JP6237136B2 - 方向性結合器 - Google Patents

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Description

この発明は、主としてマイクロ波帯及びミリ波帯で使用される方向性結合器に関するものである。
2本の線路を接近し平行に配置して結合させた結合線路形の方向性結合器は、電力監視を行うために広く用いられる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。このような構成の方向性結合器では、結合線路における接地導体に切り欠き(スリット)を設けることにより、反射量ならびにアイソレーション量が最小となり、かつ通過量ならびに結合量が最大となる場合における方向性結合器終端に接続された負荷インピーダンス(結合線路インピーダンス)の値を容易に調整できる。そのため、薄い多層基板を用いた場合、または接地導体が近接して配置される場合でも、良好な方向性となる方向性結合器を実現することに適用される。
特開2010−258659号公報 特開平7−283621号公報
従来の方向性結合器には、以下のような課題がある。従来の構成では、方向性結合器の結合線路部における接地導体に設けたスリットから電磁界の漏れが生じるため、当該スリットを隔てて結合線路部の相対向する位置に回路が配置された場合、当該回路と方向性結合器とが電気的に結合する。そのため、当該回路の特性に影響を及ぼす問題があった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、接地導体にスリットを設けたとしても、電磁界の漏れ出しを低減し、また、良好な方向性となる方向性結合器を得ることを目的とする。
この発明に係る方向性結合器は、主信号線導体および前記主信号線導体と平行に配置された副信号線導体からなる結合部と、前記主信号線導体と前記副信号線導体とから誘電体層で隔離して配置された接地導体とを有する方向性結合器であって、前記接地導体は、前記結合部と相対向した箇所および前記の箇所の近傍にわたって形成されたスリットを少なくとも1つ以上有し、前記スリットは、前記主信号線導体と相対向した部位における前記主信号線導体の長手方向に対応した第1の最大開口幅寸法を、前記の箇所以外における前記主信号線導体の長手方向に対応した第2の最大開口幅寸法よりも小さくしたことを特徴とする。
この発明によれば、結合線路の接地導体に設けたスリットからの電磁界の漏れだしを低減することが可能となる。また、結合線路インピーダンスを調整することで、良好な方向性となる方向性結合器を容易に得ることができるという効果がある。
この発明の実施の形態1による方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による方向性結合器に関する等価回路の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による方向性結合器における結合線路インピーダンスを調整する場合の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による他の方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による方向性結合器スリット形状および他のスリット形状の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1による他の方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による他の方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態2による他の方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1による方向性結合器について図面を用いて説明する。各図において、同一または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。
図1(a)は上面透視図であり、図1(b)は分解斜視図である。また、図1(c)は図1(a)におけるA1−A1'面についての断面図で、図1(d)は図1(a)におけるB1−B1'面についての断面図であり、この実施の形態1による方向性結合器では、マイクロストリップ線路を用いている。
図1(a)、(b)に示すように、実施の形態1による方向性結合器の構造は、誘電体層(誘電体基板)1001の上面の同一平面上に設けられた主信号線導体1101および副信号線導体1102と、誘電体層(誘電体基板)1001の下位層に設けられた接地導体1210から形成されている。また、主信号線導体1101に主に信号が伝播し、副信号線導体1102は電力モニタ用の端子が接続され用いられる。
また、主信号線導体1101と副信号線導体1102とが、電磁的に結合するように近接して配置され、エッジ結合型結合線路を構成している。
さらに、接地導体1210は、スリットを有し、主信号線導体1101および副信号線導体1102と相対向したスリット1211の長手方向に対応した最大開口幅寸法(第1の最大開口幅寸法SW1)は、副信号線導体1102と相対向した箇所近傍のスリット1212の長手方向に対応した最大開口幅寸法(第2の最大開口幅寸法SW2)よりも、最大開口幅寸法が小さくなるよう設けられている(SW1<SW2)。
