aが形成されており、第1の開口101aの内部に整合素子として機能する導体パッチ101bが配置されている。開口101aの位置は、z軸負方向から見て第1の誘電体層102の導波領域102bと重なる位置である。開口101aの形状は、x軸に平行な辺とy軸に平行な辺とを有する長方形である。第1の誘電体層102の導波領域102bは、この開口101aを介して導波管11の空洞11aと連通している。すなわち、ポスト壁導波路12は、この開口101aを介して導波管11と電磁気的に接続されている。導体パッチ101bの形状は、x軸に平行な辺とy軸に平行な辺とを有する長方形である。なお、第1の開口101a、及び、導体パッチ101bにおいて、y軸に平行な辺は、上面視して帯状導体105の中心軸に沿う方向に伸びる第1の辺であり、x軸に平行な辺は、この第1の辺と交わる第2の辺である。
マイクロストリップ線路13は、第2の誘電体層104、並びに、第2の誘電体層104を介して互いに対向する第2の面状導体103及び帯状導体105により構成される。帯状導体105は、図示した座標系において、y軸正方向に向かって伸び、その先端は、z軸正方向から見て第1の誘電体層102の導波領域102bと重なる位置に至る。マイクロストリップ線路13においては、第2の誘電体層104のうち、帯状導体105及び第2の面状導体103により上下を挟まれた直方体状の領域が、電磁波を導波する導波領域104bとなる。
第2の面状導体103には、開口103aが形成されており、開口103aの内部に整合素子として機能する導体パッチ103bが配置されている。開口103aの位置は、z軸正方向から見て第1の誘電体層102の導波領域102bと重なる位置であり、開口103aの形状は、x軸に平行な辺とy軸に平行な辺とを有する長方形である。第2の誘電体層104の導波領域104bは、この開口103aを介して第1の誘電体層102の導波領域102bと連通している。すなわち、マイクロストリップ線路13は、この開口103aを介してポスト壁導波路12と電磁気的に接続されている。導体パッチ103bの形状は、x軸に平行な辺とy軸に平行な辺とを有する長方形である。導体パッチ103bは、第1の誘電体層102を介して導体パッチ101bに対向する。なお、第2の開口103a、及び、導体パッチ103bにおいて、y軸に平行な辺は、上面視して帯状導体105の中心軸に沿う方向に伸びる第1の辺であり、x軸に平行な辺は、この第1の辺と交わる第2の辺である。
第2の誘電体層104の内部には、帯状導体105の先端部及び第2の面状導体103により上下を挟まれた領域(すなわち、導波領域104bの先端部)を三方から取り囲むポスト壁104aが形成されている。ポスト壁104aは、柵状に配列された複数の導体ポスト104a1,104a2,…,104aMの集合である。各導体ポスト104ai(i=1,2,…,M)は、その下端が第2の面状導体103に接続された円筒状導体(具体的には、第2の誘電体層104に形成された貫通孔の壁面に形成された導体メッキ)である。また、第2の誘電体層104の上面には、帯状導体105と共に、帯状導体105の先端部を三方から取り囲むC字状導体106が形成されている。ポスト壁104aを構成する各導体ポスト104aiの上端は、このC字状導体106に接続されている。
バックショートブロック14は、凹部14aが形成された直方体の導体ブロックであり、帯状導体105の先端部を覆うように第2の誘電体層104の上面に配置されている。凹部14aは、図示した座標系において、y軸負方向及びz軸負方向に開口しており、バックショートブロック14のy軸負方向側の側面からy軸正方向に向かって掘り込まれた直方体状の第1の部分14a1と、第1の部分14a1の先端からx軸正方向及びx軸負方向に向かって掘り込まれた直方体状の第2の部分14a2とからなる。
なお、第1の誘電体層102に形成される導体ポスト102aiのうち、第2の誘電体層104に形成される導体ポスト104aiに連なるもの(図2において導体ポスト102a1として図示)は、第1の誘電体層102及び第2の誘電体層104を貫通し、第1の面状導体101からC字状導体106に至るスルービアとして実現されている(図2参照)。一方、第1の誘電体層102に形成される導体ポスト102aiのうち、第2の誘電体層104に形成される導体ポスト104aiに連ならないもの(図2において導体ポスト102a2として図示)は、第1の誘電体層102のみを貫通し、第1の面状導体101から第2の面状導体103に至るブラインドビアとして実現されている(図2参照)。
変換器1においては、以下のようにして、導波管11の導波モードがマイクロストリップ線路13の導波モードに変換される。すなわち、z軸負方向側の端部から導波管11に入力された電磁波は、導波管11の空洞11aをz軸正方向に導波される。導波管11の空洞11aをz軸正方向に導波された電磁波は、第1の面状導体101に形成された開口101aを介して、ポスト壁導波路12に入射する。このようにしてポスト壁導波路12に入射した電磁波は、第1の誘電体層102の導波領域102bをz軸正方向に導波される。第1の誘電体層102の導波領域102bをz軸正方向に導波された電磁波は、第2の面状導体103に形成された開口103aを介してマイクロストリップ線路13に入射する。このようにしてマイクロストリップ線路13に入射した電磁波は、第2の誘電体層104の導波領域104bをy軸負方向に導波される。第2の誘電体層104の導波領域104bをy軸負方向に導波された電磁波は、マイクロストリップ線路13のy軸負方向側の端部から出力される。
