JP5207065B2 - 高周波伝送線路 - Google Patents

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Description

本発明は伝送線路に関し、特に、裏面グランド付きコプレーナ線路に関する。
従来から、誘電体基板上に形成する高周波伝送線路として、マイクロストリップ線路や裏面グランド付コプレーナ線路がよく用いられている。特に、裏面グランド付コプレーナ線路では、所望の特性インピーダンスを得る場合に、信号線路幅が基板厚で一意に決まらないので、信号線路幅は自由に設定され得る。また、裏面グランド付コプレーナ線路は低分散特性や低放射損失という特徴も有している。
従来技術では、表面グランドパタンと裏面グランドパタンとの電位を等しくする為に、コンタクトなどの接続部が両グランドパタンを電気的に接続している。これは、伝送信号の波長が裏面グランド付コプレーナ線路の寸法程度以下となるような高周波数帯域でも、低分散特性や低放射損失という特徴が失われない為である。
図1及び図2はそれぞれ、従来例1の裏面グランド付コプレーナ線路における断面図と平面図である。
上記に関連して、以下の文献が知られている。
特開平6−224604号公報は、高周波用信号線路に係る発明を開示している。
特開平6−224604号公報の高周波用信号線路は、誘電体からなる絶縁基板表面に備えた信号線路両側にグランド線路をそれぞれ並べて備えている。また、この高周波用信号線路は、信号線路下方の絶縁基板裏面にグランドプレーンをも備えている。
ここで、高周波用信号線路は、グランド付きコプレナー線路の構造を有している。また、この高周波用信号線路は、グランド線路直下の絶縁基板に、グランド線路と前記グランドプレーンとを接続するビアを、前記信号線路側に寄せて小ピッチで複数本並べて備えている。
特開平9−46008号公報は、高周波用配線基板に係る発明を開示している。
特開平9−46008号公報の高周波用配線基板は、絶縁基板に信号線路と並べて備えたグランドパターンを、絶縁基板に備えた複数本の導体ビアを介して、グランドに電気的に接続した配線基板である。ここで、グランドパターンの端部は絶縁基板の端部より内方に位置させられている。また、グランドパターンの端部と該端部に最も近い前記導体ビアに電気的に接続されたグランドパターン部分との間の距離Lが、前記信号線路に伝える高周波信号の波長λの1/4未満ないし零に形成されている。
特開平10−200014号公報は、セラミックス多層配線基板に係る発明を開示している。
特開平10−200014号公報のセラミックス多層配線基板は、基本格子の交点上に位置する接続点の内の2つの接続点の間を接続する信号線が1組以上形成された配線層を含んでいる。ここで、1組以上の信号線の内、少なくとも1組の信号線の、少なくとも一部分が、基本格子の同列にない2つの格子点に位置する接続点の間を結ぶ最短直線経路に沿って配線されている。
特開2002−252505号公報は、高周波用配線基板に係る発明を開示している。
特開2002−252505号公報の高周波用配線基板は、接地導体と、高周波信号伝送用の信号線路と、同一面接地導体と、貫通導体とを具備している。ここで、接地導体は、単層の誘電体層から成る。または、接地導体は、複数の誘電体層を積層して成る誘電体基板の下面に形成されている。もしくは、接地導体は、複数の誘電体層を積層して成る誘電体基板の誘電体層間に形成されている。さらにもしくは、接地導体は、複数の誘電体層を積層して成る誘電体基板の下面と誘電層間とに形成されている。また、高周波信号伝送用の信号線路は、誘電体基板の上面に形成されている。さらに、同一面接地導体は、信号線路の両側および周囲に所定の間隔をもって形成されている。また、貫通導体は、接地導体および同一面接地導体を電気的に接続している。なお、信号線路と接地導体との最小間隔をH、信号線路と同一面接地導体との間隔をS、同一面接地導体の信号線路側の端と貫通導体との最小間隔をLとした場合、H>SかつH−S<L<λ/4(λは信号線路を伝送する高周波信号の波長)である。
特開2003−124712号公報は、高周波伝送線路に係る発明を開示している。
特開2003−124712号公報の高周波伝送線路は、誘電体と、複数のグランド導体と、スルーホールと、信号導体とを備えている。ここで、複数のグランド導体は、誘電体を挟んで両側に配置されている。また、スルーホールは、両側に配置されたグランド導体間を電気的に接続している。さらに、信号導体は、スルーホールの近傍に配置されている。なお、特開2003−124712号公報の高周波伝送線路は、スルーホールによる信号導体の特性インピーダンスが変化することを抑圧するために、該スルーホール近傍において、該グランド導体及び信号導体のいずれか一方又は両方の形状を変化させることを特徴としている。
特開2005−109810号公報は、伝送線路に係る発明を開示している。