当該エッジ結合型結合線路の結合線路インピーダンスは、各端子に接続される終端インピーダンスと等しくなるように決定した場合、良好な方向性を得られる。
一般的に、結合線路インピーダンスZcは、偶モード動作時のインピーダンスZeと、奇モード動作時のインピーダンスZoを用いて、式(1)により表される。
Figure 0006237136
スリットを設けることにより、結合線路の信号線導体と接地導体との距離が広がるため、偶/奇モード動作時インピーダンスを増加することから、結合線路インピーダンスZcを向上させることができる。
また、図1に示した方向性結合器では、接地導体1210において、スリット1211、およびスリット1212が設けられることにより、接地導体1210に流れる電流の経路長を長くできることからも、当該結合線路インピーダンスの向上を説明することができる。
また、接地導体1210におけるスリット1211が、主信号線導体1101および副信号線導体1102に相対向して、直交に細長く設けられていることにより、接地導体1210におけるスリット1211からの電界の漏れを抑制する。さらに、接地導体1210において、副信号線導体1102と相対向した箇所近傍にのみ、スリット1212のような大きなスリットを設けることで、接地導体1210におけるスリット1211、およびスリット1212から、漏れ出す磁界の増加を抑制する。
よって、接地導体1210におけるスリット1211、およびスリット1212とを隔てて、主信号線導体1101および副信号線導体1102と相対向する位置に回路が配置された場合に、当該回路と当該方向性結合器との電磁的結合を抑制することができる。
次に、実施の形態1による方向性結合器について、等価回路を用い、インピーダンス調整の詳細な説明をする。
図2は、図1に示したこの発明の実施の形態1による方向性結合器に関する等価回路の構成の一例を示す説明図である。
図2において、図1に示した各信号線導体は、接地導体1210におけるスリット1211に相対向した主信号線導体1101の部分を、信号線モデル2101bと表し、信号線モデル2101bの前後の主信号線導体1101の部分を、信号線モデル2101a、信号線モデル2101cと表す。
また、接地導体1210におけるスリット1211に相対向した副信号線導体1102の一部分を、信号線モデル2102bと表し、信号線モデル2102bの前後の副信号線導体1102の一部分を、信号線モデル2102a、信号線モデル2102cと表す。
図2の等価回路では、各端部に接続される終端インピーダンスは、Zとして、信号線モデル2101aと信号線モデル2102aとが成す結合線路の結合線路インピーダンスをZCaとして、信号線モデル2101bと信号線モデル2102bとが成す結合線路の結合線路インピーダンスをZCbとして、信号線モデル2101cと信号線モデル2102cとがなす結合線路の結合線路インピーダンスをZCcとして示す。また、信号線モデル2101a、および信号線モデル2101b、信号線モデル2101c、信号線モデル2102a、信号線モデル2102b、信号線モデル2102cからなる当該方向性結合器の結合線路インピーダンスをZとして示した。
<ZCb、およびZ<ZCbの条件が成り立つとき、結合線路インピーダンスZCa、およびZCb、ZCcを調整することで、当該方向性結合器の結合線路インピーダンスZを向上させることができる。よって、Z<Zの場合においては、結合線路インピーダンスZを終端インピーダンスZと等しくすることができる。
なお、結合線路インピーダンスZCbの調整としては、接地導体1210におけるスリット1212の面積および形状を変更することで可能となる。
また、信号線モデル2101bと信号線モデル2102bの信号線導体パターン幅を変更することでも、ZCbの調整が可能である。
図3は、この発明の実施の形態1による方向性結合器における結合線路インピーダンスを調整する場合の構成の一例を示す説明図である。結合線路インピーダンスZCaおよびZCcを調整する場合の、図1における分解斜視図である。
結合線路インピーダンスZCaの調整としては、接地導体1210に対して、スリット1211a、およびスリット1212aを設けることで可能となり、結合線路インピーダンスZCcの調整としては、接地導体1210に対して、スリット1211c、スリット1212cを設けることで可能となる。
また、図2では、信号線モデル2101aと信号線モデル2102aの信号線導体パターン幅を変更することでも、ZCaの調整が可能であり、信号線モデル2101cと信号線モデル2102cの信号線導体パターン幅を変更することでも、ZCcの調整が可能である。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、接地導体1210において、スリット1211、およびスリット1212を設けることにより、方向性結合器の各終端に接続される終端インピーダンスと、結合線路インピーダンスとを等しくできることから、方向性を改善することができる。
