JP5339086B2 - 導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法 - Google Patents

導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5339086B2
JP5339086B2 JP2009262523A JP2009262523A JP5339086B2 JP 5339086 B2 JP5339086 B2 JP 5339086B2 JP 2009262523 A JP2009262523 A JP 2009262523A JP 2009262523 A JP2009262523 A JP 2009262523A JP 5339086 B2 JP5339086 B2 JP 5339086B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveguide
microstrip line
line converter
ground conductor
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009262523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011109431A (ja
Inventor
正貢 中川
太 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2009262523A priority Critical patent/JP5339086B2/ja
Publication of JP2011109431A publication Critical patent/JP2011109431A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5339086B2 publication Critical patent/JP5339086B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Waveguides (AREA)

Description

本発明は、導波管−マイクロストリップ線路変換器およびその製造方法に関し、より特定的には、マイクロ波やミリ波の周波数領域において使用される、高周波回路を形成する伝送線路、つまりマイクロストリップ線路やコプレーナ線路等の高周波信号を導波管の伝送モード(導波管の伝送モードから伝送線路の伝送モードに変換も含む)に変換を行ない、高周波回路等の実装を容易に行える導波管−マイクロストリップ線路変換器およびその製造方法に関するものである。
従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器として、誘電体積層基板内にビア等で形成された誘電体導波管とマイクロストリップ線路の伝送モードの変換を行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器に関するものがある。導波管−マイクロストリップ線路変換器として、たとえば特開2008−193162号公報(特許文献1)に記載されている構造が知られている。
このような導波管−マイクロストリップ線路変換器は、マイクロストリップ線路構造の高周波線路と比較して、導波管の伝送損失が小さいことが知られている。この理由は、通常の高周波線路(たとえばマイクロストリップ線路やコプレーナ線路)は一般的に50Ωで設計されているのに対して、導波管は500Ω程度で設計されているためである。つまり、導波管は誘電正接が小さい(ほぼ0の値)空気を誘電体として用いており、導波管の壁に流れる電流が小さく、かつストリップ導体と比較すると広い面積に流れるため電気的な抵抗が小さくなる。また、中空の導波管だけでなく誘電体導波管の場合も同様に電気的な抵抗が小さくなる。
導波管−マイクロストリップ線路変換器はマイクロストリップ線路の短絡部分を導波管の短絡部分から実効波長λgの1/4離れた位置に配置し、導波管−マイクロストリップ線路間で伝送モードの変換を行なっている。マイクロストリップ線路の短絡部分を導波管終端部分の短絡部分から実効波長λgの1/4離れた位置(バックショート長)に配置する理由は、信号の強度が最大となる位置にマイクロストリップ線路の短絡部分(つまり、アンテナ)を配置することによって信号の伝送モードの変換の効率を最大限に高めていることである。
しかし、上記に記載した導波管−マイクロストリップ線路変換器では次に挙げる問題がある。マイクロストリップ線路と導波管とでは、インピーダンスの不一致があり伝送損失が大きくなる。実効波長λgは当然、周波数特有であるから、ターゲット周波数から離れた帯域になると変換器として使用ができなくなってしまう。
また、高周波製品を製造する上においても大きな課題となっている。マイクロ波、ミリ波などの周波数の波長は非常に短いため、製品に許される製造誤差の許容幅が他の製品郡と比較して圧倒的に小さい。たとえば、導波管−マイクロストリップ線路変換器に許されている製造誤差は、周波数帯域にもよるがたとえば数十μmオーダーである。
さらに、製品誤差の許容幅が小さいため、製造コストが非常に高くなり、歩留まりも非常に悪くなる。また、導波管短絡部分を形成するために基板上に短絡ブロックを作製しバックショートを形成しているため、大型化や製造工程の増加といった問題も同時にあった。このため、導波管−マイクロストリップ線路変換器の設計・製造は、非常に困難であるといった問題があった。
特開2008−193162号公報
上記背景技術に記載されているような問題を解決するための一つの方法として、上記特許文献1に記載されているように、導波管を多層の誘電体基板内にビア(貫通導体壁)で導体壁を形成した誘電体導波管に接続し、多層の誘電体基板内に導波管短絡部分(バックショート部)およびマイクロストリップ線路の短絡部分を作り込んだ構造が挙げられる。この構造によれば、バックショート用の短絡ブロックは不必要であり、この点において製造工程の簡略化および小型化を図っている。
しかし、上記特許文献1では、導波管の終端部分とマイクロストリップ線路の短絡部分との距離は実効波長λgの1/4であった。また誘電体導波管の形状も通常の長方形であり、導波管とマイクロストリップ線路間でのインピーダンスの不一致は改善されていない。また製造誤差についても改善されていない。