また、変換器1においては、以下のようにして、マイクロストリップ線路13の導波モードが導波管11の導波モードに変換される。すなわち、y軸負方向側の端部からマイクロストリップ線路13に入力された電磁波は、第2の誘電体層104の導波領域104bをy軸正方向に導波される。第2の誘電体層104の導波領域104bをy軸正方向に導波された電磁波は、第2の面状導体103に形成された開口103aを介してポスト壁導波路12に入射する。このようにしてポスト壁導波路12に入射した電磁波は、第1の誘電体層102の導波領域102bをz軸負方向に導波される。第1の誘電体層102の導波領域102bをz軸負方向に導波された電磁波は、第1の面状導体101に形成された開口101aを介して、導波管11に入射する。このようにして導波管11に入射した電磁波は、導波管11の空洞11aをz軸負方向に導波される。導波管11の空洞11aをz軸負方向に導波された電磁波は、導波管11のz軸負方向側の端部から出力される。
ここで、変換器1においては、第2の誘電体層104において帯状導体105の先端部と第2の面状導体103とに挟まれた領域(すなわち、導波領域104bの先端部)がポスト壁104aにより三方を取り囲まれており、更に、第2の誘電体層104においてポスト壁104aにより三方を取り囲まれた領域の上方にバックショートブロック14が配置されている。このため、ポスト壁導波路12を導波された電磁波を効率的にマイクロストリップ線路13に入射させること、及び、マイクロストリップ線路13を導波された電磁波を効率的にポスト壁導波路12に入射させることが可能になる。すなわち、ポスト壁導波路12の導波モードをマイクロストリップ線路13の導波モードに変換する際、及び、マイクロストリップ線路13の導波モードをポスト壁導波路12の導波モードに変換する際に生じ得る損失を小さく抑えることが可能になる。
特許文献1に記載の構造と対比したときに本実施形態に係る変換器1において特徴的な点は、導波管11とマイクロストリップ線路13との間にポスト壁導波路12を介在させている点である。これにより、第1の誘電体層102の厚みを変更することによって、マイクロストリップ線路13を構成する帯状導体105の先端から導波管11の入口までの距離を自由に変更することが可能になる。これにより、マイクロストリップ線路13と導波管11との間で生じる反射を抑制することが可能になる。また、第1の誘電体層102の厚みを増しても、金属層の厚みを増したときのように著しく重量が増加したり著しく可撓性が低下したりすることはない。したがって、本実施形態に係る変換器1によれば、著しい重量の増加や著しい可撓性の低下を伴わずに、マイクロストリップ線路13と導波管11との間で生じる反射を抑制することができる。
特許文献1に記載の構造と対比したときに本実施形態に係る変換器1において特徴的な点は、第1の面状導体101の開口101aの内部に設けられた導体パッチ101bに加えて、第2の面状導体103の開口103aの内部に設けられた導体パッチ103bを備えている点である。導体パッチ101b及び導体パッチ103bを備えていることにより、導体パッチ101b及び導体パッチ103bのインダクタンスと、導体パッチ101b及び導体パッチ103bの各々と第1の誘電体層102との間に生じるキャパシタンスによりLC回路が形成される。その結果、マイクロストリップ線路13と導波管11とのインピーダンス整合をよりよくすることができる。
また、2つの導電パッチ101b、103bを備えていることにより、変換器1においては、2つの開口101a,103aによる多重反射と、2つの導電パッチ101b,103bによる複共振現象とが生じると考えられる。この多重反射及び複共振現象に起因して、広い比帯域幅を実現できる。変換器1の比帯域幅については、第1の実施例及び各変形例において後述する。
なお、図1に示す座標系は、以下のように定められたものである。すなわち、(1)帯状導体105の軸方向に平行な軸をy軸とする。y軸の向きは、帯状導体105の根元から先端に向かう向きが正の向きとなるように定める。(2)帯状導体105の厚み方向に平行な軸をz軸とする。z軸の向きは、帯状導体105から第2の面状導体103に向かう向きが負の向きとなるように定める。(3)帯状導体105の幅方向に平行な軸をx軸とする。x軸の向きは、このx軸が上述したy軸及びz軸と共に右手系を構成するように定める。
〔実施例1〕
本実施形態に係る変換器1の第1の実施例について、図3〜図6及び図8〜図11を参照して説明する。
本実施例に係る変換器1は、60GHz帯(60GHzを中心周波数とする周波数帯域)を動作帯域とするべく、図1に示す変換器1の各部を以下のごとく構成したものである。
導波管11:導波管11として、方形導波管WR−15(EIA規格)を用いた。