なお、この発明の実施の形態1による方向性結合器について、ここまで説明してきたが、その一部を変形した方向性結合器を構成することができる。変形例について説明する。
実施の形態1では、誘電体層(誘電体基板)1001の下面に接地導体1210を設け、上面の同一平面上に主信号線導体1101、副信号線導体1102が配置されたマイクロストリップ線路で構成したエッジ結合形方向性結合器について示したが、これに限るものではなく、例えばブロードサイド結合形方向性結合器、およびオフセット・ブロードサイド結合形方向性結合器の場合でもよい。
例えば、図4は、この発明の実施の形態1による他の方向性結合器の構成の一例を示す説明図である。図4においては、オフセット・ブロードサイド結合形方向性結合器を用いた場合の分解斜視図であり、誘電体層(誘電体基板)1001の接地導体1210が配置された面と反対側の面に、主信号線導体1101、および誘電体層(誘電体基板)1002の順に設け、誘電体層1002の誘電体層1001が配置された面と反対側の面に、主信号線導体1101と相対向する位置と異なるように副信号線導体1102を設けた場合について、マイクロストリップ線路形式で示している。ここで示したオフセット・ブロードサイド結合形方向性結合器、またブロードサイド結合形方向性結合器のような場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
図5は、この発明の実施の形態1による方向性結合器スリット形状および他のスリット形状の一例を示す図である。実施の形態1では、図1、図3、および図4に示したように、スリット1212の形状を図5の1212aで示す矩形で示したが、これに限るものではなく、例えば図中に示した最大開口幅寸法SW1を主信号線導体1101および副信号線導体1102の長手方向に対応したスリット1211の開口幅が最大となる寸法とし、また最大開口幅寸法SW2を主信号線導体1101および副信号線導体1102の長手方向に対応したスリット1212の開口幅が最大となる寸法とすれば、スリット1211の最大開口幅寸法SW1がスリット1212の最大開口幅寸法SW2よりも狭く設定された形状であれば、図5の1212b〜1212fに示すような矩形以外の任意の形状を用いてもよい。これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
ここで、最大開口幅寸法SW1、最大開口幅寸法SW2は、ともに主信号線導体1101および副信号線導体1102の長手方向に平行に計測された各スリットの最大開口幅の寸法とすれば、特に、最大開口幅寸法SW2は、スリット1212a〜1212fで示した例のように、信号線導体側からその反対側のスリットの終端までで、途中の開口幅の変化の複雑さによらず、最も大きく開口した幅の部分の寸法をとり(例えば1212c、1212e、1212fなど)、また途中で複数に分岐していたとしても各開口幅の合計(例えば1212dなど)として表される。
また、実施の形態1では、図1、図3、および図4に示すように、接地導体1210において、主信号線導体1101を設け、副信号線導体1102と相対向した箇所にスリット1211、および副信号線導体1102と相対向した箇所近傍にスリット1212を設けているが、これに限るものではなく、例えば接地導体1210において、主信号線導体1101と相対向した箇所にスリット1211を設け、副信号線導体1102と相対向した箇所、および当該箇所近傍にスリット1212を設けてもよい。これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
さらに、実施の形態1では、図1に示すように、主信号線導体1101および副信号線導体1102を直線構造としたが、これに限るものではなく、例えば主信号線導体1101および副信号線導体1102が折り曲げ構造を有する場合に用いてもよい。これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
さらに、実施の形態1では、結合線路インピーダンスを向上させ、各端部に接続された終端インピーダンスと等しくし、方向性を改善する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば結合線路インピーダンスを向上させるに当たって、各端部に接続された終端インピーダンスと比較して、低くまたは高くする場合について用いてもよい。これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
さらに、実施の形態1では、図4に示したように、主信号線導体1101が誘電体層(誘電体基板)1002の下面に配置され、副信号線導体1102が、誘電体層1002の上面に配置されている例について示したが、これに限るものではなく、例えば主信号線導体1101が誘電体層1002の上面に配置され、副信号線導体1102が誘電体層1002の下面に配置されてもよい。
なお、実施の形態1では、スリット1211、およびスリット1212を組み合わせた構成を1つ、および3つ設けた場合について説明したが、2つ、または4つ以上設けて用いてもよい。