そのため、導波管とマイクロストリップ線路との間のインピーダンスの不一致を改善する手法およびバックショート長を実効波長λgに依存しない構造であって、かつ既存の導波管−マイクロストリップ線路変換器よりも低損失かつ広帯域かつ製造誤差に強い構造を有する導波管−マイクロストリップ線路変換器が望まれている。
したがって、本発明は、インピーダンスの不一致を改善し、バックショート長が実効波長λgへの依存を低減し、かつ製造が容易な導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法を提供することである。
本発明の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器において、マイクロストリップ線路を形成する信号導体から見て導波管側とは反対側に位置するバックショート部を形成するグランド導体部を備えている。上記導波管−マイクロストリップ線路変換器は、グランド導体部に凸状の開口部が形成されていることを特徴とする。
本発明の導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法は、導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法において、モード変換を行なうために、マイクロストリップ線路を形成する信号導体から見て導波管側とは反対側に位置するバックショート部を形成するグランド導体部に凸状の開口部の形状を制御することを特徴とする。
本発明の導波管−マイクロストリップ線路変換器およびその製造方法によれば、低損失の導波管−マイクロストリップ線路変換器において、バックショート部を形成するグランド導体部に凸状の開口部が形成されている。これにより、マイクロストリップ線路側から見てマイクロストリップ線路の下に位置するバックショート部を形成するグランド導体部がないので、誘電体導波管およびマイクロストリップ線路間のインピーダンス整合ができる。さらに、誘電体導波管の短絡部分から見えるマイクロストリップ線路の信号導体部分が広まるため、バックショートとアンテナ部分との直線距離が、実効波長λgの1/4の距離以外の周波数帯域でもある程度のレベルで伝送モード変換が可能となる。さらには、本発明の導波管−マイクロストリップ線路変換器はインピーダンス整合が可能になるので、広い周波数帯域で高効率に伝送モードの変換が可能になるため、製造誤差の許容値を改善することができる。このため、導波管−マイクロストリップ線路変換器を容易に製造することができる。
本発明の実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器を概略的に示す分解図である。 図1における線分III−IIIに沿った断面図である。 本発明の実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成する信号導体を有するグランド導体を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成する凸状の開口部を有するグランド導体を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器の通過・反射特性を示す図である。 本発明の実施の形態1の変形例の導波管−マイクロストリップ線路変換器を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1の変形例の導波管−マイクロストリップ線路変換器を概略的に示す分解図である。 本発明の実施の形態2の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成する凸状の開口部を有するグランド導体を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2の導波管−マイクロストリップ線路変換器の通過・反射特性を示す図である。 本発明の実施の形態3の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成する凸状の開口部を有するグランド導体を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3の導波管−マイクロストリップ線路変換器の通過・反射特性を示す図である。 本発明の実施の形態4の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成する凸状の開口部を有するグランド導体を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4の導波管−マイクロストリップ線路変換器の通過・反射特性を示す図である。 比較例の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成する凸状の開口部を有するグランド導体を概略的に示す平面図である。 比較例の導波管−マイクロストリップ線路変換器の通過・反射特性を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は本発明の導波管−マイクロストリップ線路変換器の実施の形態の一例を示す斜視図であり、図2は図1の分解図であり、図3は図1の線分III−IIIに沿った断面図である。図4は本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成するグランド導体(導体パターン)1cおよび信号導体2の平面図であり、図5は、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成するグランド導体1bの平面図である。図1〜図5を参照して、本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器を説明する。本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器は、導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう。
図1〜図5に示すように、導波管−マイクロストリップ線路変換器は、グランド導体1aと、開口部3bを有するグランド導体1bと、開口部3cを有するグランド導体1cと、信号導体2と、誘電体層4a、4bと、ビア5a、5bと、空隙7を有する導波管6とを備えている。