第1の面状導体101:図3に示す形状を有する導体(具体的には銅)パターンを第1の誘電体層102の下面に形成し、これを第1の面状導体101として用いた。
第1の誘電体層102:第1の誘電体層102として、比誘電率が3、誘電正接が0.003、厚みが500μmである液晶ポリマー基板を用いた。
第2の面状導体103:図4に示す形状を有する導体(具体的には銅)パターンを第2の誘電体層104の下面に形成し、これを第2の面状導体103として用いた。
第2の誘電体層104:第2の誘電体層104として、比誘電率が3、誘電正接が0.003、厚みが50μmである液晶ポリマー基板を用いた。
帯状導体105及びC字状導体106:図5に示す形状を有する導体(具体的には銅)パターンを第2の誘電体層104の上面に形成し、これを帯状導体105及びC字状導体106として用いた。
導体ポスト102ai及び導体ポスト104ai:第1の誘電体層102及び第2の誘電体層104を含む多層基板に、両層を貫通する直径100μmのスルービアを形成し、これを導体ポスト102a1及び導体ポスト104a1として用いた(図2参照)。また、第1の誘電体層102及び第2の誘電体層104を含む多層基板に、第1の誘電体層102のみを貫通する直径100μmのブラインドビアを形成し、これを導体ポスト102a2として用いた(図2参照)。なお、互いに隣接する2つの導体ポスト102ai,102ajの中心軸間の距離、及び、互いに隣接する2つの導体ポスト104ai,104ajの中心軸間の距離は、200μmとした。
バックショートブロック14:バックショートブロック14として、図6に示す形状を有する凹部14aが形成されたアルミブロックを用いた。
また、変換器1の比較例に係る変換器1001は、図7に示すように、変換器1から導体パッチ101bと導体パッチ103bとを取り除いたものである。
実際に作製した変換器1の反射特性(SパラメータS11の大きさ|S11|の周波数特性)及び透過特性(SパラメータS21の大きさ|S21|の周波数特性)を測定するために、図8に記載の測定系を用いた。具体的には、測定系は、2つの変換器1によって構成され、それぞれの変換器1の帯状導体105同士が一直線になるように接続されている。2つの変換器1同士の間隔は、22mmである。また、図8に示した測定系の変換器1を変換器1001に置き換えた測定系を用いて、変換器1001の反射特性及び透過特性を測定した。
図9は、変換器1及び変換器1001の透過特性及び反射特性を数値計算した結果を示すグラフである。図9に示したプロットのうち、「パッチ有」は、変換器1に対応し、「パッチ無」は変換器1001に対応する。数値計算には、有限要素法シミュレータHFSSTMを用いた。
図9を参照すると、数値計算によれば、透過特性は、変換器1と変換器1001とで大きく変わらないものの、反射特性は、変換器1001の方が変換器1より良好なことが分かった。
次に、実際に作製した変換器1及び変換器1001の透過特性及び反射特性の測定結果について、図10〜11を参照して説明する。図10は、変換器1の透過特性及び反射特性の測定結果を示すグラフであり、図9に示した数値計算により得られた結果を併せて示す。図11は、変換器1001の透過特性及び反射特性の測定結果を示すグラフであり、図9に示した数値計算により得られた結果を併せて示す。
図10を参照すると、変換器1の透過特性及び反射特性の何れにおいても、測定結果は、計算結果とよく一致していることが分かる。また、変換器1の反射特性の測定結果からは、|S11|が一般的な要求水準である−10dBを下回っていることが分かる。
一方、図11を参照すると、変換器1001の反射特性において、測定結果は、計算結果から大きく乖離していることが分かる。具体的には、55GHz以上65GHz以下の多くの周波数において、|S11|の測定結果は、計算結果を大きく上回る。また、55GHz近傍、58GHz近傍、及び61GHz近傍の角周波数領域においては、|S11|が一般的な要求水準である−10dBを上回っていることが分かる。
以上のことから、計算結果においては、導体パッチ101b,103bを備えない変換器1001の方が変換器1より優れた反射特性を示したものの、測定結果においては、変換器1の方が変換器1001より優れた反射特性を示すことが分かった。また、測定結果においては、変換器1の方が変換器1001より、計算結果とよく一致することが分かった。測定結果と計算結果とがよく一致することによって、設計段間で想定した特性を実際に作製した変換器1により実現することが容易になる。
〔変形例〕
次に、透過特性及び反射特性に与える影響を調べるために、導体パッチ101bのサイズ、及び、導体パッチ103bのサイズを変更した場合について、図12〜図25を参照して説明する。第1〜第2の変形例では、導体パッチ101bのサイズを変更した場合について説明し、第3〜第4の変形例では、導体パッチ103bのサイズを変更した場合について説明し、第5〜第6の変形例では、導体パッチ101b及び導体パッチ103bのサイズを変更した場合について説明する。なお、各変形例において説明する透過特性及び反射特性は、数値計算により得られたものである。