また、スリット1211、およびスリット1212を組み合わせた構成を2つ以上設ける場合、それぞれの構成におけるスリット1212に相当するものは、その一部が互いに重複していてもよい。
さらに、スリット1211、およびスリット1212を組み合わせた構成を2つ以上設ける場合、それぞれの構成にスリット1212の形状、および面積は異なっていても良く、図5の1212a〜1212fに示すような形状を任意に選択してよい。これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
さらに、実施の形態1では、図1に示したように、接地導体1210のどちらか一方の面にのみに、誘電体層(誘電体基板)1001が配置される例について示したが、これに限るものではなく、例えば図6に示すように、接地導体1210の誘電体層1001が配置された面の反対側の面に、誘電体層(誘電体基板)1000、および接地導体1200の順に配置されてもよい。
なお、実施の形態1では、図1に示したように、接地導体1210において、主信号線導体1101および副信号線導体1102と相対向したスリット1211、および副信号線導体1102と相対向した箇所近傍のスリット1212が設けられている例について示したが、これに限るものではなく、例えば図7に示すように、接地導体1210において、主信号線導体1101および副信号線導体1102と相対向したスリット1211、および副信号線導体1102と相対向した箇所近傍のスリット1212、さらに主信号線導体1101と相対向した箇所近傍のスリット1213が設けられてもよい。
また、結合線路をなす主信号線導体は、ビアにより異なる層に配置し用いられてもよく、これと同様に副信号線導体も異なる層に配置してもよい。これらの場合も、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができ、これらの変形は、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
さらに、実施の形態1では、誘電体層(誘電体基板)を用いた方向性結合器を例として説明したが、これに限るものではなく、例えば図2で示した等価回路に対応する方向性結合器であれば、どのような構成であってもよい。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2による方向性結合器の一例を示す分解斜視図であり、ストリップ線路を用いている。
図8に示した実施の形態2による方向性結合器の構造は、図1に示した実施の形態1による方向性結合器の構造と比べ、以下の点が異なる。
誘電体層(誘電体基板)1002を、誘電体層(誘電体基板)1001の主信号線導体1101および副信号線導体1102が配置された面側に設け、さらに、接地導体1220を、誘電体層1002の誘電体層1001が配置された面と反対側の面に設けている。
また、接地導体1220は、スリットを有し、主信号線導体1101および副信号線導体1102と相対向したスリット1221よりも、副信号線導体1102と相対向した箇所近傍のスリット1222が、大きな面積になるよう設けられている。
その他の構造については、前記実施の形態1と同様であり、その説明を省略する。
なお、図8では、スリット1211とスリット1221、また、スリット1212とスリット1222とが、それぞれ相対向するように設けられているが、これに限るものではなく、例えばスリット1211とスリット1221、また、スリット1212とスリット1222とは、相対向しないよう設けてもよい。
また、図8では、スリット1211とスリット1221、また、スリット1212とスリットとが同じ面積および形状で表されているが、これに限るものではなく、例えばスリット1211とスリット1221、また、スリット1212とスリット1222とは、それぞれ異なる面積および形状として設けてもよい。なお、スリット1212とスリット1222とは、例えばそれぞれ図5の1212a〜1212fに示すような形状を任意に選択して設けてもよい。
以上のように、実施の形態2によれば、ストリップ線路形式の方向性結合器の場合、接地導体1210において、スリット1211、およびスリット1212を、接地導体1211において、スリット1221、およびスリット1222を設けることにより、方向性結合器の各終端に接続される終端インピーダンスと、結合線路インピーダンスとを等しくできることから、方向性を改善することができる。
また、実施の形態2によれば、接地導体1210において、スリット1211よりも、スリット1212を大きく削除し、また、接地導体1210において、スリット1221よりも、スリット1222を大きく削除することで、電磁界の漏れを抑制するとともに、偶/奇モード動作時インピーダンスの増加幅の差異を抑えることができることから、所望の結合量を得ることを容易にできる。
なお、この発明の実施の形態2による方向性結合器について、ここまで説明してきたが、その一部を変形した方向性結合器を構成することができる。変形例について説明する。
実施の形態2では、図8に示すように、接地導体1210、および接地導体1220に、それぞれスリットが設けられているが、これに限るものではなく、例えばどちらか一方の接地導体にのみスリットを設けて配置してもよい。