グランド導体1aは、誘電体導波管の短絡部分を形成する接地導体である。グランド導体1aの下面には、誘電体層4aが配置されている。誘電体層4aの下面には、グランド導体1bが配置されている。グランド導体1aとグランド導体1bとは、ビア5aを介して接続されている。
グランド導体1bの下面には誘電体層4bが配置されている。誘電体層4bの下面にはグランド導体1cが配置されている。グランド導体1bとグランド導体1cとは、ビア5bを介して接続されている。信号導体2は、グランド導体1cと接しないように、かつグランド導体1cの開口部3cに配置されている。
グランド導体1b、1cの開口部3b、3cは、グランド導体1b、1cに誘電体導波管を形成するためにそれぞれ設けられている。ビア5a、5bは、誘電体層4a、4bの誘電体導波管の導体壁を形成するための貫通導体である。ビア5a、5bは、グランド導体1b、1cの開口部3b、3cの周囲を取り囲むように配置されている。
導波管6は、グランド導体1cの下面に配置され、誘電体基板(誘電体層4a、4b)に形成された誘電体導波管に接続するための導波管またはそれに準ずるものである。導波管6に形成された空隙7は、信号導体2と導波管6とが接触しないように設けられている。グランド導体1bの開口部3bとグランド導体1cの開口部3cと、導波管6の開口部とは連通している。
本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器においては、誘電体層4bと、誘電体層4bの上面に配置されたグランド導体1bと、誘電体層4bの下面に配された信号導体2とによって、高周波線路としてのマイクロストリップ線路を形成している。このマイクロストリップ線路の誘電体導波管側の先端部分は、放射導体の役割を果たしており、グランド導体1cに形成された開口部3c内を通る電気信号と接続されている。
また、誘電体導波管は、開口部3bを囲むように誘電体層4aに配置されたビア5aと、開口部3cを囲むように誘電体層4bに配置されたビア5bとによる導体壁と、誘電体層4a、4bと、開口部3b、3cとで形成されている。つまり、本実施の形態の誘電体導波管は、VIA配置形状で形成されている。また、図4に示すように信号導体2に沿うようにビア5bを配置することによって電磁波の漏れを防いでいる。
また、バックショート部は、グランド導体1aと、グランド導体1bの開口部3bと、誘電体層4a、4bとで形成される。
また、図2および図5に示すように、グランド導体1bの開口部3bの形状は、従来の□(四角)形状ではなく、凸状である。ここで、凸状とは、部分的に出っ張っていることを意味する。出っ張り部8b(図5参照)の形状は矩形であっても、丸みを帯びた形状であってもよい。また、出っ張り部8bは単数であっても、複数であってもよい。本実施の形態のグランド導体1bの開口部3bは、出っ張り部8b以外の四角形よりも小さい四角形の出っ張り部8bを有する凸状である。
図5に示すようにグランド導体1bの開口部3bの形状を凸型にすることにより、導波管−マイクロストリップ線路変換器のバックショートの長さを調節することが可能となる。その調節方法は、図5のグランド導体1bの開口部3bの出っ張り部8bのサイズを変更することによって容易に行なうことができる。このため、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、モード変換を行なうために、バックショート部を形成するグランド導体部のグランドパターンを制御することにより製造される。
以上のように、本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器は、導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器において、バックショート部を形成するグランド導体部(グランド導体1b)に凸状の開口部3bが形成されていることを特徴としている。言い換えると、誘電体導波管のバックショート部を形成するグランド導体1aと信号導体2の短絡部分(アンテナ部分)との間にあるグランド導体1bの開口部3bを凸型の形状にしたことを特徴とする。
このため、誘電体層4bとグランド導体1bと信号導体2とによって形成されているマイクロストリップ線路と、グランド導体1aとを独立して扱うことができる。つまり、バックショート部とマイクロストリップ線路とを別々に取り扱うことができる。
また、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、図5のグランド導体1bの凸型の開口部3bの出っ張り部8bのサイズを調整することにより、インピーダンスの整合を図ることが可能となる。その理由を以下に記載する。
バックショート部を形成するグランド導体1bの開口部3bが凸状であるので、図2のバックショート部を形成するグランド導体1bより上に位置する誘電体導波管(バックショート部)が凸状となる。このため、誘電体導波管の断面積が増加するので、特性インピーダンスを下げることができる。
さらに、本実施の形態では、マイクロストリップ線路側からみてストリップ線路の下に位置するバックショート部を形成するグランド導体がないため、誘電体導波管、凸状の誘電体導波管、グランド無しのマイクロストリップ線路、およびマイクロストリップ線路というインピーダンス整合回路を形成することができる。一方、上記特許文献1などの従来のグランド導体に形成された開口部が四角形の場合には、誘電体導波管およびマイクロストリップ線路というインピーダンス整合回路を形成する。このため、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器と比較して、凸状の誘電体導波管とグランド無しのマイクロストリップ線路との2段のインピーダンス整合回路が追加される。このため、誘電体導波管とマイクロストリップ線路との間のインピーダンス整合ができる。
このように、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、信号導体2の導波管側先端部分の形状を工夫してインピーダンスの整合を図るだけでなく、図5のグランド導体1bの凸型の開口部3bの出っ張り部8bのサイズを調整することにより、インピーダンスの整合を図ることが可能となる。このため、従来のインピーダンス整合技術に加え、新たに開口部3bの形状によってインピーダンス整合が可能となるため、伝送モードの変換をより高効率に行うことが可能となる。