特開2005−109810号公報の伝送線路は、誘電体基板と、伝送用パターンと、第1のグラウンド用パターンと、第2のグラウンド用パターンと、導通用部材とを有している。ここで、伝送用パターンは、誘電体基板の第1の面に設けられ、信号を伝送する。また、第1のグラウンド用パターンは、誘電体基板の第1の面に、伝送用パターンの両縁に対して、実質的に一定の距離を保つように設けられている。さらに、第2のグラウンド用パターンは、誘電体基板の第2の面に、伝送用パターンおよび第1のグラウンド用パターンと対向する領域を含むように設けられている。また、導通用部材は、第1のグラウンド用パターンと第2のグラウンド用パターンとを導通させる。
本発明の目的は、広帯域に渡って反射特性改善可能であり、すなわち、低周波から高周波にかけて緩やかに劣化していく反射特性を改善する、裏面グランド付コプレーナ線路を提供することである。
本発明の他の目的は、コンタクト同士の間隔を極端に小さくする必要の無い、裏面グランド付コプレーナ線路を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、表面グランドにおけるコンタクトの配置を信号線路に近付ける必要の無い、裏面グランド付コプレーナ線路を提供することである。
本発明の高周波伝送線路は、誘電体基板と、信号線路と、第1、第2の表面グランドパタンと、裏面グランドパタンと、接続部とを具備する。ここで、信号線路は、誘電体基板の一方の表面に形成されている。また、第1、第2の表面グランドパタンは、誘電体基板の表面に、信号線路を挟んでその両側に所定の距離だけ離れて形成されている。さらに、裏面グランドパタンは、誘電体基板の他方の表面に形成されている。また、接続部は誘電体基板を貫通して、第1、第2の表面グランドパタンと裏面グランドパタンとを接続している。ここで、所定の周波数帯域において、第1、第2の表面グランドパタンの任意の点から最寄の接続部までの最短距離と、誘電体基板の厚との和は、誘電体基板の実効誘電率で換算された伝送信号最短実効波長の1/4より短い。
その接続部は、誘電体基板を貫通する孔の側面に導電体を具備するコンタクトであることが好ましい。
それらの第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路側の辺において、任意形状の複数の切欠きを具備していることが好ましい。
それらの第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路側の辺において、凹円弧が組み合わさった形状の複数の切欠きを具備していることが好ましい。
それらの第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路とは反対側の辺において、任意形状の複数の切欠きを具備していることが好ましい。
それらの第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路とは反対側の辺において、凹円弧が組み合わさった形状の複数の切欠きを具備していることが好ましい。
本発明の多層基板は、本発明の高周波伝送線路を具備している。
図1は、従来例1による高周波伝送線路の断面図である。 図2は、従来例1による高周波伝送線路の平面図である。 図3は、本発明の第1の実施例による高周波伝送線路の断面図である。 図4は、本発明の第1の実施例による高周波伝送線路の平面図である。 図5は、従来例1による高周波伝送線路と本発明の第1の実施例による高周波伝送線路との入力反射率特性の比較を行った電磁界解析結果である。 図6は、本発明の第2の実施例による高周波伝送線路の断面図である。 図7は、本発明の第2の実施例による高周波伝送線路の平面図である。 図8は、従来例1による高周波伝送線路と本発明の第2の実施例による高周波伝送線路との入力反射率特性の比較を行った電磁界解析結果である。 図9は、本発明の第3の実施例による高周波伝送線路の断面図である。 図10は、本発明の第3の実施例による高周波伝送線路の平面図である。 図11は、従来例2による高周波伝送線路と本発明の第3の実施例による高周波伝送線路との入力反射率特性の比較を行った電磁界解析結果である。
添付図面を参照して、本発明による裏面グランド付コプレーナ線路を実施するための最良の形態を以下に説明する。
(第1の実施例)
図3および図4は、本発明による高周波伝送線路の第1の実施例を示し、図3は高周波伝送線路の断面図、図4は高周波伝送線路の平面図である。図3および図4が示すように、本発明の裏面グランド付コプレーナ線路は、誘電体基板20と、誘電体基板20の一方の面には信号線路10、第1の表面グランドパタン30a及び第2の表面グランドパタン30bと、誘電体基板20のもう一方の面には裏面グランドパタン40と、誘電体基板20を貫通する複数のコンタクト50とを具備している。第1の表面グランドパタン30a及び第2の表面グランドパタン30bはそれぞれ、信号線路10の両側に、信号線路10の伝送方向に沿って、形成されている。第1の表面グランドパタン30a及び第2の表面グランドパタン30bはそれぞれ、誘電体基板20を貫通する複数のコンタクト50を介して、裏面グランドパタン40に電気的に接続されている。これら複数のコンタクト50は、第1の表面グランドパタン30a及び第2の表面グランドパタン30bのそれぞれにおいて、信号線路10の伝送方向に沿って形成されている。