〔変形例1〕
第1の実施例に係る変換器1の第1の変形例について、図12〜図14を参照して説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、導体パッチ103bを省略したうえで、導体パッチ101bの第2の辺の長さに相当する幅wpchA(図12参照)を変更することにより得られたものである。本変形例では、導体パッチ103bを省略した状態でそのサイズを変更しているものの、本変形例の結果から得られたサイズ依存性に関する知見は、導体パッチ101b,103bを備えた変換器1に適用することができる。したがって、導体パッチ101bの好ましいサイズの範囲を特定することができる。このことは、第2〜第4の変形例についても同様である。
図13の(a)は、導体パッチ101bの幅wpchAを、wpchA=0.067×wapA、0.133×wapA、0.267×wapA、0.400×wapA、0.533×wapA、0.667×wapA、0.800×wapA、0.933×wapAとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図13の(c)は、このときに得られる変換器1の透過特性を示すグラフである。図13の(b)は、図13の(a)において、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のwpchA/wapA依存性を示すグラフである。図13の(d)は、|S21|が−2dBを上回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のwpchA/wapA依存性を示すグラフである。ここで、開口101aの第2の辺の長さに相当する幅wapA(図12参照)は、図3に示したように3mmである。なお、本願明細書において、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のことを|S11|の比帯域幅とも称し、|S21|が−2dBを上回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅のことを|S21|の比帯域幅とも称する。
図13の(a)を参照すると、幅wpchAが広くなるほど65GHz近傍の帯域における|S11|が大きくなることが分かる。図13の(b)を参照すると、幅wpchAが広くなるほど比帯域幅が狭くなることが分かる。図13の(c)を参照すると、幅wpchAが広くなるほど65GHz近傍の帯域における|S21|が小さくなることが分かる。図13の(d)を参照すると、幅wpchAが広くなるほど比帯域幅が狭くなることが分かる。
図13の(b)を参照すると、wpchA/wapAが0.9以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。wpchA/wapAの下限値については、少なくとも0.133以上において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。また、図13の(d)を参照すると、wpchA/wapAが0.87以下である場合に|S21|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。wpchA/wapAの下限値については、少なくとも0.133以上において|S21|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。
以上のことから、wpchA/wapAが0.87以下である場合に|S11|及び|S21|の比帯域幅が何れも10%以上になることがわかる。
図14の(a)は、導体パッチ101bの幅wpchAを、wpchA=0.08×λ、0.16×λ、0.20×λ、0.24×λ、0.28×λとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図14の(b)は、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅、及び、|S11|が−15dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅のwpchA/λ依存性を示すグラフである。ここで、λは、60GHzに対応する波長であり、λ=60GHz/3.0×108[m/秒](光速)=5mmである。
図14の(b)を参照すると、wpchA/wapAが0.04以上0.28以下である場合に、|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。
〔変形例2〕
第1の実施例に係る変換器1の第2の変形例について、図12、図15及び図16を参照して説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、導体パッチ103bを省略したうえで、導体パッチ101bの第1の辺の長さに相当する長さlpchA(図12参照)を変更することにより得られたものである。