さらに、従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器であれば、誘電体導波管のバックショート部を形成しているグランド導体1aと信号導体2との最短距離(バックショート長)は、基本的に一番効率がよいとされている実効波長λgの1/4のみとなっていたが、本実施の形態ではグランド導体1bの開口部3bが凸型の形状であるため、実効波長λgの1/4よりも長い距離でも効率良く伝送モードの変換が可能となる。そのため、従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器よりも広い周波数帯域幅で伝送モードの変換を行うことが可能となる。高効率かつ広い周波数帯域で伝送モードの変換を行なえるということは、バックショートの厚みが少々変化しようとも狙いの周波数帯域で伝送モードの変換を効率良く行うことが可能となり、設計が容易となる。
このような導波管−マイクロストリップ線路変換器を実現するためには、導波管−マイクロストリップ線路変換器は、導波管6と、導波管6上に配置され、かつ信号導体2を有する第1の導体層(グランド導体1c)と、第1の導体層(グランド導体1c)上に配置された第1の誘電体層(誘電体層4b)と、第1の誘電体層(誘電体層4b)上に配置された第2の導体層(グランド導体1b)と、第2の導体層(グランド導体1b)上に配置された第2の誘電体層(誘電体層4a)と、第2の誘電体層(誘電体層4a)上に配置された第3の導体層(グランド導体1a)とを備え、第2の導体層(グランド導体1b)は、凸状の開口部3bを有することが好ましい。
本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器において好ましくは、第1の誘電体層(誘電体層4b)は、接続導体部(ビア5b)を含み、第1の誘電体層(誘電体層4b)と第2の誘電体層(誘電体層4a)とは、誘電体導波管を形成する。誘電体層4b内にビア配置形状で誘電体導波管を形成することにより、中空の導波管と比較して小型化が可能になるとともに、誘電体導波管を切削加工で製作する工程を簡略化することが可能となる。
また本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器において好ましくは、バックショート部の長さが実効波長の1/4以下である。グランド導体1bの開口部3bを形成することによって、導波管6およびマイクロストリップ線路接続部分のインピーダンスのマッチングの効果を有するとともに、バックショート部のサイズを小型化できる効果を有する。
本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法は、導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器において、モード変換を行なうために、バックショート部を形成するグランド導体部(グランド導体1b)に凸状の開口部3bの形状を制御することを特徴とする。マイクロ線路のグランドパターンである開口部3bの出っ張り部8bの形状を変更することによって、モード変換を効率的に行なうことができる導波管−マイクロストリップ線路変換器を製造することができる。
ここで、上記に記載した内容を以下の実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本実施の形態のグランド導体1bの開口部3bが凸状である(出っ張り部8bがある)導波管−マイクロストリップ線路変換器について、通過特性および反射特性をFEMシミレータを用いて電磁界解析した。その結果を、図6に示す。
図15に従来例である導波管−マイクロストリップ線路変換器のグランド導体を示す。図15のグランド導体101bは、本実施の形態のグランド導体1bに対応する。図15に示すように、従来例の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、出っ張り部8bがない四角形の開口部103bを有するグランド導体101bを備えている点において、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器と異なる。従来例の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、同様に通過特性および反射特性を電磁界解析した。その結果を図16に示す。
図6および図16において、横軸は周波数(単位:Hz)を示し、縦軸は減衰量(単位:dB)を示す。横軸の周波数のf0は、バックショートとストリップ線路との距離の4倍、つまり実効波長λgの周波数である。一般的には、導波管−マイクロストリップ線路変換器を設計する場合、バックショートとストリップ線路との距離を実効波長λgの1/4にすると最も効率よく変換できることが知られている。
図6および図16に示すように、凸状の開口部3bを有するグランド導体1bを備えた本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、グランド導体1bの開口部3bの凸型の出っ張り部8bが無い図15の開口部(グランド導体パターン)103bを備えた従来例の導波管−マイクロストリップ線路変換器に比べて、反射特性および通過特性が大幅に改善されていることがわかる。つまり、反射特性が−15dB以下の帯域が図15のグランド導体101bの場合と比較して、本実施の形態の導体パターンであるグランド導体1bは約1.7倍に拡大しており、広い帯域で伝送モードの変換を行なえることがわかる。
(変形例)
図7は本実施の形態の変形例の導波管−マイクロストリップ線路変換器を示す斜視図であり、図8は図7の分解図である。図7および図8を参照して、変形例の導波管−マイクロストリップ線路変換器について説明する。上記実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器では、誘電体基板(誘電体層)が2層の導波管−マイクロストリップ線路変換器であったが、図7および図8に示すように、変形例の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、誘電体層とグランド導体層をさらに一層ずつ備えている。これによって、導波管6の空隙7を設ける必要が無くなる。つまり、変形例の導波管−マイクロストリップ線路変換器は、実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器に対して、グランド導体1dおよび誘電体層4cをさらに備え、導波管6の空隙7が省略されている。