第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの任意の点Aから最寄のコンタクト50外周までの最短距離をRと置く。また、誘電体基板20の基板厚をHと置く。さらに、所定の周波数における波長を本実施例の伝送線路としての実効比誘電率で換算した実効波長をλeと置く。
この時、RとHとの和が、λeの1/4以下となるように、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bは形成されている。すなわち、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの任意の点において、RとHとの和がλeの1/4を超える部分は、任意形状の切欠きとして取り除かれている。
特に、コンタクト50の形状が円形である場合は、これら複数の切欠きはそれぞれ、円形コンタクト50との同心円の円弧が組み合わされた形状をしていることが好ましい。これは、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの切欠き端部が、同位相な点の集合となるからである。すなわち、一方では、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの切欠き端部に、インピーダンス偏差が小さな部分を形成出来る。また、他方では、信号線路10と第1、第2の表面グランドパタン30a、30bのギャップ間隔も連続的に変化するため、低周波から高周波にかけてのインピーダンス整合が取りやすくなる。
なお、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの切欠き端部は円弧の集合に限定されず、三角形や矩形のような多角形の形状であっても構わない。
誘電体基板20は、比誘電率9.9で基板厚Hは254μmのアルミナ基板である。信号線路10は、幅130μmで長さ6000μmである。第1、第2の表面グランドパタン30a、30bはそれぞれ幅550μmである。信号線路10と、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bのそれぞれとのギャップ間隔は、70μmである。複数のコンタクト50は、それぞれ直径150μmで、隣り合ったコンタクト50は750μm間隔で信号線路10の伝送方向に並んでいる。伝送線路の実効比誘電率は5.7である。第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの任意の点において、最寄のコンタクト外周までの距離Rが325μm以下となるように、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bそれぞれの両側に凹円弧が組み合わさった形状の切欠きを設ける。なお、Rと基板厚Hとの和は579μmとなり、これが実効波長の1/4に相当する周波数は、実効比誘電率5.7にて換算して、54GHz程度となる。したがって、54GHz程度まで反射特性の改善が可能な切欠きが本実施例では設けられている事になる。
図5は、従来例1による高周波伝送線路と本実施例による高周波伝送線路とで入力反射特性を比較した電磁界解析結果を示す。ここで、太い実線が本実施例による高周波伝送線路の入力反射特性を表す。また、細い破線が従来例1による高周波伝送線路の入力反射特性を表す。低周波域から約50GHzまでと、約54GHzから約59GHzまでとの広帯域に渡って、本発明の本実施例による反射特性の改善が得られている。
(第2の実施例)
図6および図7は、本発明による高周波伝送線路の第2の実施例を示し、図6は高周波伝送線路の断面図、図7はおよび高周波伝送線路の平面図である。図6および図7が示すように、第1の実施例と同様、本発明の裏面グランド付コプレーナ線路は、誘電体基板20と、誘電体基板20の一方の面には信号線路10、第1の表面グランドパタン30a及び第2の表面グランドパタン30bと、誘電体基板20のもう一方の面には裏面グランドパタン40と、誘電体基板20を貫通する複数のコンタクト50とを具備している。第1の実施例と本実施例との違いは2点ある。1つには、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの幅方向におけるコンタクトの位置を、幅方向の中心、または中心よりも信号線路10とは反対側に配置する。もう1つには、RとHとの和がλeの1/4以下になるような切欠きを、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの信号線路側の辺にのみ設ける。信号線路とは反対側の辺は従来例1と同様に一切の切欠きを設けていない。