図15の(a)は、導体パッチ101bの長さlpchAを、lpchA=0.143×lapA、0.286×lapA、0.429×lapA、0.571×lapA、0.714×lapA、0.857×lapAとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図15の(c)は、このときに得られる変換器1の透過特性を示すグラフである。図15の(b)は、図15の(a)において、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のlpchA/lapA依存性を示すグラフである。図15の(d)は、図15の(c)において、|S21|が−2dBを上回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のlpchA/lapA依存性を示すグラフである。ここで、開口101aの第1の辺の長さに相当する長さlapA(図12参照)は、図3に示したように1.4mmである。
図15の(b)及び(d)を参照すると、長さlpchAが長くなるほど比帯域幅が顕著に狭くなることが分かる。換言すれば、変換器1の反射特性及び透過特性は、wpchAよりも長さlpchAに大きく依存している。図15の(b)を参照すると、lpchA/lapAが0.4以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。lpchA/lapAの下限値については、少なくとも0.143以上において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。図15の(d)を参照すると、lpchA/lapAが0.39以下である場合に|S21|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。lpchA/lapAの下限値については、少なくとも0.143以上において|S21|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。
以上のことから、lpchA/lapAが0.39以下である場合に|S11|及び|S21|の比帯域幅が何れも10%以上になることがわかる。
図16の(a)は、導体パッチ101bの幅lpchAを、lpchA=0.04×λ、0.8×λ、0.16×λ、0.20×λ、0.24×λとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図16の(b)は、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数に対する比帯域幅、及び、|S11|が−15dBを下回る帯域の中心周波数に対する比帯域幅のlpchA/λ依存性を示すグラフである。ここで、λは、60GHzに対応する波長であり、λ=60GHz/3.0×108[m/秒](光速)=5mmである。
図16の(b)を参照すると、lpchA/λが0.04以上0.123以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。
〔変形例3〕
第1の実施例に係る第3の変形例について、図17〜図19を参照して説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、導体パッチ101bを省略したうえで、導体パッチ103bの第2の辺の長さに相当する幅wpchB(図17参照)を変更することにより得られたものである。
図18の(a)は、導体パッチ103bの幅wpchBを、wpchB=0.125×wapB、0.375×wapB、0.625×wapB、0.875×wapBとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図18の(c)は、このときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフである。図18の(b)は、図18の(a)において、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のwpchA/wapA依存性を示すグラフである。図18の(d)は、|S21|が−2dBを上回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のwpchA/wapA依存性を示すグラフである。ここで、開口103aの第2の辺の長さに相当する幅wapB(図17参照)は、図3に示したように1.6mmである。
図18の(a)及び(b)を参照すると、幅wpchBが広くなるほど、|S11|の比帯域幅が狭くなることが分かる。図18の(b)を参照すると、wpchB/wapBが0.70以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。wpchB/wapBの下限値については、少なくとも0.125以上において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。図18の(d)を参照すると、wpchB/wapBが0.55以上0.69以下である場合に|S21|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。