なお、信号導体2が配置されている層より下の層は直接、導波管とマイクロストリップ線路との伝送モード変換に関わりがないため、何層になっても良い。
(実施の形態2)
図9は、本発明の実施の形態2の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成するグランド導体を示す平面図である。図9に示すように、本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器は、基本的には実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器と同様の構成を備えているが、グランド導体1bの開口部3bの形状が図9に示す形状である点において異なる。つまり、本実施の形態のグランド導体1bの開口部3bの出っ張り部8bは三角形である。
本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、実施の形態1と同様に、通過特性および減衰量を測定した。その結果を図10に示す。図10に示すように、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、実施の形態1と同様に良好な結果を得た。
(実施の形態3)
図11は、本発明の実施の形態3の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成するグランド導体を示す平面図である。図11に示すように、本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器は、基本的には実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器と同様の構成を備えているが、グランド導体1bの開口部3bの形状が図11に示す形状である点において異なる。つまり、本実施の形態のグランド導体1bの開口部3bの出っ張り部8bは半円形である。なお、グランド導体1bの開口部3bの出っ張り部8bは半円形に限定されず、円形の一部、楕円形の一部などであってもよい。
本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、実施の形態1と同様に、通過特性および減衰量を測定した。その結果を図12に示す。図12に示すように、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、実施の形態1と同様に良好な結果を得た。
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4の導波管−マイクロストリップ線路変換器を構成するグランド導体を示す平面図である。図13に示すように、本実施の形態における導波管−マイクロストリップ線路変換器は、基本的には実施の形態1の導波管−マイクロストリップ線路変換器と同様の構成を備えているが、グランド導体1bの開口部3bの形状が図13に示す形状である点において異なる。つまり、本実施の形態のグランド導体1bの開口部3bの出っ張り部8bは台形である。
本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、実施の形態1と同様に、通過特性および減衰量を測定した。その結果を図14に示す。図14に示すように、本実施の形態の導波管−マイクロストリップ線路変換器についても、実施の形態1と同様に良好な結果を得た。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a,1b,1c,1d グランド導体、2 信号導体、3b,3c 開口部、4a,4b,4c 誘電体層、5a,5b ビア、6 導波管、7 空隙、8b 出っ張り部。

Claims (5)

  1. 導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器において、
    前記マイクロストリップ線路を形成する信号導体から見て前記導波管側とは反対側に位置するバックショート部を形成するグランド導体部を備え、
    前記グランド導体部に凸状の開口部が形成されていることを特徴とする、導波管−マイクロストリップ線路変換器。
  2. 前記導波管と、
    前記導波管上に配置され、かつ信号導体を有する第1の導体層と、
    前記第1の導体層上に配置された第1の誘電体層と、
    前記第1の誘電体層上に配置された第2の導体層と、
    前記第2の導体層上に配置された第2の誘電体層と、
    前記第2の誘電体層上に配置された第3の導体層とを備え、
    前記第2の導体層は、前記凸状の開口部を有する、請求項1に記載の導波管−マイクロストリップ線路変換器。
  3. 前記第1の誘電体層は、接続導体部を含み、
    前記第1の誘電体層と前記第2の誘電体層とは、誘電体導波管を形成する、請求項2に記載の導波管−マイクロストリップ線路変換器。
  4. 前記第3の導体層と前記信号導体との最短距離である前記バックショート部の長さが実効波長の1/4以下である、請求項2または3に記載の導波管−マイクロストリップ線路変換器。
  5. 導波管とマイクロストリップ線路との伝送モードの変換を相互に行なう導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法において、
    モード変換を行なうために、前記マイクロストリップ線路を形成する信号導体から見て前記導波管側とは反対側に位置するバックショート部を形成するグランド導体部に凸状の開口部の形状を制御することを特徴とする、導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法。