誘電体基板20は、比誘電率9.9で基板厚Hは254μmのアルミナ基板である。信号線路10は、幅130μmで長さ6000μmである。第1、第2の表面グランドパタン30a、30bはそれぞれ幅550μmである。信号線路10と、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bのそれぞれとのギャップ間隔は、70μmである。複数のコンタクト50は、それぞれ直径150μmで、隣り合ったコンタクト50は750μm間隔で信号線路10の伝送方向に並んでいる。伝送線路の実効比誘電率は5.7である。第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの任意の点において、最寄のコンタクト外周までの距離Rが325μm以下となるように、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの信号線路10側にのみ凹円弧が組み合わさった形状の切欠きを設ける。なお、Rと基板厚Hとの和は579μmとなり、これが実効波長の1/4に相当する周波数は、実効比誘電率5.7にて換算して、54GHz程度となる。したがって、54GHz程度まで反射特性の改善が可能な切欠きが本実施例では設けられている事になる。
図8は、従来例1による高周波伝送線路と本実施例による高周波伝送線路とで入力反射特性を比較した電磁界解析結果を示す。ここで、太い実線が本実施例による高周波伝送線路の入力反射特性を表す。また、細い破線が従来例1による高周波伝送線路の入力反射特性を表す。低周波域から約50GHzまでと、約54GHzから約59GHzまでとの広帯域に渡って、本発明の本実施例による反射特性の改善が得られている。
(第3の実施例)
図9および図10は、本発明による高周波伝送線路の第3の実施例を示し、図9は高周波伝送線路の断面図、図10は高周波伝送線路の平面図である。図9および図10が示すように、第1または第2の実施例と同様、本発明の裏面グランド付コプレーナ線路は、誘電体基板20と、誘電体基板20の一方の面には信号線路10、第1の表面グランドパタン30aと、第2の表面グランドパタン30bと、誘電体基板20のもう一方の面には裏面グランドパタン40と、誘電体基板20を貫通する複数のコンタクト50とを具備している。第1または第2の実施例と本実施例との違いは2点ある。1つには、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの幅方向におけるコンタクトの位置を、幅方向の中心、または中心よりも信号線路10側に配置したことがある。もう1つには、RとHとの和がλeの1/4以下になるような切欠きを、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの信号線路とは反対側の辺にのみ設けたことがある。信号線路側の辺には従来例2と同様に一切の切欠きが設けられていない。
誘電体基板20は、比誘電率9.9で基板厚Hは254μmのアルミナ基板である。信号線路10は、幅130μmで長さ6000μmである。第1、第2の表面グランドパタン30a、30bはそれぞれ幅750μmである。信号線路10と、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bのそれぞれとのギャップ間隔は、70μmである。複数のコンタクト50は、それぞれ直径150μmで、隣り合ったコンタクト50は750μm間隔で信号線路10の伝送方向に並んでいる。それぞれのコンタクトは、第1、第2の表面グランドパタン幅方向の中心から信号線路側に200μm寄っている。伝送線路の実効比誘電率は5.7である。第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの任意の点において、最寄のコンタクト外周までの距離Rが400μm以下となるように、第1、第2の表面グランドパタン30a、30bの信号線路10とは反対側にのみ凹円弧が組み合わさった形状の切欠きを設ける。なお、Rと基板厚Hとの和は654μmとなり、これが実効波長の1/4に相当する周波数は、実効比誘電率5.7にて換算して、50GHz程度となる。したがって、50GHz程度まで反射特性の改善が可能な切欠きが本実施例では設けられている事になる。
図11は、従来例2による高周波伝送線路と本実施例による高周波伝送線路とで入力反射特性を比較した電磁界解析結果を示す。ここで、太い実線が本実施例による高周波伝送線路の入力反射特性を表す。また、細い破線が従来例2による高周波伝送線路の入力反射特性を表す。従来例2の従来例1との違いは2点ある。一つには、本実施例と同様に、第1、第2の表面グランドパタン幅が750μmである。もう一つには、やはり本実施例と同様に、それぞれのコンタクトが第1、第2の表面グランドパタン幅方向の中心から信号線路側に200μm寄っていることである。約49GHzから約58GHzまでとの広帯域に渡って、本発明の本実施例による反射特性の改善が得られている。