以上のことから、wpchB/wapBが0.55以上0.69以下である場合に|S11|及び|S21|の比帯域幅が何れも10%以上になることがわかる。
図19の(a)は、導体パッチ103bの幅wpchBを、wpchB=0.04×λ、0.08×λ、0.16×λ、0.20×λ、0.24×λ、0.28×λとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図19の(b)は、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数に対する比帯域幅、及び、|S11|が−15dBを下回る帯域の中心周波数に対する比帯域幅のwpchA/λ依存性を示すグラフである。ここで、λは、60GHzに対応する波長であり、λ=60GHz/3.0×108[m/秒](光速)=5mmである。
図19の(b)を参照すると、wpchB/λが0.04以上0.06以下、又は、0.14以上0.26以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。
〔変形例4〕
第1の実施例に係る変換器1の第4の変形例について、図17、図20及び図21を参照して説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、導体パッチ101bを省略したうえで、導体パッチ103bの第1の辺の長さに相当する長さlpchB(図17参照)を変更することにより得られたものである。
図20の(a)は、導体パッチ103bの長さlpchBを、lpchB=0.143×lapB、0.429×lapB、0.714×lapB、0.857×lapBとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図20の(c)は、このときに得られる変換器1の透過特性を示すグラフである。図20の(b)は、図20の(a)において、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のlpchB/lapB依存性を示すグラフである。図20の(d)は、図20の(c)において、|S21|が−2dBを上回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のlpchB/lapB依存性を示すグラフである。ここで、開口103aの第1の辺の長さに相当する長さlapB(図17参照)は、図4に示したように1.4mmである。
図20の(b)及び(d)を参照すると、長さlpchBが長くなるほど比帯域幅が顕著に狭くなることが分かる。図20の(b)を参照すると、lpchB/lapBが0.56以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。lpchB/lapBの下限値については、少なくとも0.143以上において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。図20の(d)を参照すると、lpchB/lapBが0.54以下である場合に|S21|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。lpchB/lapBの下限値については、少なくとも0.143以上において|S21|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。
以上のことから、lpchB/lapBが0.54以下である場合に、|S11|及び|S21|の比帯域幅が何れも10%以上になることがわかる。
図21の(a)は、導体パッチ103bの長さlpchBを、lpchB=0.04×λ、0.08×λ、0.16×λ、0.20×λ、0.24×λとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図21の(b)は、|S11|が−10dBを下回る帯域の比帯域幅、及び、|S11|が−15dBを下回る帯域の比帯域幅のlpchB/λ依存性を示すグラフである。ここで、λは、60GHzに対応する波長であり、λ=60GHz/3.0×108[m/秒](光速)=5mmである。
図21の(b)を参照すると、lpchB/λが0.04以上0.063以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。
〔変形例5〕
第1の実施例に係る変換器1の第5の変形例に係る変換器1について、図22を参照しながら説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、wpchA=wpchB、且つ、lpchA=lpchBとしたうえで、すなわち、導体パッチ101bと導体パッチ103bとを互いに合同に設定したうえで、共通な幅wpchB(=wpchA)を変更することにより得られたものである。