また、実施の形態2では、図8に示すように、エッジ結合形方向性結合器を用いて説明したが、これに限るものではなく、例えば図9に示すように、オフセット・ブロードサイド結合形方向性結合器を用いた場合でもよく、誘電体層(誘電体基板)1001の接地導体1210が配置された面と反対側の面に、主信号線導体1101、および誘電体層(誘電体基板)1002の順に設け、誘電体層1002の誘電体層1001が配置された面と反対側の面に、副信号線導体1102、および誘電体層(誘電体基板)1003の順に設け、誘電体層1003の誘電体層1002が配置された面と反対側の面に、接地導体1220を設けた場合について、ストリップ線路形式で示している。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1000、1001、1002、1003 誘電体層(誘電体基板)、1101 主信号線導体、1102 副信号線導体、1200、1210、1220、1230 接地導体、1211、1212、1212a、1212b、1212c、1212d、1212e、1212f、1213、1221、1222 スリット、2101a、2101b、2101c、2102a、2102b、2102c 信号線モデル。

Claims (6)

  1. 主信号線導体および前記主信号線導体と平行に配置された副信号線導体からなる結合部と、
    前記主信号線導体と前記副信号線導体とから誘電体層で隔離して配置された接地導体とを有する方向性結合器であって、
    前記接地導体は、前記結合部と相対向した対向箇所および前記対向箇所の近傍にわたって形成されたスリットを少なくとも1つ以上有し、
    前記スリットは、前記主信号線導体と相対向した対向箇所における前記主信号線導体の長手方向に対応した第1の最大開口幅寸法を、前記対向箇所以外における前記主信号線導体の長手方向に対応した第2の最大開口幅寸法よりも小さくした
    ことを特徴とする方向性結合器。
  2. 主信号線導体および前記主信号線導体と第1の誘電体層で隔離して平行に配置された副信号線導体からなる結合部と、
    前記主信号線導体と前記副信号線導体とから第2の誘電体層で隔離して配置された接地導体と
    を有する方向性結合器であって、
    前記接地導体は、前記結合部と相対向した対向箇所および前記対向箇所の近傍にわたって形成されたスリットを少なくとも1つ以上有し、
    前記スリットは、前記主信号線導体と相対向した対向箇所における前記主信号線導体の長手方向に対応した第1の最大開口幅寸法を、前記対向箇所以外における前記主信号線導体の長手方向に対応した第2の最大開口幅寸法よりも小さくした
    ことを特徴とする方向性結合器。
  3. 主信号線導体および前記主信号線導体と平行に配置された副信号線導体からなる結合部と、
    前記主信号導体と前記副信号導体とから第1の誘電体層で隔離して配置された第1の接地導体と、
    前記第1の接地導体を挟んで前記結合部と相対向して第2の誘電体層で隔離して設けられた第2の接地導体と
    を有する方向性結合器であって、
    前記第1の接地導体および前記第2の接地導体のうち、少なくともそのどちらか一方は、前記結合部と相対向した対向箇所および前記対向箇所の近傍にわたって形成されたスリットを少なくとも1つ以上有し、
    前記スリットは、前記主信号線導体と相対向した対向箇所における前記主信号線導体の長手方向に対応した第1の最大開口幅寸法を、前記対向箇所以外における前記主信号線導体の長手方向に対応した第2の最大開口幅寸法よりも小さくした
    ことを特徴とする方向性結合器。
  4. 主信号線導体および前記主信号線導体と平行に配置された副信号線導体からなる結合部と、
    前記主信号導体と前記副信号導体とから第1の誘電体層で隔離して配置された第1の接地導体と、
    前記結合部を挟んで前記第1の接地導体と相対向して第2の誘電体層で隔離して設けられた第2の接地導体と
    を有する方向性結合器であって、
    前記第1の接地導体および前記第2の接地導体のうち、少なくともそのどちらか一方は、前記結合部と相対向した対向箇所および前記対向箇所の近傍にわたって形成されたスリットを少なくとも1つ以上有し、
    前記スリットは、前記主信号線導体と相対向した対向箇所における前記主信号線導体の長手方向に対応した第1の最大開口幅寸法を、前記対向箇所以外における前記主信号線導体の長手方向に対応した第2の最大開口幅寸法よりも小さくした
    ことを特徴とする方向性結合器。
  5. 前記スリットが、前記対向箇所以外の部分において複数に分岐して開口して形成され、前記主信号線導体の長手方向に対応した複数に分岐した各開口の開口幅寸法の合計を前記第2の最大開口幅寸法とする
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の方向性結合器。
  6. 前記スリットが、前記対向箇所を挟んだ両側の前記対向箇所の近傍にわたって形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の方向性結合器。
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