JP2009262523A 2009-11-18 2009-11-18 導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法 Active JP5339086B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009262523A JP5339086B2 (ja) 2009-11-18 2009-11-18 導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009262523A JP5339086B2 (ja) 2009-11-18 2009-11-18 導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011109431A JP2011109431A (ja) 2011-06-02
JP5339086B2 true JP5339086B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=44232432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009262523A Active JP5339086B2 (ja) 2009-11-18 2009-11-18 導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5339086B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160006099A1 (en) * 2013-02-22 2016-01-07 Nec Corporation Wideband transition between a planar transmission line and a waveguide
JP2016143964A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 住友電気工業株式会社 伝送路変換器
WO2018235626A1 (ja) * 2017-06-21 2018-12-27 国立大学法人広島大学 導波管変換器
WO2019053823A1 (ja) * 2017-09-13 2019-03-21 三菱電機株式会社 誘電体フィルタ
WO2024023870A1 (ja) * 2022-07-25 2024-02-01 三菱電機株式会社 導波管-マイクロストリップ線路変換器、アンテナ装置、及びレーダ装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0640601B2 (ja) * 1984-12-17 1994-05-25 日本電信電話株式会社 導波管変換器
JPH0563431A (ja) * 1991-08-29 1993-03-12 Matsushita Electric Works Ltd 平面アンテナ
JP2590644Y2 (ja) * 1993-03-10 1999-02-17 日立化成工業株式会社 トリプレート線路−導波管交換器の構造
JP3834385B2 (ja) * 1997-06-27 2006-10-18 新日本無線株式会社 ダイオードリミッタ
JP2003309404A (ja) * 2002-04-17 2003-10-31 Sharp Corp 多層基板および衛星放送受信装置
JP4764358B2 (ja) * 2007-01-31 2011-08-31 株式会社日立国際電気 マイクロストリップ線路−導波管変換器
JP2008193243A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Hitachi Kokusai Electric Inc 導波管

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011109431A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5431433B2 (ja) 高周波線路−導波管変換器
JP4365852B2 (ja) 導波管構造
JP6526069B2 (ja) 多層基板における信号結合
JP5339086B2 (ja) 導波管−マイクロストリップ線路変換器および導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造方法
JP5566169B2 (ja) アンテナ装置
JP5153866B2 (ja) 電力分配器
US8547187B2 (en) Printed circuit board impedance matching step for microwave (millimeter wave) devices
JP4854622B2 (ja) 方形導波管部と差動線路部との接続構造
JP2010192987A (ja) 同軸コネクタ、同軸コネクタ・平面線路接続構造
US9564868B2 (en) Balun
JP5522055B2 (ja) 導波管・平面線路変換器
TW201830771A (zh) 裂環型天線
JP4946150B2 (ja) 電磁界結合構造及び多層配線板
JP3672241B2 (ja) 導波管/マイクロストリップ線路変換器およびこれを用いた高周波パッケージ
JP4764358B2 (ja) マイクロストリップ線路−導波管変換器
US7688164B2 (en) High frequency circuit board converting a transmission mode of high frequency signals
CN209571547U (zh) 一种isgw超宽带天线
JP5207065B2 (ja) 高周波伝送線路
JP2008219476A (ja) 伝送線路変換部並びにこれを有する高周波回路及び高周波モジュール
JP4080981B2 (ja) 変換回路
JP2011522495A (ja) マイクロストリップ線路から方形導波管への角度をなす変換
JP5346853B2 (ja) 電力分配器
WO2024023903A1 (ja) マイクロストリップ線路-導波管変換器
JP3929934B2 (ja) 導波管/ストリップ線路変換器
JP7120336B2 (ja) 高周波モジュール及び高周波モジュールの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5339086

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250