図22の(a)は、幅wpchBを、wpchB=0.125×wapB、0.375×wapB、0.625×wapB、0.875×wapBとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図22の(c)は、このときに得られる変換器1の透過特性を示すグラフである。図22の(b)は、図22の(a)において、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のwpchB/wapB依存性を示すグラフである。図22の(d)は、図22の(c)において、|S21|が−2dBを上回る帯域の中心周波数(60GHz)に対する比帯域幅(FBW)のwpchB/wapB依存性を示すグラフである。ここで、開口103aの幅wapBは、図4に示したように1.6mmである。
図22の(b)を参照すると、導電パッチ101b,103bの幅wpchB/wapBが0.51以下である場合に|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。導電パッチ101b,103bの幅wpchB/wapBの下限値については、少なくとも0.125以上において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。図22の(d)を参照すると、導電パッチ101b,103bの幅wpchB/wapBが0.37以上0.69以下である場合に|S21|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。
以上のことから、導電パッチ101b,103bの幅wpchB/wapBが0.37以上0.51以下である場合に、|S11|及び|S21|の比帯域幅が何れも10%以上になることがわかる。
〔変形例6〕
第1の実施例に係る変換器1の第6の変形例に係る変換器1について、図23を参照しながら説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、wpchA=wpchB、且つ、lpchA=lpchBとしたうえで、すなわち、導体パッチ101bと導体パッチ103bとを互いに合同に設定したうえで、共通な長さlpchB(=lpchA)を変更することにより得られたものである。
図23の(a)は、長さlpchBを、lpchB=0.143×lapB、0.429×lapB、0.714×lapB、0.857×lapBとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図23の(c)は、このときに得られる変換器1の透過特性を示すグラフである。図23の(b)は、図23の(a)において、|S11|が−10dBを下回る帯域の55GHz以上65GHz以下の帯域に対する比帯域幅(FBW)のwpchB/wapB依存性を示すグラフである。図23の(d)は、図23の(c)において、|S21|が−2dBを上回る帯域の55GHz以上65GHz以下の帯域に対する比帯域幅(FBW)のwpchB/wapB依存性を示すグラフである。ここで、開口103aの長さlapBは、図4に示したように1.4mmである。
図23の(b)を参照すると、導電パッチ101b、103bのlpchB/lapBが0.64以下、又は、0.79以上である場合に、|S11|の比帯域幅が10%以上になることがわかる。導電パッチ101b、103bのlpchB/lapBの下限値及び上限値の各々は、少なくとも0.143以上及び0.857以下において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。図23の(d)を参照すると、導電パッチ101b、103bのlpchB/lapBが0.62以下、又は、0.80以上の場合に|S21|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。導電パッチ101b、103bのlpchB/lapBの下限値及び上限値の各々は、少なくとも0.143以上及び0.857以下において|S11|の比帯域幅が10%以上になることを確認した。
以上のことから、lpchB/lapBが0.62以下、又は、0.80以上である場合に|S11|及び|S21|の比帯域幅が何れも10%以上になることがわかる。
〔変形例7〕
第1の実施例に係る変換器1の第7の変形例に係る変換器1について、図24を参照しながら説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、導体パッチ101bの幅をwpchA=0.8mmに、長さをlpchA=0.5mmに固定したうえで、導体パッチ103bの幅wpchBを変更することにより得られたものである。
図24の(a)は、幅wpchBを、wpchB=0.04×λ、0.08×λ、0.16×λ、0.20×λ、0.24×λ、0.28×λとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図24の(b)は、|S11|が−10dBを下回る帯域の中心周波数に対する比帯域幅、及び、|S11|が−15dBを下回る帯域の中心周波数に対する比帯域幅のwpchB/λ依存性を示すグラフである。ここで、λは、60GHzに対応する波長であり、λ=60GHz/3.0×108[m/秒](光速)=5mmである。