(その他の実施例・その1)
なお、上記第1乃至第3の実施例では、信号線路10が直線である最も基本的な場合について述べたが、信号線路10が必ずしも直線である必要は無い。すなわち、信号線路10は途中で曲がっても良いし、また分岐しても構わない。いずれの場合にも、表面グランドパタン30a、30bは信号線路10から所定の距離だけ離れて形成されることは変わらない。また、表面グランドパタン30a、30bの両辺または片方の辺に、上述したとおりにRとHとの和が実効波長の1/4を超えない範囲で切欠きが設けられることも変わらない。さらに、この切欠きがコンタクトの同心円の円弧またはその他任意の形状が組み合わされた形状に形成されることも変わらない。
(その他の実施例・その2)
ここまで、誘電体基板20が1枚である実施例について述べたが、誘電体基板20が必ずしも1枚だけである必要は無い。すなわち、複数枚の誘電体基板20が2枚以上積み重ねられた多層基板についても本発明は適用可能である。このとき、信号線路10および第1、第2の表面グランドパタン30a、30bが誘電体基板中に形成されていても構わない。
本発明によれば、第1、第2の表面グランドパタンの任意の点において、最寄のコンタクトへの最短距離が、所定の値以下に収まるよう、第1、第2の表面グランドパタンを形成する。その結果、周波数の増加に伴う第1、第2の表面グランドパタンのインピーダンス偏差の増大が抑制される。したがって、伝送線路の反射特性が広い周波数帯域に渡って改善される。
その一方で、第1、第2の表面グランドパタンと裏面グランドパタンとを接続するコンタクトの間隔を従来例1よりも広げることができる。すなわち、コンタクトの総数が節約されるので、コンタクトによる強度の低下が抑えられる一方、製造に必要とされる時間やコストの面でも有利である。
さらに、本発明は、第1、第2の表面グランドパタンにおいて、コンタクトと信号線路との間に十分な幅を残したまま、優れた反射特性を実現する。すなわち、誘電体基板にコンタクトを設ける際に、第1、第2の表面グランドパタンにおけるマージンが十分に確保され、製造過程で求められる難易度や精密さが従来例1より大幅に下がる。

Claims (7)

  1. 誘電体基板と、
    前記誘電体基板の一方の表面に形成された信号線路と、
    前記誘電体基板の前記表面に、前記信号線路を挟んでその両側に所定の距離だけ離れて形成された第1、第2の表面グランドパタンと、
    前記誘電体基板の他方の表面に形成された裏面グランドパタンと、
    前記誘電体基板を貫通して、前記第1、第2の表面グランドパタンと前記裏面グランドパタンとを接続する複数の接続部と
    を具備し、
    所定の周波数帯域において、前記第1、第2の表面グランドパタンの任意の点から最寄の接続部までの最短距離と、前記誘電体基板の厚との和が、前記誘電体基板の実効誘電率で換算された伝送信号最短実効波長の1/4より短い
    高周波伝送線路。
  2. 請求の範囲1記載の高周波伝送線路において、
    前記接続部は、前記誘電体基板を貫通する孔の側面に導電体を具備するコンタクトである
    高周波伝送線路。
  3. 請求の範囲1または2記載の高周波伝送線路において、
    前記第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路側の辺において、任意形状の複数の切欠きを具備する
    高周波伝送線路。
  4. 請求の範囲1または2記載の高周波伝送線路において、
    前記第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路側の辺において、凹円弧が組み合わさった形状の複数の切欠きを具備する
    高周波伝送線路。
  5. 請求の範囲1乃至4のいずれかに記載の高周波伝送線路において、
    前記第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路とは反対側の辺において、任意形状の複数の切欠きを具備する
    高周波伝送線路。
  6. 請求の範囲1乃至4のいずれかに記載の高周波伝送線路において、
    前記第1、第2の表面グランドパタンは、それぞれの信号線路とは反対側の辺において、凹円弧が組み合わさった形状の複数の切欠きを具備する
    高周波伝送線路。
  7. 請求の範囲1乃至6のいずれかに記載の高周波伝送線路を具備する、
    多層基板。
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