図24の(b)を参照すると、wpchB/λが0.04以上0.24以下である場合に|S11|の−10dBを下回る比帯域幅が10%以上になることがわかる。
第1の実施例に係る変換器1においては、2つの導電パッチ101b、103bを備えていることにより、2つの開口101a,103aによる多重反射と、2つの導電パッチ101b,103bによる複共振現象とが生じていると考えられる。この多重反射及び複共振現象に起因して、10%以上の広い比帯域幅が実現されていると考えられる。
〔変形例8〕
第1の実施例に係る変換器1の第8の変形例に係る変換器1について、図24を参照しながら説明する。
本変形例に係る変換器1は、第1の実施例に係る変換器1において、導体パッチ101bの幅をwpchA=0.8mmに、長さをlpchA=0.5mmに固定したうえで、導体パッチ103bの長さlpchBを変更することにより得られたものである。
図25の(a)は、長さlpchBを、lpchB=0.04×λ、0.08×λ、0.12×λ、0.16×λ、0.20×λ、0.24×λとしたときに得られる変換器1の反射特性を示すグラフであり、図25の(b)は、|S11|が−10dBを下回る帯域の比帯域幅、及び、|S11|が−15dBを下回る帯域の比帯域幅のlpchB/λ依存性を示すグラフである。ここで、λは、60GHzに対応する波長であり、λ=60GHz/3.0×108[m/秒](光速)=5mmである。
図25の(b)を参照すると、lpchB/λが0.04以上0.18以下である場合に|S11|の−10dBを下回る比帯域幅が10%以上になることがわかる。
〔変形例の検討〕
上述した各変形例における、反射係数|S11|が−10dBを下回る周波数帯域の比帯域幅、及び、透過係数|S21|が−2dBを上回る周波数帯域の比帯域幅のグラフは、以下の何れかの型に分類できることが分かる。
A型:横軸に取ったパラメータ(wpchA/wapA、lpchA/lapA、wpchB/wapB、lpchB/lapB)の値を大きくしていったときに、縦軸に取ったFBW(比帯域幅)の値が増加から減少に転じるもの。
B型:横軸に取ったパラメータの値を大きくしていったときに、縦軸に取ったFBWの値が一定から減少に転じるもの。
C型:横軸に取ったパラメータの値を大きくしていったときに、縦軸に取ったFBWの値が単調に減少するもの。
この観点から図13の(b)及び(d)、図15の(b)及び(d)、図18の(b)及び(d)、図20の(b)及び(d)、図22の(b)及び(d)、並びに、図23の(b)及び(d)に示したグラフを分類すると、下記の表1のようになる。なお、下記の表1においては、A型であるともB型であるとも見做せるグラフについてはA/B型と記載し、B型であるともC型であるとも見做せるグラフについてはB/C型と記載した。
表1において注目すべき点は、導体パッチ103bのみを設ける(導体パッチ101bを省略する)第3〜第4変形例において、反射係数が−10dBを下回る周波数帯域の比帯域幅のwpchB/wapB依存性を示すグラフ、及び、上記比帯域幅のlpchB/lapB依存性をグラフがC型に分類されている点である。
このことは、導体パッチ103bのみを設けた場合、導体パッチ103bの幅wpchB及び長さlpchBが小さいほど、上記比帯域幅が広くなり、導体パッチ103bの幅wpchB及び長さlpchBが0のとき、つまり、導体パッチ103bが存在しないときに、上記比帯域幅が最大となることを意味する。すなわち、導体パッチ103bのみを設けた場合、導体パッチ103bを設けない場合と比べて上記比帯域幅が狭くなるという副作用を生じ、導体パッチ103bの幅wpchB及び長さlpchBをどのように調整しても、このような副作用を免れることはできないことが分かる。
一方、導体パッチ101bのみを設ける(導体パッチ101bを省略する)第1〜第2変形例、及び、導体パッチ101bと導体パッチ103bとの両方を設ける第5〜第6変形例においては、C型に分類されるグラフは現れない。すなわち、上記のような問題を生じるのは、導体パッチ103bのみを設ける(導体パッチ101bを省略する)構成を採用した場合に限られる。
〔実施例2〕
本実施形態に係る変換器1の第2の実施例について、図26を参照して説明する。
本実施例に係る変換器1は、マイクロストリップ線路13を構成する帯状導体105にRFIC(Radio Frequency Integral Circuit)等の集積回路16を接続し、バックショートブロック14と一体成形された保護カバー15によって、この集積回路16を覆ったものである。また、ポスト型導波路12の裏面には、ヒートシンク17が付加されている。各部の寸法等については、実施例1、変形例1〜10、及び変形例2の何れに示したものを採用してもよい。
本実施例に係る変換器1においては、保護カバー15を設けたことによって、集積回路16の破損を帰結するような他部材の接触を回避することができる。また、ヒートシンクを設けたことによって、集積回路16にて発生した熱を効率よく散逸させることができる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。